中新世前期(約1700万年前)温暖期の後、気候の変化にともない中新世後期には再び温帯性樹木が優勢になります。しかし、漸新世後期〜前期中新世の種類とは異なり、現生種に近縁になり、「種の現代化」が生じたと言えます。中新世の後期まではメタセコイア、セコイア、イチョウなど現在の日本列島では消滅してしまった種群が生育していました。これらは第三紀要素と呼ばれています。中新世の後期〜第四紀更新世にかけて、中新世を特徴づける化石種や第三紀要素が消滅し、新しい分類群が加わることで現在の日本列島の植物相に近づいていきます。
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