(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2010年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2011年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
年度末は忙しいものらしい。でも、取り立てて、年度末に忙しくない。
科研費を使い切らないといけないのはなんとか間に合った。年度内に出版しないといけないのは、並み居る奴らを押さえて一番手で仕上げた。といっても納品は3月30日。僅差の勝負であった。
ボランティア経費の精算は間に合わなかった。ゴメンナサイ。とあるデータ集約&公開も間に合わなかった。スミマセン。年度内に済ませようと思った論文のレフリーも、年度が明けてしまった。残念。
そして、年を越した大物トドの原稿書きは、年度も越してしまった…。
◆つがいAの場合
「あっ、去年の巣、残ってるやん。ここにしよか?」
「そうしよそうしよ」
◆つがいBの場合
「今年はどこにする?」
「そうやなぁ、ここにあった去年の巣はなくってしもたしなぁ。でも、去年よかったし、ここでええんちゃう?」
「そうしよか」
「そうしよそうしよ」
◆つがいCの場合
「今年の巣場所を考えなあかんなぁ。ここはどお?」
「ちょっと枝振りが…」
「こっちは?」
「ちょっと低いしなぁ」
「ほんだら、ここは?」
「なかなか、ええ場所やね。」
「ここにしよか?」
「そうしよそうしよ」
「でも、結局、去年と同じ木やね。」
結局、似たような木を選ぶことが多い気がする。
春と言えば、もちろん落角のシーズン。落角探しで、奈良公園はにぎわいます。しかし、落角の多くは地元のみなさんにすでに拾われている事が多いと言われています。
落角が思うように見つからなかったら、視点を変えて探すのがオススメです。落ちていなければ、落ちる前に見つければいいのです。
ただ、落ちてないなら、落としてしまえ。と考えるのは早計です。話はそう簡単ではないのです。試してみれば分かるように、もうすぐ落ちることが期待できる角も、けっこうしっかり付いていて、つかんでちょっと振った位ではとれないのです。
さらに言えば、角が落ちて、まだ袋角になっていないシカの頭を見てみましょう。角が落ちた後、真ん中辺りには明らかにかさぶたがあります。角が落ちたてのを見れば、血がにじみまくっています。無理矢理、角をちぎりとったら、血まみれの大惨事が待ち受けているかもしれません。人目もあります。それは、ちょっとまずい。
でも、考えてもみましょう。どうして角が落ちたあと血がにじむのでしょう? 思うに、角はかさぶたのようなものなのです。おとなしく待っていたら、きっと自然に落ちるのでしょう。それだと血はにじまない。が、シカは待てずに、もう少し待てばいいのに、自分で無理矢理落としてしまうのです。思わずかさぶたをはがしてしまう我々と同じように。もしかしたら、少し痒かったりするのかもしれません。
手がないシカは、きっと木の幹などに角をこすりつけて、角を落とすはずです。というわけで、落角探しは、木の根元をチェックしていけばいいことになります。そんなわけで、この季節、シカの角を探して木の根元を見て回る人で、奈良公園はあふれかえります。木から木へ、人々がうろつく様子を是非ご堪能下さい。
鳥のねぐらの観察と言えば夕方が普通。やる気がある人は早朝の飛び立ちを見に行ったり。まあ飛び立ちを見に行ったことないけど。いずれにせよ、ねぐらに入ってるのは夜。
でも夜行性の鳥のねぐらは、昼間にできるんやね。こんな当たり前のことに、先日指摘されるまで気付かなかった…。考えた事はあったかもしれないが、自分が見てるものと結びつけてなかった。
昼間、ため池のヨシ原とかに、ゴイサギの群れがいたりする。あれは、集団ねぐらやったんや! ツバメにカラス。いろんな鳥の集団ねぐらに注目してきたのに、目の前にあったゴイサギの集団ねぐらを完全スルーしてた〜。
というわけで、昼間ゴイサギが集まってる場所にちょっと注目中。調べている知り合いがいるので、見つけたら教えてあげるだけだけど。ため池のちょっとしたヨシ原にゴイサギが入り込んでる事が多いよね。一時期は、長居植物園の大池にも数羽いたけど、近頃は見かけない。
ハチやアリを食べる動物をリストアップしなくちゃならないらしい。とりあえず陸上脊椎動物でいいだろう。
いわゆるアリクイは、実際に主に喰ってるのは、シロアリ?
鳥ならまずはハチクマ。
大阪に干潟は数あれど、まああんまりないけど、一番大きいのは…。その前に、大阪の干潟を振り返ってみよう。
まずは淀川。淀川河口から大堰までは、左岸右岸ともに小さい干潟がけっこうでる。が、大きめなのは、左岸の海老江、右岸の柴島と西中島〜十三といったところ。淀川より北となると、矢倉緑地の神崎川側。安威川の相川駅のちょっと上流辺りだけだろうか。
淀川以南の大阪市内では、まずは南港野鳥園。そして今なら夢洲に少し干潟がでる。大川の源八橋辺り。そして平林貯木場に西のはずれにも干潟が出るんとちゃうかなぁ。
大和川はおいといて。
大和川以南では埋立地、一部の海岸、河口部に分けられそう。埋立地では、阪南2区に干潟が再生されている。近頃は入ったこと無いけど、泉大津市のフェニックス埋立地にも干潟があったかと。堺7-3区埋立地や助松はもうないよね? 海岸では阪南市の海岸は全体的に小規模ながら干潟がけっこう出る。うろ覚えだが番川河口西の淡輪の海岸にも干潟が出るんじゃなかったっけ? 河口で干潟が出るのは、大津川、近木川、佐野川、樫井川、男里川、茶屋川、落合川といったところ。
と数え上げるのは簡単。狭いところが多いので、そこそこ広い干潟になってるとこだけに絞るとさらにリストは短くなる。広さトップ10は、神崎川河口、海老江干潟、十三干潟、柴島干潟、南港野鳥園、大和川河口、大津川河口、阪南2区埋立地、樫井川河口、男里川河口ってあたりか。
このノミネートから一番広いのを選ぶと…(効果音)…。大和川河口! ちょっと大津川河口も捨てがたいが、ヨシ原入れたら意外と十三干潟も? まあとにかく大和川河口が大阪で有数の広さを誇る干潟には違いない。
ちなみに数年前まではもっとランクは低かったと思う。ここ2年ほど、少し上流で浚渫工事を繰り返していた。それまでは湾岸線より河口側は割と深くなっていたのだけど、この春、妙に広くなって広い干潟が出てる。というのに今日気付いた。ベントス相も調査した方がいいんじゃないかな?
師匠方が、若者に合コンの極意を授けていた。合コン初心者なので、一緒に勉強させていただいた。
合コンで、昆虫が好きです。というのは禁句らしい。ましてや、虫の顔が大好きです。は、ありえないらしい。面白いと思うけどなぁ。どうやら、男子ならありでも、女子にはダメな事があるらしい。さらに女子大学院生は、色々苦労するらしい。なんか面倒。
若手は熱心にメモをとっているのだが、今一つ師匠の教えが分かっていない様子。せっかくなので、門前の小僧が師匠の教えをまとめておいてあげようと思う。
師匠の教えの基本方針は、二つに要約できる。
1:合コンはできるだけ多くの人に知り合う場なので、多くの人に受け入れてもらいやすい間口の広い話題を選ぶべし。
2:自分の情報の提供は最小限に小出しにし、訊ねられたらすかさず訊ね返し、できるだけ長く会話のキャッチボールを続けるべし。
1について詳しく解説すると。昆虫の話は論外、本や映画の話も人によって好みの分野が違うのでダメ。一番良いのは旅行の話。大師匠はとにかく旅行推しで、他の話題にはすべてNGが出ていた。厳しい。
2は、情報を小出しにすることで、会話のキャッチボールを長引かせることができる。同時に自分をミステリアスに見せることにもなるという理屈らしい。さらに言えば、人は結局自分のことを喋りたいだけで、他人の話を長々と聞く気はないのである、という理論があるようす。
で、教えを受けて、若者はなんども合コントークのシミュレーションに挑戦していた。
「ご趣味はなんですか?」
「田んぼで虫をとったり…、じゃなくって、旅行です」
「どこに行くんですか?」
「イギリスとか」
「イギリスはいいですねぇ」
「そうですねぇ」
趣味を尋ねられたら「旅行」と答える、までを身に付けるのが精一杯で、会話のキャッチボールがまるでできない。問われた事だけに答えて、問い返さない、話を膨らませないってのは、どうみても嫌いってサインだな。
合コンに向いてない若者は、そんなステージに上がって、広く生殖相手を求めるのではなく。自分と同じ趣味の人間が集まっているステージを見つけて、そこでキセキのマッチングを目指した方がいいんじゃなかろうかと思わされた。
一方で、師匠方の話を聞いていると、一種のゲームとしてみた合コンはちょっと面白そう。彼氏を見つけなくっちゃ!と思うと失敗するけど、単なるゲームと見なして、ロールプレイングするだけなら楽しめるかも。相手は男ではなく、ワークショップに来た子どもと思うとか。
むか〜し昔のことじゃったぁ〜。という事で、狛犬が狼を食べる話が、日本昔話であるらしい。教えてくれたのは、小学3年生くらいだろうか。ワークショップの導入の間、ずーっと話をしてくれて、進行を遅らせてくれたお友達。その歳でどうして日本昔話を知ってる?
やっぱり一番は防護服を着て、スズメバチの巣に近付き、カチカチ言ってるのを聞くことだと思うねん。
むとある大学の博物館資料保存論のシラバスを見た。最後の2日は、「自然環境の保護」となっていた。自然環境は博物館資料なのであった。そして博物館資料としての自然環境の保護についての講義が展開されるらしい。興味深い。
この5日ほど、早起きして滋賀に通った。片道2時間ほど。世の中には、毎日4時間かけて通勤に往復している人も多いらしいから、とくにたいしたことないんだろうが。日頃歩いて10分で通勤してる者としては、めっちゃ面倒。
で、滋賀に何をしに行ってたかというと、日本生態学会大会というのに出席してた。といっても学会発表しにいったのでも、単に話を聞きに行ったのでもなく、本を売りに行ってたりして。わざわざ休みをとって、早起きして滋賀まで通い。ろくに講演も聴けずに本を売る。そして、あまり売れない…。ちょっと悲しい5日間であった。
それはさておき。今回の生態学会大会は、EAFESという国際的な学会の大会も兼ねていたらしい。EAFESが何かはともかく、海外から発表者がやってくる。となると海外からの客人に分かってもらえるように、英語での発表が推奨される。日本語での発表も可能だが、できるだけ英語で発表するよう勧められていた。蓋を開けると、発表の英語と日本語は半々くらいだったろうか。
英語での発表は、世界にはばたく研究者とその卵には、経験・練習になっていいんだろうが、英語がわからない参加者にとっては大きな障壁になる。多くのアマチュア研究者を抱え、その貢献が期待される学会では、英語中心の学会大会運営は、国内アマチュア育成に大いに妨げになると思った。
生態学会大会には、プロの研究者や大学院生以外にも、アマチュアの生態学研究者や生き物に興味を持った人が足を運ぶ。関西での大会ということで、知った顔にもたくさん出会った。英語が苦手な人が多い様子。英語で話をされたらもちろんわからないし、英語だけで書かれているポスターも読めない。英語のポスターでも日本人発表者なら日本語で話してくれたりするのだが、どれが自分の興味のあるポスターかが分からない様子。この障壁はとても大きい。高い参加費を払って興味を持って来てくれているのに、とても残念な感じ。
日本生態学会は微妙な立ち位置だとは思うけど、年次大会は下手に国際学会を兼ねない方がいいと思う。ごくまれにやってくる国際生態学会は、規模が大きく、世界各地から大勢の外国の研究者がやってくるので、英語の壁を破るだけのメリットがあるとは思う。でも、プチ国際学会との合同開催はデメリットの方が多いと思う。自然史学会連合に加わっているような学会はよく考えるべき。
英語のできるプロの研究者を育成するのと、数多くのアマチュア研究者の裾野を拡げるのと、各々の学会の目的をよく考える必要があるんだろう。せめて、スライドやポスター、プログラムは、日本語と英語の両方表記を原則とすべき。
レッドリストと言えば種を選ぶのが普通。生態系あるいは場所を選んでみたらどうだろう? という話がある。勉強してきてみた。
うまいやり方を思いつけば、すごい良いかも。でも、さほど変わらない可能性もある。説得力のある有効な概念になるかは、まだまだこれからな感じ。
久しぶりに生態学会大会に参加。種子散布の研究の話をいくつも聞いた。シードトラップを使った研究もいくつか混じる。シードトラップっという手法は、当然ながら限界がある。それを押さえず議論されてる場面を時々見かけた気がする。他山の石としなくては。
母樹から色んな距離にシードトラップを設置して、どの位の距離に種子が散布されるかって調査は、風散布のタネには有効やね。散布後の種子の二次散布もあまり考えなくてもいいし。
一方、貯食散布が重要になる場合(ドングリとか)、ほとんどシードトラップでの研究はされてないみたい。まあ当たり前か。
問題は被食散布な果実の種子散布調査。母樹からさまざまな距離にシードトラップを設置、林内に一定間隔でシードトラップを設置、林分の境界からさまざまな距離にシードトラップを設置とまあ、シードトラップを使って散布距離を評価しようとしてるけど、問題が多すぎて、どう考えたもんだか分からない。オープンな場所への散布の評価の場合、止まり木効果も問題となるが、むしろここでは特定の散布者の効果しか評価できない点を問題視しよう。
シードトラップはしょせんシードレインをトラップするだけ。空中を運ばれる場合か、母樹から下に落ちるのしかトラップできない。完全に鳥散布と分かっている種について調べるならいいけど、そんな種はあまり多くない。それが分かっているなら苦労はない、ってケースの方が多い。端的に言って、哺乳類による被食散布をまるで考慮できてない。
サルやクマは、木に登って大量に食べる。で、それをけっこうまとめて落として歩く。サルなら木の上から落とすこともあるけど、クマはたいてい地上で落とす。シードトラップには入らない。そもそもシードトラップは、広く万遍なく散布してくれないと、うまく検出できない。
母樹の近くで、果肉付きでシードトラップに入った場合、散布されなかったとしている研究がとっても多い。でも、おかしいやろ。中型食肉類はとても有力な被食散布のベクターだけど、木に登れないのも多い。そういう奴らは、母樹の下に落ちたのを食べて散布する。母樹の下に果肉付きで大量の果実が落ちるのは、こうした散布者を誘引する上で、とても効果的。それを散布されなかったとは何事か?
