日記風覚え書き

2011年4月5月6月

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2011年6月30日 特別展オープン2日前 実況中継

昔は、プレビューというものがなかったので、オープン前日まで準備ができた。でも、近頃はオープン前日にプレビューなるものが入るので、オープン2日前が準備の最終日。えーと、化石展のオープンが土曜日だから…。今日やん!
というわけで、鋭意準備中。
今回の特別展の準備は遅いな〜、間に合うんかいな。と毎回言ってるけど、毎回間に合ってる。だから何とかなるんだろうと思う。でも、2年前のホネ展はとっくに完成してた。と言ったら、反論多数。とりあえず2年前のブログを確認してみた。ホネ展の時は、オープン3日前に標本自体は並べ終わってたみたい(担当部分は4日前には終わってる)。で、標本ラベルと展示パネルの完成を待ってたんだな。プレビュー前日には大人向けワークショップをする余裕。ただ、パネルとラベルのセットが終わって、ケースを閉めてセッティングができたのは、やっぱりオープン2日前の23時って感じ。
てなことを確認できるのは記録してたから。今回は記録的に切羽詰まった特別展の一つと見た。これを後世に残すために、準備状況を実況しておこう。

午後10時 当然ながら展示は完成していない。さすがに、展示ケースはすべて埋まってる、かと思ったら空のケースもあったりする。展示パネルと標本ラベルの打ち出しと作成は一段落。大部分の標本にはラベルが付いてる。展示パネルはまだ半分くらい取り付けられた程度。打ち出された大物(背景やぶら下げるの)の設置は一応完了。ライト係が天井にライトを付けて回ってる。
泊まり込みではなく、家が遠くの人は、あと1時間くらいで帰るはず。

午後11時 まだ二人ほど展示を作成しているのがいる。展示パネル取り付けも進行中。それを尻目に片付けも開始。結局使わなかった機材とか、機材の入ってた箱とかを、片付けたり隠したり。遠方組が次々と脱落し始めた。

午前0時 残って作業してるのが8人。2人ほど帰れないのが出たらしい。やっぱり二人、展示を作ってる。他は展示パネルは引き続き取り付け中、展示物を支える枕を作成中。完成した展示ケースの位置の固定を始めようかといったところ。

午前1時 まだ作業中。やっぱり二人、展示を作ってる。まだパネルも取り付け中。展示ができたケースを閉じて、位置を決めていってるのだけれど。まだ少しずつ作業が残ってるケースが多くて、ケースが閉じられない〜。閉じて位置決めも終わってるケースは約4割。だんだん我々サポート組ができることが減ってきた。

午前2時 一人脱落。展示の作業をしてるのは一人になった。また出来ていないケースが10台ほど? パネルはだいたい取り付け完了。そろそろ問題の一人だけ残して帰ろうかという話になってきた。手伝えることもなくなってきた。

午前3時 また一人脱落して、残り6人。展示作業している一人に5人がご奉仕している感じになってきた。とはいえ、1時間前からさほど進んだようには見えない。やっぱりケースが10台ほど未完成。

午前4時 相変わらずの6人。残るケースは、4台ほど。でもまあ後はだいたいできた感じ。仕事もなくなったし、眠いし。そろそろ5人は離脱。作業している一人を残して帰るので、朝来た方、対応をよろしく〜。


2011年6月29日 仮説:ヒトは10年以上前を区別できない

たぶん、自分がいくつだった時(子どもの頃限定)とか、結婚・就職などのイベントと結びついていたら覚えてられるんだろう。でも、そういったメルクマールがない場合、ヒトは10年以上前を細かく区別はできない。そして、全部一緒くたにして、「10年ほど前」と表現する。

事例1:10年ほど前までは、この辺りにけっこうツバメがいたのになぁ。

大阪市内のツバメの分布を調べていると、たくさん聞かせてもらえる。みんな面白いくらいに。10年という数字を持ち出す。

事例2:奈良の大宮駅前のムクドリの集団ねぐら。毎年飽きもせずにマスコミが取り上げて、住民が迷惑してると騒ぎ立てる。聞くところによると(今日、電話してきたマスコミが言ってた)、大宮駅前のムクドリの集団ねぐらは10年ほど前からあるらしい。

Twitterでつぶやいたら、子どもの頃、大宮駅の近所に住んでいた方から教えて頂いた。大宮駅前のムクドリの集団ねぐらは少なくとも20年前からあるそうな(その方が小学生の頃)。

まだまだ事例を集めて、この仮説を補強していこう。


2011年6月28日 カラスとツバメの質問

今日はみじかな鳥の質問が多かった。けっこうカラスは人気者。ツバメは可愛がられすぎ。


2011年6月27日 ショウジョウバエの飼育 レフェリーへの返事

ショウジョウバエの飼育において、メロンの皮が一番適した餌であるとの結論に対して、レフェリーからバナナの皮の方が適しているのではないかとコメントを頂いたので、再度実験を行った。

実験方法は、前回までと同様。ただし今回は、メロンとバナナを同時に提供して、ショウジョウバエがどちらを好むかを観察した。メロンは、比較的安価なアンデスメロンなどを用いた。念のため、果肉が緑のメロンと、赤(といいつつオレンジ)のメロンの両方を用意して。ついでにスイカの皮も用意したが、こちらは果肉が赤いものだけを用いた。

結果は、前回と同様、メロンが一番ショウジョウバエに好まれた。この結果は、検定を行わなくても、一目見れば明らかであった。メロンの次に好まれたのは、スイカであった。メロンやスイカにショウジョウバエが群がっているのに対して、バナナの皮にはほとんどショウジョウバエはやってこなかった。
なお、もう少し熟成が進んだバナナの皮であれば、もう少しショウジョウバエに好まれたかもしれないが、今回はあまり傷んでいないバナナの皮を用いた。これが結果に影響しているかもしれない。

この実験の終了時点で、実験を行った部屋には、約500匹のショウジョウバエが乱舞していることを付記しておく。
どこから来たのか、まどにクモが巣をはるようになった。残念ながら、まだハエトリグモはやってこないし、ヤモリの姿も見られない。


2011年6月26日 秋のナイトハイク、夏のナイトハイク

秋はシカの声を聞く企画だった。判明したのは、シカが鳴く季節は寒すぎるって事。寒くないタイミングでも、昆虫にはもう遅く、目立つのはオオミズアオとか。両生爬虫類にも遅めで、起きてるのは、ヤモリとオオサンショウウオくらい。鳥で鳴くのはフクロウくらい。もっぱらシカとイノシシを探す感じ。

それに引き換え、夏のナイトハイクは、盛り沢山で楽しい。
6月終わりなら、まだゲンジボタルが光ってる。街灯には大量のガに少量の甲虫。明かりの周りには、ヤモリだけでなく、カジカガエルもやってきてる。カジカガエルの声、モリアオガエルの卵塊、タゴガエルやヒキガエルも歩いてる。ヘビも出てきたり。
立ち止まる事が多くて、予定時間通りにコースを回れるかが心配なくらい。

今朝は結局、夜半に雨が降ってきて、かなりの時間雨宿りしてた。でも雨さえなければ、夜の鳥、早朝のコーラスも期待できそう。

鳥のコーラス、カエルのコーラス、ホタルを狙うなら、もう半月ほど早くてもいいかも。
ただまだ寒いだろうし、昆虫全般の期待度は下がる。来年どうしようかねぇ。


2011年6月25日 フナムシファンの集い

そんなイベントがあり得るとは知らなかったし、あっても誰が集まるねん、と思った事だろう。昨日までは。今日、実際にフナムシファンの集いが開かれてた。20人近くが集まってた。いるんだ。フナムシファン。顔ぶれを見るに、少なくとも大阪のフナムシファンは、泉南を中心に分布している様子が伺える。これがフナムシの分布と相関しているかは興味深いところ。

机の上には瓶詰めのフナムシがたくさん。それぞれ分担してとってきたフナムシの同定をする研修らしい。テーマは大阪湾でのキタフナムシの生息状況。そういえば、先日淡路島でフナムシ採ってきたし。というわけで、キタフナムシ候補を2瓶提出してみた。

【追記】
採ってきたフナムシの内、でっかい2匹はキタフナムシと同定された。でも小さいのは同定不能と言われた。残念。

【さらに追記】
フナムシファンたちは、大阪湾を調べると称しているが、その分布は大阪府から兵庫県南東部に偏るとの情報あり。淡路島(成ヶ島以外)と兵庫県の須磨〜垂水辺りは空白地域らしい。


2011年6月24日 田んぼの鳥さがしのマーチ

そうだ うれしいんだ
調べる よろこび
たとえ日焼けの鼻がいたくても

ケリは どこの田んぼにいる
ヒバリや アマサギはどこ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ!
自転車のって 走る
田んぼをみつけ さがす
だから 君は 行くんだ
どこまでも

そうだ 暑いけど
田んぼめぐり
コンビニと 自販機だけが ともだちさ
ああ 自転車で調査
日焼けが痛い
行け!田んぼの鳥さがすため


2011年6月22日 淡路島東岸 夏の鳥

漁港に多いのは、アオサギ、カワウ、トビ。沖合にコアジサシ。
もうカモメ類はほとんどいない。時々ウミネコが飛んでいるが、群れがいたのは由良港周辺だけ。
アオサギとトビは、例によって水揚げが多い漁港に入り浸ってるようす。どうやら今はハモ漁が狙い目らしい。でっかいハモを頂戴して、突堤の上で呑むのに苦労しているアオサギもいた。
コアジサシはまさかハモ狙いとは思えないが、津名よりも北の沖合に多い。岸近くでけっこう群れていて、盛んにダイビング。その下にカワウの小群がいることもあった。サイズの違う両者がともに狙うのはなに?

この季節には、沖合にアカエリヒレアシシギやハシボソミズナギドリが飛んでるかもと探したが、結局見つけられず。季節が少しずれてるのかな?


2011年6月21日 ショウジョウバエの飼育

陸に上がったばかりの小さいカエルとか、孵ったばかりのヤモリとか。生きた虫しか食べない小さい奴らを飼うのは餌の確保が難しい。いかに餌を確保するか、すなわち餌を上手に飼えるかが飼育の成否を分ける事もしばしば。ここでは、様々な餌による半屋外におけるショウジョウバエの飼育を試みた結果を報告する。

大阪市内某所のマンションの、窓を開けた状態の室内において、次の餌を放置する事によって、ショウジョウバエの飼育を試みた。
用いた餌は、メロンの皮、スイカの皮、キーウィの皮、マイワシの内蔵である。

いずれの餌においてもショウジョウバエが発生したが、一番多くのショウジョウバエが長期間見られたのは、メロンの皮であった。なお、マイワシの内蔵で発生したハエは、その大きさからショウジョウバエと呼んだが、色合いは果物の皮に発生したものとは異なり、ショウジョウバエではない可能性がある。

小さいカエルを飼う場合は、毎日せってとメロンを食べて、屋外に放置すると、餌の確保に困らないことが示された。

【追記】
ちいさなカマキリの飼育にもショウジョウバエが適しているとの指摘を受けたので、追加しておく。


2011年6月20日 日本列島の陸上動物相の歴史

なぜか今日から古生物学のお勉強。


2011年6月19日 梅雨空

今年の梅雨は真面目すぎ。

この前の一週間も雨の日だらけやったし、これからの一週間も雨の日だらけの予感。日曜に雨が降りまくるのも困りもの。先月は野外行事が3回雨天中止。今月も今日雨天中止に。先週も午後から雨が降ってたし…。

この5〜7月にみんなで分担しての調査も進めているけど。多くの人が動いてくれるのは週末中心。週末に雨が降ると調査してもらえないのも辛いところ。

なんでこんなに雨ばっかり降るねん! 竜神め。とちょっと向かいの席を睨んでみる。


2011年6月18日 ホネホネでストレス発散

毎回のようにホネホネ団の活動に参加してるオジサン達の話を聞いた。今日ホネホネ団の活動があると思って楽しみで、興奮して寝られず、いま眠いとか。日頃の仕事でたまったストレスを発散してるとか。
ホネホネ作業が、普通に仕事な立場からすると、ちょっと不思議な感じ。

今度は、お姉さま方や若いみなさんの意見も聞いてみよう。


2011年6月17日 ウォーキングとサイクリング

問題
8時間のウォーキングと、10時間のサイクリング。疲れるのはどっち?

答え
圧倒的にウォーキングが疲れる〜。

一昨日、8時間ウォーキングした後は、帰ってきてすぐに爆睡してしまった。
今日は10時間サイクリングをした。帰ってきてそのまま、明日の準備、メールの返信、デスクワーク。
脚のだるさも全然違う。一昨日で鍛えられた可能性はあるが。

という訳で、短時間で鍛えたい人は、サイクリングよりウォーキングを。自転車通勤よりは、徒歩通勤。

それにしても、どの位の時間差でバランスするのかな?


