(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2010年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
大晦日恒例、この一年に買った本を振り返ってみよう。
以下の集計は、国内で本を現金で購入した場合に限る。海外の本を買ってクレジット決裁した場合は含まない。学会や研究会の会費を払って学会誌や会報を入手するのも含めない。
2010年に買った本は、181冊。購入金額は196,027円+税。2006年145冊188,207円+税、2007年144冊197,299円+税、2008年106冊132,534円+税。2009年131冊181,830円+税。金額はまあ例年並みなのに、冊数が妙に多い。その原因は次を見ればわかる。
購入した本をタイプ分けしてみると、
・自然史関連本:52冊、103,247円+税 (2006年:42冊83,087円+税、2007年:56冊96,431円+税、2008年:37冊72,764円+税、2009年:56冊99,396円+税)
・SF関連:38冊、41,140円+税 (2006年:60冊74,240円+税、2007年:61冊78,780円+税、2008年:52冊60,470円+税、2009年:56冊66,230円+税)
・ライトノベル:6冊、4,564円+税 (2006年:14冊9,282円+税、2007年:12冊8,740円+税、2008年:7冊6,494円+税、2009年:5冊4,440円+税)
・その他小説:4冊、5,000円+税 (2006年:6冊8,743円+税、2007年:7冊8,253円+税、2008年:3冊4,700円+税、2009年:4冊6,200円+税)
・マンガ:81冊、42,076円+税 (2006年:23冊12,855円+税、2007年:8冊5,095円+税、2008年:3冊1,554円+税、2009年:10冊5,564円+税)
自然史関連本は例年並み。ライトノベルの減少傾向はストップ。今年は、SF購入量が少ない。何か買い忘れてるんじゃないかと不安。で、昨年薄く復活したマンガ購入熱が、今年は開花。このペースは大学院時代にも匹敵するんじゃないかと。おもに買ったシリーズは、「もやしもん」「とりぱん」「君に届け」「おおきく振りかぶって」「宇宙兄弟」といった感じかと。
今年読んだ本の数を数えてみると。自然史関連本23冊、SF関連20冊、ライトノベル2冊、その他小説1冊、マンガ60冊(マンガの冊数は少し不正確)。合計106冊(マンガ抜いたら46冊)。今年買った本を読んだとは限らないのだが、読破率(一年に読んだ本/買った本の割合)は、59%(マンガ抜いたら46%)。2006年84冊58%、2007年101冊70%、2008年69冊65%、2009年58%と比べると、マンガを除くと読破率が低迷。
総括としては、今年の前半は淀川の特別展の調査と展示作成に終われ、本を読むどころか、購入すらままならず。その後は、バードフェスティバルに忙しかったと言えば忙しかったが、むしろ原稿の〆切に追われまくっていた感が強い。ツイッターを始めた事と、マンガブームの再来もSF読み割く時間の減少に貢献したかも。
来年は、原稿をさっさとクリアすれば、時間はあるはず。たまっているSFの読破に勤しみたいところ。
大学院にいたころ、子ネコのポンが拾われてきた。拾ってきたのは、黒いサングラスに、ボールド頭、派手なシャツ。という見るからに子ネコを拾ってきそうにない輩。そういう奴であったかととても驚いた。当時、研究室で麻雀が流行ってたからポンという名前になった。
とりあえず、研究室のお茶のみスペースで飼い始めた。食事もする部屋なのに、あちこちにウンコをしてくれた。意外と誰も文句を言わなかった。子ネコの可愛さには鬼も黙るらしい。キャベツを刻んでいたら、下で落ちたキャベツの切れ端を食べていた。部屋に遊びに来る人に順番にかまわれ、ぜんぜん人見知りをしないネコになっていった。
最初から部屋中を走り回っていたが、大きくなるとどんどん激しくなる。さすがに狭い部屋では飼いきれなくなってきた。仕方がないので、引き取った。というか、実家に連れ帰って、世話を押しつけた。当時、実家には年取った白ネコがいた。とても人見知りなネコだったので心配したが、ポンはそんなことにはお構いなしに、じゃれつき、勝手に遊んでいた。じゃれつかれて迷惑そうではあっても、そんなにイヤではなかったらしい。すぐに2匹で仲良く寝てるようになった。
だんだん実家に帰る事が少なくなり、ポンに会う機会は減ったが、ポンは覚えていてくれるようで、帰った時には一緒に布団で寝たりしてた。やがて就職、そして諸般の事情でポンは、東京に住む事になった。一層、ポンに会う機会は減った。もう数年に一度しか会えない。
最後に会ったのは2年前。ポンは歳をとって、すっかり小さくなっていた。でも、愛想は良い。覚えていてくれてるというよりは、誰にでも愛想がいいのではないかと思ったりした。でも、寝てたら布団に乗ってきたりして、ちょっとは覚えていてくれるのかもと思ったりした。食が細くなり、病気がちになってきて、当時でさえもう先はあまり長くないと思った。顔を見るのはこれが最後かもと思った。
それから2年あったのに、もう一度会いに行けばよかった。
いま具合が悪いらしい。会いに行くから元気になって。
昨日で仕事納め。仕事が収まった後の近所の植物園は、ほとんど人がいなくなり、鳥たちの世界となる。入園者や職員がいるときとは違った鳥たちの動きが見られる。日頃は人間がいるので出来ない事を、ここぞとばかりにやっているのだろう。それはきっと鳥たちの本心。
カワウの本心
いつもは池の島の樹にとまって、樹を糞で白くしていたり。島の縁の岩の上にとまって岩を白くしてる。
が、人がいなければ、みんな噴水のとこにとまってる。開園してないと、噴水の水が出ていないので、平らな島。平らな島が好きなんだね。なにより証拠に、今日は樹に1羽もとまってない。
カラスの本心
ハシブトガラスもハシボソガラスも、いつもは樹にとまってる。地面に下りてもすぐに樹に戻る。
が、人がいなければ、みんなで地上に下りてる。ずっと下りてる感じ。とくに花壇が好き。ここの花壇を一番愛してるのはカラスに違いない。愛するあまり、植えてあるパンジーを引っこ抜いてるけど…。
カワセミの本心
いつもは、島の沖側とか、池端の草にとまってる。
が、人がいなければ、圧倒的に池の手すりにとまってる。目立つから気付きやすいというのもあるかもしれないが、たいていとまってる。あの微妙な色が好きなのか、径が絶妙なのか。
コガモの本心
いつもは枯れたスイレンの間に浮いている。
が、人がいなければ、岸に上がって休んでる。浮かんでると揺れてゆっくり寝られへんねん〜。と思ってるかは知らないけど、陸上の方が安定してて休みやすそう。
長年企業経営に携わってきた方の話を聞く機会があった。博物館に興味があるらしい。興味はあるけど、そんなに詳しいわけではない感じ。それでも企業経営の立場からの意見を聞くのは、けっこう面白い。
博物館経営へのコメントをいくつか記録しておこう。
1:事業の選択と集中
むやみに手を広げずに、資源を重要な部分に集中投資する。ってのは企業経営では常識的な話ではある。重要度の低い事業は、とりあえず切り捨てたりする。
ただ、博物館経営。とくに公共博物館においては、市民サービスを低下させずに、あるいは低下したと見られずに、いかに選択と集中を行うかはけっこう難しいテーマだなぁ、と思った。
2:成功事例を盗め
企業が事業を興す時は、まずは成功事例を分析して、パクルとこから始めるもんらしい。これまた当たり前と言えば当たり前の話ではある。
でも、業界内にめぼしい成功事例がない場合は、どうする? むしろこっちが成功事例に近かったりする場合は? そうだね。他の業界の成功事例を見つければいいんだね。で、パクルことのできる成功事例はどこに? 新規に事業を立ち上げるならパクリやすいけど、すでに伝統がある場合、パクル対象の取捨選択も問題になりそう。
3:マスメディアとのパイプ
効果的な広報には、マスメディアの利用は欠かせない。でも、コマーシャルをうつ金はない。そんな時は、番組や紙面で取り上げてもらうのが一番。取り上げてもらえるかは、はっきり言ってマスメディアとのパイプの太さで決まる。
そらそうやろうけど、パイプがないんだから困ってるんやん。新たにパイプを作ろうにも、公共博物館で一番弱いのは営業部門。ただでさえ限られた人員を営業にあてているところはほとんどないんじゃないかと。というわけで、1に戻る。
他にもいろいろあったけど、覚えてるのは3つだけ〜。
年末はかすみ網を張って、ヒヨドリを狙うのが恒例行事。この冬は順番では期待できる年。でも、あまり鳥の影がないから期待できないんじゃないかなぁ、と思っていた。期待できないということは、雑用が片付くという事。年末にこなす雑用のリストがたくさんあるので、好都合。が、物事は予定通りには進まない。
午前中、ヒヨドリとシロハラが順調に捕れる。捕れると標識に計測にと忙しい。一年ぶりの作業なので、とくに出だしは手間取って一層時間がかかる。午前中はなんにも雑用ができない。これではいかん!で、午後に期待。期待通りあまり捕れなくなってきた。よしよし次、全然とれなければまとまった雑用を。と思ったら、ハイタカが捕れた。
いやハイタカが捕れるのは嬉しいんだけど。ハイタカかっこいいし可愛いし。ちょっと痛いけど。でも、雑用がはかどらない〜。
というわけで、年末の鳥捕りは、とても微妙。朝一番に適度に捕れて、あとは捕れないのがいいなぁ。明日はメリハリのある適度な捕れ方でありますように〜。でないと、年内に予定している仕事が終わらない。
身近な場所で、知らない間に熾烈な羽根の争奪戦が行われているらしい。誰も知らない闘いの一端を垣間見たので、記録しておこう。
12月23日、Sさんがすぐ近くで、ハイタカの羽根を拾った!と見せに来てくれた。腹の体羽と、雨覆が少々。風切羽や尾羽はなし。ただ、翼付き。片翼が丸ごと落ちていたらしい。間違いなくハイタカ、間違いなく死んでる。で、その片翼には、雨覆はほぼ全部付いているのに、風切羽はきれいになくなっていた。誰かが先に風切羽だけ持っていったらしい。
12月26日、Nさんが、ハイタカの羽根を持ってきた。拾った場所を聞くと、Sさんと同じ場所。同じハイタカや! こちらには、尾羽がけっこうあって、次列風切も数枚あった。Sさんも拾ってたことを教えて、Sさん尾羽とかを見逃したんやなぁ、と思ったら違った。Nさんが拾ったのは、12月19日。Sさんの先手を打って、尾羽を全部拾ったらしい。ただ、その時すでに、風切羽のない片翼も落ちていたという。Nさんのさらに先手を打って、ハイタカの風切羽だけを持っていた謎の人物もいるということになる。
謎の人物の何より謎なのは、風切羽だけを持っていったこと。なぜ尾羽はいらない?
今日は、クリスマスパーティがあった。いまや毎年恒例となってる。子どもが多いので、ジュースを飲みながら、チキン(もちろん骨付き)とケーキを食べるといった可愛いもの。で、プレゼント交換がある。
毎年、プレゼントの用意を忘れる。慌てて昼に某ミュージアムショップで買った。長い間売れ残ってるペンギンのフィギュアセットを買ってみた。中身は悪くないけど、中身の割には値段が高すぎるという不幸な商品。ちょっと貧相かなと思って、新商品のクリアファイルを付けてみた。これはペンギンセットになるんじゃないか?と、ペンギンのハンコも奮発してみた。どこに出してもいい、いたって真っ当なプレゼントと言っていいだろう。
交換の結果出てくるプレゼントにはもっと妙なのも多かった。干からびたカエルの死体(漢方薬らしい)、ネズミの頭骨が入った瓶、なんか骨のついたストラップ、あげくの果てにはトノサマガエルの全身骨格。
普通のプレゼント交換なら嫌がらせと思われそうだが、ここはなにわホネホネ団のクリスマスパーティ。骨をもらってるのを見て、いいなぁ〜、という声が上がっていた。
来年はどこかで拾ったホネとかミイラとかでも出してみようかな。
朝の10時から、ほぼ13時間頑張ったのに、小熊1匹と親熊1匹半しかやっつけられなかった。クマは手強い。
雨上がり。公園の水たまりでドバトが水浴び。小さい水たまりにドバトが20羽ほども集まっている。すし詰め状態というか、芋の子を洗うようというか。夏休みの市民プールみたいになってる。そんな中でお隣さんを気づかうでもなく、自由に水浴び。
スタンダードな作法は、腹と胸を水に浸けて、バチャバチャバチャ。羽ばたいてみる。それで水浴びになってるのかは、かなり疑問だけど、本人は満足してるらしい。中には水の中にしゃがみ込んだままの子も。それがおもむろに片方の翼を開き、上に上げる。それは完成に日光浴のスタイル。日陰なのに…。
察するに、水に浸かって、あ〜極楽極楽。で、思わず同じ極楽の日光浴を思い出し、思わず翼を上げてしまったんじゃないかと。
記憶を現実になぞらえるなんてするのかなぁ?
今年も今日を抜いてあと10日。というわけで年末恒例、今年の目標を立ててみようと思う。
【行事系】今年はおおむね終わった感じ
・なにわホネホネ団活動日(例年通りクリスマスはホネホネ)
・海の向こうの報告会(という名前の友の会の忘年会イベント)
【調査系】遠出の調査は終了
・公園の鳥のセンサスと果実のチェック(今年はあと2回ずつ)
・鳥類標識調査(年末恒例)
【標本整理系】
・冷凍室片付け
【データ整理系】年明けにずれ込むか?
