第四紀研究室は、地質時代では最も新しい、人類の時代とも言われる時代を対象としています。標本としては、大阪市内や近畿地方を中心に、この時代の動物化石や植物遺体のコレクションがあります。また地質試料としては、大阪市内の学校や市の施設の建設工事現場で調査のために掘られたボーリングコア試料を保管しています。また阪神大震災などをきっかけにして国家事業としておこなわれた地盤調査の試料も保管しています。

 動物化石や植物遺体は、その多くが現在も生息している種類と同じ種類です。これらの標本は、過去の環境を復元して現在の自然環境の成り立ちを探ったり、環境の移り変わりを示す証拠として、さらには将来の変化を予測する資料として、大事な役割を果たしています。ボーリングコア試料は、大阪市内の土地の成り立ちをたどるのに必要な資料となるだけでなく、軟弱地盤が多い大阪平野の地震災害対策などの基礎資料にもなります。

標本Total 38,042点(2023年現在)