2011年6月16日 サンショウモやーい

水に浮いてる大きめのサンショウの葉っぱみたいなシダ。サンショウモは見分けやすいし、それでいて見つけると誉めてもらえる美味しいアイテム。水面に浮いてるから、あればけっこう見つけやすいし。
先日、某公園でサンショウモを見つけた。随分前に大量に繁茂していた場所。しばらく見なかった気がするのだけど、今年は生えてた。場所柄、自然分布か人為分布かわからないのが難点だけど、大阪でサンショウモが見られる場所は珍しい。というわけで、久しぶりなので採集して帰ってきた。水草屋さんに誉められた。
過去にサンショウモの生息記録がある場所をチェックしてるのだけど、さっぱり見付からなくなってるらしい。あわや大阪府からサンショウモは絶滅ってことになりそうな勢い。

現在、農耕地で繁殖する鳥の調査を(都市の鳥も調べてるから、”も”と言うべきか)調べてる。ついでに密かにサンショウモを探してるんだけど、見付からない。同じく水面に浮いてるイチョウウキゴケを見つけたから、採集してきた。が、これは誉められない。やはりサンショウモでないと!
というわけで、もし大阪府内でサンショウモを見つけたら密かにお知らせを。自分で見つけたことにして、誉めてもらうので。
ちなみに狙い目は、古墳の堀だと思う。奈良盆地でも数少ない産地は古墳の堀。大阪で過去に確認された場所にも古墳の堀がある。よろしくね。


2011年6月15日 カルガモ農法

田植えが終わったばかりの田んぼをウロウロ。けっこうカルガモのつがいが田んぼの中をウロウロしてる。農作業してる方も追い払う様子がない。お手軽野生のカルガモ農法ってわけかな?

田植え直後の田んぼには、他にもいろんな水鳥がウロウロしてる。ケリ、アオサギ、ダイサギ。鳥がウロウロしてくれると、雑草が生えるのを押さえてくれそう。ただ、カルガモだけは植えたばかりのイネを食べる恐れもあるんじゃないかな。というわけで、むしろケリ農法やサギ農法の方が、いいのかもと思ったり。ただ、脚の長いみなさんよりは、脚の短いカルガモの方が動いた時のジャブジャブとは高そう。


2011年6月14日 日本鳥の巣図鑑

初校を返した。面倒くさいなぁ、と後回しにしてたけど、今日が締め切り。昨日と今日でなんとかチェックを終えた。後は編集者さんにお任せ。よろしくね〜。
校正を見て、写真が小さい〜。と文句を言い。表紙は黄色い訳の分からん模様ではなく、鳥の巣の写真にしたい〜。と言い放つ。優しい編集長さんは、いずれもOK。3000円超えたら売れへん!と断言したけど、いくらにしてもらえるかなぁ。初校の奥付は6月22日発行になってたけど、絶対に間に合わん。7月半ばになるんじゃないかと思う。
自分だけで書いたパート、共著者が書いたパート、共著者が書いた文に自分の文を組み込んだパートが混在してる。文体の統一取りきれず、どうしても違和感が残る。協同作業は難しい。校正作業が妙に疲れる。

とは言え、共著者の鳥の巣についての知識・経験はもの凄い。そもそもこの図鑑は、共著者の知識・経験を活字に残すのが大きな目的。研究を進めれば誤ってる事が判明する記述もあるかもしれないが、あえて大胆に共著者の記述を残している。研究が進むキッカケになれば、それはそれで成功。
だもんで、校正のために何度読んでも、へぇ〜という記述に出会う。メジロがつがいそろって擬傷めいた行動をするって知ってた? コシアカツバメの巣は2階より3階の方が大きいねんて。昔、ハシボソガラスは針葉樹にしか営巣してなかったらしい。
研究テーマがいっぱい見つかるかも。


2011年6月13日 カエル探偵団関西総会

観察会の後にも関わらず、カエルなみなさんの前で、15〜30分くらい話をせよとの指令を頂いた。面倒〜。15分で終わったれ、と思ってたのに30分以上話をしたのは昨日のこと。
カエル探偵団という暗い団体。あっ違った。暗い団長が率いる団体の関西総会というものだったらしい。知らない人が多かったので、総会が終わったらサッサと帰ろう。と思っていたのに、いつの間にかすでにメンバー登録されてると言うことで、懇親会にまで連れていかれた。

探偵団団長を、ホネホネ団団長が紹介し、進行するという不思議な場。ホネホネ団団長が、探偵団団長を暗い暗いと言いまくる。最初はよく分からなかったが、探偵団団長の発言をよく聞くと分かってきた。同じ事でもいい方次第で、明るく前向きに聞こえたり、暗く後ろ向きに聞こえたりする。この探偵団の団長は、とにかく暗い方向のしゃべくりに終始する。言ってる内容が前向きなのに、言葉の選び方がことごとく後ろ向き。気づいてしまうと、妙に面白い。
なるほど、この場は、この探偵団団長の暗さと嘆きを楽しむ場であり、探偵団団員はなんとか探偵団団長をサポートしなくっちゃと思うんだろうな。

一方、ホネホネ団団長は、どこに行ってもやたら明るく前向き。有名なカエル写真家さんも、ただの変わったおじいちゃん扱いであった。


2011年6月11日 サンショウクイとリュウキュウサンショウクイ

かつてリュウキュウサンショウクイは、その名の通り琉球の鳥だった。でも近頃は九州南部でも見られるんだよ〜。と聞いたのはいつ頃だったろうか。リュウキュウサンショウクイはその後も着々と分布を拡げ、今では西日本各地で記録されるようになっている。
ってゆうのをバードリサーチさんが調べられていて、もうすぐ論文にもなるらしい。仕事が早い〜。この春には大阪府でもリュウキュウサンショウクイが記録され、もうよそ事ではなくなってきた。

関西では、一時期サンショウクイが減少して、すっかり絶滅危惧扱いになっていた。ちょうど夏鳥の減少が叫ばれていた頃合いのこと。その後、少なくとも大阪府ではキビタキ、サンコウチョウ、クロツグミなど夏鳥の盛り返しというか、分布の拡大が続いている印象。その中で、サンショウクイについても増加傾向にあるんじゃないのか? 近頃けっこう見るようになったなぁ。てな会話が交わされるようになってる。

バードリサーチのUさんによると、サンショウクイが減った場所に入れ替わりに、リュウキュウサンショウクイが分布を拡大している印象とのこと。
もしや大阪で増えているのは、リュウキュウサンショウクイだったり? ちょっと気にしておかないといけない。が、サンショウクイを記録するのは姿ではなく、たいてい声で。サンショウクイとリュウキュウサンショウクイの声は、少し違うというのだけれど、識別する自信はないな〜。困った困った。


2011年6月10日 クサフグ喰いは種の壁を越えた文化だ!説

前もこのネタで書いた気がするけど、もう一度。
というのも、今日、とある川の河口に大量のクサフグがいたのだけど、近所にアオサギがたくさんいたのに、それを食べようとしている様子がない。簡単にいくらでも採れそうなこのクサフグを食べようとしないのは何でだろう? と思ったから。

以前から泉南方面の河口(ってか覚えてるのは近木川なんだけど)で、アオサギやダイサギがクサフグを食べているのを見て不思議に思ってた。クサフグって全身有毒なんじゃないのか? でもサギが食べてるとすると、
1:サギ類にはフグ毒が効かない。
2:クサフグのすべてに毒があるわけではない。
のどちらかしかない。でも、1はありそうにない。あったら以下の話はすべてキャンセルなので、無視することにして、2の可能性を考えよう。つまりクサフグには、地域、季節、年齢、食性のいずれかによっては、無毒のものがいて、それをサギ類は食べてる。

だとしたら、気になるのは、サギ類がそれをどうやって見分けているか。遺伝的に知ってるわけがないので、おそらく学習で身に付ける行動に違いない。外見で見分けられるとは思えない。見分けられるにしても、その学習が必要。外見ではなく、季節や場所で決めているとしても、やはり学習が必要。
間違ったのを呑み込んだら、即死亡。だったら学習機会もないことになる。でも、サギ類と言えば、吐き戻しが得意。呑み込んで違和感があれば吐き出せるんじゃなかろうか? その繰り返しで、いつどこに食べられるクサフグがあるかを覚えていくとか。

でも、ほらハチ擬態の話で、ヒキガエルがハチ擬態したアブを避ける学習をするよね。ハチを呑んで刺されたら、それに懲りてハチに似たアブも避けるようになる。
同じ理論で行くと、有毒クサフグを食べて、気持ち悪くなって吐き出したら、無毒クサフグも避けるようになるんじゃなかろうか? にも関わらず、クサフグを食べるとしたら、最初の学習機会に無毒クサフグに出会う必要がある。それを繰り返して味をしめてからであれば、有毒クサフグに出会って吐き出しても、無毒クサフグの季節や場所の学習が成り立つかもしれない。
最初に効果的に無毒クサフグに出会うには、他のサギ類が美味しそうにクサフグを食べている場面に出会うのが一番。

偶然、無毒クサフグに出会って、食べられる季節と場所なんかを学習したサギ類の行動を真似て、無毒クサフグに出会い、味を占める。ときには有毒クサフグにも出会いながら、正しい時と場所を学習。ダイサギもアオサギもクサフグを食べるところからして、この学習プロセスは種の壁を越えているに違いない。
ちなみに聞くところによると、泉南方面のおっさん(?)の中には、クサフグを食べる人がいるらしい。これは恐らく、サギ類が食べているのを見て、無毒クサフグの存在に気づいたに違いない。とまあ、種の壁を越えまくって、クサフグ喰いの文化は伝達されてるんじゃないのかという…。

ちなみにサギ類がクサフグを喰うのは、知る限りでは大阪府南部でのみ観察されているのかもといった雰囲気。クサフグを喰うおっさんの話も泉南でしか聞いたことがない。実は、きわめてローカルな文化なのかも。


2011年6月8日 大阪府のレッドデータブックをなんとか

もう出版されてからですら10年経つ。そこに使われてる情報は、さらに古い。エエ加減に改訂しようよ〜。というのは、関係者すべての意見。なのに動きがないのは、先立つものがないから。それを何とかできないかと画策中。
そういった大人の話はおいといて。どうせ改訂するなら、10年前のリストを見直すだけでなく、不満だった点を改善したいねぇ。なにが一番不満かというと、選定されている分野。
脊椎動物が、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類。と一見揃っているようでいて、魚類は淡水のみ。無脊椎動物は昆虫と陸産・淡水産貝類のみ。植物は、維管束植物のみ。これで、大阪府の生物多様性を扱ったと言えるのか!
というわけで、海産をすべて扱うのは無理でも、海岸動物は入れないとね(魚もね)。陸産や淡水産の無脊椎動物ももっと充実を。最低でも大型甲殻類は必要。昨今の我々の活動からすると、プラナリアを入れたいな〜。しかし、プラナリアを入れるなら、ヒル、ミミズ、多足類、クモなんかも入れないと不公平感が…。植物では、蘚苔類はマストだね。そして、関係者の顔を見るに、菌類を入れないとケンカになる。
ほら随分充実したレッドリストになってきた。これなら大阪府の生物多様性を扱ったと言えるのでは。えっ? 藻類やプランクトンはって? それは出来る人がいないし、うにゃうにゃ。微小な土壌動物系? それはけっこう敷居が高いし。個人的にはカニムシは好きやけど。はあ、最近も入れないとって? たしかに原核生物を抜いて生物多様性を語るのはいかがなものかという気もしなくもないが…。全部却下。
なぜなら、できる人がいない。既存データがない。希少性を判断できない。とまあ、いまだに我々は大阪府という狭い範囲ですら、生物多様性をまるで扱えていないんだな。まあ、とりあえず出来ることをガンバロウ。


2011年6月7日 ストリートビューで鳥の調査

大阪市内のツバメの巣を探してる。巣があったら教えてください〜、とあちこちでお願いしていたり。
とある方から情報を頂いたのだけど、詳しい場所とかがついてない。詳しい場所をと返事をすると、ストリートビューの画像付きで位置情報を教えて頂いた。確かに、ストリートビューで見えてるわ〜。

すべての巣を見つけられるわけではないし、利用状況とかわからないし、何よりいつの情報かわからないけど。ストリートビューを見て、あたりを付けてから調査に行くという手段もあるかも。


2011年6月5日 カエル人気の次は、トカゲ人気

鳥類や哺乳類より、子ども達には両生爬虫類が圧倒的に人気。鳥を見せてくれる観察会は多いけど、両生爬虫類を見せてくれる観察会はあまりない。というわけで、観察会をすると殺到するのかな。
以前からカエルの観察会には多くの申込みがあった。だから、年々カエルの観察会は増えつつある感じ。昨年は4回もやったと思う。でなくても最低2回は企画する。カエルは人気だなぁ。でも、トカゲも人気が高いことを発見した。

今回、タヌキとトカゲという意味不明のコラボで行事を企画。だーれも申し込んで来ないと思ったら、たくさんの申込みがあって、びつくり。てっきりタヌキ人気だと思い、タヌキはため糞を探すだけで、それも見付かるとは限らないと言い訳に走った。で、参加者は減るかと思ったら、けっこうな数の参加者。そして子どもが多い。話を聞くと、期待していたのはトカゲだったらしい。そっちか〜。
トカゲ類はなんとかなる。と思ったけど、カナヘビが数匹捕まっただけ。カナヘビで充分かと思ったら、トカゲ〜という声も聞こえる。カナヘビで納得している子もいれば、カナヘビではなくトカゲという子もけっこういるらしい。
というわけで、そんな子ども達の期待を知らずに企画した今回の行事は、子ども達の期待はずれに終わってしまった。すみません〜。来年は、トカゲがたくさんいて、トカゲ釣りができる場所を探して、トカゲだけの行事かなぁ。

