地質の日協賛事業・第32回地球科学講演会「阪神淡路大震災以降の近畿の活断層研究」

 5月10日(日)に地質の日協賛事業・第32回地球科学講演会「阪神淡路大震災以降の近畿の活断層研究」を開催しました。表題にあるように、阪神淡路大震災から20年という節目ということで、活断層研究の第一人者である京都大学名誉教授の岡田篤正氏を迎え、近畿周辺の活断層について、何がどれだけわかっているのか、そして私たちはどのように地震と向き合えばいいのかを語っていただきました。150人を超える参加者が、2時間もの講演に熱心に聞き入っていました。
 講演では、活断層とはどのようなものか、またどのように調査をするのかを、数多くの変位地形やトレンチの写真を用いて説明してくださいました。そして、琵琶湖西岸断層帯、中央構造線、有馬—高槻断層帯、上町断層帯など、近畿周辺の活断層について活断層の活動履歴や活動間隔が示され長期評価の精度が向上してきたことなど説明されました。その一方で、上町断層帯などでは、新しい時代の地層が厚く覆っていることに加え、都市部に走る活断層のため調査が難しく、まだ十分なデータが得られていないことなども説明されました。そして今後、その3次元的な広がりや地下深部の構造など、解明しなければならない事象が数多くあることも示されました。

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