日記風覚え書き

2011年7月8月、9月

(2005年1-3月4-6月7-9月10-12月、2006年1-3月4-6月7-9月10-12月
 2007年1-3月4-6月7-9月10-12月、2008年1-3月4-6月7-9月10-12月
 2009年1-3月4-6月7-9月10-12月、2010年1-3月4-6月7-9月10-12月
 2011年1-3月4-6月、7-9月、10-12月)


和田の鳥小屋のTOPに戻る



2011年9月30日 白いヒヨドリの子

ごく近所に真っ白なヒヨドリがいるらしい。白いヒヨドリは珍しい。観察情報を集めれば、ヒヨドリの分散の様子が記録出来るかも。


2011年9月29日 キジバトの非繁殖期

そう言えば、そういうデータは、ちゃんと整理したことなかった。という訳でとりあえず記憶を頼りにシミュレートしてみよう。

場所は京都のとある大学構内。
キジバトを出来るだけ捕獲して個体識別。
年中、頻繁にウロウロして、各個体がどこにいるかを記録。繁殖やなわばりに関連した行動も記録。

営巣はほぼ年中記録。ピークは10月頃。1月頃にはあまり営巣しない。
繁殖を確認したつがいは、営巣地周辺で年中確認された。
さえずりは、春に盛んだが、冬季以外は確認された。

だいたいこんな感じの結果になるんじゃなかったかと。だとすると、
キジバトは、年中つがい関係を維持して、なわばりも維持。繁殖も年中。

ただうろ覚えだが、つがいごとにしばらく営巣しない期間があり、営巣していない期間は、営巣地での出現率が低くなっていたかと。
種あるいは個体群単位の繁殖期・非繁殖期ではなく、つがい単位の繁殖モード・非繁殖モードがある。って話にできそう。意外と面白いかも。


2011年9月28日 テンションの高い関西人

日本の全国平均と比べると、関西人は平均してテンションが高いのかもしれない。でも、何事にも一番、あるいは代表する奴というのはいるらしい。

顔も名前も知らない鳥屋さんが、九州のとある海岸でテンションの高い関西人の鳥屋に出会ったとつぶやいていた。テンションの高い関西人で鳥屋。若干1名思い当たる奴がいるなぁ。
と思っていたら、これまた顔も名前も知らない人が、それは知り合いのお方かもしれないと言い出した。そのお方の特徴を聞くに、さっき思い当たった奴によく似てる。しかしまさかねぇ。
と思っていたら、その心当たりのテンションの高い関西人がまさに今日、その海岸に行ったとつぶやいてる。

お互い顔も名前も知らない3人の頭にあったテンションの高い関西人は、驚いたことに同じお方だったのである。
テンションが高い関西人。という記号だけで、見知らぬ3人の頭の中に同じく現れる。それはまさにテンションの高い関西人を代表する人物と言っても過言ではないだろう。少なくとも、関西に数あるテンションの高い奴の中で、海岸で鳥を見て騒ぐのはただ一人と言っていいらしい。

そのテンションの高い関西人さんとは、けっこう長い付き合いの気がする。昔からテンションの高い奴とは思っていたが、まさか関西のある部分を代表するようなお方とは気づかなかった。関西を代表するということは、日本を代表するに他ならない。
今まで、数々の無礼をはたらいてきたに違いない。それを思うと身も細る思いである。身が細って、そのままお腹周りのいらない肉が少し減ればいいのだが、そんな役には立たないらしい。
それはともかく、身近に日本を代表する方がいることが分かった。これからは敬意をもって接したいと思う。


2011年9月27日 トレトレピチピチ大阪湾展

あまり見に来てもらえそうにないなぁ。


2011年9月26日 タマネギの島

タマネギの島に行った。今月2回の台風の後が、河口に海岸に、海岸沿いの道に残っていた。


2011年9月25日 夜の都市公園の観察会

うかつな場所で一人でやると、痴漢に間違われそう。逆に怖い目に遭うかもしれない。身近なのに、夜の公園は意外と敷居が高い。でも、みんなで行けば怖くない。そして、意外と楽しい。

夜にしか見られない生き物の様子を見られるのが楽しい。セミが脱皮したり、コウモリが飛んだり、ヤモリが灯りに来てたり、葉っぱに乗ってるアオマツムシをさがしたり。アシダカグモがゴミ箱に貼り付いていたり、木の幹をナメクジが歩いてる。そんなんですら盛り上がる。
面白いことに昼間も普通に見られるものでも、夜、懐中電灯の灯りの中で見ると、それだけで新鮮。昼間も普通に見られるアカミミガメやクサガメを見ては喜ぶ。ヒロヘリアオイラガの幼虫を、改めてじっと観察してしまう。視覚情報が限られるせいか、なにか集中力を高める効果があるような感じ。
昼間と同じ。と思っていても、昼間と少し違ってる事もある。止まった噴水のとこに上がって寝ているコブハクチョウ。タヌキのため糞にはシデムシが来てた。

昼間よく知ってる場所を、夜、改めて探検したら、身近に知らない世界があったことに気づく。泊まらなくて良いから、夜の観察会をあちこちの公園でしたらどうだろう? そしたら、いつか1mのコウガイビルがはってるのに出会えるかも。


2011年9月24日 新しいファッションの提案 羽根飾り

短髪の人は出来ないんだけど、後ろの方だけでも髪が長ければ出来る新しいファッションを提案したいと思う。凝りさえしなければ、実質的にお金はかからない。それでいて応用は自由自在。かなりの可能性を秘めている。
とりあえず外に出よう。海岸とか、大きめの公園とかがいいかも。今日は、試しに黒でまとめてみたけど、灰色系も比較的入手しやすいかも。

今日は大阪城公園で観察会。けっこう子どもがいる。他に昆虫やキノコ、化石な奴ら。こうした奴らと一緒に観察会をすると鳥は分が悪い。遠くから眺めるだけではあまり興味を持ってもらえない。手に取れないと。で、今日は鳥は落ちてる羽根を拾ってみよう、と最初に口走った。これがいけなかった。子どもらは言われた通りに羽根を拾ってきた。そして、誰が始めたか忘れたが、それをこっちの髪に次々と差し始めた。それもカラスの羽根ばっかり。
最初は数本だったが、だんだん差しに来る子どもが増えていき、差さる羽根も増えていき。最大で30本近くを頭に差していたんじゃないかと思う。後ろに向けてせんぜんと差さっていると、ネイティブアメリカン風でかっこいい。色んな方向から差されると、ちょっとラスタな感じ? レゲエでも歌おうかといったところ。でも、それがひどくなると、もはや鳥の巣状態。ちょっと人前に出にくいような。だいたい歩くたびに、ポロポロと羽根が落ちるし!

無計画に多数の子どもに差されると、とても見せられない事態にはなる。でも、それはどんな小道具でも同じ。ちゃんと計画的に、美的センスを持って頭に差せば、けっこう格好いいんじゃなかろうか?
センスのある方、ぜひ研究してください。


2011年9月22日 ホネの授業

近所の小学4年生90人ほどを相手に、ホネの話をした。お題は「ホネからわかること」。40〜50分ほど話せとのお達し。
博物館で鳥類やら哺乳類を担当していて、なにわホネホネ団の事務局長ともなれば、さぞかしホネに詳しい。と思うかもしれないが、こちとら鳥の生態屋。ホネのことなんかこれっぽっちもわかりゃしねぇ。と何故か江戸ッコ弁になってしまうほど、ホネの事はよく知らない。仕方がないので、2年前に仕入れたネタを使う事にする。
その準備をし終わったとたん、先月、ホネを使った授業を一緒に考えた先生から、授業で実物のホネを見せようとしたら、周囲の反対にあって断念した旨のメールが届く。え〜、こちとら、トラとウマの頭骨を用意しちまったい。とまた焦って江戸ッコ弁が出てしまう。実物のホネを見せるなとは言われてないので、このまま使ってしまえ〜。第一、実物見せて時間をかせがないと、時間が余る…。

で、今日が、本番。みんな事前勉強してるんだろうか? けっこう詳しいし、ホネに興味がある様子。自分の身体のホネを触らせたり、質問に答えさせたら反応がいい。パワポで話してもリアクションがいまいち。こうなったら、実物に登場していただこう。
というわけで、トラの頭骨に頼ることにする。目の位置、歯の鋭さ、顎関節、顎を動かす筋肉。なんて定番を説明。パカパカやってみせて、調子に乗って、ひとりの子どもを噛んでみた。これがいけなかった。大受け。噛んで噛んでと、こっちに腕を出してくる子どもが続出。最初は、男の子だけだった。が、ある女の子が腕を出したので、女の子は初めて〜、とか言いながら噛んでみたら、今度は(今まで我慢してたんだろうか?)女の子の腕がたくさん伸びてきた。収拾がつかない〜。ある程度、噛んでみせてから、残りは後で噛む!と宣言して(変な宣言やけど)、強引に話を戻す。
ってゆうか、ウマの頭骨の話に変える。今度は、ウマに噛まれたいという声が…。

トラの頭骨を持って、噛んで回っていると、中には腕を出さずにちょっと引き気味の子もいた。そんな子の近くに頭骨を持っていかないように…。と気を使いつつ、その子の向こうから腕が伸びてくるから、気を使うのもなかなか難しい。
ってことで、きちんとした方向付けさえしておけば、多くの子どもはホネを気持ち悪いとは思わないんじゃなかろうか?
少なくとも今日は、気持ち悪いといった声は、聞こえなかった。少数派の声は、噛んで噛んでの大合唱の中に埋もれていた可能性も否定できないが。

というわけで、案ずるより産むが易し。とりあえず授業に頭骨持っていって、噛んでみたらいいんじゃなかろうか?


2011年9月20日 観察会、見てきたような、※※を言い

別にウソを言う訳ではない。出来るだけ正しい事を言うのだけれど、仕入れた知識には、それなりの限界がある。
自分で直接経験したり、調べたからと言って、正しいとは限らないけど、正確かどうかの加減が分かりやすいのは確か。
ってことで、出来るだけ自分の経験をベースに、観察会でも展示でも解説したいと思う。だからこそ多少無理してでも調査に出掛ける。大阪湾の鳥について語るなら、大阪湾の鳥を見るところから始めないと。

と思ってるのだけど、毎年説明する機会があるのに、一度も経験したことのない事もある。
例えば、ツバメの集団ねぐらの観察会では、毎年、朝の飛び立ちの説明をする。でも、朝の飛び立ちは一度も見たことがない。一度見ておこうと思うのだが、いつも眠気に負ける。
もう一つは、カラスの蹴り。大阪のカラスはおとなしい。カラスの巣の下で、東京とかではこんなことしてたら頭蹴られたりするらしいですよ。と説明しつつ、いま一つ説得力がない。機会があれば一度蹴られてみたいのだが、大阪ではなかなか機会がない。ってゆうのはウソで、某所に攻撃してくるカラスがいるのは知ってる。蹴られかけたことはある。でも、逃げてしまった〜。来年こそは蹴られてみようか。
北海道のカラス屋さんと話をする機会があった。何度も頭を蹴られてるらしい。血が出るって。1週間くらい痛いって。蹴られるのどうしようかなぁ。


2011年9月19日 ツバメの分布を決めるもの

日本鳥学会大会の最後に、ツバメの自由集会に参加した。今年から密かにツバメ研究者の一角を占めている、つもりなので、これははずせない。
いっぱい興味深い研究を聞かせて頂いたのになんだが、一番気になったのは、伊豆諸島のツバメ大好きお姉さんがイントロで軽く話したある情報。
営巣中のツバメは、巣から200m内外の範囲で大部分の採食を行うらしい。場所によって多少は違うだろうが、そんなに大きな違いはないんじゃないだろうか。
郊外ならたいした問題でもないが、大都会では話が違う。河川、公園、わずかに残された田畑。都心部でツバメに安定した食物を供給できる場所は限られる。いきおい営巣適地も限られそう。
大きな公園の近くとか、淀川近く、田畑が残ってるエリアに、よくツバメの巣がある気がしたんだよな〜。


2011年9月16日 サーカス団?旅芸人一座?

