日記風覚え書き

2009年4月5月、6月

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 2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)


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2009年6月30日 日記を書き忘れる

例年に比べて遜色ないどころか、かなり順調なペースで作業をこなしているはずなのだが、例年に比べてチームのスタッフも多いと思うのだが、毎日午前様が続く。帰っても頭はすぐには冷めず、2時間くらいはぼんやりしないと寝られない。いきおい朝が遅くなる。そう、まるで大学生のように夜型の生活になってきた。そして日記を書き忘れる。
本の原稿の出稿で大きな峠は越えたはずなのだけど、峠を越えたと思ったら、まだ登りがダラダラと続いている感じ。何度も峠を越えた!と思っては登りが続く。今度こそ峠を越えた、と思わないとやってられない気もする。

作業の8割方は早くに終わったのに、最後の2割に時間がかかってる気がする。今日こそ峠を越えて、どころかすべて終わってるつもりが終わらなかった…。
唯一いいことは、毎日差し入れがあって、食事代が浮くことか。陣中見舞いを持ってきてくれる人は、もれなく仕事も押しつけられる。いまはネコの手も借りたいのである。土産を渡して、仕事をさせられるって割が合わないんじゃないかな〜。


2009年6月29日 ゾウのホネモニュメント

テーマは一人ひな祭り。あるいは土俵入り。

まずは頭骨を台の上に。重たいから大変。それていて落としたら割れるし、持ったら取れるとこもあるし。中央にデーンと置く。メスなのでおひな様なんだろう。
両脇に太刀持ちとして、大腿骨と上腕骨。できればクロスさせて、海賊イメージにしたかったのだが、そのためには頭骨をかなり高くしなくてはならないし。けっこう大変なので断念。
その下に、二人官女か二人囃子として、下顎骨と寛骨。
正面からみるとけっこう格好いい。できれば、入口から見える位置に配置したかったけど、今さらそれは難しい。そんなんしたら、入口の通路がなくなるし。
前にケースでフタをしたら意味がないので、脇にどける。前にウンコ座りして記念写真とるとばっちり。

片付けるときは、頭骨の下で、上腕骨と大腿骨をクロスさせて、海賊マークの記念写真を撮るぞ!


2009年6月28日 石膏遊び

なんとなく石膏で矢印を作るというワークショップに参加した。本当は、見てるだけのつもりだったのが、材料をホイっと渡される。仕方がないなぁ、と始めたのだが、予想外に楽しかった。

とりあえず、ややこしく切り開いた牛乳パックに水粘土を半分ほど入れて、表面をきれいにならず。そこに矢印をイメージして、アライグマのホネを並べる。
一番前の肋骨2本と左右に並べて矢印にして、軸として尾椎を2つ並べる。その後ろに上腕骨を置いて、一番後ろにその上腕骨のはずれた骨頭を配置。ちょっと寂しいので、横に取っ手風に踵骨を置いてみた。我ながらかっこいい〜。辺りを見回しても一番の出来ではないかい?
その上に、アルギン酸をぶっかけて雌型を作り、そこに石膏をぶっかける。作業はすべて牛乳パックの中。雌型を石膏からはがす瞬間が一番の盛り上がり。もちろん完璧な仕上がり。

午後から半日かけて、ベリカンというあだ名をもらった。ペリカンではなく、ベリカンらしい。意味は不明。

【追記】
4日後おおむね乾いた作品に彩色。そして展示会場に設置。みんな好き勝手に彩色して、全体としては色とりどり。サクランボあり、サイケあり。それが白いホネの合間に並ぶ。不思議な風景だなぁ。
あだ名は、「ベリカン」から、「ベ」に進化した。


2009年6月27日 ホネ見て聞かれる質問 その1

タヌキなどのホネ取りをして(といっても腐らせたのを洗ったりするだけだけど)、できたホネを並べてみよう(といってもちゃんと並べてるのは椎骨だけだけど)という行事に参加した。講師の先生は質問が嵐のように降りかかっていて、昼食もとらせてもらえない有様だった。この講師の先生、どんな質問にも何かしら答えていて、がんばっているのだが、ほぼ絶句していた質問があった。面白いので記録しておこう。

爬虫類のホネって、哺乳類のホネと一言でいってどこが違うんですか?

一言で言えないほど違うよな〜。と思っていたら、質問に補足が付いてさらに質問がややこしくなった。

哺乳類は子どもを生むから、卵を生む爬虫類とは違ってるはずだと思うんです。

うーん。爬虫類にも事実上胎生の種があることから説明しなくてはならなくなった(そして哺乳類にも卵生の種がいることを)。そして、爬虫類と一言でいっても、カメとワニとヘビではぜんぜん違うから云々、哺乳類はいわば今は絶滅した爬虫類の1グループの子孫で、哺乳類の特徴はその先祖の爬虫類も持っていて。とまあ系統関係の説明までして。でもって、一言で違いを説明するのは難しいと答えるしかないのか? 質問者は前置きで挫折しそう。

前置きは一切はぶいて、現生だけに限って、哺乳類にしかない特徴を次々と上げるという答え方もあったのかなとは思う。耳小骨が、顎の骨の数が、側頭窓が、四肢の付き方が、烏口骨が、などなど。でも、単孔類は、けっこう爬虫類的。ここに目をつぶってくれればいいんだけど…。
そもそも卵生と胎生で骨格に違いがあったりするんだろうか? 隣で聞いているものとしては、自分で答える必要がないので、そんなことを考えていた。単孔類と卵生の爬虫類に共通して見られず、その他の哺乳類と胎生の爬虫類に共通して見られる特徴?


2009年6月26日 校正中

昨日が校了のはずなのだが、今日になって校正が上がってきた。ので、あわてて校正中。だいたいこれが初校のパートもある。けっこう直しが入るので、どう考えてもその直しがきちんとできてるか、すなわち二校が必要。果たして間に合うんだろうか?

さて、けっこうなページ数の校正をするのは久しぶり。ここまでは、内容面を気にしながらの校正だったが、もはや内容を訂正する段階はすぎたので、スタイル面と誤字脱字探しに徹することにする。
今でこそ、誤字脱字探しは、タロウさんの足元にも及ばないが、学生時代は誤字脱字探しはかなり得意だった。わが研究室では、論文を書いたら休憩室に置いておいて、コメントをもらうという習慣があった。もちろんコメントも書き込むのだが、内容を考えるのが面倒になったら、誤字脱字探しを競ってしたものである。すでに何人もが朱を入れた後、さらに誤字脱字を見つけたら、かなり嬉しい。
誤字脱字やスタイル面の間違いを探すのは、いくつかポイントがある。引用文献とか、目次とかは、間違いの宝庫なので要チェック。後から手を入れたパートとか、図表のキャプションも狙い目。そして本文テキストの間違い探しは少し特殊な読み方をしていると思う。いわば内容に注意を向けずに、言葉の羅列として文字を追うような感じ。

さて、今回の校正相手は、すでに大先輩のタロウさんのチェックが何度か入ってる原稿。これは、間違いを5個や10個は見つけて、威張ってみたいところ。
すでに「、」が「,」になっていたり、「)」が「]」になっているのを発見。調子が出てきた。がんばるぞ!

【追記】
けっこうスタイルミスを見つけて、いきようようとタロウさんに校正を返した。タロウさんもミスを見つけたというお知らせ。なんとニシキヘビとオオトカゲの画像が入れ替わっていた。胸骨と腰骨の画像が入れ替わっているところまで。って、これはそれなりに専門知識がないと気付かないはず。ってゆうか専門部分のミスを見つけるのはおいらの担当。悔しい〜。というわけで、やはりタロウさんには敵わないのであった。


2009年6月25日 哺乳類のパーツ並べ

丸々1匹のタヌキのホネを並べるのは他の人に押しつけて、大阪周辺に生息する22種の同じパーツを一同に並べるってのをした。すでに並べる標本はそろっていたのに、並べるだけでやけに時間がかかった。
少し取れているのを引っ付けたり、並べる向きを変えてみたり、配置を色々考えながらしてるのがいけないらしい。

一番大きなツキノワグマから並べた。見栄えがして大変よろしい。一番小さいのはアブラコウモリ。とにかく小さい。クマと同じように並べたら行方不明になりそうなので、思案の結果小さい袋に入れて置いてみた。箱に入れた方がいいかなぁ。


2009年6月23日 カラスの威嚇

自転車で大和川の河川敷を走っていたら、突然耳元に大きな鳥の気配が。

振り返ると高水敷に立つ看板にハシブトガラスがとまり、こちらを向いて鳴いている。明らかに威嚇。なぜか怒ってるらしい。ということは、さっきはカラスに蹴られかけたのか?
カラスが人を襲う場合、後から後頭部を蹴るらしい。と、観察会なんかで話をするものの経験したことがない。一度経験しておかないと、臨場感を持って説明ができない。というわけで、一度カラスの蹴りを喰らっておこうと思っていた。これは良いチャンスかも。
よい子は決しては真似をしてはいけないが、この悪い子は自転車を降りて、引き返してみることにした。

看板にとまるカラスに近づいてみる。怒ってる怒ってる。で、蹴られかけた辺りに到着。カラスが人を襲うのは、人が巣やヒナの近くに近づいた時と聞く。近くに巣やヒナがいるはず。でも、辺りには低い木しかない。見上げても巣がありそうにはない。薮の中にヒナでもいるのかと思うがいなさそう。地面にヒナが落ちてる気配もない。なぜカラスは怒ってるんだろう?
やがて、カラスが3m位の距離の木に移ってきて、盛んに枝を折り始める。怒りのテンションがさらに上がってるらしい。と、もう1羽のカラスが登場。少し遠巻きにしながらも威嚇している。最初の1羽は、看板に戻って、今度は看板をこわす勢いで突いている。
で、ようやく気付いた。20mほど離れたところに3羽の巣立ちビナがいた。けっこう離れてるので気付かなかったらしい。こっちは近づいてるとは思わないのだが、ご両親は怒り狂っている。
さて、ここがポイント。どうもカラスは正面からは襲ってこないらしい。近づくと逃げるし、目を合わせても逃げる。2羽の内、後に回った方は、襲ってきそうな雰囲気を漂わせるけど、振り返ると逃げていく。本来の目的は後頭部を蹴られることのはずなので、背中を見せればきって蹴ってくれたと思うのだけど、うーん勇気がでなかった。どうしても振り返ってしまう。わかってても、気配なく近づかれて蹴られるのはちょっと恐い。というわけで、蹴られるのは断念…。

自転車でもう少し進むと、また巣立ちビナ連れのハシブトガラスがいた。自転車を降りて近づいてみる。15m位まで近づくと、親鳥がカァカァと威嚇し始めた。でも、こちらは攻撃してくる気配はない。
地元の公園を通りがかると、ここでも巣立ちビナ連れのハシブトガラス。10m位に近づいたら、ヒナを連れて逃げていった。
たいていのカラスは、攻撃してこないし、20m位は許容範囲。あのカラスはとても攻撃性の強いカラスだったのだろう。とはいっても、最初の一撃で蹴ってきてもよかったのに、蹴らなかった。激しく威嚇はしたものの、直接攻撃をせずに、追い払った。実はその行動はさほど攻撃的ではなかったのかもしれない。


2009年6月22日 カメのホネ

カメの甲羅って、甲羅になってるんでしょ。スッポンはともかく。なんて思ってたけど、意外とすき間が多い。ウミガメにもすき間、ワニガメにもすき間。端っこの骨板と中の骨板の間にすき間があって、肋骨が見える。ワニガメにもすき間があるなら当然カミツキガメにもすき間がありそうなもんだが、やってきたカミツキガメにはすき間がない。カミツキガメにはすき間がないのか、それともまだ小さいから?

カミツキガメには代わりに妙なホネがある。尻尾の付け根あたりの尾椎の1つが妙に大きい。これはなんなんだろう?

なんなんだろうと言えば、先日組み立てたオサガメ頭骨。大急ぎで木工用ボンドと養生テープだけで組み立てたとは思えない出来。と自画自賛してるのだが(できればもう一度すき間が少なくなるように、よりかっこ良く組み立てたいのだが)。気になることが二つ。
上顎の縁がまっすぐではなく、先端の方の両側が丸く凹んでいる。何かのホネが欠けたのではなく、元々こういう形のようである。変わってる。
そして、外形は組み立ったけど、内部は今一つ組み上がらなかった。ただ、残ったホネは少なく、どー考えても、脳の入る場所がほとんどないらしい。せいぜいピンポン球くらいか? バレーボールの球くらいの頭骨にピンポン球くらいの脳みそ。タリタリラ〜ンとなった後のバカボンのパパ並な感じか…。


2009年6月21日 カエルソン2009in高槻

カエルの観察会に行った。大阪府には13種のカエルがいて、北摂にも13種。今日行ったエリアにはたぶん11種。昨年は8種記録できた。今年はこれを超え、密かに11種すべてを見つけるつもりだった。

とりあえず、メインをはるのはモリアオガエルの卵塊とカジカガエル。予定していた公園の池に行くと先客がいて、追い返される。なんとケチな集団であろうか。で、別の場所に移動する。このエリアでは、山手に池や水たまりさえあれば、どこででも産卵してるといってもいいくらい。ついでにオスも見つけてみんなで観察。これで1種。
山道に入って渓流沿いを歩く。予定通り、タゴガエルとヤマアカガエルをGET。なぜかこんな場所でトノサマガエルも見つかる。簡単にカジカガエルが見つかるエリアで昼食。予定通りカジカガエルが見つかる。オスばかり4〜5匹捕まえたと思う。というわけで、前半で5種確認。出だしは予定通り。
昼からは、少し渓流沿いを移動してから、水田に。ここの水田は畦がコンクリートで固められていて、畦をつぶす心配がない。そのせいか、団体でカエル採りをしても怒られない。トノサマガエルとヌマガエルが大量にいて、アマガエルとツチガエルも見つかった。これで8種。ここまでは昨年とまったく同じ。
で、少し移動した所でシュレーゲルアオガエルをと思ったが、鳴かずおらず。山道では常にヒキガエルを探していたがおらず。最後にバス停周辺でウシガエルを、と思ったら、ちょうどバスが来たので乗ってしまった…。

というわけで、今年のカエルソンの結果も8種どまり。もう少しコースを検討したら、10種にはなるかなぁ。


2009年6月20日 ペンギンパズル

ペンギンパズルをしてるのをながめた。鳥の頸椎は意外と並べられる。翼のホネもけっこう並べられる。左右を見極めるのが一番難しいかも。脚のホネはけっこう難しそう。でも、それなりにそれらしくなっていた。哺乳類と違って、足根骨が少ないのがいいところ。
でも、なんかわからない骨が残っていた。膝蓋骨、方形骨。いつも見かける謎の小さく細長い骨、たしか気管の一部の固い部分。そして、本当にわからないのがあった。小哺乳類の肩甲骨ではないのかな〜、といった感じ。
全部の答えがわからなくても、パズルは楽しい。

問題はなにペンギンの骨か。このお題を与えられたのだが、答えを確定できず。あきらかに小さいので、日本によくいるフンボルトペンギンかと思った。が、フンボルトペンギンの骨と比べると、ぜんぜん違う。足根骨、寛骨、叉骨、上腕骨、いずれも15%位小さい。一方で、頭骨はむしろ幅が広い。
フンボルトペンギンより明らかに小さくて、頭が幅広。イワトビペンギンの類ではないかと思うのだが、実物と比べないと断言しにくい。イワトビペンギンの死体なら冷凍があるので、今度ホネにして比べてみようと思う。


2009年6月19日 ツバメ放し飼い中

日頃、部屋のドアを開けているのだけど、ここんところいつもドアを閉めている。保護されてきたツバメを放しているから。飛ぶ練習をさせようということ。ドアを開けておいたからといって、そんなにどっかに行ってしまうということもなく、せいぜい隣の部屋に入ってしまう程度。でも、いなくなる度に探しに行くのが面倒なので。さらにちょっと気が向いて天井が高い部屋に入られるとこれが厄介。呼んでも寄ってきてくれない。高いとこにとまったまま、エサをねだるだけ。いかにもツバメらしい行動である。これがスズメやヒヨドリならこっちに寄ってくるんだろうけど、確かに野外で見てても、ツバメは親を待ってるだけ。ただ、ある程度大きくなると、飛びながらエサの受け渡しをしている。あれが飛んでる虫を採る練習になるんだろうか?だとしたら、エサをぶら下げて捕らせる必要があるんだろうか?
電話で同じような状況のツバメについて相談があったら、自由に飛べるなら放してしまいなさいと答えるはず。あとはどうにかなるに違いない、と。でも、自分が可愛がってるツバメだと話が違ってくるらしい。

呼んでも飛んでこないし、飛びまわっているところに指を出してもとまってくれない。でも、コンピュータの前で仕事をしてると、よく頭にはとまってくる。けっこう可愛い。ときには顔に糞をかけられるし、頭に糞を載せてることも多いらしいが…。
頭の上のツバメの前に指を持っていくと、今度は乗ってくれる。ツバメを指に乗せたままコンピュータを打っていると、やがてキーボード周辺をウロウロして、いろんなものを突いている。可愛い。
とても忙しい今日この頃、ツバメと遊ぶのが数少ない楽しみかも。


2009年6月18日 ホネを並べる

今日は鳥の骨格標本を並べた。並ぶとけっこういい感じ。アホウドリ・ミズナギドリ類の骨格標本が10点もあるとは知らなかった(そのほとんどは日本で記録のない種類)。大きい順に並べてみた。スタートがアカアシミズナギドリで、ゴールがワタリアホウドリ。だんだん大きくなっていく様子がよくわかる。といった風に見える。そしてワタリアホウドリは、キングペンギンに進化するってことか…(見た人にしかわからないな)。


2009年6月17日 動物園の一コマ

今日は何度も動物園に行った。動物園に行くのは久しぶり。とても楽しい。

アシカの池にはたくさんのアオサギとゴイサギ。アシカにエサをあげるより、サギにエサを手渡しした方が楽しいよね。ちゃんとした屋根があるペンギンの池にもゴイサギが入っているのには驚いた。飼ってるのかと思ったら、手前の格子が柔らかく、押し分けて出入りしているらしい。ゴイサギが出入りできるように、わざわざこんな作りにしているとしか思えない。ペンギンと並ぶゴイサギは、なるほどちょっとペンギンに似てるかもって感じ。

夕方はエサの時間らしい。そんな時間に園内専用の車で移動すると、みんなエサかと思って興味津々。ずっとこっちを見ているだけでなく、こっちの方に近寄ってくるし、合図まで送ってくれる。
一番激しい反応をしてくれるのはアシカ君達。群れで車の方に泳いできて、車の通過に合わせて付いてくる。何度通っても付いてくる。で、行きすぎると不満なのか大声で鳴きまくる。おいおいエサ持ってきたんとちゃうんかい〜!ってとこか。
日頃から一日中エサをもらってるはずなのにどうしてアシカはこんなに飢えてるんだろう? ほとんどサギに取られてるのかな?


