(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
バンダーとは、鳥類標識調査をするボランティアのこと。鳥を捕まえて、足環を付けて、計測したりして放す。その情報は、長期的に見れば、今流行(?)の生物多様性の保全に役立つのは間違いない。鳥類の個体群の存続にも貢献しているはず。でもまあ近視眼的に見れば、鳥をいじめているのも間違いない。捕まえられた鳥はえらい迷惑。というわけで、バンダーが動物愛護な人から非難されることもあると聞く。
いやいやバンダーも動物愛護に役立ったりするんだよ。という話をしよう。
夕方、ボタン園の防鳥ネットにツグミが絡んでもがいているという情報をGET。ただちに救出に向かった。情報提供者は絡んでしまって、ネットを切らないとはずせない〜。と言っていたが、そんな言葉はものともせず、手ぶらで出掛ける。
ボタン園に到着。ツグミおらんやん〜。言われた場所を見たが誰も絡んでいない。自力で脱出? 誰かが助けた? カラスか何かに喰われた? と思っていたら、少し回り込んだ場所に情報通りツグミが絡んでいた。
こんなもんちょちょいのちょいではずせらぁ、と思っていたが、予想外に脚を絡ませていて、ちょっと時間がかかった。それでも3分ほどで救出完了。ついでに標識しようかという誘惑があったが、さほどメリットがない上に面倒なので、そのまま放鳥。ツグミは元気に飛んでいった。
たしかに普通に人には、あの絡んだツグミをはずすのは難しいのかもしれない。でも、こちとらはバンダーのはしくれ。まあ、ほんまに端の端のはしくれだけど。かすみ網に絡んだのに比べたら雲泥の差。そもそもあのメッシュサイズの防鳥ネットにはツグミの頭は通らない。硬くて太い防鳥ネットに何度も絡みまくるのはそもそも無理。というわけで、たぶんバンダーなら、防鳥ネットに絡んだ鳥をはずすのはいともたやすい。
というわけで、バンダーも近視眼的な愛鳥に役立つこともあるのである。
ちょっと漢字が違うけど、だいたいこんな感じの漢字。副題は「餐卓上的骨頭充満進化之謎」。日本語でのタイトルは、『フライドチキンの恐竜学』。台湾版が出版された。訳者が知り合いなので、1冊くれたのである。まあ、日本人の名前をどんな漢字にするかという相談に少し乗ったからくれたのかもしれない。
日本語版では失礼なことに、この本の命ともいうべき挿し絵を誰が描いたか、まーったく記されていないのだが、台湾版ではちゃんと記されている。感心感心。ちなみに訳者は、表紙の著者と訳者の間に画家の名前も入れようとしたのだが、うまくいかなかったらしい。
ではここで問題。
Q1:”風靡日本的「骨頭学校」創辨人”とは誰?
Q2:”大阪骨骨團”って何?
後ろに面白い英文があったので載せておこう。
Chinese translation rights in complex characters arranged with
…
簡体字での出版には別途手続きがいるってことかな?
アカガエルの産卵場所を探しに豊能町へ。3月の終わりというのに、晴れたり吹雪いたり。足も濡れて、メッチャ寒かった。その上、アカガエルは見つからず。豊能町のアカガエルは、極めて限られた場所にしかいない、と確かめられた。というより納得できたのは収穫。
大学生とかのお姉さんとかお姉さんとかごく一部お兄さんが、子ども向けのワークショップを企画して実施しているのを、妙な帽子をかぶって、受付をしながら見ている一日。今どきの大学生は、なんて本番に強いんだろう!と思わせてくれた。
毎年のことだけど、初日を迎えるまで、それどころか最初に子どもを前にして一度してみるまで、どんなワークショップになるのかいつもドキドキする。なんども見せてもらったリハーサルはいつもグダグダ。いらない小ボケ、なぜか自己反省、必ず脱線。無理に盛りだくさんにせず、無理に情報を詰め込まず、妙に話を膨らませなくていいから〜。そして向かえた、ボラ祭り初日。朝のリハでもかなり微妙なでき。どうなるんだろう〜。
ところが、子どもを前にしてのワークショップ初回。脱線はなく、要点はちゃんと押さえつつ、必要な小ボケは織り交ぜて、なおかつ予定したタイムスケジュール通りに進行していく。前説10分、ツアー10分、作業説明5分、作業15分、レンジで10分。魔法を見ているようであった。
本人曰く、
子どもを前にしないと、本気がでない。
格好いい〜。
今日発見したこともう一つ。一日きつい帽子をかぶっていると、頭が痛くなる。目も痛くなる。風邪引いたみたいな感じになる。ほんとに引いたのかも知れないけど。
昨日の夜、この夏の特別展の会議があった。この時期の最大の懸案は、特別展のタイトル。
いろんな斬新なアイデアが出たが、たぶん全部ボツ。きっとあったり前のつまらない、じゃなくって真面目な、というか穏当なタイトルに落ち着いてしまうんだろう。
それでは昨日の夜がもったいないので、将来の勇気ある人のために、斬新な特別展タイトルの案を残しておこう。
近頃は、商品名も長いのが流行っているらしい。
・「面白そうで面白くない少し面白い淀川展」
面白くないはダメか…。
タイトルは一列にでなくっても良いだろう。むしろ二次元に展開してても面白いかも。というわけで、四文字作文。
・よ:淀川を
ど:ドンドンドンドン歩いては
が:がんばって調べては
わ:わかった結果の多様性
略して淀川展。
長くするなら、今なら川柳がいいのでは? というわけで、吟じなさい。
・淀川を 歩いて調べた 多様性
やっぱり略して淀川展。
どうせならメロディを付けるか〜。
・淀川は、えーとこだっせ、イタセンパラがおまっせ(以下略)
著作権をクリアしなくちゃ…。
キーワードとして生物多様性を入れると、どっかからお金がもらえるかなぁ?
今日もふとした気のゆるみからポイントカードを作ってしまった。梅田のK伊国屋書店にて。このポイントカードは画期的。なーんにも申し込まなくても、まるでレシートのようにレジでポイントカードをくれる。
ポイントカードご入り用ですか?
はい。
じゃあどうぞ。
このくらいの感じ。そのまま、ポイントは溜まるのだが、ポイントを使って買い物をする前に、ネットで個人情報を打ち込んで、登録を完了させなければならないということらしい。
今までの経験から言えば、一番敷居が低い。客の囲い込みと、ユーザーの嗜好性のデータを集めるだけなら、登録を完了させなくても充分。ただ年代・性別・地域などで嗜好性の解析を進めるには、登録を完了させて欲しいという程度。そんなやり方があったのか。
現時点で知ってるポイントカード敷居の高い順に
1:クレジット機能付き、申込みに口座番号など必要
(以下はすべて、クレジット機能なし)
2:プリペイドカード機能付き、申込み必要、お金のチャージも必要
(以下はすべてプリペイドカード機能なし)
3:申込み必要、申込書を送ると郵送で送られてくる
4:申込み必要、その場でカードをくれる
5:とりあえずその場では申込みなしにカードをくれる
他のパターンはあるかなぁ。単なるポイントカードなら、5が一番ポイントカードが普及しやすそう。
これで手元にはポイントカードが3枚。このまま増えていってしまうのか、ちょっと心配。
今日は昨日に引き続き、雨の能勢町を歩きまわって、アカガエルやヒキガエルの産卵地探し。今日はさっぱり見つからず。濡れて、寒かっただけ。かと思いきや、アナグマを見たんだな。もうカエルなんてどうでもいい。今日はアナグマを見た日として、長く語り継がれることになる。正確に語り継ぐために、記録しておこう。
カエルの産卵地は見つからず、雨の中とぼとぼと山道を歩いていた。ふと前を見ると、背の低い太めのイヌみたいなのが歩いてくる。立ち止まって見ていると、向こうもこっちに気付いて立ち止まった。アナグマ!
2車線の車道を左から右へ、向こうからこっち方向へ、斜めに渡っていたらしい。ちょうど道の真ん中でこちらを向いて立ち止まっている。鼻をあげてクンクン。その時間、5秒くらい? こっちに気付いたようす。やがて、慌てず着実な足取りで、右手の道端の草むらに入っていった。
ふぁー、行ってしまった。初めてアナグマ見た〜。と余韻にひたろうと思ったら、アナグマの入ったあたりの草が動いている。少し近づいて見ると、アナグマがなにやら地面を掘っている。と思ったら、少し移動してゴソゴソ。草むらに逃げ込んで、逃げていったのではなく、隠れたのでもなく、普通に採食行動しているとは…。アナグマとの距離約15m。
そこで写真を撮ることを思いだした。写真写真。でもカメラ忘れた! 写メ写メ。が、写メではうまく写らない。うーん。と思っていたらいなくなってしまった。
アナグマは意外と昼間に動いているとか。なかなか人の存在に気付かないとか。そのせいか、意外と近づけるとか。アナグマに遭遇した人の話は色々と聞かされてきた。それはすべて事実だったらしい。これからは、自分の体験として偉そうに語ることにしよう。雨の中調査に来てよかった。
雨の中を能勢にヒキガエルの卵探し。なかなか見つからない。シカの足跡とか糞はいくらでも見つかるのに。
地形図を見ると、小さい尾根のところに小さい池がある。そこまでは点線の道。地形図の点線の道はあまり信じてないのだけど、行ってみることにした。
尾根まではちゃんと道があった。そして池にはヒキガエルの卵もあった。やった! でもそこからが良くなかった。
下りの道はなかった。国土地理院め〜。と思いつつ、進む。道が無くても引き返さない主義なので。昔ならとても下れなかったと思うが、今はシカがいる。下草はシカが食べてなくなっているし、何頭ものシカが踏みしめた道があるといえばある。というわけで、シカ道を下っていく。シカさまさまである。
が、しかし世の中は甘くなかった。シカが多い地域では、シカが農作地に入らないように、林と農作地の間に柵を設けている。下ってみると、目の前に柵が…。右を見ても左を見ても、切れ目はない。出入口もない。とりあえず柵に沿って進む。シカも同じように進んでいるらしい。シカの気持ちがよくわかる。農作地に入れないよう〜。
グルーっと回ってようやく、扉を発見。シカには開けないだろうけど、人間さまなので開くことができる。よかった。このまま扉がなかったらどうしようかと思った。
というわけで、シカの増加は、薮こぎをなくしつつ、林と農作地を遮断してくれることがよくわかる。
シカと同じ行動をしていてふと気付いたけど、シカが増えるとヤマビルが増えるという話がある。その上、今日は雨。ヒル日和。これはヒルにつかれたかもしれんな〜。と覚悟して帰ったが、幸いヒルは付いていなかった。能勢町にはまだヤマビルはあまりいないらしい。よかった。
生態工房は、東京を中心に活動しているNPO。カメの移入種問題に力を入れている。大阪で開かれるフェスティバルにも出展してたりする。このNPOの運営にはいろいろ学ぶべき点があると思う。寄付を集める努力は真似しなくっちゃという感じ。そして今日、改めて生態工房すごーい、と思った。
グリーン家電エコポイントには何の興味もなかった。まだ使える家電の買い換えを促進するなんて、ぜんぜんエコとちゃうし。が、少し興味が出てきた。
「公募で選ばれた環境保護団体にポイントを寄付することができます」
なんですと〜。生態工房はしっかり選ばれていて、わざわざカラーチラシを付くって配っている。
「グリーン家電エコポイント 余ったポイント、生態工房に寄付してください!」
そんなんがあるとは知らんかった。博物館の友の会とかでもいけたのかなぁ? 知ってたら、応募したのに。と嘆いてももう遅いので、せめて生態工房に協力するとしよう。と思ったけど、エコポイント持ってないな…。
住宅のエコポイントも寄付できるのかなぁ? その公募は改めてないのかなぁ? それともすでに終わったのかなぁ?
明日のヒキガエルの観察会に向けて、ようやくヒキガエルの分布図が完成! 苦労するほどプロットは多くないのだけど、ヒキガエルのデータを引っ張り出すにはアカガエルのデータの整理がつきものとなっていて、こちらに手間取った。おかげでアカガエルのデータの整理も完了。調べたけどアカガエルの卵塊見つからず地点も含めた分布図をながめる。
いままでもなんとなく気付いていたけど、分布図にして並べると明らか。ニホンアカガエル、ヤマアカガエル、ヒキガエルの産卵地はほぼ重ならない。唯一重なる地点が高槻市にある。が、それ以外は、綺麗にと言っていいくらい分かれる。なぜだろう?
生息地の好みの差? 歴史的なプロセスの結果? それともまさか競争排除? 単に調査不足という可能性もまだあるのだけど…。
採集してきた標本を同定してくれる専属の同定師を、自分は個人的に抱えているらしい。と今日知った。他人の金で。
世の中には、鉄分補給が欠かせない人がいるかと思えば、工場萌えな人、ダムマニア、団地オタク、はては廃墟に入り込む人などなど、人工建造物に惹かれる人は数多い。身近にはわざわざ休みの日に集合して、空港をはしごして航空機を見に行くという変な人たちまでいる。そんな人工物に熱中しなくても、自然物で充分楽しめるし、というか人工物よりも楽しかろう。と思っていたのだが、自分が水車萌えの気があることに気付いた。
今日は島本町に行って、水無瀬川沿いを中心に歩いた。やまぶき渓谷を歩く時は、毎回水車を見てしまう。水車というか、水車の成れの果てだろうか。今は使われていない。直径10mクラスのでっかい輪っかが残ってるのがあれば、軸だけが残ってるのもある。とにかくかつての水車が4ヶ所にある。輪っかが残ってるのもいいけど、軸だけになってるのも趣がある。などと思って、はたと気付いた。自分は水車が好きなんだと。
なんとなれば、やまぶき渓谷以外の水車のある場所をいくつか思い出せる。東大阪市の辻子谷、河内長野市の石見川沿い。思い出せるのは好きな証拠。どうやら谷沿いにある大きな水車が好きらしい。富田林市の錦織公園とかに設置されている新しい水車はあまり惹かれない。かつてはエネルギー源として活用されてたのが好きなのか、廃墟マニアと一緒で壊れた水車が好きなのか、大きな水車が好きなのか。その辺りは定かではない。
かつては使われていたでっかい水車の分布図とか作りたいな。以前からそんなことも考えてたっけ。4つも水車があったやまぶき渓谷はさしづめ水車マニアの聖地と言っていいに違いない。
箕面の方にヒキガエルの卵さがし。調査であり、同時にヒキガエルの卵さがしの行事の下見。良い場所があれば、箕面にしようかな。良い場所とは、駅から歩いて行けて、さほど長距離歩かずに、複数のヒキガエルの産卵ポイントが観察できる場所。ないわ〜。仕方がないから観察会は生駒に決定。けっこう歩く距離は長いけど…。
で、ヒキガエルを探して、山の中や山際のため池めぐり。池から池に近道しようとして、薄く道に迷って、無理矢理谷に降りたら、なんとなく見覚えのあるような場所。たしかこっちに池があったよな〜。あった!