ちなみにカエル、トカゲ以外にも、哺乳類もけっこう人気。リスやタヌキが見れるならかなりの申込みが期待できる。一番人気が低いのは、鳥だったりする。これは確かに、子ども向けではないかもね。


2011年6月4日 自転車にのってツバメの巣さがし

東大阪市でお仕事。昨日になって、自転車で行くことを思いついた。ちょうど大阪市内のツバメの巣の分布調査をしてるんだから、探しながら行って、探しながら帰ってきたらエエヤン。名案! と思ったんだな。普通に行って帰ってくるだけなら、もっと早かったんだろうが、ツバメの巣を探しながら、商店街に寄り道したながらだと、行くのに2時間半、帰るのに3時間かかった。


2011年6月3日 鳥羽源蔵的貝遊び

1930年代の岩手県陸前高田の子ども達の貝遊びを、鳥羽源蔵が貝の雑誌に報告しているらしい。萌蔵がそのコピーと貝殻を持ってきたので、昔の貝遊びを試してみる。

・ホッキ貝のチャカポコ
大きく丈夫な2枚貝のてっぺんに穴を開けて、紐を通す。あとは、貝殻の上に乗って、紐を持って歩き回る。乗ってる者は、楽しいと言えば楽しい。周りの者からすると、カチャカチャうるさい。床に傷が付く。
一つの問題点は、足の裏が痛いこと。足裏マッサージしてるみたい。さらなる最大の問題点は、大人が遊んでると、その内に貝が割れること。割れた貝はけっこう鋭く、けっこう危険。子どもなら大丈夫なのかなぁ。靴を履いたままできる遊びではないけど、野外での遊び。あまり今どき向けではない感じ。

・キサゴのおじゃみ
何個かのキサゴを投げ上げて、手の甲に載せ、それを再び投げ上げて、手のひらで受ける。落とさなければ成功。一つでも落としたら失敗らしい。源蔵くんが書いてる遊び方はやや不明な部分があるので、もしかしたら多少違うかもしれない。でもまあ、大筋はこんな感じ。きっと集団ごとにローカルルールがあったことだろう。
小学校の時、このタイプの遊びが大流行してた。今でもけっこう上手にできることが判明。最大4つで出来たよ。かなり楽しい。

・シオフキの…なんかわからん対戦ゲーム
源蔵の書いた遊び方を見ても、どうするのかよくわからない。二人で対戦するゲーム。それぞれが貝殻を一つ持って、テーブルだかに貝殻を伏せて置いて闘うらしい。交互に何かして、相手の上に自分の貝殻を乗せたら勝ちらしい。
とりあえず、交互に貝殻をはじくことにした。貝殻の向きによって、貝の微妙な形によって、たぶんはじき方によっても、相手の貝殻への乗りやすさが違うらしい。貝殻選びから、攻撃方法まで、かなり研究の余地がある。とても奥が深い。意外と盛り上がる。

・シオフキの狐拳
シオフキの貝殻の内側に、狐、猟師、鉄砲のいずれかを書いて、互いに伏せて出して…。まあ要するにジャンケンやね。

・貝殻の笛
なんかわからん。音出てるのかなぁ。よだれは出てるけど。声出してるだけなんじゃ? という微妙なものであった。下手だっただけかもしれない。

とまあ、色々ある。キサゴのおじゃみと、シオフキの対戦ゲームはイベントでやると楽しいかも。


2011年6月2日 怪しいお兄さんがネコの死体を持っていった〜

家から、自転車で職場に向かう。ちょうど近所の小学校の下校時間だったらしい。名前を呼ばれるので、振り向くと小さいお友達がいた。道にネコの死体が落ちてるから拾うようにと言う指示を頂いた。
で、現場に連れて行ってもらう。同じくらいの小さい人たちが、ネコの死体を囲んでる。道の真ん中にあって、また車にひかれるといけないから動かしたいのだけど、誰もさわれないらしい。普通に近づいて拾うと、一躍ヒーロー。かと思いきや変人扱い。不審者として、いろいろ問いただされる。一応職場を教えると納得してくれた様子。ただ大変残念なことに職場のことを知ってくれている人はほとんどいない…。
どうも小さいみなさんは、警察に連絡したらしい。ネコのひき逃げ事件ということで。というのも、どうも小さいみなさんの目の前で車がネコをひいていったらしい。しばらく痙攣してたとか、おしっこを出したとか説明してくれる。目の前で死んだから、なんとかしなきゃと思ったものらしい。
確かにネコは可愛そうやけど、ネコのひき逃げは故意でない限り(故意なら号物愛護法違反だろうけど)、犯罪ではないはず。警察は関係ないけどな。と思ったら、警官は愛想良く、じゃあ行きますと言ったらしい。来てどうするつもりなんだろ? しばらく待ったけど来ないので、ネコを持って帰ってきてしまった。

ネコの死体を自転車のかごに入れて、小学校低学年のみなさんに囲まれてるお兄さん。かなり怪しい。この状態で警官に出会いたくない、というのが本音だった。
で、ネコをかごに入れたまま歩き始める。教えてくれた小さいお友達が徒歩なので、一緒に歩く。他の小さいみなさんも一緒についてくる。やっぱり怪しいお兄さん状態が継続中。誘拐犯に間違えられないかなぁ。
やがてお友達は一人また一人と去っていき、女の子が残った。今度は変質的な怪しいお兄さんと見られないか? 心配のタネは尽きない。

ようやくみんなと分かれ、そっからは自転車でスイスイ〜。ネコを1匹ひろって、少し職場の宣伝ができて、2人くらい小さいお友達が増えたかもしれない。あのネコ見せてとやってきたらまずいので、早めに標本化しよう。
ところで、あのあと警官来たのかなぁ。


2011年6月1日 なぜかこの季節にツバメの集団ねぐらについて

なぜかツバメの集団塒についての文章を書いてるところ。毎年、夏前には今年は日帰りで行けるツバメの集団ねぐらを全部見に行くぞ! と密かに思うのだけど、なかなか実現しない。この夏は、せめて京阪神間のは全部見に行きたいな。
と思いつつ気がかりなのは、昨年見付かった松原市の集団ねぐら地のため池。5月にヨシを刈りまくってた。まさか、池を埋め立てるんじゃあるまいな。埋め立てたら、またツバメの集団ねぐらがどこかに行ってしまうやないか…。

などと思ってて気になる事がもう一つ。昔は日本でツバメの集団ねぐらといえば、ヨシ原にできるものと相場が決まってた。でも、近年、街路樹や電線でのねぐらの報告が増えている。ような気がする。まだたった2ヶ所だけど、10年前には0ヶ所やったし。街路樹や電線の集団ねぐらは、その規模が最大でも数十から数百羽程度と小さめなのも特徴。
これは、ヨシ原が減ったからなのか? それともツバメの気分が変わったのか? あるいは単に今までもあったのに見逃されていたのか? 探せば意外と近所の街路樹や電線でツバメが寝てるのかもしれないな。


2011年5月31日 ヒシはでっかいひっつき虫?

今まで生えてなかったヒシが、ずっと観察してる池に突然生えてきた。どっから来たんやろ?と尋ねられた。池の底に埋まってたのが発芽したのでは、絶対にないと自信ありげ。だとすると、人が持ち込んだ? 水に流されてきた? と思ったのだけど、もう一つあったんやね。鳥が体に付けて運んできた。
ただ、ヒシのひっつき虫説には反論も多い。もちはもち屋。近場の水草屋に尋ねてみると色々と教えてくれた。教わったことを書いておこう。

ヒシはひっつき虫説が書かれているのは、たとえば『種子はひろがる』(中西弘樹著、1994年、平凡社)、『淡水生物の保全生態学』(森誠一編著、1999年、信山社サイテック:の中の浜端悦治「5章 湖沼の生物環境とその後」)なんてのがある。どちらもトゲあるし、ほら胴長とかにも引っ付くやん。という程度で実証されたわけではない。というわけで、ひっつき虫説の主な論拠は、トゲがあるに尽きる感じ。それも逆トゲが付いてて抜けにくいのは、ひっつき虫によくある特徴。というわけ。
そして一つ、重要な観察が報告されている。
●渡辺朝一(2000)ヒシの実を胸に付着させて飛ぶコハクチョウ.水草研会報71:22-23.
タイトル通り、胸にヒシを付けて飛んでるコハクチョウの写真が載ってる。新潟市郊外にて1995年12月31日の撮影らしい。

それなら、ひっつき虫説で決まりやん。と思うかもしれないが、この話はけっこう奥が深い。

『ひっつきむしの図鑑』(丸山健一郎文、2003年、トンボ出版)は、教えてもらうまで知らなかったけど、後ろに面白いパート『「ひっつきむし認定」しなかった植物』が付いている。そこにヒシの実が上げられている。
ヒシの研究者の言葉が引用されている。「発芽能力のあるヒシの実は、黒く熟す前に水底に沈むため、水鳥に付着するチャンスはかなり少ないだろう」
手近な水草屋さんに言わせても、たとえばコハクチョウがヒシの実を引っ付けていた12月末時点で浮いてるヒシの実は死んで空の実だろうとのこと。

まとめると、ヒシの実を水鳥が引っ付けて移動させる事があるのは間違いなさそう。でも、運ばれたヒシの実、水鳥に引っ付くチャンスのあるヒシの実が生きている可能性はかなり引くそう。ってことになる。
ただ可能性がないわけでもない。ヒシが水鳥に運ばれていないかどうか。水鳥をよく見る機会がある鳥屋こそが、注意して観察すべきかもしれない。なんせヒシを引っ付けてる水鳥の写真1枚で論文になるんだし〜。


2011年5月30日 竹輪の磯部揚げ

竹輪の磯部揚げって、美味しい? 美味しいと言えば美味しいけど…。一度焼いて食べれる状態のを、もう一度揚げてるねんで。焼いた状態ですでに食べれるやん。竹輪に海苔と衣わ付けて揚げたければ、竹輪の種に、海苔と衣を付けて揚げれば、エネルギーも無駄にならない気が。
そう言えば、以前コロッケを作ろうとして、途中で挫折した。マッシュポテトを作って、衣を付けて揚げる前に、マッシュポテトを食べてしまった…。だって、揚げんでも美味しく食べれるし。

なんで、こんなことを書いてるかと言うと。問題は今日の晩のおかず。某テレビ番組でやってたんを真似してみた。旨かった。
塩サバを焼いてから、タマネギと一緒に煮る。煮サバに、焼いたサバの香ばしさが加わる感じ。
そう言えば、南蛮漬けも美味しい。

火を通してから、揚げるのは却下。焼いたり揚げたりしてから、汁に漬けるのは有りってことで。


2011年5月28日 雨の日に出来ること

先週に続き、今週末も雨。先週以上にじゃんじゃん降ってる。おかげで観察会が軒並み中止。倍率2倍以上の抽選に見事くぐりぬけて当選したみなさんは、必ずしも幸運ではなかったんだね。運命とはわからない。

さて、せっかくの休みなので、たまっている仕事をせっせと片付けよう。原稿の校正が2本、査読が1本、原稿執筆が1本。
明日の観察会も雨天中止っぽいので、この週末にやっつけるぞ!おう!