・大阪湾の水鳥調査最初の4ヶ月分のまとめ
【原稿執筆】
・鳥の巣図鑑の原稿は一応書けたので、図表のセレクト・キャプション、改訂原稿の手配
・大阪の哺乳類の原稿執筆(一年前と二年前にも同じ目標が…、しかし今度は本気、と書いてマジ)
・第5展示室の解説書の執筆・編集
【他団体関連の仕事】
・日本鳥類目録改訂のアンケートに答える
・大阪府鳥類目録の分布図に記入
・とある学会の会誌の学会記事の編集
・とある団体の会誌の投稿原稿の校閲
・大阪鳥類研究グループの会報発送
【その他の雑用】
・最近見た鳥のサイトの更新
・購入本一覧作成
・ひよろり書店在庫調べ
・来年度の部屋の確保
・雑誌の整理
・学会の来年度会費の支払い
・家賃の支払い
・年越しそばと雑煮の準備
主に3冊の本の執筆・編集が中心。他団体からの依頼の処理と。
【追記】
今日は大晦日。例によって、行事、調査、雑用系はすべて片付いたが
・データ整理と原稿執筆はできず。すみませんすみません。
・論文校閲は軽くすましたけど、年明けに見直して完成させる予定。さほど手間取らなそう。
・学会誌の学会記事の編集は、下準備は完了。でもそもそも原稿揃ってないし!という言い訳があるのでOK。
つまり、年が明けてもぼんやりしてる暇はないってことか…。
自転車でため池めぐり。この季節になると多くのため池の水が落とされている。周囲に田んぼが残るため池の多くが水を落とされているのに対して、住宅地に囲まれたため池の水はたたえられたまま。
水を落としたため池は、湿地みたいになったりして、サギ類やコチドリ、ケリ、ハマシギがやって来たりしている。一方で、水があった先月にはあんなにいたカモ類はまったくいなくなっている。
いなくなったカモ類はどこかに行ったはず。手近な水をたたえたため池に移動するかと思いきやさにあらず。水のあるため池のカモ類も、先月より減っている様子。
減ったカモ達はどこに行ってしまったんだろう? そもそも先月よりカモが減ったのは、ため池の水を落としたこととは関係ないんだろうか?
日本では、280種くらいの鳥の巣が野外で確認されているらしい。その内、160種を掲載した鳥の巣図鑑を準備中。というか編集中。日本の鳥の巣の半分ちょっとやん。と思うなかれ、この中にはすでに絶滅したキタタキやオガサワラガビチョウなど、偶発的な繁殖なのかほとんど繁殖確認例のないマダラウミスズメやオオモズなんかも含めた数字。そんなのを除くと、250種くらい。ざっと2/3をカバーしてることになる。さらにスズメ目だけで言えば90%からカバーしてる。
何より図鑑の記述の背景には実物の鳥の巣標本と、それを採集に行った経験が控えている事を考えると、凄みを感じる。
でも、編集する鳥の種の数がもう少し少なければ、作業は楽だったかも。締め切りに追われて、編集作業中の今はチラッとそんな気もする。
ちなみに2003年に『実物 日本鳥の巣図鑑』というのを出しているが、今度のは種数が27種から増えている。増えたのは、
カンムリカイツブリ、マガモ、イヌワシ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、コジュケイ、ミフウズラ、シロハラクイナ、シロチドリ、イソシギ、セイタカシギ、ツバメチドリ、オオセグロカモメ、コアジサシ、ウトウ、キンバト、ズアカアオバト、ワシミミズク、アオバズク、リュウキュウコノハズク、ハリオアマツバメ、ヤマセミ、ショウドウツバメ、ツメナガセキレイ、シロガシラ、オオトラツグミ、シマキンパラ
ってとこ。巣は目の前にしても採集は断念したのも含めてはいるが、大幅増加は間違いない。前のを持っていても、また買わなくっちゃ!
今日はメジロのお姉さんにメジロの事を色々教えて頂いた。とても面白かった。そして今頃知った。メジロの繁殖はキジバトとそっくり。こんなに共通点が多かったとは…。これからメジロのことを、小さいキジバトと呼んであげよう。
南大東島のメジロの繁殖期は、2月頃から7月頃まで延々と続くらしい。
キジバトの繁殖期は、3月頃から本格化し、11月頃までは、余裕で続く。
どちらもやたらと長い繁殖期。
長い繁殖期の間に、メジロは何度も繁殖を繰り返す。中には5回も繰り返すつがいもいるらしい。失敗してやり直しを繰り返すのではなく、年に繁殖成功5回もあるらしい。
キジバトも何度も繁殖を繰り返す。失敗しての繰り返しなら年に7回も繁殖したキジバトもいる。
年にこんなに繁殖を繰り返す鳥はあまり多くない。
メジロってA型のなわばりだとばっかり思っていたが、巣の近くだけを防衛して、採食場所をなわばり外に求めるいわゆるB型なわばりらしい。
キジバトも典型的なB型なわばり。
メジロはなわばりの中に巣場所を求めるのではなく、巣場所を決めてその周りを防衛するらしい。ただ巣場所は比較的狭い範囲内で選ぶという。
キジバトもそっくり同じようなことをする。
メジロは前のクラッチの巣立ちビナに給餌している間に、次の繁殖の巣づくりを始めることがあるという。この現象はクラッチオーバーラップという。
クラッチオーバーラップの本家はハト類。キジバトもしばしばクラッチオーバーラップを行う。
ほら、びっくりするほどメジロとキジバトの繁殖様式は似ている。メジロ屋一人とキジバト屋二人は、その共通点に妙に盛り上がり、親近感を抱いてしまった。というわけで、何故か知らないけど、メジロは小さなキジバト。これはメジロを少し調べてみなくては!
昔と言っても、調査を始めたのは16年前。ちょっとしか昔じゃない気もする。でも、調査のつらさは大幅に変わったなぁ。と、今日、大和川沿いを自転車で走りながら思った。
始めた頃は、今よりもっと寒かった。絶対に手袋が必要。帽子も必要。できれば耳当てが欲しいけど、鳥の声が聞こえないし…。ってかんじ。でも、今なら真冬でも必ずしも手袋は必要ない。帽子も耳当てもいらない。大人になって寒さに耐性ができたのかもしれないけど、やっぱりあまり寒くない日が多くなったんだと思う。
鳥の数も減った。何よりユリカモメが減った。12〜3月には普通に3000羽超え。下手したら5000羽を超えていたのが、今ではせいぜい1000羽程度。数え直しなんてこともなくなって、カウントにかかる時間がぜんぜん違う。さらにあまり上流に来なくなった。おかげで上流部の調査はすーいすい。らくちん。
カモ類は、カルガモ、オナガガモ、ハシビロガモが減って、マガモとオカヨシガモが増えた感じ。差し引きはこちらも減少気味。
昔は、一日仕事を覚悟して行くのだけど、今では思いのほか早く調査が終わる。寒くもないし楽珍〜。と思って、今日も出掛けた。今どきとは思えないくらい寒かった。今日は手袋が必要だったと思う。それにさすがに草履はダメ。次回は靴はいて手袋して行こう。
夜に梅田のとあるビルに呼び出されて、1時間半の講演。聞かされるんじゃなくって、やらされたのだな。
持ちネタなので、慣れたもんなんだけど、やっぱり聴衆の反応が気になる。顔色をうかがいながら、恐る恐る進める。
今日のお客さんは20人ほど。これなら全員の顔色がうかがえる。
これがさらに多いと、全員の顔色はうがえない。一部の人を見ながら講演を進める事になる。その相手は当然ながら反応のいい人。よく笑い、よく頷く。反応のいい人が一人しか見つけられなかったら、その人一人だけに話していたり。聴衆がある域値を超えると、かえって話す相手が減るのは面白い。
という訳で、聴衆全体にちゃんと話しをするには、その域値を超えないのが大切。そして、聴衆が少ないほど、聞き手にカスタマイズした話しができる。
ベストな聴衆の数は。そうもちろん聴衆0人。講演の出来を気にしなくていいからね〜。
噂では、今夜あたり流れ星が見られるらしい。帰ろうとした時、ふと上を見て思い出した。星が出ている。大阪市内なので、星の数は少ない。でも、流れ星が明るいなら見られるかも!
雨がふったらお休み。鳥屋は雨が降ったら調査しない。これは常識。という訳で、今日はお休み。
っていうか、明日は雨という天気予報があるだけで、もうテンションは下がり気味。よほど切羽詰まってないと、朝予定通り起きて、雨が本当に降ってないか確認するという気力がわかなかったり。そういう意味では、気象庁の責任は重い。
今日は、朝起きたらまだ雨は降ってなかった。降ってないけど天気予報は雨だ雨だと繰り返す。もう少し様子を見よう。と、もう一眠り。再び起きる。まだ降ってないでも、天気予報が…。以下繰り返し。繰り返している内に、調査に行く時間がなくなる。
で、昼頃雨が降り出す。これなら、少しは調査できたな。少しでも調査を進めておけば、今月の調査ノルマは楽になったな。少し後悔しつつ、再び寝る。
調査行かない代わりにデスクワークでもしよう。もう少ししたら行こう。もう少ししたら行こう。もう少ししたら。以下繰り返し。繰り返している内に、暗くなり、遅くなる。
で、一日寝てるっと。かなり後悔しつつ、やっぱり夜は寝る。おやすみ〜。
月に1日くらいある。いつもの風景。
この秋は巨椋干拓地に珍鳥が相次いで出現し、バードウォッチャーはおおいに盛り上がったらしい。農家のみなさんは迷惑だったかも知れないが…。
といった一瞬の盛り上がりはあるものの、往年の巨椋干拓地と比べると、特に冬鳥は見る影もない。寂しいなぁ。
なんでこんな事になったのか考えてみよう。
実のついた枝に印を付けて数える。これを繰り返すと、いつ頃、実がなくなって行くのかがわかる。しばしばそれは、いつ頃、鳥が実を食べているかを示している。
と言うわけで、木の実を数えて鳥を調べてるんだな。
今日も木の実を数えてた。端から見ると何をしてるんだろう?と思う人がいるらしい。多くの人は疑問を覚えても、忙しそうなお兄さんに声を掛けるのは思いとどまってくれる。が、中にはお兄さんが忙しいのがわからないのか、他人の都合にはまるで無頓着なのか、声をかけてくる人もいる。
「なんか珍しいもんがいるんですか?」
いや珍しいのはいません(分からんようになる〜)。
「なんか調べてるんですか?」
そうです(だから分からんようになる〜)。
「なに調べてるんですか?」
木の実です。
「ノミですか。」
木の実です〜(笑うと分からんようになる〜)。
カウンターを手に実の合計数を数えながら、未熟果の数を頭で同時に数えてる。気が散ると、いまどこまで数えたかが分からんようになる。答えが無愛想なのはそのせい。分からんようになったら最初からやり直しなの!
と言うわけで、数えてる時に声をかけないでね。
生物相が解明されてないのは、熱帯林やサンゴ礁など生物多様性の高い地域にばかりではない! 身近な場所の生物相だって、まだまだ謎だらけ! というコンセプトを勝手に決めて、都市緑地でのインベントリーを考えてみよう。
ようするに生物相調査だな。なんでもかんでも手を出すと大変なので、動物に限ろう。鳥と昆虫(ついでにクモも?)も抜いておこう。肉眼で見えない動物群や水物もとりあえずおいといて。でも、比較的わかってる生物群は面白くないので、マイナー生物群を重視。
で、調査したら面白いかなぁと思ったのが、
ヤスデ、カニムシ、ダンゴムシ・ワラジムシ、ミミズ、コウガイビル、ナメクジ、陸貝、ヘビ、トカゲ、タヌキ等哺乳類。
すごい趣味が入ってる。カニムシとコウガイビルとナメクジは明らかに趣味。
タヌキはどうせためフン調査になるので、ついでに糞虫を採っておいたらいいかもね。
陸貝・ナメクジは、減っている在来種がいれば、外来のものも多いので、多彩なテーマ設定ができていい分類群。コウガイビルはコンスタントに見つけられれば、人気の出そうな(?)動物なんだけど…。
1970年代前半に行われた淀川の生物相の調査報告書を見せてもらった。ここ数年、淀川水系を歩き回ってきた者としては、とても興味深い。
鳥の項には、減った鳥として、ハイイロチュウヒ、ウズラ、ヒクイナ、オオヨシキリ、オオジュリンなどの名前が上がり、逆にヒバリ、ハクセキレイ、スズメが激増とある。いまはそのヒバリやスズメすら減ってるとの評判。
いま淀川本流で見られる両生類は、アマガエル、ヌマガエル、ウシガエルていど。しかし当時は、トノサマガエルがいっぱいいて、ツチガエルやダルマガエルまでいたらしい。ダルマガエルは城北のわんど辺りにいて、ちゃんと繁殖してたという。あんな場所に…。
とある講演の報告原稿を見せてもらった。どうやら録音してテープ起こししただけらしい。凄まじいものだった。日本語になってない…。
助詞がおかしいとか、繰り返しが多いとか、主語が入れ替わってるとか。これはまだましな方。日本語としては変でも意味は分かる。そもそも意味不明な文章が少なくないのだ。日本語の単語を使っていても、日本語じゃない!
面白い事に、この講演を聞いた人から、日本語が変だったとか、日本語意味不明といった声は聞こえてこない。文章にしたら意味不明なのに、同じものが口頭では問題なくコミュニケーションを成立させているのだ!