大学生の2シーズンくらい。繁殖期に鳥のセンサス調査をしに、薄く通っていた谷だった。ウツギ谷っていう名前だったとは知らなかった。池の名前も初めて知った。何にも知らずにセンサスだけしてたんだな。
たしか、谷を決めて、オオルリのなわばりのエリアと巣場所を明らかにして、オオルリの繁殖生態を調べてみようと思ってセンサスし始めたんだった。調査を始めてみると、オオルリはろくにおらず。仕方がないので主にヤブサメのセンサスになってたっけ。かといって、ヤブサメの巣を探したわけでもなく、何をやっていたのかよくわからない。これだから大学生って。
久しぶりに歩いてみると、なぜこの谷を選んだのかますますわからない。両側とも植林だらけの暗い林。谷自体も狭くて暗い。そらヤブサメくらいしかいないのも道理ではないかと。大学生が何を考えてるのか全然わからない…。たぶん家に一番近い谷だったから選んだんだろうな。
どうせなら、並びの谷を軒並みセンサスすれば、比較して何かしらできただろうに。あの頃の自分の相談に乗ってあげたい。
空を飛ぶしかないと思う。きっとそう。他の動物の力を借りるのかもしれんけど。
生駒の山の中。ある谷の一番奥。ちょっと広場のようになっていて、そこに妙な物が置いてある。直径3mのお皿のようなもの。真ん中から水が出てたらいいのにと言った感じの、噴水風のもの。山の中なので噴水は出てないけど、水盤に水はたまっている。深さは20cmくらい。泥がたまって、その上に落ち葉が積もっている感じ。
マツモムシがいる。他にも何か水生カメムシか甲虫がいるかも。と思って、落ち葉ごとすくってみた。虫はマツモムシしか見あたらない。でも、落ち葉にはカワコザラガイがたくさん付いている。これも採っておこう。と10匹を目標に採っていたら、なにやら見慣れたニョロニョロ系が動き出した。ナミウズムシだった。こんな止水にナミウズムシ。
止水にナミウズムシがいるのは別に珍しくない。ため池の流出部の落ち葉、棚田の縁の水たまりの落ち葉。ナミウズムシはけっこう止水の落ち葉についている。でも、問題はどこから来たか。
ため池や棚田は、なんやかんや言っても、河川につながっていく。水沿いにがんばって歩いてきたのかな? と考えられなくもない。でも、この水盤の水は、どこにもつながってない…。泥や落ち葉と一緒、あるいは別に、空中を経由してやってこないと、やってこれない。きっと飛んできたに違いない。
飛んできたと言えば、カワコザラガイも飛んできたことになる。不思議。
今日、マイフィールドの樹木の果実が無くなった。ようやくという感じ。
大部分の果実は、2月末にはほぼなくなっていた。大部分がなくなると、果実食の鳥たちの多くは、別の食べ物に食性をシフトさせていく。ツグミ類やムクドリは地上の虫に、ヒヨドリは花や芽に。
というわけで、ごくわずかに残った果実がほんとになくなるタイミングは、果実食の鳥の多数派ではなく、少数派に左右される。それはややこしいので、果実がなくなるタイミングの調査では、95%がなくなったら、なくなったことにしている。でないと、いつまでも数個が残り続けたりして、話がややこしくなる。
が、ふと、果実がほんとになくなるタイミングは誰が、何が決めているのか気になった。
最後の方まで残っている果実には訳ありが多い。青いままのクスノキの果実、ひからびかけたトウネズミモチの果実、カイガラムシで葉っぱが黒くなっているクロガネモチの果実。こんな訳ありでも最後には誰かが食べるか、落とすかして、なくしてくれるのが普通。あまりに豊作or果実食鳥が少なくて、4月まで残ってしまう年は除いて。
青いクスノキの果実は、けっこう木の下に落ちていた。食べようとして落とされたのか、腹いせに落とされたのかは不明。最後までけっこう果実が残っていたクロガネモチは赤い実がきれいになくなっていた。誰かが食べたらしい。果実以外の食べ物にうまくシフトできなくて、かといって別の場所に食べ物を探しに行く気もなくて、腹を減らした鈍くさくてやる気のないヒヨドリがいるかどうか。そんなのが、果実がほんとになくなるタイミングを決めてる気がする。
今日は、兵庫県のカワウやサギ類のコロニーの分布やその様子についての話をうかがった。お返しってわけでもないのだが、こちらは大阪府のカワウやサギ類のコロニーの分布について紹介した。似たような時期に実施した、まあ似たような調査の結果。同じカワウ・サギ類だけに似たような傾向がある一方で、驚くほど違う点もある。
アオサギのコロニーが増えているのは似ている。アオサギの巣が1つだけというコロニーと呼びにくいのがけっこう見つかるのも似ている。これは大阪府と兵庫県だけでなく、日本全国的な傾向らしいが。
ササゴイは他のサギ類と混じらず単独コロニーをつくる。そしてササゴイコロニーは数少なく、局所的なのも似ている。兵庫県で確認されているササゴイコロニーは、4ヶ所で、いずれも瀬戸内海・大阪湾側。
カワウがサギのコロニーに侵入して繁殖を開始して、サギ類を追い出している風なところ。木の高い場所をアオサギから奪いとってしまうところ。カワウの動向はとても似ている。
アオサギがしばしばヨシ上など地上営巣をする点。アマサギの営巣地が少ない点。アオサギが含まれないサギ類のコロニーがほぼない点。似てる点は多い。
一方、大阪府では1ヶ所で1巣しか見つかっていないチュウサギが、兵庫県ではけっこうあちこちで繁殖している。兵庫県では、コサギの営巣地がかなり減少している。などなど違っている点も多い。なにより違っているのは、コロニーの環境。
兵庫県では、海に面した斜面林、川に面した斜面林、とにかく斜面林にあるコロニーが多い。が、大阪府では、斜面林にあるコロニーはほとんどない。能勢町に1ヶ所ある程度。大阪府のコロニーの環境は、あっとうてきに池にめんした林か、公園や社寺などの孤立林。兵庫県でも斜面林のない市街地では池や孤立林を使っているが、山間部では圧倒的に斜面林。そして、内陸のコロニーがかなり多い。この差は、大阪府には内陸がないということなのか?
兵庫県は日本で一番ため池が多い県。もっとため池のコロニーが多くて良いんじゃないかと思った。のだけど、兵庫県人に言わせると、兵庫県の多くの池には木が生えていないという。大阪府と兵庫県では、ため池環境に違いがあるらしい。隣の府県を比較しているだけなのに、奥が深い。
ハジラミって、羽虱? とにかくそれは昆虫で。それだけで一つのハジラミ目を形成してくれる。鳥類や哺乳類の外部寄生虫。
寄生虫って、寄主との関係、生活史、分布。あらゆる側面が興味深い。けど、鳥類や哺乳類を捕まえる機会は少なく、なかなかお目にかかれない。入手困難なアイテム。というわけで、ごくごく一部の昆虫マニアの間では、垂涎の的だったり…。あんまりしないか。
まあとにかく、鳥や哺乳類の死体と遊ぶ機会が多いので、少なくとも外部寄生虫は見つけたら、採集しておくように心がけている。内部寄生虫も採集したいのだけど、けっこう面倒だったり、柔らか内部寄生虫は凍結&解凍の後では標本としていかがなものかと言われる状態になってることが多い。そして、知り合いの範囲でニーズが少ない。というわけで、あまり採集できていない。
今日は、ハシボソミズナギドリを処理した。皮を剥いていると、ハジラミがどんどん落ちてくる。楽しく採集する。丸いハジラミと細長いハジラミ。少なくとも2種はいる。
考えてみるとオオミズナギドリからも、丸いハジラミと細長いハジラミの2種が採集できる。同じミズナギドリ類だし、同じ種類かもと思ってしまう。でも、オオミズナギドリとハシボソミズナギドリは、繁殖地がまったく違う。繁殖地で接触してハジラミを交換する機会はない。かといって海上で出会っても、接触はないように思う。飛行経路が交叉した瞬間にハジラミが、飛び移る? もし同じ種類のハジラミだとしたら、どうやってハジラミを共有しているのか知りたくなる。2種が種分化する前からそのまま?
そんな妄想はさておき、丸いハジラミと細長いハジラミの少なくとも2種がいるのは確か。少なくともオオミズナギドリでは、丸いハジラミと細長いハジラミがそれぞれ1種ずつという発表を聴いたことがあるような。だとしたら、丸いハジラミ同士、細長いハジラミ同士は共存できなくても、丸いハジラミと細長いハジラミは共存できるってことか? 生息環境が違うのかも。
いろいろ妄想が膨らんで、やっぱり寄生虫は面白い。今回の妄想の個体は、真面目に調べたら、すでにわかっていそうではある。余裕ができたら調べてみよう。
自然史関連本限定の本屋、ひよろり書店で働かせて頂いている。仕事柄、自然史本の出版状況には、常日頃から目を光らせている。自然史本出版業界ウォッチャーと呼んでもらおう。
知る人ぞ知る、ここ数年、自然史本出版業界では壮絶なバトルが繰りひろげられているのである。今年に入って、バトルが新たなステージに入った。そこで、今までの展開を振り返りつつ、そのバトルの形勢などを検討していきたい。
おもな闘いのフィールドは、コンパクトなフィールド図鑑エリアで生じている。おもな参戦者は、山と渓谷社vs文一総合出版。老舗の山と渓谷社に、文一総合出版がケンカをふっかけたという図式。少なくとも最初は。
闘いの兆候は、フィールド図鑑以前にも、探鳥地ガイドで軽く生じていた。山と渓谷社が2003年1月に関西の探鳥地ガイドを出したのだが、2004年8月以降、文一総合出版が日本の各エリアの探鳥地ガイドを出してきたのだ。ここは、Birderを出版している文一総合出版の得意分野なので、さほど驚きはなかった。
文一総合出版は、1996年9月以降、新書版で薄手のフィールド図鑑、ハンドブックシリーズを出している。すでに30タイトル以上がそろって、書店でもかなりの場所を占めている。
一方、山と渓谷社は、以前から文庫サイズで少し太めのポケット図鑑シリーズを出していた。
闘いの火蓋は、ポケット図鑑で切られた。2005年5月、文一総合出版から「日本の野鳥300」が出版された。山と渓谷社のポケット図鑑と同じ版型、厚さも同じくらい。そして分野もぶつけてきた。2009年には両生爬虫類、キノコ、野草とさらに4冊をポケット図鑑にぶつけてきた。誰が見ても山と渓谷社にケンカをふっかけている。
2010年2月に入って、山と渓谷社の逆襲が始まった。わかる!図鑑シリーズとして、文一総合出版と同じ版型、同じような薄さのシリーズをぶつけてきたのである。
最後に、これまでの闘いから、形勢を解説しておこう。
ポケット図鑑部門では、あとから出した文一総合出版の方が、どうしても情報が新しく、形勢有利。
一方、ハンドブック部門では、あとから出した山と渓谷社。ではなく、これまた文一総合出版の方が形勢有利。マニアックなグループ・テーマを選んでハンドブック化している文一総合出版に対して、山と渓谷社はテーマ設定がポケット図鑑やさらに大きめの図鑑と同レベル。文一総合出版のハンドブックでも網羅できていないと評判の悪いのが多いのに、わかる!図鑑シリーズでは何がわかるのか心許ない。
というわけで、現状では、文一総合出版がかなり有利。このままでは、フィールド図鑑エリアが文一総合出版に独占されそうな勢い。山と渓谷社の奮起を期待しよう。ポケット図鑑を改訂するか、フィールドブックスを守る方向でがんばるか。ただ、フィールドブックス部門では、学研が強敵になってくるんだな。
ガンバレ、山渓。
箕面北部での話。林沿いの道を歩いていて、ふと林内に目をやると、茶色っぽいネコくらいの大きさのものが動いてる。哺乳類!と思って、双眼鏡でのぞくが見失った。残念。昼間動く哺乳類? イノシシにしては小さいし。イタチにしては大きいし。何かな?
まあ一度見失ったらもう見つからないな。と思いつつも残念なので、少し場所をかえて、双眼鏡で林床を探してみる。すると再び発見! やはり林床をノコノコ歩いている。どっちかと言えば、こっちに来る。
昼間も動くことが多いと聞くので、一瞬アナグマ?!と思ったが、タヌキだった。顔もばっちり見えてタヌキなのだが、なんか変。と思ってよーく見ると、胴体の広い範囲が疥癬らしく、毛がボロボロになっている。そのせいなのか、元気もなさそう。動きはゆっくり。20mほどしか離れていないのに、こちらのことはまるで無視。
しばらく林床を歩いたと思ったら、倒木の影に入り込んでしまった。
林の手前には、ネットが張られている。近頃この辺りはシカが多く、シカが道に出てこないようにだろう。タヌキの向こうにも、ネットが張られている。タヌキはちょうどネットにはさまれた袋小路みたいなところに入り込んでいるらしい。ネットのメッシュは、15cmくらい。タヌキは抜けられない。タヌキにネットを飛び越えるとか、登るとかの技はない。もと来た道を引き返さないと、出られなくなりそう。心配だけど、どうしようもない感じ。
シカやイノシシはその気になればネットを飛び越えられそう。イタチやテンなら間を抜けられる。アライグマやハクビシン、ニホンザルならネットを乗り越えられそう。というわけで、割を食うのはタヌキ、キツネ、ウサギ。下手をしたら、迷路にはまりこんでしまう可能性もあるし、そもそも分散を大幅に阻害されているんじゃなかろうか?
