(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
日曜日、ちょっと距離を歩いたら、靴擦れができた。痛い。足の裏と小指が擦れて痛い。それもそのはず、靴下が破れまくっていて、裸足で靴履いてるのと一緒。長距離歩くときは、まともな靴下を履かな。
月曜日、またもや長距離歩く。なのに引いた靴下はまた指先に大きな穴。でも、まあいいか。なぜかそう思って、それを履いて行った。間違いやった。歩いていると、靴擦れがどんどん悪化。夕方には、小指がちぎれそうなくらい痛かった。
ってことを今日書いているのは、二日経ってようやく靴擦れが治ったから。今日、雨でよかった。明日はいっぱい歩けそう。明日こそ穴の開いていない靴下を選ぼう。
靴下って大切なんだなと思った数日であった。いつも素足に靴を履いているあの芸能人は、長距離歩かないんだろうな。
【追記】
1日、穴の開いてない靴下を履いていったら、靴擦れしなかった! やはり靴下は偉い。
アユがやってきて動物園に行った話をしていった。ひょんなことから、この春からタヌキを調べることになったアユ。というか、タヌキを調べるというより、タヌキの糞を調べてる。センサーカメラでタヌキの姿は確認できるけど、直接見るのは糞ばかり。心が折れそうになったそうで、動物園にタヌキを見に行ったらしい。
タヌキの姿が見たければ、動物園に行かずに、自分のフィールドで夜張り込んでタヌキを直接観察すればいいのに。それならデータにもなるのに。と思ったけど、それは不問に。自分のフィールドでなくっても、タヌキを野外で観察できるとこにでも行って野生のタヌキを観察すれば、自分の調査にもつながるヒントが得られるかもしれないに。とも思ったけど、それも放っておこう。
タヌキの檻の前で長い間座り込んでいやされた後、他の動物も見たらしい。で、レッサーパンダのところ。他の客がレッサーパンダ可愛い〜! とか言ってる横で、レッサーパンダのため糞を見つけて興奮していたという。
レッサーパンダってため糞するんですか? と尋ねられても、レッサーパンダの生態なんてあんまり知らないので、答えられない。ため糞を見たんなら、ため糞するんだろう。
タヌキの研究者としてはともかく、ため糞の研究者としては、それなりの成長をしているらしい、と思わせるエピソードであった。どこに行っても、ため糞に目が行って、どこででもタヌキのため糞を見つけられるようになれば、それはそれで面白い研究が展開できそうな気はする。とりあえず、その方向で精進してもらおう。
以前も似たようなタイトルで似たようなことを書いた事があるような気がする。
猪名川上流部を歩いた。川沿いに歩いてカメを探すのが目的。だけどまあ、上流部にあまりカメはいない。実際、1ヶ所でイシガメを確認できただけ。というわけで暇なので、カメ探しの合間に他のターゲットを探す。第二のターゲットはカヤネズミ、そして水草、ヒメドロムシ、ヒラタドロムシ、ミズギワゴミムシ、エビ類、プラナリア。そうそう最近指令がでたので、アメンボも採らなくっちゃ、いっそのこと他の水生カメムシ類も採ってしまえ! と、けっこう忙しい。そんな中で一番盛り上がったのが貝。
カワニナ、チリメンカワニナ、ヒメタニシ、サカマキガイ、タイワンシジミ、ドブシジミ。定番はだいたい採ったので一段落。と思って歩いていると、シャジクモが生えている場所を発見。水草ではないのだけど、水草屋に嫌がらせするためにも採取することにする。少しつかんで持ち上げると、シャジクモの中で何かが動いている。何かな? と思ってみていると、手のひらに5cm位の魚が飛び出してきた。ギギだった。可愛い〜! 一気に盛り上がって、2匹目のギギを目指して、シャジクモを手ですくいまくる。また何か出てきた! と思ったら今度はドンコ。期待はずれだが、手で魚がすくえるのが楽しい。ちょっと深めからすくってみよう。と手をるっこんだら、シャジクモの下は泥だった。泥の中に何か堅い物がある。二枚貝っぽい。と思って取り出して洗ってみてビックリ。マツカサガイだった。少なくともマツカサガイに見える。
淀川水系(三川合流より下流部)では、淀川本流以外でまだマツカサガイは見つかっていない。大発見! と、ギギよりさらに盛り上がる。二匹目のマツカサガイを求めて、今度は泥の中に手を入れまくる。しかし見つかるのはカワニナとマシジミのみ。通常ならマシジミでも盛り上がるのだが、マツカサガイの前ではマシジミはかすんでしまう。結局、もう一つマツカサガイの破片が拾えたのみ。それでもマツカサガイを採ったどー!という興奮状態のまま家路へ。
帰りがけに少し冷静になって、不安になる。そういえばイシガイの小さいのにもマツカサガイみたいな模様があったっけ。これってイシガイかなぁ。淀川本流以外ではイシガイもレア物だけど、レア度はマツカサガイには及ばない。マツカサガイでありますように。
というわけで、カメ探しに行ったのはすっかり忘れて、カイで盛り上がって帰ってきた。
【追記】
翌日、貝屋さんに見てもらう。みなさんマツカサガイとのご託宣。やったー。
淀川沿いを歩いた。河川敷はグンバイムシだらけ。昆虫はさながらグンバイムシの観察会の様相を呈していた。
セイタカアワダチソウには、アワダチソウグンバイ。ヘクソカズラには、ヘクソカズラグンバイ。どちらも代表的な外来のグンバイムシ。寄主植物の名前そのままの名前が付いているので、名前がとても覚えやすい。
ヘクソカズラは気付いた範囲ではすべてがヘクソカズラグンバイにやられていた。グンバイムシにやられた植物は、葉っぱが白くなるのですぐにわかる。汁吸われて白くなったな、って感じ。ふと見ると、ヤナギの葉っぱも白くなってるのが多い。葉っぱをちぎって裏を見てみると、予想通りグンバイムシみたいなのが付いている。セイタカアワダチソウグンバイやヘクソカズラグンバイほどグンバイムシらしい形ではないけど、これもグンバイムシかな? だとしたらそのまんまヤナギグンバイかな? と思っていたら、予想通りこれはヤナギグンバイであるとのご託宣が一緒に歩いていた虫屋から得られた。わかりやすい虫。
そういえばクズの葉っぱも、けっこう白くなっている。裏を見てみると、虫が付いている。ただこれはグンバイムシっぽくない。同じカメムシの親戚筋だろうけど、メダカカメムシとかなんとかそんな類ではないだろうか? で、これも虫屋のご託宣を得なくっちゃと思っていたのだけど、忘れて帰ってきた。あの虫の名前はなんていうの?
【追記】
キジラミの先生に教えてもらった。クズに付いているのはメダカナガカメムシ。
街中をウロウロと観察会。大部分の行程は暇なので、街路樹にヤナギマツタケが生えていないか見ながら歩いた。街路樹はプラタナスが並んでいる。ヤナギマツタケっぽい。が、さっぱり見つからない。乾燥しすぎ? 時期が早すぎ? と思って諦めて、鳥や虫を探し始めたら、木の根元に落ちていた。
ちょっと古くてひからびている。食べようと思えば食べられるかもしれないが…。折しも今日のキノコなどと言いながら、毎日のように新しく入手したキノコを並べている机があったので、こっそり置いておいた。新鮮だったら食べたんだけど‥。
テンのDNAを調べたいという依頼があったので、とりあえず話を聞いた。テンって毛色が色々あるから、それが遺伝的な違いとどの程度結びついているのかしりたいよね〜。てな話から、DNAを調べたら面白そうと思う大阪の哺乳類話題を連射してみる。
2000年頃からアライグマ・ヌートリア・ハクビシンが増えてるから、それがどの地域由来か知りたい。そういえばアライグマは大量に駆除されているので、DNAサンプルは集め放題。イノシシにどの程度イノブタが混じってるか知りたい。ニホンイタチとチョウセンイタチはそもそもDNAでも調べないと種の区別すらけっこう難しい。でもって、近頃は山間部でもチョウセンイタチばかりが目立ちニホンイタチは絶滅を危惧すべきかもしれない。とはいえ大阪で一番絶滅が危惧されるのは、ハタネズミ。ネズミといえば、大阪でもまだまだカヤネズミはあちこちに普通にいるけど、恐らく生息地は分断されまくっている。遺伝的構成がどうなっているか、今後どうなっていくかは面白いテーマのはず。なんて感じ。在来中型食肉類とネズミへの食い付きがよかった。
もともとマルハナバチなどハチをやっていたらしい。で、お返し(?)にマルハナバチの話をしてくれた。
マルハナバチの巣って、どのマルハナバチでも、ネズミの巣にばかり作られるんだそうな。花があってもネズミがいないとマルハナバチは暮らせないかもしれないとか。なぜかモグラの穴ではダメなのに、ネズミならなんでもよくって、ネズミの臭い自体にも反応するらしい。で、カヤネズミの巣にもマルハナバチは巣をつくるらしい。
それなら見つけやすい。というわけで、密かにカヤネズミとマルハナバチの関係を調べてみようと思い立った。カヤネズミの巣を見つけたら、周囲をマルハナバチが飛んでいないか。ましてやマルハナバチが巣に出入りしていないか要チェック!
川面に近づくと同時ににーにが叫んだ。オオサンショウウオがいっぱい!
淀川本流にオオサンショウウオがいっぱいいるはずはなく、そもそも水草屋のにーにが一目でオオサンショウウオを見分けられるかも怪しい。どうもにーにはオオサンショウモと叫んだらしい。
今日は、淀川沿いを一日歩いた。少しカヤネズミの巣や貝を探した以外は、もっぱら水草を見て歩いた気がする。実際、水草は、そこそこのレア物から新旧取り混ぜた移入種まで、いろいろ出会えて楽しかった。
それにしても印象的なのは、外来水草の世代交代というか、年による変化の大きさ。昨年、水面はボタンウキクサに覆われていたといっても過言ではないのに、今年はチラホラとしか見あたらない。代わりにオオアカウキクサ(それも外来の)が広い面積を覆っている。昨年、右岸で見つかった新参のナガバオモダカの一種は、今日は左岸でも見つかった。徐々に分布を拡大しているらしい。そして、昨年はまったく見かけなかったオオサンショウモがけっこう浮いている場所を発見。もしかしたら来年は、オオサンショウモが水面を覆っているかもしれない。
オオサンショウモがたくさん浮かんでいる周りには、外来のオオアカウキクサとホテイアオイがたくさん。それに混じってボタンウキクサやオオフサモ。岸際にはナガエツルノゲイトウ。外来水草ばっかり! それに混じってごくわずかにトチカガミを発見。在来種だけど、水槽由来かも…。
というか、鳥の研究者と、キノコ研究者の類似点。方や日本鳥学会だし、鳥学という。日本鳥類学会や鳥類学ではない。方や日本菌学会だし、菌学という。日本菌類学会や菌類学ではない。
日本哺乳類学会や日本爬虫両生類学会とは違う。そもそも哺乳類、爬虫類、両生類は、類をとったら意味が通じない。鳥と菌は通じる。魚も魚類といわなくても通じるけど、日本魚類学会だし魚類学。明らかに鳥や菌とは違う。
いや、だからどうしたってわけではないけど、今日一日キノコの本に囲まれていたら思ったので…。鳥屋もキノコ屋もあまり標本を集めないのも似てるかも。それはこの辺りの面々だけか?
土曜から4日連続での干潟三昧。シルバーウィークならぬ干潟ウィーク。
今日の干潟では、近頃南方系の珍しい貝が見つかっているらしい。というわけで、今日のテーマはその貝探し。
その貝の特徴は頭に叩き込んだが、名前は覚えられなかった。特徴に基づいた正しい名前を付けておこう。タラコ唇ムシロ。
あいにく今日はあまり潮が引かない日。着いた時点ではほぼ引いてなくって、とりあえず昼食、そして釣り。マハゼ、ヒイラギ、キビレを釣った辺りで飽きる。鳥もいないし。というわけで、お目当ての貝探し。とにかくムシロガイ系を見つけては、唇を確認する。という予定なのだがウミニナ類ばかりが目について、ほとんどムシロガイ系がいない。ウロウロしている内に、とある端っこ。ムシロガイだかアラムシロだかわからないがお目当てのグループがけっこういるエリアを発見。最初に拾ったのをひっくり返して驚いた。タラコ唇。一発でお目当てをGET!と思ったけど、あいにくヤドカリ入り。生きたタラコ唇をと思って、40個くらいのムシロガイ系をひっくり返したけど見つからず。断念した。
残念なので、石をひっくり返して歩いてみる。ヒナユキスズメとワカウラツボは簡単に見つかる。カキ礁を拾って眺めると、例のカキに規制するなんちゃらキリオレらしきものも見つかる。種名がわからないと言われて不満。
というわけで、お目当てのタラコ唇ムシロは、死に殻しか見つけられなかった。今度行ったらがんばろう。というか、今度はもっと潮が引く日に行こう。
砂浜に行ったら、何をする。もちろんまず双眼鏡で一通りどんな鳥がいるか確認。まあ大抵たいした鳥はいない。次に潮上帯に打ち上がっているゴミをひっくり返して虫探し。とりあえず海浜甲虫、近頃はクモも、気が向いたらハサミムシ、ハマベダンゴムシ、ヨコエビ類も。同時にホネホネが打ち上がっていないかもチェック。ふつうは後は特にする事もなく、貝殻拾いをしてみたり。しかし今回は違った。
徳島二日目。宿の前はこじんまりとした砂浜。波打ち際は砂だけど、その少し上には、小さい石がいっぱい落ちている。それが普通イメージする海岸の石と違って、薄っぺらかったり、細長かったり。なんでも、結晶変岩というらしい。
何を隠そう、小学生の頃はあちこちで石を拾っていっぱい溜め込んでいた。地学にはまったく興味がないのだが、石自体はけっこう好きなのだ。しばらく忘れていた石拾いの虫がムクムクと起きだして、気がついたら両手にいっぱい細長い石を拾っていた。
宿では、平たい石を小物を置く台に使っていた。夕食の席では小さい細長い石が箸置きとして登場した。
今日、浜を歩いていたら、平たい石を拾っている人に出会う。花を飾るらしい。負けじと平たい石を拾い始める。
少し進むと、今度は箸置き用の石を拾っている集団に遭遇。負けじと30個ほど箸置きを拾う。
久し振りの石拾いは楽しかった。心配なのは、今度から浜でする作業に石拾いが入るんじゃないかということ。石は重いからな〜。
今頃は函館にいるのが本筋だと思うのだが、なぜか今日から徳島に来ている。
朝5時半起きで、寝ぼけまなこのままバスに乗って、気がついたら吉野川に着いていた感じ。ホウロクシギとダイシャクシギが仲良く並んでいるのを見て、ようやく目が覚めた感じ。
今週末は徳島方面の干潟に行くのだが、ちょうどその辺りに台風が関西に接近して、風雨はともかく、波が高かったり、潮が引かなかったりするのかな。と思っていたが、幸いにも台風の進路が少し変わって、今週末の関西への影響はほとんどなさそう。となった時点で気付くべきであった。
今日、竜神さまの使いがマスクをしてやってきた。家族に新型インフルエンザが出たらしい。というわけで明日から徳島方面に行くのに、竜神さまの使いがの参加は見合わせ。
少なくとも、相関関係から因果関係を推定するという、帰納的な立場に立つなら、
竜神さまの使いと雨や台風との関係は明らか。今まで何度も相関関係が確認されており、その関係は統計的にも有意に違いない。
というわけで、竜神さまの使いが行かない以上、天気の心配はなくなった。台風の進路が変わったのも、そのせいだろう。
ツバメのコロちゃんも死んでしまった。こちらも原因は不明。そもそも飼い方が悪いのか、喉や腹の羽根が黒くなるし(微量元素の不足?)、目の周りの羽根が抜けて目やにで目が開かなくなったりしてきた(ビタミン不足らしい)。が、水にビタミン剤を混ぜて、一応復活していたはずなのだが。昨日の朝から調子が悪くなり、また目やにが出ていたという。飛ぶ元気がなく、食欲もなく、じっとして水だけ飲んでいた。夕方になって少し回復したのか、けっこう羽根をバタバタ振っていた。が、今朝になって部屋の中で行方不明に。夕方部屋の隅で冷たくなっていた。
拾われてきて4ヶ月ちょっと。ちょうどホネホネで最大級に忙しい4ヶ月だった。その間、コロちゃんにエサをあげるのが数少ない楽しみだったと言っても過言ではない。
飛べるようになった段階で野外に放したらよかったのだけど、エサをねだるばかりで自力で虫を捕まえられそうにない。広い部屋に、虫を放して、飛んでる虫を捕まえる練習をさせようと思っていたのだけど、忙しくてセッティングしている暇がない。そうこうしている内に、こんな季節に。もう放しても、渡るにはちょっと遅めだし、虫は減っていくし。というわけで、来春まで飼った方がいいのかな、と思っていた矢先だった。
5日ほど前、部屋の中を飛んでいる虫を捕ったらしい。あの時に思い切って放しておけば、もしかしたら生き続けたのかもしれない。まだまだ暖かい時点で、放しておけば今頃は渡って行っていたかもしれない。今になって後悔することがいろいろ。昨日、元気がないときに美味しそうな虫を捕ってきてあげてみればよかった。
ホネで燃え尽きていたのだが、なんとなくキノコの世界にも少し足を踏み入れた今日この頃。というか昨日今日。キノコの各科について、線画と説明のセットをながめる。
昼間見たとき動いてなかったけど、まあジッとしていることの多い奴なので、気に留めていなかった。帰ってきても同じ姿勢。それでも気付かず。死んでるで、と言われて気付いた。
その日、昼頃にとても暴れていたらしい。で、昼過ぎに大人しくなったと思ったら死んでいたという感じらしい。
死んでいても生きている時とあまり変わらない様子。死体は、標本にしなくてはならない。とりあえず腐る前に水槽から出そう。というわけで、ネジ留めしてある水槽のふたをはずして、中を覗く。
ミツキは死んでるとみんな言ってる。確かにぜんぜん動かない。でも、もしかしたら水槽から出される時を待って、死んだふりをしているのかもしれない。と思いついた。そうだとしたら、うかつに手を出すと噛まれる。噛まれたらとても痛そう。というわけで、恐る恐る。突いてみる。背中を突き、首を突き、頭を突く。動かない。やっぱり死んでるらしい。思い切って持ち上げる。が、重くて持ち上がらない。気合いを入れてようやく持ち上がる。
一応、死亡時の大きさを測ってみた。体重17kg、背甲長43cm、背甲の最大幅38cm。約7年前に淀川で捕まえた時の大きさが、背甲長43cm、背甲の最大幅38cm。ぜんぜん大きくなっとらんかった…。
ちなみに死因はよくわかりません。思い当たるのは、傷んだ魚をあげたこと。でも、以前も傷んだ肉をあげたら、次の日吐き出していただけだったんだけど。それに魚をあげたのは11日のこと。食あたりにしては、間が開きすぎている感じ。食あたりで突然暴れるのも解せない。
東東京からリクエストがあって、キーウィを処理することになった。昨日の夜は大変だった。冷凍室の奥深くに隠されたキーウィを、長年の経験と深い思慮を駆使して、キーウィの探索。探すことなんと2時間。どうにか見つけることができた。ついでに冷凍室もけっこう片づいた。そして教訓も得られた。マイナス40度の冷凍室に底に穴の開いたクロックスもどきで入ってはいけない。穴のところで足裏が冷凍室の床に引っ付くととても痛い。
さて、肝心のキーウィ。全身骨格や本剥製はなんども間近に見ているはずだが、見ると、直接さわって皮を剥くのは大違い。とても面白い。某動物園の方で、喉から腹は割かれていて、内臓も取り除かれている。というわけで、皮むきは簡単。かと思いきや、思いのほか時間がかかった。楽しく眺めているからでもあり、普通の鳥とはあまりに形態が違うからでもあり、単に脂肪がびっしりついているからでもある。
とにかく脚が大きい。胴体と同じくらいはある。脚をはずした胴体はとても小さい。で、そこかしこに驚きのネタ。
変な小さいホネがあるなぁ、と思ってたどっていったら、翼であった。なくてもよさそうな小さい翼なのに、ちゃんと肘関節は曲がる。あの翼を動かして何かするんだろうか? そして翼の先には爪が1本着いていた。どちらの翼にも爪が1本ずつ。ただ片方の爪だけがやたらと長かった。何するんだろう?
