近頃の自然史博物館

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2004年6月

2004/6/28
 午後、特別展解説書の初校がやってきた。入稿から初校までの間に、入稿時に間に合わなかった原稿と図をそろえておこう、と思っていたのに結局ほとんど進んでいない…。やはり入稿したら気がゆるむらしい。
 で、本当なら4日後(7/2)に初校をチェックして返す段取りになっていたのを、翌週の月曜(7/5)の朝まで待ってもらうことに。どうせ、土日は印刷屋は休みだから同じことのはず!と強引に主張して手に入れた二日間(ってゆうか3晩!)。これならなんとか間に合うかも。


2004/6/24
 結局、寝たのは1時間ちょっとほど。眠いけど普及センターに座る当番な上、朝からお客さんがくる約束があり。なにより特別展解説書を入稿しないといけないので、朝から出勤。さっき帰ってから、2時間半ほどしか経ってない。
 なにはともあれ、入稿完了。初校が帰ってくるまでは、ボーっとしたい。ところやけど、まだできていない原稿を書かせたり、残された図を手配したり、割付の時に気付いた文章のミスをリストアップしたり。まだまだ油断はできないらしい。でも、一番きついところは過ぎた感じ。まあ、なんとか特別展オープンには間に合うでしょう。

2004/6/23
 そんなわけで、なんと明日が特別展解説書の入稿の日。ほんとは1ヶ月は欲しいと言われてるのに、無理矢理ぎりぎりまで待ってもらったのが明日。もう後には引けないというか、明日入稿しないと、特別展オープン時にできてるか本当にあやしくなる。残るは泣いても笑っても丸一日。朝一番にというのを何とか午後にしてもらったので、もう少し時間ができたけど…。
 で、ちゃくちゃくと割付をすればいいだけならいいのだけれど、原稿がまだそろわない。出てきた原稿も加工が必要だったり。場合によっては原稿を執筆していたり。そんなこんなで割付を開始したのが午後4時。

 割付を始めてみたものの、なぜかやたらと時間がかかる。画像が多すぎるので(仕様書の倍はあるぞ!)、どれを削るのか考えたり。それに絡んで文章をいじったり。本文とコラムの関係を調整したり。それにこの期に及んで出てくる原稿があったり。
 午前0時、ようやく半分弱の割付が完了。このペースなら徹夜をすればちょうど間に合いそう。
 午前3時、なぜか割付が完了。後半は、原稿が出ていないパートがあり。画像もコラムも少ないので、早かった。仕様書と比べると、図はまだ多すぎ。分量は少な目。なかなか予定どおりには行かないものだけど、ちょっとズレ過ぎかな〜?
 午前6時、印刷屋さんに渡す準備も完了。可能な限り図をとりそろえて、名前を付けて。原稿を打ち出して、ファイルを整えて。残念ながら、そろった原稿は全体の約80%、そろった図は全体の約40%。あとは初校を返す時ってことになりそう。
 とにかく帰って寝よっと。

2004/6/18
 昨日、入札があって、特別展解説書の印刷業者が決まりました。さっそく来てもらって、打ち合わせ。特別展の開始が7月17日なので、その日の阿午前9時半が最終リミット。で、その間に、入稿→初校受取→初校返し→二校→青校+色校、というプロセスがはさまります。約76ページ+表紙で、1750部の印刷なので、まあかかる時間は約1ヶ月。ってことは、今日入稿が理想的…。
 しかし、あがってきてる原稿は、全10章の内、まだ4章ほど。さらにまだまだ手直しがいるし、割付もしてない(できない!)。打ち合わせというより、ぎりぎり入稿をどこまで引き延ばせるかの交渉みたいなもんです。粘った末に、入稿は24日の朝ってことで決着。綱渡りのようなスケジュールです。といっても、まだいくつか荒技を使っての引き延ばしも可能だが、それはできれば使わずにすみますように。
 そんなわけで、執筆者の尻をたたくのが当面のお仕事。と行っててはできそうにないので、編集担当自ら1章分を執筆する羽目に。さらに出てきた原稿の調整とか、極端な場合は書き直しとか。もうこれだけ切羽詰まってきたら、勝手にどんどん進めてやる。とにかく早く原稿を出せ〜!!

 そうそう、表紙と裏表紙や、本文に入れるイラストはできてきました。せっかくなので、表紙と裏表紙は先行して入稿。中身ができなくても、どうやら外側だけは、特別展オープンに間に合いそうです。

2004/6/16
 奈良市にあるA遊園が、この6月で閉園しました。遊園地だけでなく動物園もあり、一時は博物館もあった施設です。放っておくとたくさんの本や雑誌が処分されてしまうと聞いて、引き取りに行きました。とにかく、できるだけ引き取ってきて、こちらで整理して、不要な物は処分。そんなわけで、トラックに本の入った段ボール箱が山積みになりました。
 そういえば、昨年は宝塚市の某施設に、剥製や骨や本を引き取りに行ったっけ。ここのところ、毎年近在の博物館関連施設が閉園してるんだなー、としみじみ。

2004/6/11
 台風が来てるとかで、朝から雨。調査に行くつもりだったけど、挫折して昼前に博物館へ(休みの日だから、朝寝をしてみました)。おかげで、他の人に押しつけるはずだったマスコミの相手をすることに。
 すでに何度かテレビで放送されているので、知っている方も多いでしょう。今年、大阪で初めてハヤブサが繁殖しました(少なくとも近年、確認されたのは初めて)。それも関西空港近くのとあるホテルで。2羽のヒナが巣立ったそうなのですが、片方が死んでしまいました。巣立ってすぐ道路に降りてしまい、車に轢かれたそうです。何人かの方のご好意で、その死体を博物館に寄贈していただくことになりました。それが届くのが今日。受け取るだけと思っていたら、以前からそのハヤブサの取材を続けていた記者が、死体を受け取るシーンを撮影したいとかで、きょうくることになっていたのでした。
 どうやら、運ばれてきた死体を、博物館の学芸員が受け取るシーンを撮影したかったらしい。が、約束の時間に遅刻してきて、その時にはすでにハヤブサの死体は届いてしまっていました。おかげで、冷凍室に入れたのをもう一度出してきて、受付の職員から学芸員が受け取るという意味不明のシーンを撮影。さらに、研究室に運んでいって中身を確認するシーンを撮影。死体を箱から出したり入れたりして、延々と死体を検分するシーンなるものを撮影されました。凍ったままの死体を、そんなにながめても仕方がないのですが…。
 ちなみに何度も車に轢かれたらしく、ハヤブサの死体はほぼペッタンコ。頭が見あたらないと聞いていたのですが、よく見るとつぶれた嘴があって、つぶれていただけでした。これがスズメやムクドリなら、羽根を引っこ抜いて終わりですが。大阪で初めてのハヤブサのヒナとなると、出来るだけ皮や中身を保存すべく、がんばってみようかと。

2004/6/8
 昼間は調査、夜は哺乳類の標本製作。その合間に夏の特別展の解説書のことを考えているような今日この頃。と思いきや、特別展の解説書の方は原稿がさっぱりできてこないので、編集担当はあまりやることがない。とにかく編集するネタをよこせ〜!