昔から人里近くで暮らしてきたタヌキたちが割を食って、新参者のアライグマが影響を受けないのは、ちょっと釈然としない感じ。
鳥のサークルのみんなで、昨冬とこの冬、大阪で越冬するホオジロ類7種の分布を調べた。季節は12月から2月。2月末でしめて、今度の日曜日結果を報告。というわけで、ここ3日は、泣きそうになりながら(ウソ)、データ入力。今日の夜ようやく入力完了。で、さっそく分布図作製。
位置情報は環境省の三次メッシュコードで管理。自動でプロットしてくれるアプリもあるけど、ここはデータの入力ミスをチェックしながら手プロット。案の定けっこうミスが見つかる。
簡単にプロットできる少数派から分布図を作っていった。ミヤマホオジロ、クロジ、ホオアカ、オオジュリン、カシラダカ、ホオジロ。これが確認記録の少ない順。最後に圧倒的データ量をほこるアオジを残して、今日は挫折。でも、日曜には間に合いそう。よかった。
そして今シーズンのアオジを残しても、大阪のかなりのエリアを調査しまくったことが一目でわかる。分布図を見ながらちょっと満足感。アオジは明日がんばろう!
今日は、雨なので調査は断念。デスクワークに終始した一日であった。おかげでデータ処理がはかどった。午後から雨がやんだので、地元フィールドで調査を…。と思ったけど、あまりに寒くて挫折。しばらく暖かかったので、寒さへの耐性が急激に減ったらしい。おかしい。この冬の一番寒い時と同じ格好をしているのに。違いがあるとしたら、靴下を履いていないこと。この差が大きいのだろうか?
で、問題は明日。明日こそは調査しないといけないのだけれど、明日も寒いのだろうか? ここで頑張って調査して再び耐性を付けても、明後日には暖かくなると言う噂。そもそも何ヶ月かかけて付けた寒さへの耐性が一日で戻るとは思えない。無理して風邪をひいたら元も子もないしなぁ。
じゃあ、もう一日デスクワーク? と、心は明日もデスクワークに傾きつつある。いいのか、それで?
生物群集のことではなく、様々な業種、チェーンがどのような場所に、どんなセットで並ぶかって話。国道沿いに有名紳士服チェーン、ファーストフード、ラーメン屋が、しばしば近くに並ぶ現象なんかを指すらしい。K大植生研では常識だったとのこと。植物群集の解析方法がそのまま適用できるだろう、というやり取りがされていたらしい。
資源分布に応じた、移動能力が低いユーザーが分布する。この点では、植物の分布と店舗の分布は似ている。でも、より多くの客を求める構造は、むしろポリネーターを求める花に近い。
単なる植物の群集として扱うより、ポリネーターをめぐる花の関係についての扱いを取り入れた方がよさそう。
むしろ花の生態学に、チェーン展開の理屈を取り入れてみるとか。
参加者数86名。招待講演1題、口頭発表4題、ポスター発表19題(当日キャンセルを除く)。小さな学会大会くらいの規模だった。小さな学会と違うところは、いろんな分野の話があったこと。おかげで、知らない話をいろいろと聞けた。面白かったのをメモっておく。
オオサンショウウオ
姫路方面での調査の話を聞かせてもらった。体の斑紋で個体識別が可能なんだそうな。800個体からを個体識別できるとは…(ICチップも併用しているとはいえ)。大きくなってからは斑紋は安定しているが、成長過程ではけっこう変化もあって、こまめに写真を撮らないと変化を追えないらしい。大陸移動のように変化すると言っていた。
あと、大阪と同じで、小さいサイズの個体が見つからないらしい。大阪と違って、幼生サイズもほとんどみつからないらしい。繁殖できていないのではないかが心配なところ。
ミミズ
近畿地方のミミズ相の解明に燃えている愛媛のミミズおたくなお兄さんのお話。フトミミズ科にはたくさん未記載種がでてくるらしい。
ミミズの普及を目指すなら、素人がそれなりに使える図鑑を作るべきであると言ったら、某先生が図鑑機能ももったミミズ本を準備中なのだとか。期待しよう。でも、結局のところミミズには個体変異が大きい種もあって、識別できるようになるには、数千個体を見てイメージをつかむしかないんだとか。それは敷居が高い…。
一年生のミミズはリター層で暮らし、多年生のミミズはもう少し深い場所で暮らしている傾向があるとのこと。で、深い所にいるミミズの採り方。ミミズの穴にマスタード液を流し込むんだとか。かなりマスタードを買い込む必要がありそう。
ナニワトンボ
かなりの希少種だと思っていたのだけど、大阪府立大学の池でも池の水を抜いたら発生したとのこと。近くにソースがあるってことになる。11月頃までに池の水を抜けば、それだけでOK。ナニワトンボがどこからともなくやってきて産卵してくれるらしい。問題は、ため池が以前のように管理されなくなり、冬に池を干すことがなくなってきたことにある。というのだけど、毎月、ため池巡りをしていると、冬に池の水を抜くところは決して少なくない。ナニワトンボが減る理由がわからない。水を抜く時期が遅れると、ナニワトンボの産卵に間に合わないので、このタイミングの問題かも知れない。この点を確認しなくては。
近頃、我が机の周辺は極めて片付いている。本棚には本が並んでいるし、共用の机の上に処理待ちの標本や書類が積み上がっていない。キーボードの前にも、緊急処理待ちの書類がたまっていて、キーボードが打ちにくいと言うこともない。プロジェクトYで進めているさまざまな調査資料は、ようやくきちんと仕分けられて、並んでいる。
机の周りが散らかっているのは仕事をしている証拠で、それを片付けるなんてのは、そもそも仕事ではない。という心ない言葉にも動じない。
そんなわけで、来る人来る人、部屋をのぞき込んでは、うわぁ〜片付いてる。別の部屋みたい〜。ここはどこ〜? と言ってくれる。どんなもんだい。
ところが今日、木登りヤギがやってきて一言。
片付いたと聞いていたが、いったいどこが片付いてるんだか。
むしろ片付けられない人に勇気を与える部屋だわ。
むきゅー。ちょっとムッとした。いやけっこうムッとした。だいたい一言ではないではないか!
しばらくして金魚豚がやってきて一言。
めっちゃ片付いてる〜!
あそこを除いて。
どこを除いてるんや!
というわけで、明らかになった事が二つ。
片付いているかどうかは相対的なものである。片付ける前の状態を知ってる人は、前の状態と比較してくれる。知らない人は、自分の部屋と比較する。
部屋の大部分を、いやほとんどすべてと言っていいくらい片付けても、ごく一部に片付いていない(ように見える)一画があると、その一画のみを根拠に片付いていないと判断する心ない人がいる。
片付いているかどうかをこのような曖昧な主観に基づいて評価するのは大いに問題である。なにより部屋を片付けようとする意欲をそぐことはなはだしい。というわけで、客観的な片付いているかどうかの基準作りこそが必要である。
そもそも、片付いているとはどういう状態かと言えば、それは必要とする物がスムーズに取り出せる状態のことである。あの一画は、どのように見えようとも、ちゃんと必要な物は引っ張り出せるのだ。だから片付いているのだ〜!
ずーっと前、7ブン11ブンでバイトしていた知り合いから頼まれて、Nナコカードを作った。お金をチャージして使うタイプの、クレジットカード機能の付いていないICカード。手続きは簡単だけど、チャージが面倒。が、さーっぱり使っていない。
随分前から近所のLーソンに行くたびに、Lーソンパスを作るよう勧誘されていた。が、面倒と断っていた。ところがなんの気の迷いだろう。ちょっと前、LーソンのLーソンパスを申し込んでしまった。先日届いた。こちらはただのポイントカード。せっかくなのでLーソンで何か買うたびにポイントをためている。
で、今日、休みなので久しぶりに真っ昼間にLイフに行った。ちょっと前から気になっていたLイフポイントカードを申し込んでみた。名前と住所を書くだけで、その場でカードをくれた。一番簡単。これから買い物の度にポイントを貯めるとしよう。
小さい頃はこうしたポイントをためるカードはなかったけど、紙のカードにハンコを押してもらうのとか、台紙にシールを貼るのとかはあった。昔から、割引やお得という言葉は好きやったけど、わざわざ台紙にシールを貼るのは面倒でやらなかった。果たして、ポイントカードにははまるんだろうか? 少なくとも一度作ればポイントをためるのは面倒ではない。利用者情報を蓄積されるのがちょっとイヤだけど。
ということはさておき、一つ大きな疑問。なじみの近所のLーソンのおばさんは盛んにLーソンパスを作るよう進めて、面倒〜、と断ると残念そうだった。Lーソンパスの利用数で、店に何かバックがあるのかな?
今度の日曜日に、うちの職場で関西自然保護機構(KONC)の2010年の総会がある。今までは寂しく総会してたのだけど、もっと楽しくしようということで、今年から「関西自然保護機構(KONC)2010年大会」と銘打って、招待講演会、口頭発表、ポスター発表と学会風にすることになった。言い換えれば、自然史フェスの(ブース抜きの)講堂プログラムみたいな感じ。
で、言い出しっぺだからだろうか? その仕切り担当になってるらしい。ポスター発表は一般募集。といっても初めてだし誰も申し込んで来ないと寂しいので、関係者に申し込ませて、学芸員にもしゃべらせて、と手配した。
締め切りは2月末なのに、今日になって申し込んでくる奴もいる〜! とまあ、そんなこんなで、ポスター発表も19題ほど集まった。ちょっとした学会規模じゃないかな。
けっこういろんな話題が聞けるので、自然に興味があったら来てね。とまあ、今日は宣伝。
山岸哲が大泉緑地公園(大阪府堺市)でモズを調査した結果は、『モズの嫁入り』という本に載ってたりする。大泉緑地でのカッコウやコウカンチョウの繁殖記録が載ってるという意味でも重要な本。残念ながら絶版。
というのはさておき、山岸のモズの研究の成果で密かに一番好きなのは、1982年6月号の「科学」という雑誌に載っている。タイトルは「モズのなわばりについて」。そもそもホオジロの次にモズを研究対象に選んだ山岸は、両種のなわばりに違いがあるかを問題にしたかったはず。で、この文章はホオジロは放ったらかしなのは気に入らないが、モズのなわばりについていろいろ書いてある。中でも面白いのは種間なわばり。長時間対象を見続けるという研究スタイルをとっていた山岸は、モズが他の種を追い払いに行くのも観察していて、それをちゃんとデータにまとめてくれている。これは意外と貴重。
モズは、ドバト、キジバト、ツグミ、ヒヨドリ、ムクドリ、シメ、カシラダカといろんな相手を追い払っているのだが、とくにツグミへのあたりが強い。回数が多ければ、追いかける距離も長い。なわばりの中に入れないぞ! という感じ。山岸はこれを、モズとツグミの食性が似ているからと指摘している。
日野は『鳥たちの森』の中で、種間なわばりは、資源要求の似た2種が、資源分割をしにくい環境にあった場合、成立しやすいと指摘している。地面で似たような物を採食するモズとツグミは共存しにくいのだろうか?
で、気になるのは、
他種を追い払うという行動がどのくらいあれば、種間なわばりと認定しうるんだろうか? もちろん特定のエリアからの排斥であると認められないとダメだろうが、頻度は? ときどきは見逃してもいいの?
カラスとかヒヨドリは、けっこう他種を追い払ってるけど、あれって種間なわばりかなぁ? カラスとアオサギで重なる資源要求って、やっぱり巣場所? じゃあ、カワウも追い払わなくっちゃ。
昨日は、昼からずっと本と戯れていて、気が付いたら日が変わり、日記を書き損ねた。本の楽しみは、紹介する<読む<買う<並べる&眺める。であると思う。
というわけで、楽しく本を並べた。世界の、そして世界の各地域の鳥のハンドブック(ハンドブックとはその名に反して、でっかいぶっとい本で、たいてい何巻ものシリーズになっている)を買い集めているのだが、今までは棚の中に平積みで押し込んでいた。どこに何があるのか見つけるのが大変だった。それを順番に並べた。格好いい〜。うっとり。そして使いやすくなった。
近頃は、いろんな鳥のグループごとのガイド(そのグループの全種が載っている)が出ていて、これもけっこう買い集めている。これまたどこに何があるんやら、という状態だったのを一同に並べた。うーん美しい〜。
で、判明したこと。世界の鳥のハンドブックの12巻を買い忘れている。そして、アメリカムシクイのガイドが2冊ある。ただでさえあまり必要のないアメリカムシクイなのに…。
アカガエルの卵塊を見に行った。普通の産卵地は、林に隣接してるか、とっても近く。でも、ここのは林からとっても離れている。あっちやこっちの林からほぼ等距離。生みに来た親カエルは、元の林を覚えていて帰るんだろう。でも、生まれた子カエルは、親と同じ林に帰れるんだろうか?
能勢のヌートリア情報をいただいた。駆除のために捕まえたとのこと。場所を聞いて思いだした。それって1週間ほど前に、川岸に箱ワナが仕掛けてあるのを見た場所では?
その川沿いを延々と歩いたけど、ヌートリアには出会えず。たくさん生息してると書いてあるのに…。いててもパッと行ってパッと確認できるもんでもないのが面倒な奴(まあ、メインのターゲットではなかったので、フィールドサインを真面目に探したわけでも無かったけど…)。
で、その情報に、農作物の被害もたくさん出ているとの一文があった。
大阪でヌートリアはどんな問題を引き起こしているのかと改めて尋ねられるとちょっと答えにくかったりする。主な生息地は、淀川本流とその主な支流。その周辺にはすでに農耕地はあまりなく、農作物被害はほとんど出ない。大型二枚貝を食べていると問題ですね〜、てな弱い返事をすることが多かった。
というわけで、能勢町で農作物被害が出ているのなら、ヌートリアの問題点を指摘しやすい。大阪でのヌートリアの分布を考えると、農作物被害を起こしうるのは、能勢町と豊能町くらい。能勢町の農業被害の現状はよく聞いておかなくては! というわけで、ぜひ詳しく教えて下さいとお返事した。
今日、Kさんが主張していた。ツグミは音を聞いて地中の虫を見つけて、採っているのだそうな。ある日、ツグミが地中のミミズを、100発80中の高確率で採っているのを観察して確信したとのこと。と言われても、こちらは確信できないので、詳しく観察内容を説明してもらった。
ツグミが地面で少し先の方を向いて、タタタタと歩いていき、顔の片側を地面に向けていたかと思ったら、嘴を地面に突っ込み、ミミズを食べていた。成功率は80%はあった。
あれは、音でミミズの存在を察知して、採っていたに間違いない。
説明されても、どうして音で見つけていたと判断できると思うのかわからない。というと、近づいてから顔の片面を地面に向ける行動は、片耳でよーく聞いているのである。との説明。明らかに音でネズミを見つけるフクロウは、音で探す時はむしろターゲットに正面を向ける。顔の片側を向けるのは、むしろ片眼でよーく見ていたのではないのか? と疑問を呈したがゆずらない。
件の観察で、ツグミが聴覚に頼っていたのか視覚に頼っていたのかは結論できるはずはない。ということだけは結論できる。で、問題は、本当のところツグミはどうやって地中の虫を見つけているのか。もちろん手当たり次第に掘り返している時もあるだろうけど、80%もの高確率でヒットするなら、なにかのキューを使っているに違いない。視覚か聴覚か震動かってとこだろうと思うけど…。
秋には高鳴きしまくっていたモズは、春先になると高鳴きはせずに、もっぱら物真似してるように思う。他の季節に物真似をしないって訳でもないだろうけど、この季節が一番の物真似シーズンでは?