風切羽らしき羽根がないので、翼長を測るのに悩む。羽軸が太い羽根があるからこれの先端までかなぁ。尾長の方は、まーったく尾羽らしき羽根がないので悩まない。というか、尾椎の先は、綿羽すらなく、ピンクの肌が露出している。尻尾の先というよりは、生殖器かと思う。当然、尾椎は先まで剥くことにしたのだが、なぜか難しい。そして最後に不明の液体があふれる。尻尾の先端には何があるんだろう?
思いのほか時間がかかった後、頭の方へ。長い嘴の中には長い舌が入っているかと思ったら、とーっても短い舌であった。必然的に舌骨も短い。普通の鳥より短い。目は異様に小さい。BB弾くらいの大きさしかない。というわけで、頭の大部分は脳で占められている。視覚情報が少なそうなのに、あの大きな脳でどんな情報を処理しているのか不思議である。もしかしたら、キーウィは内省的なとても頭のいい鳥なのかもしれない。ホネをなんどにらんでもよくわからなかった鼻孔は、嘴先端の両側にあった。もう一度ホネを見直してみたい。
学生時代は、毎日のように近所の古本屋をまわって(近所に古本屋がたくさんあった)、絶版SFを買い漁っていた。買い漁るといっても貧乏なので、文庫本限定だったのだが…。
就職してお金持ちになったが、近所にあまりいい古本屋がなく、代わりに新刊で買い漁るようになった。といっても相変わらずほぼSFばっかしなのだが。読む時間がなくてもとにかく読みたいのを見つけたら買う。とりあえずSFは一通り買う。見つけた時買わないと、もう次はないかもしれないから(売れないSFはすぐに絶版になるのである)。
が、この半年ほど、やけに忙しくて、仕事関連の自然史本しか買えなかった。それもミュージアムショップでばかり買っていた。というわけで、本屋はものすごくご無沙汰。手元の記録によると5月2日以来行ってなかったらしい。これほどご無沙汰したのは、人生で始めてかもしれない。で、9月に入ってようやく仕事も一段落。久しぶりに本屋に行った。
ここ数ヶ月に出版された本がいっぱいあって楽しい。一昨日と今日で、22冊も買ってしまった。マンガ2冊、ライトノベル1冊、SF17冊、その他の小説2冊。5月以降のSFの新刊はだいたい押さえたと思う。でも、少し漏れてるかも。そしてマンガモードが復活してきたので、もう少しマンガを買いたい気分。というわけで、また近いうちに本屋に行きそう。禁酒明けの酒飲みみたい。
本を買うと同時に、本を読むモードにもなってきた。1日1冊くらい読んでる。問題は、本を読むモードと原稿を書くモードはなかなか両立しないこと。しばらく原稿は後回しにしようかなぁ。
ここんところ立て続けにマスコミから大阪城のヌートリアの問い合わせがある。それも新聞社。なぜいまヌートリア? そしてなぜ大阪城? という疑問はあるけど、とりあえず問い合わせに答える。でも、これからも各新聞社が同じ問い合わせをしてくると面倒なので、まとめて答えおくことに。
大阪城のヌートリアについて調査しているのか?
大阪城に限らず大阪府内のヌートリアの情報は集めている。
大阪城のヌートリアはいつ頃から生息しているのか?
手元の情報によれば、2007年以降は生息が確認されている。
大阪城のヌートリアの個体数についての情報はあるか?
ない。
大阪城のヌートリアに関する情報数は集計しているか?
していない。
どうやって情報を集めているのか?
ホームページなどで情報を募集している。
だいたいこんなところかと。2社から問い合わせがあったけど、そろって同じような質問をしていた。
とはいえ、なぜ今頃になって新聞がヌートリアを取り上げるのはよくわからない。某テレビ局のよゐこ部で、あんなに放映されていたのに。他のテレビ局でも放映してたと思うけどな〜。と尋ねてみたら、自分とこの新聞でとりあげてなければそれでいいんだそうな。
大阪城のヌートリアなんて、今さら珍しくもない話題。穴埋め記事に、ニュースヴァリューは必要ないんだろうか? 新たな視点や切り口があるとか、外来生物問題に真面目に取り組む姿勢とかがなければ、記事にする意味がないと思うのだけど、デスクの意見はいかが?
今日は茨木市北部の田んぼ周りをウロウロ。何度も行ってる場所なので、今さらなんも探すものもないかと思いきや、いろいろ水草が見られて、けっこう楽しかった。
でも、動物も少しは探さなくっちゃ。と、水路を水網でゴソゴソ。
今年度中に作らないと行けない出版物が、たぶん4冊。
・市街地で繁殖する鳥の本:これは来年度でもいいかも。それに改訂作業だけなので楽なはず。
・生態学の本:とある展示室ガイドなんだけど、けっこう真面目に生態学の本にせざるを得ないんじゃないかと…。分担執筆なので、とりあえず音頭取りすればいいのかな。
・大阪の哺乳類の本:だいたい原稿が出そろってきたけど、まだの原稿の執筆者の尻をたたいて、そして尻を叩く気も失せた相手の原稿は、こちらがゴーストライターとして執筆。
・鳥の巣図鑑:二人での共同執筆なんやけど、共同執筆者はものすごく仕事が早い。もうどんどん改訂が進んでいて、こちらが待たせている状態。執筆というより、増補改訂的な編集作業をしたらいいだけ。
というわけで、ぼんやりせずに本作りに勤しまなくてはならない。が、頭はなかなかホネから離れない。そして鳥よりは哺乳類よりの頭。今日も大阪の哺乳類についての質問を受けたが、すらすらといくらでも話ができる。これなら先に哺乳類本に取りかかった方がいいかもしれない。が、鳥の巣本も相方がある話だし…。
よく考えると、ホネに忙しくて9月までは動けない!と宣言していた仕事に、
・大阪の鳥類目録の改訂
・日本の鳥類目録の改訂
というのもあったのを思い出した。いっそさっさと鳥をやっつけて、じっくり哺乳類本に取り組むか?
先日、標識調査を邪魔しに行ったとき、バンダーさんがウスリームシクイかも、とかいいながらエゾムシクイの測定をしていた。今まであんまり気にしてなかったウスリームシクイが少し気になった。
3月頃からかかりきりだった企画が終わり。後片付けも一段落。はやくそうならないかな〜、とずっと思っていたもんだけど、いざ終わってみると少し寂しい感じ。そして、終わったらやろうと思っていたことをやる気があまり起きない。困ったもんだ。
で、ふと原稿の校正が来ていたのを思い出した。やる気のないこんな時は、やる気のない本の校正でもするかと、引っ張り出してきた。4ヶ月も放っておいた校正原稿をちゃんと引っ張り出せた自分を誉めてあげたい気分。
この本の原稿は、3年ほど前に書いた。原稿の締め切りを少し過ぎてはいたけど、まあまあちゃんと真面目に書いたと言っていいだろう。で、それから2年半ほど。ときどき遅れていて申し訳ありません、的なお手紙が来るだけで、本がでる様子がなかった。そして、この5月。すっかり忘れていたのに校正が送られてきた。と思ったら、早く校正しろという圧力。いままで2年半ほど放っておかれてもこっちは文句1つ言わなかったのに。とやや理不尽な感じ。
校正原稿を出してみると、けっこう面倒な指示が書いてある。すでに3年も前のこと覚えてないし。なんか面倒。
と思いながら過去の自分が書いた原稿を読んでみる。この人なかなかええこと書いてるやん。あっちやこっちに目配りも行き届いてるし。と、過去の自分を心の中で褒めちぎる。
で、ほとんど何も変更しないことに決定。
編集の方からは、タイトルに英語を付けろというお達し。でも、ある意味門外漢としては、博物館関係の用語の英単語を知らない。唯一知ってるのは学芸員だが、これをcuratorと訳すのは問題があるというか、かえって説明を要するのでは?
というわけで、英語は知らない〜、と可愛く書き込んでみる。きっと高槻辺りの偉い人がちゃんと処理してくれるに違いない。
さらに3年もしたら本が出版されるのかなぁ。そういえば同時期にもう一つの本にも原稿を書いたのだけど、こちらはまるで音沙汰なし。どうなったんだろう?
こうして見ると、今年の3月に出るはずだった本がまだ出ていないことくらい、可愛いもんに思えてくる。
天王寺発23:07。到着は午前1時を過ぎる。夜行列車と言っていいんだろう。
と、旅行気分で乗り込んだのだけど、泉南から和歌山方面に帰る通勤列車だったらしい。かなり混んでいる。お弁当を食べる雰囲気ではない。ちょっと不満。
もうすぐ待ち合わせ場所の紀伊内原に到着。ここで車に拾ってもらう手筈。
列車は和歌山でまた混んで、海南、箕島を過ぎてようやくすいてきた。いま同じ車両に乗っているのは8人だけ。
無事に車に拾ってもらって、15分ほど。目的地に到着。あとは明るくなるまで暇。御坊の夜景がとても綺麗。月も明るくてとても綺麗。
着くまでの山道で、イノシシが車の前を横切った。
車の中で仮眠していると、ヨタカの声で目が覚めた。と思ったら、それはテープだった。が、起きたら本当にヨタカが飛んでいた。
午前5時 ヨタカ雄
午前6時 エゾムシクイ
と続き、午前7時が最初のピーク。サンコウチョウが出現。サンコウチョウの雌の口の中は黄色い。雄は黄緑。雄は長い尾羽がない。そしてムシクイ3種揃い踏み。
その後は、昼前までボチボチ。昼からはさっぱり。本を読んだり、虫採りしたり。なぜか小学生とのチョウ採り対決やトンボ採り対決で盛り上がる。
日没が近づいて再び、盛り上がり始める。そして、日没後、ヨタカが2羽、フワフワと周囲を飛びまわる。朝に続いてヨタカ再び! と思ったら、実際にまたヨタカが採れた。
そう、バンディングの手伝いというか、邪魔をしに行っていたわけ。お目当ては昨年に引き続き例のムシクイ。だが、今年もふられた。まあ、来年も行く理由が残ったというべきかもしれない。
午後8時半に最後の見回りをした。これが済んだら駅まで来るまで送ってもらうことになっている。そろそろ今日中に帰り着くにはギリギリの時間。そんな時に限って、またヨタカがかかっていた。今日3羽目のヨタカ。網からはずしたのははじめて、ヒヨドリサイズなのではずしやすい。口を開いて、翼も開いて威嚇するけど、可愛いだけ。
そして長い一日が終わった。ほとんど丸一日の約20時間。睡眠時間は約3時間。眠いけど楽しかった。着いたときはまだ夜だけど、満月がとても明るかった。帰りも満月がとても明るかった。月の光だけで充分歩ける。もしかしたら車の運転もできそう。帰りの車の前をタヌキが横切った。
ほぼ24時間ぶりに大阪市内に帰ってきた。大阪市内でも月は丸くて綺麗。でも、街灯や人家の光が強すぎて、月の光はあまり感じられない。ちょっともったいない気がする。
以前作った鳥の仮剥製を、テンバコ(通称)に入れて放置していた。それを今日、見てみたのだけど、カビが生えていた…。1箱だけだけど。5羽のくちばしと脚がカビで白かったり、茶色かったり。ひどいのは羽根にもけっこうカビ。
いったんちゃんと乾燥させたのだけど、冷凍して虫を殺したあと、氷か霜が中に入ってしまったのではないかと思う。で、湿ったまま密封。迂闊であった…。
カビのテンバコの中は、カビが生えるだけあって、とっても湿っている。ラベルも敷いてる紙も湿っている。そして仮剥製自体も湿っている。で、面白いことに柔らかい。羽根を開いて見ることができる。翼を閉じて一度乾燥させた仮剥製は、翼を開いて見ることができず不便だなぁと思っていたけど、こうして軟化させればよかったのか〜。という発見であった。
基本的に昆虫と同じような方法で軟化できるんだろうなとは思っていたけど、試したことはなかった。確認できたのは、不幸中の幸い。でも、本当に軟化目的でやるときも、カビが生えないように注意は必要だろう。70%エチルアルコールとかでやったらいいのかな?