【31日の追記】
土日、そして月曜の朝まで雨。雨。雨。すっかり休んでしまった。雨が降ったらお休みなのである。結局、たまってた仕事はまるで片付かず。
そして今日の午前中、慌てて校正を1本済ませて、印刷屋さんに返却。もう1本の校正は、他の人もできてないのを確認して一安心。査読は催促が来ていたので、もう数日待ってくれるようお願い。原稿は幸い音沙汰無し。でも、原稿から手を付けようか。
というわけで、雨の日は何にも出来ないことが判明。


2011年5月27日 裸地から草地で繁殖する鳥の分布

大阪市内のツバメの巣だけ探せばいいものを、平行して大阪府全域の農耕地周辺で繁殖する鳥の分布調査もしようと思い立つから忙しくなる。農耕地周辺で繁殖する鳥、といっても河川敷でも埋立地でも海岸でも、へたしたら山にもいたりする…。というわけで、できるだけあちこち行って、できるだけ多くの場所の情報を集めることに。忙しいなぁ。
大阪の裸地や草地で繁殖する鳥で代表的な小鳥は、ヒバリ、オオヨシキリ、セッカの御三家。どこにでもいそうなれど、意外といない場所があるのが面白い。

田んぼがあっても、山間部にはいない。少なくとも豊能町西部にはいない。田んぼのエリアが狭いから? それとも標高が高いから? 能勢町には、少なくともヒバリはいた気がするな〜。
岬町にはなぜかヒバリがいない。山間部の孝子はもちろん、海よりのエリアにもいない。やっぱり田んぼが狭いとダメなの? 阪南市にもほとんどヒバリがいない。いるのは男里河口周辺だけ。やっぱり裸地&草地の広さが重要なのかなぁ。 
オオヨシキリは、やっぱりヨシ原がないとね。と思ってたけど、5月後半にもなって空き地のしょぼい草の中でさえずっていたりする。まだ渡ってるのか、そこになわばりを構える気なのか。
セッカの気持ちはよくわからない。ヒバリやオオヨシキリよりも場所の選り好みは激しいのかも。今のところ、もっぱらある程度大きな河川敷でばかり記録される。けっこうな希少種なのかも。

まだ調査は1/3が終わったとこ。今後、このイメージがどう変わっていくのか楽しみ。


2011年5月26日 大阪市内のツバメの営巣マップ

これから3年かけて、大阪市内のツバメの営巣マップを作成予定。協力をお願いします。

ツバメの営巣マップって、小学校区くらいではけっこう作られたりしてる。もう少し広く市町村単位でも調査もある。大阪府下でも、岸和田市とか吹田市とかで調査されたことがあるはず(吹田市は昨年2回目をしたのかな、岸和田市は継続してないのかな?)。
ツバメは、セミコロニアルに繁殖するので、あまり狭い範囲で調査しても、その動向はなかなかわからない。小学校区からツバメがいなくなっても、ツバメが減ったのか、繁殖地が移動したのかわからない。その点、市町村単位くらいになると、けっこう色々分かる。数年おきでいいから市町村くらいの単位でもツバメの営巣状況を押さえるのは意義があると思う。
東京の都心部では、以前から継続的にツバメの営巣調査が行われてる。が、大都市大阪の都心部での、ツバメの分布調査ってあまり見あたらない。区単位のはあったようだが、大阪市全体となると今までなかったんじゃ?
というわけで、今回が1回目(たぶん)。過去に調査はしてないけど、近所のツバメの巣は明らかに減ってる。過去に一度でもやっておけば、今回減ったことが立証できただろうに、と残念だけど仕方がない。今回調べて未来につなげよう。

大阪市内でツバメの巣を見つけたら、ぜひお知らせを。報告して欲しい内容は、
・確認日(同じ巣を何度も観察した場合は、営巣中の一番最後の日付を)
・観察場所(所番地はもちろん建物の名前、表札の名前まで)
・巣の状況(使ってない、つくってる途中、親鳥が座ってる、ヒナが乗ってる、すぐ側に巣立ちビナがいる)
・観察者名

あと、意外と欲しい情報は、ここの通りは調査した(見て歩いた程度でOK)という情報。その結果ツバメの巣がまったくなくても教えてもらえると有り難い。そこは調査済みにできるから。


2011年5月25日 都市公園の鳥の子育て風景 +難読地名17

地元の公園で、鳥の観察会をした。都市公園で繁殖する鳥を観察してみようという趣向。近頃、この趣向ばっかり。というかここ4年ほど、これを繰り返すことになりそう。同じ事の繰り返しのようで、季節や場所が違えば違ったものが見られて、担当者としてもそれなりに面白い。

スズメの巣立ちシーズン到来。あっちでもこっちでも、スズメの親は巣立ちビナに餌をあげるのに忙しそう。ヒナの成長段階は色々で、親が持ってきてくれる餌を食べてるヒナがいれば、親を追い回しているヒナもいる。

シジュウカラの巣立ちビナも見頃。軽く一周しただけで、巣立ちビナ連れの群れに2回も出会った。巣立ちビナを連れていると、群れの移動速度が遅くなるので、ゆっくり見られて楽しい。

ムクドリはまだヒナ連れを見かけない。親鳥がせっせと虫をくわえているのは、ヒナに餌を運んでいるからのようす。

ハシボソガラスのヒナはどこに行ったのかわからないが、ハシブトガラスのヒナは、まだ巣の周りでボンヤリしているのもいる。3羽のヒナが巣のすぐ近くで、ボンヤリ。親が近くと飛ぶと、がんばって餌をねだる仕草をするが、親はやってきてくれない。

コゲラが3羽で動いているなと思ったら、その内の1羽は巣立ちビナらしい。少し幼い感じがする以外は、親とあんまり変わらないので、なかなか気づかなかった。
その親はどうやら次の繁殖に入るつもりのようで、せっせと巣穴を掘っている。まだ、頭が入る程度の穴。そこに巣立ちビナが近づくと追い払うと、近くにいるのは許容している。これって薄くクラッチオーバーラップ?

ヒヨドリはまだ2羽でうごいているペアが多く、まだ抱卵を始めていないんじゃないかと思う。

さて、話はかわって、全国7125名の難読地名ファンのみなさま。およそ2年半ぶりの難読地名。近所で起きた事件のニュースを聞いていて、聞いたことのない地名。そこでようやく、近所の地名を読み間違えていたことに気づいた。灯台もと暗し。というわけで、今回は、大阪市南部の3区、住吉区、東住吉区、平野区から10問。

遠里小野、千躰、長峡町、万代、杭全、住道矢田、瓜破、加美鞍作、喜連、長吉出戸

大阪人なら、杭全、瓜破、喜連あたりは読めるはず。遠里小野は知ってる人も多い。長峡町と住道矢田が読めれば、あなたは本物。ちなみに住道は「すみのどう」ではない。


2011年5月24日 寝違え3ヶ月

2月の後半に風邪を引いて、一日寝てた日があった。なんか寝苦しくて、のたうちまわってて、気が付くと妙なひねった格好で寝てた。で、一日寝たら風邪は治ったんだけど、代わりに寝違えた。首ではなく肩、というか右の肩甲骨あたり。
などと言うと、■十肩とか言われそうだが、絶対に違う。手が上がらないのではなく、すいすい上がる。むしろ上げた方が楽。最初の内は、肩を下げるとピキッと痛かった。立ってると比較的ましなのだが、寝てると悪化するので、朝が辛い。とても痛くて、起きる時に肩に力を入れられない。肩に力を入れずに起きあがるのはとても難しい。まず左を下にした横向きに寝返りをうって(これすら痛い)、そーっと体を持ち上げる。それでも、少しでも肩を動かすと、ピキッ。そのまま倒れ込む感じ。
10日もしたら、そこまで痛くはなくなったけど、やっぱり朝はドキドキ。手を中途半端な高さにすると、微妙な動きをすると痛い。あまり痛くなくなったのは、1ヶ月ほどしてから。それでも、やっぱり違和感はあって、肩を動かす時は慎重にしないといけない。双眼鏡を保持するのが意外と大変で、1分くらいしか持ちこたえられない。
でも、徐々に復活してきてた。ふと気づくと多少の違和感はあっても、以前と同じような無意識の動作をしても痛くなくなった。復活に約3ヶ月かかったことになる。ってことは捻挫や骨折と同じやん。捻挫してたのかな?

右肩は治ったようなのだが、この3ヶ月間、右肩をかばって左肩に負担をかけていたらしい。近頃は左肩に違和感が…。


2011年5月23日 可愛さの進化

職場の事務所でハツカネズミが捕まった。それは素晴らしい。さっそく標本に。と思ったら反対意見噴出。可哀想だという。可哀想かもしれんけど、クロゴキブリやアシダカグモにそんな意見は出んやろうに。
じゃあ、どうしたいのかというと、とりあえず死ぬまで飼うという。死んだら標本にしていいらしい。そうしてペットが増えていくんだ!
なぜハツカネズミは可哀想で、クロゴキブリやアシダカグモは可哀想でないかと言えば、ハツカネズミは可愛いけど、クロゴキブリやアシダカグモは可愛くなくて、むしろ気持ち悪いかららしい。見解の相違だ! アシダカグモも可愛いぞ! ふわふわだし。でも、確かにクロゴキブリは可愛くない、気持ち悪い。さっさと殺そう。

とまあ、人間さまは勝手なもんなのである。でも、多くの生物が人間と無関係に暮らせない現代では、この人間さまの行動様式が生物の命運を大きく左右する。とくに人家に住み着く動物では、その影響は顕著なはず。そこでは、可愛いと言われるか、気持ち悪いと思われるかで、運命はかくも大きく変わるのである。
といっても、可愛いから助けてあげよう〜、なんて悠長な事を言うようになったのって、人間社会が豊かになって、余裕が出てからのことなんじゃないかと思う。せいぜい数百年、もしかしたらここ数十年のこと。でも、この傾向が維持されるなら、それに応じて人間の周囲の生物は進化していくはず。
ちょっと可愛い動物はどんどん可愛く。もう殺すなんて考えられない!って感じになるのかも。ゴキブリが可愛くなるとどうなるのか謎だけど、アシダカグモはもう少し前面の目を二つ大きくしたら可愛くなるんじゃないかと思う。ハエトリグモを見習おう!

などと考えていて、指摘された。本来可愛さってのは、子どもを世話する動物における親向けのシグナルでは?って。少なくとも哺乳類の子どもが可愛いのは、親も含めた同種成体の保護意欲を呼び起こすために違いない。それがなぜか哺乳類の間で共有されてるために、我々が他の哺乳類の子どもに対しても、可愛いって感情を抱くんだろうな。本来種内でのコミュニケーションのためのシグナルであったものを、他種にうまく利用されて、ネズミを可愛く思いこまされているような気がしてしまった。すでにネズミの可愛い路線の進化は始まっている?


2011年5月22日 龍神さまがくれた休養日

今日は観察会があるはずだったのだけど、微妙な天気予報。朝は雨降ってないし。これは悩むなぁ、と思ったら、担当の龍神さまはあっさり中止を決断。
と思っていたら、雨が降りだし。集合時間にはザーザー降り。大雨洪水注意報まで出てる。すごいぞ、龍神さま。
降水範囲を確認すれば、ザーザー降ってるのは、大阪ばかり。改めて龍神さまの霊顕を確認した感じ。
今日また龍神さまの伝説に新たなページが加わったに違いない。


2011年5月21日 図書館ユーザーと自然史博物館ユーザー

もちろん図書館も自然史博物館も利用する人もいるだろう。どちらもヘビーユーザーだったり。でも、やっぱりユーザー層には違いがあるなと思った。そして、行事の進め方にも違いがある。

今日は、大阪の某図書館とのコラボ企画で、大阪城公園で鳥の観察会をした。超初心者向けのバードウォッチング講座ってとこ。今回が野外での観察会で、次回に座学を予定。座学では、何かしら本を絡めて欲しいと言われているが、今日は普通に鳥を見せたらいいらしい。名目は共催なのだが、実質的には参加者の募集、受付、連絡と図書館にお任せ。気分は講師だけを頼まれた感じ。
おのずと、参加者は図書館ユーザー中心(参加者が少ないとつぶやいたので、一部自然史博物館ユーザーも混じったが…)。参加者のカラー、図書館スタッフの観察会の進め方に興味津々。

図書館スタッフさんの行事の進め方は丁寧だわぁ〜。申し込んだのに来てない人には、集合時間に個別に電話して、参加しないことを確認。参加者も真面目で、電車に乗り遅れた〜、と連絡があったり。博物館では、合宿などを除いてこんな対応はしてないな〜。
で、観察会の始めのあいさつも丁寧。都市公園をウロウロするだけなのに、いろんな点に配慮した諸注意がついていた。そして、アンケートも配ってたし、記録用の写真の撮影もしていた。偉い〜。

参加者層も、自然史博物館とは違う。なにより子どもがいない(混ざり込んだ自然史博物館ユーザーのみ)。観察会で大人に向かって話をするなんて、すごい久しぶり。そして、性比は女性に偏る。19名中、男性は2人だけ。
参加者のファッションも、自然史博物館とは違う。自然史博物館の観察会では、都市公園の観察会でも、山に行くのと同じような格好が多いのだけど。大阪城公園を歩くってこともあってか、圧倒的多数は普通に街中を歩くような格好。
参加者の年齢層は、正確には判断できなかったが、独身の女性と、すでに子どもが大きくなった女性が多かった印象。ただ若めの女性の中には、系列の図書館に声をかけて呼び寄せたいるような感触があった。2日前まで申込者が少ないと聞いていたので、動員をかけたのかもしれない。

ほんとの初心者が多かったので、珍しく双眼鏡の使い方の説明からスタート。身近な鳥をじっくり見てもらうというスタイルで進めた。自ずと説明が多め。いつもは子どもの相手で疲れるが、今日は喋り疲れた。
ともあれ、ユーザー層が違うからこそ、コラボする価値があるってもの。


2011年5月20日 大阪湾内のシギチドリ類の分布

大阪湾岸をウロウロしては、水鳥を記録している今日この頃。5月はシギチドリ類で盛り上がって楽しい。あまり大きな干潟が残されていない大阪湾ではあるけど、小さい干潟を見つけて、律儀にシギチドリ類が来てくれているように思う。


2011年5月18日 河川敷の色

どっちかと言えば、低水敷ではなく、土手や高水敷の色の話。3月終わり頃から、大阪の河川敷には色んな花が咲き乱れる。その多くが外来種であるということを度外視すれば、とても綺麗。最初に目立つのがセイヨウカラシナ。そしてそろそろ、セイヨウカラシナの黄色が終わり、次の花の季節になってきた。面白いことに川ごとに咲き乱れてる花が違ってる。

樫井川河口(泉南市・田尻町)は、とにかくショッキングイエローが目にいたいくらい。オオキンケイギクが圧倒的に目立ってる。その合間にピンクから白の花の群落が混じる。ケシの仲間らしい。

