石炭紀はデボン紀に多様化した植物が繁栄した時代であり、赤道地域の沼地はシダ植物とシダ種子類が繁茂した地球最初の森ができました。樹木のように大きくなるシダ植物であるリンボクやカラミテス(トクサ類)が繁り、やや乾燥したところにはフウインボク(リンボク類)、メドゥロサ(シダ種子類)、プサロニウス(リュウビンタイ類)が分布し、林床にはトクサ類やシダ類が繁茂していました。古生代の後半である石炭紀とペルム紀はシダ植物とシダ種子類の時代ということができます。これらの大森林は石炭となって地層に残されています。
石炭紀には昆虫が動物としては最も早く空中へ進出しました。その頃の昆虫のひとつが、メガネウラオオトンボです。現在見られるトンボ類に近い原トンボ類(古生代末で絶滅)に属し、ハネを広げると70cmを超える巨大なものもいたようです。まだ脊椎動物が空中に進出していない時代に、わがもの顔で古生代の森を滑空していたことでしょう。