大阪市立自然史博物館が公開した3Dデータを利用した学術成果が公開されました
大阪市立自然史博物館では、博物館の資料を活用してもらうために高精細の画像や3Dデータなどの公開を順次進めております。これまでに、ナガスクジラやマッコウクジラ、アロサウルスやアンモナイト類などの3Dデータを公開しています。
これらのデータはデータ提供者が「大阪市立自然史博物館」であることを明記することで、事前の許可を得ずに利用をすることができる、CreativeCommons BY4.0という自由度の高いライセンスで公開された「オープンデータ」となっています。
今回この公開データを活用して足寄動物化石博物館の研究グループが「3DCG技術を活用したマッコウクジラの骨格配置と再現された外部形態からの体積推定」という論文を公表されました。
今回の業績は
・博物館が公開したデータを下に新たな学術成果を生み出したものであること
・大阪市立自然史博物館とは全く別の研究グループによる業績であること
・博物館があらかじめ想定していなかった研究アプローチによる成果であること
などから、オープンデータとして公開したからこそ生み出された研究成果と言えます。
これまでにもARでの利用やフィギュアとしての製品化など、大阪市立自然史博物館が公開した3Dデータは様々な活用をされています。博物館の資料をオープンデータで公開することにより、さまざまなクリエィティブな活動が生まれ、さらに自然史研究に親しみ、また研究を進める支援となれば、と考えています。
公開された論文
新村 龍也, 澤村 寛「3DCG技術を活用したマッコウクジラの骨格配置と再現された外部形態からの体積推定」日本セトロジー研究.
35 巻 p. 1-7
(研究内容に関する質問は著者にお願いいたします)
大阪市立自然史博物館の3Dデーター