大津川下流部(忠岡町・泉大津市)は、放置した芝生状態で、シロツメクサが目立つ。その合間に真っ赤な花。丈の高い、花序の長い、葉っぱはシロツメクサみたいな植物。場所によったら、高水敷がその赤い花で埋め尽くされていたり。かと思ったら、セイヨウヒキヨモギとナヨクサフジがいっぱいの場所もある。

大和川下流部(堺市・大阪市)は、ナヨクサフジでいっぱい。

色で言えば、樫井川は黄色とピンク。大津川は白と赤、ところによっては黄色と紫、大和川は紫。川によって、色が違うのが面白い。でも、黄色と紫・ピンクの組合せが多いのも面白い。


2011年5月17日 価値の創出

昔々の事じゃった。ある村の周囲にある木がはびこって困っておったそうな。
困ったのぉ。この木は何の役にも立たんから、誰も切らん。山がこれに覆われてしまいそうじゃ。ばあさんや、なんとかならんかのぉ。
じいさんや、ええことを思い付いたぞ。この木を仏様に供える事にすれば、ええんじゃ。
それはええ考えじゃ。さっそくみんなに広めるとするかのぉ。

いつの事か知らんけど、昔々こんな事があったんじゃないかと。おかげで、現代でもビシャコは大人気。


2011年5月16日 田植えとケリ

カエルを探しに泉南市の山際を歩いた。田んぼよりタマネギ畑が多いんじゃないか?という問題はさておき。次に重大な問題は、田んぼにまだ水がない。ということ。
堺市辺りじゃあ、4月終わりに豆でも植えて、それを収穫してから、ようやく田んぼに水を入れる。奈良盆地南部じゃあ、吉野川から引いてくる水の都合で、田んぼに水が入るのは6月になってから。
なのだけど、泉南市よお前もか。タマネギ畑で作業してるオバチャンに聞くに、田んぼに水が入るのは6月になってかららしい。
というのは、信達岡中の話。阪和道を越えて信達金熊寺に入ると、まったく別世界。多くの田んぼに水が入っているか、いま入れてるところ。田植えが終わってる田んぼも少なくない。距離的に近く、気候に違いがあるても思えないが、この違いは何だろう。

何でかはともかく、この違いは、田んぼで暮らす生き物にとって大きな違いになる。
水が入っている田んぼからは、シュレーゲルアオガエルの声。まだ水のない田んぼではケリが抱卵中。
気候の微妙な違いや標高、山との距離。いろんな要素が絡んでるんだろうが、長年にわたって年中行事となってる水管理の違いもきっと、生き物の分布に影響してるはず。


2011年5月14日 会員が増えない理由

博物館友の会の運営の会議。めっちゃ色々楽しげな活動をしてるし。とくにここ数年、行事関係の充実が際立っている。でも、会員数は伸び悩み。じり貧って感じでもないんやけど、がんばりが会員数に反映されない。なんでだろう?
世の中の類似団体の中には、ガンガン会員数が減っているところも少なくない。そんな中ではむしろ健闘してるような気もする。それでも会員を増やしたい。会員が増えればさらに充実した活動ができるし〜。

会員の伸び悩みの原因として考えられるのは、
一つは、会員のすべてが行事に参加するわけではないってこと。行事以外の部分の充実も必要なんだろう。ってかそれは会報しかないけど。
もう一つは、広報不足。どんなにがんばってても、入ってみればどんなに楽しい会でも、存在を知ってもらえなければ仕方がないよね。

世はネット時代。ネットで間に合う活動しかしてなければ、わざわざ入会する必要もない。そういう意味では活動内容をネット時代に合わせて変えていく必要もありそう。
ネット時代ならこそ、ネットを使った情報提供ができれば、会員増加にもつなげられそう。

身びいきではなく、この博物館友の会は、他にはない楽しげな活動をいっぱいしてると思う。なんせ関わってると楽しいし。というわけで、この楽しさを広く知らしめるだけで、それなりに会員が増えるんじゃないかなぁ。
というわけで、活動内容を紹介するブログの充実が急務かと。いままでかけ声ばかりだったけど、担当者を決めてでも進めて行く必要がありそう。過去の活動内容については、博物館学的視点から、お金をとってくる手もあるような気がするけど…。

で、ここまで書いたことは、そのまま博物館自体にも当てはまる。っと。


2011年5月13日 地上除去実験

遠足シーズン真っ只中。近所の植物園は、小学生で足の踏み場もないくらい。午前中から昼食時が中心とは言え、この時間帯は地上は小学生に占拠されている。これが、植物園の鳥の暮らしに影響を与えない訳がない。


2011年5月12日 雨の休日

雨が降ったらお休み。ではなく、最初から休みなのに雨。調査にも行けない…。


2011年5月11日 福島の博物館

ポッターがお世話になった人の知り合いに、福島県の博物館で学芸員をしてた人がいるらしい。という遠いつながりの見ず知らずの方に電話した。
岩手県や宮城県は、徐々に復興への動きが始まってる。博物館関係の復興や標本レスキューの動きも具体化してる。そんな中で、福島県はどうなってるんだろう? と思いつつも、つてがなく、どうしたもんなかぁ。という時に、つてが見つかった訳なので、とりあえずコンタクトしてみよう、という事になった。

知らない人と話をするのは苦手。特にこの状況は、どう話を始めたもんやら。
岩手県の方とは、標本レスキューとか、子ども向けワークショップみたいなのを被災地でする話を、地元と連携して進め始めてる。福島県方面でも、なにか出来ることがあれば、言ってもらえれば、やるよ!
地元のニーズを無視して自己満足な活動しても仕方ないから、地元のニーズを伝えてくれると有り難いよ。

って伝えればいいんはずやけど。うまく言えるかな。
安全な関西から、何を脳天気な事言うとんねん! こっちの大変さがわかってんのか!とか怒られたりしないかな。
関西のしゃべくりは、東北の人にはお笑いに聞こえるらしいし。実際、深刻な話題の合間にも、場を和ませようと、くすぐりを盛り込む事も多い。
とにかく、笑い抜きでしゃべるぞ。と、固く心に誓って、ドキドキしながら電話。

結局、怒られなかったし、要件はちゃんと伝えられた気がする。むしろ、何度もお礼を言われた。
まだ何の役にも立ってないのにお礼を言われるのは、かえって申し訳ない。これから、役に立つとも限らないのに。ええ人ぶって自己満足してるだけかも知れんのに。

ここに仲間はいるから。言ってくれたらいつでも手伝うから。って伝えるのが、遠隔地にいる我々がてきる、一番大切な支援かもしれないね。


2011年5月10日 正露丸とタヌキ

2ヶ月前に自転車を失い、徒歩で通勤。自転車でサーッと通過してた時には気付かなかった事に気付いて面白い。
通勤途上に整骨院がある。この前は薬品の臭いがする。とっても正露丸な感じ。お腹を壊さない安心感をもたらす臭い。
と思ってたんだけど、湿度と気温が高い今夜は、ちょっと違う臭いがした。なんか獣臭い。タヌキの臭いに近い気がする。でも、さらに整骨院に近付くと、いつもの正露丸。
濃いタヌキの臭いは正露丸。新鮮なタヌキの皮を剥くときは、至近距離で思いっきり深呼吸してみよう。きっと正露丸。逆に正露丸を水に溶いて薄めたらタヌキ?


2011年5月9日 阪南市の海岸にて

阪南市は大阪では珍しく自然海岸が残っている。岬町にも残ってるけど、岬町の多くが磯なのに対して、阪南市は砂浜の風景がある。そしてプチ干潟が多数。関空のおかげで泉南方面の海岸線が滅茶苦茶にされ、さらにはわけのわからないなんたらビーチが乱立している中、海岸線に関する阪南市の好感度は高い。で、その海岸沿いに歩いて、観察会をしようってことで、今日はその下見。鳥担当なんだけど、海浜植物、海岸動物、海浜甲虫と気になるものが多い。鳥は軽く流すつもりでいたら、けっこうシギチドリ類が出現して、思わぬ盛り上がり。忙しかった。
最後のポイントは茶屋川河口。ここには小さいけど河口干潟がある。そのせいか、ここまでには見られない見所多数。川の中にはクサフグ多数。産卵後にぼんやり集まってるのか? 川の少し上流よりには、ハクセンシオマネキにフトヘナタリ。河口干潟はけっこう転石だらけで、石の裏にはイボニシ、イシダタミ、タマキビ、ツボミガイなんかが付いてたり、転がってたり。とある一画には、けっこうナギサハネカクシがいた。よーく見ないとトビムシや小さいヨコエビと間違えそうになる。
潮間帯の石をひっくり返し飽きたので、潮上帯に打ち上がっている海藻をひっくり返す事にした。打ち上げ海藻下の海浜甲虫は、ここまでの浜と同じメンツがそろってる気がする。ハネカクシが少なくとも4種、ケシガムシの類、アリモドキ類。コミズギワゴミムシを1匹見つけたのに取り損ねて、悔しいからさらに探しまくる。

海藻にまみれた石をひっくり返してみると、フナムシが2匹ゆっくりと歩いて逃げてる。フナムシは嫌い。でも、海藻の下にいるフナムシ。ゆっくり逃げるフナムシ。心なしか触角が短い気がする。しばらく悩んだ末に、捕まえてみた。急いで、萌蔵に見せる。キタフナムシであるとのお答え。大阪府で3産地目、阪南市初記録。でも、あんまり嬉しくない。誰も探してないだけで、どうせ大阪湾に普通に違いない。という予想の立証に一歩近づいただけな感じだからかも。
もう一つ立証されたのは、2-3匹のゆっくり逃げるフナムシはあまり怖くないということ。これなら捕まえられそう。というわけで、来月辺り、大阪湾岸で多数のキタフナムシの記録が得られる予定。


2011年5月8日 我毛まみれで皮とたわむる

中高生の向けの行事で何をしたいかとリクエストを聞いたら、とある一人からミヤマウズムシを採りに行きたいとの声。一人からでもそんな声が出るのがマニアック過ぎるけど、その意見が通って、今日は高槻の山にミヤマウズムシ探し。
そんなマニアックな活動に来る奴はほとんどいないかと思ったら、20人も集まって驚いた。あんなに小さいマニアックな生き物なのに…。個人的には好きだけど。っていうか採れたら盛り上がるけど。
幸いプラナリア好きのP先生が同行してくださることになった。ミヤマウズムシの採集は、ポイントも採集も解説もP先生にお任せすれば大丈夫。と一安心。が、分かる方はわかるだろうが、あまり安心ではなかった。

P先生、登場シーンから、中高生をひかせていた。というか、気を利かせて私が紹介しなければ、誰も気づいてなかったに違いない。なぜか集合場所に一緒に立っているお洒落っぽい格好の人。これから梅田でショッピングですか?っていう感じで、化粧までしまくってる人。この人が、まさか一緒に山に行くとは誰も思わなかったに違いない。もちろんそんな事は先刻ご承知。このとても山に行くとは思えないファッションの人は、これから一緒に山に行く人だよ。この格好で川に落ちたりするんだよ。と、きちんと紹介しておいた。
P先生、他のプラナリア行事での使い回しながらも、微調整した資料を用意してきてくださっていた。ただし5枚ほど。なにその中途半端な数は〜? 急いで、集合場所のコンビニでコピーしていただく(ここはP先生を顎で使ってしまった…)。
さて沢沿いに山を歩き出す。こっちは正確なミヤマウズムシポイントを知らなかったが、地図上でだいたいの位置はわかっていた。が、P先生は地図も見ずに地形と記憶で案内するつもりらしい。こんな感じやったような、そうでもないような…。目的地が近づくにつれて、連発される自信なげな発言。でも、なんとか目的地に到着。
昼食を終えて、さあミヤマウズムシを探すぞ! ここは先生がちゃちゃっと、見つけて説明してくれるのを…。期待してはいけない。先生は、なぜかプラナリア探しが得意ではないのだ。それは同行した事のあるみんなが知るところ。先生をサポートしなくては!とがんばったのだが、ミヤマウズムシっぽい白い小さいプラナリアをとったものの、頭がつぶれていて断定できないという残念な結果。もうミヤマウズムシは断念か。という時に、イズイズが見事に1匹見つけてくれた。やはり見つけたのはP先生ではなかった。

というわけで、波乱にみちたP先生とのミヤマウズムシ探し。でもなんとか無事に終了。
と思ったら、突然、P先生がタオルをどこかに置いてきてしまった! と叫び出す。しかし時間はすでにずいぶん遅い。中高生を早く帰すべく、我々は帰りのバス停に向かわねばならない。タオルを取りに戻るP先生を、泣く泣く放置して、我々はバス停に向かった。
バス体に到着して、一安心。そういえば、P先生どうしただろ? と我々がP先生を思い出した時、ふと視線を下げると、そこにP先生がいた。タオルをちゃんと手にしていた。聞くとダッシュで追いついてきたらしい。

とまあ、こんな具合に無事には終わらないP先生との外出であった。P先生お疲れさま。おかげでミヤマウズムシを見ることができました。それに色々と楽しませて頂きました。
さて、みなさん、河川上流部へ向かう企画があれば、P先生はまた登場くださるという。P先生のカリスマを知った中高生のみなさんのリクエストをお待ちします。