大阪の旅芸人一座が、今朝、岩手県巡業に旅立って行った。着いてすぐに最初の興行というハードスケジュール。聞くところでは初回興行は、無事に盛況に終わったらしい。
旅芸人一座とは行っても、こんなに遠くまで遠征するのは、初めて。こんなにびっちりと興行を打つのも初めて。夜遅くまで何日もかかって準備してた。その準備が実って、興行がうまく行きますように。
お客さんを喜ばしてきて欲しいのはもちろんだけど。一方的に何かをあげるのではなく、一座の面々もきっと何かを受け取ってくるはず。お互いに実りある巡業であることを祈ろう。
巡業でも、サーカスでもいいけれど。どちらも一度キリって事はないよね。また来年も来るからね。って勝手に約束してきたら、いいんじゃないかなぁ。

サーカスと言えば、イメージはブラッドベリ? ちょっと恐い感じの、謎に満ちた一団が来て欲しいところ。ホネとか持ってきて、ちょっと恐い感じは演出できるけど、なんか妙にポップなうちの一座は、謎に満ちたサーカス団っぽくはなさそう。やっぱり、ちょっと不思議な旅芸人一座って感じかな。
旅芸人一座には、音曲は欠かせない。それらしい衣装に、のぼりとか。今回は、興行自体の準備に精一杯で、周辺アイテムの準備はあまりできてなさそう。次の機会には、ぜひ旅芸人らしいしつらえで。


2011年9月15日 曜日は嫌い

曜日はいつもいろいろと手間をかけさせてくれる。案内に日付と曜日を書いて、それがちょっとずれてようなものなら、その日はその曜日でないと言われる。曜日さえなければ、そんな面倒は起きないのに。いっそ曜日なんかなくなってしまえばいいんだ! と、思わせる事態が起きた。今日は一日、曜日にふり回された感じ。

10月のイベントのポスターとチラシができあがってきた。機嫌良く、発送準備をしていると、間違いを指摘された。10日は日曜じゃないですよ〜。でも、もう発送準備進んでるし、曜日間違っている企画はあまり人気なさそうだし、まあいいか。そのまま知らんふりして、発送準備を進めた。チラシを必要枚数ごとに仕分けして、封筒に宛名を貼って、料金後納のハンコを押して、封筒にポスターとチラシを入れた。あとは封をするだけ。あとは明日しよっと。
達成感とともに帰った昨日の夜。ふとTwitterを見ると、ワークショップの曜日が違う!というそのワークショップの講師のつぶやき。ええ〜、その曜日も間違ってるの? それは恐らく人気企画。曜日間違って人が来そう。それはやばいやばいやばい。訂正しなくっちゃ。
そして、今日。別の用事で呼び出されていたのはサボる事にして、緊急事態に対処。チラシは輪転機で上から刷り直して対応。折ってあるポスターは一々手作業で手直し。とにかくチラシから!というわけで、朝から5時間半かけて、約23000枚を刷り直し。輪転機は頼りになるが、お天気屋。狙いの文字から上下左右に微妙に刷り位置がずれる。まあ、いいか。
チラシ刷り直しを始めてすぐに気づいた。このペースだと、チラシの訂正に5〜6時間かかる。ポスターはどうする? が、どこからともなく、なにわホネホネ団から派遣された「ホネサミポスター誤字修正部隊」というのが5人組で現れ、チラシの処理が終わった頃には、ポスターの修正は大半が終わっていた。助かった。助からなかったら、今夜は哲也であった(また誤字!)。なぜか「誤字修正部隊」にはこれからもお世話になるような予感がする。

さて、でも冷静になって考えてみよう。曜日が書いてなくても、いつイベントがあるかは充分わかるのである。それなのに、たかが曜日が5ヶ所違っていたくらいで(ちょっと多すぎるけど)一日大騒ぎ。これもすべて、この世に曜日があるせい。
ちなみに修正をはじめてすぐに気づいたが、誤字脱字の発見の達人であるタロウさんが作成したポスター・チラシの送付状の日付に付いてる曜日も間違っているのである。ことほどさように曜日は面倒なやつなのである。
そもそもなんで、7日周期での活動を強制されなくてはならないのか! 我々は、曜日を廃絶して、7日周期ではなく、自由に生きる権利を求める!


2011年9月14日 来年の企画の妄想

来年、どんな観察会したいかなぁ。と、まだ9月なのにそんな話しになった。口々に、実現度外視の妄想を語り出す。なぜかどれもこれも夜遊び企画。夜の干潟とか、ヒメボタル見に行くとか、都市公園で鳴く虫を聞く会とか。
個人的には夜のカエルの観察会がしたい。カエルはやっぱり夜やんねー。一番はカエル合戦を見に行きたい。でも、いつ行ったらいいかさっぱり分からん。まず修業しなくっちゃ。で、現実的にはモリアオガエルの産卵が見たい。これは実現可能だと思う。けど、一晩時間がもつかなぁ。それが心配。


2011年9月13日 小バエトラップ

机に座ってると、なんか変な臭いがする。でも慌てない。机の周りには、変な物がいっぱいあるんだから、変な臭いがしても不思議じゃない。この前、へんな臭いがした時は、ネズミが腐ってた。液浸標本は諦めて、骨格標本に。でも今回のはタンパク質が素直に腐ってる臭いとは違うような。で、気付いた。カエルの内臓を浸けたアルコールが洩れていた。ずっと気化したアルコールを吸っていた事になる。仕事中にアルコールを摂取してしまうとは…。
漏れたアルコールの中には、たくさんの小バエが死んでいた。アルコールに惹かれて集まって来て、死んだらしい。見事なパントラップである。そう言えば、ここ数日、机の周りにやたら小バエが飛んでると思った。
ハエはアルコールに誘引されるが、カはさっぱり誘引されないらしく、1匹も死んでなかった。


2011年9月12日 眠気と闘う30分

昨年9月から大阪湾岸の鳥の調査を始めた。岸からでなく海上の鳥も見なくっちゃ。という訳で現在実質唯一の航路、関空−神戸空港の高速艇に毎月乗ろうと計画した。
でも挫折した。何度か乗ったけど、海上、少なくともこの航路上には、ほとんと鳥がいない。鳥がいないとただただ眠い。こんなつらい調査もない。昨年の秋から冬に数回乗って、挫折した。
でも、ウミスズメ類、アジサシ、ハシボソミズナギドリ、アカエリヒレアシシギ。お目当ての鳥はむしろ春から初夏がシーズンではないか! という訳で、調査2年目こそ毎月船に乗るぞ!
で、今日、久しぶりに乗った。関空近くにウミネコが3羽飛んでただけ。眠かった。でも来月も頑張る!


2011年9月11日 10年

今日は10年前を思い起こす日らしい。

10年前。博物館の新館がオープンして半年。ちょうど9月にNPO法人大阪自然史センターが立ち上がった。今の博物館のいろんな事が、この頃を起点にしてる気がする。
当時はまだ子どもワークショップはしてなかった。フェスティバルの類をしたこともない。そもそも助成金を獲得して事業を展開する発想すらなかった。誘致展というのも、6〜7月に初めてやったばかり。
なにわホネホネ団は、まだ団長の影もなかった。ミュージアムショップは実質的にできてまだ半年。オリジナルグッズもほぼなかった。どこかの出版社から叢書シリーズを刊行してたりはしなかった。市民参加の調査プロジェクトを立ち上げるのは、まだ先の話。
今の博物館の大きな部分を占めるあまりに多くの事が、まだ始まっていない感じ。それに今の時間のかなりの部分を費やしている事を考えると、当時はさぞかし暇だったんじゃないかと思う。が、さにあらず。当時は当時なりに忙しかった。かくも忙しさとは相対的なものなのである。

10年後。10年前、今の状況はまったく予想出来なかった。きっと10年後も、今から予想出来ないようなビックリ展開が待っているんだろう。
10年前と比べると、現在は博物館はより忙しくなったものの、より多機能化して、活性化しているのは間違いない。多くの人が関わるようになって、博物館コミュニティも拡がっている。10年後、今よりさらに忙しくなっていてもらっては困るんだけど、今よりさらに活発で楽しい博物館コミュニティが育ってますように。


2011年9月10日 各地にホネホネ団を!計画

今日、なにわホネホネ団の団員数が200人を超えた。活動を始めた時には思いもしなかった大所帯。団員の多くは幽霊化しているので、アクティブな団員は60名くらいじゃないかなぁ、と思うけど、それでも大所帯には変わりない。一度にみんなが活動に参加してきたら、部屋は間違いなくパンクする。
ってゆうか、なにわホネホネ団の団員だからと言って、みんながなにわホネホネ団の活動に参加することもない。それぞれが各地にホネホネ団を立ち上げて、どんどん活動が進めればいいに違いない。とくに遠隔地の団員はぜひ、自分たちの地域のホネホネ団を。で、ときどき遠征して、そこでなにわホネホネ団の活動をするのである。

現在、なにわホネホネ団と兄弟的な名前を名乗っている団体は、沖縄のホネホネ団(R)と、広島の安芸ホネホネ団。ここはひとつ、旧國名を関したホネホネ団が各地にできることを望みたい。大阪にも、せっつホネホネ団、かわちホネホネ団、いずみホネホネ団といった具合に、まだまだ乱立の余地があるぞ!


2011年9月9日 果実の季節

9月になったので、果実を数えてみる事にした。今年は大変そうである。憂鬱〜。


2011年9月8日 可愛いポーズの研究 グーの使い方

まず手を軽くにぎって、グー。以降、ずっとグーのままね。

まず手をダランと垂らして。
ヒジを曲げて、グーをほっぺたの横へ。弱そうなファイティングポーズ。
脇をしめて、グーを口の前へ。手のひらの側を口の方へ向けると。可愛い。
そのまま今度は手のひらを口の側へ。変なネコ?

じゃあもう一度、手をダランと垂らして。今度はヒジを曲げずに前後に振ってみよう。
手首だけ曲げて、手の甲を下に向ける。ナックルウォーキング。
今度は手首を反対側に曲げて、手のひらを下に向ける。可愛い。

もう一度、手をダランと垂らして、ヒジを曲げずに前後に振る。
ヒジも手首もそのままで少し開いてみよう。垂直から30度。可愛い。
垂直から45度。太った人みたいになってきたぞ。太め好きには萌えかも。

以上、淀川河口で鳥を見て、駅に帰るまでの間の研究成果。可愛いとみなせるグーの位置と向きには何か法則性があるに違いない。という妄想にとりつかれて始めたのだが、法則は見いだせなかった。
次は、チョキを考えてみよう。というか、もっと役立つことを考えなくっちゃ。


2011年9月7日 本屋であまり売れそうにない本

とある出版社の本を何冊か見せていただいた。店頭であまり売れそうにないなぁ、と思わせる本だった。中身が悪いのではなく、本の仕立てが店頭向きになっていない。中身はむしろ興味深いのだけど、残念な感じ。どこがダメなポイントかを考えてみた。

・版型が無駄に大きい(中身の字や画像周辺はスカスカ)。
・ハードカバー。
・以上、2つのせいもあって、価格設定が高め。
・表紙が魅力的でない。
・可愛くない人物(教科書風)が出て来て説明してくれる。

大きな版型にハードカバー。価格も表紙もあまり気にしない。分かる人には分かるはず。この本はもともと主に学校の図書館に入れる設定で作られている。多くの子どもが見る以上は、多少高くても丈夫でないと。買う時は実物を見るわけではないので、表紙なんか多少どうでもOK(ってわけでもないけど、教科書調でOK)。中身がよければ、値段はそこまでシビアには考えない(しょせん自分の金じゃないし〜)。
学校に限らず、図書館には入れてもらえそう。中身次第では、博物館に入れるのもいいだろう。でも、家に買って帰る気にはなかなかならない。表紙のことは度外視しても、多くの子どもが見るという設定のために、その他の設定からしたら無駄なコストがかかっている。このまま、書店売りは難しいと思う。

本の中身から、家庭に1冊欲しいか(あるいは所有したいか)、図書館など施設に1冊あれば充分か、という区分けはあると思ってた。
本の中身から、多くの人をターゲットにする普及書or一般書と、一部のターゲットを狙った専門書(あるいはマニア本)があるとは思ってた。
でも、中身に関係なく、本の売り方やターゲットが、本の仕立てやその流通を支配するんだなぁ、と勉強になった。他に書店売りとは違う戦略として、定期購読重視という路線もあるなぁ。

面白い事に、学校ターゲットに特化した出版社(ちょうど今回見せてもらったとことか)は、書店売りの本をつくるノウハウをあまり持っていない。専門書に特化した出版社は、普及書作りが下手。定期購読本が強いからと言って、書店売りの本を上手に作るとは限らない。むしろ、いろんな本を扱っている本屋の若旦那の方が、どういう本の作り方をしたら売れるか知ってるんじゃないかと思うこともあるくらい。