果たして発話者の意図した通りのコミュニケーションが成立していたのか、大いに気になるところではある。
日常会話を考えてみるに、相手の話してることすべて聞き取ってはいないけど、会話は成立してる。ような気がする。部分的に聞き取った単語を、聞き手が勝手につなげて、勝手にコミュケーションが成立したと考えているに違いない。大きな勘違いがあれば、互いに気付いて訂正が入るけど、ちょっとした違いはどんどん流されているに違いない。
母語である日本語ですらかくのとおり。いわんや外国語をや。度胸と想像力があれば英会話なんて簡単なのかもしれない。しょせん口頭での正確なコミュニケーションなんて存在しないんだから(大胆発言!)。
コインランドリーに洗濯へ。暇つぶしに本を持って行ったのだが、あっさり読み終わる。暇。仕方がないので、積んである女性ファッション雑誌を手にとってみる。興味を持てる記事がほとんどない…。ファッションに興味がないので。
興味がないどころか、ある服装が似合うとか似合わないとかが、そもそも分からない。ふーんと思いながらページをめくる。ファッションについてもう一つ分からない事があるのに気付いた。あるファッションがイケてて、別のがイケてないと判断する基準が分からない。似合う似合わないが個体ごとに判断されるのに対して、こちらは何らかの基準が設けられてるらしいのだが…。
大変興味深いことに、このファッションにおける基準は時間的に変化する。つまりイケてるファッションをするというゲームのプレイヤーは、この変化を追いかける必要がある。これは、採点基準が常に変わるゲームをしてるようなもの。いやむしろルールすら変化してるのかもしれない。
このゲームにおける最適戦略は、明らかに最新のルールブックを入手すること。ルールブックではないにせよ、少なくともその解説書であるファッション雑誌はプレイヤーには必須アイテム。
ただ、その必須アイテムが同時に複数存在し、あまつさえ時としてまるで違うルールが示されているのである。つまり明示されないままに、別のゲームが同じフィールドで行われていることになる。プレイヤーはまずどのゲームに参加するか(あるいは参加してるとみなされるか)を適切に判断する必要がある。
さらにこのゲームズのルールは、変化の法則性が明らかでないばかりか、誰がルールを決めているのかすら明らかではない。それどころかルールの形成にプレイヤーが参加しているふしすらある。同時にルールを決めるメタゲームが繰りひろげられているのだ。あーややこしい。
ここまで説明すればもうおわかりだろう。このゲームは極めて複雑で混沌としている。その中で、常に一定以上の成績を残すのは困難で、かなりの努力を必要とする。ゲーム参加者は他のすべてをなげうって、己の時間の大半をこのゲームに費やす事が求められる。実際、世の中にはこのゲームに浸りきっている人は多く、ゲーム関連業界は極めて活況を呈しているのだけど、他にすることはないのかなぁ、と思わなくもない。
他にすることがたくさんある人は、危険なので、あまりこのゲームに参加しない方がよろしい。
今日は色々質問された。答えるのが難しいのもあった。なかでもいち押しがこれ。当たり前と思ってたけど、考えてみると、当たり前なだけではなさそう。
植物屋さんと一緒に観察会。実の成る木の前に連れて行かれ、その木の実と鳥の関係をひとくさり話す。続いて、植物屋さんも蘊蓄を開陳。その繰り返し。時に順番が逆になる。
打ち合わせは、一切なし。いわば無茶ぶりの繰り返し。なかなかにスリリング。
クスノキ。熟すのが遅い上に、まだ果実が全部緑のままの個体もいることを説明。下に熟した果実がたくさん落ちてるのは、鳥が食べこぼしたものであること。大阪の街路樹・公園に多く植えられていて、樹も大きく果実食の鳥にとって重要な食べ物であり、好まれていること。果実をつけた枝を落としているのは、ハシブトガラスであることを解説。
ナンキンハゼ。ここでは、他の場所より早く食べつくされること。もっぱらキジバトとハシブトガラスが食べること。キジバトはタネを丸ごと消化するが、ハシブトガラスは仮種皮だけを消化して、種子散布に貢献することを解説。
センダン。公園南東部では豊作だが、池の西側では不作であること。あまり好まれる果実ではなく、ほぼ最後に食べられること。鳥がたべこぼした果実は、タヌキが食べることを解説。
トウネズミモチ。これまた最後に食べられる果実であることを解説。
サンシュユ。ねぐらに集まってきたカラスがけっこう食べているらしいことを解説。
タラヨウ。赤い果実に鳥に好まれる果実があまりないこと。だから食べられるのは他の好みの果実がなくなってからであることを解説。
ウメモドキ。これにいたっては、しばしば最後まで鳥に食べられずに終わり、枝先でひからびたりすることを解説。
ノグルミ。ヒヨドリやツグミなどの果実食の鳥は食べないが、カワラヒワなど小型の種子食の鳥が、タネを引っ張り出して食べる事を解説。
アキニレ。これまたカワラヒワなどが食べる。まだ樹上に実がなってる今の季節は、樹上で食べるが、年明け頃になって実が落ちてしまうと、今度は地上で食べられることを解説。
コムラサキ。この果実は、この公園では本当に誰も食べないらしい。毎年いーっぱい残ったまま。ひからびる。
アオギリ。中型以上の種子食の鳥、たとえばキジバトなら食べるかも。でも食べてるのは見た事ないな〜。
トチュウ。種子食の鳥なら食べそうやけど、翼を外そうとしてこんなに繊維質が付いてくると鳥には外せない。丸呑みできる種子食の鳥なら食べるかもしれないけど…。
シナアブラギリ。こんなでっかい堅い種子を割って食べれる。あるいは丸呑みできる鳥はこの辺りにはいない!
最後に行くに従って、無茶ブリが激しくなった。シナアブラギリってそもそもどうやって種子散布するんだろ?
今日はみなさんご存知のウミガメのスープです。
材料の紹介です。アカウミガメ1頭、塩適量、胡椒適量。その他、お好みにあわせて季節のお野菜。
それでは料理の手順を紹介しましょう。
アカウミガメは新鮮なものをご用意ください。冷凍物の場合は、冷蔵庫で充分解凍してください。解凍が充分でないとこの後、後悔します。
まず、腹甲をはずします。腹甲の縁に沿って歯を入れますと、このように簡単に腹甲をはずすことができます。
えっ? はずれない? それは解凍が充分でないですねぇ。いつから解凍していますか? いやいや1日では解けませんよ。2〜3日必要です。なんせ甲羅でしっかり保冷されていますし、大きなブロックですので。
で、服甲をはずしたのがこちらです。頭側にあるのが胸肉です。これが主に食べる部分になります。通の方は内臓もお召し上がりになりますので、お好みに応じて使ってください。とくに胸肉の真ん中の下。そうそう、この丸いのが心臓です。これはお薦めです。
いやいや、その甲羅に沿ってついている緑がかったのは使いません。それを入れるとスープが緑色になります。かなりマニアな方は入れて頂いてもかまいませんが…。
えっ、肺を使ってみたい? 肺は、背甲の内側にビローンと拡がってるので、内臓を取り出さないと取れないです。ツブツブしてて、触感悪いですよ?
えっ、卵を食べてみたいですか? 本日用意したのは、雄なので、卵はありません。かわりに例のあの、その生殖器があります。そうそう。その尻尾の先からニョロッと出てる赤黒いの。それはまだ試した事ないですねぇ。
頭を使わないのかって? 頭はホネと皮ばかりで、あまり食べるところがないので。タン? いやカメのタンは牛みたいに肉厚ではなく。いやいやカメにはあまり脳もないのです! 頭は、鯛の尾頭付きみたいに飾りとして使います。ただ、ちょっと飾りが大きいので、大きなお皿を用意していただく必要があります。
とにかく食べる気になった部位を取り出して、切り刻んだのがこちらです。鍋に入れて、水入れて、火にかけます。アクはこまめにすくいましょう。充分湧いてきたら、塩胡椒で味つけます。野趣あふれる味がご堪能いただけます。
お好みで、醤油と酒での味つけもいいでしょう。
あっそうだ。もし試されたら、ぜひどんな味だったかお知らせ下さい。食べて何か支障はなかったとか。えっ、いやもちろんちゃんと試してから紹介してますよ。でも、ほら、念のため。大丈夫かどうか確認してから食べたいし。
11月末までの約束の原稿。まだ未完成。今日来てみると、机の上に編集者さんからのお手紙。「どうなってますか?」短いだけに怖い。とりあえず、編集者さんのもとに言い訳に参上。
えーとですね。解説部分はあらかた出来てる感じで、まあまだちょっと調整の必要があるけど。図鑑部分は、テキストの編集に入っていて、1/4いや1/5は一応できていて、共著者さんにも見せてOKをもらってるので、あとは残りをこの勢いで進めるだけで。
要するに?
要するにまだできていません〜。
てなやり取りをしてみた。いやもちろん11月末までには完成します。ただ今日は11月31日。原稿が完成するのは、11月37日くらいになるかと…。
環境保全の名の下にいろんな活動が行われているらしい。そんな活動の中には、環境の保全の効果がないばかりか、かえって逆効果なものも少なくない。ってことは、近頃テレビを見ているとよく思う。今日、大和川を自転車で走っていたら、実地でそういうのを見る機会があった。
参加者は、自然環境の保全に役立つと信じて活動しているんだろう。だとしたら、それはかなりの悲劇。さらに、そういうのが教育現場で行われているとしたら、ちょっとした犯罪にも近い気がする。間違った考えを教え込まれて育った子ども達は、将来何をしでかすんだろう?
困った環境保全活動の多くは、少しの生態学の常識と、自分の頭で考えるという習慣さえあれば、問題点に気付きそうなものが多い。でも、それがなかなか出来ないらしい。ちょっとでも疑問に思ったら、ちゃんとした知識のある人に尋ねればいいのに。なぜか多くの人はそうしないらしい。
子ども達の場合は、たとえ疑問に思っても、言われるままに行動するしかないのかもしれない。一人まともな発言をしたら、孤立して、いじめに合うかもしれないし。
自分の子どもに、学校で川にEM団子を投げてきた〜、って報告されたら、どうする? 子どもにきちんと説明するか、学校に苦情でも言いに行くか、それとも迎合して見て見ぬ振りをするか。
今日、教師に連れられたとおぼしき小学生の一団が、大和川に団子を投げているのを見た。後から聞くと、あれが噂に名高いEM団子というものらしい。子どもを学校にやると、そんなものに巻き込まれる恐れがあるんだな。自分に子どもがいなくてよかった、と思わず思ってしまったが、他所の子だから放置していいとは言えない。うーん。
でも、ほら自分は正しい事をしてると信じている人に、それは間違ってると教えるのはとても難しい。こういった問題はいーっぱい転がっていそうだけど、どう取り組んで行けばいいんだろう? とりあえず、ダメな環境保全活動一覧でも作ってみるか?
山にドングリを撒く、川にEM団子を撒く。共通するのは、本来その地にないものを導入すること。そしてその影響をきちんと評価しないこと。何かを放ってそれで満足ってのは、放生会とかの伝統なのか?
今日は、6羽剥きに挑んだ。6羽はいずれも小鳥〜小小鳥クラス。最大はハクセキレイで、最小はムギマキ。ハクセキレイ超巨大って思ってしまった。
◆1羽目:クロジ
最初はやや大きめから始めようと思った。小鳥剥くの久しぶりなので、やり方思い出さないといけないし。でも、こいつは脂が乗りまくっていて、最低ー。イノシシ肉は脂が乗ってて欲しいけど、皮むき鳥には脂は不要。1時間15分もかかってしまった。
(10分休憩)
◆2羽目:キビタキ
脂少ない〜。嬉しい〜。50分で出来た。脂の有無は大きい。
(5分休憩)
◆3羽目:ムギマキ
調子出てきたので、一番小さいのに挑んだ。35分で出来た。絶好調! 脂もなかったしね。
(5分休憩)
◆4羽目:シジュウカラ
脂ない。40分で出来た。
(5分休憩)
◆5羽目:ハクセキレイ
脂は少し。45分かかった。やっぱり大きいと少し時間がかかる。そして、少し集中が切れてきた感じ。
(15分休憩)
◆6羽目:コルリ
また脂が乗ってる〜。そして、疲れてきて、集中が切れかけ〜。今日唯一の失敗、皮を少し破ってしまった…。40分かかった。
鳥の状態、鳥の大きさ、そして疲れなんかの影響を受けるけど、小鳥は40分程度でできる感じ。わずか6羽剥く間に熟練して、スピードが上がってくるのが面白い。同じようにやってるつもりなのにな〜。
昔は、ドングリは重力散布と習ったもの。ドングリコロコロ。の行き先が散布先と。それではドングリの分布はどんどん尾根筋から谷筋に向かうだけやないか! と思ったもんだ。
今は、重力散布という言葉はほとんど死語らしい。代わりに貯食散布とされるようになった。ネズミやリス、カケスなどが貯食してくれたドングリの内、運良く忘れられたものが芽を出す。というあれ。
今と昔の様変わりにびっくりする。そして、未来は? 未来には新しい散布方法が幅を効かせるのかもしれない。その候補を紹介しよう。名付けて、部分被食散布。ってゆうか被食散布でいいかな?
考え方は簡単。
・タンニンをため込むドングリは、殻斗側(帽子がぶってる方)よりも胚軸側(尖ってる方)がタンニン濃度が高いらしい。
・ドングリは、胚軸さえ残っていれば、他の大部分が食べられても発芽できるらしい。
・ドングリを食べる動物は、タンニン濃度が低い殻斗側だけ食べて、あとは捨ててしまう事もあるらしい。
というわけで、運ばれて、一部食べられて、捨てられたドングリが発芽することで散布されるってわけ。部分的に食べられるのは、一度貯食されてからでもOK。ほら、充分ありそうなストーリー。
一方の貯食散布。貯食されて忘れ去られるドングリは、かなり少ないって研究報告もあるらしい。というわけで、考えられてるほど貯食散布が有力とは限らない。そもそも貯食するリスの中には、貯食したドングリが発芽しないようになのか、胚軸を囓ってから貯食する奴すらいるらしい。どうする貯食散布!?
まあ、食べ残されたドングリの胚軸が残ってるケースはあまり多くないという部分被食散布にとって都合の悪い結果もあるらしいが。それでもシギゾウムシは、殻斗側に産卵するので、虫入りのドングリでも胚軸は無傷なケースもけっこうあるとのこと。旗色は決して悪くない。少なくとも貯食散布と同等の役割は果たしているかも。
ただ、貯食目的でないなら、動物側にドングリを長距離運ぶ理由がないような気もするが…。ドングリの散布方法の明日はどっちだ?
以上、ネタはすべて『ドングリの戦略』(森廣信子著、八坂書房)より。いろいろ載ってて面白かった。
10月になると、大阪湾にユリカモメが次々到着。12月にかけて、渡来は続くイメージだろうか。
セグロカモメも似たようなイメージ。
一方、ウミネコはユリカモメやセグロカモメと入れ違いに、あるいはやや先行して減っていく。どこに行くんだろうか。少なくとも湾奥部からは、真冬にはいなくなる。
で、問題のカモメ。かなり遅れてやって来る。湾奥部では、ウミネコとほとんど共存しない感じ。月に一度、大和川河口だけでカモメ類の動向を見てる印象では、11月待つ頃、大阪湾に到着?