そして、鳥による被食散布の場合。鳥も母樹の下に落ちたのを食べるのもいると思う。地上性で果実を食うキジ科鳥類はタネも消化しそうだけど、シロハラやトラツグミなど、地上でウロウロしている果実食者は多い。
というわけで、シードトラップを使って研究するなら、よく考えて研究計画を立てよう。シードトラップを使った研究の話を聞く時は、誤魔化されないように注意。
第1話
東屋で平和に営巣していたスズメは、住処を追われた。そこでスズメは仲間とともに、悪の枢機郷タールベイダーの本拠地ナガスケに向かい、穴の中に見事飛び込み。新たな住処を手に入れた。
第2話
新たな住処を手に入れたスズメ達に、タールベイダーの反撃が始まった。まずは昨年末、タールベイダーはスズメ達の住処から巣材をすべて取り除き、その穴をふさいでしまった。スズメ達はいったん退却したものの、2月になると再びナガスケに結集しつつあった。そこに再びタールベイダーの魔の手が迫る。水の噴射で、ナガスケにスズメ達がほどこした装飾を剥ぎ取ってしまったのである。
第3話
それは今日のこと。度重なるタールベイダーの攻撃に対して、スズメ達の反撃が始まっていた。なんと年末にタールベイダーがふさいだ穴を、スズメ達が再び開けつつあるのであった。タールベイダーが発泡性の柔らかい素材で穴をふさいだのを逆手に取った攻撃である。スズメ達に穴を開けるフォースがあるとは知らなかった。フォースがスズメ達と共にあらんことを。
人は弱いもので、しばしば快楽に溺れてしまうのである。ご存じの通り、人がしばしば溺れる快楽に散髪がある。当然ながら、散髪されるのではなく、散髪する方である。たぶん他人の髪を切るのも、自分の髪を切るのも快楽としては同じ。だから散髪屋に行った時、本来金を払うべきは、散髪する側なのである。快楽に溺れつつ、お金までもらうという、多くの散髪屋で見られる光景は理解に苦しむものである。
残念ながら、散髪屋を名乗ってないと、そうそう髪の毛を切らせてくれる人はいない。仕方がないので、自分の髪の毛を切ることになる。自分では遠慮もいらなくていいのだけど、歯止めがかからないので、大変危険である。
先日、とある恐いお姉さんから、あんたは後ろ髪が伸び過ぎやで、とお叱りを受けた。恐かったので、散髪することにした。それがいけなかった。歯止めがかからない。ちょっと切るつもりが、あれよあれよと言う間に、めっちゃ髪が短くなってしまった。ほとんど刈り上げである。
というのが、3日前の夜のこと。おかげで、ヒトにおける重大な行動学上の性差を発見したので報告しておこう。
ほぼすべてと言っていいくらい、女性は突然短髪になったのを見て、「私はあなたが散髪した事実に気が付きました。」というサインを出す。端的に言えば、「髪が短くなってる」てな事を言うわけ。中には感想を言ってくれる場合もある。はっきり言って、散髪についてコメントしない人は女性ではない!と断言しても過言ではない、と言ってもさほど言い過ぎではないくらい。
一方、男は誰一人、髪型・散髪についてコメントしない。これまたコメントする奴は、男じゃない!とでも言わんするくらい。まあ、これはよく分かる。女性が髪を切ってきても、まずそのことにコメントなんかしない。もちろん気付いているけどコメントしないわけ。髪を切っても全然気付いてもくれないという不満を聞くこともあるが、これは間違い。気付いてもコメントしないだけなのである。だいたい、見たら髪を切ったことは分かるのに、なんでまたわざわざ分かり切ったことをコメントせなあかんねん、てなもん。
こうした男女の行動上の違いは、服装や化粧などにも共通する。服装の場合は、多くの男はほとんど注意を払ってない可能性も高いが…。他人の外見へのこだわりの違いと同時に、コミュニケーション方法の違いのような気がする。どうして違うんだろう。
北の国から大阪湾のヒメウの記録を整理するねん〜。という声が聞こえてきたので、少し調べてみた。
まずは自分の観察記録。一昨年9月から大阪湾岸をウロウロしてるが、あまりヒメウには出会わない。
◆2010年11月22日 兵庫県洲本市由良:成ヶ島南側
→生石岬と友ヶ島の間なので、ギリギリ大阪湾。
◆2012年3月13日 大阪市此花区:夢洲
→カワウの集団ねぐらに1羽だけ混じっていました。
と2つだけ。でも、昨日、同じく成ヶ島の南で海を見ていたら(ほんとはウミスズメを探していた)、ヒメウっぽいのが北に飛んでいった。真面目に探せばもっといるのかも。
ちなみに日本野鳥の会大阪支部が公表している記録を探してみると、
◆『大阪府鳥類目録2001』(日本野鳥の会大阪支部2002)には、
・1979年1月14日 淡輪海岸
・1996年12月18日 泉佐野市佐野漁港
の2つが載ってるだけ。
◆『大阪府鳥類目録』(日本野鳥の会大阪支部1987)には、上記淡輪海岸の記録だけが載っていて、「堺市浜寺、二色浜、岬町など大阪湾南部の沿岸で稀に見られるが、最近は下記の1例の記録しかない」とある。
◆『むくどり通信No.157〜218』の鳥信記録をひっくり返してみると、
・2004年1月11日 泉大津市フェニックス(むくどり通信No.171)
・2010年1月16日(2月14日) 岸和田市貯木場(むくどり通信No.206)
出てきたのは2つだけ。
少なくとも1970年以降で、大阪府でのヒメウの記録は5つしかない? 他にもあったら教えてね。
で、兵庫県の過去の記録はどの文献を探せば分かるんだろう?
漁の風景というより、水揚げする漁港の風景。
とにかく淡路島の漁港で、いろんな意味で一番盛り上がってるのは岩屋港。たぶん水揚げ量が多いんだろう。次から次へと漁船が帰ってきて、その後ろには数百羽のカモメ類。漁港は大忙し。
去年と一番違うのは、カメラマンの数。今日は、天気がよかったせいもあってか、80人からのカメラマンが、でっかいカメラを持って待ちかまえてる。カモメ類の大群にも驚くが、カメラマンの大群にも驚く。
クスノキ果実の気持ち:鳥さん達が食べてくれるのを待ってたけど、そろそろ時間切れ。果柄が落ちちゃう、果柄が落ちちゃう。あ〜れ〜。
トウネズミモチ果実の気持ち:鳥さん達が食べてくれるのを待ってたけど、そろそろ時間切れ。あ〜、干からびてきてしもた。もう鳥さんには食べてもらわれへん〜。
海岸をウロウロ調査。3月というのに、寒い。気温は低いし、風が強い。と、思ったら、歩き回っていると、今度は暑くなってくる。思わず1枚脱いだ。と、今度は雨。かと思いきや、みぞれが降ってくる。濡れるし、寒い。寒いか暑いか分からん!
誰かがスッポンの水槽にパンを入れた。食パンっぽい。水の中でわやわやして、水がすごい汚れてしまった。仕方がないから、水の入れ替え。まあ、ちょうど水が汚れてきてて、水替えしなくっちゃと思ってたから、いいきっかけではあった。
水槽の入ってる水は、大きめのバケツに5杯。この位なら、すなおにバケツですくって汚い水を捨て、バケツで新しい水を運んだ方が早い。せっせと汚い水をすくっては捨てる。
水が減るにつれて、スッポンくんの機嫌が悪くなる。その様子はカミツキガメやワニガメそっくり。水さえあれば機嫌がいいが、水が無くなると暴れ出す。かみつきにくる。とたんに恐くなる。その上、水槽からの脱出を図りだした。いつもグータラなスッポンくんにあんな技があったとは! 水槽の壁沿いに立ち上がって、首を伸ばせば、水槽の外に頭は出てる。放っておいたら脱出しそう!
急いで新しい水を投入。頭が浸かった辺りで、とたんにスッポンくんの機嫌が良くなった。これで一安心。スッポンを侮るなかれ。
スッポンの水槽にパンが入れられたのはこれで2回目。犯人は同じ人物だろうか? どんな動物でもパンを喰うとでも思ってるんだろうか? できれば、カメの餌を買ってきて入れてくれたらいいのに。
ちなみに、このスッポンくんは、けっこうみんなに可愛がられているらしく。先日も、水が多すぎてスッポンが息ができず、泳ぎ回ってる! 何とかしてあげて! という意見をもらったりした。スッポンは首がギューンと伸びるから、ちゃんと息はできるのに。泳いでいたのは、きっとなんか機嫌が悪かったんだろう。
みんなスッポンのことをあまり理解せずに、可愛がってる感じ。可愛がるなら、まずは理解するところから入って欲しい。とはいえ、「スッポンはパンを食べません」なんて貼り紙するのはお馬鹿な感じだなぁ。
博物館は社会教育施設なので、色んな人と教育という流れの中での付き合いができる。学校教育とはちょっと違う社会教育。一番違うのは、ユーザーのニーズの幅の広さかと。当然ながら対応の仕方もさまざま。
申し訳ないんだけど、まあ大人と付き合うときは、原則として自発性重視の自己責任。生きもの好きといった奇妙な世界に足を踏み入れて、社会不適格者になろうと(実際けっこうなってるような…)、当局はいっさい関知しません!
でも、子どもと付き合う時は、ちょっと違う。なんせ、これからの長い人生を左右してしまう恐れがある。また影響されやすい年代でもある。博物館や自然に興味を持ってもらえるなら嬉しい。でも、将来、生きものの研究者になりたいとか、学芸員になりたいとか、うかつに思われたらどうする? 勧めるのか諦めさせるのか? 簡単な道ではないだけに悩む。自己責任というのはあまりに無責任。とは思うけど、じゃあどうしたらいい?
で、結局は、ドキドキしながら見守るしかない。とにかく大学に行った後は、もう大人。そっからは自己責任だろう。でも、進路を決めて大学に入るまでは、ほんとに心配。関わったみんな心配やけど、関わりが多ければ多いほど心配。博物館好き、生きもの好きほど心配。入試に失敗したら、さらに心配。力になれることがあれば、力になるんだけど、あんまり役に立たない。とりあえず心配してるだけ。
今日、大学に合格したという報告を受けた。心配してた一人。希望の方向にとりあえずスタートできそう。よかった。
とても優秀なのに、なぜか入試に失敗する子がちょくちょくいる。こちらの評価は、研究能力、作業能力、理解力、本当の意味の頭のよさ。大学入試とは、かなり違う。
もう一人、とても心配なのがいる。奴もうまく行くといいなぁ。
今日は、もうすぐなくなる自然をいくつも案内して頂いた。もうなくなりかけているのもある。それが大規模工事の現実だけど、目の当たりにすると、とっても憂鬱になる現実。誰も気が付かないまま、失われた自然も多いだろう。そういう意味では、目の当たりにして、調査もされて、少しでも救えないか考える機会があるだけましかもしれない。でも、その多くは失われると思うと、やっぱり憂鬱。
もうすぐ道路の下になって、埋め立てられるため池。周りの木は既に切られてしまってる。妙に見晴らしの良い場所に、ため池の水面だけが残ってる。
希少な水草が何種も確認されているそうな。メダカもいるそうな。夏には綺麗な花が水面を覆ってたりしたそうな。水草の希少種だけでもどうにか救えないかと相談。そのために現場を見に来た次第。
冬なので、希少な水草は目に付かない。水の中には、ウシガエルのオタマジャクシがいっぱい。水網ですくったらいっぱい入ってしまう。いつもなら特定外来種を減らさなくっちゃ、と思うのだけど、どうせもうすぐ埋められるため池なので、そのまま池に戻した。同行の人がメダカがすくった。池に戻しても死んでしまうだけなので、持って帰る。
水際をイシガメが歩いていた。とりあえず捕ってみる。この子も池に戻しても埋められてしまうだけ。周囲の林もなくなって、歩いて行けそうな範囲に、埋められないため池は見あたらない。
ふと見ると、尻尾の先が切れてる。前足はどちらも手首から先がない。木を伐採する作業の時に、事故にあったんだろうか?
連れて帰ろう。
木の伐採、田んぼの埋立で、すでにたくさん生きものが失われたはず。これから埋められる池にいる生きものは、このままなら死ぬことが決まっている命。こういったことを無くすのは無理だけど、減らすことはできないかなぁと、改めて考えさせられる。
車で高速道路を走っていても、こんなことにはまったく気付かない。そんなこと考えていては高速道路を走れない。でも、少しは想像してみた方がいいんじゃなかろうか?