2009年6月16日 オサガメ頭パズル

オサガメの死体を掘り返してきて、ホネにしたのがあったはず。で、探したのだけど、何度も探したのだけど。オサガメのホネはあるのに、頭のホネがない。下顎はある。下顎だけ拾ってくるわけないし。と思って、ふと気付いた。バラバラになってるホネが頭のホネの成れの果てだったんだ!
せっかくだからオサガメを展示したい。大阪湾のオサガメだし。でもオサガメの甲羅は見るも無惨に粉々。せめて頭のホネでもないと展示してもよくわからん〜。というわけで、組み立ててみることにした。

バラバラになってる頭のホネとおぼしきパーツは40個。幸いばらけていないアカウミガメの頭骨があるので、それと比べながら組み立て始めた。ほとんどのパーツは左右一対ずつある。それをペアでならべて、アカウミガメの頭のパーツと似たのを探す。頭のてっぺんは簡単。偶然吻端部周辺も見つけた。そして、なんと頭のてっぺんとつながる! だんだん楽しくなってきた。木工用ボンドでひっつけるのだが、ひっつくのを待つのがおっくうだし、完全にひっつくとすき間を調整できない。ボンドを付けて、その上からガムテープを貼って補強しておき、次々と付け足していく。頭のドームが完成。下顎からもはずれていたパーツがあったことも発見。16個のパーツを組み上げて、残るパーツは24個(内11個は、複数のパーツを引っ付けるとこまで行ったが、本体との関係がわからず)。それが昨日。
今日は、ついに全体像を発見。だいたい頭の形が完成したと思う。隣のアカウミガメの頭骨と比べると馬鹿でっかい。鼻孔周辺の形がけっこう違う。残るパーツは8個。このパーツがなくても形にはなってるから、もういいかな?
というわけで、2日でおおむねパズルは完成。40ピースならこんなもんか。継ぎ目があって、すき間もあってちょっとブサイクだけど…。


2009年6月15日 入稿前夜から当日

近頃は、気付くと日が変わっている事が多い。と思っていたら昨日は(いや今朝なんだけど)、気付いたら明るくなっていた。徹夜は久しぶりだなぁ。

近頃は毎日本作りに明け暮れている。原稿書きでもなく、写真撮影でも、作図でもない。編集作業という感じか。今日が入稿リミットなので、とにかくできる限りがんばってみなくては、というわけ。午前10時を目指していたが、30分ほどオーバーして一段落。とりあえずできることはしたので、ホッと一息。あとは校正で対応。校正は大変そうだけど、まあとりあえずは気が抜けた。
気が抜けたら、突然無性に眠くなった。が、シャワーを浴びて、そのままルーティンの調査へ。ここんところ忙しくて、ルーティンがなかなかこなせない。ここは無理をしても行かなくては。
意外なことに、フィールドに出てしまうと調査中は目が覚めている。が、調査が終わってからの帰りが眠い。自転車で行く調査なのだが、居眠り運転しそう。帰ってきたら徹夜仲間はみんな寝に帰ってしまっていた。

毎回思うけど、締め切りのある中で、短期間で本を作るのは大変。どこかで無理をしないと絶対に出来ない感じ。年に一度でも大変なのに、これを毎月、毎週やるなんて考えられない。ぜったいに週刊誌や月刊誌の編集部では働かないぞと固く心に誓う。
しかし、明確な締め切りがなく、無理をしないと本はなかなかできないのも事実。これが一段落したら、ホニュ本で少し無理をしなくては。


2009年6月13日 ただしいイチゴの食べ方及びマナーについて

あらかじめお断りしておこう。スーパーなどで売っている。春先にでまわるあの赤い果物。あれはここでいうイチゴではない。ここでいうイチゴとは、小さい球体の集合体で構成された赤色や黄色の果実の事である。
今日は鳥を見に行ったのだが、鳥を見た記憶はなく、ひたすらイチゴを食べてきた。うまかった。来年も6月半ばに山に行こうと思う。できるだけ競争者を避けるために、ハイカーの少ないコースを選ぶべし。と覚えておこう。

というわけで、山道を歩きながら各種イチゴを食べまくった。低木になっている黄色いイチゴ、ナガバモミジイチゴが一押し。量が多いし、とてもうまい。個人的には大阪で二番目にうまいイチゴだと思う。
ナガバモミジイチゴと争うようにたくさん生えていた低木になる赤いイチゴ。最初クマイチゴと思っていたのだが、味見をして意見を修正。きっとニガイチゴに違いない。味をみないと種名もわからないとは情けない(それすらあまり当てにはならないのだが…)。とにかく苦い。完熟したものは甘さの方が卓越するのだが、少しでも間違えると苦いばっかり。口直しにナガバモミジイチゴが必要。
ここまでに2種は、道路脇や伐採地周辺にたくさん生えていたのだが、もう少し暗い場所の地面付近には、まばらではあるがさりげなくクサイチゴ(仮称)が生えていた。これこそが大阪で一番うまいイチゴであると個人的には推奨している。あまりまとまって生えていないのだけど、とにかく甘さと酸っぱさのバランスが素晴らしく、ナガバモミジイチゴとは一味違った味わいも絶品。
このクサイチゴを探していると、紛らわしいのがヘビイチゴ。とりあえずイチゴなので、味見はしておいた。随分久しぶりに食べた。記憶よりも意外にジューシーであったが、相変わらず味がない。もう少し味に投資してもらいたいもんだと思う。

さて、ここからが本論。ナガバモミジイチゴの一番うまい食べ方を発見したので、報告しておこう。実を付けている木の下を狙うのである。熟して自分で落ちてしまった果実。これが絶品。なんせ完熟が保証されている。すっぱいのはまったく混じっておらず、糖度も最高。難点は、すでに傷んでいる場合があるのと、他の小さな競争者がすでにたかっていることがあること。でも、今日は驚くほど多くの完熟果実が落ちていた。株の下に座り込んで、サルのように辺りに落ちているイチゴを食べてしまった。サルと呼んでもらってかまわない。

逆にマナー違反の食べ方も発見したので警告しておこう。すでに手の届く範囲の完熟果実が食べつくされた後、トゲトゲにはばまれたその先に美味しそうなイチゴが〜。イチゴ喰いの我々にはよくある状況ではある。こんなときは、トゲを避けながら枝をなんとか引っ張って、イチゴを食べる。これが正しい作法である。ところがである。どうやら枝の根元を切って、枝ごとイチゴをとって、熟したイチゴだけ食べる不届き者がいるらしい。あちこちに切られた枝が落ちていた。枝にはまだ熟していないイチゴがたくさん付いている。けしからん! 残しておいてくれたら、後の者が食べられたのに! というわけで、よい子は決して真似しないように。
ただ、カラスがクスノキやナンキンハゼの枝を落としまくる気持ちが少しわかった気がした。果実に届かないのがむかついたのか、何が何でも取りたかったのか。イチゴの枝を切る奴は、お前はカラスか!と指摘してやろう。カラスには申し訳ない気もするが…。


2009年6月12日 ミッキーに混じるコアラ

いろんなホネを、ホネ画像を見まくる日々が続くいろいろ勉強になるなぁ。というか自分がホネの事を全然知らないことに気付くなぁ。最近の発見を二つ。

レアの腰骨にはテンションがあがった。脊柱がいったん寛骨に切られる。これは鳥類の中でレアのみの特徴。と、愛用の「動物分類系統学」に載っていたのだが、なんのことやらわからず。が、実物を見て、わかったというか、最初何を見てるかわからなかった。鳥の腰骨とは思えない不思議なものだった。
で、今度はダチョウの腰骨を改めて間近に見てみた。パーツの形は似てるけど、確かにレアと違う。脊柱が寛骨に切られていない!
ダチョウの腰骨を見てると、なんか恐竜みたい。と思ったら、恥骨が真ん中でひっついていたのだった。変な鳥。

日頃から哺乳類の第一頸椎をミッキーと呼んで可愛がっている。というわけで、今回、大阪にいる哺乳類各種の第一頸椎を並べることにした。ミッキーが一同に会するわけ。シカのミッキーはあまりミッキーではないけど、まあ耳はあるしミッキーの親戚でいいだろう。並べるなら、耳が可愛くミッキーしている方向でそろえなくては。というわけで、ミッキーの写真を撮ってくれるように外注した。できてきたのを見て驚いた。食肉類や偶蹄類、兎類ではちゃんとミッキーが並んでいる。鯨類は第二頸椎と癒合しているので、まあ仕方がない。が、ショックな事に、齧歯類や翼手類、食虫類ではミッキーになっていない! 耳がないどころか、ただの輪っか状態で、ミッキーと同じ向きに並べにくい。仕方がないので、前方から丸い画像を撮ることにした。環椎とはよく言ったものだ。目があってコアラの顔を正面から見たようなイメージ。この子達はコアラと呼ぶことにしよう。
本題はここから、ニホンザルのミッキーと発注したら、コアラがやってきた。おいおい、ちゃんとミッキーに見える向きに撮れよ。と思って、実物を確認して気付いた。霊長類にはミッキーではなくコアラがあるのであった。
哺乳類はミッキーとコアラに二分できることを発見。ヒトの親戚は、ウシやネコではなく、ネズミやコウモリなのである。


2009年6月10日 ホネの画像三昧

知らない間に、昨日から今日になっていた。ずっとホネの画像を見ていた。面白いといえば面白いのだけど、だんだん目が変になる。ピントが合ってるのかどうかわからなくなってきた。とりあえず帰って、寝て、起きて、またホネの画像三昧。また知らない間に明日になりそう〜。おかげで、いろいろ発見がある。

ハイラックスの門歯にはギザギザがあるんだな、とか。
ハリネズミの第二頸椎は妙に上に飛び出してるな、とか。
ハリモグラの肩甲骨って細長い〜、とか。
コウベモグラの寛骨と仙椎はセットになって細長い、とか。

同時に、簡単な事を知らなかったり、自信がなかったりすることを発見。寛骨の上下と前後を確認してしまったり。コウモリの第一頸椎と第二頸椎がどれかわからんかったり。
あー、勉強になる。というわけで、とっても勉強になる本と展示を作ってることになる。見に来てね。

【追記】
某団長曰く、ハイラックスの臼歯のギザギザは幼獣だけらしい。


2009年6月8日 ボスキャラ登場

隊員その一や団長を派遣してカエルを集めてきたが、残り2種となっていよいよボスキャラが出動することになった。
仮面ライダーでいえば、ついにライダーと地獄博士が戦う。タイガーマスクで言えば、とうとうミスターXがリングに上がる。偉そうにしてたけど、こいつは強いのか?と期待が高まる場面である。ここでしくじるととてもカッコ悪いのである。
残るカエルは、ヤマアカガエルとモリアオガエル。どちらも北部の山手にいる。というわけで、ボスは一路北へ向かった。

とりあえずはモリアオガエルの産卵場所へ。まだちょっと早いかなと思ったけど、卵塊が十数個ぶら下がっている。ということは、昼間も産卵場所に残ってる雄がいるに違いない。と、周囲を歩き回って、木や薮に緑色のカエルがいないか探して歩くが見つからず。諦めかけたら、鳴き声がする。やっぱりいる! とまた探すが見つからない。諦めかけると鳴き声が。このくり返しで約1時間ねばるも採れず。昼間はダメだ!ということで日が暮れてから戻ってくることにして、先にヤマアカガエルのポイントに向かうことにする。
谷筋によくヤマアカガエルがいる場所。こっちは絶対の自信がある。と、元気に歩き始めたものの、ヤマアカガエルどころかタゴガエルもいない。だんだん自信がなくなる。今日は探していないカジカガエルの声はするのに…。残りコースも少なくなって、あきらめかけた時、目の前の石の上にマムシがいた。尻尾を振って威嚇している。生意気な。こっちは目当てのカエルが採れなくていらだってるや〜。というわけで、マムシを捕まえる。これで、少しは今日の成果が確保できた。コースの終点。ここで探さねば、と決意を新たにしたが、聞こえてくるのはタゴガエルの声。ふと見ると、足元に茶色いカエルが。ああ、タゴガエルか。でも一応採ってみよ。採ってひっくり返して、とたんにテンションが上がった。ヤマアカガエルであった。
気をよくして、日暮れ時まで、近所でカブトエビやカイエビを探して歩いた。で、日没が近づいてきたので、モリアオガエルの産卵場所へ戻る。よく考えると懐中電灯を持ってきていない。暗くなってきて、真っ暗になるまでが勝負! と、やはり明るい内からモリアオガエルの声はする。ダメでもともとと、声の下辺りを突いてみる。すると緑色の物が水の中に飛び込んだ。慌てて、岸に近づいたところを捕まえる。手の中にはモリアオガエルの雄がいた。

というわけで、目出度くボスは任務を完了。どんなもんだい。


2009年6月7日 サトン語コレクション その1

まずは初級編。

◆仕事を先に終えて、先に帰るとき。

ウサギでーす。

◆御礼をいうとき。

アオバトー。

◆その買い物は面倒なので、明日にしましょうと提案するとき。

カリフォルニアアシカ。

随時追加予定。新アイデア募集中。<審査員一同>

【追加】
◆家に帰ったら

タロイモー(by滋賀の獣医さん)

◆わかりました

ウミアイサー(by団長)

◆相手を罵倒するとき

このパカ野郎!