この冬は何やかんやで、大阪湾のカモメ類の動向を色々見ている。カモメがやって来る様子が今までより詳しくわかるはず。でもまだ今シーズン、カモメに出会えず。なんか遅くないかなぁ?
明日、泉南には来てるかなぁ。来週は観察会なんだけど、それまでには来てもらいたいなぁ。
【追記】
11月28日、男里川河口にもカモメの姿はなし。フィールドノートをめくると、昨年は11月20日に大和川河口でカモメを確認してる。渡来が遅れてると言っていいのかな?
昨日は河内長野市の岩湧寺にムササビを見に行った。芝生広場は、イノシシの掘り跡にウサギの糞。ムササビはもちろん見たし、タヌキも出たり入ったり。と、岩湧寺は哺乳類に満ちていた。が、一番の注目は、コウモリだった。
一通りムササビを見て一段落。と思ったらまたムササビが飛んできた。下にはタヌキ。みんながその辺りに盛り上がっている中で、一人コウモリに盛り上がっていた。
チッチッと鳴きながら飛び回る1匹のコウモリ。当たり前の光景のようでいて、大阪府ではとても重要な記録。
ただこのコウモリの高い声は年をとると聞こえないらしい。聞こえて盛り上がっていたのは、私一人?
人によっては、アブラコウモリの声が聞こえたり、アブラコウモリも時には可聴域の声を出すようだけど、定常的に多くの人に聞こえる声を出すコウモリは少数派。近畿地方で記録のある種で考えると、ヤマコウモリかオヒキコウモリ? もしかしたらウサギコウモリもあり?
大阪府では、ヤマコウモリは大昔に採集された1例があるのみ。オヒキコウモリとウサギコウモリはまったく記録はない。いずれにせよ大阪府では新発見。種を確認したいな〜。
でもって、実際にはきちんと確認されてないだけで、あるいは誰も気に留めていないだけで、大阪の山手にはこうしたコウモリたちがけっこうあちこちにいる可能性は高いと思う。山手で、チッチッと飛びまわっているのがいたら、それは大阪では珍しいコウモリの可能性大。ぜひ確認日・時間・場所をお知らせを。
おかげさまで大阪バードフェスティバル2010が終了。来場者数は、初日8300人、2日目10000人の合計18300人。あくまでも主催者発表で、その数字はサンプリングしてのカウント結果に過ぎないけど、まあ2日間で10000人以上の人が来てくれたのは間違いないところ。いままで開催してきたフェスティバルの中でも盛況だった方だと思う。なにより、大きなトラブルがなく、おおむね無事に終わったことがありがたい。多くの出展者も満足いただけたようなのでまずは一安心。
というわけで、ざくっと言えば成功だったんだと思う。けど、反省点もあいかわらず一杯。今度こそ次につながるように、反省しておこう。
反省と言っても、事務局的には今回のフェスティバルは驚くほどスムーズだった気がする。毎回、不思議な出展団体とのやりとり・軽いもめ事、どこからか苦情・いちゃもん。無意味に疲れる体験をするもんだが、今回はそれがなかった。運営側も、出展側も慣れてきたという事はあるかもしれない。一方で、新たな調整が必要な新展開が少なかったのかもしれない。冒険をしてないという意味では、これも少し反省点。
バードフェスティバルなので、日本野鳥の会大阪さんも主催に入っていただき、チュウヒのプログラムや探鳥会などを主催していただいた。驚いたのは、その集客力。探鳥会は、80人以上が集まり、とても盛り上がっていた。その多くは野鳥の会会員ではなかった様子。一般でのバードウォッチングの人気の高さを再認識した。その人気を野鳥の会は取り込めていないんだけど、それは野鳥の会が反省することか…。講堂でのチュウヒのフォーラムも大入りの満員。補助椅子を出して対応した。それに引き替え、翌日のCOP10の報告会、コウノトリのシンポジウムの入りの少なさ…。
野鳥の会大阪さんは、チュウヒフォーラム入場者にアンケートをとっており、その結果を少し教えて頂いた。新聞を見て来た人は少なく、メールや口づてでフォーラムの存在を聞いて来た人が多かったもよう。確認すると、各地で行っている定例探鳥会で盛んに宣伝し、主力関係者数名は知り合いに軒並みメールを送ったらしい。どうりでフォーラム参加者の平均年齢が、高めなわけだ。というのはさておき、地道な広報が効果を持つという一例だろう。
今回のフェスティバルの最大の反省は、1階の会場がにぎわっていた割には、2階の会場があまりにぎわってなかったこと。その事は初日に明らかになった。植物園側から来ると2階に会場があることがわからない。そもそも2階の会場の存在がわかりにくい。そして1階の会場と植物園がにぎわいすぎ。というのが原因と考えられた。というわけで、2日目は2階への誘導に力を入れた。
2階の会場では、日本ワイルドライフアート協会さんが、関西地区展を開催していた。で、絵を見に来た人をカウントしてるんだな。その数字を見てみると、初日は来場者全体の内、6.5%しか絵を見に来ていない。それが2日目には11.6%に改善。我々の2日目の努力は少しは効果があったらしい。しかし、それでも2階への誘導が決定的に弱いのは否めない。次の機会にはここが最大の課題かと。
関連して、情報センター入口からの入場者数と、植物園正面ゲートからの入場者数の数字が面白い。初日は約44%、2日目は約47%が、植物園正面ゲートから入っている。今までは情報センター→2階会場or
1階会場→植物園、という動線を主と考えていたが、植物園→1階会場→2階会場をかなり考慮すべきらしい。
あとは、近所の駐車場についてのアナウンス。講習会会場での入れ替え時間の読みの甘さ、屋外で夜に露が垂れる可能性への対処、植物園側プログラムの把握とアナウンスなどなど。細かい反省点は多々。
次回はがんばろう。
今日は、豊岡のコウノトリな研究所から講師を招いてのコウノトリシンポジウム。まあ二人の話を聞くだけなんだけど。その内の一人、Oさんがサギとコウノトリの違いを上げて、どうしてコウノトリだけ消えたのか、コメントしていた。
端的に言えば、サギに比べてコウノトリは採食技術が低いのだという。
ただうろつくんじゃなくて、鳥の帽子をかぶってうろつく。それがいけないんだろう。油断すると、鳥くんですかと尋ねられる。
それ以外に何が起きるかというと、まず挨拶される。歩くと知り合いに会うので。頭を下げると、相手に嘴がぶつかりそうになる。初めての人に紹介される。覚えられない。名刺をもらっても、返す名刺がない。
他にも色々渡される。手荷物が増えていく。けっこう鳥の死体ももらう。中身を確認してると人が集まって来たり。慌ててお礼を言って冷凍庫へ。
質問される。どの質問もけっこう難しい。鳥の羽根の同定とか、鳥がさえずる時、息は吐いてるのか、とか。
あとは、いきなり後ろから何かに捕まえられる。腹をつままれる。腕をつかんで引っ張っていかれる。こらっ!嘴を曲げるな! 子どもは手ごわい。
明日明後日とフェスティバルという名の大きなイベント。今日は前日なので、会場設営に大忙し。あれもやってこれもやって。と思ったけど、意外と暇だった。というわけでもないけど、あんまりテンション高く指示を出さなくても、いつの間にか準備が出来てる感じ。
フェスティバルもこれで7〜8回目(ホネホネサミットの扱いで回数が変わる)。自ずとできてきた任務分担。わかってる奴はわかってるので、わかってる作業をどんどんこなす。結果として、とくに指示しなくても大多数は動く感じ。
アルバイトという名の、飛び入りのみなさん。自ずと行われている任務分担、状況把握ができるわけもない。その中でも、ちゃんと動ける奴と、まるで動けない奴がいるのは面白い。
こういうの採用試験にピッタリなんじゃないかな。
週末には、一年で一番大きなイベントが迫ってる。その主担当。
いろんな人から、お忙しいでしょう、と言ってもらえる。いやぁ、それほどでも、と答える。謙遜か何かと思ってもらえてるらしい。でも、本当にそれほど忙しいわけでもないような…。
某大学生にウシガエルの採り方を尋ねられる。大きいウシガエルをコンスタントに採るのは、難しい。釣るかなぁ。
採れさえしたら、研究対象兼食材として美味しいね。捕まえまくって、駆除と同時に胃内容物を調査。本当に在来生態系にインパクトを与えるのかどうかが明らかになりそう。
その後は食材。皮を剥いて、内臓とって。あとは焼いても、揚げても、美味しい。古くなるとカエル臭くなるので、新鮮な内に食べよう!
この研究&食材確保において、捕獲方法以外で問題となるのは、外来生物法。ウシガエルは特定外来生物なので、捕まえたら殺してから持って帰らないと行けない。違法行為にならないように気をつけよう。
これって生態学でしばしば行われる食物資源の付加実験と同じ。ぜひはともかく真面目に考えてみると面白い問題かも。ってゆうか励んでいる人たちがいるなら、せっかくの機会だから滅多に出来ない野外実験の機会と捉えたらいいんじゃなかろうか?
話が面倒になるとイヤなので、一度茹でたドングリをまくものとしよう。というわけで、持ち込まれたドングリが生えてくるとか、ドングリの中に入っていた虫が出てくるとかいった展開はなし。
人里近くにまいて、あるいは道路脇にまいて、人里にクマなどを誘引してしまって駆除されまくった。といった展開もありそうな話ではあるが、話がややこしくなるので、無視。なんか人と関わりのない山奥に、大量のドングリを供給する実験の話としよう。
本州のあまり積雪のない地域の地上にまくとしよう。10-11月頃にまくとしよう。
実験する以上は、実験の影響をモニタリングする必要がある。何を明らかにしたいのか明確にして、きちんとした実験デザインを立てるべき。そのためにはどんな操作をしたらどういう影響が出るかについて、ある程度の予測しておくことが求められる。今回の実験は、前もっての実験デザインないわけだが、それをモニタリングして解析する上では、結果の予測はしておく必要があるだろう。
カケスという例外はあるものの、鳥はあまりドングリに依存しない。大量のドングリが供給されて喜ぶ動物は、まあ哺乳類。ドングリ喰いの哺乳類たちに、秋に大量の食物資源が供給されたらどうなるか?というのがテーマになる。
関係者は、アカネズミ、ヒメネズミ、ニホンリス、イノシシ、ニホンジカ、ツキノワグマってとこかな(ニホンザルは微妙?)。小型3種は、ガンガン貯食するんだろう。大型3種はガンガン食べまくる。期待される効果は二つ。冬期の死亡率の低下と、翌春の出産率の増加。
ネズミは、食物資源の増加にすばやく反応しそう。冬期の死亡率の低下の効果もあって、翌春には例年より多くなるんじゃ? イノシシ、シカ、クマの場合はそこまで反応は早くなさそうだけど、翌春の出産率の増加は期待できる。産仔数が多いイノシシは、翌秋にはすでに増えてる事もありそう。毎年繁殖できるとはいえ1仔しか生まないシカや、各年で2仔生むクマは、秋の食物資源が増えてもそう簡単にすぐには増えないかもしれない。食物供給がシカ成体にどんな影響があるのかは興味深い。クマに関しては、春の子グマが増えるだろうと考えられる。
一年だけの実験ではなく、何年にも渡って、秋のドングリ供給を続けると、ネズミやイノシシはガンガン増えそう。2-3歳で成熟するシカもかなり増加できそう。一方、成熟までに4年ほどかかるクマの増加率は、それほど急ではない。正確な比較は難しいけど、ドングリ喰いの哺乳類の中で、クマが一番増加速度が遅いのは確かだろう。
というわけで、もし各種に同じようにドングリが供給されたとしての話だけど。秋のドングリの大量供給が続くと、クマより先に、ネズミ、イノシシ、シカといった他のドングリ喰いが増える。クマ的には、秋の競争者が増えるわけで、秋の食物事情がよくなるどころか悪化するかもしれない。
ネズミ、イノシシ、シカ、クマで、まかれたドングリの探索能力が違えば、また違った結果もあり得る。が、ドングリ撒きは、ただでさえ増えて問題になってるイノシシやシカをさらに増やす効果だけは期待できるんじゃないかな。そして、クマへの影響は見えにくいが、いっそう食べ物に不足して人里に出現する可能性すらある。
というわけで、実験結果がどうなるかは、とても興味深いところ。地域によってさらに色んな要素が絡む可能性があり、結果の予測はとても難しい。各地での実験結果を持ち寄れば、ドングリを利用して、目的に応じた山の哺乳類の個体数コントロールの可能性もあるかも。ないかも。
聞くところによると、すでに実験は始まってるらしい(もしかしたら数年前から?)。途中経過でいいから結果が知りたいところ。えっ、実験始めたのに、その後のモニタリングはほとんどしてない? なんてもったいない。
でもまあ、イノシシやシカを増やしたいなら、いい方法かもね。えっ、実験参加者は、クマが増えたり、人里に来なくなったりして欲しいの? クマはむしろ減る可能性もあるんだけど…。
でも、結局のところ、植物側が果実の熟すタイミングを、種子散布者たる果実食鳥類の個体数が多くなるタイミングに合わせているって議論には、違和感がある。それはつまり、種子散布者が制限要因であるという前提に立ってるでしょ? 種子散布者は、そもそも制限要因たりえるの? 不足してるの?
