講演録

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 学芸員なんて仕事をしていると、ちょっと話してくれってな話が舞い込んできて、断りにくかったりします。研究者だから、学会発表をしたりもします。あと、もちろん博物館の行事やらで人前で話をする機会もたびたび。
 もともと人前で話をするのは苦手です。さすがに近頃は慣れてきて、あがるということはなくなってきました。それでも我ながら訳のわからん事を話していることもしばしば。
 というわけで、記録を残して講演結果を反省しつつ、今後の参考にしようと思い立ちました。謙虚ー。
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2025年10月17日 09:45-10:45 四天王寺東中学校

タイトル:
「大阪府の鳥類・哺乳類・ヘビについて:とくに市街地周辺で繁殖する鳥類と哺乳類」
場所:大阪市立自然史博物館 講堂
聴衆:60名(生徒55名、先生1名、カメラマン1名)
経過と準備:前日に、約2時間かけてパワポを準備。一番最新の市街地で繁殖する鳥の話題と、大阪府の哺乳類の分布の話を引っ張り出して、ショートヴァージョンにして引っ付けた。ヘビもというリクエストだったので探したが、過去にヘビの話をしていない。やむなくNature Study2001年1月号の表紙とジュニアのページを撮影して流し込んだ。
講演内容:大阪市内で繁殖する鳥の種数を紹介してから、大阪市内の公園で繁殖する鳥の調査、大阪市内のツバメの巣、大阪府のイワツバメとコシアカツバメの繁殖分布の変遷。大阪府のイソヒヨドリ・ムクドリ・ハッカチョウの分布調査。哺乳類は、大阪府の哺乳類相を紹介してから、主要種と分布を順に紹介。最後に大阪府のヘビ8種を軽く紹介。
反省:最後にカラスとのつき合い方も用意していたが、時間が無くて端折った。質問は、ツチノコ、毒ヘビ、マムシに咬まれたら死ぬかとヘビに集中。途中寝てる生徒が目に付き、あまり笑いなどのリアクションが得られなかった。
2025年9月13-14日 09:00-19:00(14日は13:00まで) 日本鳥学会2025年度大会

タイトル:
「大和川下流部の水鳥の30年」
場所:北海学園大学 豊平キャンパス
聴衆:10名(ちゃんと話した相手)+α(ちゃんと話せてない)
経過と準備:昨年の鳥学会大会の時に、今年で大和川の調査も30年だなぁ。と思って、来年は大和川の水鳥の発表をしようと思いたった。データ入力をする理由ができるし。早めにデータ入力を進めるつもりだったが、結局2025年8月になってからデータ入力を始め、8月終わりになんとか入力を完了した。9月1日、約3時間かかって、30年360回分の水鳥の個体数だけのデータにするなど、データを集計用に整える。9月3日、約8時間かかって、全種についてエリア別に5年単位で個体数を集計して表を作成、主要種について上流と下流の比較の表を作成。ポスターの大まかなレイアウトを決めて、イントロ、調査方法、調査地の説明を書き、調査地の地図を作成、大阪湾岸のカモメ類の分布・個体数の変遷の地図を引っ張り出す。9月5日、2時間かけて主要種の個体数の変遷グラフを作成、15分で地図で距離を測定、1時間でテキストを書いた。9月7日、3時間かかって図表とテキストをポスターに貼り付けて整えてポスター完成。9月8日、さらにポスター微修正して、打ち出し。
講演内容:30年間360回の調査で記録した鳥のリスト、5年ごとの合計個体数で大まかな個体数の変遷を説明。主要種の個体数変化のグラフで、さらに詳細を説明。上流と下流に分けて、いくつかの種では顕著に上流側での個体数の減少が認められることを指摘。
反省:準備段階から判っていたことだが、現象の説明に留まり、考察は皆無に近い。要旨では、カモメ類に関しては、大阪湾岸全体のトレンドと比べると書いたが、スペースが足らずに断念。そして例によって、ほぼ貼り逃げ。コアタイムも時々したポスター前にいなかった。そして知り合いに見つかって、1度フルに解説。もう1度ほど、いろいろ質問に答えた程度。ちなみに2回の講演の聴衆10人の内、9人は名前が判る。5人は小学生の頃に博物館の行事に来てくれていた面々。なんか内輪の集まりみたいになってしまった。
2025年4月22日 17:05-17:50 学芸ゼミ

タイトル:
「大阪府と周辺のニホンアカガエルとヤマアカガエルの分布」
場所:大阪市立自然史博物館 講堂
聴衆:5名+オンライン■名
経過と準備:2007年の大阪府の両生爬虫類の発表をベースに、アカガエル類2種の部分を抜き出し。淀川水系調査プロジェクトの調査結果、10日前の自然史オープンセミナーの発表のアカガエル2種部分を追加。両生・爬虫類の本からアカガエル類2種の生活環、成体、幼生の画像を追加。2日前に2時間。当日朝、30分ほどかかって、産卵環境の画像を追加。
講演内容:ニホンアカガエルの生活環、産卵場所を紹介。成体と幼生での見分け方を解説。2007年時点の大阪府での標本情報、淀川水系調査プロジェクトの調査結果を紹介した後、今回の大和川水系調査プロジェクトの2023年〜2025年に明らかになった結果を説明。
反省:トーク30分に質疑15分。ヤマアカガエルが減った原因として、シカやイノシシの影響は? 林は乾燥していない? などといろいろやり取り。消去法的にアライグマは怪しい、と説得できた。アライグマの足跡データをプロットしたらいいのかな?
2025年4月12日 15:10-16:10 自然史オープンセミナー「プロジェクトY〜大和川水系調査〜中間発表&今年の調査」