リュックを背負って、だいたいどこにでも出かける。だいたいいつでも口がちゃんとしまってなくって、ちょっと開いてて、中身が少し見えてるんだな。我がリュックの伝統というか、持ち主の性格というか。手提げの籠は口が閉まってなくても中身は落ちないように、リュックの口が少々大胆に開いていても、中身は落ちないんだよ。しゃがんで下を見たりしたらやばいけど。
で、観察会なんかに行くと、よくこんなやり取りがある。
リュックの口、開いてるよ。
え、ほんと。
閉めてあげるね。
ありがとう。
近頃はこんなやり取りが多いかも。
またリュックが開いてるで。閉めといたるわ。
ありがとう。
これが普通になってる。
先日、調査にでかけた時、一人でリュックを背負ってウロウロしてると、通りががった知らないおじさんに声を掛けられた。
リュックが開いてるで。
言わずと知れた人見知り。観察会でもないのに、知らない人と話をする準備はない。びっくりしてすぐに反応できずにいると、
閉めといたるわ。
と閉めてもらった。日頃、リュックの口を閉めてもらうのに馴れているので、ぜんぜん違和感がない。しばらくして気付いた。見知らぬ人にリュックの口を閉めてもらうのはいかがなものかと。
今日、またリュックを背負って調査でウロウロ。後ろから、見知らぬおじさんに声をかけられた。
リュックの口が開いてるで。中身盗られたらアカンから、閉めときや。
また驚いて反応できず。むにゃむにゃ答えて、足早に逃げた。
なぜ、みんなリュックの口が開いてるのが気になるのか? 見知らぬお兄さんに声を掛けるほどに。
なぜ、2度ともおじさんなのか? おじさんに声をかけられやすいタイプなの? 次の機会にはきれいなお姉さんで、よろしくお願いします。でも、おじさん以上に反応できなさそう。
冬になって、葉っぱの落ちた枝に。あっ、メジロの巣。ってゆうんじゃなくって、営巣中の巣を見つける。
とにかくその繁殖生態は、キジバトにそっくり。
共通点は、関西にのみ分布していて、生息域が極めて限定されてること。なぜか近畿地方固有種の話を連続して聞く機会があった。身近に本気ですぐに絶滅しそうな種がいるんだな。イタセンパラだけじゃないんだな。離島だけじゃないんだな。
ハリマテンナンショウは、兵庫県限定の希少種。その名の通り、播磨とかの限られた場所にだけ生息しているらしい。繁殖個体全部の数を数えるのが可能なほど、個体数は少ない。そして意外と普通な里山にいる感じ。
ヨドゼゼラはその名の通り、淀川水系だけにいる。琵琶湖淀川水系の固有種ってのは数多いけど、琵琶湖以外の淀川水系だけの固有種は数少ない。まあ、かつては琵琶湖南湖にもいたらしいというんだけど。これまた、意外と身近な河川敷や水路に生き残ってたりするらしい。
そもそもなんでこんな身近な場所で、固有種が種分化できたんだろう? ここで種分化するなら、どこででも固有種ができそうな感じ。種分化って意外と簡単やな。こんな調子で、日本各地に固有種がいるのかな? そして希少種、固有種って身近やな。というのが、ハリマテンナンショウやヨドゼゼラの話を聞いての感想。
もともと生息範囲は限られているけど、そのエリア内ではごく普通種だったんだろう。でも、今は絶滅寸前といっていいくらい。まとまった個体数が生息している場所が、少なすぎる。そこに何かあったらあっさり絶滅。なんて脆弱な。
近頃は、遺伝子研究が進んで、さらに分類が細分化に向かっているから、さらに地域限定の固有種は増えていきそう。固有性って分かりやすいから、ある意味、地域の自然を守る上ではいい旗になるかも。そういう保護運動ばっかりでいいのかは疑問だけど。
10年じゃなくって11年という中途半端な間の変遷。変遷といっても、11年前と今年を調べただけ。アバウトだなぁ。でも、結果は興味深い。端的に言えば、めっちゃ減ってる。半減以下。けっこう網羅的な調査なので、見逃してるってことはないと思う。思いのほか深刻な事態かも知れない。
ちなみに減りまくっているのは、ユリカモメやカモメ。さほど減らずに耐えている感じなのは、ウミネコとセグロカモメ。この違いは何なんだろう?
越冬している間は、人との関わりが強いカモメ類。ユリカモメなら人からの給餌。その他のカモメ類も漁業との関わりが強い。大阪湾の漁業がこの11年になにか変わったのかがまずは気になるところ。でなかったら、繁殖地に原因を求めたくなる。
昨年の繁殖期に、大阪府の農耕地周辺の鳥の分布をみんなで調べた。今頃になって、調査結果で分布図を作ってみた。
少なくとも大阪府でみる限り、オオヨシキリやセッカ標高100m以下にしか生息してない様子。例えばヨシ原、例えば草地が、そもそもあまり高い所にないって事もあるけど、まったくないけじゃない。
ヒバリやケリの標高の壁は150m付近かな。これまたあまり高いところに田んぼは多くないわけだけど、無いわけじゃない。例えば能勢町にはヒバリはいない様子。ただケリはごく僅かだけど、能勢町にもいる。他の場所での分布を見ても、ケリの方がヒバリより少しだけ高い場所にもいる。
スクミリンゴガイやカブトエビも、標高100m以上にはあまり分布しないっけ? こやつらは温度条件の問題かなって思うけど、鳥はどうして標高の影響を受けるの? 種によって微妙に違うのもどうして?
2月いっぱいを目処に、大阪の田んぼをウロウロして、越冬している田んぼの鳥の生息状況調査。それも今日で一段落。
田んぼで越冬する鳥として、いろいろリストアップしたけど、コミミズクやトラフズクはろくにおらんし、タゲリも滅多に見かけない。チョウゲンボウやノスリなど猛禽類はいるにはいるけど数は少ない。ってことで、もっぱらケリとヒバリとタヒバリを探して回ってるようなもの。繁殖期にはやかましいほど目立つケリとヒバリだが、非繁殖期には静か。見つけるのも一苦労。と思っていたが、そうでもなかったり?
2月15日 泉大津市〜高石市〜和泉市を歩いた。ケリもヒバリも見つけにくい。
2月16日 豊中市〜箕面市を歩いた。ケリもヒバリも見つからない。見つけにくいから、というより、そもそもほとんどいないエリアかもしれない。
2月17日 大和川で水鳥調査。ヒバリがいるコースなんだけど、ヒバリは見あたらない。
2月19日 八尾市〜柏原市〜太子町〜河南町を自転車で走り回る。ヒバリがよく見つかる。なんとなれば、けっこう囀ってるから! ケリも場所によったら、騒いでくれてて目立つ。騒がなくても、あの特徴的な声を時々出してくれる。
2月20日 大東市〜四条畷市を歩いた。ヒバリは囀ってない。ケリは少し鳴いてる。
2月21日 八尾市〜東大阪市〜寝屋川市を自転車で走り回る。ヒバリは囀る、ケリもけっこう声を出してくれる。
2月22日 高槻市〜茨木市を自転車で走り回る。ヒバリは見つからない。このエリアは繁殖期でも少ない。ケリは場所によってはメッチャ騒いでる。もう完全に繁殖期の気分。
2月23日 枚方市〜寝屋川市を自転車で走り回る。ヒバリメッチャ囀ってる。ケリもあちこちで騒いでる。
調査してるエリアが違うので判断しにくいが、ザクッと言えば2月20日前後から大阪の各地のヒバリは囀りだし、ケリはなわばり防衛っぽい行動を始めている感じ。ってことは、繁殖期モードに入ったってことやね? 田んぼで越冬している鳥の調査のはずなんだけど、これでいいのか?
見つけやすくなるのはありがたい。でも、見つけやすくなってから調査した場所と、そうでない場所で見つけやすさがそもそも違ってしまってる。これもいいのか?
いろんな課題ができてしまったが、それはさておき。大阪では田植えは5月以降。多くの場所では、6月になってからのはず。田んぼに水が入るのも5月に入ってからかなぁ。田起こしはいつだろう? ともかく3月半ばくらいに営巣を始めてしまえば、田起こし前に営巣を終えることも可能かもしれない。早く営巣するとヒナの食物は少なめかもしれないが、人間との軋轢は減りそう。その兼ね合いの中で、田んぼで営巣する鳥の繁殖期は決まってるかも。人の活動の影響を強く受けてるとしたら、面白いなぁ。
ミミズクの耳は頭の上、フクロウの耳は、あらどこだ?
マスコミから問い合わせがあった。フクロウ類の頭骨が見たいという。耳が左右非対称なのを撮影したいというのだ。ホネ見てもほとんど左右非対称に見えませんよ。ホネ展の時、同じ事をしようとして、挫折したんだから。
と答えて、思い出した。非対称の耳を持ったフクロウ類の頭骨。『動物生態大図鑑』(東京書籍)という本をもらったのだが、先週の金曜日にパラパラと見ていて、116ページに釘付けになった。キンメフクロウの頭骨を正面から撮った画像が載っているのだが、明らかに耳が左右非対称。左がとっても下にある。気持ち悪いくらい非対称。うちにあるフクロウ類の頭骨をもう一度見直さなくっちゃ、と思ったところだった。
さっそくホネを見てみた。簡単に引っ張り出せるトラフズクとワシミミズクの頭骨を見る。やっぱり耳の左右対称性はよく分からない。ってゆうか、そもそも正面から見ると、目の後ろに隠れて耳は見えない。正面から耳が写るキンメフクロウはどうなってるんだ? 仕方がないので後ろから見てみる。よーく見ると耳の左右非対称が少しはあるみたい。トラフズクは、右が少し上がってる。なぜかワシミミズクは、左が少し上がっていた。
やっぱり、たいていのフクロウ類では、ホネでは耳の左右非対称はあまりはっきりしないんだと思う。皮付きで見れば耳の左右非対称ははっきりしてるんだけど。ホネで分かるキンメフクロウはちょっと変わってる。そういえば、アオバズクは皮付きでも耳の左右非対称はあまりはっきりしない。どころか、耳がそもそも小さい。これって食性や採食行動によって変わるんだろうか? 夜行性で、聴覚中心にハンティングするフクロウ類ならホネでも耳の左右非対称がはっきりわかるのかなぁ? トラフズクやワシミミズクはネズミ以外もけっこう喰うからあかんのかな? フクロウ類の食性(あるいは聴覚への依存度)と形態の関係を調べると面白そう。
以前から知ってる方だが、以前から知ってる事、初めて知った事を交えて、総合するとマニアの力は偉大だと認識させられた。
子どもの頃からの貝マニアだったとは初めて知った。子どもの頃、採集したり、もらった貝をちゃんと保管していて、とてもキレイ。さらに偉大な事に、採集地・採集日の情報をちゃんと残している。さらにアラレタマキビとか超普通種もちゃんと採集してるんだな。
その上、それがまた1950年代の標本なんだな。今となっては、50年以上前の貝類相を知る貴重な標本。一級の自然史資料だと思う。
ってゆうか、若くしてこれだけしっかりした標本を残すって。いったいどんな子どもだったんだろう? とにかく、貝や虫を採集してる現代の子どもたち(もちろん大人も)見習って欲しい。
ちなみに見せて頂いたのは、その貝のコレクションではなく、それを撮影したスライドショー。これがまたすごい。一つの貝を3面から撮影して、並べてある。撮影して取り込んで、背景消して、大きさ揃えて並べて、採集データをつけて。一つするのに2時間くらいかかるらしい。それが300枚以上。下手な図鑑より画像のクオリティは高い。
こっちは死ぬほど時間がある人でなければ、真似しない方が無難かと。とくによい子は真似しないこと。
わが公園の池に、この冬はバンが2羽いる。片方は嘴が黄色と赤色、もう片方はあんまり色がついていない。成鳥と幼鳥なんだろう。この2羽、けっこう頻繁に一緒に仲良く採食してる。年齢差もあるし、片方はまだ未成熟っぽいし、つがいじゃなさそう。でも、この池では繁殖してないし、親子でもなさそう。じゃあ、この2羽の関係は? こういう関係を連れと呼ぶことにしよう。
こうした成鳥と幼鳥の連れは、ハクセキレイでよく見かける。ってゆうか、非繁殖期の多数派のハクセキレイは、成鳥+幼鳥のコンビでウロウロしてる気すらする。なぜか成鳥2羽ってのも、幼鳥2羽ってのも見かけない気がする。ただ、近頃気になっているのだけど、ハクセキレイとセグロセキレイが連れになってることがある。連れは異種間でも成立するんだろう。
その気になって観察すれば、きっと連れは他にもたくさん見つかる。友だちって大切だよね。というのが結論?
前に話したことあるかのお。近頃、大阪の田んぼや畑の鳥を見てまわっておるんじゃが、昔とはすっかり変わって、あんまり鳥がおらんのじゃ。
昔といえば、思い出すのは25年ほど前のことじゃ。まだ10歳位じゃったかのう。先輩と巨椋干拓地の冬鳥のセンサス調査をしとった。それは大変な調査じゃった。数えなあかん鳥がめっちゃおるんじゃ。
その頃、まだ巨椋干拓地は、道路で縦横に区切られておらず。毎冬コミミズクが10羽以上越冬しとった。調査で畦道を歩くと、左右からツグミ、ヒバリ、カシラダカが次々と飛び立つ。タヒバリやスズメ、カワラヒワの群れも混じってとっても賑やかで、調査は忙しかったもんじゃ。
ところがどうじゃ。この冬、大阪の田んぼの周りを歩いても、何にも飛び出さん。ツグミが少ないのは今年は仕方ないの。しかし、カシラダカは影もなく、ヒバリやタヒバリはほとんどいない。スズメすら多くない。田んぼにドバトやムクドリの群れが下りてたら嬉しくなる有り様じゃ。田んぼや田んぼの鳥に何が起きたんじゃろう?
普段、朝食は食べないのだが、フィールドに出ると食べてしまう。違うな。山に行くと下手をすると夕方まで何も食べないことがある。でも今は農耕地巡り。市街地の周辺をウロウロ。トイレ目的でコンビニに入ったついでに、買い食い。
だいたい午前に1回、午後に1回。午前はパンで、午後はおにぎりが多い。食事をふくめて他に休憩はとらない。だから食べるのは、歩きながらか、自転車に乗りながら。片手で食べられるものでないと困る。となるとヴァリエーションが少ない。飽きてくる。
パンはけっこう色々あるけど、おにぎりはもっと工夫の余地があると思う。おにぎりというか、片手で持てるサイズのかたまりで、ビニールに包んで売れる物はもっと色々作れるはず。
パン食べて、おにぎり食べて。食べ飽きたら食べたくなるのは、こなもん! 片手で食べられるたこ焼きやお好み焼きがあれば、絶対に買ったのに。そばめしのおにぎり食べたけど、飯いらんしって思った。焼きそばが欲しい。あと、卵焼きとかも。ってことで、おにぎりにいろんな物を入れてるけど、そこから米を抜いてみたらいいんじゃなかろうか?