2004年5月

2004/5/31
 この夏の特別展のテーマは貝です。貝の特別展なんておもしろいのかなー、と思ってたけど、貝は意外と身近で、意外と謎がいっぱい。海岸で出会うだけでなく、食卓でも出会うし、ナメクジやカタツムリはポピュラー。なかなかおもしろいテーマかも。
 などと思うようになったのは、なぜか解説書の編集担当になってしまったから。担当者が書いた原稿を編集するだけなら楽なのですが、なぜか目次案から原稿の中身まで口をはさみます。とすると、色々考えておかなくては。
 じっくり企画すれば、おもしろい展示におもしろい解説書ができそう。なのですが、毎度のことながら準備の時間が少ない。特別展スタートが、7月半ばの予定。あと1ヶ月半ほどしかないのに、解説書はようやく目次案がかたまったところ。印刷や校正などに1ヶ月いるとすると、あと半月で原稿を書いてもらわないと…。

 ところで、解説書では“貝についての素朴な疑問”というコラムをちりばめることにしました。編集担当の独断によって! で、貝についての素朴な疑問を募集中。なにか素朴な疑問がありましたら、ぜひメールで和田までお知らせ下さい。おもしろい疑問を独断により採用して解説書に盛り込みます。採用した方には解説書を1冊プレゼント。


2004/5/21
 明日から、博物館本館の特別展示室で特別陳列「堺・鉢ヶ峯 里山ワンダーランド −絵はがきサイズのネイチャーダイアリー」展が始まります。会期は、6月27日まで。(社)大阪自然環境保全協会堺自然観察会との共催です。というよりも、堺自然観察会さんが写真を、博物館が会場を、それぞれ提供しての特別陳列です。
 今日の午前中に、堺自然観察会の方々が展示物を持って来られ、セットしてくださいました。台紙に貼り付けた写真を取り付けていく作業は、昼頃には完了。一応展示は完成です。
 あとは、こちらの仕上げ作業。ファイルで頂いていたデザインやリストを基に、ポスター、配布冊子、吊り下げ看板などを打ち出して、仕上げてセット。すぐ、できるかと思いきや、結局夜までかかってしまった…。

 展示されている写真は、1993年から2002年にかけて、大阪府堺市南部の丘陵地帯である通称“鉢ヶ峯”で撮影されたものです。その点数は、473点にも及びます。普通のキャビネサイズ(というのかな?)の写真が多いのですが、これだけ数がそろうとけっこう迫力があります。
 鉢ヶ峯は大阪平野周辺では数少ない里山的環境の残っていた場所でした。しかし、その環境はこの10年ほどの間に大幅に変わってしまいました。緑のミュージアムをつくると称して、林を切って、丘を崩している写真は、思わず笑ってしまうくらいです。そんな中、展示されている植物の中には、すでに鉢ヶ峯から姿を消してしまったものも少なくないと言います。
 いわば、在りし日の鉢ヶ峯を偲ぶような特別陳列。里山環境がいかに生物多様性が高いかを実感することもできるかと思います。ぜひ一度ご覧あれ。
2004/5/16
 昨日の天気予報通り、朝起きたら大雨。で、今日の行事は文句無しに中止。おもわぬ一日が手に入った感じで、少しのんびり気分で博物館に行くと、某動物園でゾウが死んだとの知らせが。例によって骨はいらないかとのこと。日曜だし、急な事で人手が集まらない。明日でよければ引き取ろうかと思ったけど、処理を急いでいるらしく、今回は断念。まあ、昨年もらったのと同じ年取ったメス個体だそうだし。
 それにしても、ここんところ毎週何か大物の死体の話が舞い込んでくる。5月2日にホッキョクグマ、5月7日にマイルカ、5月16日にアジアゾウ。果たして来週はなんだろ?
2004/5/11
 情報センターのカウンターに座る当番でした。昼頃、スズキがない、というわけのわからない事を聞いて見に行ってみると、確かにスズキがない。大阪の自然の展示室の大阪湾のコーナー、トロ箱の中に魚介類のレプリカが色々とはいっています。そこにクロダイと一緒に入っていたはずのスズキがいません。持って行かれたらしい。
 今日は、すいていたので、とてもあんな大きな物を持って行ったとは思えません。ゴールデンウィークの時にすでになくなっていたのか? けっこう精巧に作ってある1点もののレプリカなので、価格は数十万円。けっこう立派な窃盗です。持っていった方、返してくださいね。
2004/5/7
 行事の下見から博物館に帰ったのは、午後6時過ぎ。イルカイルカと思って帰ってきたのに、どこを見渡してもイルカの姿がない。ようやく探し当てたイルカは、すでに解体された後で、骨にするため砂場に埋められようとしているところでした。残念…。でも、行事の下見でけっこうヘロヘロになって帰ってきてたので、まあ助かったと言えば助かった。ただ、丸ごとのイルカを間近に見たかったなー。
 なぜか内蔵は残して置いてくれたので、胃の中身を開けてみました。なにやらコノシロのような魚が22匹出てきました。あと丸い寄生虫のようなものも。
2004/5/6
 調査を終えて博物館に帰ると、イルカがどうしたとの伝言。なんのこっちゃと思って連絡をとってみると、なんと大阪湾に入り込んだマイルカが1頭死んでるのが見つかったとか。標本として欲しいかどうか問い合わせてきてくれたのでした。いらなかったらゴミとして埋めるというので、慌てて連絡してもらえることに。
 イルカの死体は、水の中に係留されていて、それをクレーンで陸揚げするにしても明日の朝の事になるとか。明日は行事の下見でどうしても動けない…。で、今度は、人手の手配。行事の下見から帰ってくるまで、解体は待っててねと念を押しておく。
2004/5/2
 朝、某動物園からホッキョクグマが死んだという連絡がありました。1979年生まれで、享年25歳。体重はなんと約280kgの立派な雌です。立ち上がったら3mほどになるという大物。普通のワンボックスカーにはのらないとのことで、急遽、トラックを手配して、夕方に死体を引き取りに行きました。
 動物園に到着すると、解剖が終わったホッキョクグマは大の字になっていました。確かに大きい。それに白いので、雪男か怪獣みたいです。大の男が6人がかりでなんとかトラックの荷台に載せたら、ちょうどいっぱいでした。内蔵はないものの、200kgはありそうです。

