4月26日大阪市立自然史博物館の新展示室「生き物のくらし」(第II期)のオープン
大阪市立自然史博物館では、平成20年4月26日(土)に第5展示室(第Ⅱ期、220㎡)がオープンします。「生き物のくらし」をテーマをとしてさらに掘り下げ、生き物の一生や生物の関係など、自然環境を読み解くための基礎となる生態学を楽しく紹介します。
展示の見どころは、ドングリの生死を分けるボールコースター、スマートボールで学ぶ島への移住シミュレーション、カケスのドングリ貯食ゲーム、シカとオオカミと植物の関係を題材にした人形劇などで、「生き物のくらし」をゲームや映像で学んでいただけます。
記者内覧会のご案内を含む、このプレスリリースの内容は、下記からダウンロードすることができます。
プレスリリース(PDF304KB)
展示室の詳細は以下に示します
新展示室の概要
名 称 第5展示室「生き物のくらし」
位 置 大阪市立自然史博物館 本館2階の一部
面 積 Ⅱ期220㎡(第Ⅰ期140㎡の工事と合わせて360㎡の展示室となります。)
テーマ 「生き物のくらし」
人も 虫も 鳥も 花も みんな つながって いっしょに生きている。私たちのまわりの生き物はどのようにくらしているのでしょう。そして私たちはどんなふうにつながっているのでしょう。
特 徴 生き物が環境や他の生物と影響を与えあう様子を人形劇や生態学的原理をもとにしたゲーム、映像など様々なしかけで楽しく紹介していきます。
展示コーナー
1.「種が違えば生き方も違う:生活史戦略」
ドングリなどを題材に、生活史戦略として生き物の増え方や生き延びる
工夫を紹介します。ドングリのボールコースターや、環境収容力シミュレーションゲームなどで楽しく学びます。
2.「果報は寝て待て」
休眠するカブトエビなどのふしぎな生活を、映像を交えて紹介します。
3.「新天地を求めて」
スマートボール型のゲームで生態学の基礎理論の一つ「島の生物地理学」を、水草のシミュレーションゲームでため池の植物の生活を理解してもらいます。
4.「食う、食われる:捕食-被食」
シカやオオカミを題材にした人形劇で自然の維持機構を紹介します。
5.「取り合う関係:競争」
同じ資源を取り合う生物同士の関係を、コンピューターと対戦して体験します。
6.「寄生と共生」
菌類と植物、動物と植物の間のいわゆる共生関係も微妙なバランスの上になり立つ関係であることをカケスのドングリ貯食ゲームなどで示します。
画像の確認
7.「三角関係:第3者を介した種間相互作用」
シカがササを食べ、さらにササの下から芽生える樹木の芽生えにも影響を与える。そんな生物同士の姿を実際の研究例に基づいて紹介します。
8.「生き物が生み出すすみ場所:すみ込み連鎖」
生物が他の生物の供給源になり、森の生物相はますます豊かになっていきます。
上記のうち、1-3は種ごとの生活史戦略を、4-6は生物間相互作用を主に扱う展示コーナーとなっています。これらをご覧頂くことで、昨春整備した第I期部分への理解もさらに高めることができると考えています。新展示によって博物館全体での相乗効果を発揮し、市民の皆様の自然への理解を深めることができれば、と考えています。