で、残る問題は、カビた仮剥製たちだけど、洗ってみようかと思う。最近ドイツ帰りのお兄さんが、鳥の皮を洗って見事にフワフワに戻すのをみたところ。いったんホルマリンかなにかにつけてカビを殺して、それから中性洗剤で水洗い。そして、例の乾かす技を試してみよう。結果をご覧じろ。
なんとなく、大阪府内でのコウカンチョウの生息記録、とくに繁殖記録を調べている。大阪府での最初のコウカンチョウの繁殖記録は、『モズの嫁入り』に山岸がさらっと書いている堺市の大泉緑地のが最初だと思う。どうもこの時、山岸はコウカンチョウがうまく繁殖に成功するように守りたかったらしい。
1980年のこと。当時はまだ外来生物に対しての考え方も可愛いもんだったんだな、と思った次第。
で、大阪府内ではもう1ヶ所。長居公園での繁殖例がある。はずなんだけど、文献が見あたらない。だれも報告してないのかな?
ちなみに、1980年代には大阪城公園や淀川河川敷でも普通にコウカンチョウが見られた。これの繁殖記録はないんだろうか?
マイフィールドには8月末頃から若いオオタカが1羽すみついているらしい。ちょっと前にはアユが、変な鳥を見ました!といいながら、オオタカがハトをつかみながらこっちを見ている画像を見せてくれた。このデジカメでこれだけ大きく撮れてるってことは10m以内に近づいてるし。
と思ってら、少ししてオオタカが落ちているンやけどいらんか?と公園の管理者から連絡があった。落ちてるって死んでるの?と思ったら生きているらしい。怪我してるってことか?と思ったら、たんにぼんやりしたオオタカで、地面でハトを食べるのに夢中で、なかなか逃げなかっただけらしい。
というわけで、このぼんやりした若いオオタカは、いろんな人を騒がせているのである。噂によるともう1羽オオタカがいるらしい。2羽でせっせとハトを食べているので、きっとあちこちにハトの羽根の散乱があるんだろう。
マイフィールドには、毎年秋から冬にはオオタカやハイタカが住みつく。どうやらハトを主食にしているらしく、ハトの羽根の散乱がたくさん見つかる。これが当たり前と思っていたけど、本当に当たり前なのか少し気になりだした。他の公園でどうなっているのか、羽根の散乱をさがしてウロウロしてみなくては。
鳥のサークルで秋にどんな行事をしようかと考えていて、ふと思いついた。タカのいる公園といない公園を比較してみたいとも思う。同じくらいの大きさの公園で、タカがいない公園ってないかな?
今年の夏の大阪府内のツバメの集団ねぐらの情報を野鳥の会大阪支部の方に教えてもらった。昨年利用されていた多くの場所で集まるツバメの個体数が減少したり、なくなってしまっているらしい。
和泉市の信太山のねぐらは、今年は集まっておらず、引っ越し先は不明とのこと。東大阪市の恩智川治水緑地のツバメの集団ねぐらは、せいぜい100羽内外と極めてすくない。かつては数千羽が集まっていた淀川豊里のねぐらは、年々減少して今年はついに1000羽を切ってしまったとか。
貝塚市唐間池のねぐらは、自分でも見に行ったけど、池にテグスが張られたせいか集まる数はとても減少していた。一応約3000羽といった数字がでているが、そんなにいたかなぁ、といった感じ。
一方、淀川鵜殿と豊中市の赤間池のねぐらは、例年通りというか、例年以上に集まっているとのこと。消えたり減少したねぐらから、この二つに移った可能性も否定できない。
が、新たな集団ねぐらができている可能性も大。来年はがんばって探してみたいところ。
裏の畑でハバネロを植えていたのだけど、水やりをさぼって、枯れてしまったらしい。実はなったけど、青いまま。まだ青いからシシトウのように食べられるんじゃないかと思って、焼いてみた。先端を少しかじってみても、あんまり辛くない。近頃、辛みに強くなったのかなぁ、それとも青いハバネロは辛くないのかなぁ、シシトウみたいに当たりはずれがあるのかなぁ。と思いながら、しょう油に付けて、半分ほどパクッと食べてみた。
めっちゃ辛かった。やはりハバネロは辛いらしい。例えるなら、一味唐辛子で真っ赤っかのせんべいを、見栄を張って一枚食べてしまった時のよう。水とか飲んでも辛いまま。細かく息を吸ってると少し楽。スースースースー。10分くらい変な音をさせていた。
誰かに丸いシシトウやねん、とか言って、食べさせてみよう。
昨日今日とa-nationで、職場の周辺はものすごい人出。職住接近なので、職場にいても、家に帰っても、コンサートの音が聞こえる。とくに家では、ものすごくよく聞こえて、普通にテレビでコンサートの放送をしているくらいの音量。郵便受けには、コンサートのタイムスケジュールとうるさくてごめんなさいというチラシが入っていたけど、ただで、これだけ聞ければ、けっこうお得な気がする。
二日での動員数は、20万人くらいになるんだろうか? 先週のイベントは二日で8300人。20倍くらい規模が違う。でも、きっと経費の差は20倍以上ありそうなのでコストパフォーマンスはこっちが勝ったかなぁと思う。
という今日この頃、もう一つの話題は職場の裏で工事中の建物。どうも食い物屋のチェーン店らしい。何が来るんだろう? まず行くことのないフグ料理屋とかではなく、利用できるような店ができればいいなと思っていた。
少しずつできていているその様子は、10台くらい駐車場スペースに比較的小さな建物。道路際に取り付けられる看板はまだ付いていないけど、ポールは茶色。建物は内装がけっこう進んでいて、壁は茶色いレンガ風で、屋根は黒。
どこのチェーン店かなぁ、と思いながら、車に乗っていたら、そっくりな建物を発見。S屋だった。牛丼とカレーかぁ。
午後1時から午後5時まで、延々と発表会は続いた。
最初の2題ですでに30分近くおしている。みんな喋りすぎ。結局、残り3人で残された時間は20分少々。時間がないので8分ほど話をすると宣言しながら20分ほど話をしてしまったらしい。他の人を喋りすぎと避難できないらしい。
今回もまた、いろんな方面からいろいろな宿題がでた。
虫では新たにアメンボを採集してこいと言うお達し。淀川水系にけっこう色々種類がいるんだなぁというのが感想。ただ、多くの種は捕まえないと同定できそうにない。複数種が混じって泳ぎまくってることもあるらしい。
甲虫では、なぜかコガネムシを調べると言い出した。糞虫を除くコガネムシ類ならなんでもOKらしい。水と関係ないやん。と思ったら、河川敷の水辺にしかいない種もいるらしい。これは採らねば。
水草では、今までヤナギモと思っていたのに、雑種やらなんやら複数のものが混じっていたらしいという話。ヤナギモやエビモばっかり採ってくると呆れられていたが、ほーら採ってきておいてよかったやないか、と思って嬉しかった。残念だったのは、コナギやオモダカが採集ターゲットからはずされていたこと。ミズアオイを探すにはこの辺りをターゲットに入れておいた方がいいのに…。で、力を入れて求めていたのはヒルムシロだった。ヒルムシロのプロットがあんなに少ないとは驚き。これは探さねば。
貝では、淀川本流以外で、クロダカワニナが採集されたことが報告された。負けずに見つけたいところ。あと、スクミリンゴガイの情報を求めていた。
カイエビでは、大和川水系と違って、タマカイエビが能勢や高槻でけっこう見つかっているらしい。これも負けずに見つけなくては。
と、あいかわらず副業がいっぱいだが、本業の鳥では、あとはカワガラスとアオシギを調べる予定。この冬は川沿いを歩き回って、カワガラスとアオシギを見つけるぞ!と話をした。
明日は発表会。ここ数年、みんなで進めている調査の中間発表会。日程は昨年末から決まっていた。それなら、早くから準備を進めておけばいいものを、なかなかできないのが人間というもので…。
だいたいこの春くらいまでは、8月半ばになれば忙しいのも一段落。大きなイベントもあるけど、そんなに手間ではないだろうし、準備する余裕があるだろうと思っていた。甘かった。件のイベントを準備する余裕をひねり出すのに苦労するほど忙しかった。ちょっと行事を入れすぎた。
さすがにイベントが終わったら一段落。1週間は準備にさけるだろうと思っていた。甘かった。昨日まで忙しくて、準備する余裕がなかった。
というわけで、今日。結局準備期間は1日。何を準備しよう?
前回の中間発表会は1年半ほど前。その後、鳥関係の調査を3つ。多くの人と手分けして実施した。平行してカメの分布情報も集めた。あんまり力を入れる余裕がなかったけど、アオガエル類やヒキガエルの分布情報も蓄積してきている。調査をがんばりすぎていて、1日ではデータをまとめられない…。
というわけで、1日でまとまるデータを考えてみた。ヌートリアやろう〜。前の中間発表会以降も、こまめに情報収集。いろんな人から情報をもらって、少なくとも今年の春までの情報はすでにデータベース化と分布図作成を完了している。その後のデータを追加すればバッチリ。簡単。楽珍。
と思ったのは間違いであった。送ってもらった情報は、タイプごとに超整理が行われている。多くの場合は、タイトルをつけた封筒にとりあえず放り込む(メールの場合は打ち出して)。ヌートリアの情報は、机横の紙の山に載せていた。この山には図書関係の郵便物やら、行事の資料や、寄贈標本の関連資料なんかも一緒に載っていて、整理しないと何がなんやらわからない。というわけで、なぜか机周りの片付けに手を付けることに。
午後10時。ようやくヌートリアの情報発掘完了。結果的に机周りがかなり片づいた。気持ちがいいな〜。お掃除天使降臨。このまま部屋の片付けを続けたい強い誘惑を振り切って、ヌートリアの情報の入力と分布図作成。間に合うかなぁ。
昨日のこと。ヘビが届けられた。アオダイショウだった。近所の公園で見つかったのだという。届けてもらって申し訳ないけど、すでにその公園のアオダイショウの標本は持っている。あんまり捕まえまくったら、アオダイショウがいなくなってしまう。というわけで、せっかくもらったけど逃がしてあげることにした。
生きたヘビというのは、意外と人気がある。怖いと言いながら近寄ってくる人は多いし、触ってみたがる人も多い。これまたせっかくなので、その辺にいる人に見せておこう。そしてヘビ好きを増やそうと思いついた。それが予定外の悲劇を生んだ。
手近に知り合いの大学生二人組がいた。手始めに近づいた。ヘビのことをそれなりに知っている奴だったのが運の尽き。シマヘビと違ってアオダイショウは一般に大人しい。と思って、うかつにヘビの頭に手を出してきた。ヘビにかまれた。ヘビにかまれなれているようなので、笑っておしまい。
とはいえ他の人をかましてはまずいので、ちゃんと首を押さえて、今度は通りがかった小学校高学年二人組に見せてみた。胴体をさわらせて、ヌルヌルではなくスベスベしてるやろ。ヒンヤリして気持ちいいやろ。とヘビをアピール。最初はおっかなびっくりだったが、だんだんヘビに馴れてきた様子。よしよし。
と、そこに幼稚園の年少くらいの女の子(もう少し小さかったかも)が、お父さんとお母さんと一緒に通りがかった。ヘビは怖くないらしい。動物好きらしい。お母さんがヘビを触らせてもらい、とけしかけている。せっかくなので、触ってもらおうとヘビを近づけた。女の子は平気で手を出して、胴体をさわってくる。
後から考えると、ここでふと目を離したように思う。女の子は今度はヘビの頭の方に手を出してきた。頭はヤメときと言う前に手を出した。それもヘビの口の前に。すると、すぐにヘビは口を大きく開けた。女の子はびっくりして手を引いた。で、指をかまれたというか、歯に指を引っかけた。
女の子は火がついたように泣き出した。いそいで救急箱をとってきて、消毒してバンドエイドを貼った。その作業中も女の子は泣きやまない。とにかく謝ったのだけど…。
両親は冷静であった。毒ヘビではないことを確認してから。お母さんは、かまれてしまったんやから仕方ないやろ、と言っていた。お父さんは無言なのだけど、どちらかと言えば怪我を心配しているというより、泣いている娘を微笑ましく見ている様子。で、とにかく謝った。女の子は結局泣きやんではくれなかったけど、帰りがけには、バイバイと手を振ってくれた。許してくれたのかな。
あの状態で、正直アオダイショウがかみに行くとは思わなかったし、女の子が口の前に手を出すとも思わなかった。油断した〜。ヘビ好きを増やすつもりが、動物好きの女の子を一人、ヘビ嫌いにしてしまったかもしれない。ショックやし残念。反省した。
この日曜日に、ホネットというのを立ち上げるぞ!と公衆の面前で宣言した。ホネ好きのネットワークを作ろう、とりあえずメーリングリストを立ち上げよう、程度の意味合い。まあ、ホネ好きの集まりの場で宣言したから当たり前かも知れないけど、50名近い申込みがあった。
最初は小さく始めて、徐々に育てるイメージだったんだけど…。ホネットを舞台に色々な展開を期待している旨のメールもいただいた。最初は、小さく始めて…。
とりあえず、メーリングリストを立ち上げるところからボチボチ進めようと思う。といっても何故かイベントがあけても忙しいから、メーリングリスト立ち上げも今月末の予定。申込者のみなさん、いましばらくお待ちを。
最初から2年8回の計画だったらしい。というわけで、今日が最後のお水取り。もうこの道を自転車で走ることもないのかと思うと、ちょっとセンチメンタルな一日。
昨日、大きなイベントを終えたばかりなのだが、すでに次のイベントの準備が進んでいる。で、講演会に誰を呼ぶかで頭を痛めている。
このイベント自体、基本コンセプトは身近な自然だと思う。盛口満、浜口哲一、松岡達英という過去3回の講演会のラインナップも、身近な自然を見る視点の提案というコンセプトに基づいている。と同時に、それなりに知名度があって、自然に関心のある人を呼べる人、話を聞いてみたい人というのも重要な講師選定の基準。祭りなんだから盛り上げてもらわないと。アカデミック過ぎても盛り上がらないし、かといって知名度だけでは呼びたくない。
今回はスポンサーの都合で、まずアカデミックよりの人に声をかけてみた。熱帯林や種子分散と幅広く植物を語れそうなY本さん、すでに予定が入っているらしい。日本の植物の保全といえば九州のY原さん、返事もこない。アマチュアを巻き込んでのパラタキソノミストの育成を進めている北の大地のOさん、学会と重なるらしい。じゃあ西表のAさん、ゴリラのYさんともども都合が悪いらしい(この二人のつながりは意外)。身近な自然から熱帯までホタルのOさん、海外に行ってるらしい。と軒並み玉砕。
名前はあがったけど、一般に知名度が低いだとか、声が小さいだとか、話が面白くないとか。難癖をつけて没にした人は数知れず。なんか玉が尽きた感じがする。でも、そろそろタイムリミット。ちょっと客寄せを重視しすぎたと反省し、もっと素直に原点に戻って人選してみようと思う。
で、みんな誰の話を聞きたい?