◆失敗したとき

アビ?(by団長)


2009年6月6日 ビナンコツにコッタンバン

今日の漢字テスト。正解は、美男骨と古潭番。ではなく、鼻軟骨と骨端板。

図書館からの帰り道。最寄り駅を降りたら、見知らぬお姉さんに声をかけられた。キャッチセールスかと思いきや、知り合いであった。久しぶりにあったら金髪にピンクのメッシュでサングラス。声を聞いたから誰かわかったけど、そうでなければ他人の振りをしていたと思う。思わず写メを撮って、知り合いに送る。

てなことはさておき、帰ってきたらホネの勉強。偉そうにホネについて話をしてきたのに、実はわからないことだらけ。ホネについてわからないときは、とりあえず顧問になんでも尋ねてみる。イノシシの鼻の先のホネはなんていう名前? 海に落ちてる白いハンバーグのバンズのホネはなんて名前? なんで哺乳類の胸骨ってスカスカで水に浮かぶの? 蝶形骨と翼蝶形骨は同じ? わからんと言われたら、わからんもんなんだと納得できるのがいいところ。
哺乳類については顧問を使えばいいのだけれど、鳥類や両生類だとそうも行きにくい。板歯って言っていいのかなぁ、とか。両生類の尾骨って種の同定に役立つんだっけ?とか。仕方がないから自分で本をながめまくる。とても勉強になる。むしろ目的以外の情報を仕入れてしまう。
ムササビについて調べていて思った。ウロコオリスのホネを見てみたいな〜。


2009年6月5日 ハカセの指令

10日までに”ハカセからのホネホネたんけん指令”を5つ考えろというお題をいただいた。とりあえず、思いついたのを片っ端から記録しておき、あとからセレクトすることにしたい。


2009年6月4日 アフリカハゲコウのホネを並べる

並べにくい。タヌキのホネ並べも面倒だと思ったけど、鳥は鳥で面倒。とくにアフリカハゲコウだったのが敗因。解説に、鳥はホネにするととても小さくなってしまいます。なんて書いたのだけど、アフリカハゲコウは例外。生きてる時とあまり大きさのイメージが変わらない。太く長い首、太く長い翼、太く長い脚。長すぎて、曲げないとケースの中に収まらない。

今日は、大阪市内某所でホネの展示の設営。ホネを並べられる連れがいたので、タヌキとアカウミガメ並べを押しつけて、鳥のホネを並べることにした。モモイロペリカンの嘴を見てほえーと思い、カササギサイチョウの頭骨を見てふわーと思い、なかなか楽しい。で、アフリカハゲコウのホネ並べ。タヌキより簡単だと思っていたのだけど、想定外に面倒だった。
まず、鳥の方がパーツ数が少ないと思ったのだけど、さほど少なくなかった。並べる脊椎骨は少ないかと思いきや、胸椎や腰椎が癒合している代わりに頸椎が多い…。
そして並べるレイアウトが難しい。タヌキの腹側にはしょぼい胸骨があるだけ。基本的に平たく並べられる。が、鳥は胴体の腹側も背側もしっかりホネがある。鎖骨、烏口骨、胸骨をどこに並べる?
あと、今回のアフリカハゲコウのホネに固有の問題として、脂が抜けきっていなかった。脛骨とふしょ骨に茶色く脂がにじみ出ていた。ケースを汚してはまずいので、脂をふきとって、下に敷物をいれてみた。展示は2週間だけなので、これで大丈夫だとは思うが…。

というわけで、哺乳類でも鳥でも、バラバラの全身骨格を並べるのは大変であることがわかった。でも、勉強になるのもたしか。今回、頸椎をきちんと並べる努力をしてみた。哺乳類の椎骨と同じで、鳥の椎骨も一つ一つ形が違っていて、ちゃんと順に並べていける。けっこう楽しいパズルになってる。デフォルトで首にあれほど角度がついているということも今日初めて知った。
アオサギの頸椎並べという企画はどうかな?


2009年6月3日 手乗りツバメ

今年のマイブームは鳥を手にとまらせて写真を撮ること。ウグイス、カワセミときて、今回ツバメの撮影に成功した。

ツバメのヒナを拾った。という人からヒナを受け取ってしまった人からヒナを受け取ってしまった。あきらかに巣立ちビナ。すでに絶対飛べる。まだまだ給餌には頼っているらしく、人の顔を見たら口を開けてエサをねだる。こんな時の最善の処理は、できるだけ早く拾った場所に戻すと言うこと。親鳥が諦めてなければ、見つけてエサをくれるはず。
が、ツバメのヒナを拾ったという人からヒナを受け取ってしまった人は、ツバメのヒナを拾ったという人から、どこでヒナを拾ったか聞いてないという。どこの誰かもわからないという。基本的に受け取るな、受け取るとしても必ず拾った正確な場所を確認しろ。という趣旨のことをネチネチと説明した。説明したものの、この子はどうしようもない。人が育てるより、ツバメが育てた方が、生存率は高いと思うのだが、やむを得ず引き取ることにした。この忙しいのに!

引き取ることにはしたが、飛んでいってくれるなら、それでいいかも。指にとまらせて、外をウロウロする。ぜーんぜん飛んでいく気配がない。そもそも最初に連れてこられたときも、指にとまったまま大人しく運ばれてたっけ。指にとまらせたまま記念写真を撮り、部屋に連れ帰って鳥かごに入れた。なぜかミールワームがあったので食べさせた。それが一昨日。
昨日、今日とあいかわらずツバメはいてる。あいかわらずエサをねだってる。昨日はふやかしたカメの餌を与えていた。みんなのアイドル状態で、入れ替わり立ち替わりエサをもらっている。今日は、外でクモやハサミムシを捕ってきてあげてみた。大喜び。可愛い。ミミズも採ってきてあげてみた。ちぎって、中の土を絞り出してから口に押し込む。よく食べる。活きエサで給餌量を増やすにはミミズがいいかもしれない。

一昨日に体重を測ったら13.0gだった。今日測ったら12.8g。減少していてやばい。とはいうものの成長はしてるらしい。鳥かごでずっとじっとしてると思ったら、今日は出てきて部屋の中を飛びまわっていた。姿が見えないと思ったら、妙なとこにとまって鳴いている。エサをくれとねだる。ときどき勝手に飛んできて、肩にとまる。可愛い。
というわけで、無事に生き延びたら手乗りツバメができあがりそうになってきた。これでは放せないのではないかと、ちょっと心配。


2009年6月2日 カエル採集指令

本日カエル採集指令が発令された。

大阪にいるカエル全種のホネを紹介しようと思ったら、ぜんぜん揃っていないのである。あっても、頭骨がバラバラだったり、さらにバラバラで腸骨・尾骨すらわからなかったり。これはダメだ、なんとか使えそうなのは、ニホンヒキガエルとウシガエルだけ。
大阪にいるカエルは13種。ダルマガエルはほぼ絶滅。というか、数少ないダルマガエルをホネ目的で殺すのはためらわれるので諦める。とすると、残るは12種。これをなんとか手に入れたい。捕まえて、ホネ標本を作ることにした。
偶然にも、手元にまだ液浸標本になっていないトノサマガエルとニホンアマガエルがいた。この2種と、ホネが使える2種を除くと、必要なのは残り8種。

というわけで、急遽カエル採集指令が発令された。とりあえず、カエル調査隊隊員その一に指令を出してみた。感心なことに今日の午後さっそく採りに行ってくれた。
夕方帰ってきた調査隊員の手には、タゴガエル、ヌマガエル、シュレーゲルアオガエル、カジカガエルの姿があった。シュレーゲルガエルは声まであった。今も元気に鳴いている。すばらしい。なんて優秀な調査隊員だろう。

残るは、4種。ニホンアカガエル、ヤマアカガエル、ツチガエル、モリアオガエル。一番難しいのは、ニホンアカガエルかも。あとはなんとか採集できる場所に心当たりがあるので、来週頭にでも行ってみようと思う。ニホンアカガエルが確実に採れる場所ないかなぁ。ってゆうか、ニホンアカガエルをはじめ、残る4種をもし採れたら、ぜひお知らせを。
ちなみに締め切りは6月10日。

【追記】
6月6日、団長がニホンアカガエルをGET。残るは3種。


2009年6月1日 5月に何歩歩いたか

5月が終わった。6月になった。といってる間に7月。困るな〜。いっそのことさっさと9月になって欲しい今日この頃。5月はほとんど出歩けなかった。歩いた歩数も少ないに違いない。と思ったのでデータを整理しておくことにした。
3月に歩数計を入手。3月は半分くらい付けていたが、4月はほとんど毎日付けてたし、5月は完全に毎日付けていた。家を出てから帰るまでの歩数がわかる。その記録を(ちゃんと記録を付けているのである)集計してみた。

4月は、27日間計測して、合計275,273歩(1日平均10,195歩)
5月は、31日間計測して、合計301,621歩(1日平均9,730歩)

一歩を0.65mで計算すると、4月は約179km(+欠測日分)、5月は約196km歩いたことになる。一日平均だとだいたい1万歩なので6.5km。デスクワーク中心に2ヶ月だけあって、あんまり歩いてないな〜。
というわけで、いつかがんがん調査した月と比較してみよう。


2009年5月31日 哺乳類のホネの勉強

いよいよ哺乳類のホネの勉強。両生爬虫類はもちろん、鳥類のホネはなーんにも知らんのは自覚していたけど、一番ホネ取りしている哺乳類のホネについてもさっぱり知らないことが明らかになった。
例によって、「動物系統分類学」から抜き書き

・単孔類は、哺乳類のくせに烏口骨や間鎖骨がある。骨ではないけど面白い記述としては、カモノハシには育児嚢はない。ハリモグラは育児嚢があり、卵はみずから育児嚢に産むらしい(なるほどハリモグラには袋骨があった!)。
・有袋類には袋骨がある。
・食虫類は一般に鎖骨がある。モグラやトガリネズミには恥骨連合がなく、これは土中穿孔適応。橈尺骨と脛腓骨の結合分離はいろいろ。
・皮翼類は、橈尺骨は下端で合し、脛腓骨分離する。
・翼手類の鎖骨は発達し、胸骨に竜骨突起あり。
・霊長類は鎖骨が常在。陰茎骨なし。
・貧歯類は、鎖骨常在だけど、アリクイでは退化。
・有鱗類は、鎖骨無し。軟骨舌弧は腹部に達しているという(そうそう達してるよ! ちなみにハリモグラも達してる)。
・兎類の鎖骨は、ウサギで小棒状、ナキウサギで完全。脛骨と腓骨は半分以上癒着。
・齧歯類は一般に鎖骨があるがヤマアラシでは退化する(モルモットもないよね)。
・管歯類は、鎖骨あり。
・岩狸類に鎖骨なし。
・海牛類は、前顎骨と上顎骨が吻塊として突出。鼻骨を欠く。胸骨退化し、鎖骨を欠く。
・長鼻類は、鎖骨なく、肩甲骨が大きい。
・奇蹄類は、鼻骨は後方で広がり、バクでは短く上顎骨の後上方にあり、馬では前方に突出、サイでは前上方に丸く隆起する。
・偶蹄類の鼻骨は後方で広がらない。鎖骨なし。肩甲骨の肩峰突起はカバのみにある。
・食肉類は、鎖骨は欠如または退化し、ネコ・ジャコウネコにのみ上腕骨下端に孔がある。陰茎骨あり。
・鯨類には鎖骨なし。

 なんとなく鎖骨の有無のチェックになってしまったが、実は陰茎骨があるのグループをチェックしたかったのである。が、いま一つわからず。翼手類にはあるんじゃなかったっけ? とある本にはヒト以外の霊長類にはあるように書いてあるけど、この本にはないと断言。齧歯類に陰茎骨の有無の記述なし。逆に食肉類には陰茎骨があると断言されているが、ネコの陰茎骨は見つからないというもっぱらの噂。
 便利な本だけど、今回はあまり役に立たなかった。


2009年5月30日 ホネホネサイト

自前のホネホネサイトがついにオープンした。トップページからリンクしなくっちゃ。同じような要素を並べるだけなのに、デザインの心得のある人が作るとこうも違うのかと思う。色は綺麗だし、全体にあか抜けた感じ。同じものを作る技術は持ってるはずなのだけど、こういう風にはできない。デザインってセンスが肝心で、残念ながら自分にはセンスがないんだなぁとしみじみ思う。
とりあえず、いまは展示の宣伝とイベントの告知だけ。でもおいおいは、ホネ画像(いま団長達がヘロヘロになりながら撮りまくってるやつ)をアップして、一人前のホネホネサイトに育てたいなと思う。
なにわホネホネ団のサイトもリンクさせよう。というか、同じデザインコンセプトを使い回したい。でもって、日本各地のホネホネグループのポータルサイトとして…。
そういえば、タヌキの死体を集めまくり、皮を剥けまくった結果、先日数えたら222点のタヌキのホネを持ってるらしい。その画像を並べまくっても面白いかもしれない。頭骨割れてるのが多いけど、割れてないのも100点はあるだろう。これをざーっと並べる。ただただ数の力で圧倒し、タヌキのコレクション世界No.1をアピール。世界No.1じゃないかな?

夢は広がる広がる。広がってるのは、夜も遅くなってきて、お腹が減って、そろそろ作業に疲れてきたから。なんか食べよ。


2009年5月29日 足のミズムシが…

ときたら、続きは”痒い”とかそんな感じが普通。でも、今日は少し違って、”足のミズムシがもぞもぞ動いて微妙にこそばい”。水虫かミズムシかで大違い。

今日は、お水取り、ため池調査、サギコロ調査と欲張った感じで、大阪平野東部をウロウロした。そろそろ暑くなってきて水が恋しい季節。ふと水路を見ると、水草がいろいろ生えていた。せっかくなので、水の中に入って水草採りをした。こうして水に入るのは今シーズン初めて。涼しくて気持ちがよい。それはいいのだけど、水草に大量にミズムシがついていた。等脚類のアレである。それはそれは大量で、水草に付いたままミズムシもたくさん採ってしまった。このミズムシも水草と一緒にさく葉標本になるのかと思うと楽しい。
で、水からあがって驚いた。ズボンにも大量にミズムシが付いている。水草をかきわけて歩いたからだろう。折り曲げたズボンの裾はミズムシトラップとなっていて、さらに大量のミズムシ入り。驚いたのはミズムシも同じらしく、あわててどこかに隠れようとする。こっちは水の中に戻ってもらおうと思うのだが、多勢に無勢。かなり多くの奴らが隠れてしまった。ズボンの内側に。天下の往来でズボンをぬぐわけにもいかず、仕方がないので放置することにした。
ズボンの下で、ミズムシがゴソゴソ、モゾモゾ動く。ちょっと気になる。こそばい。でも、やがてズボンが乾いてくると、こそばくなくなった。ミズムシがどうなったのかは、よくわからない。ズボンの中で休眠状態になったりしてなければいいけど。

ちなみに足に水虫の方はいないので念のため。こんな事ばかりしているので、水虫が生える事すら出来ないのかもしれない。


2009年5月28日 ドタキャンの予約

この週末は泊まりがけで遊びに行く予定だったのだけど、断念することにした。ドタキャンである。さよならオオサンショウウオ、さよならミヤマウズムシ。残念だ〜。残念だけど、いま優先順位トップの仕事がずれ込んできたから仕方がない。丸々2日間つぶれるとちょっと取り返しがつかない感じ…。
夏と秋はドタキャンしなくて済むようにガンバロウ。といっても、今回の場合、自分一人がんばってもずれ込むもんはずれ込む感じではあるが。
悔しいので、今回行くはずだった場所には、時間が作れるようになったら、勝手に遊びに行くのである。待ってろミヤマウズムシ。


2009年5月27日 内職のススメ

電車の中では読書がはかどる。授業中に会議中、逃げるに逃げられない場所では、作業が進む。進むのはあくまでも授業や会議の内容とは関係のない作業。
いまは、本の編集作業中。とにかくデッドラインが迫っていて、あせりまくっている。他の仕事は全部無視して、専念せざるを得ないところに来ている今日この頃。ちょうど頃合いのゼミがあった。二人の話題提供者が元気に話している声を聞きながら、もちこんだノートパソコンで編集作業。はかどる〜。
毎日のようにパソコンを持ち帰って、家で原稿執筆・編集をしようと試みては、挫折を繰り返しているのとは対照的。ゼミに感謝しなくちゃ。

というわけで、自分の原稿は棚に上げて、他人の原稿を好き勝手に改変している。半分にしてしまった原稿もある。一般的法則としては、近い距離にいる奴ほど原稿には問題が多い。
この傾向は、提出期限を守るかどうかにも現れるというもっぱらの評判。在職中は、原稿の提出を守らず、一番遅いグループの常連だったOさん。退職したとたん原稿を一番に提出したそうな。


2009年5月26日 なぜか両生爬虫類のホネの勉強

なぜか爬虫類や両生類のホネを勉強している。教科書は例によって中山書店の『動物系統分類学』。なんとなく気になった部分をメモメモ。

<爬虫類>
肩帯には、間鎖骨とか、前烏口骨とか、哺乳類や鳥類にないいろんなホネがあってにぎやか。
腰帯はといえば、哺乳類とあまり変わらんねんけど、注目は脚のない者達。ヘビの尾椎の肋骨は二股でヘンなのと思っていたけど、名前があることを知った。曰く「胴部後端の数個の胸部肋骨は短縮して癒合し、これにつぐ2個ないし10個の肋骨は末端が2枝に分岐し、そのあいだにリンパ心臓が位置する。これらの突起はリンパ突起と呼ばれる。」つまりヘビには心臓が複数あるってこと?