で、ちょうど現在、妙にマニアックな本を出版するかどうするかという事を検討中。ターゲットと売り方に合った本作りをしなくっちゃ。マニアっていうか専門家は、黙ってても買ってくれそうなのだけど、パイがあまりに小さい。ちょっと興味がある程度の層が買ってくれる装丁と値段設定ができればなぁ。


2011年9月6日 予防注射

破傷風の予防注射に行った。痛かった。筋肉注射は痛い。針がささった瞬間はどうってことないけど、液体が筋肉の間に入ってくると痛い。そして、それがしばらく続く、っていうか徐々にさらに痛くなってくる。

痛い痛い痛い!と言いたいところだったが、それをはばむ強大な敵がいた。一つ前では、タイに海外旅行に行く家族連れが予防注射に来ていた。A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病。なんと4本も打つらしい。まとめて1本にして打ってくれたらいいのに、4回打つらしい。痛そう〜。それも打たれてるのは4才くらいの子ども。きっと泣き叫ぶであろうと、注射待ちしている大人は期待しているわけ。医者も期待していた様子。ところが、子どもはケロっとしてる。この子は泣かへんな〜、と医者が残念そうに言うほど。ちょっと悔しそうに、この子は偉い!と何度も言っていた。
そんな子どもの横で泣き叫ぶ訳にはいかない。子どもが泣き叫んでくれれば、こっちも痛い痛い痛いくらい言えるのに。痛いとも言いづらく。がんばって平気な振り。KYな子どものせいで、えらい迷惑やわ。将来が思いやられる。

以前は、ぽっと行って、注射を打って、さっさと帰れた気がするのだけど。今回は問診表に記入して、体温を測って、打つ前にどうして打つのか説明して。さらに打った後は、30分座ってるように言われる。体温は、驚きの35.4度。平熱知らないので、医者も判断に困ってる様子。
平熱こんなもんですか? さぁ〜。どうして破傷風の予防注射を? 土をさわる職業なんですか? ええまぁそんなもんです(腐った死体を触るとは言いにくい)。前回は、いつ打ちましたか? 5年前に打ったかもしれないんですけど、覚えてないんです。じゃあ打っておきましょう。打ちすぎに問題はないんですか? 痛いだけですね。
一連のちょっと間の抜けた会話の後、めでたく痛い注射。結局、注射後は30分も待たずに、15分くらいで返してくれた。待合室代わりの廊下の椅子がいっぱいだったからだろう。

次は、10年後。こいつはどうせ覚えてられへんやろ。と思われたらしい。予防接種記録という黄色い手帳をくれた。甘いな。こんなもん5年も経たずになくすし。


2011年9月5日 三度目の正直に向けて

大阪湾岸の水鳥を毎月数え始めたのが、昨年の9月。ちょうど一年たって、2年目に突入した。昨年の9月を思うと感慨もひとしお。
調査地点のほとんどが初めて行くような場所なので、駅から地図を見ながら歩く。場所によっては微妙に迷ってみたり。どの駅からどの電車で向かうか、どこからどこまでバスに乗るかという段取りも悪く、かなり時間をロスしていた。初めてなので、どこが鳥がいるポイントかも分からず、鳥をチェックする手頃な場所を見つけないといけないし、調査も手間取る。調査地画像を残そうと、妙にあちこちで撮影してみる。そもそも初めて歩く道は、妙にキョロキョロするせいか、歩くのにも時間がかかる。その分、探検のようで楽しかった部分もある。
一年経った今日は、すでに12回来たことのある場所なので、とっても段取りがいい。どの電車で行って、調査にはこのくらいかかるから、次はこの電車で移動して。とばっちり分かってる。何度か歩くうちに見つけたベストが調査地へのコース取り。すでに何もボンヤリしていても、無意識にそのコースを歩いている。定期的な写真撮影ポイントも決まってるし、鳥のいそうな場所をのぞくポイントも決まってる。どこでダッシュしないと、都合のいいバスに乗り遅れるかも知っている。初回と比べると、調査ペースは雲泥の差。スムーズだけど、新鮮味は薄れ気味。

とはいえ、2年目は、昨年記録したパターンが毎年見られるかを確認するという重要な年。調査地や調査コースはすでに身に付けたので、今度は年間パターンを身に付けよう。鳥の個体数変化もそうだけど、漁港や浜辺の年中行事もね。3月のイカナゴ漁、初夏の大量のクサフグ出現とか。
この調査は、2年半ほど続ける予定。3年目に突入した来年は、年次変動に注目し始める感じかな。そして調査はまとまっていく予定。


2011年9月4日 増水時の河川の動物

ダラダラ台風のせいで、紀伊半島では記録的な豪雨。といっても紀伊半島で死ぬほど雨が降っていたのは、もっぱら南東部。三重県南部、奈良県南部、和歌山県南部。紀伊半島の山々のおかげで、大阪は驚くほど雨が降ってない。ここ数日、降雨状況を何度もチェックしたけど、大阪市内とか、奈良盆地とか、京都盆地とかは、しばしばぽっかり雨の止み間になってる。
古く都があった場所は、台風に強いってこと? 都の場所ってよく考えて選ばれたんだなぁ。となぜか昔の人を尊敬してしまった。

台風が過ぎても、台風一過の快晴とはならなかった今日。大阪府北部での観察会は、大雨警報(もっぱら土砂災害警戒)と河川の増水から断念。でもせっかくなので、電車から主だった河川の様子をながめてきた。
淀川、神崎川、安威川、芥川。いずれも低水敷は、茶色い濁流で埋め尽くされていて、それが高水敷にあふれんばかり。とくに芥川は、一部高水敷にあふれているようす。テレメトリーの水位情報を確認したら、芥川だけ水防団待機の水位になってた。堤防までは余裕があったから、周辺の住民のみなさんも逃げ出すほどではなくて一安心。

と、少なくとも大阪人には大きな被害はなかったようだけど、河川で暮らしてる生き物にとってはけっこう大変だったんじゃないかなぁ。植物にとっては、ときどき増水することで、遷移がとまり、原野環境が維持される。原野環境に生きる動物にとってもありがたい話かもしれない。少なくとも中長期の視点では。
でも短期的には、とにかくこの増水を乗り切らないと、原野に暮らすことはかなわない。植物は1日水に浸かってもたいてい大丈夫? 昆虫は、飛んで逃げたり、深く土に潜ったり? プラナリアは、がんばってひっついてれば大丈夫? 淡水貝は泥や砂に潜ってれば、大丈夫? 魚は、深みに逃げ込んで大丈夫? 鳥は飛んで逃げて大丈夫? ヌートリアは巣穴に潜り込んで大丈夫?
でも、カヤネズミやキツネはどうしてるんだろう? 一時的に、河川敷から退避? ヌマガエルは、退避も叶わない気がするけど、どうしてるんだろう?

堤防という構造物で、周囲から切り離された河川敷。そこでの増水を動物たちはどうやって切り抜けてるのか。増水する川を見ながら気になった。かつては、周囲に逃げて行けた動物の中には、堤防によって脱出できなくて流されるものもいるんじゃないだろうか? で、乗り切れない動物は、増水後いなくなってしまうんだろう。で、徐々にまたどこかから進出してきては、増水で消えるの繰り返し。


2011年9月3日 台風の一日

風が吹いて、雨が降って。ベランダの植木鉢を室内に入れたりして、非日常感満載。小さい頃はワクワクしたもんだった。大人になって分かった。というより今回の台風でわかった。台風って意外と面倒。それは特に今回の台風がダラダラ台風だからだと思う。

午前8時半頃、暴風警報(大雨や強風警報ではダメ)が出ていたら、博物館はとりあえず午前中は休館。でも、途中で警報が解除になったら、午後から開館。ということは職員は朝から普通に出勤なわけ。出勤して何かしら仕事のあるスタッフはいいけど、窓口のお姉さんは閉館中は暇なだけ。それでも出勤して待機ってことになる。
ちょうど今、博物館実習が行われてるんだけど、こちらは午前7時時点で暴風警報が出てたら、実習はとりあえず中止。でも、警報が解除されたら、それから2時間後から始めるんだそうな。となると、自宅で待機して、つねに警報が解除されないかテレビでも見てないといけない。休みになったと言っても、遊びに行けないし、おちおち昼寝もできない。

この土日のコンサートは、日曜も含めて早々に延期が決定。チケットは払い戻しとか、延期したコンサートに行けばいいだろうけど。コンサートスタッフは大変そう。今日は中止ですって、案内の人があちこちに立っている。コンサートを開く側の、準備にかかったコストもかなりの部分が失われる。フェスティバルの時に、台風が来ないことを祈ろう。
来週末から始まる特別展の準備は、台風が来ようが、暴風警報が出ようが、続行。ぎりぎりのタイムスケジュールだからねぇ。まあ、警報は出てるものの、風はほとんどないし、雨もあまり強くない。
そんなせいもあってか、行動学会の委員会は予定通り開かれている。夕方からの会議も予定通りあるらしい。電車がとまって来られない人はいないのかな?


2011年9月2日 ポイと傘の相似性

ポイって、金魚すくいで使うあれ。金魚をすくってる内に、少し破れる。少しでも破れたら、後はドンドン破れてく。でも少しでも紙が残ってたら、金魚がすくえないかと悪あがき。
台風がやってきてるらしく朝から風が強い。我がビニール傘は、最初から1/4ほど破れてたが、まだまだ使えるはずだった。それがちょっと昼飯を買いに出たら、半分位になってしまった。帰り道には、さらに減って、残りは1/3ほど。頭だけは何とかカバーできてる感じ。明日の朝はまだ使えるかなぁ。


2011年9月1日 ホネ本読み直し

しばらく品切れてた2年前に作ったホネの本。いよいよ増刷。ただ増刷するだけなら簡単だけど、せっかくだからこの機会に、気になってる部分を改善しておこう。間違いを潰しておこう。などと思うととたんに面倒になる。
という訳で、昨日から読み直しをしてる。2年前に散々読んだはずなのに、すっかり忘れてる。そして、なぜか興味深く読める。今回読み返して新発見してみたり。これで1000円なら安いわぁ。思わず買ってしまいそう。


2011年8月31日 近所でムクドリが増えたのはいつ?

大阪市此花区な方と鳥の昔話をした。鳥類相って十数年でコロコロ変わるから、いま普通種がどのような分布しているかという情報を残していくのは、それを継続することはとても重要だ。と意見があった。
そういえば、昔は近所にムクドリなんてほとんどいなかったけど、いまではごく普通。大阪で市街地では一番多い鳥の一つになってしまった。鳥を見始めた頃は、ムクドリなんていなかったのに、ある時から激増した。ここまでは意見があったのだけど、ここからがずれていく。
大阪市此花区では、1980年代の終わり頃になって、ようやくムクドリが増えたと言うんだな。千里ニュータウンに住んでたおいらの経験では、ムクドリが増えたのは、1980年頃のこと。ある年、突然大挙して出現して、団地のあちこちで繁殖を始めた印象。

大阪府でかつて、どこらへんにムクドリがよくいたのか分からないけど、昔は少数が局所的にいたと聞く。それが増加に転じて、大阪府の周辺部から、大阪市の都心部に進出していったという理解でいいんだろうか?
残念ながら、充分な情報は残されていないようなので(大阪市此花区での状況すら、うろ覚えの記憶でしかない。記録しとかなくっちゃ!)、すべては憶測にすぎない。面白い現象を記録し損ねたのが、なんとも残念。
やっぱり大阪府全体で、普通種がどのような分布をしているかを、常にモニタリングする勢いで、情報を集積しなくっちゃ。と思った。あと、過去の身の回りの鳥の記録をこまめに残している人を探して、記録を集約していく努力も必要かも。


2011年8月30日 カワウは終わり、カイツブリはまだやってる

ため池をめぐった。1月頃から続いていたカワウの繁殖はすっかり終わり、繁殖地はすっかり静か。サギ類の繁殖期も終わり、これまた繁殖地は静か。
一方、カイツブリはまだヒナを連れていたり、中には巣に座っているのも少なくない。他の鳥の繁殖がすっかり終わったこの時期に繁殖するメリット・デメリットは何だろう?