ドイツ帰りの彼が、一部で有名なあの缶詰をお土産に持ってきてくれた。イベントの打ち上げに開けてみることになった。想像以上の物であった。
暗黙の了解のもと、団長が缶詰を開けることになった。白衣にビニールの前掛け。溶接工が使いそうな透明なかぶり物。腐ったクジラの解体でも始めるかのような出で立ちが笑える。
なんやらとても危険な缶詰らしい。開けようとすると汁やら臭いガスやらが噴き出すという噂なので、水を入れた水槽の中で開けることになった。水の中で、缶切りを指すと、中から妙な色の汁と、ボコボコとガスがでてきた。それが部屋の中に拡がり始める。
臭いという声が上がる。たしかに臭いと言えば、間違いなく臭いのだが、妙に馴染みのある臭い。なにわホネホネ団の面々はみな同じ感想を持ったらしい。そう、内臓が腐って腹がふくれたタヌキを思い出す。あとは、ウミガメやイルカの内臓を思い出す人もいる。ようは腐った肉や内臓、そして海産物系の臭い混じり。
出てきた物は、まぎれもなく腐った肉、というか腐った魚。やっぱり臭いにはとても馴染みがある。が、これを口の中に入れるのか????
勇気を出した一人が箸を手に取った。珍味ハンターとしては遅れをとるわけにはいかない。間髪を入れず、こちらも箸を手に取る。すこーしだけ食べてみる。とても塩辛い。そして臭い。臭いは腐った肉でも、味はうまいのかと思ったら臭いのままの味であった。
本来水で洗って、塩分を流してから食べる物らしい。そうすればうまいのかなと思って、水で洗ってから食べてみる。いやいやいやいや。腐った味に変わりなし。
本来パンに少しのせて食べるらしい。いやいやいやいや。だから腐った味だってば。
臭いを消せばいいんだと、手近にあったワサビを付けてみた。ワサビは偉大である。臭みの大部分が消えた。が、別にうまくはない。それならワサビだけ食べたらええし…。なんでくさったイルカの内臓みたいなん喰わなあかんねん。
食べたくない発酵食品のリストが1つ増えた。豆腐よう、ブルーチーズ、そしてSurstromming。土産に持ってこなくていいから(いやいや要求してるんじゃなくって、本当にいらないから)。ちなみに昨日もらった富山県土産のコロッケ飴も死ぬほどまずかった。どうしてまずい土産を持ってくる奴ばかりなんだろう?
関東方面の某氏に酒の席で教えてもらった。が、これから自身が取り組みたいテーマでもあるようなので、横取りはまずいかも。とはいえ、ホネホネ団としてはあまりに興味深いので、記録しておこうと思う。
要はホネで鳥の性別が見分けられるんじゃないかという話。
・少なくとも一部の小鳥では、腰骨の恥骨の幅で性別が見分けられるらしい。たくさんの死体で恥骨先端の幅を確認して、生殖器を見ると百発百中だったとか。生きた鳥と死んだ鳥とホネにした状態で、恥骨先端の幅が同じかどうかは謎。そもそも恥骨を何度も押していると幅は変わるかも。性別以外にも恥骨先端の幅と関連する要因もあるかも。と、まだまださまざまな疑問は残っている。
・少なくとも某水鳥では、叉骨の形が雌雄でまったく違うんだとか。長年その鳥を調べている方によると、確実に区別できるんだとか。生きた状態で区別できるのか、ホネにしないと区別できないのかは謎。そもそもオスがどうなってて、メスがどうなってるのかわからない。
ホネの雌雄差をちゃんと調べるのは、標識調査の時に性別を判断する上でも役に立つで、実用的にも意味がある。とくに生きた鳥のホネを外からさわったり、見たりして判断できるなら最高。
これから死体を処理するとき、まず恥骨先端の幅を測定してみようかなと思った。
【追記】
2点目について、わざわざ東京から来られていたFさんを直撃した。カワウではオスの方がメスよりも明らかに叉骨が拡がっているのだという。こんどカワウを手に入れたら確認してみようと思う。というか、剥製を作ったときの中身は置いてあるので、探せば検証可能。
ちなみにこの話題はすでに口頭では発表しているそうなので、どうしても使いたい人は講演要旨でも引用するとよろし。
いろんな団体がホネを持ち寄っている現場に出くわした。暇なのでながめていた。自分はとくにホネ好きではないと思っていたのだが、いろんなホネが見られてなかなかおもしろかった。今日のおすすめをいくつかあげておこう。
ビーグルの全身骨格。
巨大ワニガメ。
シイラ。
いろいろなホネを見て、いろいろ驚いたが、今日一番驚いたこと。初めて会ったホネホネな方が、おみやげをくれた。「朱鷺の卵」というお菓子だった。なぜ、卵菓子を集めていることを知ってるんだ? と思わず声に出したら、某ゲッチョが某生き物屋図鑑に書いていたという。そんなことまで書いていたとは知らなかった。
冷蔵庫から腐った肉が発掘された。燃えるゴミとして捨ててもいいけど、ちょっと迷惑な気がする。かといってこれだけのために生ゴミを出すのは面倒。というわけで、肉は虫に変わってもらうことにした。以下はその観察日記。
結果
8月14日朝:腐った肉約200グラムをベランダに設置する。さっそくクロバエ系がやってくる。
8月14日夜:クロバエ系5匹。ケンカをしたりして盛り上がる。けっこう臭ってる。
8月15日夜:約1cm大のウジ数匹、小さいウジがたくさん。MAXに臭ってる。
8月16日夜:小さいウジさらに大量に。臭いは少し減った感じ。
8月17日朝:大きいウジ7匹が肉から離れて歩き回る。蛹化場所を探しているらしい。
8月17日夜:クロバエ系が2匹やってくる。
8月18日夜:肉はほぼなくなる。小さかったウジは約1cm大に成長。
8月19日朝:ウジの大部分はいなくなる。少数が物陰に見つかり、一緒に蛹が7つ。
8月19日夜:大きいウジはすべていなくなる。わずかに残った肉に小さいウジが少々。
8月20日朝:わずかな肉に小さいウジが残っているが観察を終了する。
考察
14日にやって来ていたクロバエ系の大きなハエが産卵したウジが成長し、19日には肉を離れて蛹化したものと考えられる。したがって産卵から蛹化まで5日かかることが明らかになった。最終的に少し残っていた小さいウジは、17日に産卵された可能性が高い。
だとすると、15日に少数した大きなウジは、実験開始前に産卵されていたことになる。これは冷蔵庫の中にあってもハエが産卵に来ることを示しているのかもしれない…。
最初にハエの成虫が来て産卵してから、とくに大量のウジが成長しまくっていた数日はハエの成虫が見られなかった。これは、大量のウジの存在がハエの成虫のせっきんを阻んでいたのかもしれないが、なんらかの忌避物質を出しているのかもしれないと思いついた。今後検討の余地があるかもしれない。
自由研究として行う際のアドバイス
・毎日、朝昼晩くらいに撮影しておくといいだろう。定点を設置して撮影を繰り返せば、動画風にできるかもしれない。ただし、ウジが大きくなってくると、肉をけっこう運んでしまうので、広めの画角が必要だろう。
・ウジの大きさをコホートごとに測定しておくと、科学っぽくなる。個体数を数えるとさらに良いが、かなりの個体数になるので、これは難しい。
・蛹化するのに適した物陰を用意しておけば、この後、さらに羽化までを調査することが可能になる。
・大きく変化する要素として、臭いがある。臭いの強さや種類を客観的に記録することができれば、より良い研究になるだろう。
・今回は哺乳類の肉を用いたが、魚を用いれば違った結果が得られるかもしれない。供給する食物資源を変えて、その違いを観察するのもいいだろう。
この暑い季節、黒い鳥は暑くて大変だと思う。カラス、カワウ、そしてバン。カワウは夏でも木の上の方にとまっている事が多い。暑くないんだろうか? 暑ければ水に入るからいいのだろうか?
とあるため池の岸でバンの親子が休憩していた。成鳥が2羽とヒナが3羽。ヒナはまだ小さくて、黒くてフワフワの羽根。頭の羽根が薄くて地肌が赤く見えていて可愛い。でも、暑いんだろう。成鳥が立っていて、ヒナ2羽は引っ付いてその陰の中に入っていた。ヒナを自分の陰に入れて立っている親鳥はりりしかった。
残るヒナ1羽は陰からはみ出していて暑そう。踵を落として座り込んでいた。バンもヒナの内は、踵を地面につけて休憩するんだなと思った。
やがて、岸の近くに通行人が来たので、親子5羽はため池を埋め尽くしたヒシの上を歩いて逃げていった。このため池は、ヒシばかりで、ガマやヨシなど丈の高い水辺の植物が生えていない。こうした池での真夏の繁殖は大変そう。
もう一つ気になったこと。バンって片親がヒナを連れているのを見ることが多いように思うのだが、これは両親がヒナを連れていたのだろうか? それとも片親とヘルパーだったんだろうか? 少なくとも両方とも成鳥に見えたが…。
今度の週末22〜23日。ホネホネサミット2009というマニアックなイベントを企画している。最初はこじんまりと、なにわホネホネ団とその仲間たちの集まりってイメージで企画したのだが、成り行きでミニフェスティバルのようになってしまった。
出展団体は37。ポスター11団体、ブース26団体。外は暑すぎる。いつものメイン会場はホネホネ展の真っ最中。というわけで、せまい室内に強引に押し込んだ。いやー、意外と入るもんだ。と一応レイアウトを決めたけど、ずっと気になるのは、来場者が多くなると、通路がなくなるのではないかということ。せっかくのイベントなので多くの人に来て欲しいけど、あんまり来られても困る。難しい。
とにかく主な目的は同好の士同士の交流。本当に北は北海道から南は九州・沖縄まで集まってくるので、それは保証されてるように思う。懇親会こそが真のサミットの場なのかもしれない、とも思う。懇親会には当日・一般の参加も受け付けるので、同好の士はぜひご参加あれ。
という楽しげなイベントなのだが、事務局としてはやはり準備が大変。規模の小さいイベントなのに大変な理由は、他のイベントも山ほど抱えているので、なかなか集中できないことにある。ようやく今週に入って準備に本腰を入れ始めた。必要機材をリストアップして出展者に確認。搬入・搬出方法を出展者に確認。懇親会出席者数を推定。アルバイトの手配。会場掲示物の手配。会場設営。いっぱいやることがある〜。
にわかに周囲で来年どこに行こうという話が盛り上がってきた。今年は青森に行ったから、北はないだろう。有力だった北陸方面も没らしい(再来年?)。北関東から東海方面を推す声もあったけど、現在は西南日本が有力。でも四国は昨年行ったばかり。
誰からともなく島に行きたいという話になる。思い起こせば、数年前にも島ブームが来ていた。西表島に行って、対馬に行って、次は五島列島だ!というところで、なぜか立ち消えて現在に至る。隠れ島ハンターとしてはぜひ島に行きたいところ。
てんでバラバラに西南方面の行きたい島を叫び出す。もう一度対馬、西表島。五島列島。甑島。トカラ列島。屋久島! 団体で行って、虫取りするので、屋久島は難しかろう。じゃあ、隣の種子島!
さらに久米島、奄美大島から、済州島、台湾まで。好き勝手に叫んで終わった。だいたいいつも上がってくる島の名前は決まっている。
東や北の島では、利尻島、礼文島、伊豆諸島、小笠原諸島なんて声もよく上がる。
隠れ島ハンターとしては、できればまだ行ったことのない島に行きたいな〜。せっかく夏休みに行くなら、海鳥の繁殖地がある島がいいな〜。そして、そこでしか見られない鳥の種や亜種があるとグー。
種子島には、エリグロアジサシやベニアジサシの繁殖地があるらしい。カラスバトやズアカアオバトもいるらしい。アカヒゲやアカコッコの記録もあるらしい。さらにイイジマムシクイが来ててもおかしくない感じ。そして、タネアオゲラ、タネコマドリ、タネヤマガラなどなど、種子島特産or種子島と屋久島だけに生息する亜種も多数。あまりバードウォッチャーが行く島でもないし、こんな機会にぜひ行ってみたい気がする。
行くなら鹿児島から船で行って、周辺海域の鳥やイルカなんかも探したい。大阪から船で行くのは難しいかな〜。
などといらんことを調べているのは、転位行動であったりする。ホネホネサミットの準備をしなくちゃ。
今週末の行事も終わり、残るは来週末のイベントのみ。それが終われば、今年の夏は終わったも同然。そして、我が一鵯館も来週末がかき入れ時。ようやく予約状況が判明してきている。
21日夜:4〜6名
22日夜:6〜8名
23日夜:3名
客室は4畳半二間なんだけど。一人1畳というどこかの宿泊施設みたいな計算なら入るけど。クーラーは一応あるけど。本当に泊まれるのかなぁ。これは決して管理人が決めた予約ではなく、ヘビーユーザーが勝手に決めたもの。本人達も宿泊人数に入っているから、少なくとも二人から狭いという文句はでないと思うけど…。
と思ったところで気付いた。もしかしたら、隣の管理人室も占拠するつもりなんじゃぁ?? 22日の夜は帰れなくなった奴らがもっと転がり込んでくる可能性もある。
というわけで、数日前から部屋の片付けを始めた。とりあえず部屋に散らかっているゴミを袋に入れた。テーブルの上の食糧も片付け始めた。洗濯もした。ユニットバスも少し掃除してみた。
残る作業は、ゴミ出し。空きトレイの処理。洗濯物の片付け。掃除機かけ。拭き掃除。
でも、管理人室にはクーラーがない。扇風機を回しまくっていても熱帯夜には耐えられず、水を浴びてそのまま布団に転がってしのぐ。客が来るとしのげない…。夜が涼しければいいんだけど。
子どもに尋ねられた。脊椎動物と無脊椎動物の説明で、無脊椎動物の代表としてタコを例にあげたときのこと。小学校低学年にどう答えるのがいいのだろうか? いや、そもそも大人向けにでもどう答える?
タヌキ友達が某大学院を受けた。今月頭に試験があって、そのまま面接を受けてきたらしい。面接帰りの奴はかなり凹んでいた。院に入ったらどんな研究をしたいかと尋ねられ、脳天気な答えを返したところ、かなりきついことを言われたらしい。本人曰く、ショックのあまり帰りの駅への道はフラフラしてて、とても時間がかかったとか。
面接できついことを言われたので、本人は不合格決定と思ってたらしい。が、今日結果が届き、合格していた。凹んでいたのはどこへやら、たちまち元気になったメールが届いた。山口さんちのツトムみたい、と思ってしまったところで、歳がばれそうである。
しかし、面接できついことを言われたと聞いた時から、五分五分以上の確率で合格なんじゃないかと思っていたので、こちらはあまり驚かない。と書いたら、後からなら何でも言えると言い返されそうなので、面接できついことを言うシチュエーションを面接官の立場から整理しておこう。
1:すでに不合格決定である場合。少なくとも私が面接官で最初から不合格決定である場合、きついことは言わない。今度身内になる予定がないにせよ、どこかで関係ができるかもしれない。気分を悪くして帰ってもらってもこちらにメリットがない。当たり障りのない事を言って終わらせるだけ。ただ、相手に好意からの忠告を与える事をあるかもしれない。それにしてもきつくならないように気を遣うと思う。人によってはこれがきつくなるかも。でも、それは不合格前提での忠告ということがわかる内容になるだろう。院試であれば、どんな勉強をすべきかといった内容だろうか。
2:合格か不合格か微妙な場合。判断を下すに必要な反応を引き出すために、きつい事を言うかもしれない。そのリアクションを見て、不合格だなと思った段階で、追求は終わり。あとは1と同じ。
3:合格の可能性が高い場合。完璧な受験生は絶対にいない。という意味では、合格後がんばってもらわねばならない。責任もあるし。というわけで、この場合が一番きついことを言うことになる。もちろん面接官にもよるけど。
自分の経験を思い出すと、院に入ったらいったい何をするねん? と同じように尋ねられて、今思えばいい加減な答えを返して、それを同じようにボロクソに言われた経験がある。言い返せなくて、結局黙ってしまった。ただ、うちの指導教官は最後にポロッと、答えは入ってから聞かせてもらおうと口走ったので、ああ合格なんだなと思って帰って来た。
まあ、というわけで、院に入って何をしたいかでボロクソに言われたということから、合格の可能性が高いんじゃないかなぁと思っていた次第。合格に賭けておけば良かった。
ぞうりが壊れたので、新しいのを買った。最近流行りのクロックスではなく、もどき。1000円と安かった。安物買いは、銭失いなだけでなく、資源の無駄遣いということで、履き物はあまり安いのはさけているのだが、一度試してみたかったのである。それが4月25日。
先週辺りから底が薄くなってきていた。靴下で歩いているみたいに、道の凸凹が足の裏で感じられる。熱いアスファルトを歩くと熱い。コンビニに入ると冷たい。地面の温度がわかるのは楽しいような楽しくないような。そしてついに穴が開いた。今日見たら底の真ん中に小さい穴。4ヶ月弱で壊れたことになる。値段の割には保った方かもしれない。
見た目と違って、柔らかい素材は気に入った。穴の開いたぞうりもなかなかいいと思う。あの変な色はどうかと思うけど…。と言うわけで、次は本物を買うか?