秋は、雄も雌もそれぞれ単独でなわばりを確立しようとする季節。だとしたら、高鳴きは他個体に対してのなわばり宣言と考えて問題なさそう。
今は、雌が自分のなわばりを放棄して、雄とつがいを形成して、雄のなわばりに入る季節。いわゆるモズの嫁入り。ってことは、物真似は雌に対するアピールではないかと。
だとしたら、
・物真似するのは、もっぱら雄。
・つがいを形成した雄よりも、つがい形成前の雄の方が物真似する。
という観察ができるはず。今日見た物真似モズは確かに雄だった。これから気をつけてみよう。
で、今日見た物真似モズは、尻尾を回してなかったと思う。でも、杭の上にとまって下を見ているモズ。明らかに獲物を探している雰囲気。彼(雄だった)は、グールグルと尻尾を回していた。これは尻尾を回す理由と関係があるに違いない。というわけで、仮説が二つ。
・尻尾回しは、人間でいえば貧乏揺すり。無意識に集中を高めているとか。
・尻尾回しは、ネコが獲物を狙っている時に尻尾を動かしているのと同じ。興奮してるってことか。
どんな状況で尻尾を回しているのか、回していないのかについての観察を集めたら、もう少し判断できるかも。
一昨日、今日とアカガエルの卵塊を見つけた。昨年、サボったので、2年ぶりの出会い。
久しぶりの出会いなのに、一昨日も今日も、多くの卵塊が干上がって、湿った地面にべちゃっと広がっている。遠目に見てもアカガエルの卵塊とは思えない。
2月の後半になって雨が少なかったってことかと。干上がっている卵塊の中で、少数派ながらも、普通な感じに水に浸かっている卵塊も。優秀な天気予報士が付いているかどうかは重要。
公園の果実がいつ頃なくなるかを調べている。毎シーズン、果実がなくなった!と叫ぶ日がある。標識した枝に果実がほぼなくなった時(最初に標識下時の5%以下になった時)を果実がなくなったと称している。称してはいるのだけど、実は公園にはなくなっていない果実がある。ランシンボク、コムラサキ、シュロ。
そもそも果実がなくなったと言ったとき、誰にとってなくなったのかが重要かもしれない。ツグミにとってみたら、最初から食べる気のない果実があろうがなかろうが関係ない。カラスにとっても、ムクドリにとっても然り。口のサイズが小さいメジロにとっては多いに然り。というわけで、個々の種が食べる果実を特定しておいて、その種にとって果実がなくなった〜!と叫ぶのが正しい。
そういった意味では、ランシンボク、コムラサキ、シュロはほとんど誰からも食べられないから、こうした果実が残っていても果実がなくなった〜、と叫ぶのは、果実食の鳥にとっての果実の有無を議論する上では正しい。
大阪府内のホオジロ類7種の分布情報をメッシュで管理している。環境省の三次メッシュコードというやつ(旧メッシュコードというべきか)。今日は、野外を調査と称してフラフラ歩きながら、そのデータをどう扱ったら面白いかなぁ、と考えていた。
とりあえず分布図を作る。メッシュ単位でプロットを落としてくれる親切なソフトもあるから、便利(実際には手でプロットを落としていたりするけど…)。でも、それだけでは面白くない。というわけで、種間の分布を比較してみたい。できればそこから個々の種の分布のパターンについて何かしら結果を出したい。
まずは、メッシュの位置関係を抜きにした分析をしてみよう。
今朝、家から出たら、小銭が落ちる音。そやった。穴が開いていたんや。財布に開いた穴と、ズボンの後ろポケットに開いた穴。その穴の位置が見事にコラボした結果が、この音に結実したのである。
などと、考えてる場合ではなく、とりあえずお金落とさないように気を付けなくっちゃ。
そういえば穴との付き合いは、これだけではない。
この前まで履いていたズボンは、ポケットに穴はないものの、内股に穴が…。これは自転車に長時間乗った成果で、我がズボンには軒並み内股に穴が開いていく。目立たないだろう、と思う内はそのまま履いているのだが、電車に乗って座るときは、股を開かないように注意が必要。日常的にも、とてもお行儀がよくなる。間違ってもヤンキー座りはできない。
大部分の靴下にも穴が開いている。今日履いていたのには、かかとにでーっかい穴が開いていた。つま先の穴も多。つま先とかかとの両方に穴が開いてくれると、何のために靴下を履いているのか、ふと疑問に思うことも少なくない。
そして、なんといっても有名なのは靴の穴。なかでも夏に穴が開いたのに、そのまま半年はき続けているクロックスモドキくん。
穴が開いていると何かと不便だけど、日常生活をエキサイティングにする効果がある。さあ、みんなも穴穴生活を。
午前、昼、午後、夜と忙しい一日だった。その一日の最後は、重大な案件についての会議であった。その一幕、二幕、三幕。
やっぱりイモ煮でしょ。いろんなイモを煮るの。まずキャッサバ!
何イモがあるかなぁ。キクイモ、ヤマノイモ、クワズイモ。
クワズイモは危険。テンナンショウも、ヒガンバナも。
レンコンはイモ? ダイコンやニンジンは? イモって何?
デンプンをたくわえる地中の器官。レンコンはイモでいいんじゃ。
ヤーコンとかキクイモはデンプンとちゃうし。
うーん。
だからキャッサバ!
キャッサバではなく、キャサーバと発音すべきである。
じゃあ、学校でもそんな感じで。
イナゴ採って食べよ! セミの幼虫掘りとか、カイコの蛹?
山形ではイナゴは普通の食べ物らしいで。子ども的にも食べ物と主張してた。
山形県民に、イナゴ、バッタ、キリギリス、コオロギとかを並べて、どこまでが食べ物か境界を決めてもらっては?
昆虫食は一般にはひかれるっしょ。
じゃあ、イナゴ採り大会をメインにして、有志による第二部で食べるとか。
やっぱりハチの幼虫がうまい!
ハチなら、ハチミツは?
養蜂してるとこに行って、ハチミツ採集を体験したら楽しい。
いろんなハチミツの食べ比べは楽しい〜。
けっこう味が違うよね〜。
なんか食べるのはマストなん?
マストです!!!
じゃあ、サヌカイトで石器作りして、その石器で料理してなんか食べるのは?
石器の切れ味を肉切って確かめたい。鶏肉?
原始人のコスプレ?
じゃあ食べる物も原始人な感じで。野外で採集したドングリとか、イモとか。
鶏肉とかイモを、石器で料理して、煮て食べるっと。
それって、イモ煮では?
魚のホネの絵本が出るらしい。といっても、もう少し先の話なんだろう。なんとなれば、後ろでその相談をしてる。相談というより、専門家に魚のホネについていろいろ質問している。
魚の頭ってどこ? どこまでが頭かはむずかしい。
魚の首は? 首はないねん。
魚のホネはなんこぐらいあるの? いっぱい。
一番ホネの少ない魚はなに? ウツボとかフグとかの仲間かなぁ。
わかったようなわからないような会話が延々と続く。思わず聞き耳を立ててしまう。時には突っ込みを入れてしまう。
トビウオはなぁ、滑空するだけなんやけど、飛び出すとき尾ビレでチョチョッて助走するねん。オオミズナギドリと一緒。
聞き取りは不正確かもしれないが、それはさておき、なんとなく聞き流していたら、突然オオミズナギドリという言葉が出てきて、思わず反応。トビウオとは違うわい!
でも、助走するんやろぉ。
するけど。
魚の尾ビレの形の違いも話題になっていた。なんか分厚い本を持ち出して、形を説明していた。のぞいてみると、尾ビレの形のヴァリエーションは、鳥の尾羽の形とよく似てる。が、名前の付け方はぜんぜん違う。へんなの。
初めて自分でミヤマウズムシ採った〜。嬉しい。
大阪府内の淀川水系でミヤマウズムシの記録があることを発見したのはおいらなのに、速攻でその場所に行って、さっそく採ってきたのはPであった。おいらがホネホネで忙しくて行けなかった合宿でミヤマウズムシを採ってきたのは萌蔵であった。密かに悔しかった。おいらはミヤマウズムシを採ってないー。
で、今日、妙見山周辺に行った。本来の目的は鳥の調査。しかし、この周辺でミヤマウズムシの古い採集記録があることは、しっかり予習してあった。密かにミヤマウズムシを狙っていた。あえていえば、ミヤマウズムシこそが主目的と言っても過言ではなかった。とくに目出度く採集できた後では、そう言い切りたい気分。
とにかくミヤマウズムシは山の奥の奥。そこそこ標高があって、かつ水がチョロチョロとしか流れてないところにいるらしい。水ががんがん流れているところでは、鳥の調査に専念し、源流部に近づき、水がチョロチョロしだしたところで、試しにプラナリアを探してみた。なーんもおらん。おらんやんか。と思いながら、とある石をひっくり返したら、プラナリアがいた。ナミウズムシとミヤマウズムシは頭の形が違う。違うはずだが、肉眼ではいまひとつはっきりしない。しないけど、なんか雰囲気がナミウズムシとは違う気がする。
さらに別の場所。ここでは約50年前にミヤマウズムシが採れている。川というより、ようやく水が少し流れてるかなといった程度の場所で試しに石をひっくり返してみた。プラナリアがいた。これはナミウズムシっぽい。でもプラナリアの密度は高そうで、さらに石を二つほどひっくり返したら、またプラナリア。これもナミウズムシかなぁ。で、さらに石をいくつかひっくり返したら、ミヤマウズムシ! 今度ははっきりナミウズムシと違う!
というわけで、2ヶ所でミヤマウズムシをゲット。今回の一連の淀川水系調査でのミヤマウズムシの生息地が一気に2倍。さらに、約50年前の採集記録がどうやら当てになるということも判明した。
ちなみに、今までも生きたミヤマウズムシは見せてもらっていたのだが、悔しいのであまりちゃんと見ていなかった。今回初めてちゃんとミヤマウズムシを見た。ナミウズムシと比べると頭の形が違うというけれど、確かにそうだけれど、それ以外にも違いがある気がする。まず、色が薄め。そして野外で一番頼りになるのは、体の前半部のプロポーション。ナミウズムシよりも細くなって、(頭なのに)尻すぼみな感じ。付け加えるなら(あまり役立たないけど)、フィルムケースに入れると、ミヤマウズムシは蓋の方に行く(2例だけの観察結果に基づく…)。
というわけで、帰る前にPと萌蔵に連絡して、帰ってさっそくお土産を見せて自慢した。どんなもんだい。
とまあ成果があったのだが、肝心の鳥の調査はというと。一番の目的のカワガラスは結局確認できず。おかしいなぁ。
ここんところ大阪のあちこちをホオジロ類を求めてウロウロ。と言っても、川沿いとか農耕地を狙うことが多く、山の情報は少なめ。
で、山に行って林のホオジロ類の情報をおくれ〜。と頼んでみた。行ってきてくれたのはいいけれど、アオジしかおらんかった。という報告。えー、カシラダカは? ミヤマホオジロは? そして何よりクロジは〜?
アオジだけでは物足りないので、我が輩が自ら調べてきてくれようぞ!
というわけで、行ったのである。結果、確認できたのはアオジだけ…。すみませんすみません。偉そうに言ってすみません(言わずに思っただけやけど)。
アオジを確認したどころか、アオジすらあんんまり見つからんかった。カシラダカやミヤマホオジロなんかいるかい! クロジ? 何それ? って感じ。
ちなみにそれは、林が続いている場所のこと。棚田との境界部には、ホオジロやカシラダカがおり、アオジも林縁に多い感じ。山の林って、林だけだとホオジロ多様性は少ないのね。クロジくらいはいていいと思うんだけど…。
30羽ちょっとのカラスが、グルグル飛び回りながら騒いでいる。まだ塒入りには早い時間。とすると、またタカをみんなでいじめているのかな? というわけで、追われている茶色い鳥がいないか探してみるが見つからず。なんで騒いでるのかなぁ、と思ってそのときはそのままになった。
しばらくして行ってみるとまだ騒いでる。で、近づいてみると、下にカラスの死体があった。翼と胸骨だけしか残っていない。翼に風切羽と雨覆が残っている以外は、羽根も皮も肉すら残っていなくて、綺麗にホネになっている。明らかに喰われた後。それも新鮮。騒いでいたのは、これがあったからか。もしかしたら、さっきまでタカが喰っていたのか?