<両生類>
カエルは無尾類というけれど、ちゃんと尾椎があって、それが癒合して尾骨になってるらしい。
さらにカエルは、脛骨と腓骨、橈骨と尺骨がそれぞれ癒合して、脛腓骨、橈尺骨になってるらしい。それは跳躍するための適応なんだそうな。どうして? カンガルーでも癒合してるのかな〜?
一番面白いのは無足類。曰く「仙椎の分化はなく、多くの種では尾椎を欠く」つまり真の意味の無尾類ってわけ。


2009年5月25日 5年物、15年物、20年物

我が家には電化製品が少ないらしい。テレビ、クーラー、冷蔵庫、掃除機はあるけど、その他の必要性の低い物は持ってない。持っていても使ったことがない物もある。それが電子レンジ。15年前に先輩にもらったのだけど、使ったことがなかった。使わなくても、15年経つとレンジは汚れる。油でドロドロ。この機会に捨てようかと、外に放り出しておいたのだけど、可愛そうな気がして、もう一度拾って綺麗にしてみた。で、綺麗にした勢いで、ついに使ってみた。ブーンといって回っている。取り出してみると暖かい!
というわけで15年間放っておいてもちゃんと動くらしい。健気である。いきおいに乗って、他の健気君を探してみた。

賞味期限が2005年1月25日のアンチョビー。匂いも味も問題ないのだが、完全に溶けて液体になっていた。冷蔵庫で見つけた缶の裏に1989年10月21日とある使いかけの粉チーズ。虫はわいてないし、味見しても問題なし。アンチョビーとチーズで、スパゲティを作って食べた。うまかった。


2009年5月24日 カメの穴

昨日はタヌキとのファーストコンタクト以外にも、発見盛り沢山だった。カメの穴もその一つ。


2009年5月23日 タヌキとのファーストコンタクト

噂では、タヌキがいるという事だった。でも信じてなかった。知り合いが見たと言っても、信じないことにした。タメ糞が見つかったけど、もしかしたらネコがタメ糞するのかも、と思った。カメラに写ったけどもしかしたら別の場所で撮影してきたのかもしれないし、死体も回収したけどどこか別の場所で拾ってきただけかもしれない。なんせ、自分自身で直接タヌキに出会っていない。と思ってたけど、どうやらタヌキってホントにいるらしい。

今日はタヌキのタメ糞チェックの日。例年と同じで、暖かくなってきてタメ糞の規模が縮小。糞の溜まりが少なくなり、新しい糞も見られなくなってきたというので、もしかしたら新たなタメ糞場が形成されていないかと思って、急遽調査を組んだ。
すでに確認されている7ヶ所のタメ糞の内、6ヶ所にほとんど糞はなく、新しい糞もなさそう。1ヶ所ではそれなりに糞があり、それなりに新しい糞も認められる。
タメ糞場での糞の溜まりの減少は、糞を処理する虫の活動が活性化してるせいではないかと思う。キンバエを中心にたくさんのハエがやってきている。ワラジムシ系も糞虫系もたくさん集まっている。近づいてよーく見ると、タメ糞場の土がモコモコ動きまくっている。さらによーく見るとマグソコガネの類が大量に集まって、土の中で饗宴を展開してるらしい。これだけの勢いで糞を処理したらタメ糞場もなくなりそう。唯一糞がたまっているタメ糞場では虫の活動がほとんど見られない。
ただ、新しい糞が見あたらないのは、これだけでは説明がつかない気がする。やはり新たなタメ糞場ができているのか? タメ糞をしなくなってるのか? タヌキがいなくなってるのか?

唯一タメ糞状態になってる場所を見て、そんな事を考えてたら、相棒が一言言った。
「あっ タヌキ」
なーに言ってんだか。こんな真っ昼間の人がたくさんウロウロしてる時間帯にタヌキなんて…。あー! ほんまにタヌキ!
花壇の合間からタヌキが一頭姿を現していた。周辺にいる人は誰も気付いていない様子。急いで双眼鏡でのぞく。ほっそりした個体。尻尾の感じも少し変。少し疥癬になってる個体らしい。
そうだ! 写真撮ろう。と思ったら、花壇の間に逃げ込んでいった。慌てて後をおいかけるが、姿を見失った。見失ったけど、タヌキが逃げ込んだと覚しき場所を発見。ここがタヌキの巣になってるに違いない。今度ここで待ち伏せてみよう。

とまあ、そんなわけで。ついにタヌキをこの目で見ることができた。今度こそ完全に信じることができた。ここには間違いなくタヌキがいる。大都市の公園の中だけど、ちゃんと暮らしてる。昼間逃げ込める場所もあるらしいというのも、大きな発見だった。
で、どうやって市街地の真ん中の公園に到達したのかという問題にもう一つの可能性を思いついた。近所の川(ここにタヌキがいるのはわかってる)から地下世界を通ってやってきたのかもしれない。一直線に地下鉄も通じてるし、地下鉄の線路で、ネコを見たこともある。ネコが入り込めるなら、タヌキも入り込めるかも。


2009年5月22日 ホネホネサイトのすき間

今日は、世界のいろいろなホネホネサイトを見て歩いた。楽しかった。教えてもらったサイトや、自分で検索して引っかけたサイト、あとはリンクをたどって見て回った。すべてのサイトを見尽くしたわけではないだろうけど、メジャーなとこは見たんじゃないかと思う。
哺乳類のサイトが多いけど、鳥類に特化したサイトもある。両生類も爬虫類もというサイトもあるけど、両生爬虫類が充実してるサイトは少ない。ここにニッチェが空いてる感じ。
哺乳類も鳥類も頭骨画像が多く、あとは全身骨格の画像が少々。他のパーツを並べたサイトは見あたらないように思う。ここにも空きニッチェ。

国内は大学や博物館のサイトばかりで、個人でまとまったホネ画像を提供しているところを見つけられなかった。一方、海外には個人で作ってホネ画像サイトがけっこうある。笑ったのは、Animal Skull Collectionというサイト。Skullなのに、全身骨格あり、ホネではなくミイラ状態のあり、トロフィー(首から上の剥製)状態あり。確かにSkullは付いてるか…。
近頃の流行は、ホネをいろんな角度から撮影した画像を使ってクルクル回してみせる趣向。最初は面白いけど、並べてくれた方が細部はわかりやすい気もする。


2009年5月21日 休校時の中高生の分布

突然、遊びに行けない第2のゴールデンウィークが学校にやってきた今週。近所の都市公園には、平日の昼間っから中高生の姿が多かった。小学生以下の子どもを連れた親子連れも多い。昨日、大和川に行ったら、こちらも子どもの姿が目立つ。元気なのに、良い天気なのに、ずっと家にいろと言っても無駄らしい。
今日は、日本橋から心斎橋、御堂筋を車で走った。さぞかし中高生が出歩いてるだろうと思ったら、そうでもない感じ。近所の公園でも、昨日に比べて、今日は中高生の姿が少ない感じ。天気のせい? 学校のチェックが厳しくなった?

近所のパン屋さんは、どこもマスクをしていないようす。マスクがインフルエンザ感染を防いでくれるかは別にして、パン屋って日頃からマスクしててもよさそうな気もするのだが、してないもんなんだな。マスクを気にしているおかげで、妙な発見ができた。


2009年5月20日 マスク着用における個体差

昨日、今日と夕方から梅田に出掛けて会議。地下鉄御堂筋線で往復した。マスクしてる人が多くて不気味。でもって、マスク着用には、ある傾向が見つかったような気がするので報告しておく。
観察場所は、梅田地下街。特に地下鉄御堂筋線梅田駅、及び御堂筋線の車内。時間帯は、19日が午後10時過ぎ、20日は午後6時半前後と午後9時過ぎ。観察方法は、とりあえずボーッと辺りを見回す感じ。20日の遅い時間には、少しデータもとってみた。
サンプル数は少ないし、場所・時間帯ともにとても偏っている。他の場所での断片的観察では、時間と場所で傾向は変わるような気もする。以下の結果を引用する場合は、注意していただきたい。

学校が軒並み休みの昨日と今日。地下鉄はとても空いている。学生が少ないからだけではないかもしれないけど、その影響は大きそう。そして車内は、OLとサラリーマンだらけ。梅田駅で平均的には6割程度の人はマスクをしているように思われる。一方、天王寺界隈に来ると、マスク着用率がかなり落ちるようである。マスク着用率に、性差もあるような気もするが、明確な傾向は見つけられなかった。唯一、目立った傾向は、メガネの有無と、マスク着用率の関係である。メガネをかけた人のマスク着用率は、メガネをかけていない人に比べて、かなり低い。大雑把に言って、メガネをかけた人は6割以上マスクをしているのに、メガネをかけた人のマスク着用率は5割を切っている。
これを立証するために、地下鉄梅田駅D階段下において、階段を下りてくる人の内、メガネをかけた人のマスク着用率を調べてみた。午後9時20〜25分の間にメガネをかけた人は35人降りてきたのだが、その内、マスクをしていたのは17名、着用率48.6%という結果が得られた。やはりメガネをしている人のマスク着用率は5割を切っていた。
残念ながら、メガネをかけていない人のマスク着用率を同時に調べる事ができなかったのだが、印象では6割を超えていたと思われる。ただし、メガネをかけた人の中には女性が少ない傾向もあり、マスク着用率に性差が合った場合、この結果は性差を反映しているだけかもしれない。メガネの有無と性別の両方を区別したマスク着用率の調査が望まれる。

もし、メガネ人間のマスク着用率が低いという傾向があり、万が一新インフルエンザが致死率の高いものだったら、メガネ人間の死亡率が高まり、その傾向が続けば、大阪からメガネ人間が絶滅する恐れがあるかもしれない。メガネ人間のみなさん、注意しよう。まあ、マスクにたいした効果はないなら関係ないけど…。


2009年5月19日 マスクデビュー

世の中の流れを受けて、我が職場でもマスクをすることになった。おかげさまで花粉症ではないし、風邪の予防もしたことがなく、生まれてこの方風邪を引いたこともない(これはウソ)ので、マスクをするのは初めて。小さい頃に少ししたことがあるかもしれないけど(給食当番の時とか?)、オランウータンの皮むきの時にしたような気もするけど、少なくとも長時間のマスクは初めて。
マスク初心者は、とりあえずどっちが上かで少し迷った。あと、鼻も包むのか、口だけでいいのかもわからず。で、つけてみたのだけど、息をすると暑い。眼鏡が曇る。息苦しい〜。そもそもどうやってジュース飲むの? というわけで、連続装着は困難。最初は気になって仕事にならず、頻繁にマスク休憩。そのうちに通常時は、鼻は外に出して鼻で息をして、接客時だけ鼻までマスクすることで妥協した。が、肝心の効果はどうなんだろう?

マスクって大変。苦しいし邪魔。もう少しましな物はないんだろうか? 絶対に花粉症にならないようにしようと堅く心に誓った。


2009年5月18日 イモリ型掃除機の可能性 +ガスの支払い期限

昨日、イモリをもらった。標本にとのことだけど、可愛い。とりあえず水槽に入れて、カメエサを入れてみた食べるかな? この水槽すこし浅かったらしい。一応網でふたして帰ったのだが、今朝来たら逃げていた。1匹はだれかが回収してくれていた。が、もう1匹が行方不明。見つからない…。また後で探すことにして作業してたら、目の隅を動く黒い物。イモリだった。部屋の隅っこに入り込んでいたのが出てきたらしい。体中にゴミや埃を付けている。水道で洗って、ゴミをとって水槽の中へ。今度はもう少し深い水槽に変えた。

逃げ出したイモリが部屋の隅っこにずっといたら、死んで干からびてしまう。それは困るし、可哀想。でも、隅っこに行っては出てくるとしたら、出てくるところを回収すれば、部屋の隅っこの掃除になる。出てきて、ゴミを落として、再び部屋の隅っこへ。これを繰り返すようになれば、隅っこのゴミを回収してくれることになるわけで、とっても便利。狭いところまで入り込めるのが利点。
4畳半の部屋なら、10匹くらいイモリを放てば、数日で隅から隅まで掃除してくれそう。同じ隅っこばかり行かれても掃除効果が下がるので、埃の多い場所を好んで行ってくるとなおいい感じ。

【追記】
ぜんぜん関係ないんだけど、今日が2月のガス料金の最終的な支払い期限であった。今日までに払わなければガスを止めるという脅しがかけられた。電気よりも最終期限が25日遅いことが明らかとなった。どっちかしか払えない時は、とりあえず電気から払えばいいらしい。ガスはもう少し待ってくれる。


2009年5月17日 鳥の形態についてのお勉強

「動物系統分類学」という難しそうな本がある。索引抜きで全21巻。巻ごとにある生物群のことが詳しく記述されている。生態や行動についても書いてあるけど、記述の中心は形態と分類。動物の形態についてのお勉強にはぴったりの一冊。今まではあまりそんな機会もなかったのだが、今回鳥類のホネについて勉強しなくてはならなくなり、第10巻の上にじっくりと目を通した。1962年発行だけあってか、その分類はかなり変わっている。今では遅れた情報もありそうではある。それでも世界中の一通りの鳥について、その形態がいろいろ書いてあるのは便利。そしてとても勉強になる。ホネについての勉強の成果は、別の機会に披露することにして、ホネ以外についてのお勉強の成果を忘れないように書いておこうと思う。

こだわって書いてあって、面白いなと思い、記録しておくと何かと便利そうなのは、各グループの尾羽、後羽、粉綿羽、そ嚢、盲腸、陰茎、尾腺の有無。記述がなくて判断できなのもあるので、完全なリストではないと思うけど、なかなか奥が深い。
◆尾羽がないのは、レア類、キウイ、カイツブリ目
◆後羽があるのは、エミュー、ヒクイドリ、キジ目、ツル目(ツル、クイナではごく小さく、ヒレアシはない)、チドリ目、フラミンゴ類、コウノトリ目、ミズナギドリ目(アホウドリ類を除く)、ペンギン類、アビ目、ホトトギス目、サケイ類(痕跡的)、オウム目、ヨタカ目(小さいか痕跡的)、キヌバネドリ目、ブッポウソウ目(ブッポウソウ類、ハチクイ類、ハチクイモドキ類)、ネズミドリ目、アマツバメ類、ハチドリ類(小さい)、ゴシキドリ類、ミツオシエ類、スズメ目(小さいが通常存在)
◆粉綿羽があるのは、一部のシギダチョウ類、コウノトリ目、オウム目の一部、ガマグチヨタカ類
◆そ嚢があるのは、シギダチョウ類、キジ目、ツメバケイ、タマシギ、サヤハシチドリ、エトピリカ族、コウミスズメ属、タカ目(トビでは成鳥になるとなくなる)、カッコウ類(繁殖期に見られた例がある)、ハト目、オウム目、サイチョウ類、ハチドリ類、キンパラ科 →ネズミドリ類は、そ嚢はないが食道は伸張性
◆盲腸があるのは(痕跡的なのは除く)、走鳥類、キジ目、ツメバケイ、ツル目(カグーやジャノメドリでは退化)、チドリ目(シギ類、トウゾクカモメ、クロアジサシ、シロアジサシ、ケイマフリで、他は粒状)、カモ目、フラミンゴ類、アビ目、ホトトギス目(エボシドリ類以外)、サケイ類、フクロウ目、ヨタカ目、キヌバネドリ目、ブッポウソウ目(ブッポウソウ類、ハチクイ類)
◆陰茎があるのは、ダチョウ、エミュー、ホウカンチョウ類、ノガン(退化陰茎)、カモ目
◆尾腺がないのは、走鳥類(キウイ以外)、セイラン(他のキジ目も小さい)、ノガン類、粉綿羽のあるオウム目、ガマグチヨタカ類、ラケットカワセミ

粉綿羽って尾腺の代用品らしい。あと、尾腺に羽が生えてるかどうかが必ず記述されてるのが面白かった。重要な形質なんだろうか? その外にも興味深い記述も散見されるが、一押しはこれ。
「シギダチョウ類は、血液が少なく体重の2%しかない(ハト類では8%)」
ちなみにシギダチョウ類は、心臓も小さいらしい。解剖してみたい。


2009年5月16日 カラスの餌付け

昨日、とあるマスコミの人から聞いた話。大阪府のとあるM市の話。こちとらも話を聞いただけなので、正確なところはよくわからないが、この十年以上に渡って、毎日庭に大量のキャットフードをまいてカラスの餌付けをしている人がいるらしい。本来の目的がカラスの餌付けなのか、ネコの餌付けなのかは不明。とにかく500羽からのカラスが餌付いたんだそうな。
面白いことに、と言ったら迷惑をこうむっている方に怒られそうだが、鳥の生態を考えるなら面白いことに、餌付いたカラス達は、年中そこに居着くようになり、夜もすぐ側の木でねぐらをとっているのだそうな。数百羽が昼も夜もずっと居着いて騒がれたら、たしかに近所は迷惑だろうなと思う。
聞くところによると毎週、2トントラックにいっぱいのキャットフードを購入してるのだそうな。このくだりが一番印象的だった。ペットショップのどんだけの上得意やねん。というかメーカーから直接仕入れ? 庭も数百平米あるという。お金と暇を持てあました金持ちの、遊び。