と悩み中。そもそも本物は、もどきよりも長持ちなのかな〜。
小さい穴は開いたもののまだ履けるので、当分はこのまま穴の開いたもどきを履くつもり。舗装していない地面を歩くときは注意が必要なのが難点ではある。どうしても履けなくなるまでに、後継機種を選定しなくては。
維新派って劇団の舞台らしい。10〜11月に東京で、11月に大阪で公演がある。ポスターにそう書いてあった。
その劇団のみなさん6名が、カエルのホネ標本づくりにやってきた。舞台道具としてホネの標本が必要で、自分たちで作るつもりらしい。べつにホネ標本づくりに来る理由は問題にしないので、受け入れた(だいたい圧倒的多数を占める小学生は夏休みの宿題のために来ているのだし)。
お姉さんたちの作業は、総じてなかなか上手だった。やる気もあるらしい。でも、舞台ではえるホネ標本につながるのかは、謎。舞台にカエルのホネ置いても見えないでしょう。なんのホネを作るつもりだろう?
ろじ式って舞台のポスターをもらった。聞いた公演日程と同じらしいので、この公演で使うのかと思ったら、少し違うらしい。「標本」と連呼しているので、それがタイトルかと思ったら、タイトルは「ろじ式」らしい。よくわからない。ろじ式ってオムニバスの劇で、その中で「標本」って一幕があるのかな、と勝手に理解した。
自然史関連の台詞も出てくると言っていた。どんな劇なのか少し気になる。
舞台に置いてはえそうで、入手が比較的容易で、となると、ブタとかウシとかの骨を関係者に頼んで分けてもらうか、買うかするしかないんじゃなかろうか。某所でシカのホネをもらうという手もあるかもしれない。公演開始まで約2ヶ月。ギリギリ間に合うとは思うけど…。
この前の日曜日、みんなでカエルのホネ作り。みんなが使っているメスや解剖バサミを見て、すごく使いでの悪いのが混じっていた。メスはともかく解剖バサミがひどい。仕方がないので、切れる解剖バサミを使い回している。
で、その日が終わってからふと気付いた。みんなで解剖実習するために新しい解剖バサミをたくさん買ってもらった気がする…。あれはどうしたっけ?
明日もみんなでカエルのホネ作り。というわけで、新しい解剖バサミを探した。見つかった。たくさん見つかった。今度は全員切れる解剖バサミが使える。よかったよかった。そして、日曜のみなさん、スミマセン…。
解剖バサミは、洗うときに二つに分かれるタイプ。綺麗に洗えるけど、もとのセットに戻さないと、気持ちよくは切れない。そのために、両方に同じ数字やアルファベットが彫られているのが普通。しかし、洗ったまま放置され、片方がどこかにいき、切れないセットになっている解剖バサミが多い。
今度の新しい解剖バサミは、何がなんでも元のセットで維持するぞ。と今堅く決意した。そして。使ったあとは、再びしまい込むのである。
日暮れ時にたくさんのツバメが、どこからともなく集まってきて、辺りを飛び回ったあと、ヨシにとまり、やがて寝つく。今さらツバメを見てどうやねん、と思うかもしれないけど、見ればわかる。これがどうして、なかなかいいのだ。というわけで、毎年なんやかんやで何回かツバメのねぐらを見にいく。
できれば、一夏に近畿のツバメのねぐらを全部まわってみたいのだが、まだ実現したことがない。日本各地のねぐらを見てみたいけど、近畿以外では、広島の電線ねぐらを見たことがあるだけ。南の国のねぐらも見たことがない。それ以前に、ツバメの朝の飛び立ちも見たことがないな〜。
ツバメのねぐらの観察会では、えらそうに説明してるけど、本当は知らないことばっかり。毎年少しは新ネタを仕入れないと、いけないなー。と、今年もツバメのねぐらの観察会を2回して、同じ話を繰り返してそう思った。
カエルの全身骨格を作るといえば、カエルを丸ごと渡されて、皮むきするところから始まるに決まってるやんな〜。でも、それはホネホネ団的常識にすぎなかったらしい。とまあ、なんやかんやあったけど、なんとかみんなカエルの全身骨格を持って帰ることができた。初めはどうなることかと思ったが、よかったよかった。
それにしても、カエルの全身骨格標本作りに7時間もかかるとは思わなかった。間に1時間+1時間の時間待ちがあったけど、ハードな実習であった。
今回の実習を通じて、なにわホネホネ団的常識は、一般には通じないことがわかった。よく考えれば当たり前なのかもしれないが、よく考えたりしないので意外であった。今後のために記録しておこう。
◆カエルの骨格標本を作る。と案内したら、小ぎれいに用意されたカエルのバラバラホネセットがあって、それを組み立てると思っている人が多数派だったらしい。とくに子どもにその傾向が強い。
実際は、カエルの死体を渡されて、皮剥いて、内臓を取り除いて、あとは肉をむしりとる。最初は多くの悲鳴があがっていた。
学校ではなんでもお膳立てされて、それをこなすのが普通ってことだろうか?
◆カエルの処理をしながら臭い臭いという声がけっこうあった。臭ってみたけど、とくに臭くない。ほんのりカエルの臭いがする程度。それでもマスクを求めるのがけっこういた。大人よりも子どもの方が敏感というか、神経質であった。
◆子どもの申込みが多いなと思ったら、夏休みの工作系の宿題のために来ているらしい。親が付いてきて、見学かと思ったら、多くの親は手を出して、中にはもっぱら親が作業している例もあった。
こちらとしては、親子がカエルのホネの標本作りを身に付けてくれても別にいいんだけど、宿題的にはどうかなぁ。
◆そして最大の驚き。カエル1匹をホネにするだけなのに、朝の10時から始めて午後4時までかかってしまった。というか、大部分の人は午後5時頃に帰った。約7時間の長丁場。4時間もあれば終わると思ったんだけど…。
というわけで、夏休みの宿題のために仕方なくとはいえ、7時間もがんばって偉い偉い。こんなにハードなら、最初からそのようにアナウンスしておくべきだったと、少し反省。
先週末が今年の夏休みだった。7月30日夜から8月4日の昼過ぎまで。8月4日夕方からは通常通り、フルスロットルで仕事という感じ。夏休み明けの2日ほどは、やることが多すぎて、軽くパニック、ちょっと気持ち悪くなった。が、やがてそれにも馴れて、通常モードに。優先順位を付けて、優先度の高いものからこなしていく。こなせないものはこなせない。忘れていた仕事があれば、とりあえず謝って、善後策を考える。もちろん忘れていることは多い。
それにしてもこの週末は忙しく。金曜から日曜にかけて、展示案内1件、ホネ関連の実習2件、ツバメの観察会2件。ダブルヘッダが普通。これは週明けにまでつながり、ホネ関連の実習がさらに2件。ここを乗り切れば、8月の山場は過ぎると思ってがんばる。
過ぎても、2週後には大きなイベント。その次の週には調査の中間発表会。本当は山場はこれからという意見もある。早く世間も夏休み明けになって欲しい。
フェリーで名古屋港の埠頭に到着。ターミナルからバスも出てるのだが、地図を見ると地下鉄の駅まで歩いてもそんなにない。というわけで、急いで大阪に帰らないと行けないのにも関わらず、バス代をけちって駅まで歩くことにする。たしか、前も一度歩いたなぁ〜、とか思いながら。
海沿いに出ると左手に干潟を発見した。見渡すとけっこう広い。へぇ、こんなとこに干潟があったのか。前は見なかったなぁ、とか思う。カワウとウミネコがたくさんいる。カワウとウミネコならフェリーからもたくさん見たから、もういいかな。と思ったら大きなシギがめにとまる。ダイシャクシギ! 慌ててザックを降ろして、望遠鏡をセット。確かにダイシャクシギだった。4羽いた。ちょっと得した感じ。双眼鏡でなんか小さなシギもけっこういるなと思ったのは、見た限りみんなソリハシシギだった。50羽以上いた。ソリハシシギってこんなに群れるんだな、と思った。暑いし急いでいるので、早々に出発。
それが昨日のこと。今日、地図を見てみた。発見した干潟は、藤前干潟だった。そんな有名な干潟だったとは…。あんな場所にあったとは知らなかった。
ツバメを飼って、3ヶ月。そろそろ野生復帰を考えないといけないのだが、忙しくて考える暇がない。ちょっと以前から、左胸に黒い羽根が少し生えているのには気付いていた。放しても、これを目印に見分けられるね、という会話もしていた。
それが、ここ10日ほどの間に、みるみる黒い羽根が増えた。胸から腹にかけてどんどん黒くなる。それだけではなく、喉の赤い羽根もどんどん黒い羽根に置き換わっていっている。このままでは真っ黒なツバメになるのも時間の問題かもしれない。どうして、黒くなって行ってるのかは不明。室内で飛ばしていて、陽の光を浴びてないから? 冷凍ジャイアントミールワームを主食にしてるから? あげているビタミン剤になにか混じってる? 他にも黒くなっていくツバメについて情報があれば、ぜひお知らせを。少なくとも野外で、真っ黒なツバメを見た記憶はないな。
【追記】
やはりというべきか。某獣医さんに黒くなるのは微量元素の不足。栄養改善すべしとのご指導を頂いた。ミールワームだけではダメなのか〜。生き虫捕まえてくるのは面倒だし…。
青森の帰り、せっかくなのでフェリーに乗って、海鳥を見ながら帰ろうと思いついた。で、わざわざ仙台に移動して一泊。名古屋行きのフェリーに乗った。不発だった。同じ間違いをしないように詳しく記録しておこう。
仙台出港12:50、名古屋港入港10:30。犬吠埼から浜名湖辺りは暗くて見えないけど、その前後は鳥が見られるはずだった。静岡から愛知辺りではオオミズナギドリくらいしか期待してないけど、宮城から福島辺りではアホウドリ類とか出ないかなぁ、と思っていた。
結果をまず確認しておこう。仙台港を出て、しばらくはなーんにも鳥はいなかった。塩屋崎周辺でようやくオオミズナギドリが少し飛んだ。それで日没。朝、浜名湖沖辺りから鳥を見始めた。オオミズナギドリは伊勢湾のかなり奥までずっと分布していた。伊勢湾に入るとカワウとウミネコが加わった。以上がすべて。
つまらん。鳥はどうしようもなかった。唯一盛り上がったのは、伊勢湾でスナメリらしき姿を2+1頭確認できたこと。
季節も悪いのだろうが、航路も悪い。どうせなら名古屋→仙台の方が、明るい時間が長くていいように思う。そして、できれば苫小牧まで行きたいところ。どうせ苫小牧まで行くなら、大洗←→苫小牧航路の方が面白いかもしれない。
苫小牧→名古屋は以前も一度乗ったことがある。その時も同じ結論だったような記憶がうっすらとあるが、それを確認しただけであった。
ちなみにフェリーの和室系は、小学生の団体が占領していて、レストランも団体向けに少し早めに営業したり融通を利かせていた。団体向けのこんな対応があるとは知らなかった。
この3日は西津軽に来ている。西津軽と言えばオオセッカ。というわけで、毎日、岩木川に日参している。
西津軽のヨシ原や湿原で繁殖期に見られる小鳥は、大阪とはぜんぜん違う。大阪では、オオヨシキリとセッカが囀り、場所によってはホオジロやウグイスがいそうな環境。西津軽でどこにでもいるのは、まずホオアカ。広いヨシ原や湿原には、コジュリンが多く、コヨシキリの姿も見られる。そしてオオセッカは岩木川だけにいるらしい。ウグイスは林にはいても開けた場所にいる気配がない。ホオジロは林縁部に少しいるだけって感じ。ヒバリがまったくいないのも不思議な感じであった。
あと、サギと言えば、アオサギとゴイサギが多く、白いサギがほとんどいない。少しダイサギがいる程度で、コサギは見かけなかった。
で、岩木川である。なにぶんなんちゃらオサムシを採りたいという虫屋や、ハタネズミを調べたいという哺乳類屋に引っ付いての日参である。鳥を見るのに適した時間に行けず、現場で充分粘れず。無駄に風が強く。なかなかうまく行かない。
そもそもオオセッカは見たことがないのである。最初はホオアカやコジュリン、コヨシキリの声でもドキドキした。前日にオオセッカの声を習ってきたという某府立大学の昆虫屋もいたが、鳥の声をちゃんと覚えているか怪しい輩なので、話半分に聞いておくことにした。そもそも虫屋が知ってる声を鳥屋がわからないなんて、認めるわけにはいかないのである。
初日、夕方の岩木川。ホオアカとコジュリンにすぐに出会う。さい先はいい感じ。そこそこヨシ原から鳥の囀りも聞こえる。ホオジロ系やコヨシキリっぽい囀りに混じって、シマセンニュウを思わせる聞いたことのない声が時々してる、ような気がするが判然としなかった。
二日目、夕方の岩木川。昼間に湿原に行って、コジュリン、ホオアカ、コヨシキリの囀りはばっちり復習してきた。やはりシマセンニュウを思わせる声がする。これがオオセッカなんだろうな〜。と思うのだけど、姿が見えない。姿を見てもどうってことのない鳥だが、姿を見ないと確信が持てない。第一ライフリストが増えない。
三日目、やっと朝の岩木川。オオセッカがいっぱい鳴いている。もうこの声がオオセッカの囀りであると確信はしている。某府立大学の虫屋も太鼓判を押した。が、姿が見えない。姿が見えないと確信はしてるが、確信が持てない…。と意味不明のことを考えていたら、絵に描いたような囀り飛翔をしてくれた。あの動きはオオセッカ以外にはあり得ない。とりあえず、他の鳥屋と一緒に、オオセッカの声と飛翔を堪能。それは良いんだけど、姿をゆっくり見たい。降りた場所を探すが、姿は見えず。一瞬見える場所にとまるようなのだが、都合良く見える場所に降りてくれない。としている間に時間切れ。姿は見たと言えば見たのだけれど、かなり不満の残る結果であった。囀りだけは覚えたと思うけど。チュピチュピチュピチュピ。私にはこんな風に聞こえる。
今夜私は旅に出ます。
というわけで、今日は、ではなく昨日の夜から旅支度に忙しい。たった5日ほどあけるだけなのに、なんでこんなことに。と思いながら、昨日の夜というか今朝は、午前3時まで、行事の返信の発送作業。一眠りして起きたら、今度は別の行事の返信。さらに雑誌の校正。秋のイベントの講演会に呼ぶ演者選考に頭を痛め、この夏に残された最後のイベントのパンフレットの手配を考える。留守の間の本屋の手配をして。たまっている質問のメールに答える。寄贈本を発送して。という辺りで時間切れ。
そろそろ、本当の旅支度をしなくっちゃ。こんな調子だから、いつも何か持っていく物を忘れるんやろな〜。帰りの寄り道のホテルは予約した。着替えは用意した。本は8冊用意した。とりあえず行って、本読んで着替えて帰ってくることはできそう。青森に行くんやけど、寒いのかな? ともかく行ってきます〜。