翼の羽根だけ残した綺麗なカラスのホネの標本なので、拾って持ち帰ることにした。相変わらず、上では30羽ほどのカラスが騒いでいる。死体を持って歩いていると、騒ぐカラスが付いてきている様子。どこまで付いてくるんだろう、と思ったら、100mほど歩いたら付いてこなくなった。そして騒ぐカラスもいなくなった。
やはりカラスの死体に騒いでいたらしい。で、その辺りから死体がなくなれば、一応興奮状態は収まるらしい。死体にひっついて、あるいはそれを持っている人に付いていって騒ぐことも、死体を持っている人を攻撃することもないらしい。
人ではなく、場所に付くのは、幽霊みたい。
2月終わりから6月までカエル三昧になりそう。アカガエル類、ヒキガエル、アオガエル類と調査プロジェクト。と関連して、研修を兼ねた観察会。研修&観察会を6回予定。それぞれどこに行くか決めるのがけっこう大変。
サンショウウオ類の調査もしたいけど、難しいかなぁ。
なんだかんだで今月は、自転車だ徒歩だで、石川沿いをかなりウロウロした。結局、千代田橋(汐ノ宮駅のところ)から大和川合流までは見て回った感じ。この前、石川を盛んに歩いたのは、2005〜2006年頃なので4年振りくらいになる。たった4年でけっこう変わった。
何が変わったって、とても歩きやすくなった。自転車で走りやすくなった。自転車道がかなり整備されたと思う。歩くのは薮との闘いだった区間も護岸されて歩きやすくなった。ヨシ原や薮が減って、グランドが増えた。
全体の面積でいえば、4年間に変化した部分はわずかなのかもしれない。でも、わずかな変化でもちょっとずつでも、変化は続いていって、数十年後には京都の鴨川みたいな川になってしまうんじゃないかと懸念される。
50年後も石川の河川敷にカヤネズミやホオジロがいますように。
今日は久しぶりに一日歩いての調査。現在、大阪府内の越冬ホオジロ類分布調査のクライマックス。というか、昨年と今年の12〜2月に調査しているのだけれど、最後の最後になっていままでのほほんとしていたツケが回ってきた感じで、大あわてで抜けているエリアの調査に行きまくっている。自分で行けない場所は、他人に押しつけてと忙しい。
で、先週から今週は自転車で3回ウロウロ。今週に入って自動車を出してもらって1回ウロウロ。今日は歩いてウロウロ。どれも一長一短。
車はいいわぁ。徒歩だと2日かかるエリアを1日でまわれる。スピードの割には、2日分しか回れないという気もするが、やはり広域カバーできるのは大きい。ただ、ここと思った地点しか調査できないのが残念。きっと通過した場所にもターゲットの鳥がいるだろうに。それ以外にもおもしろいものがあっただろうに。でも、気付かず通過。調査は飛び飛びの点々。
そういう意味では、徒歩はいいわぁ。距離はかせげないけど、ちまちまと色んなものが見える。線状の調査ができる。思いがけない場所での発見は、徒歩にまさるものはないって感じ。基本川沿いの調査だったのだが、すこしそれてカシラダカを見ていたら、目の前でチョウゲンボウがホバリングしてくれた。社寺林でクロジを探していたら、コジュケイの群れをゆっくり観察できた。川沿いの調査を終えて、駅に向かう途中、なんとなく寄り道した休耕田でホオアカを確認。車では、こうした意外な出会いが少ない。
で、距離を稼ぎつつ、線状の調査ができる自転車。とってもいいのだけれど、登り道がしんどい〜。調査終えてから自転車に乗って帰らなあかんのがダルイ〜。バイクはスピードが出すぎで、入れない場所も多いので、アシスト付き自転車がベストかもと思う今日この頃。ただ、けっこう自転車を持ち上げて移動する場面もあるんだな(階段の上り下りとか)。アシスト付き自転車って、やっぱり重いんだろうな…。
カワウの目の色は緑、コサギは黄色。はい正解。では、話がすぐに終わってしまう〜。
今日は、コサギとカワウの皮むきをした。皮むきでは、目玉を取り出すのだけど、コサギの目玉は黄色くて綺麗だった。しかし、カワウの目玉は黒っぽくて濁った感じ。生きてる時のカワウの目は、とても綺麗な緑色なのにとても不思議に思った。
死体になって、皮むきして目玉を取り出しても、記憶している限りでは、だいたい生きてる時と同じ色をしていると思う。ひからびていたらダメだし、目玉に出血があると色が変わるけど。
近頃剥いたので言えば、キンクロハジロは黄色、ハイタカも黄色、ホシハジロは赤。なぜカワウだけ死ぬと目の色が違うのか? 目の色が、色素で色が見えている場合と、構造色になっている場合があって、構造色の構造が死体では崩れるんだろうか? それとも単にカワウの死体の状態が悪かった? 次のカワウの死体でも要注目。
昨年調査したときは、大阪のオオジュリンはほとんど淀川にしかいないな〜、と思っていたのだけど、今年の調査の結果けっこうあちこちで見つかり始めた。昨年はオオジュリンの少ない年だったのか、昨年は淀川以外のオオジュリン生息地の調査が足りなかっただけなのか気になるところ。
皮のなめし作業をしながら、生態学的な問題を論じ合った。なめし作業は、手先は忙しいけど、頭と口はあいているので、議論をするのにいい機会である。テーマはたとえば、
・クマやサルがいなくなると、森林の更新にどんな影響が出るだろうか?
・増えたシカを大量に捕殺して、森林から除去した場合、森林システムの物質循環にどんな影響が出るだろうか?
ルーティン以外の調査として、今月は大阪府内のホオジロ類分布調査と淀川水系のカワガラス調査をすることになっている。3月からは淀川水系のカエル類の分布調査がメインになるので、鳥の調査は今月限り(というのは大げさだけど、あながち大きく違っているわけでもない)。
最悪カワガラス調査は来月以降にずれこんでもいいけれど、越冬ホオジロ類の分布調査は今月に片を付けたい。ということで、限られた残り日数で、ホオジロ類とカワガラス調査を兼ねつつ、どこに行くかを決めなくてはならない。パズルのようで楽しいとも言える。祈ることは雨が降りませんように〜。
現在の調査予定は以下の通り。大阪府内をウロウロする時は常にホオジロ類調査。
・ルーティンの大和川下流部の水鳥調査のついでに堺市北西部を自転車でまわる。
・初谷川のカワガラス調査を兼ねて、豊能町西部をウロウロ。さらに野間川に回る。ついでにミヤマウズムシを狙う?
・余野川のカワガラス調査を兼ねて、豊能町東部をウロウロ。
・穂谷川のカワガラス調査を兼ねて、枚方市東部をウロウロ。
・天野川のカワガラス調査を兼ねて、交野市から四條畷市東部をウロウロ。
・ホオジロ類を探して、八尾市西部、東大阪市、大東市を自転車でまわる。目標地点は深北緑地。
・ホオジロ類を探して、生駒山地縦走(高安山〜生駒登山口)。
・ホオジロ類を探して、北河内の山手をウロウロ(大東市龍間〜四条畷市)。
日程ギリギリ。雨がふりませんように。
3月に繰り越すカワガラス調査は、余野川残り、猪名川、亀岡の川、高槻市北東部の川、能勢町の川。カワガラス調査の参加者募集中〜。
この一週間は寒かった。日曜日と水曜日こそ室内にいたものの、あとはずっと外にいた。よりによってこの寒い一週間に。気温がどうとか以上に、体感温度が低かった。
月曜日、雨の中、カバの解体作業。解体作業を見ていたに近いが、動かずに雨に濡れながら、外にいるのは寒い。
火曜日は、カバの皮むきの続き。発見の連続で盛り上がったが、午後からずっと外の作業。寒かった。
木曜日と金曜日は、一日中、自転車で走り回っていた。気温が低く、風も強かった。
今日は、山を歩いた後、公園をウロウロ。雪降ってたし!
気温的には今日が一番低かったと思うが、体感的に一番寒かったのは、月曜日。どんな気温でも動いていたら耐えられる。寒い中、濡れてあまり動かないのが一番寒い。
で、思うんだけど、これだけ寒かったのに、風を引かなかった。月曜日は風邪引いたと思った。火曜日も思った。金曜日の朝、風邪引いてないかけっこう微妙な感じで、金曜日に帰ってきた時は熱っぽかった。しかし結局、風邪は引いていない。もう少し賢いかと思ってたんだけど…。
今日もホオジロ類を探しに自転車で出発。途中もホオジロ類を少しでも見つけようと、大和川や石川でもホオジロ類モード。妙に盛り上がって、目的地を回りきれなかった。
なんとなれば、4ヶ所でホオアカを見つけたのである。大和川2ヶ所、石川2ヶ所。こんなにあちこちにいるとは知らなかった。
最初のホオアカ発見は偶然であった。アオジを見てたら、隣にホオアカがいたのである。びっくり。
2羽目のホオアカは少し狙った。こんな環境はホオアカがいるのでは? と思いながら探していたら、予定通りホオアカがいて、びっくり。
3羽目はかなり強気。橋の上から、あそこにはホオアカがいるに違いない!と断言してから現地へ。本当にいて、びっくり。
4羽目はちょっと手強かった。この環境なら、きょうの引きなら、絶対にホオアカはいる。と信じてがんばって探したら、ちゃんと見つかった。もはやびっくりはしない。当然である。
というわけで、ホオアカを見つけるコツを何かしら体得したような気がする。
さて、ホオアカ探しは、2段階からなる。
その1:ホオアカが生息している環境の見極め。
その2:草地から飛び出したホオジロ類をチラッと見て、あれがホオアカだ!と判断する見極め(もちろんその後、追いかけて姿をきちんと確認する必要がある)。
ホオアカ探しについては、師匠がいて、密かに弟子入りしている。師匠はホオアカマスターで、ここにホオアカがおる!と見極めては見つけてくるという達人なのである。師匠のお言葉と共に、今日の経験に基づいたホオアカ探しのコツを整理しておこう。
我が敬愛するホオアカマスターの師匠によると、ホオアカが生息している環境とは、ほぼ裸地状態の広めの農耕地が広がる中に、休耕田かなんかのちょっと丈の高い草地or薮が少し混じる。って感じの場所とのこと。
今日体得したホオアカが生息する環境とは、15cm以下の丈の低い草地が広がり、隣接して丈の高いヨシ原があるような河川敷。師匠の教えそのままである。ただ、師匠はホオアカの主な生息地は農耕地である、と断言しているのに対して、弟子はいまだに河川敷でしかホオアカを発見できていない。師匠はなにか勘違いしているのではないかと、不詳の弟子は考えているのである。
先日、我が敬愛するマスターから、ホオアカの識別について教えを受けた。曰く、ホオアカは飛び方が他のホオジロ類とは違う。飛ばした時の行動パターンも独特であるとのこと。しかし師匠に冷たい弟子は、却下、と一言の下に、師匠の教えを退けたのである。なんというでかい態度であろうか。
が、その弟子は今日思った。ホオアカは、なるほど飛び方が他のホオジロ類と少し違う気がする。うまく口で言えないけど違う気がする。なんとなれば、飛んでる姿でなんとなくホオアカであると直感したりするのである。それから飛んだ後、降りる場所も少し独特。まずあまり遠くに飛んで行かないし。他のホオジロ類が丈の高い薮の中などに潜ることが多いのに、ホオアカはより開けた場所に降りる気がする。まあ、この点はさらに観察を積み重ねて検討したいところである。
とまあ、こんな具合に師匠の教えに関わらず、弟子はそれなりに成長しているのである。師匠ご安心下さい。
今日は、自転車で近場の平野部から丘陵にかけてを走り回って、ホオジロ類を探した。大阪府のホオジロ類の分布図作成プロジェクトの一環。
ホオジロやアオジなんて、どこにでもいるようなイメージなのだが、ぜんぜんそんなことはない。大阪府で言えば、どっちもいない場所の方が多いんじゃないかと思うくらい。アオジはいてもホオジロは見あたらないことも多い。ホオジロ類を探して歩いていると、アオジはともかく、ホオジロを見つけたら嬉しかったりするのが面白い。カシラダカにいたっては希少種に入れてあげてもいいかなと思うくらい。その他のホオジロ類にいたっては、確実に希少種。
アオジがいるところ、いないところのイメージ(あくまでも個人的イメージ)はこんな感じ。
アオジのいるところ。薮。とにかく薮。林床の暗い薮でも、ツツジの植え込みみたいなのでも、河川敷やため池の明るい薮でも何でもOK。薮さえあればその近くの開けたところにも出てくるけど、薮こそが本拠地
アオジのいないところ。薮がないところ。
大阪の平野部には驚くほど薮がない。都市公園も近頃あんまり薮がない。河川敷もため池まわりも、どんどん"綺麗"にされて、アオジの好きな薮は減っていく。だからアオジが見つからない! さすがに林が残っていればアオジは簡単に見つかるんだけど。ただ、ちょっと気になるのは、草ぼうぼうの休耕田があっても必ずしもアオジが見つからない。なんか別の要因があるのかも。
ホオジロのがいるところ、いないところの(あくまでも個人的)イメージは、
ホオジロのいるところ:林縁。林の側はあんまり暗くない方がいい。林の外側は、草地か農耕地があること。
ホオジロのいないところ:木と草地or農耕地のセットがない場所。暗い林内もダメ。
このイメージは、ちょっと違うかも。河川敷なら、あんまり木が生えてなくてもホオジロはいたりする。多くの都市公園には、木が植わってるし、そのそばに芝生があるけど、ホオジロはまずいない。何か重要な要素を見落としているのか?
カシラダカやミヤマホオジロの生息場所イメージは、ホオジロに近いけど、実際にいる場所はさらに限定されてる。カシラダカは河川敷にいるけど、ミヤマホオジロはいない。
オオジュリンは、ヨシ原。の一言で済みそう。
クロジは、暗い林床。だけど、暗い林床でもいないことが多いのは、生息密度が低いから?
ホオアカは、ある程度面積のある丈の低い草地か農耕地。と思ってたけど、もっと限定できるらしい。というのもホオアカ探しのスペシャリストは、ここにいると判断して実際に見つけてくるのである。広めの農耕地の中に草ぼうぼうの休耕田が混じっているようなイメージらしい。が、教わったイメージの場所を探してるのに見つけられない。いったいなんなんだろう?
というわけで、ホオジロ類がどんな環境に生息しているか、というのも意外と奥深いのである。ほんでもって、これはあくまでも大阪府でのイメージなので、他の地域ではまた違っていたりするんだろうなぁ。
明日は、年に一度の掃除の日。自宅の掃除が年に一度なんてあり得ないけど(我が家でも年に6回くらいは掃除する)、職場の場合は年に一度でも多いくらい。とはいえ、年に一度くらいは掃除をした方がいいらしい。なんとなれば、色んな発見がある。
某なにわホネホネ団の重要書類が発見されたのは、30分ほど前の話。団長は数ヶ月間探していたらしい。
夏に飼っていたツバメのコロちゃん。部屋の中で放し飼いにしていたので、あちこちに糞の跡。というより糞の山が残っている。これもこの機会に掃除。
購読している雑誌の山も、一年間経つとかなりの高さに。この機会に封を切って(封すら切ってなかった…)、とりあえずそれぞれの雑誌の定位置に配置。配置しようと思ったが、入らない…。仕方がないので、今年はEcographyを某博物館に寄贈することにした。そういえば昨年か一昨年にはOIOKSを寄贈したっけ。来年は、Ecological
Letterを寄贈かなぁ。
棚から引っ張り出したままの本も本の棚に。…戻らないが、なんとか無理矢理押し込む。
卵菓子コレクションも少し整理。一年でけっこうコレクションが増えていた。
とまあ、机周りはこんな感じ。ここまでで下準備。あとは、机や椅子や段ボール類を廊下に放り出して準備完了。標本関係の整理もしてたら、ほぼ一日がつぶれた。
カバになったことはある? ないのか〜。じゃあ一度なってみよう。
ほら、どう?
