野外・室内実習「植物の標本づくり」
5月17日(日)に植物の標本づくりの行事を開催しました。普段の観察会では、なかなか標本をつくることはありませんが、博物館の活動にとってやはり標本は大切なものです。少しでも多くの人が標本をつくって、自然史の情報を残せるようになって欲しいと考えて、行事を企画しました。
参加者は全部で13名、植物の採集から標本の作り方まで、一日かけて一通り勉強しました。
まず、はじめに実習室でそもそも標本とは何か?について簡単なガイダンス。
いざ、長居植物園へ!午前中は植物採集の実習です。自分が気になった植物を採集します。採集のときにはいろんな注意点があります。(注:長居植物園では植物の採集は禁止されています。今回は実習のために特別に許可を得て実施しています)
草本を採集するときは丁寧に根っこから採らないといけません。
博物館のビオトープのため池で水辺の植物の採集方法を勉強。採集に夢中になって、池に落ちないことが一番の注意点です。
水辺の植物を採集中。
午後からは標本づくりの実習。植物の標本は、さく葉標本もしくは押し葉標本と呼ばれ、新聞に挟んで、おもしをかけて作ります。大きな押し花みたいな感じです。
まずは学芸員の長谷川さんが実演。簡単そうに見えますが、きれいな枝の曲げ方などいろいろ奥が深いのです。
午前中に自分で採った植物を標本にしていきます。
できた標本はコンクリートブロックでおもしをかけておきます。
このあとは、図鑑の使い方や植物の同定(生きものの名前を決めること)の仕方を勉強したり、標本を台紙に貼る実習をしたりしました。
自分でつくった標本は、持って帰ってもらいました。この後は、毎日、新聞を交換して、植物を乾かさないといけません。家に帰ってからも標本づくりは続きます。
博物館ではほかの生きものの標本づくり実習や自分の標本の名前が合っているかどうか、専門家に見てもらえる「「標本の名前を調べよう」」という行事もあります。標本づくりに興味のある人のご参加、お待ちしております!