5日連続の農耕地巡りの真っ最中。今日が中日。地図を片手に、というか睨みながら。限られた時間の中で、出来るだけ効率良く、ある程度以上まとまった農耕地を出来るだけたくさん回ろうと頑張る。
昨年の6〜7月頃にも同じように農耕地巡りをした。前は繁殖期、今回は越冬期。当然ながら巡りたい農耕地は一緒。でも前にどんなコースで巡ったか、細かいルートはまったく覚えてない。
しかし、今回巡ってみて面白い事に気付く。行く先々でデジャビュがあるのだ。いやデジャビュではなく、実際前に来てる。目的地が同じなのは当たり前だが、農耕地へのアプローチ経路、農耕地から農耕地の移動経路。驚くほど見覚えがある。見覚えのある道を選んでるわけではないのに、行ってみると、ここ知ってる!って感じ。
目的が同じで、アルゴリズムが同じなら同じ答えが出てくるってだけだけど。そういう意味では、自分の安定したアルゴリズムに驚く。
このアルゴリズムが広く共有されているなら、同じ目的を持つ人が同じく選ぶ道があるってことになる。地図上に無数にある道のごく一部だけが、意味を持つ。ある種の構造化。
まあ、農耕地巡りをする人は他にまずいなさそうやけど。
とっても人見知り。そもそも他者とのコミュニケーションが苦手。
仕事でなければ、人前で話したりしない。知らない人とも喋らない。道で出会って世間話ってのも苦手。
なのに、なぜか話しかけられる。
ここんところ、冬の農耕地の鳥をあちこち見て回ってる。必然的に農道や畦道をウロウロ。私有地に無断侵入してる事になる。まあ伝統的に許される事が多いのだけど、怒られる恐れがある。仕方がないので、農作業してる人に出会ったら、軽く会釈するようにしている。
それがいけないのか、会釈すると話し掛けられる事がある。というか、昨日今日と連発している。なんだろ、他者を拒絶するオーラが弱まっているのか。このままでは、知らない人と道端で気軽に談笑する人になってしまう。人見知りというアイデンティティ崩壊の危機である。なんとかしなくては。とりあえずもう少しブスッとしてみよう。
自走自体は、すでに数日前にしていたのだが、ようやくそこで解剖が行われた模様。大きさは、150cm×250cmくらいかなぁ。まあ、普通の作業台サイズかと。トラ、シマウマ、マイルカ辺りにはちょうどいいサイズ。
解剖が終わったら、水で流せば綺麗になる。ライトはないけど、明るい場所に移動すればOK。なんせ自走式。短辺にちょっとした台が付いてるので、上から撮影とかもできる。ただ足場が悪く、足元が凹むので要注意。
何より素晴らしいのは、解剖対象を引き取りに行って、適当な場所まで運んで、そのまま解剖に移れるところ。充分大きな冷凍庫があれば、そのまま入れても良い。良いのかな? ここは要検討。冷凍したら二度と走らなくなったら困るな。まあ、そんなでっかい冷凍庫もないけど。
ってことで、いいなぁ。欲しいなぁ。軽トラック。
博物館NO.1を決めるとしたら何で決める? 展示室の面積。年間の来館者数。予算規模。収蔵資料数。スタッフ数。どれも上っ面やなぁ。本当は、バックヤードの充実と、利用者の満足度で勝負したい気がする。
収蔵資料数は重要やけど、単なる数ではなく質も考えたい。分野の拡がりも。何かの分野なら世界一的なのも。そしてそれを利用した研究成果。端的に言えば業績。ある分野で世界に名をはせるスタッフがどのくらいいるか、それこそ注目される業績・活動がどのくらい行われているかとか。これって、世間もそうやけど、むしろ研究者業界や博物館業界でのプレゼンスって側面が強い。ただ、一般からの評価とはちょっとずれそう。うまく広報すればいい気もするけど。
同時にもちろん利用者の満足度。研究者筋の利用者ももちろん大事やけど、普通に自然の好きな人、初心者からマニアまで、幼児からリタイヤ組まで、広い層に満足してもらうのはもちろん大事。それの一つの指標が来館者数やけど、それだけで評価されるのは釈然としない。満足度を入れたい。それはリピーター率? そして、コアな利用者の支持というのも大事な気がする。
自然史博物館は、研究機関であり、広く自然を知ってもらう入口でもあり、マニアの殿堂でもあるべき。それぞれの側面を評価して欲しい。全部を見渡しつつ、どこか売りになる特徴が突出したい感じ。たくさんの人に愛されるかどうかが、重要。ファンの数で勝負するのはどうかな。あるいはその地域でのファンの密度。
というわけで、No.1にならなくていい、世界に一つだけの自然史博物館。という月並みなオチ。
●2012年2月15日 調査熱
寒い日でも、調査に行くと寒くない。むしろ暑い。もちろん歩きまくってるからやけど、それだけではない感じ。どうもテンションが上がってるかららしい。
それが証拠に、調査が終わった瞬間に寒くなる。いや歩くの終わったからかもしれんけど、それだけやない。たぶん。
というわけで、調査に行くとかなりの熱を発生させる。ダイエットにピッタリ。ただ調査直後に暖かくしないと、すぐに風邪をひきそう。
●2012年2月14日 雨の日の調査
ザーザー降りなら諦める。鳥屋はハメハメハなのである。でも小雨だと…。林の鳥なら小雨でも諦める。でも、海の鳥なら…。日程的余裕もないし、調査できてしまうなら調査してしまう。
というわけで、今日は小雨が降る中。時々強くなったり、ほとんど雨が上がったりする中。大阪湾岸の水鳥調査に行ってきた。調査される鳥は濡れても平気みたい。小雨の中、水浴びをしているカモを見てると不思議な気がする。でも、調査する人間様は濡れるのは苦手。光学機器が濡れる。フィールドノートが濡れる。服やザックも濡れる。あー、寒かった。
●2012年2月13日 拾うべきか拾わざるべきか
とある河口にイノシシの死体が落ちてる。話には聞いていた。そこ毎月行ってるし。というわけで、今日行った。確かにイノシシの死体が落ちてる。デッカいなぁ。今日のザックには入らない。ってゆうか、車いるでしょ。ってことで、また今度拾いに来よ。と、スルー。
とある海岸を歩いた。タヌキの死体が落ちてたでしょ!と知人に言われた。幸いというべきか、ぜんぜん気付かなかった。タヌキの死体ならザックに入ってしまう。来月来た時拾うことにしよう。
さらにとある海岸。セグロカモメの死体が落ちてる。あ!ホシハジロの死体も落ちてる。でも、すでに剥製にはなりそうにない。どっちみちホネにするなら、もう少しホネになっておいてもらおう。ってことで、来週拾うからねと約束して、スルーして帰ってきた。
来月大変かも。まとめて車で拾いに来る?
●2012年2月12日 友の会の会員と非会員の間
友の会会員向けの行事があった。先月は非会員向けのがあった。同じ行事なのに、ちょっと違う感じ。まあ、友の会会員には顔見知りが多い。その上、すでにこの手の行事に何度も来ている人も多い。それに引き替え、非会員はたいてい初めてのご対面。その上、この行事も初めて。だから違うのは当たり前。だけど、そこではない違いを感じる。全員ではなく、平均的に興味の持ち方が違う感じ。ただ印象なのでうまく説明できない。友の会会員は馴染んでるけど、非会員の中には馴染まない人がいるって感じ。興味を持ってる方向性なのかね?
●2012年2月11日 ほらあの珍しいムシクイ、なんだっけ?
まいフィールドのセンサス調査。この冬は冬鳥がろくにおらず、ヒヨドリやメジロも少ない。調査はさくさく進む。調査も終わりかけ。なーんもおらんなぁ、と思いながら歩いてると、フウの木の方から妙な声が聞こえてくる。チィー、チィーって感じ。でもメジロやない。むしろヒヨドリが変な声出してるのかな?って感じ。でなければ…、なんだろう?
ちょっと急ぎ気味なんだけど、鳴き声の主を捜してみることにした。探さないと調査で記録できない。姿が見つからない。フウの木の向こうの木にいるのかな? でもフウから声してるみたいやな。で、ふと小さい鳥が動きまわってるのに気付いた。目立つとこに出てきたら、ムシクイ類だった。
それはもう直感。大阪で越冬する可能性のあるムシクイ類といえば、あれだ! 細かい特徴を見る前から招待は判った。で、動きまわるの追いかけて、特徴を確認。とにかく小さい。ヒガラ位の大きさ。全体に黄色っぽい。下嘴も黄色っぽい。脚も黄色っぽい。翼にはっきり2本の翼帯。頭央線はない。腰は黄色くない。やっぱりあれだ!
そこからが大変。正体は分かったのだが、名前を思い出さない。カラフトムシクイとちゃう方。エゾムシクイとちゃうし、ヤナギムシクイとちゃうし。ムジセッカ、チフチャフ。とにかく思い出せるムシクイ類の和名を総ざらえ。出てこない…。
バードウォッチングに来たと覚しき老夫婦がやってきたので、教えてあげる。あそこに珍しいムシクイがいますよ。ほら、あそこ。場所は教えたが、種名が教えられない。何だっけ?
しばらく観察してから帰ってきた。図鑑を見て確認したいけど、まず名前を思い出したい。思い出せない。イライラする〜。おもわずツイッターでつぶやく。教えてもらって思い出した。キマユムシクイ。
これから年々、こういうのが増えていくのかな? そのうち大人しく外部記憶に頼るようになるんだろうな。でも、もうしばらくは抵抗しよう。
●2012年2月10日 不良の溜まり場
不良と言えば学生を思い浮かべるが、社会人になっても不良はいるらしい。不良学生は学校をサボって、ゲーセンにでも溜まるのだろうか。タバコ吸ったりするのかも。不良社会人は、会社をサボって、とある建物の一画に集まって、メスや肉片を振り回したりする。こっちの方が危なそう。
本来、週末にするとあるサークルの活動。週末の部屋の争奪戦に敗れ、平日に活動する羽目に。でも、週末と同じくらいのメンバーが集まった。いつもと違うのは子どもがいなかったって事だけ。
アダルトに活動するなら、平日でいいやん。と思った今日この頃。
春休み、夏休みなんかは、子どもも来れるから、活動は平日設定で全然問題ないね。近頃、週末に部屋を押さえるのは、週末にスタッフの体を押さえるのも大変なので、平日でいいってのは助かるわぁ。
せいぜい有給休暇を消費していただくとしましょう。
●2012年2月9日 ツミはわかんね、タカは苦手
フクロウを拾った。と、送られてきたのを見たらコミミズクだった。まあよくある事なんだけど、今回はちょっと違う。なんせ送ってくれたのは、鳥の研究者。ギャグなんかな?
それともフクロウ類の識別は苦手?