2011年8月29日 AO入試

今まで2回、博物館によく来る高校生のAO入試に協力したことがある。どっちも博物館によく出入りしてたよん。ってゆう文書にハンコを押しただけ。
現在、3回目のAO入試に協力中。今度は今までと毛色が違う。自分で実験研究して、論文にまとめて提出しなくてはならないらしい。大学に入る前から短いながらも卒論書いてるようなもの。大変だぁ。
という訳で、それに協力と言うのは、実験プランにコメントし、論文にコメントする。プチ指導教官みたい。
これは入試なので、論文に徹底的に手を入れたら、さすがにバレそう。誰かに指導を求めるのは、想定内だろうから、面接で突っ込まれても問題ない範囲のサポートが重要かな? 何より本人が自分でやったと自信を持てるものでないとダメだろう。という訳で、見えない試験官との駆け引きが難しい。

というややこしい配慮はあまりいらないのかもしれない。大まかなコメントしかしてないのに、初めてとは思えないほどきっちりした実験をして、充分考察の余地のあるけっこう面白い結果を出してきた。
初めてとは思えないほど、論文風にまとまった文章をまとめてきた。充分卒論で通用しそう。
これで不合格なら、試験官にまるで評価能力がないってことになる。ただ面接に弱そうなのが気がかり。


2011年8月28日 鳥のヒゲは虫取り用?

サンコウチョウを間近に見る機会があった。上嘴の付け根に、左右それぞれ1列の長いヒゲ。誰しもこれが何の役に立つのか気になるところ。
今日はヒゲが空中で昆虫をキャッチする時のトラップ。取り逃しを補う役目を果たしているという話を聞いた。
それって、ヒゲの並び方や長さ、その鳥の採食行動を詳しく検討したら、かなり検証できそう。
少なくともサンコウチョウ見てて一番の疑問は、上嘴に沿ってのみ立派なヒゲがあるけど、虫取りに役立てるなら、下嘴沿いにもヒゲがあった方がいいんじゃなかろうかってこと。


2011年8月27日 富山経由インドの話

インドに行ってきた富山人と話をした。インドにも富山にも行ったことがない。どっちも見知らぬ場所の話。でも、インドの方がインパクトが強い。
インドのみやげ話で一番インパクトがあったのが、なぜか日本のアニメの話。インドでも日本のアニメは大人気で、インドのおじさんに、クレヨンしんちゃん知ってるかと話しかけられたり、テレビをつけるとドラえもんをしてたりするらしい。
インドでやってたドラえもんの画像を見せてもらった。ドラえもんの声が可愛い女の子の声。これじゃあドラえもんではなく、ドラみちゃん。


2011年8月26日 生物多様性って知っていますか?

都会の真ん中の小さな緑地での観察会にかり出された。野外に出て観察する場面での講師役。外にでる前に、室内で事前説明みたいなのがある。それは頼まれていないので聞いてるだけ。
基本的には、生物多様性の大切さをアピールして、特に外来種問題を説明してる。生物多様性の大切さと、人に持ち込まれた生物が在来生態系の脅威になってるという主張自体は支持できるんだけど、その根拠や説明には突っ込みどころ満載。突っ込んだり、訂正したりしたい。でも今それをしたら、企画がグチャグチャ? とまあ微妙に居心地の悪い時間を過ごさせて頂いた。

それでも今日長めに話された方は、大筋では生物多様性の大切さを語れる方なんだと思う。近頃、ちょくちょく経験させて頂けるのは、あんまり生物多様性を分かってないな、という面々が生物多様性を守る事を語る場面。意味を分からずお経を唱えているような感じ。
えっ、偉そうに言うなら説明したれよって? そうなんだけど、なかなかいきなり説明するのは難しい。そして本当のところ、その方たちは生物多様性にあまり興味なさそうなんだな。

こういった事態は、いま日本中で(とくに役所周辺で)進行中のはず。どうしたらちょっとでもましな方向に行くんだろ。手をこまねいていると。クマの食べ物が足りなければ、山にドングリを撒こう! というように短絡する人が量産される気がする。10年後がコワい。


2011年8月25日 目玉と瞼のあいだ

電車に乗ってて、ある人の顔が妙に気になって、じーっと凝視してしまった。気に入った顔立ちというのではなく、なんか違和感を覚えたから。だいたい熱い視線を送っている相手は、どっちかというと怖そうな顔立ちのおじさん。
しばらく見てて、何が気になったのか分かった。目玉と瞼のあいだの隙間がとても大きい。黒目が半分は入りそう。
その特徴は、目を開いている時に、横から手前側の目頭辺りを見れば、よく分かる。

すると今度は、こんな人がよくいるのかが気になる。電車の中で、ホームで、エスカレーターで。いろんな人の目を凝視してしまう。ちょっと変な人だったかも。
目玉と瞼のあいだの隙間の広さは、人によって様々。多くの人は、ほとんど隙間がない。でもけっこう隙間のある人も見つかる。でも最初のおじさんの隙間が一番広かった。
どこの誰かは知らないけれど、おじさん、あなたがチャンピオン!

【追記】
誤解されるようなので、補足。これはいわゆる三白眼の事ではなく(それなら黒目と瞼のあいだだろう)。瞼が目玉から浮いてるということ。というか、目を開いた時に、目頭側にポケットができるということ。これって蒙古ひだの事やんね? 今一つ蒙古ひだがどんなんか理解できていないが…。


2011年8月24日 秋にさえずるイソヒヨドリ

泉南の海岸をウロウロした。妙にイソヒヨドリが目立つ。イソヒヨドリ自体は年中いるけど、今日はやたらと目立つ。数が多いし、あっちでもこっちでも、さえずっている。なんでこんな季節にさえずってるのかな?
姿を確認した限りでは、キレイなオスではなく、地味な個体ばかりがさえずっている。メスかな?オスの幼鳥かな?
ともかく、キレイなオスじゃないから、今すぐ繁殖するってわけではないらしい。オスの幼鳥なら、さえずりの練習?メスなら非繁殖期はメス単独でなわばりを持つ?
とりあえずイソヒヨドリの生活の研究報告を探してみよう。

うーん。日本でイソヒヨドリの生活史を調べた手頃な論文はない様子。『原色日本野鳥生態図鑑 陸鳥編』(中村登流・中村雅彦、1995、保育社)にはこんな記述がある。
「繁殖期は2〜8月、ほとんどの番が年2回、一夫一妻で繁殖する」
「2月ごろから雄はなわばりの中でさえずったり、飛び立ってさえずりながらゆっくち滑降するフライトディスプレイを盛んに行い」
「繁殖期には朝・夕だけでなく夜間にもさえずりが聞かれ、また、雌も雄に似たさえずりをすることがあるという」
「秋以降、雄はソングポストでさえずるのが観察される」
上記の疑問に答えは出ず…。


2011年8月23日 氷いちじく

ふとイチジクを買ってみた。持ち帰って、冷やそうと思った。急いで冷やして食べよう!と思って冷凍コーナーへ。そして忘れてしまっていた。
我が家の可愛い冷蔵庫は、1ドア。冷凍室が分かれていなくって、冷蔵庫の一番上に冷凍コーナーがある。残念ながらあまり冷えない。氷は作れない。もちろんアイスクリームを保存できない。肉もあまり長持ちしない。でも、いちじくの場合はこれが幸いだった。2日入れても、かちんこちんには凍らず。シャーベット状態。歯をたてれば、ちょうどかき氷くらいの状態。
冷たい上に食べやすい。これが旨かった。

冷凍みかんは旨い。冷凍いちじくも旨いのである。ちなみに経験者に言わせてもらうと、冷凍モモもうまい。冷凍ナシはまずい。他に凍らせてうまい果物は何かな?


2011年8月22日 海水浴の季節

大阪湾の周り。
大阪府側には、海水浴のできる浜はほとんどない。貝塚市の二色浜と、阪南市・岬町に残る程度か。
兵庫県でも神戸市〜尼崎市では限られる。須磨海岸より西と、香櫨園浜、甲子園浜。
こうした大都市近郊の浜は、なんだかんだで年中、人によく利用されてる。浜の生き物も常に人からの影響を受けてる感じ。

一方、淡路島には、比較的多くの浜が残ってる。もちろん人の影響は受けてるけど、大都市近郊よりはかなり少ない。一年の大部分の時期は、ほとんど人もいない。浜の生き物も暮らしやすそう。
と思ってたけど、夏休みだけは違うみたい。海水浴場になってる浜には、今まで想像しなかったくらいたくさんの海水浴客がいる。それまでたくさん打ち上がっていた海藻も倒木もゴミもない。たくさん生えていた海浜植物も見あたらなくなって、"キレイな"浜になってる。暮らしていた生き物には、たまったもんではないだろう。
でもまあ浜がたくさんある淡路島では、すべての浜が海水浴場になっているわけではない。海水浴場になる浜とそうでない浜では、生物の生息環境が大幅に違ってる。生活史が変わってる可能性すらあるかも。


2011年8月21日 夏休み終了

今年の夏休みは、7月24日から8月21日まで。この間は、これでもかと行事があった。行事があるのはいつものことだけど、大きめの行事がいくつかあり、今年はけっこうその主担当になってる。そして平日にまで行事があるのが、いつもとは違う。
7月24日は、夏休み自由研究の相談会。8月21日は、標本同定会。最初と最後に、子どもの夏休みの宿題対策がはさまる。標本同定会は、昨年までは8月最後の日曜日がうたい文句だったが、近頃8月の最終週に学校が始まるところも多く、今年から一つ前の日曜日に引っ越しした。
間違って来週の日曜日に来ないように〜。そして、これは来年以降も継続されそうなので、間違えないそうに〜。

というわけで、夏休み向けの行事が一通り終わったから、夏休みは終了。夏も終了。来年はもう少し楽な夏休みになる予定。
で、夏休みが終わってしまったので、秋のイベントの準備をしなくっちゃ。秋も主担当の大きめの企画が目白押し。早く冬にならないかなぁ。


2011年8月20日 クーラーの必要な夜

今朝は涼しかった。でもその前の数日は死ぬほど暑かった。最強にして間近に扇風機をかけっぱなしやのに暑くて目が覚める。風があたってる側はいいけど、布団が暑い。明け方になって、ようやく眠れる。
単に気温の問題ではなさそう。暑い毎日の中で、建物が熱を蓄積してるようなイメージ。そしてお盆過ぎに眠れない夜。
この時ばかりはクーラーが欲しい。でも、一年の内、ほんとにクーラーが欲しくなるのは、ほんの数日。そのためにクーラーを買うのはバカじゃないか? クーラーがあれば、必要もないのに使ってしまうし。

一年に数日しかない出来事のために、金かけて、リスクしょわなくてもいいと思う。その数日を安くリスクなく、どう乗り切るかを考えたらどうだろう? そして、その不自由さをむしろ楽しめればいいと思う。来年の夏は、水風呂に浸かって寝てみようかな?


2011年8月19日 大阪焼き鳥研究会へのミッション

先日、カラスdeアートな方と焼き鳥を食べる機会があった。その方から教えて頂いた話題。

その店に、鳥ハラミというメニューがある。鳥について知ってる人ならわかるだろう。いったい何が出てくるのか、とても気になるメニューである。
で、それを頼んでみる。あいにく今日は入荷していないとのこと。念のため、カラスdeアートな方が、店のおばちゃんに尋ねてみた。鳥ハラミってどこの部位ですか? 横隔膜やねん。ここで吹き出さなかった人は、鳥についてもう少し勉強するように。

考えてみると、焼鳥屋には面白いメニューがけっこうある。どうも焼き肉やに引っ張られてるようだけど。鳥ハラミ、ヤゲンナンコツ、ダッカルビ。
ヤゲンナンコツは鳥のどこの部位が出てくるか分かるような気がする。
ダッカルビ。鳥のカルビってことだな。ほとんど食べるとこないし…。なのにあんなに消費されてる。どこを食べてるん?
そして鳥ハラミ。横隔膜って…。

ないはずなのにメニューに載っていて、けっこうな量が消費されてる。勘違いしそうな部位だとしたら、超希少部位になるはず。あんなに消費できそうにない。はたして我々はどこを食べさせられているのか? 同じ名前で売られている部位は、どの店でも同じなのか?