 で、博物館についてから死体の処理ですが、ちょうど「なにわホネホネ団」の活動日だったので、応援がたくさんいて、あっと言う間に皮むきは終わりました。こんなに大きな動物の皮むきをしたのは初めて(これまではトラが最大でした)。計測値などはこちら

2004年4月

2004/4/10
 朝には昆虫の標本も無事に並んでいて、今日から特別展「いきもの図鑑 牧野四子吉の世界」がスタート。お客さんの入りは、午前中は…、まあまあこんなもんでしょ。


2004/4/9
 で、いよいよ明日から特別展「いきもの図鑑 牧野四子吉の世界」(通称、四子吉展)がスタート。ネイチャーホールに行ってみると、すでに絵のセッティングは終わっていました。終わっていないのは標本のセッティングだけ。
 今回の特別展のメインは、牧野四子吉さんの絵ですが、それに合わせて博物館の標本も展示することになっています。すでに魚やカニなどの展示はできていて、あとは鳥と昆虫の展示だけがまだ。今日中にやり終えなくては…。

 ところで、展示してある絵を見ていると突っ込みどころが満載。絵がどうこうではなくても、それに付いている生物名にけっこうあやしいのがある。種名が間違ってるように思うが、断定できないとか。今はあまり使われていない和名とか。種名ではなくグループ名だとか。
 でも、額ごと借りてきた展示なので、額の中身をさわるわけにはいかず、生物名は絵のタイトルとの理解でそのまま展示するしかないんだそうな…。

 ただいま午後4時45分。四子吉展の鳥の展示が完成しました。たった13点選んできて、ラベルを付けて並べるだけなので、早いもんです。並べたのは、コアホウドリ、チゴハヤブサ、ライチョウ、ヒメクイナ、ミフウズラ、アオシギ、セイタカシギ、トウゾクカモメ、マミジロアジサシ、カンムリウミスズメ、オーストンオオアカゲラ、クマゲラ、ルリカケス。この内、ヒメクイナとミフウズラ以外は、京都大学名誉教授の川村多実二氏のコレクション。牧野四子吉氏とは同時代の人なので、もしかしたらこの中に展示されてる絵のモデルがいるかも!

 さて、改めて四子吉展のダメ出し。とりあえず鳥編(緑は絵の変なとこ)。絵の間違いが、アイリスの色(つまり目の色のこと)やくちばしの色に多いのは、標本をみながら絵を描いたからではないかと思います。
【鳥類コーナー】
 ・ミフウズラ →「前:オス・後:メス」とあるが、手前に描かれているのがメスで、奥がオス。アイリスが黒っぽく描かれているが、本当はもっと淡色。
 ・タンチョウヅル →今使われている標準和名としてはタンチョウ。アイリスが黄色っぽく描かれているが、本当はもっと暗色。
 ・ナベヅル →アイリスが黄色っぽく描かれているが、本当はもっと暗色or赤色。
 ・マナヅル →アイリスが黄色っぽく描かれているが、本当はもっとオレンジ色。
 ・アネハヅル →アイリスが黄色っぽく描かれているが、本当はもっと暗色。
 
・タマシギ →展示では、「前:メス・後:オス」とあり、図録では「前:オス・後:メス」となっている。とにかく手前に描かれているのがメスで、奥がオス。
 ・オオメダイチドリ →「前:冬羽・後:夏羽」とあるが、手前(向かって右)に描かれているのが夏羽で、奥(向かって左)が冬羽。
 ・アオシギ →ジシギ類なのはいいとしても、アオシギには見えない。タシギかオオジシギのつもりで描いたのでは?
 ・カンムリウミスズメ →アイリスが淡色に描かれているが、本当はもっと淡色。くちばしに黄色味があるが、本当は黒っぽい。
 
・ケイマフリ →アイリスが淡色に描かれているが、本当はもっと淡色。
 ・ドバト →こういう真っ黒なドバトもいるけど、アイリスが暗色やし、鼻瘤は小さいし、カラスバトのつもりで描いたのでは?
 ・キタタキ →アイリスが黒っぽく描かれているが、本当はもっと淡色。
 ・オーストンオオアカゲラ →アイリスが黄色っぽく描かれているが、本当はもっと暗色。
【ビアンキの動物記コーナー】
 ・オオソリハシシギ →どう見てもヤマシギの類。日本産ならヤマシギ。鳥では、これが一番はっきりとしたラベルの間違いでしょう。
【広辞苑コーナー】
 ・ウミネコ →くちばしの黒の入り方がウミネコではない。たぶんセグロカモメの類なんでしょう。

 気が向いたら、哺乳類にもダメ出ししようかな〜。でもかなり難しそう。

2004/4/8
 この週末(4月10日)から、特別展「いきもの図鑑 牧野四子吉の世界」が始まります。今日は、展示する絵の搬入とセッティング。朝早くから業者がトラックで荷物を運んできて、運び入れていました。
 搬入もセッティングも業者がやりますので、学芸員は特別展主担者らが、ついてはいますが特に作業はなく、時々指示を出す程度。主担者でもない身としては、なんかにぎやかやなー、程度の認識。
2004/4/4
 東京から解剖屋さんが、昨日の午後8時に到着。せっかく遠路はるばる来られたのだからと、そんな時間からオランウータンの皮むきを始めました。
 普通に皮を剥くと、解剖屋さんの見たい部分が壊れるそうで、自分で満足いくように丁寧に皮を剥いてもらう。で、ほとんど休みなく延々と皮を剥いて約9時間。結局、皮がむき終わったのは朝の5時。解剖屋さんはタフだ…。
 こっちは、邪魔にならない部分を剥いただけで、ほとんど作業はしてないけど疲れた。

 家に帰って2時間半ほど寝たと思ったら、また出勤。午前中は休みにしたいところやけど、情報センターのカウンターに座る当番なので、出勤することに。ずっと座ってコンピュータに向かってたら、寝てしまいそうなので、手を動かしたり足を動かしたりする仕事を重点的にこなしていくことで、なんとか乗り切った〜。とにかくはよ帰って寝よっと。
2004/4/3
 昨日の夕方、某動物園でオランウータンが死んだという連絡が入り、今日死体を引き取りに行きました。1965年生まれで、享年39歳。体重は約110kgの立派な雄です。
 オランウータンのような大型類人猿の死体は、日本各地の研究者が調べてみたいと思うもののようで、研究者が研究に必要な臓器を登録しておいて、どこかの動物園で死んだら、死体や臓器を引き取って、研究に活用するというネットワークが存在しているそうです。
 動物園に到着したときには、すでに解剖が終わり、研究用に必要な臓器も回収された後でした。博物館として欲しいのは、とりあえず皮と骨なので、臓器を有効に活用してもらえるなら、たいへんけっこうな話です。なんと脳を希望する研究者は、数十人も登録されているそうです(ちなみに脳の重さは、わずか450gだったそうな。大きな頭の割には小さな脳。研究者の間で取り合いになるのでは?)。中には、血管系や神経系を解剖学的に観察したいとの事で、はるばる東京から来られた方もおられてビックリ。オランウータンの死体は、ある種の分野の研究者にとっては、それだけの価値のあるものなんだそうです。