と一瞬ちょっとバカにしたのだったが、考えてみれば自分も種類がわからず、困ったりすることが多い。とくにタカは苦手。そういえばカモメ類のややこしいのも分からない。もちろんムシクイ類やシギ類もさっぱり。
先日、みんなで河川敷を歩いていたら、タカ類がけっこう飛んで面白かった。思えば、昔はオオタカとハイタカの区別はさっぱりだった。でも、地元の公園にハイタカやオオタカが普通に見られる近年。見慣れれば、それなりに分かるもんで、なんとなくオオタカかハイタカの二択なら分かるようになった気がする。もちろん、鳥の野外での同定って、確実な確認はできないので、言ったら勝ちという側面が強い。強気で断言するようになっただけなのかもしれない。
あれはオオタカ。こっちはハイタカ。偉そうに断言してたのに、分からんのが飛んだ。ハイタカ程度の大きさ。でも、なんかなぁ。尾が短いし、なんか翼の感じが。他の人も変だなと思ったらしい。ハイタカと断言せず、ごにょごにょごにょ。よーく見るんだけど、尾が短いなぁ、でも小さいなぁ。わからんので黙ってみた。
あとから考えれば、あれはたぶんツミやな。関西ではツミは渡りの時以外は、かなり珍しい鳥。冬の河川敷で飛ぶ予定の鳥リストに入ってない。もちろん地元で頻繁に見ることもない。偉そうに言ってても、ちょっと見慣れないタカは分からないってことが判明。残念だわ。
というわけで、もっとタカ類を、とくにツミを勉強しなくっちゃ。関西でも増えてくれると、覚えられるんやけどなぁ。
●2012年2月8日 スーパースプレッダー疑惑
職場で次々と、同僚が3人インフルエンザで倒れたらしい。みんな数日間寝込むらしい。大変だなぁ、と他人事のように思っていたら、なんと感染源はお前じゃ!と言われてるらしい。たいへんな誤解である。誤解を解いておかないと。
自分の病気の経過を確認しておくと、先週の金曜(2/2)、調査中にしんどくなった。金曜(2/3)は念のためほぼ一日寝てた。夜から職場で会議。土曜(2/4)、一日寝たら楽になったので、サークルの観察会の後、夕方職場に来た。日曜(2/5)、鳥の観察会の後、疲れたので、すぐ帰って寝た。咳が出てた。月曜(2/6)、調査に行った後、疲れたので、すぐ帰って寝た。この日が一番咳がひどかった。火曜(2/7)、咳も収まってきてほぼ復活。普通に仕事。
一番辛かったのは月曜。風邪の最中に博物館に来たのは、土曜日だけなのでインフルエンザの潜伏期間が1〜2日とすると、今日辺りバタバタ倒れるのはちょっと遅すぎ。
さらに、こちとらインフルエンザになった覚えはない。聞くところでは、インフルエンザなる病気は高熱が出て、筋肉痛がするらしい。きっと食欲がなくなって、上げたり下したりもするんだろう。
それに引き替え我が病気は、微熱しか出ない、筋肉痛はない、食欲は変わらず、腹は減るし普通に美味しい。上げたり下したりの気配もない。何よりインフルエンザウイルスは見つかっていないのである(これは病院に行ってないからだけど‥)。微熱が出て、しんどくて、咳が出るだけ。これは風邪というものに違いない。風邪という名のインフルエンザ以外の謎の感染症。
さらに言えば、インフルエンザで倒れた奴ら(まだ3人らしいが)の内、二人は子ども持ち。子どもの学校でも、子どももインフルエンザが猛威をふるっている今日この頃。むしろ学校から子ども経由でウイルスをもらった公算の方が高い。なんせ、唯一の土曜日にほとんど接触してないし。
ただ、若干1名とは並んで座ってたな。でも、一緒に並んでた他のみなさんは元気なのに、一番元気そうなのだけが発症するのかな。
ただ知る限り、他にも2人。土曜日に接触した人が風邪(インフルエンザ?)引いてるんだな。そこはちょっと気になる。
咳がひどかったのは、日曜と月曜なんだけど、その時接触した奴らは誰もインフルエンザになってないのに…。
今日一番驚いたのは、みんな熱が出たら医者に行くらしいってこと。
●2012年2月7日 ある団体の新事業案
基本的には研究者が中核をなす団体。で、シンクタンク機能を重視しているはずなんだな。でも、一番機能していないのが、そのシンクタンク機能でもある。この春からは、とあるレッドデータブック改訂にも関わる。今までも関わった事があるけど、研究者集団であるなら、ご意見番的に重要な役割どころがあるはず。
各都道府県のレッドデータブックが出版されて、10年ちょっとが経って、軒並み改訂の時期を迎えている。生物多様性の10年まっただ中でもある。そして生物多様性基本法のおかげで、日本各地の地方公共団体は、生物多様性地域戦略を策定するのに四苦八苦している。いまほど、シンクタンク機能が求められている時はないはず。ってことで、新事業を立ち上げて打って出てみてはどうだろう? 新事業名は、生物多様性ご意見番事業。が実情だけど、生物多様性地域戦略評価事業とか生物多様性地域戦略支援事業とかなんとか。
頼まれたら支援して、頼んでこなければ勝手にダメ出しするってスタンスでよかろう。その存在が知られて(さりげに営業もしよう)、学者先生が建設的にコメントくれると分かれば、依頼もそこそこ集まるはず。なんせとある市では、とある学芸員さんの監修の元に地域戦略を作ってみたら、他の市とかの人にとても誉められてた。博物館があって、相談できる専門家がいていいですね〜、とか言われてたくらい。相談できる専門家のニーズはきっとある。
新事業はきっかけがないと、なかなか動き出させるのは難しいが、ちょうどレッドデータブック改訂に関わろうとする今なら頃合いはいい感じ。眠れるシンクタンク機能を目覚めさせよう。
まずは常設の委員会を作ろう。どうせレッドデータブック改訂絡みのチームがいるはず。で、その中で生物多様性地域戦略に関わっていく下地を作る。生物多様性地域戦略との絡みなしで、レッドデータブック改訂したってさほど実効性がない。さらに言えば、都道府県レベルのレッドデータブックに実効性を持たせるには、その都道府県のみならず、そこに含まれる市町村の生物多様性地域戦略を視野に入れる必要がある。
できれば、偉い先生方の名前を使って、やる気のある若者が動ける体制にしたいな。
てな妄想を膨らませている今日この頃。この事業で、少しでもましなレッドデータブックや生物多様性地域戦略ができれば、社会的意義はあるし。それでその団体が活性化すれば、さらに有り難い(ついでに経営的に楽になるとさらに嬉しい)。で、さてどう動かそう。
●2012年2月6日 港港に猫
岩屋港には、鳥ちゃん。すごい人なつこくて、誰にでも可愛がられている様子。すごい変な模様で、すごい特徴的。目が小さめに見える。この子は触らせてくれる。ただし、やはり餌をくれる人に愛想がいいらしく、いつぞやは餌をくれる男子高校生に甘えてばっかりで、こっちは見向きもしてくれない。嫉妬したことがある。
佐野漁港にも、一度可愛いネコがいて、触らせてくれたのだけど。その後、会えていない。あの子は元気だろうか?
由良にはたくさんのお友達。残念ながらすぐ逃げて触らせてくれない。模様は色々やけど、みんな尻尾が中途半端に短い。真っ白、ポン模様、ルカ模様、変な模様。誰一人近づいてもくれない。と思ったら、今日は2匹ほど、こっちにダッシュでやってくる。おお、ついに愛が通じたか!と思ったら、途中で何かが違うと思ったらしく、そのまま逃げていってしまった。どうやら、ある方向から餌を持ってきてくれる人がいて、その人と一瞬間違えられたらしい。
淡路島には漁港が多い。漁港にはネコがつきもの。でも、その割にはあまりネコの姿は多くない気がする。むしろ泉南の漁港周辺の方がネコは多い。とくに阪南市には多い。とくにとくに下荘漁港にはメッチャネコがいる。茶トラが中心。みんなあまり逃げなくて可愛い。淡路島にはなぜネコが少なめ? 漁港にやたらとアオサギとトビがいるのと関係ある? アオサギとトビは、子ネコくらいなら食べてしまいそうだなぁ。
●2012年2月5日 とある観察施設
とある探鳥地にある観察施設に入る機会があったので、勝手にその運営コストを考えてみた。
1階は水槽が20ほどあって、魚が飼われてる。海水の水槽もある。2階には事務室があるのかな。来場者にはただの通路。3階から鳥が観察できるようになっていて、今日はスタッフが一人。展示めいたものや、図書コーナーがある。野鳥関連の雑誌の最新号が並んでる。
入場料無料。まれに観察会してたはず。エレベーターはないみたい。隣に建物が引っ付いてるけど、そっちは無視しちゃおう。
委託費で必要なのは、警備、清掃、水槽バックヤード、空調関連。
スタッフは、毎日2〜3人ずつ。要所で水槽管理が加わって。観察会スタッフは別枠。って感じ?
あとは光熱水費と図書購入費、消耗品費かなぁ。なんか印刷物作ってたっけ?
どういう運営形態か知らんけど、指定管理に出されるなら、あそこの40%くらいの金額かなぁ。コスト下げるなら、水槽をやめるかなぁ。と、思わずつまらん事を考えてしまう今日この頃。
●2012年2月4日 友の会会員の増やし方
会員を増やさなくっちゃ、増やさなくっちゃ。とばっかり言ってると、勢力拡大ばかり狙ってるようで感じ悪い。でも会員が増えないと、安定経営に支障が出かねない。
事実上、お金の問題なのだが。金、金と言うのは、一層感じ悪い。難しい。
というのは、博物館友の会の話。
友の会の活動は、年々充実してると思う。10年前とかと比べたら、その充実ぶりは明らか。
充実させるためには、それなりにコストがかかってるのだけど、それに見合う会員増がないのが残念な感じ。会員の満足度は上がってると思うんだけど、それを広げるのに失敗してる感じ。そして経営状態はけっこう厳しくなってきた。
まあ一気にメチャクチャ増やそうって話しでもない。それなら地道が一番、関係者がこまめにパンフレットをまいて、こまめに勧誘する事になった。まずは隗より始めよ。役員は大量のパンフレットを持って帰らされた。
もしパンフレットまいて、博物館友の会会員増キャンペーンに協力して頂ける方がいたら、是非お知らせを。直ちに大量のパンフレットをお送りします!
●2012年2月3日 風邪初め
昨日、寒い中調査をしたら風邪をひいたらしい。というか、調査してる最中から鼻水が出るようになったり、やたらと脚がだるかったりしたので、調査に出かける前からひいていたのかもしれない。とにかくほとんど平地を25kmほど歩くだけなのに、最後の方はヘロヘロになってしまい、体力が落ちてる〜。と思ったのだが、風邪なら仕方がないか。とまあ言い訳がたった感じ。
で、帰ってきたらさらにヘロヘロで、そのままダウン。24時間寝て、少しましになった。で、夜からの会議に出てきたわけだが、顔が赤いらしい。たぶん、熱がある。咳が出る。やっぱり風邪は継続中かぁ。でも、残念ながらもう寝込むほどでもないので、仕事をしなくっちゃ。
知り合いからは、よく風邪をひくなぁと言われる。子どもの頃と違って数日寝込むってことはないけど、一晩寝たら動けるようになる程度の風邪をよくひく。
年に何回引くか数えてみよう。今回が、今年1回目。
【追記】
もう一晩寝たらほぼ復活。咳が出まくるが、それだけ。フィールドに出てもOK。むしろフィールドにいた方が治る気がする。
【追記2】
2月7日、咳が治まってきた。ここ数日、昼間活動すると夕方熱が出る感じだったが、それも改善された感じ。
●2012年2月1日 2012年を予言する
ふと気付くと、2012年も2月に入ってしまった。で、今頃になってなんだが、2012年がどんな年になるか予言しよう。1月最初に予言するより、2月に予言した方が、正確な予言ができるに違いない。そんな事を言ってたら、12月31日に予言したら、ほぼはずさないわけだが、はずさない代わりに誰も感心してくれなくなる。早めに予言すると、万が一はずれても、多くの人は忘れてくれているというメリットもある。そんなメリット・デメリットを比較した訳ではないが、とりあえず2月最初の日に予言してみるのである。
だいたい予言がさっぱり当たらないことは、昨年の3月に多くの人が身にしみて気付いたわけだが。まあ、今年も同じようにはずれる事はないだろう。そう願いたい。
まず2012年の出版業界を考えてみよう。おそらく、いやほぼ間違いなく、大阪の哺乳類についての本が出版されるだろう。もしかしたら、そんなことはないとは思うけど、もしかしたら、出版は2013年にずれ込むかも知れないけど、2012年中にほぼ完成しているのは間違いない。
イベント業界に目を向けると、11月の第2土日に大阪の博物館でフェスティバルが開催されるに違いない。例年は第3土日なので、これが当たったら、この予言の信憑性が格段に上がるはず。
同じくイベント業界だが、やはり大阪方面で、9月にハチミツの味見をする会が開かれる気がする。さらに夏には大阪人が大挙して青森県は下北半島に向かうであろう。
自然史科学の発展という側面では、大阪市内の公園で繁殖する鳥やタヌキ、トカゲ類の分布が次々に明らかになるはず。さらに大阪市内で繁殖するツバメの分布図が完成する予感がする。
もしかしたら、大阪から東北方面に巡業する一座の活動が、2011年以上に活発になるかも。
有意義でにぎやかな、そしてやっぱり忙しい2012年になりそう。
●2012年1月31日 大阪のカモ
1月に日本野鳥の会大阪支部が実施したガンカモ調査の結果をいただいた。ここで刷ってたから、一番にもらった! 見てみると面白い。
今年は423ヶ所も調査したんやね。淀川を9に分けたり、大和川を8に分けてるけど、ともかくいっぱい調査してる。ちなみに15年ほど前は、250ヶ所程度しか調査してなかった。どんどん増えてるなぁ。でも、合計のカモの個体数は、35000羽弱。この数は15年前の頃とあまり変わらないかちょっと減ってる。すでにメジャーな調査地は15年前に押さえられていて、その後はあまりカモがいない調査地が増えたってことかな。
たくさんカウントされたカモを並べてみると。ホシハジロが約9500羽、ヒドリガモが約8500羽で、突出している。3位グループは、3000羽前後のキンクロハジロとコガモとぐーんと少なくなる。そして、2000羽前後のハシビロガモとマガモ。1500羽位のスズガモ、カルガモ、オナガガモ。ここまでが1000羽越え。
第10位は意外なところで、オシドリ約700羽。ついでオカヨシガモ400羽弱。オカヨシガモってもっと多くなってる気がするけどなぁ。オカヨシガモの結果はちょっと気になる。
100羽越えは、あとヨシガモとミコアイサ。
メジャーなラインナップはだいたい納得できる感じ。トップ10の並びは、ホシハジロとヒドリガモの突出を含めて、15年前とそんなに変わらない。ただ、キンクロハジロが増えてる感じ。うちの池では減ってるんだけど…。
ところで、淀川に来てるアカハシハジロはすでに有名だけど、他にも珍しいのが出てる。泉南の海岸でコクガン、大和川河口でクロガモ。どっちも毎月調査してる場所なのに、出せていない…。そういえば昨年も泉南方面でコクガンが出たけど見逃した。ちょっと悔しい。2月に見つけてやる!
●2012年1月30日 大阪で減った鳥と増えた鳥
とりあえず根拠は抜きにして、印象で適当に並べてみよっと。ただし何となくの環境別。増減も環境の分け方も、細かいことを気にしてはいけない。
【都市】
・増えた:チョウゲンボウ、コゲラ、ハクセキレイ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、ムクドリ、ハシブトガラス
・減った:ツバメ、セグロセキレイ、モズ、スズメ
【山地】
・増えた:キビタキ、ソウシチョウ
・減った:ヨタカ
【水辺】
・増えた:カワウ、ダイサギ、アオサギ、オカヨシガモ、オオバン
・減った:カイツブリ?、コサギ?、シギチドリ類全般
【農耕地】
・増えた:??