耳を動かしてみてみ。そうそう。けっこう動くっしょ。色んな方向の音が聞こえるよね。でも、あんまり小さな音が聞こえへんって? まあ穴が小さいからあまり音が通らんのかな。どっちかと言えば、骨伝導で聞こえんのが多いかもね。
周りはどのくらい見える? そうやね。目は飛び出た場所に付いてるけど、目の周りのホネが邪魔で、かえって視野はあまり広くないな。正面から45度くらい外に開いているから、左右はだいたい見えるでしょ? えっ? 後ろが見えへん。それは仕方がないっしょ。首も回らんから、後ろ見たかったら体ごと向きを変えて。そうそうそんな感じ。それから、口とかが邪魔で正面もあまり見えへんから、前に進む時は注意して。前の下の方なんか、なんも見えてへんで。
ご飯をどうやって食べるかわからんって? とりあえず、ご飯ありそうなとこに、頭を下げて。そうそう。下唇になんか当たったでしょ? ほら。食べ物見つけた。口開けて、パクっと。唇周りの触覚は敏感やから、それで探して。
こらこらケンカしたらアカン! そんなに口開けたら、いっそう前が見えへんやろ。
じゃあ、今度は潜ってみよか。耳は穴が小さいし、毛も生えてるから、水入ってこんから大丈夫。鼻は忘れんと閉じて。そうそう。今度は尻尾回してみよか。どう? え? いやいや尻尾回しても前には進まんで。
水の中どう? 楽ちん? そうやね。あんな小さい足で、その体重支えるのは大変やからねぇ。下が見えへんでも、あんまり気にならんしねぇ。とりあえず水の中に浮いとき。
どおやった? そうか、もう、あんまりカバにはなりたくないか〜。
今日は、カバの解剖に立ち会う機会に恵まれた。できれば雨の日は避けて欲しかったが、全体的に見ればこの月曜日に当たったのは、こちらとしては豪華メンバーで望めて幸いだった。動物園でも、実習生がたまたまカバの解剖に当たったらしい。かなり幸運というべきだろう。
生きてるカバは見たことあるが、意外と細部は見ていないことを実感した。そして、生きているのを見てるだけではわからないことも多かった。
カバの尻尾は、サンショウウオみたいに縦に扁平で変な形。先っぽにだけ剛毛が生えている。
ゾウはけっこう皮膚に毛が生えているけど、カバの毛はかなり薄い。ただ、口の横にちょびひげのような毛が生えてておかしい。
カバの皮は、背中が5cm近い厚さがあって、剥くのはたいへん。でも腹側の皮膚の表面は、人間の皮膚を少し拡大したような肌理がある。ツルツルじゃないのね。皮の厚さは1cmもない。その間はかなり一瞬でかわる。腹なら簡単に刺せそうな感じ。
カバの足は、前も後ろも4本指。あんだけの体を支えている割には足のサイズは小さい。手の大きな成人男子とさほど変わらない。でもって、足の裏はけっこう柔らかい。ゾウの足の裏とはえらい違い。
カバの乳頭は、後肢の間よりちょっと前よりに1対。
で、最大の発見は、カバに水玉模様があること。水色ではなく、赤い水玉模様。水玉模様ではなく、火の玉模様というべきかもしれない。よーく見ると、皮の表面にもあるようだが、皮を剥いて内側を見るととてもはっきりと水玉模様がある。けっこう綺麗。皮を切ってみると、皮の内部にはないように思う。血の汗をかくというカバのこと、汗腺と関係があるのではないかという説もあったが、今一つわからず。某大学の知り合いにサンプル渡して尋ねてみようということになった。
【追記】
カバの水玉模様を改めて見てみた。皮に血管や筋肉が付いている(付いていた)跡じゃないかと思う(皮の裏側の表面にしかないし)。どうしてポチポチと点在して付くのかはわからないけど。汗腺と関係あるなら面白いね。団長は骨片説を唱えていた。意味不明。
卒論でトドやアザラシの内部寄生虫を調べていた。という獣医さんの話を聞いた。アザラシの胃には最高で1万匹のアニサキスが付いていたらしい。痛くないんだろうか。
アニサキスは3種いたらしい。
きわめて局所的な話なんだけど、わがフィールドの池には、かつてホシハジロがたくさん来ていた。それがめっきり減ってしまった。いま目立っているのはキンクロハジロ。でも、これはキンクロハジロが増えたと言うより、キンクロハジロの渡来数は変わらず、ホシハジロの数が減ったので、棚ぼたでトップの座が転がり込んだ感じ。ホシハジロはいったいどうしてしまったんだろう?
とあるラジオ番組の取材を受ける。長年某局のパーソナリティを務めていた方が、やってきて一緒にぐだぐだと話をする感じ。ディレクターさんも含め昨年の夏にもやってきているので、今回もよろしくお願いします。的な始まり方だった。昨年は、ホネホネの取材であった。
で、取材が始まった。今回は大阪の都市公園で冬に見られる鳥がテーマ。鳥の話をうだうだしていた。ふと、感想をもらされた。ホネだけでなく、鳥も詳しいんですね。
そうそう、ホネだけではなく、少しは鳥もわかるんですよ。すっかりホネ屋だと思われていたらしい。ホネなんてほとんどわからないのに…。
今日、さんざん鳥の話をしたから、もしかしたら鳥が専門かもって思ってもらえたかもしれない。
観察会の準備で少しカワガラスのことを調べてみる。
鳥の繁殖期って、造巣、産卵、抱卵、育雛って要素を含むのが普通だけど、カワガラスはどうもやたらと時間をかけて造巣するらしい(少なくとも時間をかけることがあるらしい)。というわけで、造巣を繁殖期に混ぜると一年のほとんどが繁殖期であるかのような話にもなりかねない。というわけで、カワガラス業界では暗黙の了解のもと、産卵以降を繁殖期と称している様子。
ところが一方で、非繁殖期(おそらくカワガラス業界の繁殖期以外の季節ということだろう)のカワガラスは、雌雄それぞれ別になわばりを持ってるという報告がある。なわばりを持ってる個体と同時に、けっこうフラフラしている個体もいるようなのだが。だとしたら、非繁殖期に造巣しているつがいのなわばりはどうなってるんだろう? モズの嫁入りみたいなつがい形成が行われるのか?
もう少しちゃんと文献をあたれば答えが得られそうな気がするが、とりあえずカワガラス業界も奥が深いんだなと思った。
Yさんは、古くからの知り合いの鳥屋。顔は怖いけどいい人だった。数年前に亡くなった。死ぬちょっと前に、素人向けに鳥学の本を書けと言われていた。たぶん一番手近な鳥の研究者だったから言われたのだろう。いやいや私ごときにそんなぁ。と逃げてみた。それでもYさんからの圧力が強まる。じゃあどんな本を希望しているのか一度話をしてみよう。というところで亡くなられた。話は宙に浮いた。でも、遺言みたいな感じになってしまった。
今日、Nさんからとある隔月誌に、”鳥類学の基礎的なことなどを”連載しろという指令をいただいた。おまえはYさんの亡霊か!と心の中で突っ込んでみた。Yさんの遺言を実現に近づけるチャンスかもしれない。でも、これ以上仕事を抱えるのはいかがなものか。そもそもそんなん書けるのか。
鳥類学っていったい何? とりあえずそこんところを考えてみよう。
モンゴルから鳥の研究者がやってきた。少しお話を聞いた。
モンゴルって、日本より自然環境がいっぱい残っていて、鳥も多いのかと思ったら、自然環境は残っているかもしれないが、鳥の生息密度は低いのだそう。そして、鳥になかなか近寄れないんだそうな。乾燥地帯が多くて生息密度が低く、狩猟圧があるから鳥が逃げるんだろうか? 日本では鳥を近くて撮影できる!ということでカメラをさげていて、盛んに鳥を撮影しているようすだった。
モンゴルの送電線では、100kmで700羽もの鳥が死んでるらしい。一年間の数字かと思ったら、どうも100kmを順に調査していって700羽確認できたという話らしい。乾燥しているから死体は長期間残ってそうだけど、かなりの数字。希少な猛禽類がけっこう死んでるらしい。で、もったいないことにその死体は、回収せずに放っておかれるだけらしい。ご本人ももったいないと思っている様子で、学術利用であれば提供してくださるようであった。
どうもモンゴルはお隣の大国と違って、学術研究という点がクリアされれば、気軽に国内の動物の死体を国外の研究者に提供してくれるらしい。アジアノロバの死体数百隊をドイツに提供したという話もされていた。鳥の死体は欲しいが、研究成果をあげる予定があるわけではないのが辛いところ。日本と同種、別亜種といった鳥も多いので、興味を持つ研究者は他に大勢いそうではある。
何もお返しできないのに、死体だけもらうってわけにもねぇ。自分で行くか誰かを派遣して、モンゴルで死体を集積するシステムを作るのに協力するとか? 少なくとも現地で何らかの処理をした方が、国外に送りやすいし、できるだけモンゴル国内に標本が蓄積される道をつけるべきな気もするし。
『サイチョウ』という本を読んでるところ。サイチョウって鳥は、それなりに知ってたつもりだったけど、知らないことがいっぱいなのに気付く本。やっぱり実物を長く見ているというのには意味があるんだなぁ、と思う。
サイチョウのあの嘴の上の突起はカスクというらしい。で、カスクの中はだいたい中空なんだけど、オナガサイチョウだけはカスクの中身が象牙質で硬くなっているんだとか。そしてオナガサイチョウは硬いカスクを空中でぶつけ合う一騎打ちをするのだという。見てみたい。
サイチョウと言えば、抱卵から巣内育雛の間、メスが入口をほとんどふさいで樹洞に閉じこもることで知られている。これって、メスが自分でふさぐんだね。そういえばそういう記述を読んだことがあるような。で、なんでメスが閉じこもるのかについては、まだ諸説あるそうな。巣の中でメスによる子殺しも報告されているという。
大型の果実食の鳥のグループとしては、中南米のオオハシ類、アフリカのエボシドリ類、アジアからアフリカのサイチョウ類が上げられる。中でもサイチョウが一番体のサイズがでかいグループに当たるらしい。
でもって、サイチョウで一番驚いたのは、サイチョウ研究は1990年代になってようやく発展してきたこと。54種しかいないサイチョウ類の研究者が集まる国際サイチョウ会議というのがあって、1992年以降、4〜5年に一度開催されてるってこと。そんなに愛されているとは。
湖北町に鳥を見に行った。湖北野鳥センターの横に、道の駅みずとりセンターがある。道の駅大好きなので、昼飯時に買い物に行く。イシガイの佃煮なるものを見つけて買ってみる。
道の駅の横にヤギが2頭飼われていた。遊んでみたかったのだが、鳥見が目的なので、予定のコースを歩くにはバスの時間が迫っているので、泣く泣く断念。ヤギを飼って、ヤギのミルクを飲むという企画は楽しげとか思った。
予定のバスに何とか乗れて、無事に大阪に戻ってきた。大阪駅の某ちょっと高級な感じのスーパーI。低温殺菌牛乳とか発酵バターが置いてあるので気に入っている。で、低温殺菌牛乳を買おうと立ち寄ってみると、ヤギのミルクなるものが置いてあった。とても高い。でも、ヤギのミルクを飲んでみたい。よく見るとちゃんと低温殺菌している。すばらしい。というわけで、思い切って買ってみた。
帰ってきて、わくわくしながら副団長と一緒に味見。…。二人してしばらく無言。言葉を選んで感想を言ってみる。要約すると、あまりうまくない。薄いし、この味、というか臭いは苦手。ヤギの皮を剥くときの臭いがある。肉にも臭いがあればミルクにも同じ臭いがあるらしい。ヤギのチーズもこんな臭いがするので、苦手。好きな人は好きなんだろうけど。
というわけで、団長にプレゼントすることにした。一口飲んだ団長の感想。うまい!ヤギのチーズの味がする! そうでしょうとも。
というわけで、ヤギを飼うのは断念。肉もミルクも臭いのでは使い道がない(その臭いが好きな人は好きなんだろうけど)。それならアイガモを飼った方がまし。
と思いながら、アイガモが産んだ卵で卵掛けご飯を食べた。イシガイの佃煮と一緒に。こっちはうまかった。
鳥の冬の食糧として、緑色のカメムシが意外と重宝されているらしい。ツアアオカメムシだっけ?
見せてもらったハクセキレイの画像。嘴にしっかり緑色のカメムシ。
植物園で教えてもらったモズのはやにえ。ロウバイの枝にはしっかり緑色のカメムシが刺さっていた。二つあって、どちらも緑色のカメムシ。
ハクセキレイにも、モズにも見つけやすい冬の昆虫ってことらしい。どちらも隠れている虫を見つけるのがそんなにうまいとも思えない。ということで、けっこう見つけやすい場所に隠れている? あるいは冬でも動いてる?