2011年5月7日 我毛まみれで皮とたわむる

連休の前半から始まっていたのだけど、とくにこの3日。1日2〜3時間、シカとウシの皮と戯れるのが習慣になっている。皮を乾かしつつ、柔らかくなるように、もんだり折り曲げたり。何よりカビないようにするのが肝心で、そのためには毎日、隅々まで空気に当てて、もんだり折り曲げたり、手間をかけるのが一番。
基本は手先だけを使う作業なのだが、なぜか全身運動のように、体中熱くなって、汗をかく。いい運動になるわぁ。指先使うから老化防止にもいいに違いない。

ニホンジカなら指先で話は済むのだけど、大きなウシ(エランドというらしい)になると、手先だけでは間に合わない。手でもって、足で押さえて引っ張る、とか。折り曲げて、折り目を足で踏みまくるとか。気分は、讃岐うどん作り。本当に全身運動だわ。

冬でも暑い作業なので、夏にはやりたくない。春でもカビが心配なので、やっぱり夏にはやりたくない。ここが、寒くて乾燥している北欧とかなら、作業も簡単っぽいのだけど…。


2011年5月6日 囀らないスズメ目鳥類の特徴

よく知ってる日本で繁殖するスズメ目鳥類だけに限って考えよう。囀りの定義は、あいまいなままに。日頃囀ってると思ってるのを囀りに。とすると、だいたい科単位で、囀るグループと囀らないグループに分かれる。
囀らない(あるいは、囀らないと思ってる種が含まれてる)のは、ツバメ科(ツバメは囀ってるかもしれないけど)、ヒヨドリ科(というかヒヨドリ)、エナガ科(囀るかな?)、ハタオリドリ科(スズメね)、ムクドリ科(ハッカチョウは囀るけど)、カラス科。

なにか特徴が見えてくる。
・農耕地から市街地にいる鳥が多い(逆に森林生や草原生の多くのスズメ目鳥類は囀るらしい)。
・集団営巣する種が多い(というか逆に囀る種で集団営巣種はいない?)。

巣の周囲だけし防衛しない集団営巣種の場合は、なわばり維持のために囀らないのは納得できる感じ。スズメ目に限らず集団営巣する鳥は囀らない傾向はありそうな気がする。つがい形成を巣場所とは別の場所でするなら、別途囀ってなわばりを維持するかもしれないけど。
農耕地から市街地という環境で、あまり囀らない理由はよくわからない。視界が開けてるから、音声に頼らなくてもいいのか? それなら草原生でもそんな気がするけど、草原はむしろ囀る鳥が多い環境。

広いなわばりを維持しないでいいなら、囀らないのも納得できる。巣場所及び採食環境が充分にあって(あるいは独占できる状況ではなくって)、つがい関係を長期間にわたって維持するなら、なわばりはいらないし、囀らなくってよさそう。
などと考えると、ツバメ、スズメ、ムクドリなんかが囀らないのは頷ける感じ。でも、ヒヨドリ、エナガ、カラス類はどうしてはっきりした囀りを持ってないの? なかなか奥が深いテーマみたい。


2011年5月5日 子どもに限らず磨くのは楽しい

樹脂包埋標本作りの第2弾。1ヶ月前に樹脂に物を沈めたのが、固まった頃合い。今日は、それをゴシゴシ磨いて、綺麗にする。周囲の凸凹を紙ヤスリで削り、さらに研磨剤入りコンパウンドで磨き、ツルツルのピカピカに仕上げる。
以前、大人の集団がやってるのをチラッと見た時は、面倒くさそう。って思っただけ。声を掛けて頂いたが参加しなかった。でも、今日は中高生が熱心にゴシゴシしてる。いつもすぐに飽きてしまう奴らなのに。おかしい。いったいなんで熱中してるんだ?
と思って、つい参加してしまった。幸い、昔作ったけど磨いてないというのを持ってきた奴がいた。それを取り上げて。すでにある程度研磨作業が進んでいる姫から、紙ヤスリを少し破って頂いて、磨き始めてみる。なぜか確かに楽しい。ブツブツいいながら始めたのに、密かに楽しくなってしまい。ブツブツはいいながらも一通りこなして、ツルツルのピカピカに仕上げてしまった。
ごちゃごちゃいいながら手を動かすのは楽しい。そして何より、努力がそのままツルツルのピカピカという成果に表れてくるのが楽しい。紙ヤスリ5段階、コンパウンド2段階。段階を踏んで仕上がっていくプロセスも楽しい。面をクリアして進んでいくゲームに熱中するようなイメージ。そもそもストレスがたまったら、風呂を磨くという人がしばしばいるように、磨きはストレス発散にも通じる楽しい作業なのである。
ごしごし磨くゲームとか、グッズとか開発したら、メッチャ売れそう。


2011年5月4日 渡りのヒヨドリ

行こか? 行く? 行くの? 行くん? 行く。行こか。行こ。行こう。行こ行こ。行く! 行こう! 行くぞ!
えっ行くん? じゃ、行く。待って待って。付いてく。付いてく付いてく。
でも、やっぱり。やめとかへん? やめとく? やめとこっか? やめよ。やめとこ。やめよやめよ。
えっやめんの? じゃ、戻る? 戻るん? 戻ろっか。戻ろ戻ろ。

てな感じで、群で海上に飛び出しては、戻るを繰り返す。前の方が引っ張って飛び出したのに、後ろの方が躊躇って、戻り。みんな戻ってくる感じ。
これを繰り返すうちに、バラバラと十数羽単位でやってきた小群が加わり、群がどんどん大きくなっていく感じ。

今朝の紀淡海峡の西側に面する生石岬。100羽そこそこだった群れが、みるみる250羽に増えた。直接は見れなかったが、1000羽規模になって海峡を渡っていったという。
群がある程度以上大きくなると、戻る意見が少数派になる、あるいは戻す力が薄まるもんなんだろうか?


2011年5月3日 干潟合宿、最大のピンチ

干潟合宿と言えば、子どもとの闘い。今回は、最強のライバル、シンちゃんが不在なので、闘いは有利かと思っていたのだけど、甘かった。なっちゃん、レイの強力タッグ。そこにユータが、新たにカズまで加わってしまった(ちなみに他にも周囲には他にも子ども達がいるのだが、他のみなさんは闘いの相手ではなく、話をするだけ。攻撃があった時はむしろ味方になってくれたりする)。
多勢に無勢。幸い干潟では、奴らは他の事に気を取られてるので安心。しかし移動中のバスの中、宿の中。常に気は抜けない。とくに時間待ち的な時が危険。油断してて、後ろから襲われると、むち打ちの恐れあり。
これだけで何のことかわかる人は、ほとんどいなさそう。要は、なぜか干潟合宿では、子ども担当風になるって事だな。干潟合宿に限らないという意見もあるが。とにかくほとんど常に、周囲に数人の子どもがいる気がする。SPに守られている要人の気分。SPとの大きな違いは、この周囲にいる奴らからの攻撃を注意しなくてはならないということ。
今回の最大のピンチは、夜、一番リラックスできそうな風呂場でやってきた。夕食を早く済ませ、コソコソと風呂に入った。しめしめ奴らには気づかれてないぞ。と思ったら、3人組が登場。防水だからって、風呂場にカメラを持ち込むな! それから、シャワーの掛け合いが始まる。やばい。と思ったら、奴らは仲間同士で闘いを始めた。そのすきにこっそり退散。危なかった。
唯一の救いは、大人の部屋に入れてもらえたこと。布団の中は安全だった。

とはいえ、子どもと話をしてるのは、面白い。ひとの話を聞いてないのも多いけど、話を聞いてもらうのは好きらしい。話をしてるだけならいいのになぁ。合宿中は、かなりの時間子どもと会話している気がする。


2011年5月2日 大阪湾を何羽のシギ・チドリ類が渡りの中継地として利用してるんだろう?

今日は珍しく休みの日だったので、昼間でぼんやりした後、午後から淀川河口に行ってみた。けっきょく水鳥を数えているので、休みとは言っても調査してるようなもんなんだけど。
シギ・チドリ類が10種も見られて、けっこう満足。普通種ばかりで、個体数も少ないけど。神崎川河口に一番多かったのは、チュウシャクシギとキアシシギで、ともに13羽。少ない〜。


2011年4月30日 ストラップの遷移

携帯電話なるものを持つようになって、早2年と2ヶ月ほど。いまだに、携帯電話を持っているイメージがないらしく、上手に使ってるねと誉められる。
それでも少しは携帯電話を持っているイメージがついてきたのか、時々ストラップをもらうようになった。なぜかというか、当たり前なのか、生き物関係のストラップが多い。せっかくなので、もらったら付けてみる。でも、ストラップの数は増えない。適度なスピードで、取れてなくなっていくのだ。
携帯電話を持つまでは、そんなもんだとは思わなかった。

3月の終わりにオキナワウラジロガシのストラップをもらった。立派なので、さっそく付けてみた。中身の入ったでっかいドングリは重くって、あまりストラップに向いてない気がする。そのドングリが一昨日気づいたら付いてなかった。どこかで落とした気がする。
と思ったら、昨日、ハブ皮のストラップをもらった。ヘビ皮の色が落ちない特殊ななめし方法を採用して云々。なんかわからんけど、さっそく付けてみた。
なんというか、ストラップが全部落ちて、途切れてしまうってことはないんだな。誰でもそういうもんなのかな? ストラップは消耗品なんだなぁ。


2011年4月29日 子どもは穴を掘る

子どもあるある第2弾。子どもは穴掘りが好き。
ホネホネ団で作業すると、処理すべき肉の山が出来てしまう。この大量の生ゴミを普通にゴミの日にだすと大変な事になるので、裏に穴を掘って埋める事にしてる。ホネホネ団では、穴を掘るのは子どもの仕事。いや、無理にやらせてるのではなく、子どもは喜んで穴を掘ってくれる。他の仕事を頼んでも断るくせに、穴掘りは二つ返事で引き受けてくれる。

ピカルに穴掘りを頼んだら、穴を掘りすぎないかを心配しないといけないくらい。今日、穴掘りを頼んだら、また立派な穴を掘ってくれた。170×70センチで、深さ55センチ。スナメリがまるごと埋められそう。ってか、人でも埋められそう。という訳で、中に入って寝てみた。気分は土葬。手を前でクロスさせると、ミイラごっこ。胸に棒を立てると、ドラキュラごっこ。あまりに楽しいので、中に肉を放り込むのを躊躇うくらい。と、とても楽しかったのだが、他の人にも穴の中に寝転がるのを薦めたが、みんなに断られた。
穴の中から見上げる青空と木々の緑は、意外なくらい綺麗だったのにな。


2011年4月28日 バードウォッチングと探鳥会

鳥を見始めた小さい頃、鳥を見に行くことを探鳥と言ってて、観察会は探鳥会と呼んでいた。今は、探鳥ではなくバードウォッチングだし、探鳥会ではなく鳥の観察会と呼ぶのが普通。でも、探鳥って言葉は、復活させた方がいいなと思った。

視覚障害、っていうか完全に目が見えないという方から電話を頂いた。探鳥会をしてもらえないかとのこと。言われて気づいた。鳥を見るわけではないから、鳥の観察会とは言いにくいけど、探鳥会なら目が見えていても見えなくても使える。
考えてみれば、鳥の観察会と言っても、当然のように声を探すし、声も楽しむ。羽根が落ちていたら触ってみるし、鳥の集団繁殖地なら臭いだって嗅ぐだろう。死体が落ちていたら、味見をしてみる。ってことはまずないので、五感を使ってるわけではないけど、四感は使う。最低でも視覚と聴覚の二感は使う。これはバードウォッチングと呼んだり、観察会と呼ぶのは、極めて不正確。うがった見方をすれば(見方!)、視覚障害者のみなさんを排除しているかのようですらある。
それに引き替え、探鳥や探鳥会という語の汎用性の高いこと。そして何をするかを正確に表していること。これからは探鳥という語を使うがよろしかろう。

考えてみると、植物や昆虫など他の生物を扱う場合も、気軽に観察会という語を使っている。でも、これまた視覚以外も使ってるはず。鳥以外に当てはまる汎用性の高い語があってもいいなぁ、とか思ったりした。

で、鳥の場合。鳥は視覚抜きでも、聴覚中心でかなり楽しめる。ってことで、聴覚主体の探鳥会をしてみましょう!という話になった。
観察会と称してる時は、確かに鳥の声よりも、鳥の姿を説明していることが多い気がする。聴覚主体となると、声について色々語らなければならない。種名だけに終わらせず語るには、それなりに勉強が必要かも。


2011年4月26日 ホイグリンの性格診断

ああ、ホイグリンさんですね。どうぞおかけください。えっ、タイミルさんですか? あれ、おかしいな。今日は、ホイグリンさんが来られるって聞いてたけど。ああ、それが今日の相談内容ですか。つまりタイミルさんのことを、近頃ホイグリンと呼ぶ人が増えてる。他にもいろいろ呼ばれて、迷惑してるんですか。ふむふむ、それは大変ですね。じゃあ、ちょっとその原因を探るために、性格診断から始めてみましょう。

独りでいるのと、みんなでいるのとではどっちが好きですか?
普段はみんなといるようにしてるけど、実はけっこう独りが好きですか。普段一緒にいるお友達は? ああベガエさんたちね。ユリちゃんやミュウちゃんとも、よく一緒にいるようですけど? ああ、あれはあっちが勝手に寄ってくるだけなんですか。