これは真似しようとしても真似できない壮大な野外実験とみることもできる。十数年に渡っての手間と金を考えると、再現は難しい。周辺への迷惑はいずれにせよあるんだから、対策を考えると同時に、せっかくなのでデータを取ればいいのに。と思ったりもする。
とにかく集団ねぐらが給餌場の周辺に形成されたというのが興味深い。十分な食物資源があればそのそばに集団ねぐらができるということだろうか? 集団ねぐらの立地条件(の少なくとも一つ)に、食物資源の分布があるとは思いもしなかった。近所の五月山から通ってもよさそうなのに、どうして通わないんだろう? 本当に年中集団ねぐらが形成されているんだろうか? その集団ねぐらに集まるのは、昼間周辺にたむろっているカラスだけなんだろうか? それとも周辺の他のカラスも混じるんだろうか? 給餌をやめたら集団ねぐらは解消されるんだろうか?
長年に同様の給餌実験をこころならずも行ってる場所としては、精肉工場とか卸売市場とかがありそう。その周辺にも集団ねぐらができてたりするのかなぁ? もしかしたら現在形成されている集団ねぐらの場所の近所にも必ず、良好な餌場があったりして…。


2009年5月15日 和泉の國サギコロツアー報告

昨日は、一日車に揺られて、和泉の國を北は堺市から南は岬町まで走り回った。運転していたわけではないので、走り回っているUさんに便乗させてもらったと言っていいかもしれない。目的はサギの繁殖コロニー(以下、サギコロとする)巡りである。ちなみに便乗の私は、休みをとって参加した。車で走り回る当のUさんは、他のスタッフに「調査に行ってくる」とまるで仕事に出掛けるかのように宣言していた。はたしてサギの繁殖調査が獣医の仕事なのかは大いに謎である。でも、スタッフも納得している様子。よくある事なのだろう。

車はまず埋立地にある某施設へ。10年以上前からサギコロがあることは知っていたが、入るのは始めて。なんと林は20haほどもの広さがあって、けっこう鳥がいそう。その一画のごく一部にサギコロがあった。広い林があるのに、狭いエリアに集まっているのはサギの趣味なのだろう。10年以上続いている割には、枯死している木はほとんどない。規模は、使っている巣だけで、約70巣。ほぼすべてアオサギ。今の大阪では有数のサギコロと言っていいだろう。誰の迷惑にもならないし、可愛がってあげて欲しいところ。
続いて10年前にはサギコロがあったため池を二つ巡るも、今はサギコロはないらしい。かつては大きなサギコロがあった池の方は、今ではほぼ前面にテグスが張り巡らされていた。
そして、噂の道路沿いのサギコロへ。交通量の多い道路沿いに50mほど続くマツの植え込み。そこにサギの巣がすずなりになっていた。ゴイサギとコサギが多いのが特筆される。大阪で最大のゴイサギの繁殖地ではないかと思う。近づくと巣から飛び出してしまうので、少し離れた場所から巣に座っている成鳥やヒナをチェックしていく。使っている巣だけで約130巣。現在、大阪府最大のサギコロかもしれない。
大阪府南部のとある神社。境内の奥に林があって、その樹冠の上に突出している大木に営巣している様子。樹冠が邪魔で、巣が見えない…。ヒナの声とすき間からかろうじて見える巣を探す。20巣ほどしか見つけられなかったけど、もっといそう。
大阪府最南部のとある古墳。サギコロ情報はなかったが、車からサギがとまっているのを見つけ、近づいて見るとヒナの声がした。ただ墳丘の林の一番上の方にサギコロがあって、巣がよく見えない。墳丘にはもちろん入れない。というわけで、4巣ほどしか確認できず。

結局、10ヶ所巡って、5ヶ所でサギコロを確認した。最初の3つはわりときちんと営巣数を数えられたが、あとの2つは数え損なってそう。過去にサギコロの記録のあった場所のチェックは着々と進み、今年時点での大阪府内のサギコロ分布図の完成は近づいている。だけど、近頃はアオサギが1巣だけで営巣しているケースも多く、こうなると全てを把握するのは難しい。ある程度の規模のはすべて押さえたいけど、すべてのため池・古墳をチェックするのも難しい。湾岸部には入り込みにくい林も多いし…。
というわけで、大阪府内のサギコロ(あるいはアオサギの単独営巣)に心当たりがあれば、ぜひお知らせを。ゴルファーの方は、ゴルフに行ったついでに、池の周りにサギの巣がないかぜひチェックを。


2009年5月13日 天王寺界隈でホネと戯る2

天王寺駅を降り立ち歩いて、数分。でっかい公園の中のあまり美しくない建物の中に、密かにホネがため込まれていると聞き、今日もまた仲間と共に探検にでかけた。ホネホネたんけん隊第二弾である。
現地の人の案内のもと、公園内に散在するホネスポットを巡り歩いた。最初の場所は、不思議な建物の2階。やたらと面積をとってるほこりをかぶったジオラマの周囲にホネ達がなんとなく集合していた。一番目立っていたのはゾウのホネ。頭と足と胴体がバラバラになっていて、胴体の中に入って記念写真が撮れる。というか、胴体の中をくぐらないと奥に行けない…。ここでの一番の盛り上がりはタスマニアデビルの再発見であろう。
次の場所は、ヘビやカエルやカメのたまり場であった。ここはパスすることにしよう。そして、最後がなぞの集会所めいた建物。入口ではトラが、少し奥ではサイがお出迎えしてくれた。そしてその奥にパラダイスがあった。ホネホネ的には、縦に半分に割られたオリックスの角とか、三枚におろされたマレーバクの頭蓋なんかが印象的。しかしそれ以上に鳥類と哺乳類の剥製の集団に圧倒された。そう、ちょうどなにわホネホネ団の原点であるTFLの倉庫のよう。海外の鳥の本剥製を展示したいときは、一度ここをのぞいたらいいかもしれない。かなり色々あった。

最後に集合場所に戻ってきた。チョウゲンボウや謎のハヤブサ類を見た後に、あやうく大きなお土産を持たされそうになった。が、なんとか小さなカエルのお土産だけにして、無事戻ってくる事ができた。が、7月後半に大きなお土産をもらいに行く必要がありそう。


2009年5月12日 アオサギの営巣

先日、舞洲に行ったら、池でアオサギの巣がひとつヒナがいた。というよりヒナの声で気付いた。すぐそばでは、バーベキューの人たちが騒いでいた。そういえば、先月は豊中市の公園で、林から変な声が聞こえた。近づいてみたら樹上にアオサギの巣が一つ。ヒナが乗っていた。
今日、堺市のとある池に行ったら、池の島にアオサギが巣をつくっていた。1巣だけ。昨日も別の堺市の池でアオサギの巣を一つ見つけた。これも1巣だけ。

今日は、堺市の大津池にも行った。かつてはサギの繁殖コロニーだったのが、2003年からカワウが繁殖を始めた。もうサギ類よりもカワウの方が目立っている。カワウの営巣数はざっと300巣以上。一方、サギ類は少なく、ゴイサギ11巣、コサギ40巣、アオサギ12巣しか確認できなかった。この他、もう少し季節が進むとダイサギも営巣するのだが、せいぜい2-3巣。
かつては、どうだったかとカワウが繁殖を始める前、2002年5月28日の記録を紐解いてみた。カワウは営巣しておらず、サギ類の営巣数は、ゴイサギ9巣、コサギ15巣、アオサギ46巣。微妙。
カワウが増えまくったのは間違いない。が、同じように上の方で営巣したがるアオサギは激減したものの、もともと下の方で細々と営巣していたゴイサギやコサギの営巣数には影響がないか、むしろコサギは増えていた…。

ま、何を思いついたかというと、アオサギの繁殖地の分散、小規模化はカワウの繁殖開始以前から進んではいたが、カワウがアオサギの繁殖コロニーに進出することによって、一層加速化したんじゃないかということ。結果として、あちこちにアオサギの単独営巣が増えてるんじゃないかということ。


2009年5月10日 ハリモグラの正体

今日は、ハリモグラ、ミミセンザンコウ、エリマキキツネザルといった動物をゆっくり検分することができた。
エリマキキツネザルの毛はフワフワで、まさに襟巻きにぴったり。指先は柔らかくヤモリの吸盤のように拡がっていて、抱きつかれたらとても気持ちがいいに違いない。でも、犬歯は平べったく鋭いので、怒らせない方がいい。とか。
ミミセンザンコウは、センザンコウ臭く。歯のない口の周りは唇?が発達していて、指をかまれると気持ちが良い。その上、ビローンの長い舌まで出てきて楽しいとか。
まあ、いろいろ勉強になったが、なにより勉強になったのはハリモグラであった。てっきり哺乳類だと思っていたのだが、違っていた。これはウニの一種である。直径約40cm。巨大なブンブクチャガマと考えればいいだろう。決してひとに向かって投げてはいけない。

この巨大ブンブクチャガマは、さまざまな点で驚きをもたらしてくれる。こんなに盛り上がる動物も少ないんじゃないかと思うくらい。
まず、あのトゲトゲの下には皮があるのだけれど、その下には薄い皮筋が隠れていて、その下に厚い脂肪層がある。脂肪は杏仁豆腐と見まごうばかりの美しい白さ。筋肉の下にある脂肪層なので、皮下脂肪ではなく、肉下脂肪ではないかと思う。その脂肪の内側にはまた筋肉が隠れていたりするのだが、その多くは霜降り肉であった。これが和牛であれば、かなりのお値段であっただろうと推察される。脂肪を取り除くと、体積は1/3以下になった。
耳も面白い。一見耳などないように見えるのだけど、針をかき分けるとけっこうでっかい耳の穴があいている。ただ残念なことに皮の下には厚い脂肪と肉の層。耳の穴と頭骨の間がかなり開いている。で、その間をホースのような筒でつないであるのである。つまりこの動物は、針の付いた外殻の中に、脂肪と霜降り肉を充満させて、本体はその中に浮いている。と考えることができるのである。

外見がウニにそっくりなのはともかくとして、中身を見ても、哺乳類とは思えない。他の哺乳類と違いすぎる。巨大脂肪海胆綱として独立させてはどうだろう?
今度は、カモノハシをじっくり検分してみたい。


2009年5月9日 タヌキ不足

なにわホネホネ団の入団試験は、タヌキの皮むきを一人でしてもらうことになっている。ちゃんとできるかどうかよりは、やる気がどこまであるかを見る試験と言っていいだろう。で、なぜタヌキかと言えば、とにかくタヌキの死体はよく手に入る。すでに標本はたくさんあるので、多少の失敗は許せる。といったさりげない理由。あと、タヌキは比較的皮むきしやすいということもある。
キツネの皮むきで入団試験をするとなると、けっこう狭き門になるし、尻尾がライオンになってしまったりしたら、即、不合格。あのきれいなフサフサ尻尾を台無しにする奴は許せない。ウサギの皮むきで入団試験をするとなると、門の狭さはキツネと同じくらいだけど、皮をビリビリにする奴を合格させる気は起きないだろう。団員の半分以上が除名処分になるんじゃないかと思う。

近頃、獣医系の大学生をはじめとして、けっこう頻繁に入団試験が行われる。毎月、タヌキが3頭以上剥かれているように思う。
かつては、冷凍室にタヌキBOXという大きな箱が複数あった。集まったタヌキの死体を、データと一緒に放り込んである箱である。常に10数頭のタヌキの死体がストックされていた。
が、近頃、順調にタヌキの死体は処理されて、いつのまにかタヌキBOXがなくなってしまった。入団試験を受けたいと言われると、寒い冷凍室の中を右往左往して、見逃していたタヌキの死体がないか探すことになる。探せば奥の方から見つかるといえば見つかるのだが、とても寒くて時間がかかる。いまだかつてこんなことはなかった。冷凍室からタヌキが消えていくなんて…。
いま冷凍室で目立つのは、ネコBOXにアライグマBOX、ヌートリアにハクビシン。移入種天国になりつつある。在来種もウサギBOXが勢いを増し、なぜかアナグマも目立ってきた。イタチBOXは比較的勢力を維持しているが、ここからも大阪府産は姿を消してしまい、かつての面影はない。すっかりファウナが変わってしまった。

というわけで、明日の入団試験にはアライグマとネコを用意した。この二つは、いくらでも手にはいるし、失敗されてもさほど腹がたたない。


2009年5月8日 さんまの缶詰の賞味期限についての実験

十数年に及ぶ実験を一段落させたので、報告しておく。テーマは、缶詰はいつまで食べられるかというもの。

実験材料
 品名 「さんま味付」
 原材料名 さんま、砂糖、しょう油、食塩、調味料(アミノ酸等)
 固形量 130g
 内容総量 170g
 製造年月日 1992年6月5日
方法
 2009年5月7日午後10時、上部を缶切りであけて、そのまま食し、24時間経過を観察する。

結果
 缶の上部は比較的元の状態を保っているが、下部は全体的に錆びている。
 中身は、色・臭いともに特に変化はうかがえず、傷んでいる様子もない。食べてみるとやや鉄臭い感じがあるものの、基本的には普通のさんまの缶詰に思われる。ただし、食した後、後味がものすごく鉄臭くてまずい。
 すべて食した後、缶の内部を検分したが、錆などの異常は認められなかった。
 食後24時間経過を観察したが、胃腸その他にとくに問題は生じなかった。

結論
 さんまの缶詰は、常温で17年近く経っても、傷んではおらず、安全に食すことができる。さすがは保存食である。ただし、長時間経つと不味くなる。もう少し早めに食した方がいいだろう。


2009年5月7日 鳥の耳小骨

哺乳類には、鎚骨、鐙骨、砧骨の3つの耳小骨がある。あるらしいというのが正確かもしれない。見たことがないから。で、その耳小骨のコレクションがあると聞き、貸してもらう交渉をしている。二つ返事で貸して下さるとのことなのだが、どこに隠してあるのかを見つけるのに時間がかかりそうとのこと。余計な面倒を押しつけたようで、申し訳ない感じ。
で、その打合せで電話で話をしていたら、鳥の耳小骨は必要ないのか、と尋ねられた。なんと、個人的に鳥の耳小骨もコレクションしているとのこと。それも借りたいような気もするが、一方で、鳥の耳小骨くらい自分で採ってみたい。で、鳥の耳小骨の採り方を教えて頂いた。

鳥には、耳小骨が1つあり、耳小柱というらしい。これは、哺乳類の鐙骨に相同であるとされる。鳥だけでなく、両生類も爬虫類もみんな耳小柱を持っている(以上、『岩波生物学辞典』より)。そういえば、ウミガメの耳小柱なら見たことがある。とても長い釘みたいな形のものだった。で、鳥の耳小柱コレクターさんによると、鳥の耳小柱もカメと同じような形らしい。
採り方も伝授していただいた。なんでも、耳の穴から中をのぞくと端っこが見えるから、ピンセットでそっと引っ張り出すとのこと。変な力を加えると折れてしまうので要注意。下顎をはずすと、採れやすくなるとのこと。

【追記】
5月10日、ハヤブサとハシブトガラスの皮むきの際に、耳小柱採取にトライしてみた。最初はどこにどう付いているのかわからず、そもそも鼓膜がどうなってるのかも知らず。諦めムードが漂ったが。実体顕微鏡の下で見ながら、外耳孔周辺の肉を除去して行くと、鼓膜らしき物の下に棒状の構造物が伸びているのを発見。ピンセットでつまんで、そっと引っ張り出すと、釘か画鋲のようなものが出てきた。これが耳小骨に間違いないだろう。一度取り出せると、だいたい位置と見え方がわかり、あとはなんとか取り出せた。ハヤブサもハシブトガラスも、耳小骨の長さは2.5mmほど。今度はもう少し小さな鳥にも挑戦してみよう。ついでに違う目の鳥のも試してみよう。


2009年5月6日 泥縄的ホネホネ作業

この月曜日は、腐ったり腐ってなかったりする鳥の死体を冷凍庫から出してきて、皮を剥いて、可能な範囲で羽を救出した上で、中身を袋に入れて、水に浸けた。この7月から予定しているホネの展示に使うのである。今頃慌てて準備しているのである。もちろん前もって準備しておけばよかったのだが、昨年の8月から動き出してはいたのだが、なんやかんやあって、やはりやり残したのがこの土壇場まで持ち越されたのである。
今度の日曜には、やはりやり残していた哺乳類の死体を冷凍室から出してきて、処理をする予定。これまた一年前から心に留めて作業を進めてきたはずが、なんやかんやあって、やはりやり残しがあるのである。

なんでやり残したのかには、何となく理由がある。まず手元にどれだけのホネがあるのか、正確なところを把握するのが、なんやかんやで遅れた。実のところ今月に入って、ようやく手持ちがないのに気付いたのすらある(一方で、すっかり忘れていたホネを発見したりもしたのだが)。そんでもって、撮影や展示の具体的な内容を考えるのが、なんやかんやあって遅れたということもある。実のところ、10日くらい前からようやく考え始めた。そして、組立標本だけでは足らない!と気付いたり。こんなののホネを使いたいけど、まだ死体のままやん!と気付いたりした。

とりあえず、解説書に画像を載せるなら、リミットはあと1ヶ月ほど。展示に間に合わせるだけなら、リミットはまだ2ヶ月先。なんやかんやで、来月の半ばを過ぎても、死体を引っ張り出してきて、展示に必要なホネホネ作業を始める事になるんじゃないかという予感もある。
直前まで方針転換や新アイデアの投入を図るのが、良くも悪くも我が家の伝統。7月に入ったら、少しは落ち着いていられるといいんだけど…。そこまで行くなら、展示室内で皮むきをして、肉取りして、煮て、骨取り作業を見せたらいいのかも。夏休みの平日企画とか?