2004年3月

2004/3/31
 フェスティバルは後片付けも終わったかと思いきや、ネイチャーホールにまだ収蔵庫などから引っ張り出した机が残っていた。それをみんなで片付けて、今度こそフェスティバルは片付けも含めて終了。ほんまかな〜。


2004/3/27
 昨日、一昨日と長期展示のセッティングに一団体ずつ来てくれて、今朝大あわてで看板やら余ったパネルなどを片付けて、なんとかフェスティバルの長期展示がオープン。あとは、撤収まですることもなく、ようやくフェスティバルが終わった感じ。

2004/3/24
 フェスティバルの長期展示をセッティングしました。ほぼ一日、二人がかりで、ようやく13団体が完了。あと2団体は自分でしにきてくれるからいいとして、残る1団体は展示物が多くて面倒なので後回しに…。まあ土曜までにできればいいんだし。
 他人が考えた展示を、セッティングするのは思ってた以上に難しい。そもそも並べる順番がわからなかったり。けっこう疲れる作業でした。

2004/3/23
 今日から少し真面目にフェスティバルの後片付け。各研究室から徴発した机を戻してみたり。今週末からオープン予定の、長期展示の展示物を、特別展示室に運んだり。長期展示というのは、自然史フェスティバルの出展者の内、希望者に限って、展示をゴールデンウィークまで行なうというもの。いったん片付けてから、事務局側で再配置します。今回は16団体もあって、特別展示室がいっぱいになりそう。

2004/3/22
 フェスティバル明けなので、学芸員はほとんどがお休み。展示物を運びにくる団体がいるので、休みの中を出てきました。ちょっと気の抜けた感じで、フェスティバルのために後回しにしていた仕事を、ボチボチ処理。

 フェスティバル2日間は、ミュージアムショップの売り上げも好調。もちろん本もよく売れました。今年も講演会に合わせて、浜口さんの著作本フェアをして、講堂前でも売りさばきました。結局、フェスティバル2日間で売ったフェア本は、8タイトル77冊。昨年の盛口本フェアより少ないのは、著書が少なめだからのように思います。で、その売上ランキング
  1位:「生きもの地図が語る街の自然」岩波書店(23冊)
  2位:「浜辺のたからさがし」岩波書店(16冊)
  3位:「漂着物のものがたり」神奈川新聞社(10冊)
  4位:「浜辺のコレクション」フレーベル館(8冊)
  4位:「バードウォッチング入門」文一総合出版(8冊)
  6位:「放課後博物館へようこそ」地人書館(6冊)
  7位:「山渓フィールドブックス  野鳥」山と渓谷社(3冊)
  7位:「鳥たちの私生活」山と渓谷社(3冊)
  9位:「自然ガイド とり」文一総合出版(0冊)
 「生きもの地図が語る街の自然」は講演会の中身そのものなので、売れて当然。あっさり売り切れてしまったので、もっと仕入れていればもっと売れたでしょう。「漂着物のものがたり」もあっさり売り切れてしまいました。「自然ガイド とり」が0冊なのも、フェスティバルまでに売り切れていたから…。あー、仕入は難しい。

2004/3/21
 大阪自然史フェスティバル2004二日目で、最終日。朝の搬入がないので、昨日に比べると、朝はゆったりした感じ。昼前に招待講演の講師である浜口哲一さんが到着してからは、昼までは講師接待が主なお仕事。午後は、講堂前での浜口さんの著書の販売のセッティング、そして講演会の運営。というわけで、昨日以上に色んなブースを見る時間はなし…。
 メインイベントの講演会は、会場一杯に約210名の聴衆が集まって、盛況でした。中に入って座る場所がないので出ていく人もチラホラ。後ろに椅子を並べておけばよかった…。講演会の前後では、浜口さんの著書を売りまくりました。浜口さんのサインがもらえる!(かも‥)、という売り文句も効いたのかも。講演後には、実際に浜口さんはサインをしてくださっていました。ありがたや。
 フェスティバル二日目は、天気もよく、講演会目当ての人もいてか、とくに昼過ぎから入場者でいっぱいでした。公式発表で、約10000人。昨年を含めて一番の人の入りです。入場者数がすべてではありませんが、50日間特別展をしても入場者が20000人に満たない事を考えると、複雑な気持ち。

 講演会が終わったら、午後4時。もうそろそろ撤収の時間。とにかく、まず出展者が展示を片付けて、荷物を持って帰るのを誘導・サポート。それから外回りののぼりや看板の撤収と、植物園に借りているB会場の片付け。と、ここまでは最低限済ませておかねばなりません。結局、博物館ポーチとオリエンテーションの片付けを含めて、午後6時半までかかって今日の片づけは完了。ここまでしておけば、通常通り博物館の常設展を開けます。A会場(ネイチャーホール)とE会場(特別展示室)の片づけは、またそのうちに。

 今回のフェスティバルでは、展示ブースの人気投票をしてみました。あまり回収率がよくないのですが、一番人気は「ジュニア自然史クラブ」と「なにわホネホネ団」の争いのもよう。他に似たもののない、かつインパクトのある企画がよかったのでしょうか。
 ちなみにジュニア自然史クラブは、昨年同様、部員の飼っている生きたヘビなどをさわらせて、オリジナル栞を押し売りしていました(実は、生きたカラスも連れてくるつもりが、逆風のために断念)。「なにわホネホネ団」は、大阪で見られる色んな哺乳類の頭骨を展示して、タヌキとカラスの皮むきを解説して、タヌキの毛皮とシカの骨をさわらせていました。

2004/3/20
 いよいよ大阪自然史フェスティバル2004の当日。事務局スタッフは、午前8時集合で、午前8時半からの出展者の搬入にそなえる。ってゆうか、バタバタ準備作業をしている内に、アルバイトがやってきて、出展者もやってきて、あっと言う間に午前9時半。フェスティバルがスタート。
 今年はオープニングセレモニーはないので(事務局長がセレモニー嫌いなもので…)、淡々とフェスティバルは始まりました。最初の1時間程度は、一般の来場者はあまりなく、出展者同士が和気藹々とやってる感じ。その内、来場者も増えてきて、盛り上がり始めました。と思ったら、途中からポツポツ小雨が降ってきて、昼過ぎまで雨。外の受付を撤収して、B会場の外の屋根をだして、と雨対策。初日は結局雨にたたられて、入場者数は約5000人どまりでした。