7月中にため池の鳥の調査を完了しなくてはならないので、この2週間ほど、忙しい合間を強引に作って、ため池巡りをしている。豊中市、箕面市、八尾市、大東市、四條畷市。ため池をめぐっても、たいていのため池には鳥はいない。ついでにカメも見ているのだけど、カメもあまりいない(大阪と奈良盆地を比べると、カメの密度は圧倒的に奈良盆地が高いと思う)。ほとんど歩き回っているだけに近かったりする。一日に20〜25km程度歩いているらしい。今ならマラソンにも出られそうな気がする。日にも焼けて、国籍不明度がかなりアップしているかもしれない。
さて、一日のノルマがあるので、あまり個々のため池で遊んでいられないのだけど、鳥もカメもいないとなると、水草や貝を探してみるしかない。ため池の周辺には田んぼがあったりするから、カイエビやカエルを探さないわけにはいかない。というわけで、せっせと採集して歩いている。はっきり言って、鳥を見ているより、水草やカエルを採ってる方が楽しい。
今日、久しぶりに水草のお兄さんに会ったので、採り貯めた水草を見せてみた。目に付いたのを一通り採集するので、ため池ではオオカナダモ、田んぼではコナギが多い。口には出さないけど、またこんなんばっかり採集してー、と思ってるに違いない。しかし、今回は違うのである。またオオカナダモ?の中によさげな水草が混じっていて、突然お兄さんは元気になった。今回一押しの1つ。タヌキモである。タヌキモかイヌタヌキモかはわからない。お兄さんも花がないとわからないらしい。
誉められてちょっと気をよくしたので、次のお薦めを出してみた。というか、何かわからない沈水生の水草を採集したので出してみた。ホソバミズヒキモっぽいのだけど、なんか変な感じがするので、ちょっと期待して採集してきたのである。なんか見たことのない丸い物も付いているのである。水草のお兄さんは、ホソバミズヒキモでしょうねぇ、と言いながら見ていた。なんでもホソバミズヒキモとヤナギモの雑種というものが存在するらしく、その話をしてくれた。
と、そこでお兄さんの態度が微妙に変わったなと思ったら、大きな殖芽があると言い出した。イトモにはこんな殖芽があるのだそうな。謎の丸いのも見つけ出して果実もあると言った。そう、ホソバミズヒキモは突然イトモに格上げになり、お兄さんの態度も変わったのである。現金な水草屋である。それもそのはず、大阪でイトモの産地は極めて限られていて、これで2ヶ所目だか3ヶ所目だからしい。採集したのは小さな池。その池にはイトモがたくさん生えていた。
2004年に水草採集に目覚め、あちこちでヤナギモやエビモやコカナダモばかり採集している内に、図鑑でイトモという珍しい水草があると知った。葉っぱの細長いのを見つけるたびに、イトモを見つけた!と持っていっては、ホソバミズヒキモであるとはね返され続けていた。
ついにそのイトモを見つけたとは感無量である。ではあるが、確かにホソバミズヒキモにしてはちょっと変だなと思って、ノートにも謎の水草として記録して帰ってきたのだけど、イトモとは思わなかった。そんなに葉っぱ細長くないし。むしろホソバミズヒキモにはもっと葉っぱの細長いのがあるし。
まあとにかく念願のイトモを採集したので、次はホッスモ以外のトリゲモ系を狙うのである! と宣言したら、先日採集したシャジクモ類の中に入ってた、と言われた。ホッスモではないからレッドデータ物のレア種なんだそうな。
そういえば、昨年も採集してきたシャジクモ類の中に小さいトリゲモ類が混じっていたと言われた。一年経っても、いまだにシャジクモとトリゲモが区別できないことが判明。
水草のお兄さんは両者はぜんぜん違うと言うのだが、田んぼに生えてる状態で彼は区別できるんだろうか? おいらは全然区別できないらしい…。次はちゃんと見極めて珍しいトリゲモ類を採集したいと思う。
朝早く、大雨だったけど、やがて止んだので、少し遅いけど調査に出発。が、昼過ぎに再び雨。調査に出た以上、もう後戻りはしない。というわけで、調査を続行。ノートと地図を濡らさないようにがんばった。傘がなかったので、服はボトボトになった。帰りの電車が寒かった。
昨日のこと。雨の合間に外に出てみると、どこからかネコの声。子猫らしい。とりあえずネコにさわりたくなって、声の出所を探した。どうも下から聞こえてくる。と思ったら、地下1階相当のドライエリア(地下から吹き抜けになっている場所)の下に子猫が落ちていた。ドライエリアには時々ネコが落ちる。落ちるけど上がれない。大きな落とし穴みたいなもの。周囲には高い壁があるので、どうして落ちるのかはよくわからない。そもそも子猫は壁を登れないと思うのだけど…。
というわけで、落ちたネコを見つけては助けるを以前からくり返している。5m以上はあるのだが、落ちてるネコはみんな元気。さすがはネコって感じ。でも、子猫がちゃんと着地できるのかな、と思いつつ、とりあえず救出に向かう。
こんなときのために付いているハシゴを下りる。雨ですべりそうで恐い。降りてみると、子猫は逃げずに寄ってくる。可愛い。怪我はないみたい。さすがはネコ。そこで気付いたけど、拾ったネコを入れるものがない。Tシャツを萌蔵風に着直して、Tシャツの中に子猫を入れて、ハシゴを上がった。
怪我はないようだけど、雨に濡れてちょっとヘロヘロ。乾かして、目やにをとって。さてこれからどうしよう? 周辺に親ネコは見あたらなかった。放しても親に見つけてもらえるのか心配ということで、もらい手を急遽募集した。一人が手を挙げて一件落着。ここまでが昨日。
持って帰った子猫は、再び連れてこられた。親が反対したらしい。また振り出しに戻る。とりあえず、もらい手が見つからないまま、エサをあげてみる。可愛い。一日相手をすると、すっかり手放しがたくなる。手放しがたくなった者数名。沈黙の中で密かな闘いが行われ、結局、すでにネコのいる副団長の家に連れて帰られることになった。一番手放しがたくなった者が負けるという熾烈な闘いであった。あやうく負けるところであった。でも、よく考えるとネコを飼うには引越しなくてはならない。危なかった。
ネコの名前は、ドライエリア。愛称はエリアに決定。
待ち合わせで、とある駅の改札口で30分ほどぼんやりしてた。改札口を出たところにツバメの巣。孵化後1週間ちょっとかなといった感じのヒナが2羽入っていた。巣は少し壊れぎみ。小さいヒナが2羽だけなのに、ちょっと動いたら落ちるんじゃないかといった風情。誰かに襲われた後なのかもしれない。
30分の間、親鳥は一度も来なかった。でも、時々ヒナたちは2羽して口を開ける。何に反応してるのかよくわからない。人の動きかとも思ったが、音や声にも反応しているようでもある。とにかく何か親かなというきっかけがあれば、口を開けるのだろう。一度反応するとしばらく口を開けたり、鳴いたりしてる。
この2ヶ月半ほど、ツバメに餌をあげているので、口を開けてあの声でねだられると弱い。ついつい餌をあげたくなってしまう。いわんや親鳥をや。
ぜんぜん親鳥は来なかったのだけど、もしかして親鳥はいなくなっているんじゃなかろうか? けっこうヒナたちの今後が心配。コロちゃんのおかげで、すっかりツバメ派になってる今日この頃。ツバメはかわいい。
2羽のヒナを見た後は、2万羽越えのツバメの乱舞を見た。うちのコロちゃんもこんな風にちゃんと飛び回れるといいんだけど…。
クラッチオーバーラップというのは、前の繁殖が終わってないのに(たとえばまだ巣立ちビナに給餌してるのに)、次の繁殖を始めること。巣づくりを始めるだけでなく、クラッチがオーバーラップしてないとダメなので、産卵すること。ハトなんかではよく知られている。
あちこちのため池を見て回っていて、カイツブリのクラッチオーバーラップと覚しき観察をしたので、記録しておく。
今日、とある八尾市の池。巣の側にカイツブリの親がいて、そばに小さなヒナがいた。どうも親鳥の背中に乗ったりもしているらしい。親子ともども巣に戻ったりしている。小さいヒナはとても可愛い。
少し離れて、もう一羽親鳥がいた。そばにはもう少ししたら飛べそうな感じの大きなヒナ。でもまだ給餌を受けているらしく、エサをねだる声を出している。給餌を受ける場面は見れなかったけど、親鳥の後を付いていき、かなり接近してエサをねだっている。
てっきり2つがい繁殖してるんだと思っていたら、大きなヒナのそばにいた親鳥が、小さいヒナのいる巣に巣材を運んでいった。ちゃんと巣材の受け渡しをしている。この2羽はつがいらしい。これってクラッチオーバーラップやね?
そういえば、昨日も箕面のとある池で、大きなヒナ2羽と一緒に、小さいヒナ1羽がいるのを観察した。これもクラッチオーバーラップだったのかもしれない。
今日は箕面市をウロウロ。千里ニュータウンに住んでいると、遠足は箕面の山が定番。しばしば学校から歩いて山まで行く。千里ニュータウンのすぐ北のエリアは小さい頃によく行ってた場所。一番身近な田んぼでもあった。
まあ随分前から田んぼが次々と住宅地に変わっていたが、最後に残っていた場所も、ちょうど造成されているところだった。クサシギやタシギ、ケリなんかを初めて見た田んぼはもう残ってなかった。
そして、比較的馴染みの場所であるにもかかわらず、地図を持っていたにもかかわらず、街中でロストしてしまった。目指していたため池がなくなっていて、ありゃりゃ、と適当にしばらく進んで方向がズレ、さらに新しい大きな道に惑わされた…。地図持ってるっていっても、ぜんぜん違うねんもん!
千里ニュータウンに入り込んで、ようやくどこにいるかわかった…。
かつて箕面にはまだまだいっぱいため池が残っていて、田んぼもあっていい感じだと思っていたのだが、ぜんぜんであった。山手や谷奥のため池は残っているけど、田んぼ周りにあったため池は軒並みなくなり、残されたため池もコンクリートで囲われたただの防火水槽になっていたり、増水時にのみ貯水する遊水池らしく水が入っていなかったりする。ヨシやヒシが生えていて、カイツブリが浮かんでいるため池すら数少ない。とにかく池に草がないのである。
箕面市でレッドリストを作るなら、カイツブリとバンは確実に入ると思う。
住宅地の中にポツンと残された2枚の田んぼにトノサマガエルがいた。こんな狭い場所に孤立しては、個体群に未来はないと思う。なんか悲しい感じ。
植物についての謎を二つ。
Tさんの植物化石の話を聞いた。というのはウソで、けっこう寝ていたが、盛り上がった場面は聞き逃さなかった。
なんでも、ある地域のフローラの内、葉っぱに鋸歯のない種の割合を全縁葉率というらしいのだが、それはその地域の年平均気温を綺麗に比例するらしい。全縁葉率が高いほど年平均気温が高い。その関係を用いて、ある時代の化石のフローラから全縁葉率を計算すると、その頃のその地域の年平均気温がわかるという寸法。
なんて素晴らしい。と思うけど、植物屋数人がよってたかって質問していた。植物屋的には、どうしてそんな関係が成り立つのかさっぱりわからないらしい。わからないけど、少なくとも東アジアのような湿潤な地域ではきちんと関係が出るんだそうな。
湿潤な地域でしか関係がでないから、乾燥地域が混じるとダメとか。鋸歯の有無をどのような基準で判断してるのかとか。いくつか基準に不明な点があるけれど、見せられた現生東アジア地域での全縁葉率と年平均気温の関係はあまりにクリアなので、実用には耐える感じ。ただ、理屈がわからないのが気持ち悪い。
青いカエル率とか、赤い鳥率とかで、年平均気温を推定してるのとあんまり変わらん気がする…。
お話のあと、収穫してきたシシトウを焼いて、枝豆を茹でて食べた。とてもうまかった。無農薬で、採りたて、ゆでたてはうまい!
市販品ではないので、シシトウには辛いのが混じっているらしい。らしいのだが、いくつ食べてもさっぱり辛いのに当たらない。周囲のみんなは辛い辛いと言っている。ある人が食べて辛い!といったシシトウを食べてみた。ぜんぜん辛くない。運良く辛いのに当たらなかったのではなく、辛みを感じていなかったらしい。
が、赤いトウガラシの辛みは感じるし、さほど辛さに強くない。少なくとも小さい頃は、辛いシシトウを食べた記憶がある。シシトウの辛みは、赤いトウガラシとは別の成分で、感じない人は感じないのか? そしてその感受性は年齢とともに変化するのか?
植物は謎が多い。
調査に行こうと思っていたのだけど、朝は豪雨。で、二度寝。起きては外を見て、雨だ〜、と再び寝る。を繰り返していたら夕方になったしまった…。たっぷり寝だめできたと思う。
寝だめできたのはいいけど、しなくてはならない仕事を思い出して、夜から職場へ。昼間から出てきて仕事しとけばよかった、と反省。
そして、7月中にしなくてはならない調査のノルマがきつくなったのが辛い。
ようやく銀メダルが届いた。さっそく首にかけて記念撮影。噛んでるシーンも撮影。銀メダルって、意外と重かった。
本人はすでにメダルに飽きているようす。代わりに大人達がはしゃいでいる。メダルをかけたNくんと並んで記念写真は序の口。自分がメダルをかけて記念写真。自分がメダルをかけて、Nくんと並んで記念写真を撮ったIさんが一番はしゃいでいた感が強い。Iさんは、自分がメダルをとったかのような満面の笑顔であった。
メダル噛んでるのは私だけであったが…。
メダルを取ると、いろんな偉いさんに会うらしい。明後日から東京に行って、文部科学省大臣に会うと言うから、博物館のおかげでメダルを取れたと言うように。もっと予算を付けてあげてと頼むようにと教え込んだ。博物館にもっとお金があれば金メダルだったのに〜、とか。
明日、衆議院は解散らしいけど、大臣はいるのかな? とちょっと疑問に思った。
小学生の夏休みの自由研究を受ける。カナヘビの卵が二つ。これを孵して、子カナヘビの観察日記らしい。でも、孵化予定日は8月20日頃。もう夏休み終わりやん。それに、どうも何度か卵をひっくり返してるらしい。無事に孵るかあやしい。でもまあ、一応、万が一孵ったらどんなエサをあげたらいいか相談に乗る。と、話をしていると、面白いことを教えてくれた。学校の周辺でとれるカナヘビはメスばっかりだというのだ。それ研究した方が面白いし。というわけで、いろいろと聞き出してみた。
学校に何人かカナヘビ好きがいて、それぞれがカナヘビを捕まえてるのだけど、メスばっかりしか捕れないという。雌雄を識別している子はどうも一人らしく、その子が雌雄の同定を間違ってる可能性ももちろんある。が、本当にメスしか捕れてない可能性もあるかも。メスばかり捕れるとしたら、どうしてだろう?