2009年5月5日 シジミ採り

シギ・チドリを見に行った。取りあえず一通り見て。時間が余った。真の鳥屋なら、新しい鳥が飛んで来るのを待ったり、トウネンやキアシシギに珍しいのが混じってないか探したりするのだが、中高生のにわか鳥屋には待ち時間はツライ。で、バードウォッチャーが少ない所を選んで干潟におりた。一人がヤマトシジミを見つけてからは、全員でシジミ採り。結局、採ったりもらったりして35個ほど持って帰ってきた。3時間ほど砂をはかせてからシジミ汁にした。水にシジミをいれて火を付ける。沸いてきたので、フタを開けてビツクリ。汁が青い。大量の出汁のせいらしい。味噌をとかして味噌汁完成。
うまかった。他のみんなも食べたかな? 食材が手に入る企画をもっと増やしてもいいなあ。


2009年5月3日 シンくんの羽ひろい

友達のシンくんは、鳥が好きだ。近頃はとくに羽ひろいにはまっているらしく、会うたびに羽を見せてくれる。というか羽の持ち主の名前を尋ねられる。幸い一人で遠出をすることがないらしく、羽を拾っているのは近くの公園が中心。身近な鳥が多いのだが、けっこう珍しい羽もひろってくるので、悩むことも多い。わからないのは正直にわからないと答える。自信がなければ、自信がないと付け加える。とにかく正直を旨としているのだが、わからないとか、自信がないとか答えるのは悔しい。悔しいけど、なかなか羽1枚で同定ってのは難しい。

今日も、シンくんがやってきた。こっちに気付いたとたんにニコニコしだしたので、尋ねたい羽を持っているとわかる。
最初に出てきたのには驚いた。一目でわかるヤマシギの羽だった。それも上腕骨から先の翼がまるまる落ちていたらしい。大部分の風切と雨覆はちゃんと付いてる。いいな〜。あとはメジロの風切、メジロかカワラヒワの下尾筒あたりの羽。そしてかなり傷んだ謎の風切。結局シロハラ?に落ち着いたのだが、色がちょっと明るすぎるように思う。かといって他に該当種も思い当たらない。
で、いったん帰って行った。と思ったらまた羽を持って登場。一目でわかるタカ類の尾羽。根元の方は羽軸だけになってるけど、先の方はちゃんと鷹斑が残っている。大きさを比べて判断するに、オオタカのメスらしい。もう一つは、カモの胴体の羽らしき縮模様の羽。林内に落ちていたというから、襲われたらしい。最近姿を見ないホシハジロ雄の羽ではないかと思うということで決着。

ぜんぶ近所の公園で拾ってきたらしい。こんな近所に、ヤマシギやオオタカといった豪華ラインナップの羽が落ちてるんだなぁ。そして、それをまあ上手に見つけてくるなぁ。と感心した。羽ひろい対決をしたら、きっと負けると思う。


2009年5月1日 カラスの子

マイフィールドのカラスの巣では、そろそろヒナが大きくなってきた。といっても、嘴が短いし、口を開けると赤いので、親鳥と見分けるのは簡単。空巣かな?と思いながら巣を双眼鏡で見ていると、ときどき思い出したように頭を伸ばしたりするので楽しい。
とある巣では、巣の外に頭をダランと垂らしているヒナがいた。死んでるのか?とドキドキしながら見ていると、やがて起きた。寝ていただけらしい。紛らわしい。

七つの子という言葉があるけど、マイフィールドでカラスの巣を見ている限り、ヒナの頭は一つしか見えない巣ばかり。一度に1羽しか頭をあげないのか、頭が下から見える位置にいるのが1羽だけなのか、ヒナが1羽だけなのか。もっとヒナが大きくならないと判断不能。大きくなる前に死んだヒナがいるかもしれないと考えると、ずっと判断不能のまま。カラスの繁殖調査はなかなか難しい。
ちなみに『原色日本鳥類図鑑』(保育社)によると、一腹卵数は、ハシボソガラスが3〜6個で、ハシブトガラスが4〜5個。七つの子には届かないけど、それなりにはいるはず。見えないけど…。


2009年4月30日 天王寺界隈でホネと戯る

天王寺駅を降り立ち歩いて、数分。でっかい綺麗な建物の中に、密かにホネ部屋があると聞き、仲間と共に探検にでかけた。まさにホネホネたんけん隊である。
最初小ぎれいな部屋に通された時は、いったいどこにホネがあるんだ? と思ったが、そこから移動すること7階。問題のホネ部屋の扉がついに開いた。一歩踏み入れたとたん、視野はホネとホネの入った箱の山に埋め尽くされた。団長はもちろん驚喜して騒いでいる。それが伝染してホネ部屋の主もテンションが高い。そしてあろうことか副団長のテンションすら高くなっていた。こちらのテンションもやや高めではあるのだが、こうも周りのテンションが高いと、逆にこちらのテンションは低めに見える。

当然ながら、本来のたんけん隊の目的は忘れられ、次々とホネが運ばれてきて、開けてはホネ談義。
一押しはイボイノシシの頭骨だろうか。カワイノシシやリュウキュウイノシシもあって、イノシシの話題はけっこう盛り上がる。覚えているのはなぜか鼻のホネの話。子どもの頃は2つあるのが、融合して大人は一つになるんだとか。
カメの頭骨でも盛り上がっていた。スッポンの頭骨は、眼窩が前によりすぎで、カメ界のイタチであるとか。ヘビクビガメの下顎骨が鳥の鎖骨みたいだとか。そして、一番可愛かったのは、孵化したばかりのウミガメの赤ちゃんの全身骨格。
ヘビの椎骨でも盛り上がる。肋骨はバラバラになってるけど、椎骨は順番に綺麗に糸で連なっていて、まるでネックレスのよう。作り方は、まぜ皮を剥いた段階で、椎骨に細い針金を通すんだそうな。そのまま、煮たりパパインったりしてホネにする。あとで、針金を糸に置き換える。面白かったのは、尾椎にはもちろん肋骨がないのだけれど、かわりに斜め下向きの突起が発達している。そして、なぜか前の方の尾椎にはその突起が2対ずつあるのである。これは雌雄に関係ないらしい。ヘミペニスはいったいどこに格納されるんだろう?
鳥では、オオソリハシシギやヤマシギの頭骨で盛り上がる。上嘴の先の方に妙なすき間がある。こういった嘴の長いシギは、上嘴を上にそらすことができるから、その動きと何か関係があるんだろう。

その他、ラクダのホネ、レアのホネ、ツキノワグマのホネ(歯槽膿漏でホネに穴が開いていた)。盛り上がるタネには事欠かない。なんとか当初の目的を思い出し、意外と簡単に達成して帰ってきた。楽しい場所には違いないが、一度足を踏み入れると無事に抜け出すのに苦労する、竜宮城のように危険な場所であった。
近いうちに、もう一ヶ所の天王寺界隈の危険地域にも足を踏み入れることになりそう。こちらは乙姫さまがいないから大丈夫かなぁ。


2009年4月29日 西表鳥類調査隊1番隊員


本日の西表鳥類調査隊隊員試験の結果、次の者を隊員として採用する。

隊長

というわけで、本日目出度く、1番隊員が決まった。講評としては、モフをほとんど出さず皮むきを完了。喉にキズがあったが、ほとんど悪化させることもなく、周辺を汚すこともなく切り抜けている。そのう内容物もきちんと回収できていた。以上3点が評価された。
これで西表鳥類調査隊の構成は、隊長以下、隊員1名、候補生1名の合計3名となった。次回、入隊試験は、5日後に予定。

ところで、目出度く1番隊員となったかの者は、その直後にカミカミーズを除名されていた。早口言葉をすらすら言ったのがいけなかったらしい。除名処分があるとは厳しい集団である。


2009年4月28日 カエルのエヴァ

ホネの画像をたくさんながめていく。背景のライトだけ付けて、シルエット状の画像が目立つ。ホネの解説には使えない。なんでこんな画像を撮るんだ? と思っていた。が、カエルのシルエット画像に来て、その理由がわかった。格好良かった。

でもまあ、使える画像を中心に撮った方が作業効率はいいと思う。シルエットも、やたら黄色いのも、バックライトの丸が丸見えなのも使いにくい。スタンダードな正面と横からのアングル、全体と頭部アップは欲しいところ。あと、斜め前、やや上からのアングルも一揃い欲しい(画像1枚で、全身骨格や頭骨を見せるには使いやすい)。その上で、対象によっては注目ポイントだろう。
バックライトは、影を消す程度に控えめに、あまり背景が明るいと、ホネが見えにくい。

カエルのエヴァはあまりに格好良かったので、某所でのポスター展示の中にも紛れ込ませてみた。誰も気付かないだろうけど‥。


2009年4月27日 おもしろい鳥の画像

鳥の画像を見せられる時は、名前を尋ねられる時が多い。画像で鳥の種を同定するのは苦手。わからない時は、わからないと答えるのだが、それはそれで悔しい。というわけで、鳥の画像を見せられそうになると、少し身構える。
鳥の生息情報や、カラーリングの情報をくださる方が、証拠として画像をくださるときもある。もちろん証拠があるのはありがたい。でも、種やカラーリングの文字が確認できれば、それで十分なので、チラッと見たらお仕舞い。そんなにしげしげと眺めることはない。
でも、昨日、今日と、鳥の画像をしげしげと眺めてしまった。こういう興味深い画像は、歓迎だし、自分でも撮ってみたいと思う。

サクラを食べるスズメの画像を見せてもらった。それだけでも興味深いのだけど、なんとスズメはスズメでもニュウナイスズメだった。その上、それは大阪府柏原市で撮影したとのこと。大阪府内でのニュウナイスズメはけっこう珍しい。その上、ニュウナイスズメがサクラの花を食べに来るとは初めて知った。そして、そのニュウナイスズメくん、ちぎったサクラの花を縦にラッパのようにくわえていた。こんな風にくわえて、甘いところをなめるのかと思ったら面白かった。

キジバトの画像も見せてもらった。長くないですか?というコメントが付いていた。たしかに嘴が長かった。通常の嘴峰長の倍くらいはありそう。ペットのセキセイインコの嘴がこんな風に伸びて、動物病院で切ってもらった事があったけど、野生のキジバトでもこんな事になるとは知らなかった。これで、どうやって採食してるんだろうか? 繁殖できるんだろうか? その暮らしぶりがものすごく気になる。大阪城公園にいるらしい。行く機会があれば探してみようと思う。それまで元気でいますように。


2009年4月26日 カイツブリの親子

今日はため池巡り。予定外の雨と風の中、予定のため池をみんなで巡った。
最後の池にカイツブリの親子がいたのだけど、その様子が変だった。

カイツブリの成鳥が2羽と、大きなヒナが1羽いた。成鳥の片一方は、大きめの魚か何かを持っている様子。自分で食べようとしているのだろうか。放してはつつき、またくわえる、を繰り返している。そこにヒナが近寄っていく。すると、もう1羽の成鳥がヒナの方にすっ飛んでいく。攻撃しにいってるようにしか見えない。ヒナは潜って逃げる。それを潜って追いかける。ヒナが離れると、成鳥は相方のそばに戻ってくる。再びヒナが魚をもった成鳥に近づく。もう1羽の成鳥がヒナの方にすっ飛んでいく。以下、くり返し。

ヒナは、ピピピピピピとエサをねだる声を出しているので、給餌を求めているのだろう。大きくはなってるけど、まだ顔に模様があって、給餌を受けていていい頃合いの大きさ。
魚を持ってる成鳥は、自分で魚を食べようとしているようでもあり。でも、ヒナが近づいてきたら、給餌しようとしているようでもある。
もう1羽の成鳥は、相方に近づく他個体を追い払っているような様子。ヒナに限らず、あんなに激しく他個体を追い回すカイツブリは初めて見た。もぐったヒナは水面下の浅い部分を横に逃げ回っていて、それを追い回している成鳥も陸から見て取れる。かなり激しい。

親による子の世話は、親と子では少し立場の違いがあって、親はもう世話を打ち切りたいけど、子はまだまだ世話をして欲しいという期間がある。ってことになっている。そこに子別れの儀式めいた事が起きる余地があるんだろう。
でも、今回の観察では、(あれが親子だとしたらだけど)片親は世話を打ち切りたくて、もう片親は世話を継続しようとしているように見える。親による子の世話に、二親の間で立場の違いが生じるって理屈はあったっけ?

見ている人間達の間では、母親はまだ子に給餌しようとしているのだけど、父親が次の繁殖に入りたくて、子を追い払おうとしている。という評判が立っていた。本当なんだろうか? せめてカイツブリの雌雄がわかればよかったんだけど。


2009年4月25日 カラスと石鹸

近頃、よく会う近所の女の子に、学校の石鹸がカラスに持ち去られるという話を聞かされた。場所は、大阪市住吉区のN小学校。ものすごい近所。
そういえば、同じ話を聞かされるのは、今月に入って2回目。同じく知り合いの近所の女の子に、学校の石鹸がカラスに持ち去られて困ってるけど、どうしたらいいかと尋ねられた。カラスの目に付く場所に、石鹸を置かないようにするしかない、と答えたはず。どうも室内のまで持っていくらしい。むしろ石鹸を隠した方がいいかも。それも大阪市東住吉区の小学校の話。

カラスが石鹸を持ち去るのは、10年くらい前にけっこう話題になった気がする。テレビでもやってたし、身近でもけっこう聞かされた。その後、あまり聞かなくなった。てっきり、拡散と浸透したのだと思ってたけど、また耳にするようになるとは。
つまり、一時流行が廃れて、再び流行りだしたってことか? だとしたら、カラスが石鹸を持ち去る情報をきちんと集めていれば、カラスの流行が追えたのに〜。とちょっと残念。この反省にたって、今回の情報をきちんと記録しておこうかと思い始めた今日この頃。

流行してるのが、大阪市南部だけなのかも気になるところ。そして、カラスが石鹸に興味を持つのは4月という傾向があるのかも気になる。
いろんな季節に、いろんな地域で、野外に石鹸を置いておく野外実験をしたらわかるかも。だれかやらないか?


2009年4月24日 センサーカメラで何をしよう?

タヌキが写る事はわかった。それはも簡単にたくさん写る。で、この後は、何をしたらよかろうかという話。

当初は、本当にタヌキがいるのかなぁ。という疑問を解決するのが目的だった。それは見事に解決。だいたい、センサーカメラは目視やフィールドサインでは十分に生息確認ができない哺乳類の生息調査で活躍している感が強い。とりあえず、いるという事はわかる。その先はちょっと頭を使う必要がありそう。
特定の場所の利用頻度は、条件付きで評価できそうに思う。条件というのは、通常は一度シャッターがおりたら、2分程度のインターバルを設定するから。インターバル設定がないと、パシパシパシと連射して終わってしまっても困る。必然ながら、インターバル内での複数回の利用は記録できない。利用頻度が、別の情報でフォローできるなら、あまり意味はないかもしれない。一方で、利用している時間帯などの情報は、センサーカメラならではかもしれない。
通り道などに仕掛けるなら、通過頻度から生息密度の評価ができるかもしれない。って思わなくもないけど、基本それは難しいって、文章を最近読んだなぁ。
体の模様などに違いがあれば、個体識別して、個体ごとの利用頻度などの評価ができるかもしれない。問題は、センサーカメラへの写り方。目が光ってるだけとか、尻尾の先だけ写ってるとかも多いので、かなり限定的な情報にならざるを得ない。

今は哺乳類ばかり写しているセンサーカメラだが、じつは買った時の理由は、鳥の採食行動の研究に使うって事だった。花にやってくる鳥、果実を食べに来る鳥を記録するのにいいかもって。ビデオは写した時間すべてを見直すのが大変。それに比べるとセンサーカメラは、来た時しか写らないならとても便利。まだ試してないけど…。


2009年4月23日 電気を止められる

昨日は年休をとった。で、家で仕事をしようと思い、早めに帰った。と書いてみて、なんか変な文章だなと思うが、もっとおかしな事が帰宅後起きたので、そっちの話をしよう。
お仕事道具を持って、家のドアを開けて、玄関の電気をつけようと思ったらつかない。球切れかな?と思って、台所の電気をつけようとしてもつかない。居間もつかない。トイレもつかない。でも、廊下の電気はついてるから、停電のはずはない。うちの家だけ、電気工事でも入ったのか? とか思って、新聞受けにお知らせがないかのぞいてみた。
原因がわかった。黄色い目立つ紙が3枚も入っていた。要約すれば、電気代はらわんかったら電気を止めるぞ!という脅してあった。一緒に、電気代の自動引き落としの手続き完了のお知らせも入っていた。おかしいなと思ったら、自動引き落としは4月からで、2〜3月の電気代が未払いになっていたらしい。2月が未払いなのが問題で、2ヶ月後に電気を止めるというシステムになっているらしい。2月は、引越作業の最中で、支払いを求められているのは、わずか300円弱。こんなわずかな金のために電気を止められてしまった。
電気を止められるなんて初めて。ちょっと楽しくなって、機嫌良くサービスセンターに電話してみる。とりあえず、近所のコンビニで2月分だけでも支払ってくれとのこと。コンビニ用の支払い用紙は、期限切れになっていても使えるらしい。さっそくコンビニに出掛けて、払い込んで、再びサービスセンターに電話する。支払ったコンビニを確認され、じゃあ電気を供給するよう手配するので、1時間程度待って欲しいと言われる。
電気がないので、仕事はできない。仕方がないので夕食を作ることにした。ドアを開けておけば、廊下の灯りが入ってきて、夕食を作るのには問題ない。暗いだけ。テレビがつかないのがちょっと寂しい。30分ほどしたら、脚立を持ったおじさんがやってきた。電気を供給してくれるらしい。脚立に乗って、ドライバーで開けて、ちょっとねじるだけ。今度からは自分でもできそう。というわけで、金さえ払えば、仕事は早い。すぐに明るくなった。

とまあ、初めての体験をしたわけだが、新聞受けの中身を久しぶりに調べてみると、ガス代も支払ってない事が判明。今度はガスも止められるのかなぁ。あと、例の税金の無駄遣いのお知らせも入っていた。電気を止められなかったら、気付かないところだった。危ない危ない。


2009年4月21日 何の糞?