まあ制限要因になってる場合もあるだろう。でも、それにはいくつかの条件が付いてくる。種子散布者が決して不足していないケースも多いはず。
こんな事を思う前提には、少なくとも樹上で待機できる果実は、よほど豊作年でもない限り、遅かれ早かれ果実食者に食べられる(すなわち散布される)という事実がある。
熟したらすぐに落ちてしまう液果の場合、木の下に大量に落ちて、そのまま腐ったりひからびている事もある。樹上に成ったままの液果の場合でも、あまりに豊作(あるいは果実食者が少ない)場合には、秋に熟して春になっても食べ残されたままという場合もある。
でも、圧倒的多数派は、遅かれ早かれ食べられてる。遅かれ早かれ誰かに食べられればいいのであれば、種子散布者は奪い合いになるような資源ではない。
それでも、種子散布者が制限要因になる条件は、考えられる。思いつくままにあげてみよう。
1:種子散布者に、望ましい種子散布者と、望ましくない種子散布者が混じっている場合。消化管を通った種子の生残率とか、散布先に差がある場合など。望ましくないのに食べられる前に、いかに望ましい種子散布者に食べられるかが問題となる。
2:樹上(樹下でもいいけど)で、種子散布者に食べてもらうまで待機できない場合。樹上で虫害を受けてひからびるとかいったケース。これならスピード勝負になる。
2つしか思いつかなかった…。そして2は、1の変形とも見なせる。
同じ議論は、種子散布者への報酬(果肉、栄養価)・サイン(果実や花柄の色)にどのくらい投資するべきかという議論ども相同だなぁ。
そして、我が理屈に従うと、報酬やサインへの投資は極小でよく、熟すのはいつでもいいことになる。それは事実とあまりにかけ離れている。とすると結論は一つ(本当ならカッコイイ!)。植物は、種子散布者を選んでいるのである。望ましい種子散布者を狙っているのである。狙えてるのかなぁ?
秋の液果が熟すタイミングだけに限って考えよう。で、タイミングは種子散布者たる果実食鳥に合わせていると考えよう。食べてくれそうな果実食の鳥の個体数の変化を考えてみよう。
ただし条件を一つ。大きな果実は大きな鳥が、小さな果実は小さな鳥が食べるとする。これは正しくないんだけど。大きな果実はおおむね大きめの鳥が食べるけど、小さな果実はけっこう大きな鳥も食べる。でもまあ細かい事は抜きで。
8〜12月頃の果実食の鳥の個体数変化を考えよう。大阪辺りで考えるなら、まずは南への渡りの途中に通過する鳥達の動きがある。ムシクイ類、ヒタキ類、ツグミ類なんかが渡っていく。種によって前後するけど8月後半から10月半ば頃におおむね移動していく感じ。留鳥であっても冬になると北から渡ってくる個体が加わって個体数が増えたりする。メジロやヒヨドリが代表的。個体数が増えるのはだいたい10月頃。10月半ばから11月初めにかけて、ツグミやシロハラといった大型ツグミ類が到着。
まとめると、ムシクイ類・ヒタキ類・メジロといった小型の果実食の鳥の個体数は、8月後半から増加して、10月半ば頃がピーク。その後やや個体数は減るはず。一方、ヒヨドリや大型ツグミ大の果実食鳥は、10月に入って増え始め、10月後半から11月にかけてピークになり、その後もさほど減らない。
で、これに合わせるなら、小さい液果をつける樹種は、9月から10月頭にはほぼ一斉に熟す必要がある。でないと通過鳥のピークを逃してしまう。それに対して、大きめの液果をつける樹種は、10月から11月にかけてダラダラ熟してよさそう。熟すのが多少遅れてもさほどマイナスはない。
さて、現実はどんな感じかなぁ? ってゆうか、これもすでによく言われている事っぽいなぁ。
クマはもしかしたら、人が大好きなのかも知れない。人が好きじゃないとしても、人里が好きなのは間違いない。お仕置きされても戻ってくるし。殺されても殺されてもやってくる。近頃は建物の中にまで入ってくるらしい。人が大好きなのか、人里にある何かが大好きなのは間違いない。
いやいや。クマがやってくるのは、山に食べ物がないだからだよ。とまあ、もっともらしく説明してくれる親切な方々もいるけど、それが間違ってるのは明らかだよね。だって、今までも山に食べ物がない年はあったのに、クマがこんなに話題になるようになったのは、こんなに殺されるようになったのは、ごく最近になってからのこと。食べ物が少ない年に下りてくるのかもしれないけど、それ以外の要因もあるのは間違いない。食べ物以外の理由で、山にいずらくなってるんじゃなければ、人里に惹かれる何かがあるに違いない。
『ツキノワグマ』(大井徹2009、東海大学出版会)。昨年出版されてるので、今年の状況はもちろんフォローしていない。でも、2004年と2006年の出来事は踏まえた上で、書かれている。この90ページに、過去50年にわたる北陸三県でのクマの有害捕獲数のグラフが示されている。もともと年による増減があるんだけど、1970年、2004年、2006年が突出しまくっている。1970年はよく知らないが、2004年と2006年はドングリなどの堅果のみならず、液果も不作の年。
ほらやっぱり果実が不作だとクマが下りてくるんやん!と思うのは、正しくもあるけど、性格じゃない。なぜなら2000年以前にも同規模の果実の不作年はあったんだから。
そもそもドングリの豊凶と、クマの出没に関係があることは、以前から知られていた。別に2004年に初めてわかった話ではない。2004年や2006年の規模からすると小さい振動ではあるけど、クマの有害捕獲数はドングリの豊凶に合わせて変動していた。だからドングリが不作だとクマが下りてくるという話はある意味正しい。でも、今の状況を説明するには足らない。
2004年は21世紀に入ってから最初のそれなりの不作年だった。20世紀の不作年にクマの有害捕獲数が増えると言ってもたかがしれていたのに、21世紀に入ってからは激増しているわけ。約5倍になってる。なにか他の要因も関わっていると考えないと説明がつかない。
21世紀に入ってから、
・マスコミが大層に取り上げるようになった。
・それに伴ってか人が妙に敏感になって、どんどん有害捕獲するようになった。
→たしかにそうかもしれない。可能性がないとは思わない。でも、そうなるきっかけがありそうだし、それはそもそもクマの出現自体が増えたんじゃなかろうか?
・同レベルの不作でも、山にドングリなどクマの食物となる果実を付ける樹が減った。結果として不作年の山の食べ物が激減。
→1994年や1996年もけっこう不作年だった。でも、2004年や2006年ほどクマは有害捕獲されていない。10年で山はそんなに変わったか? この間、山の林で問題になったことと言えばナラ枯れ? ナラ枯れは、クマがあまりいない近畿地方では深刻だけど、クマがたくさんいる東北などではまだそこまで深刻じゃない(らしい)。
・人里にクマを誘引する要因がある。
→たとえば、野菜屑とか、放置されてる果実とか。それは21世紀に入って増えたりしてないんだろうか? よくわからないが、これ以外に思いつかない。シャーロックホームズ流に言えば、ありそうになくても、他の可能性が排除されるなら、これが正しい答えのはず。
ちなみにもっと辛辣な可能性も思いつかなくはない。人里近くに、人里に通じる道路脇に、ドングリなどクマの食べ物を巻きまくれば、餌付いたクマはやがて人里の存在に気付いて、やってくるようになるんじゃないかなぁ。とかね。
正直言って、山に食べ物がないから人里に来るだけなら、話は簡単。まあ簡単じゃないけど、理解はしやすい。簡単じゃないけど、対策の方針も立てやすい。山に食べ物を増やしてあげればいいだけ。
2004年と2006年レベルの不作年にだけクマの大量捕殺が生じるのなら、10年に2回程度しか起きない。可哀想だけど、クマの個体群維持には、決定的な悪影響はもたらさないかも知れない。
でも、2010年の状況はとても深刻。不作年ではあるけど、決して大凶作ではないと思う。ドングリがまったくない地域もあるようだが、それなりにドングリが豊作という地域も少なくない様子。ドングリ以外の食べ物もそこそこある様子。なのにこの事態。この程度の不作年にクマ問題が生じるのなら、2年に1回は起きる恐れが高い。クマの個体群の存続に関わる恐れがある。でもって、果実の豊凶だけでは説明できないことは一層明らかに。
クマは人里の何に誘引されているのか。どうしてクマは人里に誘引される物があるのに気付いたのか。その辺りを早急に明らかにしたいところ。
週に1度ほど液果果実のカウントをして、果実の減少の様子を観察している。先月初めからクロガネモチはとっくに真っ赤っか。でも、クスノキやトウネズミモチなんかは、そろそろ熟してきてる頃合い。クスノキは果実が緑の間は、葉っぱに紛れやすくて数えにくいので、黒く熟してくれると嬉しい。作業スピードもアップ。でも、中途半端なこの時期は、黒い果実と緑の果実が混じってて、要注意。で、気になる事が一つ。
果実が熟すタイミングはなにで決まるんだろう?
まずはダラダラ順に熟していく果実と、全体的に一斉といっていいタイミングで熟す果実がある。ムクノキなんかはダラダラ熟していく感じがする。いまだに緑の果実があるし。クロガネモチは気が付いたらみんな真っ赤っか。
クスノキなんかは、ある程度の期間がかかるものの、ほぼ一斉に熟すタイプと言っていい気がする。でも、熟していく期間内の、今時分の様子を見ると、明らかに早く熟す個体と、なかなか熟さない個体がある。今日みた感じでは、ほぼ全ての果実が熟した個体が2割位いる一方で、半分くらいはまだ圧倒的多数の果実は緑のまま。のこる3割は緑の果実と黒い果実が相半ば。
熟すのが早い方が、種子散布の上で得とか損とかないのかな?
そもそも種内での、あるいは種間での熟すタイミングの違いは何で決まるのだろう?
日当たりとか個体が生えてる立地の要素は明らかにありそう。でも、とくに種間の違いを見ると遺伝的な要素も大きそう。種子散布者の奪い合い、種子捕食者からの回避、といった面から見ると、最適戦略は他者の動向の影響を大きく受けそう。
熟すタイミングの理論はどうなってるのかな? と書いたら、誰か教えてくれないかなぁ。絶対、研究されまくってるテーマやんね。
実験手順
1:馴染みでない飲食店に行く。
2:「いつものを」と注文。
3:店員の言動を観察。
記録項目
日時、場所、店名、飲食店の種別。
客の入り、フロアスタッフの数、メニューの平均的な価格帯。
実験開始後、最初の店員の発言・それまでの時間・それまでの表情。
実際に持ってきたもの。
注意事項
店員が忙しそうにしてる場面では、実験を開始しないこと。
はあっ!? と言われてもメゲないこと。ただし明らかに怒りそうなら、実験はその時点で終了させ、笑いで誤魔化すこと。
「いつものと、言われますと?」と質問で返されても、怒りが感じられなかったら、とりあえず実験続行。「いつもの」と繰り返してみる。勇気があれば…。
何が出てくるんだろうね。
酒が出てきそうな店では。「あっ、炭酸は抜きで」とか、少し付け加えるのも有りにしとこう。
なお本当に実験を試みて、あるいは実験を試みられて、何らかの不都合が生じても当局は一切関知しない。(ここで白い煙が上がる感じ)
けっして強風の生態を研究するのではない。強風下での生物の生態を研究する分野である。鳥を材料に取り上げる場合は、鳥類強風生態学と称せられる。鳥類強風生態学を例に、どんな研究をするか簡単に紹介しよう。
たとえば、電線にチョウゲンボウがとまってる。でも、風が強くってなんかわからない。細身のハトかと思ってたら、飛び立ったらチョウゲンボウ。自分の識別力のなさを嘆く場面ではあるが、これは強風生態学とは関係ない。問題は飛び立った後のチョウゲンボウの行動。
風上に向かって、ホバってる!(ホバリングしているの意)と思ったら、単に風上に向かってるのに前に進まないだけ。これは鳥類強風生態学の扱う行動である。もし強風下で普通にホバったら(ホバリングしたらの意)、風下に飛ばされて行ってしまうだけ。
いつもは、たくさんのカワウがとまっている高圧線の鉄塔。でも、強風下ではほとんどカワウはいない。わずかに残るカワウは、鉄塔の下の方にいて、普段と違ってみんな低ーい姿勢をとっている。これぞ鳥類強風生態学が問題とするところ。いなくなった上の方のカワウや、姿勢のいいカワウは、はたして飛ばされていってしまったのか? そもそもいなくなったカワウは今どこにいるのか? 解決すべきテーマは事欠かない。
たとえば、ツバメはどんな行動をする動物だと思うだろうか? 飛びまわって飛んでる虫を食べている? もしかしたらそうかもしれない。でも、強風生態学の下ではツバメはそんな動物ではない。強風下ではツバメが食べるような虫は飛んでない。飛んでてもどっかに飛ばされて行ってる。そもそもツバメも飛ばされてしまう公算が大。というわけで、強風生態学の立場からすると、ツバメは飛ばない動物ということになる。
強風生態学の視点からすると、圧倒的多数の鳥は風下に向かって飛ぶ。そして、強風生態学の研究者は、強い風が吹いている日だけ研究して、風が弱い日はお休みである。
じゃあ、次は雨生態学について説明しようか。
今日は武庫川を歩いた。ようやくユリカモメの群れが見られる季節になってきた。といっても、阪神より下流の河口部には200羽ほどの群れが一つあるだけだったけど。このユリカモメの群れの泰然自若とした様子というか、ふてぶてしさというか、人に馴れた様子に驚いてしまった。
鴨川や大和川。ユリカモメがたくさんいて、けっこう給餌も受けていて、という河川は京阪神にはけっこう多い。けど、武庫川河口部は他の河川とはちょっと違う。中州がない、そして川は深い。仕方がないからユリカモメは高水敷に集まっていた。鴨川や大和川でも、給餌の直後なら高水敷にユリカモメがいるけど、やがて中州に戻っていくのが普通。武庫川では戻っていくとこがないから仕方がない。ずっと高水敷にいるようす。必然的に常に人との距離が近い。だって高水敷は普通に人が歩いてるし、自転車も通るし、自動車だって通る。
自動車が通るシーンを見て笑ってしまった。自動車が近づいてもユリカモメは動かない。仕方がないから自動車は端による。でも、ユリカモメの一部をひきそう。警笛を鳴らす。ブーブー。車に近いユリカモメだけが仕方なさそうに、少し歩いて自動車が通る道をあける。北海道でシカに衝突しないように走る列車のようだわ。
ほぼ月に一度、奴らとの戦いの日がやってくる。
奴らは手強い。最初はおとなしく、可愛いと言ってもいいくらい。しかし、それがこちらの油断を誘うためである事は言うまでもない。
こちらも奴らに対抗すべく、奴らの油断を誘うべく、奴らに好物を与えてみる。近頃は、キノコ、カマキリ、鳥の羽根などが効果的である。
しかし、やはり奴らは手強かった。戦いは、なかなか思い通りには進まない。
今日の戦いは、いつも以上に苦戦を強いられた。戦いが本格化したのは、午後3時。当初は、一撃で決着をつけるつもりであったが、苦戦になる事は明白な状況。作戦を変更して、1時間にわたる長期戦に持ち込むことにした。が、奴らはさらにその上をいき、結局、戦いは午後5時近くまで長引いた。回をおうごとに奴らは手強くなっている。
中学生たちを家に返すだけなのに、なぜ毎回こんなに苦労する? え〜、まだ帰りたくないって‥。外が明るい内に家に帰りつけ!