タイトル:
「カエル班・カメ班の調査について」「ネズミ班の調査について」「トリ班の調査について」
場所:大阪市立自然史博物館 講堂
聴衆:25名+オンライン■名
経過と準備:2024年度の大和川水系のデータを引っ張り出して、分布図を作成する。イソヒヨドリはすでに分布図ができている。ヌートリア、カヤネズミ球巣、アカガエル類卵塊のデータは入力が済んでいる。4日前に9時間かけて、カワウ・サギ類の営巣地、コシアカツバメ・イワツバメの営巣地、カワガラス、河川の繁殖期の水鳥のデータを引っ張り出した。3日前に2時間、2日前に4時間かかって、河川の冬鳥のデータを引っ張り出した。これでデータは揃った。で、2日前に8時間かかって、分布図7枚を作成。前日は、2時間かけてアカガエルのデータを整えて分布図作成、7時間かけて昨年の中間発表をベースにパワポを作成。
講演内容:カエル班は、アカガエル類卵塊調査の分布図を示す。ネズミ班は、ヌートリアの大阪府の分布変遷及び奈良盆地の分布図、カヤネズミ球巣の分布図。トリ班は、まず2024年度に実施した繁殖期と冬期の河川の鳥の調査の結果の集計を示し、2004年度の冬期の調査結果と比較。カワウ・サギ類の営巣地、カワガラスの繁殖分布を示し、2000年代と比較。コシアカツバメ・イワツバメの営巣地、イソヒヨドリの繁殖分布は、大阪鳥類研究グループによって行われた大阪府全体の繁殖分布とその変遷を示し、奈良盆地の分布図の現状を示す。最後に、情報募集一覧を示し、繁殖期のため池の水鳥調査の参加者募集。
反省:30分ちょっとで終わるつもりが、1時間話してしまった。あまり盛り上がらなかったし反省。質問は大和川のヌートリアとユリカモメ程度。
2025年3月15日 10:00-12:00 令和6年度 自然環境を考える講演会

タイトル:
「市街地周辺で繁殖する鳥の変遷」
場所:サプリ村野南館2F 環境保全研修室
聴衆:40名
経過と準備:4日前に作業約1時間、前日に作業約1時間。公園繁殖鳥を軸に、ツバメ類、イソヒヨドリ、ハッカチョウなどの話を盛り込む。
講演内容:大阪鳥類研究グループの活動紹介と大阪府で繁殖する鳥を、イントロとしてざっと説明。あとは、大阪市と大阪府の公園で繁殖する鳥、大阪市のツバメと大阪府のイワツバメとコシアカツバメ、大阪府のイソヒヨドリ・ムクドリ・ハッカチョウの分布とその変遷を解説。大阪の市街地で繁殖する猛禽類を紹介してから、営巣するカラスとのつき合い方を解説して終了。
反省:まあまあ受けたかなぁ。質問時間は10分しかできなかった。質問は4つほど出た。
2025年3月8日 16:00-16:30 大阪鳥類研究グループ総会

タイトル:
「大阪府のムクドリ・イソヒヨドリ・ハッカチョウ繁殖分布:2014年と2024の比較 」「2000年の大阪府下のため池で繁殖する鳥の調査を振り返る」
場所:Zoom
聴衆:リモート16名
経過と準備:3日前に2題のパワポ準備。約1時間。いずれも以前話したことがあるので、仕立て直しただけ。
講演内容:大阪府の公園調査は、過去6回の出現公園数の変遷を中心に。コシアカツバメとイワツバメの繁殖分布については、変遷、今回の調査方法、見逃しの可能性などを紹介。過去の泉南でのイワツバメの繁殖情報をいう思わぬ収穫があった。今年の調査にむけて、2014年のムクドリ、イソヒヨドリ、ハッカチョウの分布調査を振り返った。おもにイソヒヨドリの繁殖分布の変遷について語った感じ。
反省:招待講演の講師がリモートなので、全体もリモートに。ゲストが気を遣って質問してくださった。
2025年3月2日 10:00-17:00 地域自然史と保全研究大会

タイトル:
大阪府におけるイソヒヨドリ、ハッカチョウ、ムクドリの繁殖期の分布の変遷
場所:大阪市立自然史博物館 ナウマンホール
聴衆:115名
経過と準備:3日前に、約1時間半で準備。昨年の鳥学会大会でのイソヒヨドリの発表から、近畿と奈良盆地の部分を除いて、ハッカチョウとムクドリの分布の変遷を組み込んだ。
講演内容:イソヒヨドリの内陸進出の動向説明の後、方法と謝辞。そして年代ごとのイソヒヨドリの分布の変遷、2014年と2024年のハッカチョウとムクドリの繁殖分布を示す。
反省:大阪鳥類研究グループ名義で発表。ポスターの前で雑談はしたけど、まじめに説明はしなかった。
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