知人を通じて、画像が送られてきたのは、2週間ほど前のこと。和歌山県で見つけたらしい。糞を見てもなかなか動物の種類は判断できない。が、これはとても特徴的な形をしてる。なのに何の糞かわからない…。
最初、ボヤッと画像を見た時は、ウサギの糞かと思った。基本球形で少しひしゃげたのが7つほど写っている。でも、やたら黒いし、表面の感じが変。そして、直径約3cmという記述。ウサギとしたら超巨大ウサギらしい。
関係者の間では、タヌキかアナグマ説、とても便秘のサル説などが飛び交っていた。地元の経験豊かな猟師さんにも何の糞かわからないと言われたらしい。そんなん、よそ者が画像見ただけではわからんやん〜。とりあえず糞にどんな物が含まれているかを調べてみたら、少しはなにかわかるかもしれない。と、答えたら、実物が送られてきてしまった。何かしなくてはなるまい。

謎の糞が3玉送られたらしいのだが、届いたものは残念ながら完全に押しつぶされていて、平べったい黒い土の塊になっていた。黒っぽくて、湿っていて、押せば簡単に指が入る。柔らかい土みたいな感じ。におってみても、基本的に土の臭い。中をほぐすと、少し茶色味の強い部分も出てきて、糞らしい臭いも少しする感じだけど、臭いはあまり強くないし、獣臭さもない。
とりあえず、水の中にほぐしてみる。生きた糞虫1匹と小さい白いトビムシ類がけっこうたくさん浮かんできた。あとは、甲虫破片が少々浮かぶ。
0.29mmメッシュで濾してみた。大きな固形物はいっさいなし。やはり甲虫とおぼしき昆虫破片が少々。あとは砂か粘土混じりの細かい植物遺体って感じ。哺乳類の毛がないか注意していたけど、見つけられず。

さあ、この結果をどう見る?
外観も、水洗いして濾した結果も、大筋で土の塊っぽい。ただ、少し糞らしい臭いもあったし、昆虫破片もちょろちょろ出てくるので、ただの土の塊ではないらしい。でもまあ、少なくとも食肉類や鳥類、両生爬虫類の糞とも思えない。草食動物の糞? にしては、該当する種類が思い当たらないし、なんか妙な感じ。
哺乳類の糞を、糞虫か何かが加工したものじゃないかという説を思いついたのだけど、見つけたのは2月28日なんだそうな。糞虫説はありえないんだろうか? あるいは人が作った土団子?


2009年4月20日 サルココッカ

今日も新しいお友達と一緒に、近くの公園を下を見ながら、ウロウロ。3時間半もウロウロしたのに、全域を隅から隅までとはいかなかった。タメ糞探しはけっこう大変。都市公園でこれだけ大変だと、山林でするのは無理だと思う。
ついでに渡りの途中の鳥を見て、カラスの巣を探したり。と思ってたけど、とてもそんな余裕はなく、ひたすら地面を見回しながら歩き回るだけ。とくに植え込み周りは、要チェック。というわけで、やたらと植え込みに目が行く。木を見ながらウロウロすることはあっても、植え込みを見ながら歩くことは少ない。けっこう発見があった。

まず、こんなにヒイラギナンテンがあちこちに大量に植えられているとは知らなかった。その多くがたくさんの果実を付けていた。これだけの液果の供給は、ヒヨドリの食性にかなり貢献していそう。
思いのほか、アオキもたくさん植えられていた。でも、こちらは結実している様子があまりなかった。まだ小さいから? 果実を付けまくるようになるとしたら、これまたヒヨドリの食事に影響がありそう。

あと、けっこう知らない低木が植えられていた。公園なので種名とおぼしき札が立っている。ベニバナトキワマンサク、ナワシログミ・ギルドエッジ、ベニバナシャリンバイ、ワイ性サルスベリ。むかしは、シャリンバイやセイヨウツクバネウツギなんてのをよく見たし、今も植わっているけど、どんどん新顔に置き換えられて行ってる感じ。植え込みにも流行廃りがあるらしい。
で、サルココッカである。これまた新顔の植え込み。ツゲ科であると札に書いてあった。これに注目したのは、果実をたくさん付けていたから、この時期に熟した果実を供給するなら、ヒヨドリが食べるに違いない。これからヒヨドリの糞の中に種子は、顔を出してくるかもしれない。ってことで、サンプル用にいくつか果実を採集してきた。濃い赤紫色の、可愛い種子が出てきた。果肉はけっこう甘いけど、独特の香りがある。


2009年4月19日 バンとオオバンの雌雄の識別

昨日に続き、今日もため池巡りをした感じ。この季節のため池は色んな鳥の繁殖絡みの行動が見られて楽しい。カイツブリ、カワウ、ゴイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、バン、オオバン。みんな忙しそう。
もう一つこ奴らに共通するのは、外見から雌雄の識別ができないこと。繁殖絡みの行動をしていてくれたら、それなりに判断のつく場合もあるが、パッと見て性別がわからないのが悔しい。
で、今日、このポイントで識別できないかなと思いついたのでメモしておく。メモはするけど、あくまでもこれは仮説どころか妄想に過ぎないので、決して信じないように。

バン:手前の岸から1羽が泳ぎだして、対岸へ。しばらくして、もう1羽が後を追う。先に対岸に着いた1羽が変なポーズをしている。頭を下げて、お尻を上げて、下尾筒の白をとても目立たせている。何のポーズ? ディスプレイ? と思って見ていたら、もう1羽がドンドン近寄っていき、すぐそばで低い姿勢。最初の1羽がその上に乗る。結局交尾にはいたらなかったけど、しばらく乗っていた。ということは最初の1羽がオスで、あの変なポーズは求愛ディスプレイみたいなものか。
だとしたら、メスよりもオスの方が、下尾筒の白が大きいってことはないだろうか? 要チェック!

オオバン:次の池には、5羽のオオバンがいた。繁殖期なので、額の白い部分が大きくなっている。春だなぁ。5羽の内、2羽は額の白がとくに大きくなっていて、ほとんど目と目の間を覆う勢い。これって、繁殖する気満々ってことやね。
だとしたら、メスよりもオスの方が、繁殖期に額の白が大きくなるってことはないだろうか?  要チェック!

とりあえず、『Identification Guide to European Non-Passerines』を開いてみた。バンの成鳥の性別は、翼長、又はふしょ+爪の長さを用いて識別できるとあるが、下尾筒についての言及はなし。オオバンの成鳥の性別もは、翼長、又はふしょ長を用いて識別できるとあるが、額の白についての言及はなし。
新発見か妄想か? やっぱり妄想かな〜。


2009年4月18日 カルガモの盛り上がり

今日、よその公園に行ったら、カルガモが盛り上がっていた。
基本2羽単位で動いてる。どいつもこいつもペアか、と思ったら、3羽。ペアが他のオスに追い払われているらしい。一方では、メスを置いて、オスがガァガァ言いながら泳ぎ回ったり。時には飛び回ったり。一段落したら、一目散にメスのところに戻ったり。とにかくオスは忙しそう。と思ったら、ペアで水辺をウロウロ。巣場所を探してるように見える。

繁殖期に池にカルガモがいるのは、ごく普通だけど、池では意外とヒナ連れを見かけない。なのにこの公園の池では、複数のペアが盛り上がっていた。けっこう珍しい光景を見た気がする。
来月来たら、たくさんのヒナ連れが見られるんだろうか。

うちの池にもカルガモはいるのだが、こういった盛り上がりは見たことがない。盛り上がる池と盛り上がらない池があるのはどうして?


2009年4月17日 タヌキ発見!

発見じゃないな、過去にも確認されてるから、再発見。ってゆうか、姿は確認せずともタメ糞はずっと確認していたので、再発見ですらないかもしれない。でも、盛り上がったので記録しておこう。

うちの近所の公園にはタヌキがいるらしい、と知ったのは2005年のはず。タメ糞はあるし、目撃情報ももらったけど、自分では一度も見られず。悔しいので信じてなかったけど、センサーカメラに写り、死体まで拾ったら、信じないわけにはいかなかった。
その後も姿はおがめずにいたのだが、タメ糞はおがめる。けっこうあちこちにあるのがわかってきた。タメ糞の調査してみたいな〜。と思って軽くタメ糞情報を記録しはじめた矢先、タヌキを調べてみたいという奴がやってきた。飛んで火にいる春の虫である。
さっそく、タメ糞を少しずつ採集して、糞分析することになった。新たなタメ糞探しもした。そして満を持して、センサーカメラも仕掛けてみた。
実は、タメ糞があるんだからタヌキもいるんだろうと思いつつ、本当にタヌキがいるのか少し不安だった。タメ糞以外のタヌキ情報は、2007年以降入手していない。万が一、ネコのタメ糞というとても珍しいものだったらどうしよう。せっかくタヌキを調べているつもりが、ネコを調べてるってことに…。

昨夜仕掛けたセンサーカメラを、奴が今朝回収してきた。シャッターはおりてるけど、カメラを見る限り、真っ黒なだけ? 萌蔵がパソコンに取り込んで、画像処理をしたら、ちゃんとタヌキが写っていた。よかった〜。
1頭だけでなく、何頭か同時に写っている。今までに2頭の死体を回収してるけど、まだちゃんと生き残っていたらしい。よかった〜。
撮影時間を見ると、午後7時過ぎから、午前4時頃まで、一晩中。昼間はタメ糞以外に、まーったくタヌキのいる気配はないのに、夜はタヌキ天国になっているらしい。今度こそ、生タヌキを見てみたいところ。


2009年4月16日 コブハクチョウの繁殖

先月、近所の池に放されたコブハクチョウが巣づくりをはじめた。オス2羽を放したはずなのに…。その巣は、カイツブリばりに枯れハスを水上に集めたもので、コブハクチョウが乗るとあえなく、数日で水没してしまったらしい。
今月に入って、またもやコブハクチョウが巣づくりをしてるという話を耳にした。今度は陸上らしい。先日、1羽のコブハクチョウが島に上陸して、巣材らしき枯れ草をくわえては、投げていた。巣づくり? にしては巣は見あたらない。それにもう1羽はどこに行ったんだ? と思っていた。
今日、もう1羽の行方がわかったと思う。同じ島のさらに奥に、巣ができていて、1羽のコブハクチョウが座り込んでいる。普通に見れば抱卵しているようである。オス2羽ではなかったのか?? もう1羽は、なんとなく島の周りを泳ぎ回っている。

今度の巣は水没しそうにない。もしオス2羽というのが間違っていて、雌雄1つがいだとすると、そのうちヒナが孵ってしまう可能性がある。対策を考える上でも、コブハクチョウの営巣について、ちょっくら調べてみる必要がありそう。紐解くのは、こんな時に頼りになる
「Handbook of the Birds of Europe, the Middle East and North Africa Volume 1: Ostrich to Ducks」

コブハクチョウの繁殖の項を見てみると
・雌雄両方で巣づくりをする。普通は、オスが巣の側に立って、巣材を投げる。落ちた巣材でメスが巣をつくる。
・平均10日で巣は完成する。
・一腹卵数は普通5-8個(1-11個までの記録あり)。
・抱卵期間は、35-41日。
・メスのみが抱卵する。ただしメスの採食中や、産卵期間中には、オスが抱卵することがある。メスが死んだ後、オスが抱卵を続けた例もある。
・ヒナの世話は雌雄とも行う。

というわけで、オスが巣に座ってる場合もあり得るらしい。でも、ずーっと”抱卵”しているようなら、卵の存在を疑わなければならなさそう。仮に抱卵していても、1ヶ月以上の余裕があるので、ゆっくり対策を考えればいいだろう。


2009年4月15日 アンケート調査の時の服装

知り合いが公園にくる人を対象に、アンケート調査というか聞き取り調査をするという。で、どんな格好でするべきか、もめにもめた。
そやつの今日の格好は、長い茶髪に、目の周りがパンダになった今どきのメイクがばっちり。黒いレザー風の上着に、黒いレザー風の短パンに、黒いレザー風のロングブーツ。着ている物は日によって変わってるような気もするけど、ファッションの基本方針はいつもこんな感じ。この格好で主としておばちゃんの話を聞きに行くという。
難波や天王寺の繁華街でならともかく。住宅地の中の都市公園では目立ちまくり。大阪のおばちゃんのファッションとは、ちょっと方向性が違うし。派手なおばちゃんにはケンカ売ってるみたいやし、普通のおばちゃんは逃げるんじゃなかろうか?
その格好はやめろ、少なくとも着る物を変えろと言ったら、ジャージを着てくるという。間はないのか! と言ったら、間ってどんな格好かと尋ねられる。大人しいシャツにデニムとか、リクルート風でなくてもいいからスーツとか。そんな服は持ってないらしい…。

結局、ジャージでおばちゃんにトライすることになった。よく考えたら、調査を行う公園は、一日中ランニングする人であふれかえってる公園であった。ここなら、ジャージ姿はむしろ違和感がなくていいかもしれない。
服装によって、アンケートに答えてくれる人は違ってくるだろうし、ひいては結果にも影響しそうやな、と思う。ジャージ姿での調査と、夜のミナミ風ファッションでの調査と、結果を比較してみたい気もする。


2009年4月13日 ヘビ(とイ)モリ

昨日の夕方、帰りがけ会った萌蔵が、
ヘビを捕まえたから机の上に置いておいたから。
と言って去って行った。生きたマムシとヤマカガシとイモリが容器に入って並んでいた。これにヒキガエルを混ぜたら大阪の有毒両爬カルテットだな。と思ってそのまま帰った。

今日、来てみると最近できたタヌキ友達が来ていた。携帯でマムシの写真を撮っていた。可愛いーとか言ってる。確かに可愛い。可愛いが、そのヘビの種類はわかってるんだろうか。やがて、出して手の上に乗せてみたい、と言い出した。どうやらわかってないらしい。というわけで、それはマムシであると説明。大阪にもマムシっているんですね〜、沖縄だけかと思った。と言い放っていた。それはハブ!
マムシを手に乗せるのは危険だけど、ヤマカガシなら大丈夫。と出して触らせてみた。ヘビはけっこう好きなんですよー、ヤモリはあまり好きじゃないんですけどね。どうしていきなりヤモリが出てくるんだろう?と思ったら容器の水の中に入ってる腹の赤い四つ足を見て、ヤモリヤモリと連発しているのであった。それはイモリ!