 午後4時半にフェスティバル初日が終わった後、午後5時半から出展者の懇親会がありました。参加者数は、出展者100名ちょっとに、事務局スタッフ・博物館学芸員・アルバイトが40名ほど。なごやかに盛り上がったといったところでしょうか。その場で耳にしたところでは、とりあえずフェスティバル初日はおおむね成功のようで安心しました。

 昨年は、わりと会場をウロウロしてたので、いろんなブースを見ることができましたが、今年は本部に待機してろと言われてあまり、ブースが見れない。朝の搬入関係のバタバタの後は、昼からの口頭発表の打ち合わせ。午後は時々講堂をのぞきつつも、いろんな人に捕まっている内に過ぎてしまった…。
 懇親会が終わって、夜には二日目の招待講演会のための打ち出しと、講堂前で販売する本の準備。

2004/3/19
 いよいよ明日は、大阪自然史フェスティバル2004! ただいま午後10時。最後まで準備していた「なにわホネホネ団」もほぼ準備完了。学芸員もおおむね帰っていくところ。
 午後10時時点確認で、まだ展示ができているように見えないのは、A会場6ブース、B会場2ブース、C会場4ブース、D会場1ブース、E会場3ブースの合計16ブース。ざっと81ブースの内なので、約80%完成ってことです。

 とにかく今日は、たくさんの団体が来た。朝から団体の案内と展示作業の監督・手伝い、さらに会場のセットアップ。次から次への仕事があって、午後3時から7時まではアルバイトが約10人加わったものの、フェスティバル事務局は一日てんやわんや。一日歩き回って、物を運んだりしまくって、打ち合わせや出展者との調整などでずーっと話をしてたから、足はだるいし喉が痛い。
 それでも何とか会場準備は、完了(したらしい)。まあ、何か足らなくてもどうにかなるだろう。というわけで、とにかく帰るぞ! 明日も朝は早いし、一日は長そう。

2004/3/18
 今日も、昼間は搬入の立ち会い。搬入の山場は明日。今日は各会場に同時に2-3団体が来てる程度で、まだまだ優雅な感じ。明日は、特に午後はおそらく戦場のようになるんじゃないかと思います。
 搬入の立ち会いの合間に、案内板などの打ち出し。と思ったら、大型プリンターが故障。復旧は夜になり、その間、プリントアウトが滞りました。このツケは明日の夜にまわっていきそう。明日はいったいどうなるんだろう…。
 夕方からは、各研究室の机を運びました。各研究室に持ち込まれている会議机の多くが、フェスティバルに徴発されます。おかげで研究室が広くなりました。さらに各会場に椅子を配って歩く。兵庫県の人と自然の博物館から借りる間仕切りパネルも到着。会場のセッティングがどんどんできていきます。
 で、夜は準備が遅れている「なにわホネホネ団」の展示の準備。ようやく写真とキャプションをパネルに張り終える。そしてメインのホネの展示の準備に取りかかる(今からかい!)。

2004/3/17
 今日も、昼間は搬入の立ち会い。「泉北野鳥の会」の疑似バードウォッチングと称しての企画がおもしろかった。会場のあちこちに、実物大の鳥の絵をセットして、望遠鏡でのぞく。まあ、それだけといえばそれだけだけど…。事務局的には、勝手に上に鳥の絵を飾られた出展者からクレームが出ないことを祈ります。
 夜は、準備が遅れている「なにわホネホネ団」の展示の準備。ようやくホネホネ通信が完成。まあ、一種の新聞です。会場で無料で配りますので、持って帰ってください。あとは、ホネっ子クイズができたくらいか。間に合うのかな〜。

2004/3/16
 今日はマスコミからの電話もなく、昼間は搬入の立ち会い。をしながら、打ち出しをしたり、アルバイトの研修第二弾などなど、細々とした作業を片付ける。搬入の立ち会いが必要なのは、現場に来てはじめて出てくる出展者の要望に対応するためのようなもの。机が余ったり、台が欲しくなったり。脚立がいるとか、キリがいるとか、まあ色々です。あと、変なところに両面テープを貼らないようにとか、平面ケースを勝手に開けようとしてガラスを割らないようにとか。
 夕方からは、「なにわホネホネ団」の展示の作成。「なにわホネホネ団」の展示は果たして間に合うのか?
2004/3/15
 週が開けたと思ったら、またマスコミからの取材が。それも聞かれる内容はまた同じ…。もう飽きた!
 ちなみに収録されるときには、さりげなくフェスティバルの宣伝をするようにとのお達しが出ています。収録する研究室には、ありこちにフェスティバルのポスターをはって。Tシャツをフェスティバルのスタッフ用のに着替える。このショッキングオレンジのTシャツは、やたら目立つので、学芸員がテレビに映る時に着てるのはどうかと思うんやけど…。

 フェスティバルの方はというと、今日は展示の搬入はなし。夕方から「友の会読書サークルBooks」の展示物を作成しただけ。この一年の間に作成した37冊ほどの本の紹介文を載せた冊子が完成。表紙と裏表紙に絵がついて、今年はいい出来!

2004/3/14
 今日は午後からアルバイトの研修。概要を説明して、各担当の仕事を説明して、配置を割り振って、会場を説明して歩いて。さらに机や畳を運ぶ作業をしてもらって半日コース。秋から博物館までに立てるフェスティバルののぼりも完成しました。オレンジ色で結構目立つ!

 今日は、けっこうたくさんの団体が搬入していました。「NACS-J自然観察指導員 大阪連絡会」のテーマは種子散布らしい。いろんな果実や種子を持ってきていました。手を入れる箱があって、手探りで何かを当てたりするらしい。アラカシとシラカシのドングリを当てる、なんていうハイレベルの問題を学芸員とかに出したらおもしろそう。
2004/3/13
 土曜日だからか、今日はマスコミからの電話がならない。もう嵐は過ぎて、来週以降もなりませんように。おかげで、今日は一日、「ジュニア自然史クラブ」のフェスティバルの準備にせいをだしました。デザインを打ち出して、切って、ラミネートして、また切って。で、オリジナル栞のできあがり。今年も大量に作ってしまいました。

 今日から、フェスティバルの搬入がはじまりました。一番手は「野尻湖花粉グループ」や「南大阪昆虫同好会」。「南大阪昆虫同好会」は壁一面に昆虫の写真が貼り出してあります。アップできれいでプロが撮影したのかと思ったら、アマチュアらしい。恐るべし。
2004/3/12
 フェスティバル関係では、アルバイトの配置を確認。アルバイトの数は少なくとも最低限は確保されたらしい。間仕切りパネル、机、椅子の数もなんとか足りそう。会場内外の案内関係の発注もできてる。というわけで、大きな所はほぼ手配完了。