それじゃあ、海と川はどっちが好きですか?
表向きは海派だけど、意外と川が好き、と。川に行く時はお友達と一緒で? 独りで行くんですか。川ならユリちゃん達とも合いますよね? えっ、ほとんど無視で、つるんだりしない。

独りで川にいるときは何をしてるんですか?
ああ、死んだ魚を見つけて食べてる。あれですよね、ユリちゃん達はもっぱらパンを食べてるようですけど? えっ、パンは嫌いですか。パン嫌いって珍しいですね。

仲間とつるんでいても、実は孤独を愛していて、けっこう好き嫌いが激しい。っと。もっと友達つくった方がいいですよ。とりあえず、一緒に川遊びできる仲間をつくりましょう。


2011年4月25日 すみ込み連鎖、環境モザイク、メタ個体群

生息環境を軸に、生物の多様性を論じるとき、重要と思う概念。どう組み合わせたら、すっきりと説明できるかなぁ、と悩み中。
ここに作用中心とか、相互散在とかも盛り込んでみたい気もするけど。すっきりからは離れていきそうな気も。
全部をうまく取り込んで、生息環境論が展開できると格好良さそう。


2011年4月24日 鳥の巣にいる虫を調べる

今日はとある集会で、琵琶湖の竹生島のカワウの巣にいた虫を調べた結果の話を聞かせてもらった。まだまだ不十分な調査だけど面白かった。なによりその後の会場からの指摘が興味深かった。


2011年4月23日 雨の日の鳥の観察会

鳥屋は雨が降ったらお休み。鳥の観察会はもちろん雨天中止。今日は鳥の観察会だったけど、朝起きたら雨がしとしと降っている。天気予報は夕方まで雨、降水確率は90%。もちろん観察会は中止。というわけで、雨天中止の手配をした。
でもまあ、一応集合時間には、集合場所に行っておく。間違って来る人が一人や二人いるかもしれないからね。でまあ、集合場所に行ってみると、見知った顔が数人集まっている。何しに来たんだろう? と思いつつ、集合場所にいてると、集合時間には14人が集まった。なんなんだ、この人たちは!
見てみると、わざわざ河内長野方面から来ている人もいる。雨天中止だからといって、このまま帰すのは悪い気がする。ってことで、一応、軽くそこらを一回りすることにした。これじゃあ、中止なんだかどうだかわからない〜。


2011年4月21日 大阪での備え

岸和田のとある施設に行った。休憩中に東日本大震災の話。地震からの津波は、大阪でも他人事ではない。近い将来に起こりそうな東南海地震や南海地震では大阪も津波に現れる可能性大。実際、江戸時代には津波被害があった。過去の教訓を活かせば、被害は最小限に出来る。ってことは、今回の震災でも実証された。
で、大阪ではどう備えればいい? 地震への備えはともかく、津波への備えはどこに逃げるかを考えとくことらしい。
博物館業界的には、津波被害を受けそうな施設をピックアップして、被災後の救援スキームを作っておくのがよさそう。という訳で、大阪の海に近い自然史系博物館を点検。

で、話は最初に戻る。きしわだ自然資料館は津波には洗われるかも。でも3階建てなので、よほどの津波でなければ、上に避難すれば良さそう。収蔵庫も幸い上にある。
貝塚市立自然遊学館は、埋立地の海辺にある。津波以前に液状化で建物はグチャグチャになりそう。最寄りの高層マンションに避難するしかなさそう。
他に近場で心配な自然史系博物館は、西宮市貝類館とか和歌山県立自然博物館とか。なぜか海辺の施設が多い。心配なとこ多いなぁ。


2011年4月20日 遠隔地からの復興支援のあり方

職場に復興支援ボランティアの募集が来ていた。土曜に出て次の週の日曜までの8日間らしい。そんなにまとめて出掛ける余裕がない。仕事を持ってる遠隔地のものとしては、現地に支援に行くのはそう簡単ではない。
西日本はちゃんと日常を維持して、経済活動を維持することこそが復興支援につながると思うし、できる範囲で義援金もいいだろう。緊急避難の時期が過ぎれば、むしろ義援金よりは被災地の産品を購入をすることこそ、復興支援になるんだと思う。昨今のニュースを見るに、馬鹿げた風評被害に荷担しないことも大切な感じ。あとは復興支援に積極的な企業を応援するとか(逆に風評被害に荷担している企業の製品を買わないとか)。
これが遠隔地からのまっとうな復興支援だと思う。でも、なんか歯がゆい感じ。遠隔地からでも、あるいは短期間現地に行くことで何か支援できるなら、そんなんも有りかと。

博物館業界に関係してるので、被災地の博物館施設の機能回復に協力できればいいな〜。と思ったりする。でも、やっぱり遠隔地から出来ることは限られる。何か出来ることがあれば、やるから言ってね。と、待機してたんだけど、相変わらず待機してるだけやん〜。いつでも何でも言ってね、と言って待機してるだけでも、なにかしらメンタルに支援できてるのかもしれないけど、やっぱり歯がゆい。
という今日この頃。復興支援のための緊急助成金があることを発見。博物館施設の支援にもつなげられそう。これを活かして何かできないかと、みんなで相談した。

言うても大した金額ではないので、大阪から大人数で東北に往復したら、かなりの部分がなくなってしまう。それじゃあ意味がない。被災地に近くにいる人が、連携して動く、あるいは中心になって動く形がなくっちゃ。でも、被災地に近いほど、助成金をとって活動する余裕はないかも。そんな場合は、こっちでお金を確保して、現地で使ってもらうという形はありかも。
仮に被災地の博物館施設を舞台に、子どもワークショップみたいなイベントをするとしよう。気晴らしが必要な避難所では歓迎されるかもしれない。でも、博物館の機能回復につながるの? その後の現地での展開につながらないと、支援した〜、という自己満足に終わってしまう恐れがある。それじゃあ意味がない。

じゃあ、現地の人に、子どもワークショップのノウハウを提供しては。てな提案が出てくるにいたって、とても違和感。なんか被災した人たちに対して、上から目線になってる気がする。上から目線で助けてもらっても、緊急時にはそれでも有り難いのかもしれないけど、長期的にはちっとも有り難くなさそう。持てる者が、持たざる者を助けるという図式を作ってしまうのは、正しくないと思う。
海外生年協力隊とかODAとかに通じる構図が見え隠れしている。遠隔地からの支援という意味では、きっと同じなんだろう。たとえ善意で取り組んでも、ちょっと間違うと、とても感じが悪いことになってしまう。遠隔地から、いかに対等の視線で、本当に求められている支援をするにはどうしたらいいんだろう?
てなことを、少しでも多くの人が考える機会になれば、この震災を切り抜けた後、日本や世界が、少し良くなっていくかもしれない。

博物館業界的には、標本レスキューという言葉が聞こえてくる。壊れた博物館から救い出された標本を一時的に預かったり、クリーニングに協力したり、ということなら、遠隔地でも出来そうな気がする。というわけで、出来ることがあったら、言ってね。
博物館の機能を取り戻すには、標本だけを救えばいいのではなく、他にもレスキューすべきものがあるんじゃないのかな?とも思う。展示物や建物といったハードはおいといて、ソフト面のレスキューを遠隔地から支援できないものかなぁ、とぼんやり思ったり。
あるいは、ソフト面の再構築に協力できないかなぁ、とも思う。


2011年4月18日 ムクドリとその後継者たち

ムクドリ大。穴やすき間で営巣。虫や果実を食べる。こんな奴らは、生態的地位がムクドリともろ被り。競争排除が起きてもいいくらいの勢い。そんなムクドリの強力ライバルが、関西には少なくとも2種いる。どちらも勢力拡大中なのが面白い。
ハッカチョウは、以前から兵庫県南西部には定着していた。明石や垂水辺りでは見かけるのは珍しくない。これが近頃分布を東へ拡大の様相。大阪でも繁殖を始めてる。
イソヒヨドリは、その名に違って、海岸を離れて、どんどん内陸に繁殖地を展開中。まだ密度は低いが、すでに大阪の平野から丘陵地で広く繁殖。
という訳で、近い将来、大阪でムクドリ、ハッカチョウ、イソヒヨドリの三つ巴の競争が始まるに違いない。
という前置きはともかく、気になる事が一つ。そもそも大阪では、ムクドリ自体ちょっと前まで局所的にしかいない鳥だった。つまり長らくムクドリの生態的地位は空いてたことになるね。なんで今になって超人気地位になったんだろ?


2011年4月17日 フィールドでの子どもの生得的行動:海岸編

教えたわけでもないのに、強要されてもないのに、多くの子どもが打ち合わせなく行う行動は、おそらく生得的な行動なんだろう。そんなあるある。

海岸や川岸に子どもを連れていくと、棒を拾ってくる。しばしばそれを家に持って帰ろうとする。

おそらく人類の歴史において、子どもに木を集めてくる役割が与えられていた時期が長かったのであろう。その頃は、適応的な行動だったのだが、今では親が困るだけの行動に成り下がっている。

砂浜に子どもを連れて行くと、穴を掘る。水路を作る。砂を盛り上げる。しばしば手伝わされる。
一緒にやると意外と楽しい。

おそらく人類の歴史において、自らの力で道を切り開き、家を建てなければならない歴史が長かったのであろう。しかし、いまではそんな機会がほぼ失われているので、砂で少しやってみたりするのであろう。

いい加減な解説はさておき。他にもいっぱいあるあるがありそう。


2011年4月16日 大阪の市街地の公園や社寺林に行ったら

要約すると、公園や社寺林で
・陸貝を見つけたら採集。
活かして持ち帰る。

・石などをどけてコウガイビルを探す。
・ワラジムシ類を採集(10匹以上)。
・コガネムシ類を採集。注目はアオヒメハナムグリとコカブトムシ。
・アリを採集(20分などと時間を決めて採りまくるのを推奨)。とくにアルゼンチンアリとケブカアメイロアリを見つけるとグー(?)。
以上は70%アルコールに浸けておく。

・タヌキのため糞を探す。
・ニホントカゲ、カナヘビ、アオダイショウ、シマヘビを探す。
・ササゴイの巣を探す。
・繁殖期ならチョウゲンボウ、ハヤブサ、ハッカチョウを記録。
以上は、観察情報を報告

・テングタケ類、ツバキキンカクチャワンタケ、マツカサキノコモドキを探す。
・イヌノフグリ類4種を探す。とくにイヌノフグリ
そのまま、持って帰ってくる。

というわけで、プロジェクトU:都市の自然の調査プロジェクト始動である。けっこう忙しい。とにかくアルコールを入れた小瓶をたくさん用意しておかなくっちゃ。
様子を見て、地形班が立ち上がるという噂もあり。水をまいて歩くらしい。


2011年4月15日 標本をもらいに行くとよくあること

標本を収集してた方が亡くなって、標本を引き取ることになった。割とよくあること。ただ、今回は自分で鳥の本剥製を作るという、かなりマニア度の高い方。引き取り作業もマニア度の高い作業となる。端的に言えば、標本以外も引き取ってくる事になるのだ。
そもそもご本人が亡くなっても、遺族の方が標本に興味を持っていたら、引き取ってくれと言う話はそもそも生じないわけで。引き取りを打診される時点で、遺族は標本に興味がないことは明らか。で、標本に興味が無ければ、それに関連したものにも興味がないのも必定。標本収集に関連した道具や書籍も邪魔になる。単行本なら古本屋に売れるかもしれないけど、訳の分からん冊子は引き取り手もなく、ほぼゴミ扱い。
でも、マニアの気持ちはマニアには分かる。と言うわけで、マニアにだけ分かる価値判断に基づいて、標本以外の遺品も引き取ってくることになる。

今回は、鳥の本剥製を作る道具が大量にあった。いろんなサイズの義眼、鳥を取り付ける各種木の台座、各種サイズをとりそろえた針金。本剥製を作ろうと思わなければゴミかもしれないけど、作ろうと想いさえすれば宝の山。なんせ某Tハンズで買えば、小さい円い木の板でも210円もするのだ(実際に値札が付いていた!)。それが箱にいっぱい。怪しい薬品類に、自家製の筆粉。本剥製の胴体に入れる発泡スチロールの型。大量の綿。なぜかメスやピンセットはなかったな。
色んな鳥の剥製を作った時にとりだした内臓や舌の瓶詰め。けっこう珍しいので、こっちは興味津々。とりあえず全部もらうことにする。気持ち悪がっていた遺族の方に感謝される。
高価な図鑑類はもちろん貴重だけど、鳥関係のさまざまな会の会報。とても古い号からあって、かなり貴重。見たこともないけど、面白そうな事が書いてあるパンフレットとか。中身を見だすとキリがないので、グッと我慢。
何より重要なのは、標本製作ノート。いつ何を処理したのか、事細かに記録されている様子。これがあれば、それぞれの剥製の由来がちゃんと分かるかもしれない。あと、フィールドノートみたいなのも出てきた。50年近く前の観察記録は、それ自体とても貴重な情報を含んでいそう。物凄い記録マニアだったようなのだが、さほど野外での鳥の記録が多くないのが残念。

とまあ、こんな具合に、マニアが精魂込めて集めたものは、その筋から見ると何かしら価値があって、むざむざ捨てるのは惜しいと思わせる。で、思わず何でももらってきてしまう。そして、整理できずに、場所ばかりとって、怒られるんだな。
死ぬ前に、自分の大切なコレクションは、大切にしてくれる人や機関に託しておかなくっちゃと思った。まあ下見に来た時も同じ事を思ったんだけど。


2011年4月14日 夏鳥がやってきた、冬鳥はまだいる

おじさん達がルリビタキを撮影しながら喋ってる。
こいつは、もう北に帰ってんとアカンのとちゃうんか?
そやなぁ。

ツバメはとっくに到着してる。渡りの途中かもしれないけど、クロツグミやオオルリも姿を見せてるらしい。
でも、ルリビタキ、シロハラ、ツグミ、アオジ、マヒワ、シメ。冬の小鳥たちはまだいる。カモやカモメ類の数はすっかり減ったけど、まだいる。
いろんな鳥が一斉に渡りを始めるなら、きれいに冬鳥から夏鳥に入れ替わってもよさそう。でも両者が共存してる。渡りのタイミングにはどんなパターンがあるんだろう。

大阪で見る限りでは、より南(あるいはより低緯度)で越冬してる方が先に北に渡り出すようにも見える。
北ほど春が遅いから、より北に向かう方が渡りの開始が遅いのかもしれない。越冬地との距離も考慮しないといけないけど。

いろんな場所での初認情報と終認情報を並べると、何か見えてきそう。一番冬鳥と夏鳥の重なってる時期が長いのはどこだろう?