大学院の受験を考えているらしい。動物行動学に興味があるらしい。受けようと思っている研究室を教えてもらった。うーん、あの研究室の奴が相手だとすると、マムシとハブ、イモリとヤモリを間違えることを知られたら、きっと落とされるな〜。悟られないようにした方がいいだろう。というわけで、この件はとくに奴には内緒で。


2009年4月12日 カラス巣さがし対決:圧勝又は痛み分け

先週の金曜日に、新しいお友達と植物園のカラスの巣をさがした。18も見つかった。午後は別のお友達とデートだったので、二人は別れた。お友達はその後、一人で植物園の外の公園のカラスの巣を探したらしい。
今週の水曜日、一人で植物園の外の公園のカラスの巣を探してみた。
で、今日。植物園の外の公園でそれぞれどこにカラスの巣を見つけたか見せっこした。
お友達は8つ、おいらは14見つけていた。圧勝である。お友達が見つけていて、おいらがまったく気付いていない巣はなかった(ただ、1つの巣は、カラスの巣か自信がなかったので保留していたが…)。圧勝に思える。

しかし、植物園ないでは先週の金曜日以降4つも新しい巣が見つかった。先週の金曜日以降につくられた巣であると断言したいところだが、見逃していた可能性大。
植物園の外の公園でも、今日になって新しい巣を見つけた。見逃していたのだろうか???
22の巣の内4つも見逃していたとすると、二人ともけっこうダメダメ。圧勝というより、今回のカラス巣さがし対決は、痛み分けと考えた方がいいのかもしれない。見逃していたにせよ、ドンドン新たに巣がつくられてるにせよ、すべてのカラスの巣を見つけるのはなかなか大変。ウソだと思ったら、ぜひ近所の公園で試してみて欲しい。

今日確認した限りでは、けっこう多くの巣が利用されている様子
植物園内:抱卵中とおぼしき巣7つ、造巣中の巣1つ、周囲でカラスのペアがウロウロしてる巣2つ。
植物園外:抱卵中とおぼしき巣4つ、造巣中の巣1つ

他にもカラスのペアがウロウロしている場所はあって、おそらく公園全体で20ペア近いカラスが生息しているようである。充分、カラスの研究ができそう。


2009年4月11日 クジラとスズメ

あまり関係なさそうな取り合わせだが、人間の思わぬ行動が両者を結びつける事になった。
最初のきっかけは、今から20年近く前。とある湾にナガスクジラが迷い込み、結局とある大都会の港で死んでしまった。物好きなことに、その骨を引き取って帰った御仁がいたわけ。土に埋めて、数年度にみんなで掘り出して。まだ臭いやないか、と言われながらも骨格標本として保存した。
次のきっかけは、3年ちょっと前。このご時世になぜか予算がついて、その予算で件のクジラの骨を組み立てて、外にぶら下げることになった。当時からこうなることは予想していた。むしろ、遅かったと言ってもいいだろう。

数日前から、ぶら下がっているナガスクジラの頭骨周辺をスズメがウロウロしている。巣材をくわえて中に出入りしているという目撃談もある。下を見てみると、巣材がポロポロ落ちている。巣材の運び込みはまだ見てないけど、ヒナの声はまだだけど、スズメが営巣を始めたのは確からしい。
営巣するのはいいけれど、骨が汚れるのはちょっと嫌。骨が痛むのはかなり嫌。果たしてスズメの営巣は、クジラの骨にどんな影響があるんだろうか? しばらくは静観してみようと思う。
今日見てみると、1つがいどころではなく、4〜5羽がウロウロしていた。クジラはスズメ長屋になってしまうのだろうか?

【追記】
5月8日、クジラの頭骨からスズメのヒナの声。クジラ生まれのスズメが育ってるらしい。


2009年4月10日 今月の金運&年季明け

今月に入ってまだ10日だが、今月は金運がいい。

まず、4月に入ってすぐに本の見積もりがやってきた。予算よりも大幅にページ数が超過してしまいそうで、ドキドキしながら印刷屋さんに見積もりをお願いしてみた。あくまでも仮の下見積もり。これで予算を大幅に超過していたら、どうやってページ数を減らすか頭を悩まさなくてはならないところ。ところが見積もりを見てみると、なんとまだまだ予算に余裕があることが判明。近頃の印刷費の低落はすごい。なーんだまだまだページ数増やせるやん。

次に、とある科学研究費へ応募した結果が帰ってきた。驚いたことに採択されていた。ほとんどダメ元で書いたのに。なにわホネホネ団のご威光はすごい。お金が取れなくてもする予定だったイベントが、より一層スムーズに実施できそうな予感。とてもありがたい。ありがたいけど、今月中に書類を書いて提出しなくてはならないらしい。それは面倒〜。

そして昨日、とある団体から通知が来た。とうとう年季が明けた。思い起こせば十ウン年前、今はなき日本育英会から奨学金をもらった。今はもらうのではなく、すべて返却しなくてはいけないのかな? 少なくともかつては、免除職なる仕事について一定期間働けば、返却しなくてよくなる。幸運にも免除職につくことができて、十ウン年。やっと奨学金返還特別免除なるものにたどり着いた。
今まで、よく働き続けられたもんだ。働き続けた自分を誉めるというより、このご時世で今の仕事が免除職であり続けてくれた幸運を感謝すべきかもしれない。無事に年季があけたので、雇用形態がいつどう変わってもあまり気にならなくなったと言っても過言ではないかも(自分本位〜)。さらに言えば、これで借金のない体になったので、いつでもどんな仕事にでも転職可能になったと言えなくもない(気が楽〜)。

とはいえ、今年予定しているイベントの中には、まだまだ予算の足りないものがある。この金運でなんとかならんかな〜。


2009年4月8日 花見

昨日の夜は花見だった。少し遅れていつもの場所に行ったら、いつもの連中が飲んでいた。数年前までは、バーベキューをしていたように思うけど、ここ数年はスーパーで買ってきた食い物を並べて、酒を呑んでる。花見って毎年寒い、夜は寒いけど、昼間は暖かいので薄着になりがち。でもって、花見の最中は寒い思いをする。以前のようにバーベキューなら、火があって暖かいのにな。

今日の昼間は、同じ公園内で、カラスの巣を探して歩いた。平日の真っ昼間なのに、公園は花見客でいーっぱい。学校はまだ始まっていないのか、午前中で終わるんだろう。年喰ってる人たちや、奥様方はいいとして、この時間帯は仕事をしてそうな人たちもけっこういる。花見の時は仕事は休みなのかも知れない。
そんな花見客の間を、双眼鏡をぶら下げて、上を見上げながらウロウロする。けっこう変な人かもしれない。

花見に来ているカップルもけっこういる。
ほらここにあった。とか言いながら、丸ごと落ちているサクラの花を拾っているカップルがいた。どうもスズメが落としているのを知ってるらしい。男の方がおもむろに説明らしきものをはじめた。よく聞こえないので、思わず近づいてしまった。かなり変な人かもしれない。

花にはヒヨドリやメジロが来ていて可愛い。来年は昼間に花見をしたい。まあ、今年でもまだ間に合いそうではある。毎日調査やら会議やらしてるけど、今週はなぜか代休がたまっていて5連休。誰か昼間に花見しよ。ヒヨドリやメジロの行動を記録したり、スズメの行動を観察しながら、調査を兼ねてもいいかも。


2009年4月7日 変わらないために変わる

老舗の営業方針のような話だが、今日の打合せのまとめの言葉であった。宿題でもある。なんかいい例はないかなぁ。

とりあえず、哺乳類の首の骨。基本的に数は7つ。この数を変えないために、キリンの首の骨はやたらと長くなり、クジラの首の骨はやたらと寸詰まり。そんなに無理をせずに、鳥類のように、数を変えればいいのに。数を増やしたら、キリンも後を向きやすいだろうに。
なんて話をしてた。生物のグループによって、なぜかあまり変わらない形質と、よく変わる形質があるように思う。数を変えずに全体の長さを変えるには、個々の長さが変わるしかない。

けっこう一般的なトレードオフの話をしてるだけのような気もするが、言われてみると、けっこう面白い。他にもいい例はないかなぁ。


2009年4月6日 ヒキガエルの産卵場所調査

今までも大阪府のヒキガエルの分布は調べていたといえば調べていた。ただしもっぱらカエルを採集しての標本に基づくもの。産卵場所の調査はしていない。大和川水系の調査をしていたときも、ヒキガエルの産卵場所の調査をしたいなとは思っていたのだが、アカガエル類2種とアオガエル類3種で一杯一杯で手が回らなかった。
そして、今回の淀川水系の調査。今度こそはとヒキガエルの産卵場所調査に手を出すつもり。まず今シーズンは修行が中心。情報は集めるけど、エリアを分担してまでの調査はせずに、来年にかける予定。というのも、今シーズンは忙しくて、調査に集中できないからだけど…。


2009年4月5日 日本貝類学会大会

昨日、今日と貝類学会が地元で開かれていた。同じような動物系の学会なのだけど、鳥類学会や哺乳類学会とは、雰囲気がけっこう違う。

まず、スーツを着た人がけっこういる。医学系や工学系の学会では、生物学系でもミクロの方では、スーツ姿が普通だと聞くが、マクロ生物学、というか自然史科学系の学会でスーツ姿が卓越するのは珍しい。生態学会や鳥学会なんかでもスーツ姿はちらほら見かけるが、そんな人は生態学会に慣れていないか、いきった研究室に所属しているか、工学・医学・企業系の人かなって感じ。

次に、標本を売るお店が出てる。これは他の学会ではまずお目にかからない。昆虫系の学会では、自分の標本を自慢してる姿は見かけるし、標本を交換したりもしてるけど、標本販売のお店は出てないんじゃ? 鳥学会で標本販売の店が出てたら、ものすごいびっくり。貝類学会って貝のコレクターが主流なんだなぁ、と実感させられる。
前日とか当日にお店を出したいと言い出す人もいたらしい。でもって、けっこう個人で海外から持ち帰ったのを売ってる素人さんも混じってるらしい。お店を出さずにダフ屋のように売ってる人もいるんじゃないのか?
貝の標本を売ってる部屋は、腐った貝の臭いが充満。その中でみなさん平気な顔。これが貝類学会の臭いか〜。値段は数百円から数万円までいろいろ。床に平気で数万円の貝がゴロンと置いてあって驚いた。
タカラガイを全種コンプリートするのは難しい、てな会話を耳にした。

懇親会では、地元大阪湾でとれた貝が出された。大人気だったらしい。食べた後の貝殻を標本として持って帰りたいらしい(大阪湾産の標本は持ってない!ってか)。ゆでる間に、フタが取れてしまっている事に大ブーイング。そこが問題になるとは…。

いくつか学会大会を見たことはあるけど、けっこう変わってる方だと思う。


2009年4月4日 鳥の来る花

ソメイヨシノは満開で、花の季節真っ盛り。というわけで、鳥が花に来ている様子を見てみようという行事に参加した。午後はあいにくの雨であまり何も見れなかったけれど、午前中はけっこう色々見れた。今まで何度も見ているようでいて、発見もあった。記録しておこう。

モクレン系の花にはヒヨドリがたくさん来ていた。いろんな品種が植えられているらしく、植物屋に聞いても種類はよくわからない。かかっているフダを見た方がいいらしい。どうも品種によって、ヒヨドリの好き嫌いがあるらしく、wada'sなんとかという品種の花がよく喰われていた。あと、なぜか近くに1本だけ植わっているホウノキの新葉が喰われまくっていて、ビークマークがたくさん付き、軸だけになってる葉もあった。食べられるのは新葉だけなのか、ユズリハのように冬にも食べられるのか、要チェック。

サクラにはヒヨドリが多数、メジロも多数。スズメも少し来ていたが、花を丸ごと落とすのは観察できず。スズメの代わりに花をとって子房をかじってみると甘かった。甘いことは甘いけど、たいしたカロリー摂取にはならないと思うな〜。嗜好品なのか?

プラタナスの大木にヒヨドリがたくさんとまってるな、と思ったら、花をたべまくっているのであった。ボール状の花序をパクパク食べている。落ちているのを見ると、確かに柔らかくて美味しそうではある。一度、味見してみてもいいかもしれない。
同じような花序を付けているけど、フウの花はさっぱり食べられていなかった。


2009年4月3日 カラスの巣さがし、タヌキのため糞さがし

午前はカラスをさがして、午後はタヌキをさがして、ホームグラウンドの公園を2周した。牛に引かれて、調査をしたわけ。ここ数年してみようと思っていた調査ではるので、牛が来てくれてちょうどよかった。どちらも、それなりに成果が上がって面白いけど、疲れた。
どっちかと言えば、カラスの方が楽しかった。やはり鳥屋だからかもしれない。この季節は地面をながめて歩き回るより、上を見上げて歩いた方が楽しいからかもしれない。それを抜きにしてもカラスの方が楽しい。なんといってもカラスの巣さがしは見て回る場所がはっきりしていて、狙った場所にそれなりに確率で巣がある。タヌキのため糞は、グルグルと細かく全域を見て回らなくてはならない。その上、新しいため糞場所がなかなか見つからない。

ずっと上ばかり見て、カラスの巣を探した。大きめの木の樹冠部はすべてチェックして、カラスの巣を17も見つけた。カラスが乗ってる巣もあって面白い。この時期だと、落葉樹がまだ展葉していないので、遠目に見るだけで済むので楽ちん。
ずっと下ばかり見て、タヌキのため糞を探した。端っことか人の行かなさそうな場所を重点的に、開けた芝生を除く地面を、基本的にすべて見て回った。すでに知っていた6ヶ所以外には、1ヶ所が新たに見つかっただけ。くたびれ儲け感が強い。その1ヶ所も自分が見つけたわけではないし…。

カラスの巣探しは、一人でも継続しようと思う。タヌキのため糞探しは、一人では心が折れるので、仲間がいる時だけ参加しよう。


2009年4月2日 ベルギーの鳥

ベルギーに留学していた方に、画像をいろいろ見せていただいた。遊びに行ったというフランスやらイタリアやらの画像も混じっていたようなのだが、なんとなくベルギーの身近な鳥がわかった気がする。

写しているのは、だいたい市街地周辺らしい。ドバトの群れがいる中に、なんかちょっと変なのがいるなと思ったら、それはモリバト。あちこちでモリバトが撮されていた。その他にイエスズメの姿も多い。ホシムクドリやクロウタドリも写っていたけど、頻度は少し少なめ。カラスは、見たところコクマルガラスばかりだった。あとは、けっこうカササギが目立っている様子。
水辺には、バン、オオバン、ユリカモメが多かった。コブハクチョウやエジプトガンも写っていたが、これは放したものか。野生っぽいカモでは、ヒドリガモが写っていた程度。

都市公園風の、芝生の真ん中の噴水には、ヒキガエル。ちゃんと繁殖しているらしく。オタマジャクシがたくさん、小さいヒキガエルもたくさん。ヨーロッパヒキガエルなのかな?


2009年4月1日 タヌキのホネを並べる

今日は、3ヶ所でホネの展示をつくった。といっても、いずれも小さい展示ケースがあるだけなので、並べるものはとても少ない。ホネが少々に、あとはタイトル、ラベル、なにわホネホネ団の宣伝くらい(タイトルにも宣伝がいっぱい)。
基本セットに、ニホンジカとイノシシの頭骨、そしてタヌキの全身骨格。タヌキの全身で、哺乳類のホネの基本を見てもらって、あとは頭3つで、草食、雑食、肉食な感じ。スペースに余裕があればアカウミガメの頭骨とか、コサギのホネとかも混ぜてみた。ただ奮発して持っていくつもりだったトラのホネは忘れてしまった…。

この夏の展示の予行演習としては手頃かなと思う。で、思ったのだけど、ホネの展示って、頭骨とか、その他の主要パーツを並べるのは簡単。全身の交連骨格標本を並べるのも簡単。だけど、全身のバラバラ骨格を並べるのは面倒。
タヌキのホネを並べようと思った時は、主要パーツごとにまとめて、置いておくだけにしようと思ってた。が、最初の場所でタヌキのホネを並べだしたとき、なぜか頭骨の後に第一頸椎、第二頸椎と並べてしまった。このまま頸椎を順番に並べそうになったのだが、それでは予定時間を大幅にオーバーしてしまう。まだ2ヶ所も回らないといけないのに。仕方がないので、頸椎、胸椎、腰椎、寛骨、尾椎と大まかに分けて、後はまとめて置くだけにした。足の骨もだいたいの位置にまとめて置いただけ。これなら10分もあれば並ぶ。
2ヶ所目、なぜか頸椎を順にならべてしまった。いやいやこんな事をしていては、時間が足りない。まだもう1ヶ所いかないといけないのに。とはいうものの、かなり順番は怪しいけど脊椎骨をざっと並べ、アバウトではあるが肋骨も配置してしまった。20分くらいかかっていた模様。
3ヶ所目。今日はこれで最後。脊椎骨はけっこう真面目に並べ、肋骨もけっこう真面目に配置してしまった。四肢のホネも、手根骨・足根骨の手前まではちゃんと並べたり。30分かかってしまった。

タヌキ1匹のホネを並べるだけでこの始末。この夏、たくさんのバラバラの全身骨格を相手にすると思うと頭が痛い。そして、この夏の展示では、ホネにうるさい人が多く来そうなので、並べる順番を間違っていたら、突っ込まれて往生しそう。できるだけ、バラバラのホネを全身並べるというのは避けたいところ。あるいは参加者向けのゲームにするとか。
今日、タヌキのホネを並べたところでは、ホネにうるさい人は少なそうだけど、万が一出現した場合にそなえて、現場の方にタヌキのホネ並べに役立つ本『骨の学校』(盛口満著、木魂社)を紹介しておいた。並べ方がどうしても気に入らない人がいたら、この本を片手に自分で並べ直してもらおう。


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