 と、今日こそはフェスティバルに専念しようと思っていたのに、今日も朝からマスコミの相手。今日はなぜか東京の某テレビ局の日。同じテレビ局なのに、土曜と日曜の番組が、別々に電話してきて、収録も別。その上、ほぼ同じ時間にやってきて鉢合わせ。一度でまとめて欲しいもんです。
 というわけで、今日のマスコミ相手の時間も、やはり約2時間。また同じ質問ばっかり…。

 夕方からは、ようやくマスコミから解放されて、フェスティバルの準備。ってゆうか、いろんな関係団体の準備。明日のジュニア自然史クラブの販売物製作の材料を買いに行って。友の会読書サークルBooksの展示の打ち合わせをして、配る冊子の原稿を作成して。なにわホネホネ団の展示パネルの解説原稿を書いて。大阪市立自然史博物館友の会の準備に参加する振りだけでして、夜食を食べる。という具合に、ややこしく忙しい。

ところで、マスコミからはあまりに同じ質問ばかりされるので、どんな事を答えているか見解をまとめておきます。


 以下に含まれる見解は大阪府茨木市北部(上福井)で、高病原性ウイルスをもったカラスが確認された直後のもので、その後の情報は含まれていません。

【(とくに大阪の)カラスの生態について】
●非繁殖期のカラスの一日の行動は、基本的に昼間の活動場所と、夜間の集団ねぐらとの往復と考えていいと思う。繁殖期になると、少なくとも繁殖つがいは、夜は自分のなわばりで寝る。
●集団ねぐらには、巣のような構造物はなく、木の枝にとまっているだけ。集まってはいるが、カラス同士は密着しているわけではなく、十数cm程度は離れていると考えていいと思う。
●大阪府では、昼間の活動場所と夜間のねぐらの間の距離は、ふつう数km程度、長くても十数km程度。ただし、この距離は集団ねぐらの位置次第で、集団ねぐらがまばらにしかなかったら、一日に長距離移動する可能性はある。ちなみに大阪府下のカラスの冬の集団ねぐらの数は、十数ヶ所程度。
●昼間の活動場所や、夜間の集団ねぐらの場所は、短期的にはそれほど変化しないと思う。ただしある程度長い期間で考えれば、昼間の行動場所や、夜間利用する集団ねぐらを変える可能性がある。というか、集団ねぐらの位置は、夏〜秋と冬では違っていることが多い。

【丹波町と茨木市北部のカラスの交流についての見解】
●大阪の感覚からすると、一日に約30kmも移動するのは考えにくい。したがって、昼間の活動場所をそれほど変えないと考えると、昼間に丹波町で活動しているカラスが、茨木市北部まで来るのは、考えにくい。
●もし、丹波町と茨木市北部のカラスが同じ集団ねぐらを利用していたら、そこでの交流は考えられる。ただし、本当に集団ねぐらで、カラス間の鳥インフルエンザウイルスの感染が生じるかは、わからない(ウイルスの専門家の意見が欲しいところ)。
●したがって、現在早急に明らかにするべきは、丹波町と茨木市北部のカラスがどこの集団ねぐらを利用しているか。そこで感染が生じ、カラス間で広まっているのかを明らかにすること。

【おまけ:困った質問への答え】
●今回の丹波町や茨木市の鳥インフルエンザがそもそもどこから、どうやって持たらされたか?
 →何の見解もありません。たぶん立証は無理なので、可能性を論じてもあまり意味があるとは思えません。
●ニワトリからカラスへ(あるいは逆)の感染はどうやって生じたか?
 →ウイルスの生態及び感染の仕方の詳しいことは知りません。カラスの集団ねぐらでカラス間のウイルス感染が生じるかを含めて、ウイルスの専門家に尋ねてください。



とまあこんな所です。マスコミからの質問は、たいていこれでカバーしてると思います。


2004/3/11
 今日もフェスティバルの手配関係。アルバイトの数が充分でないことが判明したので、大あわてで心当たりに片っ端から連絡をとってみる。

 と、フェスティバルに専念しようと思っていたのに、朝から夕方まで電話がなりっぱなし。ほぼすべてマスコミ関係で、いずれも鳥インフルエンザにからんでのカラスについての質問。今まで、鳥インフルエンザに関する問い合わせが驚くほどなかったけど、この月曜(8日)からパラパラとマスコミからの問い合わせが来るようになり、今日になってブレイク。どうやら大阪でカラスから見つかった鳥インフルエンザウイルスが、高病原性とわかったためらしい。あと、「大阪、カラス」でインターネットを検索すると、このサイトはすぐにヒットするから。
 というわけで、今日相手をしたマスコミは、新聞社3社にテレビ局2社。テレビは、片方は電話収録で、もう片方は研究室で収録。机には書類の山がのっているので、上司の机に座ってインタビューに答えてみました。
 同じ相手が何度も電話をかけてくるので、マスコミからの電話は合計10本。収録時間も合わせると、2時間以上もマスコミ相手に話をしていた勘定になりました。とても消耗します。なんせ同じ質問ばっかり…。

2004/3/10
 今日は、展示に必要な間仕切りパネル、机、椅子の数の確認。出展者からの要望の調整は、すでにやっているのですが、それもほぼ完了。あとは、足らない分を調達したり、どこかから発掘してきたり、自力で作ったり。夕方には担当者が材料の買い出しに出かけてました。借りる算段と合わせて、なんとか足りそうです。

 ちなみに今日は、出展団体の搬入日・当日の弁当・懇親会出席の返事の締め切り日です。まだ半分も返事が返ってきていないらしい。返事がまだの出展団体の方は、早めによろしくお願いします。

2004/3/9
 今週末の土曜からは、フェスティバルの展示の搬入が始まります。それを目指しての準備が急ピッチになってきました。
 今日は、駅から博物館までと、館内にどんな看板を設置するかを、現場を歩いて検討。けっこうあちこちに案内が要りそう。それをまとめて、作成する係りに発注したり、公園や植物園に設置する場合は交渉担当にふったり。まあ事務局長は、一緒に現場を回って好きなことを言ってただけ。

2004/3/5
 本日夕方、フェスティバルの団体紹介冊子をようやく入稿。これで作業は一段落。最後の最後まで訂正を入れてしまった。Nさん、ごめんなさいごめんなさい。
 昨年の真っ白けで、主催者も入っていない冊子と違って、今年は表紙・裏表紙はカラー。かわいいイラストも入って、デザインもかっこいい。なぜか熱く語ってるし。これで200円は安いなー。

 そうそう、今日の夕方にはゾウも到着しました。昨年のフェスティバルでもやってきて、ペタペタと紙が張られた、あの紙張りのゾウです。今年は早くから到着して、すでに定位置に立っています。
 そして、ミュージアムショップでは、すでにフェスティバルフェアを開催中。今年の招待講演者の浜口哲一さん(平塚市博物館)の本に加えて、昨年の講演者の盛口満さんの本、さらに出展団体の出版物も並べています。最後のはフェスティバル当日には、各ブースで売られるでしょうから、引っ込めないといけないかな??