・減った:ケリ?、タマシギ?、ヒバリ
これは過去20年くらいの間での変化のイメージやね。
環境別に見たら、農耕地だけが際立って環境自体が減ってる。だから農耕地の鳥は減ってて当たり前。増えるってのは難しい。カイツブリを減ってるに入れたくなるのも、ため池が減ってるから。じゃあキジとかケリとかカルガモとかも減ってるのかなぁ。
●2012年1月29日 必勝法
毎年、博物館友の会総会で開いているバッジのデザインコンテスト。直径4cmの丸いバッジのデザインを募集する。応募者は、展示で作ったバッジを進呈。言い換えれば、自分オリジナルバッジを無料で手に入れる機会となる。題材は、人以外の自然史関連であればなんでもOK。まあ大概は生きもののデザインとなる。
で、総会参加者の人気投票をする。去年今年と担当したので、その結果から必勝法を探ってみた。
2011年の上位15位以内(出品128点)
第1位 タゴガエル骨格(絵)
第2位 リュウグウノツカイ(絵)
第3位 ルリビタキ(写真)
第4位 ダンゴムシ(絵)、テントウムシLOVE(絵)、コウモリ(絵)
第7位 アカハライモリ(絵)、シュレーゲルアオガエル(写真)
第9位 クワガタ(絵)、カワラヒワ(写真)、フクロウ(絵)、カメムシLOVE(絵)
第13位 カワセミ(絵)、シジュウカラ親子(絵)、アホロートル(絵)、テングタケ(絵)
2012年の上位15位以内(出品144点)
第1位 イモリ表裏(絵)
第2位 マムシ注意(絵)
第3位 ユリカモメ(絵)
第4位 スズミグモお経(絵)、マムシとマムシグサ(絵)、ホウシャガメ(絵)、イモリ(絵)
第8位 山ガ〜ラ(ぬいぐるみ写真)、スズメ(絵)、プランクトン(絵)、アオガエル(絵)、月とタヌキ(絵)
第13位 ミガキブドウガイ(絵)、サシガメ(写真)、ミンミンゼミ顔(写真)、シャチホコガ幼虫(写真)、シロクマ(切り絵?)、ヒヨドリ(絵)、恐竜骨格(絵)、ヤマショウビン(切り絵?)、カワセミ(絵)、カワウ(絵)
傾向は明らか。写真ではなく、絵に票が入る。トップ5に写真が入ることは稀。2012年の場合、出品144点中、54点は写真だったのに、この結果。第13位にようやく写真作品がランクインしたのみ。
人気の題材にも明らかな傾向がある。そもそも参加者の好みがバラバラなせいか、多様な生物群を題材にした作品が集まり、なんやこれ?といった物まで入ってくる。投票する側も好みの生物群に入れるようで、票が割れる。でも、明らかな傾向は、両生爬虫類の人気の高さ。とくにカエルとイモリは安定した人気を誇ってるような。続いて鳥の人気も高い。
逆に人気がないのは、キノコと植物。2012年の場合、出品144点中、キノコ11点、植物14点と作品はあったのだが、上位にはまったく入らなかった。同じ事は2011年にも言える。
分かりやすい傾向としては、家族は同じ家族の作品に投票する傾向があるので、家族が多いと有利。それをさらに敷衍すれば、協定結んで組織票を入れるのは、効果的。だけど、邪道なので止めよう。これは所詮お遊びなので、正々堂々と闘って、上位を狙ってね。実際、両年とも上位3作品は、家族効果なしに上位を獲得してる感じ。
あと、同じ人が同じ傾向のデザインを出品すると、票が割れるので、上位を狙うには不利になる。分かりやすい例としては、2012年第4位のスズミグモ。もう一つ似たデザインがあったので票が割れた。割れなければ第2位になってた。でも、上位を狙うのではなく、自分の気に入ったバッジを作るというのが本来の目的でもあるので、そんな事を気にせず出品したらいいんだと思う。
というわけで、結論としては、必勝法を考えるのではなく、好きな作品を作って、自分オリジナルバッジを作って、楽しんでねってこと。
●2012年1月28日 指差し効果
今日は地元の公園で鳥の観察会。この冬はツグミ類もアトリ類も、冬鳥がろくにいない。もしかしたらアオバトやヤマシギに出会えるかも、という感じもまるでない。観察会をするのは大変ツライ、のだけど企画してしまった以上致し方ない。企画した時点で薄々こういう展開は予想出来たのだが、ここまで極端とさ思わなかった。
そんな寂しい観察会で、数少ない救いは、水鳥は賑やかなことと、タカ類の出現率が高いこと。
いっそ池で水鳥だけ見ていようかと思いつつも、一応林の方もウロウロ。
カメラマンさんが2人、マツの上の方を狙ってる。間違いなくタカ狙い。邪魔にならないよう遠めからタカを探す。しばらくして見つけた。ハイタカや!
みんなに教えようとするが分からん人多数。ほらあそこやん。指を差したら飛んでいってしまった。カメラマンさんゴメンナサイ。
カラ類の声がする。シジュウカラにヤマガラが混じってるらしい。あっヤマガラ! ほらあそこ! 指を差したら飛んでってしまった。
指差すから飛んでくねん。と参加者から指摘される。そうだったのか。自分に思わぬ能力が潜んでいたことを発見した有意義な午前であった。
●2012年1月27日 デザインセンスは遺伝?環境?
博物館友の会会員対象のバッジのデザインコンテスト。友の会総会の定番メニュー。なぜか昨年も今年もその担当で、なぜか昨年も今年も史上最高の応募数を塗り替えている。おかげでバッジ作りが大変大変。でも、たくさんのデザインが見られて楽しいことは楽しい。
家族や親子で応募してくださることが多くて、デザインセンスの遺伝について思わず考えてしまう。家族の中でお母さんがデザインセンスがあるというケースがけっこう多い。いやもうそのまま商品化できそうな勢い。お父さんの名誉のために付け加えると、お父さんも(あるいはお父さんが)デザインセンスを持ってる家族もいくつかある。
で、面白いのは、両親のどちらかがデザインセンスを持っていると、子どももなかなかセンスのあるデザインを作ってくる。まさか親が教えている訳でもあるまい。とはいえ、家庭環境や親が描いてるのを見てるという要素は少なからずあるだろう。でも、デザインセンスはけっこう遺伝もしてるんじゃないかと、思ってしまう。で、親子でデザインの方向が似てるんだな。ってことは遺伝よりは、学習かなぁ。
親にデザインセンスのない場合(というか子どもだけ応募してる場合)も、カッコイイデザインを送ってくれる子どもは何人もいるので念のため。
絵を描く家庭っていいなぁ、と思ったりする。家族で絵を描く機会を提供するって意味でも、この企画はいいなぁ、とも思う。
●2012年1月26日 財布を落としまくる
昨日は某スーパーLで、今日はKスーパーで、財布を落とした。いずれも、レジをクリアした直後。ホッとしたときが危険なのかもしれない。
ジーパンで穴が開く場所といえば、裾、内股、尻ポケット。
裾は踏んづけるから。丈直しをしないからいつも長めなんだな。
内股は近頃破らなくなった。これは自転車のせい。毎日自転車で通勤して、出かける時は必ず自転車に乗っていたら、内股がすぐに破れてセクスィーになっていた。我が家には内股が破れて履けなくなったジーパンが山のようにある。でも、昨年3月から日常では自転車に乗らなくなった。とたんに破れなくなった。自転車に乗らないとジーパンの寿命を延ばす。
で、尻ポケットは財布を入れるから。財布を入れる側だけ破れていく。財布の角が当たるのがいけないらしい。かつては、尻ポケットと内股のどちらが先に破れるかの競争をしていた。いまや尻ポケットの独壇場。ただ、尻ポケットは二つあるので、片方が破れても反対側に入れればOK。
理屈はそうでも、習慣はそう簡単には変わらない。破れてしまった側のポケットに入れては財布を落とす。落とした瞬間に気付くといいのだが、店とかを出てから気付くと、すかさず店員に拾われたりする。すると、持ち主であることを証明しなくてはならなくなって面倒。
スーパーのレジのあとは落とすけど、駅の改札ではまだ落としていない。なにが違うのかは分からない。
●2012年1月25日 超いい加減な糞分析から思うこと
今日は初心者相手に、果実食鳥の糞分析実習。この1週間に大阪の市街地周辺で採ってきた鳥の糞を分析。と言っても、いたっていい加減。採集日も採集場所もいっしょくた。糞に入ってるすべてのタネを取り出しておらず、目立つのを選び出してるだけな感じ。いろんな意味でものすごい偏りがありそう。それでも何かしら気が付く事がある。
今年は果実がまだまだ豊富で、あちこちにたくさん残っている。大阪の公園だとクスノキの果実供給量が多い。で、クスノキ果実もまだまだいっぱいあるはずなのだが、クスノキがあまり出なかった。なぜか分からない。まだクスノキ果実にもさほど手を付けていないということなのか、すでにクスノキ果実は食べつくした後なのか、クスノキ果実のない場所で採集してきたのか。2番目はありそうにない。採集場所を聞いた感じでは3番目もありそうにない。となると、1番目? クスノキをガンガン食べ始める前に、いろんなのをちょこちょこ食べるフェイズがあるのか?
これは毎年の事なんだけど、冬に分を拾っているはずなのだが、なぜか初夏物のタネが出る。今年は、ヤマモモ、ウワミズザクラ、コブシ系。ヤマモモは毛のない古い種子なので、落ちてる古い種子を間違って呑み込んだか、間違って混ぜて拾ってしまった可能性が高い。でも、ウワミズザクラとコブシ系は新鮮っぽいんだけど…。初夏になった種子が、冬に散布されるプロセスがあるとしたら面白い。その種子が生きているならだけど。
ヨウシュイボタとイヌツゲが妙に多かった。これはたまたま採集場所がそうだったとしか思えないんだけど。もしや植え込みにこうした果実が多く成るようになったのかもしれない。だとしたら、果実食鳥の動向を考える上では押さえておくべき事柄かもしれない。
というわけで、いい加減なサンプリングでも、何かしら参考になる要素になるかもと思った。色んな人に呼び掛けて、いい加減に糞を集めて分析するってのを毎年繰り返せば、意外に面白い情報が蓄積されたりするかな?
●2012年1月24日 デイパックの経験値
我が歴代のデイパックは、ホネホネ的な経験値が高い。タヌキは基本。たいていのデイパックは、タヌキの死体を入れられた経験がある。タヌキはデイパックにちょうど入る大きさで素晴らしい。ただ一日歩いていると、ダニが出てくるのが面倒。
カラスの死体。これまた基本。カラスに限らず鳥の死体はよく拾う。が、カラスはとくに多い気がする。これまたデイパックにいい大きさ。ダニが出てこないので、安心できるのも高ポイント。
頭のないスナメリ。これは一度だけ。スナメリの死体に遭遇するのも少ないが、頭がないのも珍しい。頭があったらデイパックには入らない。成体のスナメリだと頭がなくても入らない。デイパックに入る大きさ自体が珍しい。といっても、この時は情報があって出かけたので、最初から大きめのザックを担いでいたが。大きめザックでもスナメリは大きい。思いっきり尻尾が飛び出ていて怪しかった。
で、今日はイノシシの頭。イノシシもうり坊でもない限り、デイパックには入らない。でも、頭だけなら成体のがデイパックにぴったりサイズ。そんなもんが落ちてるとは思わなかったけど、実際に落ちていた。
田んぼにゴロンと、イノシシの頭。普通の人なら気持ち悪いと思って、目をそらして通りすぎるのかもしれないが。こちとらは、それを見てしばらく硬直。持って帰るかどうするかを悩んでいたんだな。デイパックにぴったりサイズということは、デイパックにすでに入ってる物を出さないと入らない。かといって、イノシシ頭を手に提げて帰るのは避けたい。重たいし、なにより目立つ。しばらく悩んだ末に、デイパックをイノシシ頭に明け渡すことにした。
幸いミイラ状態で、汁はでてこない。ダニもいない気がする。スナメリのように鼻先がはみ出ることもなく、ピッタリ収まった。そのまま電車に乗って、難波を経由して帰ってきた。
良い頃合いにミイラ状態。皮付きで、玄関に置いておいたらいい飾りになりそう。
●2012年1月23日 ひっつき虫の謎
ひっつき虫をテーマにした子ども向けワークショップの企画会議。オブザーバーなので、こんなんしたら?とか発言できないことになっている。うーん、しゃべりたい。と思いながら考えた事をメモしておこう。
ひっつき虫の本筋は、上手に引っ付いて、上手に離れること。いつまでも引っ付いていても、種子散布にならない。
ひっつき虫は、人が着ている服を想定せずに進化してきたはず。だから服にいつまでも引っ付いているのは許そう。想定外なんだから。
じゃあ、ひっつき虫は、だれをターゲットにして上手く引っ付き、どのような条件下で落ちる設計になってるんだろう?
ひっつき虫がはえている環境と、ひっつき虫がひっつかんと待機している高さ。さらに色んな動物の羽根や毛皮へのひっつき持続時間。この辺りをきちんと検証すれば、ひっつき虫が誰をターゲットに進化してきたか、共進化システムが解明できるんじゃないかと思った。
花粉媒介系や種子の被食散布系での共進化研究は多いけど、種子の付着散布系での共進化研究ってあまり聞かない気がする。
●2012年1月22日 ネコトラップからの呼び声
ホネホネ終わって帰り道。どこかからネコの声。妙に大きな声で、助けを求めているように聞こえる。その声の響きは、穴の中から聞こえて来るような…。そう言えば、そこには、時々ネコが落ちるトラップが。
さっきまで、腹減った〜、と言いまくっていた団長と、急いでネコトラップへ向かう。果たしてネコの運命は?!
ネコトラップは4つあるが、声が聞こえてきたのは明らかに一番手前の一番大きなトラップ。とりあえず、懐中電灯を片手にネコとラップの中に降りる。暗い中、非常用の梯子を草履履きで、片手に懐中電灯を持って下りるのは、よく考えるとけっこう危険。なんせネコとラップは2階建てくらいの高さがある。それでも降りる時は夢中。ただ、ふとネコを見つけたとして、それを抱えて上がれるだろうか?という疑問が…。
ネコトラップの底についた。降りる前からネコの鳴き声は止んでいる。警戒してるのかなと、トラップの底を隅々まで照らすもネコの姿はなし。だいたい隠れる場所もないし。おかしいなぁ、と非常用の梯子を登る。気が緩んだせいもあって、登る方が恐かった。ネコトラップの途中にも段がある。もしかしたらネコはここにいるのかな? 懐中電灯で照らすも見あたらない。
声はすれども姿は見えないネコ。あれは幻なの? と思いつつ帰途についた。
【追記】
翌日、団長がネコを発見、救出した。やはり例のネコトラップにネコはいたらしい。思った通り途中の段にいたらしい。ただ人が近づくと黙って隠れていたらしい。若いネコだったという。
以上の経験からわかったこと。ネコは困った時、助けて〜、と鳴く。人はネコの助けてくれ〜、という声を理解できる。異文化コミュニケーションならぬ異種コミュニケーション。
●2012年1月20日 どうして昼行性の鳥は、あまり夜活動しないのか?