2011年4月12日 大阪の鳥 十年一昔

2000年3月に作った本を再版する事になった。以前から再版することにはなっていたのだけど、改訂作業が面倒で放ってあった。もう改訂せんでいいから再版しろ!と言われて、じゃあそうしようかということになった。
が、まあ一応テキストを見返してみよう。10年ほどの間に大阪の市街地の鳥の状況は、ずいぶん変わってる。今では間違いという記述も目に付く。で、思わず改訂作業を始めてしまった。始めてしまうとあっという間、2時間ほどで改訂作業終了。なーんだ、やれば出来るやん。

市街地の鳥にとって、10年は本当に一昔だなぁ。と、改めて思った。何が変わったって、市街地やその周辺で繁殖する鳥がどんどん増えてる。
かつて大阪市内では限られた公園だけで繁殖していたけど、今ではあちこちで繁殖している。コゲラ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ。
かつて大阪では確実な繁殖例がなかった。あるいは途絶えていたけど繁殖するようになった。ハヤブサ、チョウゲンボウ、ヒメアマツバメ、ハッカチョウ。
限られた場所でだけ繁殖が知られていたのに、繁殖地が増えた。ササゴイ、オオバン。

今回は、図は増やさずに、テキストの変更だけで対応できそうだけど、さらに10年後はもっと大幅な改訂が必要になりそうだなぁ。
あえて予言してみよう。10年後には、大阪市内でオオタカやキビタキ、ヤマガラが繁殖してる! 果たして当たるのだろうか? まあはずれてても、誰も覚えてないから大丈夫。もし当たってたら、当たった!って騒ごう。


2011年4月11日 近所の電気屋さん

仕事に行き詰まったので、衣替え、洗濯、掃除と転位行動。どんだけ家事ためてんねん。あとは切れてる風呂場の電球買わんと。と思いながら、すぐ裏のコインランドリーに洗濯物を運んでると、目の前に電気屋さんがあった。
そう言えば、ここに電気屋さんがあったって。でも買いに来たことないなぁ。電球はいつも近所のスーパーで買ってるし、もう少し高額の買い物は、都会の量販店に行く。近所の電気屋さんの経営は苦しそう。
近所の電気屋さんは、販売だけでなく、電気工事とかで食ってると聞いたことがある。この電気屋さんもそうなのかな?
そう言えば近所には、スーパーやコンビニ以外に、八百屋、魚屋、豆腐屋なんかもあるけど、買ったことがない。通りかかっても流行ってるように見えない。商売成り立ってんのかなぁ。と思いつつ、やっぱりスーパーでお買い物。


2011年4月10日 黒くなる理由

先日、マスコミから電話がかかってきて尋ねられた。どうしてユリカモメは夏になると頭が黒くなるんですか? わからない…。
夏羽の頭が黒いんですよね。繁殖期に黒くなるわけだから、繁殖する上で何かしら役に立つんでしょうね。わざわざ黒くするというコストをかけているわけだし。オスだけが黒くなるなら性選択の結果と言いたくなるけど、雌雄ともに黒くなるなぁ。これはつまり、雌雄ともに冬羽から夏羽になる鳥全般に言える問題で…。
短くゆうと、なんでかなぁ?

今日なんとなく、シマヘビの色彩変異について、薄くやりとりした。そういえば、大阪府北部のシマヘビは、黒化してる個体が多いと思う。真っ黒でないにせよ、かなり黒っぽくなってる個体が多い。あえて大胆発言すれば、圧倒的多数派が多少なりとも黒化してると思う。
外温性のシマヘビが黒くなるのは、体温との関わりが強そうな気がするけど、どうなんだろう? 爬虫類一般の黒化について、なにかしらすでに理論がありそうな気がする。そして、それは間接的にやりとりした千葉方面のHさんのまさに得意分野のはず。なんて言ってたっけなぁ。


2011年4月8日 同乗者ダニ、あるいは車内における危険物質の拡散について

今日は車でお出かけ。車でひろってもらう時に、すでに同乗者がいた。シカの死体らしい。シカは死んでるんだけど、生きた同乗者がたくさんいた。シカの死体を入れた容器の蓋が開いていて、たくさんのみなさんが歩き回ってらっしゃる。普通の神経なら、ここで乗車を拒否するところだろうが、シカの容器に蓋をして、外に出ている同乗者くん達を、ポイポイと車の外に捨てて、車に乗って出発進行!
最初に見つけた。コンビニでガムテープを購入。これで武器は整った。あとは闘いあるのみ。容器の目張りをして、また容器の外に出ている同乗者くん達を、ペタペタとガムテープに引っ付けてみる。あとは一日中、新手の同乗者を見つけては、ガムテープに貼り付いてもらうという作業を続けることとなった。

思うに、容器にはすき間があるらしい。新たに危険物質が流出し続けていると、いくら除去してもきりがない。目張りによって、流出スピードは大幅に減少したものの、依然として流出は続く。危機的状況は根本的には改善されない。
思いのほか、危険物質の拡散スピードは速い。周囲1mほどを退避エリアとして、荷物も置かないようにして、危険物質の除去にはげんだのだが、前の席まで到達する危険物質が後を絶たない。座席の背もたれに付着していたり、服の上を移動していたり。
たとえ実際には危険物質は拡散してきていなくても、見えない相手がすでに自分の体にも到達してるんじゃないかという想いが常にある。常に体が痒いような気がする。見えない危険物質の拡散は、イヤだなぁ、という話。
帰ったら、すぐにシャワーして、危険物質を取り除かなくっちゃ。


2011年4月7日 サクラの小枝落とし

昨年までもあったのかもしれないけど、今年になって気づいた。花の咲いたソメイヨシノの小枝が折られて落ちているのだ。1つや2つではなく、けっこうたくさんある。犯人は不明だけど、鳥がやったんだろうなぁ。
サクラの花が丸ごと1つで落ちているなら、犯人はスズメが有力。でも、スズメが小枝を落とせるとは思えない。サクラにはヒヨドリやメジロがたくさん来ているが、彼らが枝を折れるとは思えない。有力な容疑者は、前科のあるカラスなのだけど、前科をあるからだけで疑うのはいかがなものか。

犯人捜しはおいといて、とりあえずどんな現象なのかを記録しておこうと思い立った。現場に向かい、記録写真を撮影。落ちている枝を数えてみる。5m×5mの範囲に10個落ちていた。
が、ここで落ちているものに2パターンあることに気づく。一つは最初から気になっているのん。直径3〜5mmの小枝の先に十数個から30個程度(15個、17個、17個、20個、26個、34個)の花や蕾がついているもの。枝の長さは、数cm程度(71mm、67mm、57mm、45mm、35mm、29mm)。もう一つは、さらに先の数個(4個、4個、5個、5個)の花の固まり。後者は枝っぽい物が付いてないので、小枝落としとはいえないかもしれない。そして犯人は二人いる可能性まで浮上してきた。

わがフィールドには4カ所ほど、サクラがまとまって植えられている場所があるのだが、小枝が落とされているのは、そのうちの1ヶ所のみ。ここにのみ出没する奴が、犯人の可能性大。
この犯行が行われているのは、わがフィールドだけかと思ったら、にーにが大正区でもたくさんのサクラの小枝が落とされているという情報を仕入れてきた。どこででもごく普通に起きているのかもしれない。
犯人に心当たりのある方は、また犯行現場を目撃された方はご一報を。


2011年4月6日 さえずる鳥とさえずらない鳥

大阪市内で繁殖する鳥には、さえずるのが少ない気がする。


2011年4月5日 今年度の中高生向け行事の予定を決める

この一年何したい〜? と中高生に尋ねてみる。話を聞いてるやつが少ない。でも、聞いてるやつらが叫び出す。まとまるようなまとまらないような。でも強引にまとめる。

水生昆虫!
水生昆虫って、どんな水生昆虫? でも、ゲンゴロウとタガメはなしな。と予防線。タイコウチ…、とか。

猛禽類! タカ!
どんなタカ? ハヤブサとか、チョウゲンボウとか、ノスリとか。じゃあ冬の河川敷でええな。タカの渡りも〜。

淀川!
もう今年2回も、淀川行ったし。でも私行ってないもん。知らんやん。

ミヤマウズムシ!
マニアック過ぎるやろ。他の誰がミヤマウズムシ知ってるねん。

プラナリア!
だから、ミヤマウズムシはプラナリアだって。

プランクトン!
どっかから講師を呼んでこなでけへんから、パスね。

キノコか粘菌!
ようやくこっちに気づいたか。はいはい。言うと思った。タカの渡りと一緒でええかな。

サンショウウオとりたい!
大阪ではだいたい希少なんで、採るのはちょっと…。

ムササビ!
去年も見に行ったやん。また奈良公園に行くの〜? 毎年行ってるし。

シカ!
だからそれは奈良公園だって。

水鳥!
はいはい。冬に淀川で、タカと水鳥ってことかな。

キノコキノコ!
もう聞いた!

今日は石くんがいないけど、鉱物採集はいらんのかな?


2011年4月4日 メガネを新調

近頃、視界が白っぽい。目が悪いのではなく、メガネが悪いらしい。メガネが妙に曇ってる。拭いても拭いても曇ってる。細かいキズがいっぱいだかららしい。メガネはTシャツで拭いたらアカンらしい。同じ度数のキズのないレンズ見せてもらって驚いた。メッチャ見えるやん。
とりあえず新しいメガネを作る事にした。新しいメガネが出来たら、今度は今のメガネのレンズを換える。
面倒だけど仕方ない。我がレンズは、取り寄せになるので、その日の内にレンズ交換が出来ない。度数が強い上に、乱視が入ってるかららしい。どこかレンズが揃ってて、その日の内にレンズ入れてくれるとこないかなぁ。
と思ってたけど、先に取り寄せてもらっといてから、メガネ持っていってレンズ交換したらよかったね。気付かず新しいフレーム買ってしまった。しくった。


2011年4月2日 サクラの花を舞台に鳥の研究を

みんなを引き連れて、サクラの花見。ソメイヨシノは、いま五分咲きくらい。しばらく花に来ているヒヨドリやメジロを見た後、お題を出す。サクラの花に来る鳥の調査計画を。
句会のようなもの。しばらく各自でお題にそって詩想を練る。そして、順に作品を発表。

やはり経験者と初心者では明らかな差が出る。
初心者は、実行不可能な計画を立てがち。抽象的で、実際にどんなデータを取るかにまで落とし込めてない。
一方、経験者は、データを実際に取れる計画を考える。具体的に考えてなくても、なんとかできそう。
とは言え、現実を省みない計画には、面白いのもあったり。日頃、やってみたいと思ってるプランに近いのがあって驚いたり。

今日一番気になったのは、ソメイヨシノの下に落ちてる小枝。けっこう新鮮な花が数個付いてる。花はけっこう新鮮。落ちてる枝の太さは、同じくらい。誰が落としたんだろう?


2011年4月1日 自転車、クーラー、風呂の電気

いま我が家で切れているもの。

自転車は家の前にとめてたのを盗られた。カギが甘くなっていて、かけたつもりが、外れてたりした。それで盗られたのかもしれない。あの地震の日だから、今日で3週間。近所に乗り捨てられてないか、探してるんだけど、見つからない。まだ諦めてない。

クーラーは約2年前に引っ越して以来、母屋の部屋から見当たらなくなった。これは携帯歴と同じ。大阪の夏でも意外とクーラーなしで耐えられる。こんなご時世なので、この夏も無しで行こうかと。

風呂場の電気は、地震の少し前に切れた。風呂場ってたいして物が多くないし、見えなくても問題なく入浴できる。むしろ非日常感が面白いくらい。という訳で、当面これもなくてもいいかな。

日常普通に使ってるとわからないけど、無くなるとその物の真の価値がわかる。無くてもいい物も、けっこう多そう。


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