2004/3/2
 今日はようやくフェスティバル当日に無料で配布する資料の入稿。あとは、出展団体の紹介が載った冊子が残るだけ。がんばれ、Nさん。てなわけで、相変わらずダメ出しをしてるだけ。担当者は大変そうです。
 ちなみに団体紹介が載っている冊子は、200円程度で販売予定。大阪近辺の色んな団体の紹介が載っていて、この方面に興味がある方には大変役に立つと思います。ぜひ買って下さいね〜。

2004/3/1
 2月末は、フェスティバルの準備で大忙し。
 展示用に大きな紙へのプリントアウトサービスをしているのですが、そのデータのやりとりとか、受け渡しとか。さらに打ち出したもののパウチ加工に来られる団体がいたり。とはいうものの、打ち出し担当は他の学芸員にふったし。
 2月末に発送予定の出展団体向けの最後の案内を、今日ようやく発送。搬入・搬出の案内、フェスティバル当日の案内(出展場所も決定!)、弁当や懇親会への申込みなどなど、色々な情報が満載(出展団体のみなさま、明日か明後日には着くと思うのでよろしくお願いします)。で、その作業がいろいろ。とはいうものの、紙物の作成と発送作業は、事務局の他のメンバーにふったし。結局、中身の相談に加わって、校正をしただけ。
 そして、今現在大変なのは、フェスティバル当日に配付する資料と、出展団体紹介の冊子の作成。昨年の今頃は、これで大変やったけど、今年はこれまた事務局の他のメンバーにふった…。おかげでダメ出ししてるだけで、なぜか気楽。ちょっとムカツクのは、今年の冊子の方がデザインが圧倒的に格好いいことか…。

2004年2月

2004/2/22
 締切が過ぎて、2日。口頭発表の団体は、どうやら12団体になったらしい(まだ正式申込みのない団体が二つ…)。いつまでも待っていられないので、プログラムを組んでみました。団体が少ないので、ゆったり組めました。
 一方、出展ブースのレイアウトの作成も佳境に。ってゆうか、ほぼ完成。関係団体を近くにして欲しいとか、左右に壁が欲しかったりいらなかったりとか、リクエストが色々あるので、ある種のパズルのようなものです。まあ、だいたいの要望をクリアしたブースレイアウトになったんじゃないかと思います。
 そんなわけで、ブースレイアウト未提出の団体はお急ぎを。希望通りのブースにならなくなる恐れがあります。さらに口頭発表希望の団体がまだあれば、何とかまだ間に合うので、お知らせ下さい。


2004/2/20
 今日は、大阪自然史フェスティバル2004の出展者向けの締切の日です。締め切ったのは、ブースレイアウトの受付と、貸出希望の展示ケースや机の受付、そして講堂で行なう口頭発表の申込み。ブースレイアウトの担当は、ぜんぜんブースレイアウトが集まってない!と騒いでいます。まだ半分弱だとか。まだ未提出の方、早めにお願いします。
 で、私の方は口頭発表が担当。昨日まで6団体からの申込みしかなく、どうなることかと心配してたのですが、今日になって3団体から申込みがあり、1団体から申込み予約というか、申し込むぞという宣言がありました。どうにか形になりそうで安心しました。まあ、むしろ今回は日程が短いので、申込みが多すぎたらどうしようと思っていたのに、少なくて心配するとは意外でしたが…。

2004/2/13
 昨日と今日は、4月から新しくする採用する植物分野の学芸員の採用試験です。といっても、試験には何にも関与できないのですが。とにかくどんな人がやってくるのか楽しみです。

2004/2/4
 2003年の夏からあちこちに調査に行きまくっていた自然観察地図・府外版。その原稿の締切が、この土曜日に迫っています。締切3日前になってようやく、地図にデータを書き込み始めました。周囲もボチボチ慌ただしくなってきたので後押しされた感じ。
 2002年以前も含めてフィールドノートを引っ張り出して、調査に行った日をピックアップ。書き込みようの地図を用意して、あとは書き込むだけ。と書けば簡単やけど、30コースもある内28コースに調査に行ってるし、過去6年ほどのフィールドノートは山になってるし。書き込む準備だけで夕方までかかりました。
 で、夜遅くまで地図にデータを書き込んだけど、ついでに必要になる調べ物が色々あるしで、3時間で6ヶ所しかできなかった。このペースでは、あと10時間以上かかる計算になる…。

2004/2/3
 昨日梱包した特別展の展示物が、昼にはトラックヤードに山積みに。さっそく搬出されて、今度東北方面に行くらしい。特別展終了後2日で片づけが終わるとは、驚くほど仕事が早い。そんなにあわてなくても、3月のフェスティバルまであいてるのに。と思ってたら、夕方にはトラックヤードの荷物は消えていました。

2004/2/2
 昨日が特別展「親子で遊ぶ 木とのふれあいワールド2」の最終日。で、今日はさっそく後片づけ。といっても業者が次々と梱包してくれるのを、担当学芸員らが見守っているだけらしい。担当でもない学芸員からすると、ふと気付くともう梱包されてる!って感じ。特別展が終わってから、こっそり遊ぼうと思ってたけど、そんな暇はなかったらしい。

2004年1月

2004/1/25
 ついに友の会総会。本屋の出店的には、午前中から昼休みまでが勝負時。総会が始まる前から来た人を捕まえては売りつけ、午前中にパラパラと遅刻してくる人を捕まえては売りつけ、昼休みに出てきた人達を無理矢理呼び止めては売りつけ。という具合で、昼飯を喰う閑もないくらい。
 午後からは、伊沢正名さんの招待講演があるので、その間は閑。それが終わった休憩時には、伊沢さん本を中心に売り込み。そんなわけで、顔見知りにはあらかた押し売りしつくした感じでした。毎年無理矢理買わされる、というボヤキの声もチラホラ聞こえたけど…。
 小学生の押し掛け店員2名を含め、みんなで売りまくった結果、用意した148冊の内なんと84冊も売れました。昨年は、165冊用意して、68冊売ったので、今年の方が成績優秀!
 傷物は値引きしまくって売り尽くし。お薦めできない本も、お薦めできないと言ってるにも関わらず全部売れた。売上ワースト20の本もけっこう売れた。ただショップオープン当初からある4冊はまた売れ残り…。もはやショップの主と言っていいかも。


2004/1/24
 そんなわけで、明日は、友の会総会。本屋の出店で売っているのは、
●2003年売上ベスト10:リストは以下の通り。 →10%OFF
●傷物:一部破れたりしているものです。 →値段は交渉次第(たいていはカバーが破れている程度なので、20%OFFくらいで…)
●2001-2003年売上ワースト20:今まで1冊も売れていないタイトルを、最初の仕入日からの日数でワースト20を作ってみました。リストは以下の通り。 →15%OFF
●お薦めできない本:読んでは見たけど、お勧めはできない本。こういう態度で読むなら許されるという解説付きで売ろうかと(ってゆうか、そうでもしないと売って、間違った読み方をされると困ります)。今回のリストは、「心の起源」「カラスの早起き、スズメの寝坊」「世界遺産の森 屋久島」「カモノハシくんはどこ?」 →15%OFF

 というわけで、不良在庫が少しでも減りますように。その他に、招待講演をしてくださる伊沢正名さん(写真職人 ←こういう肩書きなんだそうです)の本のフェアを同時開催!