夜活動ばっかりしてたら、夜行性になってしまうから。じゃあ、どうして夜行性にならないのか? 夜行性とまでいかなくても、昼も夜も動いてもいいのに。
サギ類には、コサギのように昼行性の種がいれば、ゴイサギのように主に夜行性の種もいる。アオサギはけっこう昼行性だが、干潟で採食する場合は、干満に合わせて行動する。
シギ・チドリ類は、可能なら昼行性のようだが、干潟で採食する場合は、干満に合わしている。明るい内は視覚を使い、暗い時は触覚中心に採食してるという。
カモ類は、昼間は寝ていて、夜にがんばって採食していることが多い。でも、給餌のある池では、昼間に活動している。給餌は昼間ばっかりだろうしね。
じゃあ、カモメ類は? 漁港の灯りで夜に採食しているという話もあるけど、昼行性よりの鳥な感じ。
完全夜行性の鳥には、色覚を放棄して、暗い中でも物が見えるよう特化している種もある。けど、たいていの鳥は色覚を持ったまま、暗い中でも活動したりする。鳥目の鳥はいないけど、暗くなれば見にくいのは確実。当然ながら、
・暗くてもできる活動をしてる。
・夜でも明るい場所で活動している。
のどちらかのはず。
小鳥の中に夜渡るのが多いのは、渡りは暗くてもできる活動の代表格だからだろう。でも、視覚に基づく採食行動は、多くの昼行性の鳥にはいろいろハードルが高そう。薄明かりでも可能かもしれないが、効率は落ちそう。
というわけで、昼行性の鳥の夜の採食は、
・触覚や聴覚に頼った採食が可能
・明るい採食ポイントを見いだせる
場合に限られるはず。
などと考えると、カモ類とサギ類の採食が気になる。このグループは夜も採食するケースが含まれる。それも人の灯りのない場所で。
陸ガモが夜に陸上で草を食うのは、きっと薄明かりで充分対応可能なんだろう。でも、潜水して貝類を食べる奴らはどうやってるの? まさか触覚に頼ってる?
夜に魚を採ってるサギ類は、どうやってる? 星明かりにたよって水中の魚がとれるの? それとも夜は魚以外のものを食べてる? 夜のゴイサギの採食場所は人灯りの近くって研究があったっけな。やっぱり灯りは欲しいはず。でも、ゴイサギは人の灯りがない時代から夜に採食していたはず。不思議だ。
●2012年1月19日 博物館情報通信?フリーペーパーの可能性
予算がない。でも広告取ってくるノウハウもない。でもなんとかなるんじゃないのか? 天王寺動物園の事例をモデルに検討してみよう。
天王寺動物園の情報誌Togetherの記者さんから取材を受けた。せっかくなので、根掘り葉掘り聞き出した。
この情報誌の出版元は、ウーマンライフという新聞折り込みのフリーペーパーを発行している会社。で、驚いたことにTogetherの発行費用を天王寺動物園はまったく支払っていないという。発行費用はすべて、掲載されている広告費用でまかなわれているという。さらにその広告は、天王寺動物園ではなく、出版元の会社が獲得してきているという。天王寺動物園は取材に協力しているだけ。元々フリーペーパーを発行している会社だけに、そのノウハウを持っているのだろう。
8ページの小さめの新聞的なフリーペーパーを、年間4回、10万部ずつ発行。すべて天王寺界隈で配りきれるらしい。
このビジネスモデルなら、他のいろんな施設にも適用できる。予算がなくても、広告をとってくるノウハウがなくても大丈夫。ただ年間40万部を配布し切れればいいだけ。そしてそこに広告を載せるメリットを見いだしてくれる企業を見いだすだけ。
ただ天王寺動物園は年間の入園者が180万人からある。そこで40万部配る効果と、年間40万人ほどしか来館者がない施設で、がんばって40万部配るのでは、広告主たる企業の意欲に差が出そう。
博物館1館で無理なら、複数な博物館の連合で、年間100万人からを集めて、一つのフリーペーパーを発行という手もある。が、その場合、地域密着の企業では配布エリアに文句が出そう。博物館業界絡みの企業を確保できればなんとかなるかも。
ページ数を半分にして、発行コストを下げて、30万人規模の博物館単館でフリーペーパー発行は無理だろうか? こっから先は、具体的な見積もりが必要やね。でも、可能性はなくはないんじゃ?
●2012年1月18日 2年目のハイシーズン
大阪湾岸の水鳥調査も2年目。1月はカモ類をはじめ冬鳥が出揃う。種数も個体数もほぼMAX。調査は大変。
と思って心して出かけたが、昨年ほど大変じゃない。この一年の自分の成長〜。ってゆうか、様子が分かってるのが大きい。
●2012年1月17日 研究助成金申請書の書き方
一度、面接官を体験したら、面接で何が求められるか判ってくる。助成金の申請も一緒。一度、審査者になってみれば、助成金申請書で何を求められているのかが、少しは判ってくる。
助成金申請書は、審査者とのコミュニケーション。極論したらエンターテイメント。審査者が何を求めているかを読み切って、それをちゃんと提供すれば、いい結果が得られる可能性が格段に高くなる。
とある経験者のつぶやきをお届けしよう。
その研究助成金は、一次審査と二次審査に分かれる。で、その経験者が担当したのは一次審査。配分とか予算とかはとりあえず無視して、研究する価値があるかどうかを審査することが求められる。
5段階で総合判定が求められるのだが、その理由付けを400字以内でコメントしろとか言われるので、かなり面倒。ちなみに審査したのは34件で、なんと実働で合計15時間もかかってしまった。
忙しいのに、締切を設定されて、時間をとられる。申請者はまず審査者の実情を鑑みるべき。すなわち、読みやすいスタイル、分かりやすいアピールポイントを設定すべきなのである。そうじゃないからといって、低い点数を付けるなんてことはないはず。もちろんないのだけど、そこは人間のすること、機嫌が悪くなるのは否めない。
さらに重要なのは、いきなり総合評価をするのではなく、いくつかのチェックポイントについてチェックさせられる事。総合評価もそのチェック結果の影響を受けるのは人情から言って否めない。つまり部分部分で何がチェックされるかを押さえておくのは重要。
・利害関係:自分自身の審査はもちろんしない。同じ研究室だとか、共同研究者だとか、何らかの利害関係のある場合も審査からはずれる。ただし自己申告制。
・学術的重要性・妥当性:計画の文章から判断することが多い。審査者の考えが強く反映されるのは仕方がない。同時に計画の具体性や金額に対するコストパフォーマンスも問われる。
・計画・方法の妥当性:申請期間と申請金額でちゃんと計画通りの結果が出せるのかが問われる。予定通りの結果が出ない場合の対応が用意されてるかはけっこう重要。あと、通常業務内でこなすべき研究・作業ではないか等をチェックさせられる。公募対象外の申請でないかもここでチェック(たとえば大型機器購入だけが目的じゃないの?とか)。
・独創性・革新性:よくある研究でなくて、オリジナリティが高いよ、ってアピールしろってことやね。
・波及効果・普遍性:その成果からその分野の研究が広まるか?って辺りを気にするらしい。
・研究遂行能力・研究環境:業績や、過去の研究助成金をとった時の成果をチェックする感じ。
面倒だったけど、勉強になった。
●2012年1月16日 7周年
この日記めいたものを書き始めて、昨日で丸7年。Twitterを始めてから、書き忘れが増えたけど、まだ続いてる! といいつつ、本当はこの文章を昨日書くはずが忘れてた…。8年目の初日に書けていないってことになる。ともかく、7年目をまとめておこう。
例によってこの1年365日の中で何日書いたか(実際には、何日書いてないか)を数えてみると、315日書いていた。ちなみに過去を振り返ると、一年目325日、二年目344日、三年目331日、四年目324日、五年目329日、六年目303日と書いていた。Twitterを始めた昨年に激減したが、少し持ち直した感じ。
年間を通じて万遍なく、書き忘れがあって、皆勤賞の月がなかった。
●2012年1月14日 ヒヨドリとツグミとシロハラの渡りの違い?
種子食の鳥は、種子の豊凶に応じて、ってゆうか、種子を食べつくすと放浪を始めたりするってことになってる。それが本当かはさておき、果実食の鳥も、果実の豊凶に応じて渡りの仕方が違ってるらしい。おかげで果実豊作の今シーズン、大阪で見る限り、ヒヨドリは少なく、ツグミはようやくパラパラと姿を見るようになった程度、そしてシロハラは見かけない。
同じくらいのサイズの果実食の鳥3種だけど、果実の豊凶に応じた反応の違いは少しずつ違ってる気がする。どこがどう違うのかは、大阪だけで見てても本当のところは分からないのだけど、どこがどう違うのか考えてみるのは面白そうな気がしてきた。
同じように果実食の鳥が少ないと騒がれる年。たとえば今年度。
ヒヨドリは秋に渡ってこなくて、そのままあまり増えも減りもせずに春まで過ごす。
ツグミは年末までは、いないいないと騒がれるが、年が明けて2〜3月にもなると、たくさんやってくる。普通の年の2〜3月よりも多くなる。
シロハラは年末まで、いないいないと騒がれた場合。春までいないままで終わる年と、春が近づくとツグミと同じように増えてくる年がある。
3種の果実食の鳥の、果実を食べつくしてからの動きの違いが効いてる気がする。が、どう違うのか、やっぱりよく分からん。
●2012年1月13日 Twitter二周年
一昨年の今日Twitterを始めた。
最初の一年の間に2922tweetつぶやいた。次の一年は、2674tweetつぶやいた。ちょっと減ったけど、割と同じペースでつぶやいてるんじゃないかな?
フォローしてるのは157名。一年前は143名だったのであまり増えてない。というよりあまり増やさないようにしている。
フォロワーは1108名。一年前が659名なので、449名増えた。ちょっと頭打ちかな? ちなみに相互フォローは137名。
最初からTwitterの想定読者は、ちょっと未来の自分。あくまでも自分に向かっての情報発信。調査中に気付いたり気になったけど、フィールドノートには書かないこと。いや調査に限らない。とにかく気付いたり気になった事を、後で思い出せるようにメモしてる感じ。同時に自分の言動についてのログでもある。
その基本方針は変わらないけど、他の人とのやりとりも増えてきた気がする。死体のありかを教えてもらったり。単に連絡のために、あるいはちょっとした疑問に答えてもらうためにつぶやいてることもある。
この一年の間に、Facebookも始めたけど、こちらは全然はまらない。ツイッターからつぶやきを流し込んでるだけ。mixiにもつぶやきを流し込んでる。でも、主戦場はあくまでもTwitterなので、レスはTwitterの方でもらえると嬉しい。
もっとみんながTwitterを使うようになったら、みんなで一斉調査する時に、Twitterで情報交換しながら進めるというのをしたいと思ってる。んだけど、まだTwitterしてる人が少なすぎて実現できていない。残念。
●2012年1月11日 オオアカウキクサの好みと暮らし
この季節、公園の池、古墳の堀、防火用水の池なんかは水をたたえているのに対して、農業用水のため池は水を落としている事が多い。水を落としたため池からは多くの水鳥がいなくなり、水鳥調査はたいへんしやすい。
水草もなくなるけど、動けない水草はそこに踏みとどまって、しっかり生きぬいている。といっても多くの水草は冬は枯れているので、水があっても見つからないだろうけど。そんな中でオオアカウキクサは、水がなければないで地面に乗って、水面に浮かんでるのと同じように機嫌が良さそう。彼らにとって、水があってもなくてもどうでもいいんじゃないのか?
と思って気付いた。今日ため池をウロウロしてて見かけたオオアカウキクサは、だいたい水面に浮かばず、地上に拡がってる。水をたたえたため池は多いのはほとんどいない。
オオアカウキクサがいたため池で、水が落としてあるため池が4ヶ所、水があるため池が1ヶ所。水がある1ヶ所も冬の間に一度は水を落とす池のはず。
オオアカウキクサは、一年のある時期、水がなくなる環境が好きなのか? 水が落とされるとカモ類などは水のあるため池に移動しているはず。ということは、カモの足に付いて、オオアカウキクサは水を落とさないため池に運ばれていてしかるべき。なのに水を落とさないため池にはオオアカウキクサはない。これはオオアカウキクサについての何かを示してるんじゃないだろうか?
などと考えながらため池を回っていた。で、ふと思い出したのだけど、冬の間も水をたたえたままの池にも夏場にはオオアカウキクサが生えていたりする。そんな池のオオアカウキクサは、冬は消えてしまっている。冬に水があるかないかで、オオアカウキクサの生活史が違ってるの? オオアカウキクサの種類が違うのかなぁ?
●2012年1月10日 ミュージアムショップで売るもの
ってゆうか、売るべきでないもの。
諸般の事情で、ミュージアムショップはどうあるべきかについて、考えて議論をする機会がこの年末年始に何度かあった。多くの関係者の考えは似たような感じらしい。
たとえば自然史博物館のミュージアムショップは、単なる物販の場ではない。それは博物館の顔とも言える窓口の一つだし、物販を通じての博物館活動でもある。オリジナルグッズ販売は広報の一環かも知れない。書籍販売は間違いなく普及教育活動の一環だろう。観察道具や採集道具の販売は言わずもがな。すなわちミュージアムショップは、自然史博物館の目的である自然史科学の普及発展に寄与することが求められる。
じゃあ、何は売るべきでないか。もちろん自然史博物館によってスタンスは色々だろうけど、
・自然史科学や博物館に関係のない商品:当たり前やんね? でも傘とか(昔なら)フィルムとか来館者が必要とする物は、売ってて欲しい。
・自然環境の保全や自然保護に反する商品:これには主張が入ってくるから自然史博物館によっては異論もあるだろう。うちでは標本と生きものは販売しない。
・食品:現行では売っていない。これは品質管理が難しいため、賞味期限があるため。厳選すればいいんじゃないの、って考え方もあるかも。
・疑似科学を広める類の商品:疑似科学は、自然史科学の普及には反するのは自明かと。疑似科学を糾弾する本とかならいいけど、疑似科学を推奨するのはダメ。
では、何が疑似科学か? っていうか例えば明文化する時にどこまで明記するかは難しそう。信じてる人を敵に回す事になるし。でもめげずに書いてみよう。みんなで話し合った場で、疑似科学として名前があがったのは、超能力、超常現象、パワーストーン、マイナスイオン、EM菌。個人的にも異論はないなぁ。ああ、敵を増やしてる〜。
でも、この辺りはそのキーワードでひとくくりにして排除できるから可愛いもの。もっとややこしいのは、地震予知や進化なんか。この絡みには、キーワードでくくれない疑似科学がいっぱい混ざってくる。これをいかに排除するか? それは、専門家たる学芸員が個別に判断するしかない。
というわけで、結論。自然史博物館のミュージアムショップの運営、とくに商品の選定には、学芸員が関与する必要がある。少なくとも学芸員が拒否権を持っておく必要がある。でないと、自然史博物館と相容れない怪しげなミュージアムショップになりかねない。
でも、学芸員がきちんと関与してるミュージアムショップって、日本にどのくらいあるのかなぁ?