なんかあったらどうするんや。
こうなったら、最終兵器、生活指導Nを投入を検討しよう。奴らめ見てろよ〜。
10年以上前から大和川河口の水鳥を毎月数えている。夏にはウミネコだらけ。10月頃にウミネコは減って、入れ代わりにユリカモメとセグロカモメが増える。かなり遅れてカモメが到着。大和川河口ではそんな感じなんだけど、大阪湾全体でも同じかな?
とまあ、そんな疑問から、大阪湾各地の様子を観察することにした。9月に始めてまだ3クールの途中だけど何か予定外の展開をしてる気がする。
9月から10月にかけて、ウミネコがやや減少した一方で、ユリカモメとセグロカモメは増加。11月にはさぞかし増えるだろう。ほとんどウミネコだらけなら(実質的に識別しなくていいので)、遠目に双眼鏡で見るだけで大丈夫。でも複数種が入り混じってると、望遠鏡でちゃんと見ないと、遠くにいるのの調査は大変。
で、望遠鏡をかついで泉南地域を歩き回ったのだが、まるで不要だった。ウミネコは順調に減ってるのだが、ユリカモメとセグロカモメが増えていない。むしろ減ってる。大和川河口では少なくとも減ってないと思うけどなぁ。
大阪湾全体のデータを集計してから結論すべきだが、先走ろう。
ウミネコは大阪湾からどこかに移動していってる。一方で、ユリカモメとセグロカモメは、大阪湾南部に入ったのが湾奥に移動していったけど、後続が大阪湾にまだ到着してないのでは?
大阪湾内の多地点の季節変化を追いかけることで、大阪湾自体への出入りと、大阪湾内での移動を区別して把握出来るといいな。
松原市から美原町北部、堺市北東部のため池を自転車でめぐった。
オニバスやヒシはもう枯れて、その後に開水面が広がってる。スイレンやハス、ホテイアオイはまだ枯れ残ってる。ウキクサは減ってるけど、オオアカウキクサは今からがシーズン。池一面を覆ってる所も数ヶ所。
松原市から美原町のため池は、すでにけっこう水を落としてる。一方で、堺市のため池はまだあまり水を落としてない。
水を落としたため池には、サギ類が集まり、よーく見るとコチドリが走り回っていたりする。水のあるため池には、カモ類がたくさん。コガモの群れをよーく見ると、トモエガモが1羽混じってる。そろそろエクリプスが解けてきた感じ。
まだヒナ連れのカイツブリがいるのに驚く。カワウは完全に繁殖オフシーズンで、繁殖地のため池には1羽もいない。この季節どこに行ってるんだろうね。
今日は、奈良公園でリスのエビフライを拾い三昧。奈良公園にはニホンリスだけでなく、ムササビもいるが、これはニホンリスっぽい。なんとなれば、剥いた鱗片も並んで落ちている。地面でエビフライ作りをしたらしいから。
でも、もしかしたらそう簡単ではないかも。
西表島でもエビフライを作るらしい。作るのはクマネズミという。小笠原諸島でもエビフライが見つかる。これもクマネズミ作。
リスのいない島でクマネズミがエビフライを作るなら、奈良公園で作ってもおかしくない事はないんじゃないかな〜?
クマネズミがどこででもエビフライを作るとなると、エビフライを見つけてリスの生息を確認するというスキームが全て崩壊してしまう。それは困るなー。きっと、島のクマネズミ以外は、エビフライを作らないに違いない。
果実に依存する動物の動きが、果実の豊凶に影響される事はしばしば報告される。果実食の鳥を見ていると、越冬域内での移動のみならず、渡りにまで影響するようで興味深い。同じようにクマも影響を受けるんだなぁ、と最近まで思っていた。
クマがたくさん里に出てきて、駆除されて、可哀想。って自体は、2004年とかの秋にも問題になった。たしかに日本全体的に、ドングリを含め果実の多くが不作な年だったと思った。
でも、今年はそんなに不作なの?
数年前から、とある都市公園で果実の成り具合と果実食鳥の動きについてながめている。強弱はあるけど、だいたい各年で豊凶を繰り返す周期はあるらしく、偶数年度は一応不作年。
毎年秋になったら調査を始めるんだけど、調査を始めるまでは、てっきり今年度は不作と思いこんでた。クマが里に出てくる話も聞くし。実際に果実を数えてみてびっくり。不作年の予定が、けっこう果実は成っている。クスノキ、クロガネモチ、センダン。メジャーどころは個体差はあるものの全般的に豊作より。数えるのが面倒。
不作年はヒヨドリがたくさん渡来する。豊作年は少ない。今年はたくさんのヒヨドリがやってきて10月中には、夏のクマゼミ並にとまではいかないが、林がうるさくなる予定であった。が、11月に入ってもヒヨドリはさほど増えない。これはむしろ豊作年のパターン。まあ、数えるのは楽。
果実の豊凶は、地域、樹種、個体によってもずれるのが普通。それがたまたまシンクロした時に、大豊作や大凶作になる。そんなにはっきりシンクロした時には、わがフィールドでも同じような傾向が出るもんなんだけど…。今までの経験と合わせると、この秋は少なくとも大凶作ではないと思う。並作からせいぜいやや不作程度ではないの??
でもまあ、クマに絡めて考えるなら、問題はクマのいない大阪での状況ではなく、クマのいる地域の豊凶。どうなってるのかなぁ。
ドングリが果実が不足してクマが里に出てきてるなら、ある意味対策も考えやすいのかもしれない。いややっぱり対策は難しいけど。単にドングリをまきまくれば解決する、ってはずがないし(ドングリをまきまくれば、クマより機動性の高いシカやイノシシが食べまくって、シカやイノシシが一層増えて、クマはさらに食糧危機に陥るというストーリーを思いついたぞ! 実際はどうなんだろう?)。
しかし、もし今年がさほど不作ではないのに、クマが里に出てきているとしたら、ドングリをまいても一層どうしようもない。まずは果実の豊凶以外の要因を突き止めなくっちゃ。で、知りたいんだけど、クマが里に多く出没してる地域は、今年はドングリを含めて多くの果実が不作なの?
鳥マニア、とくに剥製マニアは自分の趣味を隠して結婚するらしい。相手は最初はだまされたと思い、やがて諦め、そのうち愛着も湧いてくる。鳥をやめろと一生言い続け、ケンカも続くけど、それなりにサポートもしてくれるものらしい。夫婦とは良いものである。それを良いことに、鳥マニアは、鳥マニアの道を邁進する。鳥の剥製をため込み、鳥の死体をため込み、剥製作りの材料もため込む。剥製作りの道具や鳥の本を買い漁る。
死んだらどうなるかというと、残された者が迷惑するのである。残った物は興味のない者にとっては、タダのゴミ。ブーブー言いながら、残った物の処分に奔走されられる。でもまあ、故人が大事にしていた物なので、むざむざ捨てるのも…。というわけで、我々に出番が回ってくる。
鳥の剥製の多くは処分された後だというのだが、まだまだ150点くらい残ってる。作りかけも多い。剥製作りの材料も多い。義眼、胴体に入れる発泡スチロールの型、綿や木屑、針金、木綿糸、木の板、木の枝。道具もいっぱい。穴を開けたり、切ったり、削ったりする工具が色々。マニキュア、ニス、整髪剤?
世界の鳥の図鑑、日本の古い鳥の図鑑。いろんな鳥関連団体の雑誌。報告書の類。あとは大量のノートや手帳。とてもマメな人だったらしく、旅行(鳥の採集が目的)に行った時の支出が細かく記録されていたり、剥製を作った時の記録ノート、鳥を観察した記録などなど。古い鳥の観察記録は、けっこう価値の高いものだと思う。捨てるというのを、捨てないでと説得。
もう一つ面白いものが残されていた。瓶に入った鳥の中身。そうか剥製を作る人は、中身を残したくなるもんなんだ。丸ごとでなくても、けっこう胃内容物は残している様子。古いジャム便などにホルマリン漬けのがいっぱい。すべてを残しているわけではなさそうだが、それなりに量がある。採集データが付いていないのが多いが、剥製作成記録や鳥の観察記録と付き合わせればある程度わかるかも。けっこう貴重なデータなのかもしれない。とりあえず捨てずに保管すべきだろう。
残された本の中に、鳥の食性についての報告書があった。剥製作りのかたわら、鳥の食性に少し興味があったのかもしれない。
いっぱいため込んで死んだら、残された者が色々と苦労する一方で、残った物を見て妙な輩に論評されるってわけ。
自分が死んだ後、何を残すのかちょっと不安になった。何でもため込む性質は共通している。でも、そんなにマメではない。さぞかし苦労する人がいるんだろうな〜。そして、メチャメチャ言われるんだろうな〜。
近頃、身辺では鳥の羽根拾いがプチブーム。名前がわからんのを入れ替わり立ち替わり持ってきてくれる。都市公園でよくこんなに色んな羽根を拾ってくるもんだと思うくらい色々拾ってくる。鳥の本体を見ずに生息確認できるケースも少なくない。鳥の羽根侮りがたし。でも、同定は難し。
パッと見て、同定が難しそうなのはどうしても先送り。するとアーラ不思議どこかに行ってしまったりする。多くの人は諦めてくれるのだが、中にはあの羽根はどうなったのかといつまでもプレッシャーがかかったり…。
というわけで、早めに同定をしよう。さっさと返そう。わからないのは、長く抱えずにさっさと、わからないと返事しよう。と思う今日この頃。でも、わからないと答えるのは悔しい。
まあ、徐々にではあるが、鳥の羽根の同定にもだんだん慣れてきた。この調子で鍛えてもらえれば、羽根マスターになれる日も遠くないかもしれない。いや、無理に鍛えてもらわなくてもいいんだけど。
見ていると、羽根を拾う方もだんだんスキルアップするものらしい。
初心者は、カラスやハトばかり拾ってくる。これは瞬殺できる。それを繰り返していると、ハトではない、という答えだけで満足する者すらいる。初心者の癖に意地悪な奴らは、水辺で水鳥の羽根を拾ってくる。カモの体羽とかは、けっこう同定可能なんだけど、面倒。こういう初心者は嫌い〜。
さて、都市公園での羽根拾い中級になると。それはすなわち、瞬時にカラスやハトの羽根を見分けてスルーするようになると、と言い換えられる。とたんに色々拾えるようになる。でも、次に多いヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリが中心。それ以外が拾えると、喜ぶようになる。
都市公園での羽根拾い上級者になると、姿すらなかなか見られないような鳥の羽根を拾ってくる。オオタカ、ヤマシギ、アオシギはすでに普通に拾えるものと化し、シロハラとツグミ以外の大型ツグミ類、ヒタキ類、ムシクイまでも見つけてくる。一緒に鳥を観察してたはずなのに、いつの間にヤマシギの羽根を大量に拾ったん!てな事がごく普通。
で、羽根拾い上級者のシン先生。この秋は、ヒタキ類の羽根をけっこう拾ってきて、尋ねられて困ってしまう。風切羽でキビタキやコサメビタキと断定するのは、難しいよ〜。今日は、クロツグミ、ムシクイ類の一種、アオバトなどを見せてくれた。そしてタカのような羽根が1枚。すれたフクロウ類なの? といろいろ考えたけど、全然分からなかった。預からなかったけど、宿題なんだろうな〜。
先週、カミツキガメの死体を4つももらった。忙しかったので、とりあえず冷凍。今日、それを偶然見つけたので、引っ張り出してきた。覚えている内に、採集データと引っ付けて、標本にしておかなくっちゃ。
大、中大、中大、中、って感じか。液浸標本にしようと思ってるのだけど、一番大きなのを浸ける入れ物がないかちょっと不安になりながら解凍中。
採集日と採集場所は別便で送ってもらってる。全部今年捕まったもので、
・5月7日 枚方市山之上東町:天野川河川敷
・6月21日 高槻市道鵜町3丁目:丸池
・7月26日 高槻市唐崎北3-1447:路上
・8月11日 守口市:庭窪浄水場
全部淀川水系やん! それも淀川本流にほど近いとこばかり。見付からないだけで、淀川本流にもたくさんいるんだろうなぁ。今回捕まったのは比較的大木なのばかりだから、繁殖(すなわち定着)してるとは断定できない。でも、繁殖可能なサイズのがこんなにいるとしたら、繁殖しててもおかしくないような。まだ繁殖してなくても、近い将来繁殖するのは確実なような。その内、ある季節になると小さなカミツキガメが大量に見られるようになるかもね。
っていうほど大層じゃないけど、いろいろ書かないといけない原稿がある。書くと言うより編集するといった方がいいのも多いが。怖い編集者に囲まれて、いろいろ約束させられた。忘れると怖いので、一応記録しておこう。いや決して、必ずこの通りになるという保証はないんだけど、むしろ予定は未定でこのとおりにはきっといかないんだけど(編集者が見ていたらいけないので、逃げをうっておく)。
10月中:某雑誌に短い原稿1本。鳥の巣の本のページ見本を作成。
11月中:鳥の巣の本の編集作業完了(とりあえずテキストは完成)。ある展示室の解説書の自分担当コーナーの原稿と割り付け終了。
12月中:とある地域の哺乳類の本の原稿をそろえる。鳥の巣の本の画像セレクト完了。ある展示室の解説書の原稿整う。
1月:全部できた!万歳〜! 暇だから、ホネの本の修正部分をチェックして、
2刷りを発注。暇だから、都市で繁殖する鳥の冊子を改訂して、改訂版を発注。
2月:何にもすることがないので、遊びまくる。
2月が楽しみだなぁ。いきなり2月に行きたい。
日本では、ってゆうか大都市周辺ではよくあるんじゃなかろうか。つまり自然版の小さな家。
かつては、どこにでもある普通の自然。たとえば里山。どこにでもいる普通の馴染みの生き物が暮らしているわけ。でも、だんだん周囲が開発されていく。歯抜けのようにポロポロと生息地を奪われ、やがて限られた場所にしか生息していない、かつての普通の生き物。かつてはどこにでもいた生き物が、いまや絶滅危惧種。生息場所は、残された限られた場所。
この時点で、その生息地を見れば、周辺地域の中で、絶滅危惧種が集中する地域。ホットスポットのできあがり。まあ、長い時間かかって地史的イベントや気候の変動の結果作られるホットスポットが、人間によって比較的短時間の間に作られるイメージかと。
形成過程はともかく、定義上ホットスポットはホットスポットだよね? 生物多様性を保全する立場からすると、守らないとね。
小さな家は、田舎に引っ越して解決したけど、この人工的なホットスポットはどうしたらいい? 行き先があれば引越? 表土ごと地形ごと引越ってか?