大阪焼き鳥研究会の諸君、早く会長に元気になってもらって、あちこちの焼鳥屋の調査を再開するのだ。そして、その際は、鳥ハラミ、ヤゲンナンコツ、ダッカルビと称してどんな肉が出てきたかをよく観察してきてね。とくに鳥ハラミとダッカルビは、膜状の肉なのかが知りたいところ。


2011年8月17日 ある企画案

飲む席で打合せをしたので、メモしておこう。

初日 午前は会場設営。午後は、まずバックヤード見学。そして、講習会。その後、参加型の技術や知識を自慢しあい共有する企画。
2日目 午後一番はメインゲストの講演会。
3日日 午後に標本作りの道具・ノウハウの紹介大会。ここにメインゲストも参加してもらおう。司会は団長で、コメンテイターに標本士。
2日目と3日目の午前と午後に、前回と同じお絵かき講習会と、恐竜ホネワークショップ。

何にも決まってなかったのに、急に企画盛り沢山になってきた。あとは依頼してOKもらえるか、プレゼンテーターが集まるかだけ。
って、まだ勝手に妄想してるだけなんだな。


2011年8月16日 蚊への耐性 蚊除け子ども

死体から皮と内臓と肉を取り除けば、おおむねホネになる。皮と内臓と主要な肉は手作業で取り除くが、残った肉は微生物や昆虫にがんばって頂くことが多い。微生物や昆虫ががんばると、何故か臭いが出る。人によっては臭いと感じるらしい。で、そんな作業を室内ですると文句を言う奴が多くて面倒なので、屋外に置くことになる。

ホネの標本を作る施設を見せて回った。けっこう外をウロウロすることになる。クーラーの効いた室内での作業の合間に連れていった。冷えた合間なので、暖かいかと思ったら、外はやっぱり暑かった。

微生物や昆虫に頑張ってもらうには、適度な湿度は欠かせない。乾燥するとミイラになってしまう。微生物にいたっては水に浸けておく方が頑張ってくれる。屋外に水があると、当然のように蚊も発生する。蚊はホネ作りに協力してくれないのだけど、排除するのも難しい。

外のホネの標本を作る施設には、たくさんの蚊が待機している。そこに人がゾロゾロ来るんだから、飛んで火にいる感じなんだろう。たくさんの蚊が起動して皮膚にとまりだす。
蚊に噛まれるなんて珍しくもないだろう。と思ったのだけど、どうやら多くの人はたくさんの蚊にたかられると気になるらしい。人の話を聞かずに、蚊を叩くのに専念してる。ずっと蚊だらけの場所に置いていってあげようかと思った。

先日は、たくさんの子どもと一緒に同じ施設を回ったのだけど、その時は大人は快適に話を聞いていた。蚊の大半は子どもの方に行ったらしい。蚊除けに子ども携行するのはいいかもしれない。


2011年8月15日 ツバメの集団ねぐらの楽しみ方

もちろん沢山のツバメが乱舞するのを楽しむ訳やけど、それだけではない。場所によって違うツバメの集団ねぐらの楽しみ方を考えてみよう。

・平城宮跡(奈良市):ここはやはり数で勝負。ピーク時には全天を覆わんばかりにツバメが乱舞するのを見たいところ。一度ヨシに降りたツバメが、一斉に飛び出したりするのも迫力。

・寺池(松原市):比較的狭いヨシ原に、万単位のツバメが集まるのが魅力。狭いだけに密度が高い。また近くにサギのコロニーがあるので、ツバメの乱舞の中によくサギがまぎれこむ。すると数千羽のツバメが一斉にサギの後を付いていく。モビングなんだろうか? とにかく見ていて面白い。

・鵜殿(高槻市):たくさんのツバメが集まるのだが、ヨシ原が広いので散り気味。さらにけっこう高いところを飛びまわることも多い。が、ねぐらのヨシ原が低いせいか、ねぐらにツバメが急降下していくのが見られる。高いところにいた群れが下りてきたな、と思ったら雨あられとツバメが降ってくる。これはかなりの壮観。

・赤坂下池(豊中市):大きくない池の縁に沿って生えるヨシにとまって眠る。あまり上空を乱舞してくれず、比較的明るい時間帯にさっさとヨシにとまる傾向があるよう。そのおかげで、ヨシにとまってるツバメが見やすい。道路沿いの明るい側を好むようで、手の届きそうな場所にたくさんのツバメがとまっていて可愛い。そして、数えやすい。

・久米田池(岸和田市):すぐ側に広い開水面が拡がっているのが特徴。ツバメもヨシ原の上空ではなく、むしろ開水面上を低く飛びまわる。スピード感があってカッコイイ。

こうしてみると、ツバメの集団ねぐらも十人十色。


2011年8月14日 1週間

月曜日 寝坊する。昼前にようやく海岸の調査にでかける。出るのが遅くて、河口2ヶ所で時間切れ。いったん家に戻って、シャワー浴びて、お昼寝。暗くなってから、職場へ向かう。明日の行事の準備。カメを捕る。カメ篭を引っ張り出して、池に仕掛ける。資料と記録用紙を準備する。

火曜日 カメを捕る。中高生を引き連れて、昨晩仕掛けたカメ篭の回収。捕まえたカメを測定・標識して、また放す。明日は、今日捕まえたカメのデータで展示を作る。その下準備をする。

水曜日 展示を作る。中高生5人に仕事を振るのが大変。仕事がないといらんことをしてる。細かく指示しないと、作業できないのも多い。途中から、ヘルプが入って助かった。打ち出したり手書きした展示物を掲示してできあがり。明日は、先生相手にホネの授業。その資料を準備する。

木曜日 先生の相手。その授業は午後から。午前はのんびりムード。先生にトラやウマのホネを見せて、アライグマのホネを並べてもらって、展示室のホネを見せて、反応を見る。夜は梅田で会議。

金曜日 朝は健康診断。それから岸和田にイノシシの剥製を受け取りに行く。帰ってきたら、明日のツバメの観察会の準備。300人近い名簿を作るのが大変。資料は例年並みなので割と簡単。

土曜日 カエルが一箱届く。明日のホネ作りの実習の材料はカエルに決定。それに向けて、資料を準備。夕方からツバメのねぐらの観察会。帰ってきたら、カエルの解剖。カエルをくれた人との約束で、胃内容物を採集。ついでにカエルホネ実習の準備。

日曜日 カエルの日。子ども達が、カエルを剥かせて、内臓と肉を取らせて、ホネ標本を作るのを手伝う。子ども達に作業を押しつけられた親を手伝うという方が正確な場合も多い。

なんて忙しい1週間。行事だらけの1週間。来年はこんな1週間ができないように注意しよう。
1週間が終わって、なんかホッとして脱力気味。明日辺り寝込んでるかも。とりあえず今日は早く帰って寝たい。


2011年8月13日 ひいばあちゃん

ツバメのねぐらの観察会。広い場所なので、来る者は拒まずとしたら、申込みが250人越え。全部は来なかったけど、170人以上の大所帯で、ツバメが集まってくるのを待つ。
もう一つ30人弱の別の団体がいたけど、こちらが数で圧倒。もう一つ圧倒できるのは若さかと。別団体は高齢者中心。こちらは家族連れ中心。高齢者のみなさんは真面目にツバメを見てるけど、こちらの子どもらは、ツバメを見てる子がいれば、ヨシ笛作ってるグループに、溝で魚採りしてるグループと、自由気まま。毎年そんなもんなので、驚きもしない。ツバメを見たい人の迷惑にならなければOK。ツバメを見たい参加者の迷惑にはならないけど、ツバメを見たい担当者の邪魔になる奴らが入れ替わりやってくる。ヨシ笛吹いてくれたり、取った虫見せてくれたり、関係ない話をし続けたり。今年は、例年に比べればツバメを見てる子どもが多かったかも知れない。

ツバメを見終わって、駅まで歩いて帰る道。なぜか両側には子どもがいて、てんでバラバラに話をしてくれる。ツバメの感想でも聞かせてくれるなら嬉しいのだけど、話題は全然関係なく、生きものにすら関係なく、直前の話との脈絡もなかったり。これに付いていくのはなかなか大変。
でもまあ、面白い情報も色々得られる。今日話していて、印象的だったのは、ひいいばあちゃん。今どきの子どもにとって、ひいばあちゃんはさほど珍しくないらしい。ひいじいちゃんは、ひいばあちゃんより珍しめ。多くの子ども等は、生きて動くひいばあちゃんを見ているらしい。ひいばあちゃんは、4人いるはずだから誰か一人が、ひ孫が物心付くまで生き残ればいいだけ。とは言え、一世代前までは、ひいばあちゃんを見たことがある子どもは少なかったんじゃなかろうか? おいらは、ひいばあちゃんが生きてた話すら聞いたこと無いぞ。
時代は変わった。平均年齢は延びた。ひいばあちゃんは、たくさん年玉をくれるらしい。うらやましい。


2011年8月12日 健康診断

今日、定期健康診断に行ってきた。血液検査、レントゲン、心電図などの結果はしばらくしないと分からないが、身体測定部分なんかはすぐ分かる。17年前の結果が出てきたので比べてみた。
血圧は上も下もほとんど同じくらい。昔はもっと低血圧やった気がしてたけど、そうでもなかったらしい。
体重は、途中増えてたけど、今年は17年前とぴったり同じ。一方、身長は1cm伸びてる。これだけ聞けば、スタイルはスリムになってるように聞こえるけど。腹に付いてるものは増えてるような…。それとも17年前から腹のこれはいたっけかなぁ。


2011年8月11日 学校にホネを貸し出すときの留意点

丁寧に扱って欲しいけど、多少壊れても大丈夫。と宣言しないと、先生たちは子どもがホネを壊すのを恐がって、子どもにホネを触らせないだろうし、借りようともしないかも。


2011年8月10日 キビタキの増減の周期性

とあるメーリングリストに流れていた情報。ものすごく興味深いので、忘れないように書いておこう。
日本野鳥の京都支部の支部報の1993年12月号に久保忠雄さんという方が書いておられるとのこと。一度現物を見たい。とても見たい。メーリングリストに流れていた内容を要約すると、

昭和20年代に京都の比叡山にあまりキビタキはいなかったが、昭和30年代から昭和40年代に増えて、比叡山の各地で囀りが聞かれるようになった。この時は、鞍馬や北山でもキビタキの声がよく聞けた。そして今は再びキビタキは少なくなってる。

とのこと。

時代と場所を変えて同じようなことを、言えるぞ。1980年代には大阪のキビタキは少なくて金剛山くらいでしか繁殖していなかったが、1990年代から2000年代に増えて、市街地近くの丘陵地の林でも囀りが聞こえるようになった。

京都と大阪で同じようにキビタキが増減しているとすると、
 1950年代に少なく
 1960〜1970年代に多く
 1980年代に少なく
 1990〜2000年代に多い
30年くらいの周期で増減している可能性が…。

30年の周期性を検出するには、何年の地道なデータの集積がいるねん〜。気が遠くなる。もちろんこんな長周期の増減の原因はわからない。増減に周期性があるのかも実証されていない。とにかく次世代に向けて、いまはこの仮説を検証できるデータを残す努力をしていくしかなさそう。

そういえば、近頃、サンコウチョウ、クロツグミ、サンショウクイも近頃増加傾向。この3種はいずれも、十数年前には減少が心配されていた夏鳥の一画では? となると、キビタキ以外の夏鳥にも同じような長周期の増減があるのかも。だとしたら、夏鳥減少を騒いでいたのは、空騒ぎってことになるのかな?
いずれにしても、やはり今後の検証のためにデータの蓄積をするしかなさそう。


2011年8月9日 大阪市内のカメ相の変遷

今日は、地元の公園の池で、中高生とカメの捕獲調査。他の団体が捕獲するのを手伝って、データもらったことはあるけど、自分でカメ籠仕掛けて捕るのは、ほぼ10年ぶり。
10年ひと昔。なんか様子が変わってる。都市の池のカメ相って、どんどん変わっているのかも。都市の自然の調査プロジェクトも始まったし、この3年ほど、もう一度真面目に捕獲調査してみようかな。


2011年8月7日 合宿担当

毎年恒例の夏の合宿から帰ってきた。ふつうに参加するだけなら、楽しいだけだけど。自分が担当するとなると、話が違う。
予定通りプログラムを進めるだけでも気を使う。集合時間にみんな集まってるか、忘れ物はないか、怪我や不調を訴える人はいないか。そして何より参加者は満足しているか。
ここは、合宿評論家がバッサリ辛口評価。みたいなのが、あってもいいかも。


2011年8月6日 アマガエルの宿

昨日と今日泊まってる宿は、アマガエルだらけ。周りが田んぼだらけだからだろう。周りを歩くとアマガエルがいっぱいはねてゆく。壁には、いっぱいアマガエルが引っ付いている。聞くところによると、女風呂の中にまで入っていて、窓ガラスに張り付いている。だけでなく、湯船にダイブ。慌ててすくって、外に逃がすことになるそうな。

と聞くと、周りの田んぼは、さぞかし沢山のカエルがいるかと思いきや、田んぼにカエルは少ない。アマガエル以外には、トノサマガエルが少しいるだけ。
宿に色んな動物がいそうだが、アマガエルは多くても、ヤモリの姿は見かけない。
ただアマガエルが多いだけ。


2011年8月5日 子どもは熱い

今日は一日中バスに乗ってるようなもの。子どもから逃げる場所がない。
引っ付いてくる。乗ってくる。暑い熱いあつい。外にでて汗まみれなのに、引っ付いてくる気が知れん。
子どもは熱さに強いの? 汗が気にならんのん?
テンション上がって暴れまくり、気持ち悪くなったり。朝からずーっとお菓子を食べ続けていたり。
かつて自分もあんなだったのか、とっても不思議。

とにかく、熱い子どもは冬に限る。夏はいらん。


2011年8月4日 ライオンを目の前にしてやりたくなること

まずは肉球をつつく。握手してみる。肉球を押して爪を出してみる。
尻尾を振り回してみる。時として、尻尾で顔をはたいてみる。
舌のザラザラを触ってみる。ヤスリのように硬い。なめられたくない感じ。
歯をさわる。口を開けてみる。開けた口の中に手を入れてみる。軽く噛ませてみる。軽くてもけっこう痛い。昔とあるマンガに、馴れたライオンの口の中に頭を入れるという芸をするシーンがあった。実物を前にすると、あり得ないと思う。

誰でもほぼ同じようなことがしたくなる。ただ、生きたライオンでやるのは、あまりお薦めできない。よほど馴れてたらできるのかな?