●2012年1月9日 鳥の皮剥きと子ども
昨日と今日は、毎年恒例、小中学生が周囲をウロウロしまくる日。で、例によって、鳥の皮むきを見せる担当。今年も子ども達の反応を記録しておこう。
鳥の皮むきを初めて見た子どもの反応は、多かれ少なかれ、臭い、気持ち悪い。とにかく気持ち悪い!って騒いで、まるで近寄ってこない子どももいる。グループによっては、そういう子どもがオピニオンリーダーになって、ほとんどの子どもが拒否反応する事もある。でも今年は、
部屋に入ってきたとたん。臭いー!の連発。
でも、ツアコン達に促されつつ、鳥の皮むきをしてる机の周りを取り囲む。
気持ち悪いー! 臭いー! と言いつつも、目はあまりそらさない。
気持ち悪くないの? いや全然〜。
そんなんしてて、鶏肉食べられる? 食べるで〜。
めんどくさないの? 仕事や!
といってお決まりのやり取り。
口では気持ち悪いと言いながら、むしろ近付いてきて、熱心に見てる子が多かった。こういうものは、気持ち悪がるものである。と教え込まれていて、とりあえず建前の気持ち悪いを連発する感じ。でも実際は、少なからず興味があるんだろう。
面白い事に、子ども達は促されれば、皮むき作業のすぐ近くまでやってくる。中には嫌がって遠巻きの子どももいるけど、それはむしろ少数派。一方、大人達は、促されても遠巻きに見てるだけ。社会的規範にしばられる程度が、大人は強い。とみるのは間違ってるかな?
鳥の皮むき以外にも、なめし作業中の哺乳類の皮、スナメリとウミガメの骨、ライオンの足跡なんかを並べてあった。いろいろ並べ過ぎて、目移りして鳥の皮むきに集中できない子どもも多かった。とくに入口近くに目を引く物を置いておくと、最初に鳥の皮むきを見せるのが難しくなる。臭いのきついのを並べてあると、そっちの説明をせざるを得なくなる。この辺りは今後の課題。
ただ、鳥の皮はあまり触ってもらえないので、触ってもらっても大丈夫な哺乳類の皮を用意しておくのは必要。子どもは見るだけよりも、触覚に訴えた方が喜ぶ。もっと言えば、デジカメの普及した現在。見るだけのものは、すなわち撮影対象。撮影にばかり熱中してしまう。でも、触ってる間は、撮影ではなく直接体験を優先させる。やっぱり直接体験もしてほしい。
鳥の皮むきに関して言えば、手を止めて口で色々説明するより、むしろ黙々と皮むき作業を進めた方が、子どもの反応がいい気がする。こっちが集中して作業してた方が、子どもも一緒に集中しやすい雰囲気。
作業に集中しつつ、子どもが発する疑問に応えたり、リクエストに応えたりしていると盛り上がる。目玉を取り出したら見せてみる。とたんにデジカメでの撮影大会。そんな画像誰に見せるねん。内臓は大人気で、見せながら説明するとみんなが見たがる。今回はなぜか心臓の人気が高かった。でも、鳥の心臓は奥にあるから見せにくいんだ〜。
というわけで、哺乳類の毛皮とか、臭くないホネとか、見せる物にそれなりにヴァリエーションをつけつつ。そういうのもざっと説明したら、あとは鳥の皮むきに集中して、剥きながらやりとりするのが一番いいのかも。次回はそれで行こう。
●2012年1月8日 背中の血
何人もに言われた。背中に血が付いてるよって。言われる度に思い出す。年末のあの事件を。
その時、私は環境省から委託された調査に従事していた。鳥類標識調査というものである。網で鳥を捕獲して標識して放鳥という作業である。網を見回りに行くと、ヒヨドリがかかっている。何気なく回収に近づく。油断していたのがいけなかったのだろう。ふと気付くと背中にやられていたらしい。油断しまくっていた私は気付かなかったのだが、同行していた者に指摘されて気付いた。
気付きはしたのだが、まさかそんなに酷いことになっているとは気付かなかった。
この季節ヒヨドリは主にクスノキの果実を食べている。クスノキの果実は紫色である。この紫色はかなり頑固な紫色で、とにかく全てを紫色にする。
そのような事があって数日。年が明けて人に会うたび、背中に血が付いてるよって言われる。年が変わっても同じダウンジャケットを着ているからいけないんだろう。と言われても、そのダウンジャケットはあと数ヶ月は着続けることになる。だから、しばらくは言われ続ける。背中に血が付いてるよ。
血だと思われいるならいいかとも思う。わざわざ指摘しない人も、気付いたら血が付いてると思うんだろう。指摘された場合、面倒な時は、えへへと笑う。気が向いたら、どうしてこうなったか説明する。説明するとたいていの人は笑ってくれる。笑いながら、ひいてるのかもしれないが…。
●2012年1月5日 今年のレシピ
恒例の焼き芋。今年はいくつか新レシピを試してみた。
・焼きバナナ
皮ごと1本放り込む。皮が焦げたくらいが食べ頃。熱くて、甘くて、トロトロ。美味しい。
・焼きミニトマト
ミニトマトをホイルに包んで放り込む。熱くて甘くて美味しい。ただ、熱くて丸くて食べにくい。
・焼きタマネギ
皮付きで丸ごと放り込む。つもりだったけど、腹一杯になったのでしなかった。これはやらなかった分です。
・ベーコン葱
適当な長さに切った白葱を、ベーコンで巻いて焼く。美味しい。でも少し味を足した方がいいかも。
・茄子と豚肉のミルフィーユ
酒と醤油で味つけした薄切り豚肉を、スライスした茄子に何層にも挟んで、ホイルで巻く。美味しいけど、茄子の色は悪い。
・焼きリンゴ
リンゴ半個の中をくりぬいて、中にバターと砂糖。くりぬいた果肉で蓋をして、ホイルに包んで放り込む。皮が焦げるくらいじっくり焼いたらいい感じ。美味いけど、皮は一塊なので喰いにくい。
・鮭の包み焼き
塩胡椒した鮭の切り身を、裂いたエリンギと一緒にホイルに包んで焼く。予定通り美味い。
・焼き鳥、焼きスペアリブ、ソーセージ
鶏肉とスペアリブは、酒と醤油と砂糖のタレに浸けておく。いずれも現地調達の棒に刺して、直接火であぶる。ソーセージはすぐにできるので、手持ちで。鶏肉とスペアリブは、ちょっと時間がかかるので地面に差して。地面に差して忘れると、あるいは差したのが倒れると悲しいことになる。でも、旨い!
・パン
とにかく火で炙る。意外なくらい美味しい。今回はクリームツイスト的なねじった菓子パンだった。いろんなパンを試してみたいところ。
・チョコレート
すぐにトロトロに融ける。めっちゃ美味い。ただ、とけたチョコレートを受け止められる入れ物か道具が必要。
次回は、パンとチョコレートのレシピを研究しよう。
●2012年1月4日 セグロセキレイの気持ち
近頃、街中ではセグロセキレイをあまり見かけず、白黒のセキレイはハクセキレイばっか。という印象。かつてはもう少しセグロセキレイが多かったような。少なくとも大阪では、繁殖期はセグロセキレイしかいなかったし…。
街中で、ハクセキレイが増えて、セグロセキレイが減ったとする。単純には競争力に強いハクセキレイがセグロセキレイを追い出したって図式を考えたくなるけど、本当にそうかな? だいたいケンカしたらセグロセキレイの方が大きめなので強そうだし。
セグロセキレイはいったいどんなつもりで街中を明け渡してるんだろう? なんてことをセグロセキレイの気持ちになって考えてみよう。それもセグロセキレイの歴史を遡ったところから。ややこしいので、関西を舞台に。
ハクセキレイとセグロセキレイは姉妹種な上に、セグロセキレイは日本固有種。遺存固有だっけか? じゃないことにしておこう。だとしたら、そんなに古くない時代にセグロセキレイが日本でハクセキレイから分かれたってことになる。異所的種分化だとしたら、当時、関西ではセグロセキレイだけが繁殖してたはず。
いつ頃のことだろう? 数万年前ってとこ? 少なくともその頃、日本には人はいなかったか、いても少なかった。きっと日本の大部分は林に覆われていたに違いない。ひらけた場所が好きなセグロセキレイには生活場所できる環境は少なかったはず。河川敷と海岸(あるいは湖岸)だけだろうか。
それから数万年だか数千年。人が増え出す。どんどん田んぼや畑ができた? セグロセキレイにとっては、有り難い話。すみ場所が一気に増えていく。セグロセキレイにとっては我が世の春だったかも。
我が世の春は千年以上続く。だんだん田んぼが減って町が増えていく。その速度は19世紀から20世紀に加速。戦後はさらに加速。ここでセグロセキレイにとっての一大転機が訪れる。その時、セグロセキレイの歴史は動いたのである。今まで通り農耕地周辺にこだわる道もあれば、新たな町に進出する道もあったはず。セグロセキレイは前者の道を選んだ。まあ、農耕地周辺で飽和状態に達してなければ、慣れない都市環境に進出する理由もなさそう。さらに、農耕地に馴染みまくったセグロセキレイは、海岸部にもあまり生息しなくなってた様子。
そして、20世紀末。関西にハクセキレイが進出。今までは非繁殖期にいただけのハクセキレイが、繁殖を始めた。ハクセキレイは、セグロセキレイがあまりいない海岸部と都市環境に定着。
近頃、ハクセキレイが増えて、セグロセキレイが減った気がする。一つには、年で暮らしている者は、都市で暮らす鳥をよく見るってことだろう。でも、もう一つは、ハクセキレイの暮らす環境が増えて、セグロセキレイが暮らす環境が減ったという事ではないかと思う。
ハクセキレイとセグロセキレイに、資源要求でさほど大きな違いはないと思う。でも、現実に生息環境には違いが見られる。これは、歴史的な経過の中で身に付けた生息環境への好みの違いに基づいているんじゃないかと思ったりする。
セグロセキレイの衰退を、個々のセグロセキレイの目で見てストーリーを考えてあげよう。彼らは単に自分が好む環境を選んでるだけ。ただ、その環境が少なくなってきたので、種内競争が激しくなり、繁殖場所を得られなかった個体が繁殖しないから、だんだん減少。でも、セグロセキレイ的には、ハクセキレイは関係なく、生息環境を減らしてるヒトも関係なく、ただ自分の好みの場所を選ぼうとしてるだけ。
このストーリーが正しければ、セグロセキレイの減少の原因は、遠因としては生息環境の減少、近因としては種内競争ということになる。ハクセキレイは悪くないってわけ。ただ都市環境への進出を薄く阻んでる可能性はあるのかな?
●2012年1月3日 調査初め
1日は挫折。2日は珍しく予定があった。で、今日3日。ようやく今年初めて調査に出かけた。調査は随分久しぶりな感じ。といっても年末は大晦日まで標識調査をしていたのだけど、これはほとんど動かないから調査感が薄い。調査すなわち体を動かすって感じなので。
体を動かしての調査は、12月26日以来、なんと8日ぶり。通常、こんなに空くことはない。ほんとに随分久しぶり。気分だけでなく、体力的にも久しぶりなことが感じれられる。たった1週間かそこら空いただけなのに、すでに体がなまってる。体が重い。5時間ほどしか歩いてないのに、かなり疲れた。というわけで、今日は早めに帰って、早く寝よう。
明日は、体力が戻ってるといいなぁ。というわけで、毎日のようにフィールドに出る日々が戻ってきた。
●2012年1月1日 デファクトスタンダード
見聞きする限り、どうも国を挙げてのイベントが進行中らしい。身近な現象としては、周囲から人がいなくなってるだけで、おかげで仕事がはかどるので有り難い。
このイベントは、なぜか365日、時として366日に一度という中途半端な周期で開かれるらしい。この不思議な周期は、他のいろんなイベントでも見られるのだが、その理由はどうやら、毎回同じくらいの気候の中で行いたいからという事らしい。
どうしてそんなつまらない理由で、意味不明の周期にこだわるのかよくわからない。仮にも10進法を採用しているなら、100日とか1000日周期にこだわればいいのに。あるいはちょっとお洒落にコンピュータ風に、2進法を採用して256日周期とか。
というか、この365日は、だいたい30日くらいで12のユニットに分割されている。この分割も意味がわからない。1ユニット30日なら30日に決めればいいのに。
さらに不明な事に、1週間と称して7日周期にこだわってる気配がある。この周期に従った活動が、一番目立っている事からして、7日間を基本ユニットにして、4週間を1ヶ月、13ヶ月を1年とすべきではないのか? 残る1〜2日は適当に処理すれば、毎年同じような季節にイベントがもようせよう。
という真っ当な考え方が採用されなかったのは、デファクトスタンダードという恐ろしい呪いのせいに違いない。
なんてことを考えてたら年が明けてしまった。その上、調査に行くつもりが寝坊して、二度寝もして、夕方から年末にし残した仕事をしている元旦。
予定が狂い、予定の仕事がはかどらず、宿題をヒーヒー言いながらこなしていく。そういう一年になりそう。
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