この季節、カナヘビは産卵期。意図せずに産卵場所周辺でばかり採集していたら、メスばかり採集することになるかもしれない。単純にオスはすばしこくてつかまえられず、身重のメスばかり捕まっているのかもしれない。とまあ採集場所、採集方法、あるいは季節が絡んでのサンプリングの偏りの可能性が1つある。
一方で、もしかしたら何らかの理由で性比が偏っているのかもしれない。温度条件で性別が決まる可能性もありそうなので、それでメスの割合がやたら多いのかも。この類なら単為生殖の可能性も捨てきれないような気もする。
うーん、やっぱりメスばかりとれるという原因究明の方が面白そう。
みんなで、ホネをさわった。受けるホネ、思ったほど受けないホネがあるように思った。
寛骨と大腿骨を渡して、股関節を動かしてみるのは受ける。肩甲骨と上腕骨のセットもそれなりに面白いが、前肢では上腕骨と橈骨・尺骨を渡して肘関節で遊ぶ方が盛り上がる。いずれにせよ、動きがあるのは楽しいらしい。
というわけで、顎関節も受ける。トラの頭骨と下顎骨を渡して、顎関節が上下にしか動かないことを実感してもらう。それからウマの頭骨と下顎骨を渡して、顎関節が左右にも動くことを動かして確認してもらう。顎関節の形と合わせて説明すると説得力アップ。
盛り上がらないのは、見るだけ系。ゾウの首のホネは7つだよと言っても、全部を渡せないので、1つ渡す。ふーんって感じ。キリンの大腿骨を渡してでっかいでしょう? と言っても、ふーんって感じ。これがゾウの大腿骨なら、重いな〜!と盛り上がるかもしれないのだが…。
頸椎などを並べてもらいたいところだが、これは回して並べてもらうってこともできずに断念。
もしかしたら、一番リアクションがよかったのは、自分のホネを触って動かす部分だったかもしれない。これは、子どもばかりだとより一層受ける。ちゃんとホネあるか〜? なかったら人間ちゃうで〜、とか言ったら鉄板。お試しあれ。
今日は、月に一度のお楽しみの日。なんだそうで、明日の準備もできていないのに、アユ(仮称)にタヌキのタメ糞探しに連れて行かれる。
タヌキのため糞場所をチェックしつつも、新たなため糞ができていないかをチェックして歩く。ようは下を見ながらグルグルくまなく歩く。既知のため糞場所7ヶ所に加えて、今日新たな場所が1ヶ所見つかった。今回も発見したのは、アユ自身であった。
既知のため糞場所を見るに、1ヶ所を除いて、糞らしき物がまったくない。が、糞が分解されたと覚しき跡がある。アユに言わせると、この季節だと夜にされた糞は午後にはこんな状態になっているのだという。恐るべし糞虫の力。たしかに糞の跡の下で、糞虫が動きまわり、地面がモリモリ動いていることもあった。
毎年夏場になるとタヌキのため糞が見られなくなると思っていたが、単に糞虫の活動が活発になっただけかもしれない。ただ、これまたアユに言わせると、朝早く調べても、確認できる糞の数は夏場に入って減ってるらしい。どうして減るのかは依然として不明。
別のため糞場に移動しているのかとも思っていたが、そうでもない様子。だとしたら、夏になるとタヌキが減るのか?
下を向いて歩き回っていると、3ヶ所でマヨネーズの空き容器を見つけた。歯形が付いて空になっている。こんな場所にマヨネーズを捨てる人がいるとは思えない。どこかからタヌキが持ってきて、食べて、捨てておいたんじゃないかと思う。公園内でマヨネーズって入手できるんだろうか? できないのなら、公園外に出掛けている証拠なのかもしれない。
今日は、豊中市北部を歩きまくった。豊中市北部といえば、小学2年生から高校までを過ごしたエリア。懐かしい〜。かと思いきや。小中学校の間は、小学校の校区からほとんど出ていないことが判明。エリアのすぐ外でもさっぱり道がわからない。高校になっても自宅と高校をバスで往復していただけなので、高校周辺もあまりわからない…。
とはいうものの、小学校の校区内はとても懐かしかった。というか、きわめて強い既視感がある感じ。死ぬほど見たことのある風景なので、既視感があって当然なのだけど。そして、夢の中でもよく見る風景なので、夢の世界に迷い込んだみたい。とても不思議で、一人で密かに盛り上がった。小学校への通学は20〜30分かかっていたのだけど、今なら10分で充分歩けそう。道も夢に出てくるよりは狭い…。当時のニュータウンはすっかり古くなってしまい、一部のエリアでは建物が建て変えられていたけど、大部分は昔のまま。夢に出てくるままの風景が展開している。というか、夢がとても正確なのに驚いた。
中学時代のマイフィールドだった公園も、一部に体育館が建った以外は昔のまま。せいぜい木が大きくなって、池の水が濁ったくらい(昔はヒツジグサが生えてたはずなのに〜)。
高校はグランドや体育館はそのままだったけど、建物が小ぎれいに高くなっていて、今も工事中。校舎はぜんぜん見知らぬ物になっていた。が、部室は昔のままらしく、小汚いプレハブが並んでいた。思わず入ってのぞきたくなったが、あまりに怪しいので控えておいた。グランドでは、各クラブが練習していた。7月半ばといえば、試験休み中で、午前も午後も練習があった。暑くてしんどくて一番嫌いな季節。今もそうなのかな?
里帰りは面白い。この次は、幼稚園時代を過ごしたとこに行ってみたくなったけど、なにか思い出すかなぁ。
この10年ほど、夏になると、クーラーに頼りっぱなし。除湿ででも付けてないと、風の通らない我が家ではとても寝られない。
だけど、今年はクーラーがない。クーラーを買って取り付ける暇もない。仕方がないので、扇風機を引っ張り出してきて、付けて寝ている。今のところ耐えているけど、一夏耐えられるかは微妙。
ところで我が家では、7〜8月にしかクーラーを付けないという不文律がある。どんなに暑くても6月中や9月になってからは付けないのである。まあ、耐えられるからってのも大きい。
ご近所のF家では、クーラーは7月中は付けずに我慢して、8〜9月にしか付けないらしい。それで、一度議論になったことがある。果たしてより暑いのは7月か9月か?
冷静に考えてみると、最大公約数的に8月だけクーラーを付ければ足りるということかもしれない。というわけで、今年も7月中はなんとかクーラーなしで我慢する予定。すでに半分経過。でも、そろそろ熱帯夜が続き始めた…。
難波の某所、とある新しい大きな書店に、コーナーをいただけるらしい。2列と言われたので、棚が2段かと思ったら、本棚が二つであった。数日前に突然、先方から話がやってきた。そんな一等地に話がうますぎる。なにか裏があるに違いない。と、ドキドキしながら打合せに言った。お姉さんとお兄さんが感じよく相手してくれた。場所代はいらないらしい。何売ってもいいし、何宣伝してもいいらしい。自然史というテーマから離れなければいいらしい。とくに期間限定でもないらしい。どうやら、このうまい話には裏がないらしい。でも、店側にどんなメリットが?
もう一つよくわからないのは、どうして指名してもらえたかということ。某出版社のI氏が推薦してくれたらしいとは聞いた。この書店は、地元の自費出版を気軽に置いてくれる。だから、そもそも以前から薄くお付き合いがあった。那覇方面ではゲッチョはもっと広いスペースをもらってるらしい。いくつか追い風があったようだが、やはり指名してもらえた理由はわからない。どうも担当の人がなんとなく、ピンときたってことのようなんだけど…。
場所をもらえるといっても、やっぱり目立たない端っこかなぁ。と思って行ったら驚いた。フロア全体のちょうど中心部。メインの通路のすぐ横。ものすごーくいい位置。自然コーナーに行けば嫌でも目に付く。また、場所代をとられないか心配になった。真面目に計算したら、とても払える額ではなさそう。小心者にとって、良すぎる話は心臓に悪い。
というわけで、いわば一等地にアンテナショップを持つことになった。がんばって宣伝して、いっぱい売りたいと思う。そして、せっかく良い場所を用意してもらったんだから、盛り上がる楽しい棚を作りたいと思う。
オープン前の書店では、棚の前に本が積み上げられていて、たくさんの人が本を並べていた。一緒に作業したら、本屋の店員気分。ちょっと嬉しいかも。
この本屋、すでに難波に大きな店舗を持っている。どうして同じ難波に2店目? そういえば梅田にも2店舗。意味がわからない。というわけで、担当のお兄さんに尋ねてみた。答えは、我々下の者にはわかりません。いずこも偉い人の考えることはわからないらしい。
数日前、日本の農業を憂うおじさんが、熱く語るのを聞いた。食糧自給率の低下をなんとかするには、日本の農業の活性化しかない。そのためには農業を魅力ある仕事にすべきで。農業従事者の所得アップを図る必要があって。まとめて農協に売る以外の、流通経路をもっと作っていく必要があって。やる気のある農家はすでに取り組んで成功もしてるけど、どの農家でも気軽に参加できる仕組み作りが必要で。だいたいこんな感じの趣旨だったと思う。趣旨におおむね異論はないものの、そのための方法として提案されたものがベストとは思えなくって、モヤモヤ。
とある大都市の中心部のオフィス街で、マルシェを企画しているらしい。某中央官庁から助成金もとって進める企画らしい。イメージは、産地直送を売りにした大都市近郊農業のアンテナショップといった感じらしい。常設ではないものの、週数日は空いている半常設。いまどき田舎でなくても、ちょっと郊外に行けば道の駅があって、その地域の産物を色々と売っている。都市生活者を呼んでくるのではなく、都心部に道の駅のようなものを作ってみようという発想でもあるように感じた。
道の駅って、繁盛してるんだろうなぁと思う。あちこちにできまくっているのがそれを物語っているし。自分を思い浮かべても、道の駅に行くと思わず、そこの地元の産物を買ってしまう。自分でも驚くほどたくさん買ってしまう。旅行に行くと、休憩のたびに道の駅に立ち寄って、何か買ってしまう。産地直送な感じ。大量生産でない感じ。いずれも質の高さにつながるような錯覚を起こす。そして旅行という特別感が拍車をかける。見事なビジネスモデルである。
でも、それを都心部に持ってきても成り立つんだろうか? ということを、同席していた髪の毛の長い恐いおじさんが言っていた。その通りだと思う。
聞いた範囲では、産地直送で対面販売。農産物に関連する情報をも提供するというのが売りと考えているらしい。だれが販売を担うのか、流通をどうするのか、などなど解決すべき問題は山積みなのはさておき。基本プラン部分だけを考えても、都心のオフィス街で産地直送アンテナショップが、それだけのコンセプトではうまく行くとは思えない。
気になる大きな点は、都心部で産地直送を売りにしたら本当に売れるのかという点。近所のスーパーでも産地直送コーナーはよくある。朝採りイチゴも売ってる。駅前で産地直送でモモやカキなんかも売ってる。産地直送は珍しくもない。そして、モモを買ってみればわかる。産地直送は一般的に安いが、うまいとは限らない。質をどうやって担保するのかを考えておく必要があるんじゃなかろうか。
もう一つは、オフィス街で買うか? という点。平日、農産物を買って帰る人がどれだけいるだろう? 週末には人の少ないオフィス街。じゃあ、産地直送だからといって、わざわざ遠くから客が集まってくるか? 短期間のイベントで、広報をしまくるならともかく、長期間にわたって集客し続けられるとは思えない。どこやらの朝市といった感じで、観光地として定着できるならいいけどっぽ。オフィス街ではなく、住宅地でやるなら、もう少し目がありそうだけど。
どこで売るにしても、産地直送だけでは、今どき買わないんじゃないだろうか? 少なくとも飛ぶようには売れない。かといって、都心部に運んでアンテナショップ、というアイデアの時点で、地産地消とは少しずれている。有機農業を売りにすると、参加できない農家が増える。付加価値を付けるのは難しい。対面販売で、産地の情報を提供するというのは、付加価値として成立するのか?
同じ席には、フェアトレードでコーヒーを仕入れている人たちもいた。徐々にとはいえ、フェアトレードは浸透しつつあるように思う。安全でおいしい食糧を供給してもらうために、少し高くてもお金を出す人は多いだろう。その安定供給のためにも、産地の人々の生活を守るのは大切、産地の自然環境への配慮も必要。そのために、少し多めにお金を出す人も少なくないだろう。海外のコーヒー豆だけでなく、国内の農産物にもフェアトレードの考え方と仕組みを導入して、広めるのが一番いいんじゃないかと思う。
すでに一部の農家と消費者との間では、フェアトレード(とは名乗ってなくても)が行われてるとは思うけど、一般的にはなってない。スーパーやコンビニで気軽にフェアトレード商品が買えるような仕組みを考える方が、アンテナショップを作るより将来性があるんじゃないかと思う。
ちなみにアンテナショップにこだわるなら、対面販売にもこだわるなら。既存の八百屋さんと連携したネットワーク作りをした方がいいんじゃないかと思う。うまく行けば八百屋さんの売りにもなるし、商店街にも活気がでる感じ。
と、話を聞きながらモヤモヤといろいろ考えさせてもらった。農業に関心のない者でも、これだけ色々と考えさせてくれるプランではある。企画が失敗しても、それをきっかけに、また誰かが何かを考えるかもしれない。という意味では、とりあえずやってみるのは、いいかもしれない。
今日は、少なくとも午前中は、手羽先を食べるのが仕事であった。食べながら、他の人の食べっぷり、というか肉の外し具合にコメントするといった感じ。みんな、標本作りというと、メスやハサミやピンセットを使いたがるが、指と爪と歯を使えばもっと上手にできるだろうにと思わなくもなかった。あえて苦言を呈するなら、皿にしょう油を用意してもらえると、より一層美味しくいただけたのに。
みんなが手羽先からはずした肉と、キュウリとカイワレで作ったサラダはとてもうまかった。今度家でもしようと思う。
要は、手羽先を買ってきて、それをホネの標本にするという企画に参加した。
今回の手羽先を経て、ステップアップを希望する人向けに、年末にニワトリ丸ごとって企画はどうだろう? 今度は煮るのではなく、ローストしていただきたいところ。ホネが傷まないように加減してローストすればいいんじゃないだろうか? 圧力かけるのは止めた方がいいだろうけど。
ニワトリの手羽先って、というか橈骨と尺骨より先には、10個ほどのホネがあるらしい。哺乳類より簡単。手羽先の次のステップは、むしろ豚足か? それなら酒としょう油なんかで、ことことじっくり煮て、美味しくテビチをいただいて、それから組み立てるという企画がいいかも。
喰って標本作りの企画としては、スッポン鍋をしてみたいけど、これは参加費が一人数千円はかかるからな〜。4人で1匹でも充分満腹できるかとは思うけど。
みんなでカラスの巣を見て回って巣材調査、というかハンガーがどの程度使われているかを調査した。すでに、大阪では、大阪市内は、大阪市周辺(たとえば堺市)よりも巣にハンガーを使っている割合が高いという指摘はある。ただ、大阪市でも大阪城公園や長居公園など樹木が多い大規模緑地では、ハンガーが使われることは少なく、基本木の枝で巣がつくられている。とはいえ、そんな長居公園でもハンガーを使っている巣はあるわけで、それを調べて、ハンガー利用に影響を与えている要因を考えてみた。
調査対象は、長居植物園内に見つけているカラスの巣22個。見て回って、何色のハンガーが、巣材の何%使われているかを調べた。使われていると言っても、ハンガーは1本からせいぜい6本程度。5%を超えない感じ。というわけで、ハンガーを1本でも使っているか否かで分析を進めることにする。
22個の巣の内、ハンガーが混じっていたのは5個。大阪市内としてはとても少ないが、大規模緑地としてはけっこうある感じ。
長居公園内には、木の枝は大量にあるが、ハンガーの供給源はない。供給源は長居公園の外であるということで、長居公園の縁からの距離と、ハンガー利用の有無の関係を検討してみた。ハンガーのある巣とない巣に分けて、地図上のプロットで公園の縁からの距離を測る。不思議な縮尺の地図を使ったので、実際の距離に換算する手間を省いて、物差しで測った長さを比較してみる。ハンガーを使った巣平均2.64mm(n=5、標準偏差2.040)、使ってない巣平均4.34mm(n=17、標準偏差2.015)。統計的には惜しくも有意差はなかったが、予想どおりハンガー利用巣は公園の縁に近い傾向があるかもしれないって結果ではある。
これについて、一緒に調査したみなさんの意見。
・カラスのなわばりの広さ(なわばり内から巣材を持ってくるとして)、あるいは巣材を運ぶ距離を調べて、そのエリア内の話をすべき。
・木の枝の資源量と、ハンガーの資源量を評価して、それに基づいてハンガー利用の有無を検討すべき。木の枝の資源量の目安として木の本数、ハンガーの資源量の目安として物干し竿の本数、という提案があった。面白いかも。
・資源量評価が難しければ、なわばりや行動圏内の、環境情報を利用してはどうか。
・単に、長居公園の外までの距離で考えるのではなく、公園の外のエリアを、ハンガーが多いかどうかで区分けするだけでも意味がある。
みなさんの指摘はごもっとも。でもまあ、そのための追加のデータを取るのが面倒なので、今回のような安易な道を選んだわけで。なんとなく傾向が出そうなので、もう少し真面目に追加データをとってもいいかなと思った。
というか、そもそも大阪市内ではハンガー利用率が異様に低い長居公園だけではなく、他の公園のデータも交えた分析をしてみる価値がありそう。
この他に、針葉樹の巣ではハンガー利用率が高いのではないかという指摘があった。
データを見てみると、針葉樹の巣のハンガー利用率は50.0%(8巣中4巣)、広葉樹の巣のハンガー利用率は7.1%(14巣中1巣)。なんと、これには統計的に有意な差がある(Fisherの正確確率検定、p<0.05)。するどい指摘だけど、統計的に有意かしらんけど、意味がわからん〜。
何故だかわからないが、よく職務質問される。今日もされた。いつもは夜遅く自転車で帰る途中にされるのだが、今日は真っ昼間だった。
自転車で調査に出掛けたのだが、出掛けてすぐに雨が降り出した。降ったり止んだりのくり返し。服はボトボト。フィールドノートも濡れて、書きにくい。
車道の端を自転車で走っていると、右をパトカーが追い越していった。と思ったら、左に寄せて止まる。邪魔やなぁ、と追い越そうとしたら、パトカーから警官が出てきて手招きをする。呼ばれているらしい。とりあえず、近づいてみる。
自転車の防犯登録をチェックする、と宣言された。夜の職務質問と同じ。適当に返事をして、自転車を降りたら、お前は日本人か?と尋ねられた。日本人やと答えたら、返事が片言に聞こえたとかなんとか、言い訳をした。滑舌が悪いと言われているのだろうか?