さらにマニアックなお薦めは、
尻尾の付け根の下側をなでてみる。とても毛が柔らかくて気持ちが良い。
尻尾の先をギューっと強くつまんでみる。尻尾の先の皮膚には、ホネが入ってなくて血管が入ってる。ギューッとされたらライオンは痛いんじゃないかと思う。
上あごの内側を触ってみる。ここも洗濯板のようになっている。下顎の歯がすっぽり入るポケットがある。

くれぐれも、生きたライオンでやるのはやめておいた方がいいと思う。

生きたライオンは、手術すると大変なんだそうな。傷跡をなめて、傷を開けてしまうらしい。かといって、ネコに付けるようなカラーを付けても、無理矢理破壊してでも外してしまうらしい。手術したくても、手術は成功しても、術後の管理が難しく、それに失敗して死んでしまうことも少なくないそうな。できれば手術を避けたいので、様子を見ていると、それで死んでしまったり。大型ネコ科って、けっこう獣医泣かせ。という話をうかがった。


2011年8月3日 スズメのねぐら

去年もツバメの集団ねぐらを見に行った時に、河内松原駅前でスズメの集団ねぐらを見た。薄暗い中、ビルの屋上と看板に集まるスズメ。今日も、明るいうちには同じ場所に集まっていたが、その後は少し違う展開をしてた感じ。


2011年8月1日 7月終わって

この3ヶ月ほど、昼間は調査、夜はデスクワーク的な日が多かった。とくに7月はひどかった。というわけで、7月終わって今日は休養日に決定。昼過ぎまでゴロゴロしてから、職場に行って、少しデスクワーク。で、ここ数日、この1ヶ月以上放ってあった、家事を色々と処理した。
洗濯した。1ヶ月半ぶり。掃除機かけた。これも1ヶ月半ぶりかな。冷蔵庫の霜取りした。いつ以来かな? 風呂場の前に敷いてある足ふきマットを洗った。真っ黒な水が出た。これは数ヶ月ぶり(もしかしたら年単位?)だからか。他にも二つ、滅多に洗わない布製品を洗った(たぶん2〜3ヶ月ぶり)。これまた凄い色の洗い汁が出てきた。それが何なのかを公表するのはやめておこう。
というわけで、今現在、我が家はとても綺麗になってる。この瞬間なら客が来ても大丈夫。この状態は1週間くらいしか続かないだろうけど。

思い起こせば2年前の夏。ホネの特別展と、関連行事と、ホネホネサミットで追いまくられてヘロヘロになっていたとき。なぜか我が家への客人も多く、現在の綺麗な状態が維持されていた。いま考えると奇跡としか思えない。


2011年7月31日 大阪府の田んぼ

今日で7月が終わり。5月から3ヶ月間、みんなで分担して、大阪府内の田んぼの鳥を見て回った。分担してなので、全部の田んぼを自分の目で見たわけではないが、かなりの田んぼを見たと思う。
で、思うのは大阪の田んぼの危機的状態。その状態は、大和川を境に大きく違う。大和川の南も田んぼはどんどん減少して断片化していってるが、まだまだいい感じの場所もそこここに残る。でも大和川より北はほとんど壊滅的と言っていいくらい。ある程度のまとまりのある田んぼは数えるほど。別格は能勢町と豊能町くらい。
大阪の田んぼの生き物は、すべてレッドリストに載せるべきなんじゃないかと思う。


2011年7月30日 水間鉄道

中高生を20人ちょっと引き連れて、水間鉄道から水間鉄道バスを利用した。バスの時間と水間鉄道の時間を考えると、貝塚駅での南海→水間への乗り換え時間が7分しかない。たしか以前も同じ時間設定で、大変やった〜。と、今朝思い出したが後の祭り。予定の電車に乗り損ねると、予定のバスに乗れなくて、今日の予定はどうにもならない。貝塚駅での乗り換えこそが今日最大のミッションである。
たしか、以前利用した時は、水間鉄道は、切符のまとめ買いが、出来なかったような。そういえば、ICカードも使えなかったような。20人ちょっとが一人一人切符買ってたら7分ではすまん〜。どうする?
朝の集合事典では、かなりドキドキしてた。でも、水間鉄道の近代化のおかげで、スムーズに乗り換えができた。水間鉄道万歳。

水間鉄道はICカードが使えるようになっていた。ICカードを使う半分からは、これですんなり改札をパス。
なんと水間鉄道と水鉄バス一日乗り放題で1000円というお得なチケットが発売されていた。蕎原まで往復なら断然お得。切符を買わずにこれをまとめ買いした。
と思ったら、一人買い忘れてる奴がいる。買わねば、でも電車の発車時刻が〜。と思ったら、女性アテンダントさんが、水間観音駅で降りる時買って下さい、と優しく対応してくれた。
で、電車に乗ったんだけど、なぜか発車しないな〜。と思ったら、見たことある三人組がダッシュで乗り込んできた。遅刻してきたらしい。発車しかけている電車に待ってもらって間に合ったらしい。なんて親切なんだ。

もう一度、水間鉄道万歳。


2011年7月29日 コサギの未来

栃木県辺りでは、近頃アマサギ並みにコサギを見かけないと聞いた。改訂版のレッドリストに載るんだそうな。大阪でも減ってるけど、そこまでじゃない。でも、栃木県の状況が、未来の大阪府ではないとは言い切れない。
今日、田んぼや川沿いを歩き回ったら、それなりにコサギに出会った。栃木県の話を聞いたからだろう。コサギを見るとちょっと嬉しかった。


2011年7月27日 日焼け止め

今さらな気がするけど、気が向いたので、家の出しなに腕に日焼け止めを塗ってみた。使いもせんのに、あるんだな。
薬品臭は苦手。日焼け止めもちょっと臭う。そして、腕が白っぽくなるのも気になる。でもまあ、汗が出るのは妨げないらしい。発汗を妨げられたら熱中症になりそうと心配したので、一安心。
今年は、ほぼ毎日外をウロウロしたので、腕はすでに真っ黒。今さら日焼け止めを付けてもと思うが。外をウロウロしなければ、けっこうすぐに黒さは抜けてくる。今からでも日焼け止めを付けて、追加の日焼けをしなければ、白くなってくるのかも知れない。
とりあえず、今日は何も変わらなかった気がするが…。

毎日こまめに塗るのはとても面倒そう。日焼けしないように頑張ってる人は偉いな〜、と思った。


2011年7月26日 メボソよ御前もか

昔はセグロカモメはセグロカモメと呼べば済んだのに、近頃はうかつにセグロカモメとも呼びにくい。なんか似た別種かもしれんし。セグロカモメ系とごまかしてみたり。メボソムシクイもそんな風になっちゃうんだね。

長らくメボソムシクイの中の一亜種とされていたオオムシクイが、メボソムシクイとは別種であるという論文が出たそうな。別種であるという記載がされたからといって、すぐにネコも杓子も別種扱いにする必要はなかろう。他の考え方もあるかもわからんねんし。が、現在改訂作業中の日本鳥類目録では、メボソムシクイとオオムシクイを別種扱いにする公算が強いんじゃないかなぁ。となると、それ以降は別種扱いせざるを得ない。

ライフリストを増やしたい人は、労せずして1種増えるので朗報だろう。が、観察会をしたり、センサス調査をする時には、面倒が増える。ただでさえ、黙っているムシクイ類を識別するのは面倒。なのに、今までは同種にしてたような似たもの同士を分けろって言われるわけやし。
ただ、囀ってくれさえすれば話は簡単。だって今までも分けてたし。メボソムシクイは、ジュリジュリジュリと鳴く方。オオムシクイは、ジジロジジロジジロと鳴く方。
ジジロと鳴くのは、コムシクイでは?と思ったあなた。そう、このオオムシクイはかつては、一般にコムシクイと言われていたんだけど…(面倒なので省略)、今はオオムシクイと呼ぶのが正しいってことになっている。亜種名からしてもめてたんだな。

秋の観察会では、ムシクイ類は分けないという方針を堅持するか? うかつにメボソムシクイとも言えないし。


2011年7月25日 埋立地調査第三弾

阪南2区埋立地、関空二期工事埋立地に続いて、今月3つ目の埋立地。夢洲に行ってきた。いずれも他の人の調査に引っ付いていく。もちろん調査を手伝うのだけど、ついでに埋立地の様子をみたいというのが本音。
大阪湾岸の鳥を調べようとすると、埋立地の情報は喉から手がでるほど欲しいんだな。

夢洲は、ほんとに夢のように楽しい場所であった。
北西部の埋め立てられてできた広大な裸地では、コアジサシが繁殖。今年は大阪湾で最大の繁殖地だったと聞く。もう繁殖期はほぼ終わってるけど、卵やヒナも少し残ってる。シロチドリやコチドリも一緒に営巣してる様子。
南西部の囲われた水面の周りには、少し干潟風の場所があって、サギ類に混じって、シロチドリ。季節が良ければシギチドリ類が期待できそう。
水面に打ち込まれた鉄板の上はカワウの集団ねぐら。今日は800羽ほどいただろうか。5月にはウミウが混じっていたそうだが、今日は見つけられず。
ねぐらに集まるカワウを数えるのが本来の目的。ねぐらに戻ってくるカワウを待っていたら、目の前のコアジサシの群れの中にクロハラアジサシが5羽。さらにベニアジサシも2羽。ベニアジサシは成鳥と幼鳥で、幼鳥は給餌を受けていた。そこにハヤブサが1羽。水面上でコアジサシを追い詰め、見事に捕獲。近くの堤防の上で食べ出した。盛り上がる〜。盛り上がりすぎて、カワウの調査忘れそう。


2011年7月24日 ナウマンズ復活ギグ

7月に入って、毎週日曜日の夜、仕事というか大抵行事が終わってから集まって、2時間ほど練習。前日も2時間練習して、今日の本番の直前にも最後の練習。時間を見つけてできるだけ集まって練習したけど、練習不足は否めない。
でもまあ、ほとんど直前に打ち合わせただけとは言え、ボーカルが入り。鈴やタンバリンを持たせた子どもたちを前に並ばせ。聴衆に無理やり振りを強要する。という荒技で、本番は見事に乗り切った。
余興では、テクよりも、小技ということかもしれない。いっぱいトチったけど、上手に演奏出来てたという声多数。まあすでにお酒が入ってからでもあるし。

それにしても、エアリコーダー担当です。と自己紹介したらそれを信じてる人がいたのにはコケそうになった。

で、次のギグはいつかな? 今度はもう少し時間をかけて練習したい。


2011年7月23日 セミ喰うムクドリ

今日は、地元の公園でムクドリの採食行動を少し観察した。一番目に付いたのは、セミの幼虫を食べる姿。セミの幼虫は大きくて、ムクドリは丸呑みできない。振り回して、がんばって引きちぎって、小さくして食べる。処理に時間がかかるから、よけい目立っているのかもしれないけど、ムクドリの少なからぬ個体がセミの幼虫を食べていた。1匹食べたらかなり腹持ちしそう。この季節のムクドリの主食はセミであると言っても過言ではないと思わせるくらい、あちこちで食べているのが見られた。