2004/1/23
 明後日は、友の会総会。私は例によって本屋の出店担当。昨年に引き続き、傷物や売れ残り物などを割り引きセールで売り払う予定です。というわけで、今日は2003年売上ベスト10と2001-2003年売上ワースト20を作りました。
 その過程で、2003年の本屋の総括もしてみました。2003年に取り扱ったタイトルは、なんと1091タイトル。で、売上は、751タイトル、3748冊(つまり340タイトルは在庫があるだけでまったく売れなかったわけですが…)。売り上げた冊数は、2001年1234冊、2002年2556冊なので、年々増加しています。
 ただし、増加ししているのは売上だけではなく、在庫も順調に増加。2001年末の在庫が256タイトル667冊で、2002年末の在庫が514タイトル1178冊。それが、2003年末には788タイトル1553冊に! 毎年500冊程度のペースで増加。なんとかこれ以上増やさないようにしないと…。

 2003年売上ベスト10。かっこ内は売上冊数。
1位:「バードコールであそぼう 家のまわりで見られる鳥50種」岩崎書店(121冊)
2位:「鳥の巣の本」岩崎書店(108冊)
3位:「めちゃめちゃかわいいハムスターシール」ポプラ社(107冊)
4位:「恐竜のおりがみ その1」誠文堂新光社(63冊)
5位:「虫のおりがみ」誠文堂新光社(56冊)
5位:「新・山野の鳥」日本野鳥の会(56冊)
7位:「ちょうかっこいいカブトムシクワガタムシシール」ポプラ社(54冊)
8位:「昆虫カード」福音館書店(53冊)
8位:「世界の鳥の巣の本」岩崎書店(53冊)
10位:「ヤマケイポケットガイド 野鳥」山と渓谷社(51冊)
 岩崎書店強し! あとは、夏の特別展のおかげで鳥関係が5タイトルもランクイン。それにしても、バードコールに、シールに、おりがみに、カルタと色物が多い。残りも鳥の絵本と図鑑。

 2001-2003年売上ワースト20。かっこ内は最初の仕入日
1位:「自然史の窓 ひとかけらの化石に宇宙をみる」岩波書店(2001.4.27)
1位:「日本産魚類検索」東海大学出版会(2001.4.27)
1位:「日本動物大百科1.哺乳類 I」平凡社(2001.4.27)
1位:「日本動物大百科2.哺乳類 II」平凡社(2001.4.27)
5位:「新魚大図鑑」つりサンデー(2001.6.6)
5位:「山溪カラー名鑑 日本の海水魚」山と溪谷社(2001.6.6)
7位:「森の新聞 9 アホウドリの島」フレーベル館(2001.9.20)
8位:「分県登山ガイド 三重県の山」山と溪谷社(2001.10.4)
9位:「森の新聞 7 ニホンザルの山」フレーベル館(2001.10.24)
9位:「森の新聞 16 サンゴの海」フレーベル館(2001.10.24)
11位:「かがくのとも傑作集 しっぽのはたらき」福音館書店(2001.12.12)
12位:「ザリガニのかいかたそだてかた」岩崎書店(2002.1.25)
13位:「岩波新書 ペンギンの世界」岩波書店(2002.3.22)
13位:「ジュニア新書 都市の自然を歩こう」岩波書店(2002.3.22)
15位:「ニホンザルの自然社会」京都大学学術出版会(2002.4.9)
15位:「田んぼと畑の虫十話」文一総合出版(2002.4.9)
17位:「キャベツの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「シイタケの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ジャガイモの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ダイコンの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ナスの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ニワトリの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ヒツジの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ミツバチの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ヤギの絵本」農文協(2002.4.19)
17位:「ラッカセイの絵本」農文協(2002.4.19)
 上位陣のかなりの部分を昨年の友の会総会で売りさばいたのですが、それでも売れ残った強者がワースト10を占めました。17位には、農文協のそだててあそぼうシリーズの絵本がたくさんランクイン。1冊1冊作者が違ってて、それぞれに個性があって楽しい絵本シリーズなのですが、あまり売れません…。

2004/1/20
 学芸ゼミというのがありました。今日のお題は、2003年の懺悔と2004年の抱負。学芸員全員が順に全員話しました。
 自分の2003年の懺悔は、自然史研究がまだ出版できていないこと‥。ヤモリアンケートの結果を載せるつもりなのですが。あとは、フェスティバルと特別展などで忙しくて、ろくに研究する時間はなかった。けど、これは予測されていたので、懺悔対象ではなさそう。
 2004年の抱負は、今年こそ研究するぞ、としたいところですが。今年も大阪自然史フェスティバルやプロジェクトYで忙しそう。

2004/1/15
 今日、大阪自然史フェスティバル2004のポスターとチラシを発注しました。今日までに申し込んだ団体は、ポスターとチラシに名前が掲載されます。結局の所74団体ほど。ほぼ昨年並みの団体数です。今度は、場所割りと団体紹介冊子の編集に頭を悩ますことになりそう〜。
 ところで、もうポスターとチラシへの掲載は間に合いませんが、出展したければ今からの申込みも受け付けます。まあ、だいたい来週いっぱいくらいまででしょうか。出展希望の団体はお早めに。

2004/1/10
 大阪自然史フェスティバル2004の申込み締め切り日です。年末までに申し込んできたのは20団体ほど。今回は寂しいフェスティバルのかと心配していました。ところが、締切直前になってたくさん申込みがやってきました。どうやら60団体は超えた模様。寂しいフェスティバルにはならなくてすみそうなので、よかったよかった。

2004/1/5
 今日が、世の中で言うところの仕事始め。でも、早々から行事なので、新年の挨拶とやらはしなくていいし、館長の挨拶とやらも聞かなくて済む。それが一番めでたいかも。
 こちらは、元旦だけは休んだけど(風邪でダウンしたもので)、あとはずっと普通に調査やら仕事やら。例年通りあまり人に会わない以外は、とくに年末年始という雰囲気もなし。

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