和泉市の山手を一日ウロウロした。手元にある地図は、15年前ほどに測量されたものらしい。大阪市内ならいざ知らず、和泉市の山手は大幅に変わっていて、想定外のでっかい道が縦横に付け加わっている。下手をすると、地図を持っているのに、自分がどこにいるかわからなくなる。
手持ちの地図には、そもそも和泉中央駅がない(光明池駅はぎりぎりある)。必然的に和泉中央駅周辺のニュータウンもなく、<宅地造成中>と書いてある。もう造成終わってるし…。
山に向かう途中に、想定外のでっかい道が横切る。山際にも、でっかい農道が走っていた。国道も付け替えられている。父鬼川沿いには、右岸側にもでっかい道路が造られている様子。誰が使う道なのか疑問。
槙尾川沿いでは、槙尾川ダムの工事中。付け替え道路が建設されつつある。ダム本体ができる辺りの林はすでに伐採されて、本体工事を待つばかりって感じ。
おかげで耕作地やため池の様子も大幅に変わっている。というか大幅に減少している。バスで山手に行って、歩いて和泉中央に戻ってきたのだけど、和泉中央駅が近づくにつれて、地図が役に立たなくなっていき、最後はとりあえず多くの人が向かっていく方向に付いていったら駅に着いた。
ため池を埋め立てたとか、小規模な農耕地が宅地に変わった程度の変化は、古い地図でもそれなりに対応できる。が、大規模な宅地開発とか大きな道路を通されるとぜんぜんわからなくなる。
大阪府でここ15年ほどで大幅に様子が変わった場所としては、和泉市はNo.1なんじゃないかと思う。和泉市だけでも新しい地図が欲しいな〜。
10日ほど前に、L(Lはlaitに通じるので、皮肉な感じでぴったりと思い、仮称Lに決定)からキクイモをたくさんもらった。袋に一杯。みんなで分けるというと全部おまえが喰えという。それ以来、自炊の夕食にはすべてキクイモが入ってる。キクイモは大好きなので不都合はない。
豚汁にキクイモ、炒め物にキクイモ、ほうれん草とミンチのスープにもキクイモ、キクイモチップス、キクイモのきんぴら。キクイモはどんな料理にしてもうまい。現時点で一番のお気に入りは、脂身の多い豚肉(ベーコンでも可)と一緒にカリカリに炒めて、塩胡椒を振ったの。うまい。
と知り合いとキクイモのうまさを語っていると、キクイモを料理するとき皮を剥くかどうかでもめた。おいらは基本なんの皮も剥かない派なので、当然キクイモの皮も剥かない。ゴボウは皮こそがうまいという。キクイモもゴボウに通じるので皮を剥かないのが正しいに違いない。
激論の末(ウソ)、味見して、剥かない方が旨いに違いないということになった。皮があった方が歯ごたえがある、風味もあると思う。キクイモ料理を作るときはご注意あれ。
コンテストの類は、すなわち参加者と審査員との闘いなのである。審査員の傾向を読み、対策を練り、裏をかくというゲームなのである。
今年もとある写真ギャラリーに作品を出品することにした。コンテストではないけど、審査員が見て、コメントを頂けるらしい。この闘いも4回目。そろそろ審査員の傾向はわかってきた。今回の作品は見事に急所を狙った攻撃といっていいだろう。
応募作品の一つは、とある外部寄生虫の写真である。手に持った鳥に寄生虫いっぱい引っ付いている。寄生虫好きにはたまらない絵に違いない。
思い起こせば3年前。手に持ったヒヨドリの画像で闘いを挑んで敗れ去った。手に持った動物の画像はダメなんだとか。しかし今回は違う。鳥は手に持っているかもしれないけど、あくまでも寄生虫の画像なのである。寄生虫をその生息環境と一緒に撮影しているのである。生息環境は持ってるけど、寄生虫は持っていない。どうだ!
もう一つの応募作品は、とある綺麗な鳥の画像。この鳥を撮影するカメラマンは多いだろうが、こんなアングル、こんな距離から撮影した画像は少ないはず。なんせ、実質的に接写なのである。どうやって撮影したかは、ヒミツ。
昨年は同じように撮影したウグイスがものすごく誉められたと聞いている。ただ撮影日がレギュレーション違反だったので選考からはずされたらしいが。今回はレギュレーション違反は何もない。どうだ!
今年こそ、勝ったな。
ヒヨドリ、ツグミ、シロハラの冬期の動きは、果実の豊凶というか、冬のどのタイミングで果実がなくなるかで、けっこう説明できる。メジロはどうなんだろう? と、偉そうに団体客に果実と鳥の関係を解説しながら、ふと不思議に思った。
半年以上、集まってきたヌートリア情報を整理もせずに堆積させていた。これではいかん!とようやく整理に手を付けた。直接的動機は、原稿を書くのを少しでも先延ばしにするためなのだが、問題の原稿にも関係あるので、編集者さんは理解してくれるに違いない。
でも、ちょっと寄り道して、大阪のヌートリア情報が毎年どのくらい集まってきているか集計してみた。
2000年 2地点、2件
2001年 1地点、4件
2002年 1地点、1件
2003年 4地点、6件
2004年 4地点、4件
2005年 8地点、13件
2006年 18地点、25件
2007年 22地点、35件
2008年 32地点、44件
2009年 26地点、37件
どことどこを同じ地点と見なすかは、たぶんに主観的。とはいえ、2005年くらいから情報件数も確認地点数も急速に増えていることがわかる。
とはいえ、これだけから2005年辺りからヌートリアが増えたとか、分布が拡大したと結論付けるのは早計。情報収集の努力が実を結び始めたってだけかもしれないし、なんとなく目の触れやすい場所に出現するようになっただけかもしれない。まあ、個体数の増加は知らないけど、プロットを落とせば分布が拡大しているのだけは確かだけど。
今日は、ウミウとヒメウとじっくりと遊んだ。頭の後ろの謎のホネ、右前で交叉する恥骨、第一指までつながる水かき、短い舌に短い舌骨。ウってけっこう面白い鳥である。そして寄生虫まみれでもある。
体表にはダニがいっぱい。ウミウもヒメウもダニだらけ。死んでから動いたのかもしれないが、体の表面にけっこう付いてる感じ。頭とかだけではなく、全体に付いてる感じ。
ウが潜水するとき、ダニがどうしているのか、他人事ながら心配である。ウはダニに潜るタイミングを教えてくれないから、一緒に息を吸って、一斉のうでと潜るわけではなかろう。突然水中になって、慌てるダニ君たちの様子を考えると、ちょっと笑える。
胃の中には線虫がいっぱい。ウミウもヒメウも線虫だらけ。聞くところによると、琵琶湖のカワウの胃も線虫だらけらしい。線虫は胃の壁に食い込んでいて、そのせいで出血してるんだろうか、胃の内壁は血の色でまだらになっているようす。きっとウはみんな胃痛持ちなんだろうなと思う。消化に支障はないんだろうか?
というわけで、生まれ変わっても鵜になるのは止めておこう。
陸ガモは潜らない(たまに少し潜ってるけど)、海ガモは潜る。
陸ガモは助走なしで水面から飛び立つ、海ガモは助走が必要。
陸ガモは陸をけっこう歩き回る、海ガモはあまり陸を歩かない。
陸ガモは水面に浮かんでいるとき尾を挙げている、海ガモは尾を下げていることが多い。
とまあ、図鑑にはこんなことが書いてある。あまり書いていない事と言えば、
陸ガモよりも海ガモは脚が後ろ寄りに付いている。
だから陸に上がったとき、陸ガモよりも海ガモの方が胴体が立っている。
なんてことも指摘できるんじゃないかと思う。
脚を使って潜水する鳥は、一般的に脚が後ろの方に付いているので、海ガモの脚の位置も潜水と絡めて理解できるだろう。結果として陸では歩きにくいのも理解できる。
理解できないのは、どうして海ガモは助走が必要か。水面に浮いているとき、体が沈み気味だから? だとしたら、どうして海ガモは体が沈み気味なの? 胴体自体の比重が違うとも思えない。羽毛が含む空気量? 羽毛が水をはじく程度の違い? 或いは体型の影響?
潜水するカモの中で、少なくともアイサ類は体が沈んでると思うけど、キンクロハジロとかホシハジロの胴体は沈んでるかな?
カイツブリ類、アビ類、ウ類。みんな潜水が得意で、水面に浮いているとき、体が沈みまくっている。でもって、飛び立ちにには助走が必要。こやつらもどうして体が沈んでるの?
今日質問されて、とっさに答えられず。よく考えてもわからなかったんだな。
【追記】
受けた指摘や、その後の観察をまとめておこう。
海ガモが水面から飛び立つのに助走がいるのは、体重に対して翼面積が小さいからじゃないかとのこと。
よく見てみたけど、海ガモが浮いている時、陸ガモより体が沈んでいるということはないと思う。ただしアイサ類は無視。
浮いている時、アビ類やウ類の体が沈んでいるのは、翼が背中よりに付いているのと関係あるのかなぁと思う。
この日記めいたものを書き始めて、今日でちょうど丸5年。6年目突入というより、5年間続いたことを記念しておこう。
まずは恒例のこの1年365日の中で何日書いたか(実際には、何日書いてないか)を数えてみよう。329日書いていた。ちなみに一年目が325日、二年目が344日、三年目が331日、三年目が324日書いていた。相変わらず安定している。
ってことは、5年間(1826日)の間に、1653日(90.5%)書いていたことになる。他人事のようにすごいな〜。どんだけの時間を(無駄に?)費やしていることだろう。この時間をもっと生産的なことに当てられなかったのかと思わなくもない。
と書いている今日の文章で400字程度か。400字が平均とすると、5年間で約66万字。新書本1冊の文字数は約15万字程度らしいので、5年間で新書4冊書いたってことになる。長編小説は20万字程度とすると、5年間で3冊。書けば良かったかも…。
夕方、ネコは奈良に連れて行かれた。心の準備はできていたつもりだけど、ちょっと淋しい。ネコは、車に乗せられて少しドキドキしているのか、家にいるときと違っておとなしい。あまり別れを惜しんでくれないのが、ちょっと不満。
ネコと暮らしたのは結局10日間。たった10日間のことなんて、ネコはすぐに忘れてしまうんだろうなと思う。
ともかく迷惑なネコはいなくなった。これでもうテレビのチャンネルを変える時に、手に飛びついてくる奴を警戒しなくても大丈夫。携帯を充電しているときに、充電器のコードを噛む奴はいない。家計簿を付けているのに、ノートをかじりにくる奴もいない。本を読んでいるのに、手に飛びついたり、濡れた足で本に乗ってくる奴もいない。トイレのつぶつぶを撒き散らしながら、部屋中を走る奴もいない。台所で洗い物をするときに、シンクに入り込んでいる邪魔な奴をどける必要もない。テーブルに並べたおかずを取られないように、忘れずに蓋をする必要もない。横取りにくる奴をブロックしながら、ご飯を食べる必要もない。布団の上に乗ってるので、寝返りがうちにくいということもない。布団の中に入ってきた、と思ったら腕を思いっきり噛まれることもない。布団から頭だけだして、前足で顔を押してくることもない。
迷惑な奴がいなくなって、快適な生活が戻ってきた。快適な生活って、楽しい生活とイコールではないのね。
あのネコが幸せに長生きしますように。
なんとなく、耳にする機会が増えてきたTwitter。周りに流されてと言うか、仕事上関わらざるを得なくなり、とりあえず始めてみることにした。Twitterの可能性と限界を知るには、自分でやってみるしかなさそうなので。
ブログとどう切り分けようかといった感じだけど。基本考えたことというより見たもの、出会ったものをそのままつぶやいて行こうかと思案中。仕事を兼ねるなら、生き物関連、職場関連中心かなぁ。プライベートをどこまでつぶやくかが悩みどころ。あと仕事関連では部外秘的な内容をつぶやかないようにしなくては…。
なんか年々、ネットに垂れ流す情報が増えている気がする。インプットがとくに増えるわけではないのに、アウトプットばかりが増える。アウトプットできていなかった情報を流す機会ができたのならいいけれど、単に何でも垂れ流すだけになるのはどうかなぁ。と思わなくもない。
ネコのもらい手が決まった。いまスナネズミを飼ってるので、それを代わりにくれるらしい。ネコをもらってくれるのはいいのだけど、スナネズミはさほど欲しくない気がする…。だれかスナネズミいらないかな?
というわけで、数日後にはネコは、奈良に連れて行かれる。厄介者がいなくなるのは嬉しいけど淋しい。でも、今の家はネコ飼えないし(今のままでは大家さんにいつばれるか…)、そもそもペット飼うの苦手だし(なぜかみんな早死に。なぜかではなくどうも段々世話が面倒になるらしい)。それに引き替え新しい飼い主は動物の飼育には馴れている。安心して任せられる。これでネコも長生きできるはず。正しい結論だと思うのだけど、家からネコがいなくなるかと思うと淋しい。
さっそく明後日に引き取りに来るという。そんなに急がなくても、と思うと同時に、決まったのならさっさと引き取ってもらった方がいいとも思う。情が移る前に連れて行ってもらおう。
新しい飼い主にはネコの特徴を色々と伝えた。白飯が好き。豆腐も好き。野菜は食べない。水は頭にかかるのは嫌がるが、足が濡れるのは平気。目の前でミカンの皮を剥いても平気。まだ、火の怖さをあまりわかってない。夜中に、ガスコンロ周辺や炊飯器をなめまくる。悪さをしたら大声を出せばびっくりして止める。他に伝えておくことはないかな?