面白い事に、セミを食べているのはムクドリの成鳥ばかりだった。それも単独で食べている。
ムクドリがセミの幼虫を捕まえている場面を以前見たことがあるが、下を見ながら歩いてるムクドリが、地面近くにまで上がってきているセミの終齢幼虫を引っ張り出していた。上からセミの幼虫が地上近くに上がっているのを見つけるのには、それなりの経験が必要なのかもしれない。だから幼鳥はうまく捕まえられず、成鳥ばかりが食べているんじゃなかろうか? もしかしたら、成鳥の中でもセミ採り名人がいる可能性すらある。
セミの幼虫にはあの大きさに肉が詰まっていて、人間が食べても美味しいし、食べでがある。ムクドリにとって一攫千金な感じだろう。普段は群れで採食しているムクドリも、これをみんなの前で食べていたら、横取りされているのは目に見えている。というわけで、セミの幼虫を捕まえたムクドリの成鳥は、幼虫くわえて大急ぎで群れから離れ、一人でこっそり食べるんじゃなかろうか?
もしかしたら、1匹のセミの幼虫をめぐって、大争奪戦が起こり、その勝者が一人でこっそり食べているのかも知れない。

というわけで、今度セミの幼虫を探しているムクドリを見かけたら、その後の展開をじっくり観察してみよう。


2011年7月22日 ケリがレッドリストに入る市(北摂編)

レッドリストと言えば、その多くは地域単位で、その地域で絶滅する恐れのある生物をリストアップしたもの。でも、ここでは逆に考えてみよう。生物種を決めて、その種が絶滅の恐れがある地域を選んでいく。
ある地域で、どんな種が絶滅の危機にあるか。ではなく、ある種がどの地域で絶滅の危機にあるかが分かることになる。それが分かったからどうってこともないけど、地域によって状況は随分違うなぁと思ったから。

ケリの場合。大阪市では絶滅危惧I類ってとこ。たぶん住吉区に1〜2つがいいるだけじゃないかな。池田市も絶滅危惧I類かな。茨木市は生息できる田んぼの減少著しいので、絶滅危惧II類くらい。高槻市にはたくさんいるけど、生息地の田んぼの面積縮小と分断化は進んでいるので、準絶滅危惧種ってとこ? 豊中市と吹田市、摂津市は、絶滅でしょ。島本町はもともと生息個体数が少ないのもあるけど、繁殖つがい数を考えたら、絶滅危惧I類かな。
20年くらい前までは、箕面市にはケリがたくさんいたけど、国道沿いの幅広いエリアの田んぼがほぼ壊滅。残るは数つがい程度なんでは? というわけで、今回、絶滅危惧I類に指定することにしよう。同じく箕面市のヒバリも絶滅危惧I類。
まとめると北摂のケリの個体群がそれなりに維持されているのは、高槻市だけじゃないかなぁ。


2011年7月21日 ケリの居場所

ケリの繁殖期もほぼ終わり。静かになったケリは見つけにくい。と思っていたが、この季節のケリを探すコツが分かった気がする。
タマシギが、田んぼの中に入り込んで、姿を隠して採食するのに対して、ケリは姿を出すのが好き。頭を伸ばしても外が見えないくらいイネが育つと、田んぼの中はケリの採食場所ではなくなるらしい。で、どこにいるかと言えば、畦にはいることがある。畦の際で採食して、畦の上で警戒する感じ。でも、一番好きなのは、この季節になぜか稲が植えられておらず水がたまっている田んぼ。こういう田んぼはケリもコチドリも大好きっぽい。群れで集まっている事も多い。という理想的な場所がなければ、草があまり生えていない休耕田や、田んぼの近所の造成地で休憩。とにかく体をさらすのは厭わないが、自分からの視野が草やイネで妨げられる場所は避ける。
だから、一面にイネが植わって、青々と育っている田んぼにケリはほとんどいない。イネが育っていない、あるいは生えていない場所を探して歩く。

対捕食者を考えると、捕食者から完全に見えない場所は見つかりにくくて安全だが、自分から警戒するのには支障がある。開けた場所にいると、捕食者から見つかりやすいかもしれないけど、こっちも捕食者を見つけやすい。自分で警戒して捕食者を見つける気があるなら開けた場所、先手を打って見つけるのに自信がなければ完全に身を隠すのがお薦め。前者がケリ・コチドリ組、後者がタマシギ。
似たようなグループなのに方針が違うのが面白い。


2011年7月20日 顔脱皮

腕に続いて顔が脱皮し始めた。鼻は2順目。さらに、おでこ。ほっぺたも、なんかザラザラしてる。腕は脱皮してても放置してるけど、顔の脱皮は気になる。さっさと終わらせるべく、せっせと剥いてく。顔が脱皮するなんて、すごい久し振り。努力の甲斐あって、夕方には脱皮完了。脱皮途中の顔をあまり電車の中でさらしたくなかったので、よかった。


2011年7月19日 台風前日の海鳥

台風再接近は明日らしい。まだ、今日は大丈夫! と淡路島の海岸に調査に行った。台風はまだ遠いのかもしれないけど、雨が降ったり止んだり激しく降ったり。ずっと風は強いし。海はうねっていて、遠くには白い兎がぴょんぴょん跳ねてる感じ。近くにはザッバーンと大きな波。海岸沿いの低い道には、波が上がってきてるらしく、明らかに波が運んできたとおぼしき海藻やゴミが散乱してる。砂がいっぱいで片側車線が通行止めになっている場所もある。
こんな日に調査しても、鳥はいないかと思いきや。意外と多い。むしろ多いかも。さらにけっこう荒れた海で採食している。いつもと違う鳥の暮らしが見えて面白い。

たとえば、いつもは沖合を飛んでいるコアジサシが、今日はやたらと岸近くを飛んでいる。浜や突堤に下りているのもけっこういるが、多くはこの天気に採食中。盛んに水中に飛び込んでいる。波で何かが水面に巻き上げられているんじゃなかろうか。
ウミネコの動きもコアジサシに近い。いつもの場所で休憩もしてるけど、波をかぶる突堤は避けている様子。むしろ浜にたまっていたり。そして、荒い波間を飛びまわって、水面から何かを拾っている。
コアジサシとウミネコにとっては、今が稼ぎ時なのかもしれない。
一方、カワウは漁港内で採食している以外は、もっぱら波をかぶらない場所で、休憩中。
アオサギにいたっては、ほとんど姿もみない。海が荒れたらお休みらしい。まあ漁港もお休みなので、漁港のアオサギは当然のようにお休みなんだろう。


2011年7月18日 汗くさい〜

暑い毎日。そんな中、毎日のように外をウロウロ。電気消費量がピークの時に、外にいるんだから、すごいエコ。みんな真似するように。
おかげで毎日2〜3リットルの液体を摂取する。甘いのばかり飲んでても、日本茶ばかり飲んでても、気持ちが悪くなってくるので、適度に混ぜるのがいい感じ。そんな中で、いくら飲んでも美味しいのは、麦茶。麦茶は偉大。
飲んでも飲んでも、暑い中をウロウロしている間は、ほとんどトイレに行きたくならない。ほとんどが汗となって、出て行っているようす。

というわけで、ものすごい量の汗をかいていて、外にいる間は涼しくていいのだが、帰りの電車が気詰まり。疲れてるから座りたいのだけど、Tシャツは汗でびしょびしょ。浅く腰掛けて、背中をつけないように。隣の人と触れることがないように、間をあける。座席が空いていても、詰め詰め気味なら、座るのは断念。それどころか、立ち位置にも気を使う。汗は、電車を降りる頃にようやく引いてくる。
もう一つ汗で困るのは、その臭い。毎日着替えているし、大量に水のような汗をかいてるだけなので、臭くないはず。なのに妙に臭い。おかしいな〜、と思っていたら、臭いのはザックであった。
ザックの肩にかける部分が毎日の汗を吸って臭いを発してくれていた。そういえば、昨年もそうだった。とまあ想定できたはずなんだけど。想定外であった。盲点であった。いまどきはこの言葉でなんでも許してもらえるはず。
他人は許してくれても、自分が耐えられない。というわけで、ザックを洗った。シャンプーもしてあげた。シャンプーの良い匂い〜。これからこまめに洗うとしよう。でもちょっと面倒。青春の汗の臭いを消してくれるとCMを流しているあの製品は、有効だろうか?


2011年7月17日 ヒバリの生息環境の変化と繁殖期

5月から田んぼの鳥を探して歩いている。実質的にはケリとヒバリを探して回っているようなもの。7月も後半になって調査もいよいよ終盤。調査し残した場所をがんばって回っているのだが、6月までは簡単に見つかったケリとヒバリを見つけるのが大変になっていて面倒。
ケリは卵やヒナがいる内はやかましくって目立つが、ヒナが自分で飛べるようになると、すっかり丸くなって、人が近づいても警戒の声を上げない。おかげで丹念に田んぼも見渡さないと見つけられない。たまに騒ぐ奴がいると思ったら、必ずまだ飛べないヒナ連れ。
ヒバリはちょっと前まで、やかましいくらいに囀っていたのが、ほとんど囀らなくなった。そらまあ営巣が終わったら、あるいは育雛期なってきたらそんなに囀らないわな。図鑑には、ヒバリの産卵期は、3月下旬から7月下旬って書いてあるけど(たとえば原色日本鳥類図鑑)、大阪ではもっぱら6月までってことらしい。
じゃあ、ヒバリはぜんぜん囀らなくなったかといえば、ときどき囀っているのに出会う。きっとまだ繁殖する気のある奴だ。で、今になっても囀っている環境に共通点があるのに気づいた。

まず田んぼ周りでは、ほぼ囀っていない。そら当たり前な気がする。大阪の多くの場所で田植えは6月に入ってから。7月に入るとそれが大きく育ってきて、さらに畦にも草が茂ってきて、田んぼ周りはヒバリが好みそうな裸地〜低丈草地ではなくなっている。むしろセッカが好みそう。そして実際セッカは元気に囀っていたりする。
一方、ヒバリがまだけっこう囀っているのは埋立地。大和川河口右岸、堺7-3区埋立地、関空II期工事部分。埋立地はこの時期でもけっこう裸地的な環境が多い。あとは淀川。淀川の高水敷から土手は、しっかり草刈りがされていて、低丈草地的な場所が多い。こういう場所では、ちょくちょくヒバリの囀りが聞ける。

以上を大胆にまとめると、ずっとヒバリの繁殖に適した環境が維持される埋立地や淀川では、ヒバリは長い間繁殖している。が、季節の進行にともなってヒバリの繁殖に適さなくなる農耕地では、ヒバリの繁殖は草の丈が高くなってきたら終わってしまう。ってことかと。
季節の進行にともなって、繁殖適地が適地でなくなるというのが面白い。さらに面白いのは、ヒバリの繁殖期が生息環境に規定されているかもしれないってこと。普通は、ヒナへの餌量が繁殖期を決めるって話が多いのだけど、生息環境が繁殖期が決めるって話はあったっけ?


2011年7月15日 真っ黒なのにどこかしら赤い

この炎天下を毎日のように、外に出かけている。ふと鏡を見て驚いた。真っ黒けの変な奴がこっちを見てる。…見なかったことにしよう。
首周りや二の腕がいつも痛い。日焼けしてるらしい。毎日着てるTシャツが少しずつサイズが違ってて、どこかしらまだ焼けていない場所が焼けてるらしい。
草履履いて、自転車で走り回っているので、足が草履焼けしてて面白い。脱いだらすごい感じ。


2011年7月14日 カエルの動物散布

北陸方面では、飽きもせずに空からオタマジャクシが降ってくる話題で盛り上がってるらしい。最初は何年前だったろう。何らかの物理現象でオタマジャクシが空に舞い上げられて落ちてきただの、鳥が空から吐き戻しただの。いろいろ説があるらしい。一番最初はいざ知らず。マスコミが取り上げて盛り上がってからの大部分の事象は、愉快犯的な原因だと思うけど。マスコミからの問い合わせにその意見を言ったら黙殺された。それでは面白くないんだろう。
本当に物理現象や鳥によって落ちてくるなら、オタマジャクシばっかりっておかしくないか? なんで、同じようなエリアばっかりやねん? 事象が起こってるエリアと、喜んで取り上げてるマスコミの配達エリアを比較したらどうだろう?

