当館に収蔵されている恐竜の化石がハドロサウルス類のものと確認されました

研究の概要:
 岡山理科大学、東京都市大学、大阪市立自然史博物館などの共同研究によって、当館に収蔵されている恐竜の背骨の化石(標本番号:OMNH MV-94)が、ハドロサウルス類のものであると確認されました。この標本は、香川県丸亀市在住の金澤芳廣氏から2015年に当館に寄贈された化石標本(金澤芳廣コレクション)の中に含まれていたもので、当時、当館の学芸員であった林昭次氏(現:岡山理科大学)によって、恐竜の背骨の化石であることが明らかにされていました。その後、林氏と中島保寿氏(東京都市大学)が中心となり、X線CTスキャナーを用いて内部構造を詳しく観察するなどした結果、本研究成果に至りました。当館からは、田中嘉寛氏(現:札幌市博物館活動センター、大阪市立自然史博物館・外来研究員)がこの研究に参加しています。

論文情報:
雑誌名:Paleontological Research(日本古生物学会が出版している英文学術誌)
論文題名:A hadrosauroid vertebra from the Upper Cretaceous Izumi Group, Kagawa Prefecture, Japan (香川県に分布する上部白亜系和泉層群から産出したハドロサウルス類の椎骨化石)
著者:林昭次(岡山理科大学)、中島保寿(東京都市大学)、田中嘉寛(札幌市博物館活動センター、大阪市立自然史博物館・外来研究員)、Benjamin T. Breeden Ⅲ(国立科学博物館), 金澤芳廣(香川県丸亀市)、Chinzorig Tsogtbaatar(North Carolina State University)
論文ページのURL:https://doi.org/10.2517/PR230027

より詳しい研究内容については、岡山理科大学のプレス発表(7/24付)をご確認ください。
岡山理科大学プレス発表のURL:https://www.ous.ac.jp//common/files/202407241115010556273.pdf

※当館では本研究についての問合せは対応しません。下記に直接ご連絡ください。
〈研究に関する問い合わせ〉
岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科准教授 林 昭次(はやし しょうじ)
shoji-hayashi@ous.ac.jp
東京都市大学 理工学部 自然科学専攻准教授 中島 保寿(なかじま やすひさ)
nakajima@tcu.ac.jp

〈報道に関する問い合わせ〉
岡山理科大学 企画部 企画広報課(086-256-8508 kikaku-koho@ous.ac.jp)
東京都市大学 理工学部 広報室(03-6809-7442 toshidai-pr@tcu.ac.jp)
さぬき市教育委員会 生涯学習課(0879-26-9974 syogaigakusyu@city.sanuki.lg.jp)

図1:ハドロサウルス類の背骨の化石(OMNH MV-94)の写真
図2:ハドロサウルス類の復元画と骨格内での推定位置