再び雨が降り出した中、防犯登録番号の確認。いつもはただ番号を確認されるだけなのだが、今回は名前も確認された。ここで少し焦る。なんとなれば、これは副団長の妹のチャリを借りているのである。この自転車の登録名は、と妙な説明を試みる。もしかして違う名前で登録してたらどうしよう、とか思ったけど、無事にクリアされたらしい。
昼間の職務質問、名前を聞かれる、そして外国人かと尋ねられる。雨の中が傘もささずに走っていたのが怪しかったのかもしれないが、怪しい外国人と思われたらしい。幸いと言うべきか知る限り日本人なのだけど、これが外国人だったらどんな扱いを受けたのだろう? 言葉に多少なりとも不自由だったら、どんな扱いを受けたのだろう? とまあ、日本って多数派の日本人以外には暮らしにくいところかもしれないと思った次第。
ちなみに、雨の中とはいえ、外国人に間違われたのは初めての経験。どこ系と思われたんだろう。どう見てもアジア系、それも北よりは南。台湾から東南アジア辺りから来たって感じかなぁ。
今日は一日面接してた感じ。例によって面接を受けるのではなく、面接する側。前も書いたと思うけど、面接官をしてると、履歴書の書き方から面接の際の自己アピールまでいろいろ考えてしまう。
とりあえず、今日思ったことを記録しておこう。
履歴書を見ただけで、やる気がわかる気がする。熱心にアピールしようとする履歴書と、ろくに何も書いてない履歴書なら、アピールしてる履歴書がいいに決まってる。でも、書けばいいってもんじゃなくって、応募した仕事に関係ありそうな、今回の募集に関係なくってもその就職先の人が興味を持ちそうな事を書いておくのが重要。後で書くが、面接はいかに会話を盛り上げるかが重要ポイント。履歴書はそのアイテム。質問してみたくなる履歴や趣味、経験を書いておくべし。
で、結局、面接は自分を売り込む場なんだから売り込んでもらわないと。質問をなんとなく待ってるだけではダメ。かといって、自分から話しまくるだけもダメ(そういう人は往々にして見当違いの事ばかり話している)。面接官が聞きたいポイントを押さえつつ、適度に盛り上げて話すってところか。適切な話題展開のためにも、少なくともある程度就職先についての下調べはしておくべきだろう(美術館と自然史博物館ではぜんぜん違うのだよ)。楽しく会話のキャッチボールができれば好感触と考えて間違いない。
質問されたら、質問意図を理解して(あるいは理解しているような雰囲気の)答えをとにかく返すべし。だまっているのは最悪。見当違いのことを話しまくるのもまずい。自分の考えを話しつつも、面接官の食い付き具合を測る余裕が欲しいところ。突っ込まれたときに「ですよねー」と返すのは、笑いは取れそうだけど、プラス評価につながるかは疑問。
どうしても、同じような仕事をした経験値が高い方が有利には決まってる。経験値が少しでもあるなら、そこをアピールしまくるのがいいだろう。別途手持ち資料が用意できるなら必携。
が、経験があるのは両刃の刃。その経験値がどのくらいか、スキルがどの程度か突っ込まれる。ウソにならない程度にアピールすべし。過去の仕事の成果を示すときは、その成果のどこにどの程度貢献したのかを(たいていの仕事は複数の人が関わるものだし)明確にしないと、プラス評価につながらないどころか、場合によってはマイナスになる可能性もある。
経験値がない場合は、仕方がない。人柄や笑顔。なんでもいいからアピールすべし。ブスッと黙ってるより、感じよく笑ってる方がプラス。でもって、どんな仕事でも、たいてい評価されるスキルが存在する。コミュニケーション能力、コンピュータスキル、接客、子どもの相手。当てはまる部分をアピールすべし。とはいっても、振ってくれないとアピールもしにくい。ってことで、履歴書など提出書類に前振りをしておくのは大切かと。
ちなみにうちはカジュアルな職場なので、スーツを着てこなくてもOK。面接官は、Tシャツにジーパンなんだから。
てなことを、せっかく考えたんだから、一度自分でも試してみたいと思ったりする今日この頃。思った通りにするのは、けっこう難しいのかなぁ。大人数を面接する場合は、どうしても分担しての面接になる。必然的に、評価基準のすりあわせがあるはず。ってことは、ちゃんと下調べして分析しておけば、どうすればプラスポイントが多いのかは予想できるんじゃないか、とも思う。
時間があれば、一度就活の場で実践してみたいところだが、エントリーシートというのを書いたことがないので、ここで落ちるかなぁ。
ps:面接の受け方を勉強するには、面接官を経験するのが一番だと思う。大学ではそんな練習してないのかな?
6月3日にツバメの巣立ちビナを預かって、1ヶ月以上が過ぎた。あいかわらずツバメは部屋の中を飛んでいる。冷凍のジャイアントミールワームばっかりやっていたら、ビタミン不足になったらしく、一時期眼の調子が悪かったが、獣医さんにもらったビタミン剤でそれも回復。
相変わらず人の顔を見たらエサをねだるけど、無視していると、自分でエサを食べて、水を飲むようになり、手間があまりかからなくなってきた。その上、手にも乗るのでとても可愛い。教えてないのに、羽繕いもするようになった。でも、水浴びは下手。頭を少し水につけて、羽をバタバタするだけ。
相変わらず部屋の中で放し飼いなのだが、ふとした拍子に廊下に出てしまうことがある。廊下の先の扉はしまってるし、階段を下りようとは思わないらしいので、とくに問題はなく、廊下を行ったり来たりするだけ。やがて、どこかの部屋に入って、どこかにとまる。それを捕まえればOK。でも、広い部屋に入られると面倒。
そんなとき、ツバメに正の走光性があるのを利用すれば大丈夫。電気を消した暗い部屋には入らない。入って欲しくない部屋は閉めるか、電気を消せばいい。で、今日開発した新たな技。廊下から望みの部屋に入ってもらうには、まず部屋の電気を付けておく。廊下を行ったり来たり飛びまわっているタイミングを見て、ちょうど部屋の前に来たときに廊下の電気を消す。コロちゃん(ツバメの名前)は素直に部屋に入っていく。
ツバメに正の走行性があるとは、今まで知らなかった。でも、我々も電気のついた部屋があれば、そこに惹かれていくんじゃなかろうか? というわけで、我々にもきっと正の走行性がある。いっかい実験してみたら面白いかも。中には負の走光性がある人もいるかもね。
野間馬というのを間近に見た。というか触った。とても小さい。軽自動車に間違いなく乗る。足が短く、胴も短く、なにより首が短い。首の短さには驚いた。これならオスジカの方がよほどかさばると思う。蹄鉄を打ったことのない蹄は綺麗だった。
日本在来馬と言っても、べつに日本に野生馬がいたことはないだろうから、古くから日本で飼われていた馬の系統のこと。野生馬と称してるのも野生化した馬というべきだろう。それはともかく、古くから日本にいた馬には違いない。
で、それには道産子、木曽馬、御崎馬、対州馬、野間馬、トカラ馬、宮古馬、与那国馬なんてのが残っているらしい。南の地域に偏っていて、島に多く残っているのが面白い。
日本在来馬は、みんな体高が120cm前後の小さな馬(みんな軽自動車で運べる)。道産子以外は、とても個体数が少なくなってるらしい。ほとんどは100頭を切っていて、依然として減少傾向。野間馬を見たときは思わなかったけど、かなり貴重なウマらしい。
日本在来馬限定の競馬か何かをすればいいんだと思う。各地の在来馬対抗になれば、少なくとも関係地域では盛り上がるに違いない。それが盛り上がれば、今のサラブレッドのように、頼まなくても増えて行くに違いない。貴重だってだけでは、残っていかないんじゃなかろうか? とくに家畜なんだし、維持するにはニーズが必要だと思う。
この2ヶ月ほどホネの本作りに苦しんできた。それもようやく一段落。一昨日に本が完成してきて、昨日から売り出し。わりと好評なんじゃないかと密かに思っている。とりあえず売れ行きは、悪くないような気がする。
ちなみに最後の最後にドタバタと直しが入ったりしたので、なにか手違いがあったんじゃないかと気が気でない。間違いに気付いてはいけないので、中身は見ないように心がけている。
昨日からは、この本の内容を3D展開したものが、2ヶ月弱の期間限定で公開されている。なぜかはわからんけど、7月18日から8月26日という中途半端な期間のみ誰でも無料で見られるらしいので、本に興味のある人は、この期間に3D展開を見て、気に入ったら本を購入していただけると嬉しい。
3D展開の発展形として、音声や作業が附属した企画も計画されている上に、8月22〜23日には外部システムを活用した発展型3D展開、別名サミットも準備されているので、乞うご期待。
というわけで、なんやかんやで、今年度の本作り第1弾は一応一段落。が、ホネ本のおかげで後回しにされたホニュ本が待っている。さらに今年度中には、生態学本と鳥の巣本も作るという約束になっている。ちゃんとこなせるか、けっこう不安〜。
淀川水系、すなわち大和川より北の大阪府周辺のササゴイの繁殖地巡りをした。といっても、現在も使ってると覚しき繁殖地は、3ヶ所しか心当たりがない。というわけで、南から順番に回ってみた。
最初は、大阪市住之江区の某公園。3年前に見つけた場所。1〜2年前に見に行った時には、20巣程度あって、なかなか楽しかった。が、しかし、かつてあった場所に古巣が2つしかない! 他にないのか〜、とウロウロしてたら、古巣と思った巣の片方に成鳥が座っていることが見つかる。と思ったら、もう一つの古巣にも成鳥が座っており。その周辺に親鳥が座っている巣がさわに2つ見つかる。最初は気付かなかった…。なんて見つけにくい鳥だろう。とはいうものの、4巣しかないとは、随分減ってしまったと思う。
次に大阪市北区の某寺。ここにくるのは5年ぶりくらいか? かつて来たときの住職さんの話では、戦前からある繁殖地らしい。が、しかし、かつて巣があった木にさーっぱり何も見あたらない。ササゴイどころか古巣っぽいものもない。どうやら今年は繁殖していないらしい。
このまま終わっては盛り上がりにかけるので、兵庫県尼崎市の某公園+神社に行ってみる。たしか昨年ここで繁殖してると聞いたはず。でも場所間違ってるかなぁ。間違ってなかった。神社に3巣、公園に22巣ほどササゴイの繁殖が見つかった。抱卵中っぽいのから、大小さまざまな巣内ヒナ、そして巣立ちビナ。いろんな繁殖ステージがあって、とてもにぎやか。
これだけの規模になると、けっこう声もするし、下には魚やエビが落ちている。と、密かに盛り上がっていたら、この場所を教えてくれたM氏登場。これでも昨年の半分の規模になっているらしい。
というわけでまとめ、淀川水系のササゴイの繁殖地は、軒並み営巣数を減らすか、繁殖しなくなっている。ということは、どこか他の場所で繁殖している可能性大。探さなくては! が、ササゴイの繁殖地を見つけるのはなかなか難しい。もし大阪府周辺のササゴイの繁殖地に心当たりがあれば、ぜひお知らせを。
ちなみにササゴイの繁殖を見つけるコツは、こんな感じかと。他にもっといい見つけ方があればお知らせを。
・河川などの水辺で繁殖期にササゴイを見かけたらな、比較的近くに営巣地があるはず(どのくらいの範囲にあるのか、データを集めて考える予定。500m以内だと思うんだけどどうかな?)。
・営巣地は、平地の公園や社寺の樹木、又は街路樹。基本的には、8m以上(カラスの巣があってもよさそうな高さ)の木の樹冠部分。ただし、もっと低い場所に営巣することもあり。
・巣は、カラスとキジバトの間くらいのイメージ。使ってる枝の太さはカラスよりはキジバトよりで細目。巣の大きさは多くのキジバトの巣よりは大きめ、でもカラスの巣ほどの厚みはない。巣の位置は、キジバトよりはオープンで高く、むしろカラスの巣場所に近い感じ。
・ヒナがいれば、したにけっこう糞が落ちる。巣を見つけるより簡単。下に白い糞がある程度落ちているのを確認したら、上を見てみる。少なくとも繁殖地であることがわかれば、営巣数を数える時は、この方法がお薦め。
・ヒナはかなり静か。給餌の時は声を出すが、アオサギのように声に頼って繁殖確認は難しい。
今日は人間の認知システムについて、予想通りとはいえ、発見をしたので記録しておこう。
最初は、並べてライトにあたったホネを見て、かっこいい〜。と思ったのだが、それにもすぐに馴れる。あとは、個々のホネとのにらめっこ。毎日遅くまで、ホネを並べているとだんだんおかしくなってくる。ホネが違うものに見えてくる。あるいは何を見てもホネに見えてくる。
クジラのホネコーナーを並べていた。でっかい頭骨は顧問に任せて、小物を適当に配置。頸椎、肩甲骨、下顎骨など定番を並べた後に、ミンククジラの尾椎が出てきた。7m級のミンククジラでも、尾椎は小さい。大きくても拳大。一番先っぽは、ゴルフボールくらい。それぞれの尾椎の背面には穴が2〜3個開いていて、それを正面から見ると、人の顔に見える。1つ1つの尾椎が似ていても違う顔をしてるのが面白い。段々大きさが変わるので兄弟みたい。というわけで、顔を正面に向けて、兄弟が並んでいるように並べてみた。後ろにお兄さん、前に弟や妹。ぜんぜん科学とは関係ないけど、とても楽しげ。どこかの外国の土産物の民芸品といわれたら信じる。
と、自己満足に浸っていたら、他のスタッフも同じように思うらしく。前に来て立ち止まっては、可愛い〜、と喜んでいる。しかし、こやつらはしょせん同じ穴のムジナ。みんなホネ好き。この反応は一般的ではないかもしれないと思っていた。
今日は、マスコミ各社が並んだホネを見に来た。とくに押してないのに、民芸品コーナーならぬ、ミンククジラの尾椎の前で、喜んでいる人多数。けっこう撮影対象になっている。やはり誰にでも人の顔に見えるらしい。
ちなみに、顧問にはまるで意味がわからない様子。年喰ったおじさんには通じない感性なのかもしれない。そういえば、喜んでるのはマスコミ関係者も含めて圧倒的に女性。ホネの見立てを喜ぶのは、あたしたち女性の感性なのね。と思った。
第一頸椎のミッキーも、顧問にはまるで通じない。ミッキーはもちろん耳を上にして、可愛い方を前にして並べてある。必然的に、前が下になっていて、正面を向いてるのは背側だったり、腹側だったり。
なんでこの向きに置いてあるんや? と問われたので、可愛いから。と答えたら、なんのこっちゃ、という反応をされた。
しかし、これもまた多くの女性のみなさまには理解してもらえるに違いない。みんな、ミッキーたちも見てね。