このネコ、噛み癖がある。テンションが上がると噛みまくる。とても楽しそう。でも、噛み癖があると引き取り手が音を上げるかもしれない。ということで、噛む度に大声を上げたり、布団蒸しにしたりして、なんとか噛み癖を直そうとしていた。んだけど、今度の引き取り手は少々噛まれても平気そう。じゃあ、別に噛み癖直さなくてもいいや。ってことで、今夜は好きなように噛ませてみた。ネコは楽しそう。このネコと一緒に寝るのもあと二日かぁ。
奈良に会いにいこうかなぁ。
今日で、ネコと暮らし始めて1週間になる。あくまでも一時的に暮らしているだけ。大家さんには内緒。が、ばれてるんじゃないかと思ったりもする。
夜は一緒に寝てるのだけど、朝出掛ける時は、隣の一鵯館に放り込む。帰ってきたら、また部屋に連れてくるって感じの毎日。
帰ってきたことは、音でわかるらしく。しばらく一鵯館に放置しておくとニャーニャーうるさい。わかる人にはわかると思うが、隣の一鵯館との遮音はかなりしっかりしているのに聞こえるのだから、廊下中に声が響き渡っているはず。昼間も鳴いてるとしたら、ネコがいるのは丸わかり。
玄関にトイレを置いて、ネコのトイレ用のつぶつぶを入れているのだけど、どうしてもそれが玄関前にも散らばる。なんか玄関前がつぶつぶと白い。なんだろコレと思われるのは確実。
大家さんが当分我が家を尋ねてこないことを祈ろう。でも、もって今月末までか。
一同の者達よ、一刻も早く引き取り手を見つけるのじゃ。ってゆうか、誰かネコ飼わない? 可愛いよ。
例年は、鳥の皮むきを見せて、鳥の説明をして、ついでに周辺にある液浸標本について話をしているくらい。今年は場所が変わったので、哺乳類のホネと内臓と毛皮を用意してみた。結論から言えば、多くの子どもは、鳥類よりも哺乳類への食い付きがいい。
鳥の皮むきをしながら、まずは鳥の説明を。と思ってるのに、子どもはすぐに並べてある哺乳類の標本についての質問をしてくる。とくに、毛皮は大好きらしい。せっかくなので、いろいろ触り比べさせてみた。なめしの作業の中で、洗濯もしてるし、なめし液に浸けてるし、乾燥させてるし。さわらせても衛生上の問題はほとんどないのもいいところ。
並べたのは、タヌキ、キツネ、アライグマ、テン、イノシシ、ヌートリア。おまけでバーバリーシープ。同じ部屋内には他には毛皮が置いてあって、目ざとくネコの毛皮を見つける子どももけっこういた。
まあ、とにかく、最初の6種をさわりくらべてもらう。もちろん一押しの毛皮はテン。次いでキツネとヌートリア。タヌキにアライグマ。一番触り心地の悪いのがイノシシ。最初はためらっていても、テンの毛皮は気持ちいいで〜、というとほぼみんな毛皮をさわりにくる。どの毛皮が触り心地がいいかについては、みんな納得してくれる。
ネコを飼っている子どもがいたら、ネコの毛皮には引くかと思って隠してあったのだけど。少なくともネコの毛皮を見つけた子どもたちは、さんざん他の毛皮をさわった後だからかもしれないが、ネコの毛皮も勢いでさわっていた。
最後になめし作業に失敗したバーバリーシープを触らせつつ。もう一度やり直すねん。と再起を誓ってお仕舞い。上手にできるようになったら、ウサギの毛皮も混ぜたいのだけど、来年がんばろう。
淀川の河口部を歩いた。カワウがとても少ない印象を持った。
人間誰しも自分に自信がなくなる時があるもので、そんな時は自分にはいったい何の価値があるんだろうと自問したりする。そんな時に備えて自分の取り柄を確認しておこうと思った。就活とかしてたら、面接で自己アピールするためにも、自分の取り柄を考えたりするだろう。が、幸か不幸か就活をしたことがない。
というわけで、知り合いに尋ねてみた。悪口はおいといて、とにかく何か誉めてみるようにと。かなり悩んだ挙げ句(悩むとは失礼な!)、3点誉めてくれた。曰く、
・上品である。
・礼儀正しい。
・勘が良い。
誉めろと言った手前、言いにくいが、意味不明。意味不明に誉められても、納得できないだけで、あまり嬉しくない。
上品って、敬語苦手だし、他人の悪口をよく言ってるし、上品とは思えない。礼儀正しいって、ほとんど挨拶しないし、なかなか御礼も言わなければ、謝りもしない。礼儀正しくないやろう。勘が良いって、試験のヤマははずれるし、他人にどう思われてるのかもさっぱりわからない。
問いただしてみると。
上品であるというのは、下ネタや男女関係など下品な、あるいはセクハラめいた話題がないってことらしい。そんなん言うたら、この周辺の男はみんな上品ってことになってしまう。
礼儀正しいというのは、女性や子どもに対して、偉そうではないってことが大きいらしい。それは確かにそうかも。というか、上司とか偉そうな相手には偉そうに、そうではない人には丁寧に、が一応の基本方針(ブルジョア戦略ってやつ)。そもそも偉くもないのに、偉そうにしゃべる理由がない。ネコやイヌにも丁寧語で話してることが多いかも。
勘が良いってのは、会話の中で、不充分な説明があっても、すぐに理解するということらしい。これは自分ではさっぱりわからない。確かに某Pが、しゃべっている意味不明な内容を、わかっていない他の人に解説できたりするな〜。
なんにせよ(無理矢理にせよ)誉めてもらえたのはよかったのだが、その集団の多くの個体に当てはまる特徴を挙げられても、取り柄と認定しにくいな〜。というのが感想。
というわけで、自分で、自分の周辺の集団の中で自慢できそうな取り柄を考えてみた。
・一度決めた事を続けることができる。
しつこいと言い直せる。たとえば某Sは色んな事を思いついて始めるけど、その後はあまり関与しなくなる。それを継続させるという役割分担があるような気がする。
・単純作業でミスが少ない。
たとえば、某団長に封筒に冊子を入れる作業をさせたりすると、すぐに飽きてやがて何も入っていない封筒がたくさんできあがる。そんなことは起きない。
・痛みに強い。
鈍感ともいう。たとえば、テンションの上がった子ネコが、遊びのつもりでガーっと思いっきり噛んできても、実のところさほど痛くない。我慢できる。一方でメンタルな痛みには弱いんだけどね。
というわけで、就活的に言えば。頭を使わず、単純作業を延々とこなせるし、ミスも少ない。逆に言えば、頭を使うことはさほど得意ではない。
ようやく延々とため池の緯度経度を拾う作業は完了。次は、原稿書きに頭を使わないといけないのだけど、苦手だなぁ。
一年前の内容を見ると、マイフィールドの果実のなくなり具合を書いてる。そうか!今日は毎年恒例の果実のなくなり具合を書く日なんだ。と、恒例化すると何書くか悩まなくて済むので恒例化する。というわけで、今日の果実の様子。
全般的には、年末年始で、急激に果実が減りだした。ヒヨドリに加えて、ツグミの姿がぐんと目立ってきたことと関係あるだろう。
クスノキはそろそろ減りだした。早く食べつくされる木は、すでに果実がなくなっていたりする。一方で、まだまだ死ぬほど残っている木もある。多くの木の果実はかなり減っていて、数えやすくなっている。
エンジュは、果実をつけているのが1個体だけ。まだまだたくさん果実が残る。
センダンは上の方からどんどん減ってきている。その証拠に下にいっぱい食べこぼしが落ちている。ただ、数えている枝にはまだまだ果実が鈴なり。
トウネズミモチは、まだぜんぜん減っていない感じ。
クロガネモチは、まだまだ残っているが、一部の木では果実が減り始めている。
まだ1ヶ月くらいは、果実が残りそう。食べつくすのは2月半ばか。1月半ばにほぼ食べつくした昨年と比べると、予定通り1ヶ月は遅め。豊作年でヒヨドリ少なめだからね。
というわけで、この冬は、パンジーや菜の花がヒヨドリに食われるという被害はあまり無いんじゃないかと思う。ネットをかけなくてもOK。たぶん。
昨日は年始恒例の焼き芋の日だった。もともと焚き火で焼き芋を作って食べるという企画なのだが、我々ベテランはイモなんか焼かない。代わりに何を焼いたのか記録しておこう。
・ミニトマト:へたを取ってホイルで包んだだけ。うまかった。焼けるとジュースが出る。なんか一緒に入れたらいいかも。
・ナスビ:へたを取ってホイルで包んだだけ。焼けたら、かつお節と醤油をかけた。
・焼きリンゴ:刻んだリンゴに砂糖とバターを乗せて。これは定番。バターがもっと多くてもいいかも。
・鶏肉とマイタケ:塩コショウをふって。とってもうまかった。
・おにぎりのハム包み:ただおにぎりをホイルで包んだだけだと、ご飯がホイルにくっ付いてたいへん。ハムで包むとその問題を避けつつハムの味がおにぎりに付いてとてもうまい。今度は餅ても同じようにしてみよう。
・ハムとタマネギのミルフィーユ:と呼ぶのは、言い過ぎ。薄切りハムと輪切りのタマネギを交互に重ねただけ。味付けした方がいいね。
自分では用意してないけど、焼き芋ももらって食べた。うまかった。たまに喰うと焼き芋はうまい。
子どもの頃、家にはネコがいた。だからネコとの暮らしは知ってると思ってた。が、一人暮らしでネコを飼うのは思ったよりたいへんそう。
見かけはともかく、相手は子ネコ。好奇心旺盛で、どこにでも付いてきて、何でも興味を持つ。特に困るのは、何でも食べようとすること。
ゴミ箱をあさる。仕方がないので、ゴミはすぐにビニール袋にまとめてベランダへ。茶碗やしゃもじをなめる。仕方がないので、すぐに洗い物をする。洗い物をカゴに伏せていると、カゴをひっくり返す。仕方がないので、洗ったらすぐに片付ける。レンジ周りをなめる。仕方がないので、五徳やらなんやらを洗う。シンクに入り込んでなめる。仕方がないので、シンクを綺麗に掃除。
おかげで部屋が片づく…。
御飯を作っているとやってくる。火を使ってるのに、顔を近づける。こっちが怖い。テーブルに漬け物、汁物、御飯、冷や奴などを並べると片っ端からなめる。塩分を与えるのはまずいので、漬け物は隠す。試しに豆腐を少しやってみると、喜んで食べる。試しに御飯を少しやってみると、喜んで食べる。どうやら何でも食べるらしい。
目の前で、ミカンの皮を剥いてみた。ぜんぜん平気。嫌いな食べ物はないらしい…。
本を読んでいると、手に飛びかかってくる。本にも噛み付いてくる。これは困る。とにかく手と本を隠す。
寝るときは必ずやってくる。上に乗るか、布団に潜り込む。布団から頭だけ出している姿はメッチャ可愛い。が、時々急に起きて、手や肩に噛み付く。遊びモードらしい。遊びモードを怒るとかえって喜ぶので、手を隠して、そのまま寝てると、やがて飽きてまた一緒に寝る。寝てるととても可愛い。
とても可愛いのだけど、とても厄介。どうしよう。
諸般の事情で拾ってしまったネコ。今まで某所でこっそり飼っていたのだけど、昨年の年末までの約束だった。で、仕事始めの今日(すでに年は越してしまったけど)、密かに引越させた。
エサや爪研ぎなどをザックに入れて。ネコは洗濯袋に入れた上で、紙袋に入れて。ネコを紙袋に放り込んで。ポンと蹴りたいところだけど、そこはグッとがまん。ニャンと鳴くかな〜。
というわけで、今、我が家にはネコがいる。ペット飼育禁止なので、大家さんには内緒。飼い主が見つかるまでの短期なので、許してもらおう…。
飼い主候補のみなさま、良い返事を待ってます。候補でないみなさまも、ネコを飼ってみようと思ったら、ご一報ください。
今日は年末年始唯一の休み。休みにしては、珍しく出掛けた。と言っても、本屋とCD屋に行っただけだけど。本屋では珍しく、主にマンガをせめた。
新刊本のマンガがならぶ大きな本屋さん。マンガコーナーにはたくさんのマンガがあるけど、新刊が出るたびに買うタイトルはめっきり少なくなってしまった。新しい作家の開拓は滞っているし、好きな作家は、そんなにハイペースで書かなくなってきている。棚をながめて歩いても、そんなに楽しくない。すぐに終わってしまう。
古本のマンガが並ぶマンガ専門の大きな古本屋さん。持ってるマンガ、読んだことのあるマンガがたくさん! 棚を見てるだけで楽しい。すっかり忘れているタイトルを見つけては喜ぶ。買いそびれているのを見つけては、買ってしまう。
学生時代は、お金がないので、できるだけ古本を買っていた。いまは本を買うお金には不自由していないので、できるだけ新刊本を買うようにしている。だけど、古本屋の方が楽しい〜。また学生時代のように定期的に古本屋巡りをしたいなぁ、と思った。
2000年、2005年、2009年。今までに、3回。みんなで手分けしてあるエリアのため池で繁殖する鳥の調査をしてきた。調査エリアはそれぞれ違うけど、それぞれ400〜1000程度のため池を調査している。ため池の状況はどんどん変わっていくので、過去のため池の情報がこれだけの規模でまとまって残されている意義は大きい。
というわけで、12月に2009年の調査結果のデータベースを完成させた。この勢いで、ため池データベースを完成させるぞ! おう! なーんてことを迂闊にも書いている。だからというわけでもないのだが、仕事の納めの日から、2000年に調査した大阪のため池の調査結果を整理し始めた。この情報を利用して解析したいという要望があって、迂闊にも了解してしまったから、引くに引けなくて始めたと言っていいだろう。2000年の調査結果は1250レコードほど。2009年の500レコード弱が3日で処理できたので、7日くらいでできるはず。と思って始めた。
それから6日目。年末は、年内に処理すべき雑用・調査と平行して取り組み。年が明けてからは、午前は寝てるものの、午後からはデータ整理に専念するという真面目ぶり。頑張った結果、6日目にして残り200レコードほど。やっぱり7日コースかといったところ。
約10年前のデータの位置情報を地図とにらめっこしながら再確認していると面白い。池の形がけっこう変わっていたり、なくなっていたり。めちゃめちゃ変わっているエリアは少ないものの、大阪のため池の数はこの10年で着実に減っているらしい。そんな中で、池の数が増えるパターンがあることに気付いた。それは、池の真ん中を道路が通った時。
10年前とは住所表示もかなり変わっている。とくに大阪府南部の変化はかなりのもの。緯度経度をきちんと押さえておかないと、さらに10年後にはどこに池があったのかさっぱりわからないかもしれない。
とまあそんなわけで、メールの返事などは、仕事納め依頼おおむねストップ状態が続いている。ため池モードから頭を切り換えたくないんだな。返事が来ないぞ!と思ってるみなさま、ご容赦を。
【追記】
最後にがんばった。6日間で作業完了。次は2005年のため池調査の整理をしなくちゃ。でもそれは今年の秋以降か…。
いま日本中を舞台に、お正月というイベントが繰りひろげられているらしい。年末にはクリスマスという大イベントもあったようだが、その規模はお正月にはかなわないのではないだろうか。かつては大掃除、お節料理作りというイベントもあったらしいのだが、近頃はどんどんその影が薄くなっている。
お正月に参加する気はないのだが、お正月というイベントは全マスコミと、ほとんど全ての日本人を巻き込んだ大きなものらしく、テレビを付けてもイベント関連ばかり。ぜんぜん面白くない。多くの人がイベント参加に忙しいらしく、お店も閉まっている事が多くて不便。でもまあ、このイベントの間は、電話も来客も会議もないので、仕事をするのにもってこい。
というわけで、昼前まで寝てから、テレビを付けて、のんびりお雑煮を食べる。そこではっと気が付く。お雑煮を食べた時点で、イベントに参加しているではないか!
というわけで、昼からお仕事。過去の調査データの整理。これが一段落したら原稿書き。今年の元旦も誰とも話をしない感じ。
一年の初めなので、新しいことにチャレンジしてみた。昨日入れた冷めた紅茶を電子レンジで温める。コップに満タンに入れて、強で8分。半分くらいに減っていた…。そういうもんだったのか。紅茶は温かくなって美味しかった。