堺の秘境に連れて行ってもらった。良い場所だとは聞いていたが、本当に良い場所だった。堺にあんな場所が残ってたとは。また遊びに行きたいな。今度は自然好きな人だけで。
朝、とある駅前のでっかい建物に集合。駐車場に来いって言われてたんだけど、建物の中で受付をしていた。受付って…。たった、4人をラチるだけなのに、大勢がいた。ハイブリッドな車に乗せられて、連れて行かれた。臭い車で、酔いそうになった、というか半ば酔った。気持ち悪い。
で、現地に到着。4ヶ所を連れ回された。1ヶ所は、ほんの15分ほどしかいさせてくれない。水網とかフィルムケースとか色々持っていったのに、何も採集する暇もない。つまらん。おじさん達は、地図を見ながらわいわい言ってるだけ。興味があるのは地形だけで、自然環境には何も興味がないのかもしれない。
最初の場所は池があってオシドリがたくさんいた。でも、あとは尾根筋とかで、谷筋はなかなか見えない。あまり面白くない。が、1ヶ所だけ寄り道してくれた。かろうじて川が見える。おじさん達を放ったまま、下りてみた。小さい川。堤防もないのに、河床だけが低くなって、不思議な風景。とても綺麗。連れ回されてる他のおじさん達は川を見に下りてこなかった。自然にはあまり興味がないのかもしれない。
話の合うおじさんがほとんどいなかったので、ずっと黙っていた。自分はコンパに向かないと再確認した。
飛行機にも空港にもそんなに興味はないんだけど、鳥には興味がある。広い草地がある空港は、鳥の生息地としては興味深い。特に海上空港は海の鳥の生息地として、興味深い。
という訳で、関空と神戸空港はとても気になる場所。ましてや両空港の間には、大阪湾内唯一の定期航路がある。ちょっと前に一度その船に乗ったけど、空港の鳥のチェックも含めてもう一度乗ってみた。ついでに空港の鳥も見てみた。偶然、日曜日だった。
身近にも若干名いるけど、世の中には飛行機好きが多いんだな。滑走路が見える高台には、家族連れやカップルがいっぱい。双眼鏡をぶら下げていても、望遠鏡をのぞいていても、全然違和感がない。飯は喰えるし、お茶も出来る。これで、もう少し近くで鳥が見れたら言うことないかも。
2社しか離着陸しない神戸空港より、色んな飛行機が並ぶ関空の方がはるかに楽しい。それでも神戸空港にも大勢の人が飛行機を見に来ていた。航空便を誘致するのは難しいだろうから、飛行機が見れるアミューズメント施設として、整備したらいいのに。
まずはタヌキの生息を確認。タメ糞場やねぐらの出入り口、あるいは餌場を確認。そこを起点に直接観察を試み。タヌキの移動経路や活動時間を把握。
ここまでが下調べ。生息や生活圏を押さえるだけでも時間がかかるが、確実に直接観察場所を見つけるのはさらに大変。
ちなみに餌場を作れば、簡単に見れるが、それは邪道。野生動物への給餌は、すべからく人間の自己満足でしかない。近くで眺めたいがための給餌はもちろん論外。
という訳で、面倒でも下見を繰り返して、タヌキ観察適地を探る。面倒だけど、だんだんタヌキの事が分かってくるのは楽しくもある。
というわけで、今回のタヌキの観察会のレシピを公開。ってか、またするつもりなので記録。
前年にけっこうまじめに調べてた奴がいたので、タヌキのおおよその雰囲気はつかんでいた。子タヌキが動きまわるからか、どうやら秋からの方が活動が活発になるようす。ためフンも10月頃から増えてくる(これは分解者の活動が減ってくるからでもあるだろうけど…)。実際、昨年10月にウロウロしてみるとけっこうタヌキを観察できる。これなら観察会ができる!というわけで、今年の10月に観察会を設定。
ほんとはもっと前から下見をするつもりだったが、なんやかんやで下見を始めたのは本番8日前から。でも観察会前日までの間に7日も下見をした。こんなに下見をした観察会は初めて。毎回確実にタヌキを観察した。が、問題は参加者の人数。タヌキの観察会と銘打ったらいっぱい申込みがあって、半数落としても当選者は約60名。少人数なら確実に見せられるけど、こんな大人数〜。
というわけで、3班に分けて観察することにした。歩いている間はどうしても人の気配が多くなるし、足跡や衣擦れの音もバカにならない。というわけで、3ヶ所で15分程度の待ち伏せをすることにした。3班が3ヶ所ずつで待ち伏せする場所を設定しなくてはならない。というわけで、下見はもっぱら色んな時間帯に、タヌキが出現しそうなポイント(ためフン場やねぐらの出入口の近く)で待ち伏せを試して歩く感じ。ヘルプがいる日は、ヘルプも頼んで一通り待ち伏せてみた。結果、待ち伏せポイントを4ヶ所選定。それぞれのポイントでのタヌキが出るタイミングや動く地点も把握。準備は完璧に思えた。
結果としては、すべての班でタヌキは出現した。が、タヌキ観察の程度にはかなりの濃淡が出た。絶対確実と思われるポイントが2つ。そこを他の2班に譲ったわが班は一番不利と思われたが、結果的には道を横切るタヌキには4〜5回遭遇し、その他に全員でじっくり観察できたのも2回。充分満足できる内容であった。
もう一つの班も、全員で2回じっくり観察。一度は複数個体が出現して、色んな行動を見せてくれたとか。
しかし、残る1班は、1回タヌキが道を横切っただけ。なんと参加者の内、2人はそれを見逃したとか…。
観察会で一番心配したのは、じつは誰かがはぐれるんじゃないかということ。夜の観察会はこれが一番心配。次は、人の気配が多すぎてタヌキが出ないんじゃないかということ。でも、この2点に関しては杞憂だった。日頃はずっと喋りっぱなしといっていい子どもが何人も参加していたのだが、驚くほど静かだった。なんだやればできるんじゃん。ただ6才以下の小さい子どもには、15分間の待ち伏せは厳しいみたい。仕方がないから小さい声でお話ししたりしていた(幼児はすべて我が班にまとめた)。印象としては、少人数が小さい声で話をしていても、タヌキの出現にはあまり関係がなさそう。さすがは都市公園のタヌキだわ。
期待度が高いだけに、はずしにくいプレッシャーの高い観察会。心臓によくない。でも、今回落選したみなさん、不幸にも見れなかった参加者。希望者はいっぱいいるので、またタヌキの観察会をしないといけないだろうな〜。
鳥の巣って繁殖のために使うイメージが強い。日本ではあまり気付かないが、巣をねぐらに使うって場合もある。でも、さらに他にも鳥は巣を利用してるみたいな気がする。
とある開発計画の配慮計画書というのを見せてもらった。開発するけど、こんなに色んな事に配慮するんだよ、という計画書らしい。残土処理、工法、伐採した木の再利用だとか、いろんなことが書いてある。でもまあ、興味があるのは、現存する周辺地域の自然環境への配慮。残念ながらあまり書いてない。書いてある文字数が少ないだけでなく、具体的なことがさーっぱり書いてない。わからないことは質問してもいいそうなので質問してみることにした。
◆1:「注目すべき種」ってのを選んで特に配慮するらしいのだが、どんな基準で選ぶのかがわからない。そらまあレッドリストに載ってる種とかを選ぶんだろうけど、それだけで選ぶわけではないだろう。その開発で悪影響を被りそうなレッドリスト種を選ぶはず。じゃあ、悪影響を被りそうかどうかはどうやって決めるの?
◆2:で、「注目すべき種」には適切な代替措置をしてくれるそうなのだが、どんな措置をしてくれるのかがわからない。とくにわからないのは、何をもって適切と評価するのか。適切って言葉だけじゃあ、何でもありにもなりかねない。
◆3:とここまで考えて思うのは、そもそも自然環境への配慮の目標設定はどうなってるんだろう? 目標設定があってこそ適切かどうかが判断できるはず。その根本のところが完全にスルーされているのが不思議。
◆4:最後はさらに根本的な質問。周辺地域でそこ辺りにしかいない生物種がたくさんいる、明らかに地域の生物多様性を考える上でコアなエリアの開発計画。その地域の生物多様性に影響があるのは必然。この点についてはそもそもどう考えてるんだろう? 生物多様性なんか知ったことか!という態度だとむかつくけど、ある意味納得できる。が、生物多様性は大切と思ってたりしたらさらに謎は深まりそう。
ちょっと前、田んぼでオバシギを見た。ジャンボタニシを食べてた。って書いたら、某雑誌の編集さんから載せてやるから原稿よこせとのお言葉を頂いた。二匹目のドジョウはなるか?
今日はさぼったけど、近頃は毎日のようにマイフィールドである都市公園でタヌキを観察。週末の観察会に向けての下見だな。これはというポイントでの待ち伏せを繰り返す。けっこうタヌキが見られるので楽しい。
3日ほど前、街灯のあるポイントで待ち伏せをしていた。タヌキがこっち見て座ってる。と、タヌキの上の木に鳥がとまった。双眼鏡でながめる。街灯の明かりでは小型フクロウらしい。が、今ひとつはっきりしない。ライトを当てると目が黄色い。コノハズクだった。ライトを当てられても平気。タマムシか何か緑に光る甲虫を食べている。やがて飛び去った。タヌキはまだいる。
バンディングで持ったことは歩けど、野外でコノハズクを見たのは初めて。かなり嬉しい。
この公園では過去に2回コノハズクを記録してるけど、いずれも羽根が落ちていただけ。生身は初めて。
毎日頑張っているカメラマンさん達も確認しつないんじゃなかろうか。
一方で、コノハズクが食べそうな虫自体は、この公園には普通にいる。渡りの時期だけかも知れないが、気づかないだけでけっこうやってきているのかもしれない、と思った。
庭の池に金魚とメダカを飼ってるのだけど、どうも数が減ってるんだそうな。池には、近頃カエルがいる。カエルが喰ってるんじゃないかというんだけど、どう思う?
カエルは、数年前からいるんだけど、年々大きくなってきて、10cm位になったらしい。で、今年初めてヴエーって鳴いたそうな。きっとウシガエルだな。
魚が減ってるといっても、いまいる金魚やメダカ自体が減ってるのではなく、毎年産卵して稚魚が出てくるのだけど、今年は少ないとのこと。
つまりカエルが犯人としたら、稚魚ばっかり喰ったってことになる。カエルって、適切な大きさの動く物なら、捕まえられるなら、何でも食べるとは思う。でも、そんなにガンガン魚を食べるスキルはないんじゃないかと思うんだけど、どうかな?
