リレーコラム「地震展2008」その3:地震考古学へのいざない

 地震は繰り返し起こります。そのため、過去の地震を調べ、将来起こる地震についての予測をすることが大切になります。国内に数多くある遺跡から地震の痕跡を調べ、地震周期や規模を推察する研究を「地震考古学」と呼びます。
 遺跡から液状化の痕跡や地滑り、断層など地震の痕跡が見つかれば、茶碗などの「遺物」の含まれる地層と地震痕跡の関係から、地震がいつごろ起きたのかがわかります。日本は千数百年にわたり文字記録があるので、その記録とも照合できます。このように遺跡中の地震痕跡から過去の地震を探る研究を、地震考古学と呼びます。地震考古学によって、過去の地震の規模や震源の場所などが細かくわかるようになりました。
 「地震展2008」では、大阪市平野区の長原遺跡において地震による水平ずれによって折れた杭がそのまま残されたはぎ取り標本や、江戸時代の安政南海地震に関する瓦版などの古文書が展示されています。
 また、この地震考古学の第一人者である産業技術総合研究所の寒川 旭氏をお招きして、特別展記念講演会を開催します。またとない機会ですので、「地震展2008」を合わせてぜひお越しください。ただし参加には申込が必要です。申込締め切り間近ですので、忘れずにお申し込みください。
地震展記念講演会「地震考古学から21世紀の巨大地震を考える」は
 日時:11月29日(土)午後2時〜午後4時
 講師:寒川 旭氏(独立行政法人 産業技術総合研究所 招聘研究員)
 申込み締め切り:11月14日(金)
https://www3.mus-nh.city.osaka.jp/scripts/event.exe?C=0#E0WZJR2

地震展2008 ホームページ
https://www.omnh.jp/tokuten/2008quake/index.html