といったことはさておき、この過程で面白いことを教えてもらった。サギ類は、呑み込んだものをしばしば吐き戻すんだそうな。空を飛びながら吐き戻してしまうこともあるんだそうな。恐いサギの研究者さんが言ってるんだから間違いないだろう。サギが原因とは考えられないとコメントした人に、指摘したんだから間違いないだろう。
で、気になるのは吐き戻されたオタマジャクシの状態。呑み込まれてから吐き戻すまで時間が経っていたら、消化されはじめてるだろうけど、すぐならまだ生きてる可能性があるんじゃ? 生きてる状態で吐き戻されるなら、サギ類はオタマジャクシを散布してくれるんじゃ? 頻度は低くてもこのプロセスが有効なら、カエルの分布を考える上で重要かもしれない(植物の種子散布だって成功の頻度は低いはずだし)。なんせサギ類の行動範囲は広い。

裏のビオトープにトノサマガエルがいるらしい。ここの公園にはトノサマガエルはいない。そもそも大阪市内にはもうトノサマガエルはいない。だれかがこっそり持ち込んで放した可能性大。でも、もしかしたらアオサギ辺りが呑み込んで運んできたのかも?

なんてことを書いてたら、コウノトリが人間の赤ちゃんを呑み込んで運んでくるのをイメージしてしまった。カゴに入れて赤ちゃんを運んでくれるイメージがあるけど、コウノトリもサギも同類。赤ちゃんを運ぶなら、呑み込んできて、吐き戻すのが一番ありそう。


2011年7月13日 レンタサイクルでの調査

昨日と今日、JR星田駅でレンタサイクルを借りて、交野市、寝屋川市、枚方市をウロウロした。徒歩では回りきれない広域をカバーできるのでありがたい。家から自転車で出かけたら、往復だけで洒落にならないくらい時間がかかるのでありがたい。でも、ありがたくなくこともある。


2011年7月11日 親鳥による子のガード

親鳥が子どもの世話をするのは当たり前。というのは生態学の世界では一昔前の話。親がどこまで子どもを世話するのか、どこまで敵から子どもを守るかは、種や個体や状況によってさまざま。意外とドライな鳥も多い。たとえばキジバトは、巣にカラスがやってくると、卵を置いて、さーっと飛んで逃げていってしまう。が、アジサシくんやチドリさん達はぜんぜん違う。

今日、コアジサシの繁殖地に入っての標識調査に同行させてもらった。繁殖中にコアジサシの繁殖地に入るのは生まれて初めて。見るものすべてが物珍しい。ヒナは可愛いし、親鳥はがんばってる。迷惑かけて申し訳ない感じ。


2011年7月10日 好きな毛皮 カビ取り編

毛皮にカビが生えたんじゃなくって、カビつくの。なめし液に浸けて忘れてると、なめし液の表面にカビが増殖する。ほとんど飽和食塩水なのに、カビって頑張る。その時、なめし液の表面にあった毛皮にも、カビがついてしまう。
洗えば取れるのだけど、取れやすさが毛皮の主によって全然違う。
一番好きな毛皮はイノシシ。あのまばらな剛毛が素敵。


2011年7月9日 T市のカラス調査計画

カラスの調査をするから、その基調講演的に話をするようにという指令だったと思う。なるほど話の後に、調査計画の打ち合わせがあって、それにも出席してコメントするようにと指示頂いた。
正直にコメントしたら、ダメ出しみたいになった。かなり感じ悪かったかも。ちょっと反省。

なんでもカラスの集団ねぐらの調査をしたいという。それもT市内だけの集団ねぐらを調べるという。いやいや、T市だけの狭いエリアに、T市で暮らすカラスの集団ねぐらはおさまらないし。
カラスの集団ねぐらができそうな気がする6ヶ所をピックアップしたから、そこだけを年に数回見に行くという。いやいや、それでは大部分の調査ははずれで面白くないし。仮に集団ねぐらがあるとするなら(あるいはないと確認するにも)、年に数回では足らんし。最低でも月に1回は見に行きなさい。
とにかく、まずは夕方、カラスが飛んでいく方向を、細かく記録して、T市のカラスがどこに寝に行くかを押さえるのが先決。

多くの人はこの意見に納得したようだったけど、若干名はダメ出しされてムッとした様子。がんばって反論してくる。せっかく話し合って決めたのに、ケチを付けられた〜、って雰囲気。助言って難しい。相手の反論を認めるフリをしつつ、こっちの意見を主張すべく、しばらくやり取り。成功したかなぁ?

そんなやり取りをしつつ、せっかくならこんな調査をした方が面白いのでは?と思ったのは、
・なわばりを持たずに動いている群れが、昼間たむろしている場所をこまめに押さえる。こういった群れがどのように動くかという情報は、地域のカラスを考える上で重要だと思う。なにより市民からの苦情処理に役立つ。
・カラスの多くは、巣やヒナに人が近づいても攻撃してきたりしない。たいていは威嚇すらしてこない。が、中には威嚇した末に、人の頭を蹴りに来るカラスもいる。こういったカラスが、カラスの評判を落としている。というわけで、この攻撃的なカラスがどこにいるかを調べる。巣を見つけて、ヒナが大きくなってきた頃に、調査者が巣に近づいてカラスの反応を記録したらわかるだろう。どのくらいのカラスが攻撃的かがわかるだけでも興味深い。そして、なにより市民に注意をうながすのに役立ち、おとなしいカラスの巣が駆除される事がなくなる。

この調査は、市民の要望を受けて、T市からの要請で行われる調査なんだな。なら、市民あるいはT市担当職員のニーズにあった調査をしたらどうかな?


2011年7月8日 熱中症対策

今年は節電とやらで、なにかと熱中症対策が話題になる。今年に限らず、常日頃から節電して、そんでもって熱中症対策もしておけばいいと思うのだが…。ということはさておき、近頃テレビでよく取り上げられてる熱中症対策。暑い中を運動して、ちゃんと汗をかく体を作っておくというものらしい。それやったら、毎年実践してるし! 確かに暑くなった直後は、しんどかったけど、今ではもうすっかり体が暑さに対応してきた。すぐに汗が出るし、そうなると暑さにあまりへばらなくなる。今日も暑かったけど、そんなに騒ぐほどかなぁという感じであった。知らず知らずに、以前からちゃんと熱中症対策してたんだな。感心感心。と自分だけでも自分をほめてあげよう。

その感心な体は、外に出ると、すぐに汗が吹き出す。汗がダラダラ。顔も腕も濡れるし、Tシャツも濡れる。ジーパンもかなり湿ってる。で、全体が一通り濡れると、発汗のペースが落ちるらしい。あとは、Tシャツが濡れた状態を維持するていどに汗をかく感じ。Tシャツが濡れていると、けっこう涼しい。炎天下でもそんなに辛くない。喉は渇くけど。
問題があるとしたら、電車に乗った時。Tシャツが濡れているので、座った時もたれられない。それ以前に、隣に人が座ると、濡れたTシャツに触れられないかドキドキする。仕方がないので、空席があっても座れない時も。

服が濡れた状態を維持するのは熱中症対策に効果的。暑そうな毛皮を着ている動物たちも、汗をかいて毛皮に水分をためこめば涼しいだろうに、毛を濡らして涼をとる動物っていない気がする。むしろ毛のない手のひらに汗をかいてみたり。どうしてなんだろう?


2011年7月7日 大阪湾の次は瀬戸内海

2年後の夏に向けて、大阪湾岸の水鳥の調査を始めたのが、昨年の9月。今日、一本の電話で気づいたのだが、2年後の大阪湾の次、その3年後には瀬戸内海が待っていた! うっかり忘れてたなぁ。瀬戸内海を3年で調べるのは無理なので(他の調査も抱えてるし)、なんか早めに考えておかないといけない。

大阪湾で水鳥と言えば、カモメ類とシギ・チドリ類でOKな気がする。でも、瀬戸内海となると? アビ類、ミズナギドリ類、ウミスズメ類、カワウ以外のウ類。大阪湾では主要じゃないと切り捨ててたのが、切り捨てられない〜。
早めに調査は無理でも、情報収集を始めておかなくては。

でも、面倒だなぁ。北の大地の海鳥好きをたきつけて、瀬戸内海全体の海鳥の情報を集めておいてもらって、それをありがたく頂くとか。代わりに書いてもらうって作戦はどうだろう?


2011年7月6日 新作カラス話

土曜日にカラスの話をする事になってる。人前で話す機会は、近頃けっこうあるけど、たいていは持ちネタで間に合う。が、次の高座は新ネタ披露。それなりに準備をしなくっちゃ。
で、カラスの話って、何を話せばいいんだろう。

とりあえず、ここは大阪だから、かつて大阪の市街地にはハシボソガラスしかおらず、ハシブトガラスは1980年頃から市街地に進出した。以前からハシブトガラスだらけの東京とは大違い。って話。

繁殖の話もしよう。繁殖期、巣場所や巣材。ハンガー利用ははずせない。でもって、カラスは滅多に人を襲わないから、巣を取り除いたりしないようにしよう!って話もしなくっちゃ。

で、やっぱり集団ねぐらの話。

ここまでは手持ちのデータを交えて話ができるけど、
・カラスの行動圏、あるいは一日の動き
・カラスを追い払う方法
なんて話は他人のふんどしに頼るしかない。でも、こっちの話の方が一般にはニーズが高そう。他人のふんどしはあまり使いたくないけど、仕方ないか。

というわけで、昼間は調査をしながら、ネタくりをしてる今日この頃。
オチは、ちょっと困った隣人、カラスと仲良く共存しよう!って感じかな。


2011年7月4日 まだらの腕

6月終わりに急に夏がやって来た。我が肌も油断してたのだろう。真っ赤になったと思ったら、黒くなり、今度は脱皮を始めた。忙しいことである。そして、脱皮途中の今はまだら。
腕がまだらなのは気になる。会う人ごとに、脱皮中であることを説明したくなる。でも、知らない人に説明するのは面倒なので、電車の中では隠し気味。そして、他人の腕が気になる。
多くの人の腕は、男女を問わずとても白い。世はホワイトカラーに満ちている。それに引き換え、こちとらはブラックカラー。まだらでなくても少数派。
みんな外を歩かないの? それとも念入りに日焼け止め? いずれにせよ、脱皮経験者は少なそう。やはり、まだらの腕は隠しておこう。病気と思われる時代が来そう。


2011年7月2日 タマシギの探し方

田んぼを見つけたら、畦の間を見ていく。ほらタマシギがいた。田んぼを細かく見ていくのが面倒なら、夕方、田んぼの近くでぼんやりする。ほら、声が聞こえてきた。タマシギって、田んぼに普通だねぇ。
今日はタマシギ探しに行った。タマシギの探し方を教わった。上記のようにいたって簡単であった。この経験からすると、タマシギは田んぼさえあれば、どこにでもいて、簡単に見つかりそう。そんなに上手く行くかなぁ。

さて研修した場所は、かつては広大な田んぼが拡がっていた。また河川が氾濫してしょっちゅう水に浸かっていたような場所。昔からたくさんのタマシギが暮らしてきたから、今も暮らしてる感じかなぁ。
とにかく、ペア1組、メスの単独個体(鳴き声付き)を2羽観察できた。タマシギのいる田んぼは、そこそこ広めな気がする。ケリがいる田んぼにタマシギもいる気がする。水が入ってる気がする。休耕田が隣接してる気もする。
で、探し方は、鳴き声で気付き、田んぼのイネの列の間をのぞいていく感じ。鳴き声だけでは正確な所在がわからない。鳴いてない事もある。というわけで、結局は、ここにいると信じた場所をたんねんに見ていくしかない。
研修した場所は、下見で確認されてたからたんねんに探したけど、そうやない場所をたんねんに見ていくのはなかなか大変。時間と気力が足りない気がする。


2011年7月1日 大阪の農耕地で繁殖する鳥

今年の繁殖期は、十数年来のルーティンのため池や大和川の調査。昨年秋からのルーティンの大阪湾の海岸部の調査。この春からの市街地の鳥の調査、とくに大阪市内で繁殖するツバメの調査。に加えて、大阪の農耕地で繁殖する鳥の分布調査もしている。昼間ならもっぱらケリとヒバリを探す感じ。実は夜にウロウロしてタマシギを探したいのだけど、とても手が回らない。タマシギだけ、来年補足調査しようかなぁ。
とにかく、いろいろ手を出しすぎで忙しい〜。

とぼやきつつも、調査をしてみると、色々と発見があって楽しい。ケリやヒバリなんて、どこにでもいそうやけど、そんなことはない。これにセッカを加えると、環境に対する要求が激しいのは、
セッカ>ヒバリ>ケリ
の順だと思う。この場合の要求は、標高と農耕地(あるいは草地)の広さだと思う。市街地化が進んで、田んぼが断片化してもケリは最後まで残ってる感じ。


和田の鳥小屋のTOPに戻る