画像:年表、三畳紀〜白亜紀

中生代の生き物(アンモナイト他)

中生代の陸上が恐竜で代表されるように、中生代の海を代表する生物はアンモナイトです。古生代ペルム紀末に起こった生物の大量絶滅によって、古生代に栄えた無脊椎動物の多くの種類が絶滅して中生代型の種に入れ替わり、種の多様性が増加しましたが、なかでもアンモナイト類の発展はいちじるしく、三畳紀にはセラタイト目のアンモナイトが、三畳紀の後半からはアンモナイト目のアンモナイトが栄えました。

アンモナイト以外でも、二枚貝や巻貝などの軟体動物、ウニのなかま、そして脊椎動物では硬骨魚類が中生代から発展して、現在の大繁栄に続いています。

日本では、三畳紀、ジュラ紀の大型化石を含む地層は少ないのですが、白亜紀には北海道の蝦夷層群や、大阪府南部から淡路島、四国にかけて見られる和泉層群、四国や和歌山県の外和泉層群などの地層が広く分布していて、アンモナイト化石をはじめとするたくさんの化石が見つかり、研究が進められてきました。

アンモナイト

  • 画像:セラタイテス
    セラタイテス
    古生代末の出現したセラタイト目アンモナイトは,なめらかな山と反対側が小さい刻みを持つ縫合線が特徴.三畳紀.フランス.直径12cm.
  • 画像:ホランディテス
    ホランディテス
    化石が含まれている粘板岩は地下で圧力を受けたために,アンモナイトもつぶされている.三畳紀.宮城県石巻市.長径13.5cm.
  • 画像:アステロセラス
    アステロセラス
    山・谷ともに刻みが入った縫合線を持っている.内部がメノウで置き換えられている.ジュラ紀.イギリス.直径25cm.
  • 画像:カドセラス
    カドセラス
    厚くふくらんだ形態がカドセラスの特徴.殻が保存されていて,きれいな真珠光沢に光る.ジュラ紀中期.ウクライナ共和国.直径11cm.
  • 画像:プリューロセラス
    プリューロセラス
    ドイツのジュラ紀前期の地層は黒っぽく,黒ジュラとよばれている.ジュラ紀前期.ドイツ.直径6cm.
  • 画像:レイオセラス
    レイオセラス
    ジュラ紀中期は褐色がかっていて,褐ジュラとよばれ,化石の色も褐色になる.ジュラ紀中期.ドイツ.直径6cm.
  • 画像:ディコトモセラス
    ディコトモセラス
    ジュラ紀後期の地層は白色で白ジュラ,化石も白っぽくなる.ジュラ紀後期.ドイツ.直径6.5cm.
  • 画像:ゴードリセラス
    ゴードリセラス
    和泉の名を冠したゴードリセラス・イズミエンゼのホロタイプ(完模式標本).白亜紀後期.大阪府泉佐野市.直径19cm.
  • 画像:ディディモセラス
    ディディモセラス
    異常巻きアンモナイトのなかま.白亜紀後期.アメリカ・サウスダコタ州.高さ20cm.
  • 画像:ディディモセラス
    ディディモセラス
    潜水調査で,海底に露出するノジュールから採集された標本.白亜紀後期.兵庫県南あわじ市.高さ17cm.
  • 画像:プラビトセラス
    プラビトセラス
    最初はらせん状,次に渦巻きで巻いたあと,最後は反転して巻く.和泉層群に特徴的なアンモナイト.白亜紀後期.兵庫県南あわじ市.長さ25cm.
  • 画像:パキディスカス
    パキディスカス
    淡路島の名を冠したパキディスカス・アワジエンシス.白亜紀後期.兵庫県南あわじ市.直径22cm.
  • 画像:ノストセラス
    ノストセラス
    和泉山地で見つかるノストセラスは,淡路島産出のものより大型で,別種の可能性もある.白亜紀後期.大阪府泉佐野市.高さ21cm.
  • 画像:カナドセラス
    カナドセラス
    ホロタイプ(完模式標本)から作製したレプリカ.白亜紀後期.大阪府泉佐野市.直径17cm.
  • 画像:ポリプティコセラス
    ポリプティコセラス
    直線から反転を繰り返す異常巻きアンモナイト.どうやって水中でバランスを取っていたのだろう.白亜紀中期.北海道羽幌町.長さ11cm.
  • 画像:ニッポニテス
    ニッポニテス
    北海道の異常巻きアンモナイトの中でも代表的な種で,U字状の反転を立体的に繰り返す.白亜紀中期.北海道夕張市.幅6cm.

ベレムナイト

  • 画像:ベレムナイト
    ベレムナイト
    ヨーロッパやアメリカでは,ジュラ紀後期から白亜紀にかけてベレムナイトが多産する.ジュラ紀後期.ロシア.母岩の幅28cm.

二枚貝化石

  • 画像:ヤーディア
    ヤーディア
    大型の三角貝のなかま.白亜紀後期.大阪府泉佐野市.高さ12cm.
  • 画像:ダオネラ(二枚貝類)
    ダオネラ
    三畳紀.高知県佐川町.横幅5cm.
  • 画像:ナノナビス
    ナノナビス
    ナノナビスは和泉層群から3~4 種見つかっているが,これはナノナビス・アマクセンシス.白亜紀後期.大阪府貝塚市.横幅6.5cm.

魚化石

  • 画像:ラコレピス
    ラコレピス
    カライワシに近い魚類.ブラジル・セアラ州のサンタナ層からは多種多様な魚類化石が大量に見つかっている.白亜紀前期.ブラジル.長さ18cm.

生痕化石

  • 画像:ナガバコダイアマモ
    ナガバコダイアマモ
    海草であるアマモのなかまと考えられたが,現在では海底にすむ動物の這い痕と考えられている.白亜紀後期.徳島県阿波市.母岩の幅46cm.

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