仮に魚をがんがん食うとしても。繁殖サイズのウシガエルが、孵ったばかりの稚魚だけを食べるとは思えないんだな。
というわけで、とりあえずこの件に関しては、犯人はカエルじゃないんじゃないかと…。なんか別の理由で産卵や孵化が少なかったんじゃないかと。とまあ思うんだけど、納得はしてくれなかったんだな。
我がフィールドたる都市公園には、2005年辺りからタヌキが暮らしてる。もう5年からになるが、その動態はよくわからない。
何よりわからないのは、移出入があるらしいこと。市街地に浮かぶ緑の島みたいな環境なのに。それでも、少なくとも移出はあると思う。その根拠は、2つ。
タヌキが暮らし始めた頃から、子タヌキが確認されてる。いま観察できているタヌキも、半分くらいは小さめの若い個体。毎年、ちゃんと繁殖してるらしい。
って事は、タヌキがどんどん増えてもよさそう。実際、初年度よりは増えてる様子なのだが、その後は安定してる様子。例えば、タメ糞場で見られる糞の量は増えていない。
昨年はタヌキ娘に付き合って、けっこうタヌキを観察した。タメ糞場の位置や、タヌキがよく観察される場所から見て、3〜4家族程度のタヌキがいるイメージだった。
でも今年は、その内少なくとも1家族はいないらしい。
公園内でタヌキが死んでいたら、全部ではなくても、その多くは届けられるはず。と考えると、相当数のタヌキが公園外に出て行っている事になる。
問題は、移入もあるかどうか。
マイフィールドの都市公園でタヌキの観察会を企画中。大勢で見に行くことになるので、ちゃんと見れるかとっても不安。というわけで、ここ数日、下見を繰り返している。
一昨日、一周回ったらA地点でタヌキに遭遇。以前からよくタヌキを見る場所。ねぐらがあるし、近くにためフンも二つある。実は初めてタヌキを見たのもこの場所。
昨日、観察会スタッフと3人で下見。できるだけ静かに歩いても、3人だと足音が大きい。話し声もうるさい。ダメかと思ったけど、B地点でタヌキに遭遇。相次いで3匹ほど見た。ここは多くの人がよくタヌキを見ている場所。ねぐらがあるし、近くにためフンが3ヶ所。ためフンに糞がたくさんある。
今日、観察会スタッフと2人で下見。二手に分かれて、それぞれ違う4ヶ所で、それぞれ15分ずつの待機を繰り返すことにした。ほぼ日没時間にスタート。最初の待機場所の時点ではまだ明るい。二人ともタヌキを見られず。2ヶ所目、薄暗くなってきた。二人ともタヌキに遭遇。偶然なのかA地点とB地点。A地点では、4頭出現。10m位の近距離でゆっくり見られた。
3ヶ所目と4ヶ所目。二人ともタヌキを見られず。ただ、どちらも待機場所間の移動の途中にタヌキを見ている。ってゆうか、待機終了して帰る途中にも何ヶ所かでタヌキを見ている。
というわけで、結論。タヌキはたくさんいる。A地点とB地点がお薦め。日没後30分くらいの時間帯がベスト? でもまあ、少なくとも少人数なら、必ずタヌキは見られる。問題は大勢で行って見られるかで…。
マイフィールドでは、先週辺りカメラマンさん達が、マミジロで盛り上がっていた。残念ながらマミジロ狙いのカメラマンは見たが、マミジロには出会えず。でも、今日いっぱい出会えた。生きてなかったけど。
午前。観察会が始まる前、名簿をチェックして資料を渡す。ひとりが鳥の死体を取り出した。河内長野の学校に衝突したそうな。出してみるとマミジロだった。マミジロと気付いてなかったので、おもむろに説明。翼下面の模様が、ほら、トラツグミみたいでしょ。トラツグミとマミジロは、他の大型ツグミとは別にZootheraという属にしたりする事もあるんだよ。と偉そうに説明。この2種はもう一つ共通点があって、尾羽が14枚…。あれ?12枚しかない。何度数えても12枚…。午後。堺で保護されてから死んだマミジロを受け取った。アカハラ?と言われた。マミジロって何故かマイナー。他の大型ツグミと、色々違うのがいけないのか。そういえば、10月上旬に大阪を通過してるのも、他の大型ツグミより早め。地鳴きも、ズィーじゃないし。尾羽は同じ12枚かも知れないけど。
ともかく、意外と普通に大阪の市街地を渡っていくマミジロをよろしくね。
明石海峡大橋の淡路島側で見てると、橋沿いに飛んでくるヒヨドリの群れ。そういえば、少し前、垂水港でヒヨドリの渡りの群れを見た。おおむね明石海峡大橋に向かっていた。あのまま陸沿いに来て、ほぼ橋沿いに渡るらしい。あとは、鳴門大橋を目指すんだろうか。
洲本の南、紀伊由良に到着。すぐ向こうに成ヶ島。成ヶ島の一番南で見ていると、友ヶ島から飛んでくるタカが見られそう。実際、ノスリが2羽飛んできた。友ヶ島上空ではかなり高く舞っているが、淡路島に到着した時点ではけっこう低いところを飛んでいる様子。また山で高度をかせいで、これまた鳴門海峡を目指すんだろう。
と、成ヶ島の林に渡りっぽいヒヨドリの群れ。来るところは見てないけど、きっと友ヶ島から来たんだろう。成ヶ島と淡路島の間は、ほんの20-30m程度の海峡(?)。それを渡るのにも逡巡するらしく、盛んに鳴き交わして、いつ飛び出すか相談している。やがて1羽が飛び立ち、他のが続く。こんな調子で、四国にたどりつけるのかなぁ。
というわけで、予定通り、明石海峡と紀伊水道を渡ってきたヒヨドリは、たぶん鳴門海峡に向かうんだろう。
淡路島に来る機会が増えたので、せっかくなら淡路島を通過するタカとヒヨドリのルートを確認して、一度一日観察してみたいなと思った。
夜遊びづいてる今日のこの頃、また夜に出掛けて、星の下で仮眠。明くる日の夜に家に帰ってくるなんてことをしている。久しぶりに家に帰ってみると、ユニットバスにアメリカザリガニがいる。しばらく意味がわからなかった。留守の間に誰かが来て置いていった? と思ったりしたのだが、机の上を見て思い出した。そういえば昨日の昼間は、昼間で遊びに行ってアメリカザリガニを採って帰ってきたんだっけ。というか、一緒に行ったみんなが採って、2匹もらって帰ってきた。でも、すぐに夜遊びなので、一日生きていてもらおうと、容器のフタをゆるめて出掛けたんだっけ。
帰ってきてみると、案の定と言うべきか、アメリカザリガニは2匹とも脱走。1匹がユニットバスにたどりついたというわけ。もちろん、留守の間に誰かが来て、容器からアメリカザリガニを出して、ユニットバスに入れたという可能性もあるけど、そんな暇な奴に心当たりはない。
アメリカザリガニが自力でユニットバスにたどりついたとすると、少し感心した。アメリカザリガニが到達出来る中で、間違いなく一番湿った場所。というか唯一の湿った場所(ちなみに我が家のユニットバスの戸はいつも開いているのである。アメリカザリガニのため、というわけでもないんだけど)。ちゃんと湿った場所にたどりつく能力があるのかもしれない。
とはいえ、もう1匹の行方は不明。本棚の下とか、冷蔵庫の裏とか、牛乳パックの山の周りとか、見たけど見あたらず。どこに隠れた? と思ったら、翌朝、玄関で発見。昨夜も見たはずやけどなぁ? 玄関は一段低くなってるので、落ちたら戻れない。だから玄関の靴のかげにでも隠れていたんだろう。ちなみに玄関は、ユニットバスの隣。こいつも良い線行ってる〜。
今日は泉南地域のため池を漫遊した。先月の末にも漫遊したのだが、その時はお供の者が少なかった。今日は大勢を引き連れての漫遊。労せずしていろいろ集まる。
周りに大勢がお供しているが、腕利き達は基本単独行(これを弥七するという)は、ヌマガエル、アマガエル、スジエビ、アメリカザリガニ、ヨシノボリなどと次々とゲット。天晴れ天晴れ。
一方、いつも近くにいる者達もそれなりに張り切っている。シジミ〜、シジミ〜、シジミみたいなの〜。という妙なシジミ売りみたいな声が聞こえてくる。行ってみると確かにマシジミ。ついでにオオタニシも見つかった。
御老公が自ら採ったカナヘビを逃がしたりもしてくれるが、大勢での諸国漫遊は収穫が多い。
来年もまたため池を漫遊するとしますかの。ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉ。
久しぶりにあったら、お土産をくれた。変な物。何これ?と尋ねたら、ウラジロモミのエビフライとのこと。エビフライには見えんが、何かはわかった。へぇ、こんな風になるのか。
本来のマツのエビフライは、根元がそのまんまで、先まで剥いてある。だけど、ウラジロモミの場合は、先が剥かれずに丸く残っていて、根元は細くなってる。エビフライというよりは、…、何かなぁ。何かに喰われたハルキゲニアとか…。いっそうわからんな。
ともかく、我がエビフライコレクションに新たな逸品が加わったのは間違いない。エビフライは食べれないが、集めてはいるのである。通常の国産マツのエビフライは、もちろん可愛いが、変わり種も色々あって、エビフライ集めは奥が深い。
自慢の逸品としては、まずはダイオウショウのエビフライ。とにかくでっかい。本当にエビフライみたい!
もう一つの自慢の逸品は、オオバヤシャブシのエビフライ。こちらは小さい。可愛い〜。
なんか他にもっと面白いエビフライないかなぁ。
かつては大阪港、泉佐野港、深日港なんかから大阪湾を行き来する船が出てたらしいが、長距離フェリーを除けば、今は一つの航路だけ。関西空港と神戸空港を結ぶ神戸-関空ベイシャトル。
下見を兼ねて乗ってみた。関空-神戸空港間を約30分で結ぶ。朝7時から夜10時まで、だいたい毎時00分に両方から出港。航路は、割と陸寄りを通る。左側通行なので、関空→神戸空港の方が沖合を通る。船上センサスに使えそう。
日の短い季節でも、1日10本は明るい間に運行してる。試しに乗ったら、ウミネコが少々飛んでいただけだったが、季節によってはハシボソミズナギドリやアカエリヒレアシシギ。もしかしたらウミスズメとか! あと、日没時を狙えば、カモメの集団ねぐらが見れるかもという期待もある。
唯一のネックは、運賃。片道1500円。その日の内に往復したら2000円でいいらしい。それでも2000円。10往復したら10000円。財布に厳しいな〜。でも、何度か乗って、様子を見て、ベストなシーズンに一度は、一日中行ったり来たりしてみたいな〜。
ただ一つ心配なことがあるとしたら。試しに乗ったらとっても空いていたんだなぁ。神戸空港なんて、ろくに人もいない感じだし。もしかしたら近いうちになくなってしまうかも…。
まあそれを調べるために、毎月大阪湾岸のあちこちを回る調査を始めたわけだけど。わずか2回だけで何を言うねん、って感じだが。
あえて言おう。大阪湾全体でみると、カモメ類は紀伊水道に近い南部に多くて、湾奥の北部には少ない。
少なくとも夏期のウミネコはそのようだし。渡って来はじめのユリカモメもそんな感じ。
大和川とか武庫川とか例外はあるかもしれんけど、真冬もそうなんじゃなかろうか。
大阪湾の鳥を調べてみるかってことで、今日は大阪府南部、岬町から貝塚市にかけての海岸をウロウロした。主に漁港と河口を狙った感じ。全てをチェックするのは一人では難しいが、主だった場所はチェックしてるんじゃなかろうか。
夏の間ずっとたくさんいる、カワウ、アオサギ、ウミネコに加えて、ユリカモメが到着し始めたもよう。そろそろ水鳥のカウントに時間がかかるようになってきた。とはいえ、数えるのが面倒な場所は限られている。大抵の場所にはあまり鳥がいないので、調査は主に移動時間だけって感じ。
数えるのが面倒なのは、漁港が多い。漁港だけで比べると、魚食性の水鳥が多い所と少ないところにはっきり分かれる気がする。魚食性の鳥が漁港に集まるのは、漁のおこぼれを狙っているから。ということは、魚食性の鳥が多い漁港は、おこぼれが多い。つまり漁獲高が多い。という相関が成り立つに違いない。
というわけで、勝手に決めた(岸和田を除く)泉南地域の漁港の漁獲高ベスト3。
第1位:佐野漁港(144羽 +沖合にさらに約260羽)
第2位:岡田漁港(97羽)
第3位:下荘漁港(79羽)
その他チェックした漁港は、尾崎漁港、西鳥取漁港、深日漁港、谷川漁港だけだけど…。この順位、漁獲高と相関してるかなぁ?
京都の大文字山に登った。学生時代以来なので随分久しぶり。
目的は鉱物採集。大文字山は、知る人にはよく知られている鉱物採集場所らしい。褐簾石には先客がいたし。菫青石を採っていたら、60年前はよく採れたというお爺さんに出会った。
鉱物採集には正直あまり興味がないので、キノコ採ったり、羽根を拾ったり。
とまあ楽しかったのだが、気になったのは、ナラ枯れの多さ。どっちを見てもナラ枯れだらけ。幹に小さい穴が開きまくり、下にはおがくずみたいなのが山積み。
枯れた木を切って、でっかいビニール袋に入れて置いてある。幹がビニールシートで覆ってある。幹の小さい穴に何か差し込んである。あれって効くのかなぁ?
大の字からは周辺のナラ枯れの様子がよく見えた。東山は全滅。吉田山や黒谷さんの林みたいに、盆地内の孤立林もナラ枯れている。面白いことに、北山方面の妙法の山は枯れてない。虫は飛んでいかないのかな?
とある雑誌にユリカモメのカラーリングについて書けとのお達しを頂いた。〆切は、先週だっけ? 今日、ようやく書き上がった。たぶん。大部分はとっくに書けていたのだけど、ユリカモメの寿命について書くには、データを見返さなくてはならず(入力されていないのである!)。それが面倒で放ってあった。やっと今日になって重い腰を上げて、データを見返した。
京都のユリカモメを皮切りに、兵庫の武庫川と昆陽池、大阪の大和川河口。京阪神では、ユリカモメを捕獲してカラーリングを付けるという調査が行われてきた(いまも継続?)。カラーリングは付けただけでは始まらない。で、カラーリングの観察記録を集めるのだけど、標識者に無断でカラーリングの記録を集め始めて、早14年目に突入。いつしか標識者からも御前がデータを集めとけ、っと言われるまでになってしまった。
初めは真面目にデータを入力して、ホームページを作っていたのだけど、ここ数年はデータ入力も間に合わず、情報が集まる一方。困った困った。それでもデータは集まってるので見返したら、御長寿記録はわかる。
というわけで、番付を発表。とりあえず横綱2名と大関1名、関脇1名。
☆横綱 黄53:24.15年(1982年12月 → 2007年2月)
かつては一人横綱を誇っていて、毎年この個体の確認をもって、ユリカモメの長寿記録が更新されていた。しかし、その姿も3年以上確認されず。もう死んだのかも。ちなみにカラーリングは黒変していて、光の条件がよければかろうじて文字が読めるという状態だった。
☆横綱 青D3:24.14年(1985年12月 → 2010年2月)
黄53無きいまとなっては、一人横綱と言ってもいいかもしれない。なんとこの個体のカラーリングはまだ付いてるし、青い。ただ上の方が欠けているので、よーく見ないとDとは読めない。
☆大関 青G1:24.02年(1986年1月 → 2010年1月)
横綱も間近。ただ、すでにカラーリングは脱落しているので、確認するには金属リングの文字を読みとらなければならない。「環境庁JAPAN
080-09271」と書いてある。時代を感じさせるリングだ。
☆関脇 青L8:20.90年(1986年12月 → 2007年11月)
少なくとも最後の観察時にはカラーリングは付いていた。もう3年ほど確認されていないが、この冬確認されれば一挙に横綱昇進も夢ではない!
20年越えは他にもあったかと思うけど、この3年以内に確認された20年越えはこの4羽。この次は、15.12年と少し間があく。せいぜい前頭。
どんでん返しで、大記録を樹立するには、金属リングだけの個体を狙うのがよろしい。健闘を祈る。