(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2010年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2011年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2012年1-3月、4-6月、7-9月)
大晦日恒例、この一年に買った本を振り返ってみる。
以下の集計は、国内で本を現金で購入した場合に限る。海外の本を買ってクレジット決裁した場合は含まない。学会や研究会の会費を払って学会誌や会報を入手するのも含めない。
2012年に買った本は、166冊。購入金額は147,826円+税。昨年より冊数は多いのだけど、購入金額は少ない。
購入した本をタイプ分けしてみると、
・自然史関連本:49冊、80,138円+税
・SF関連:62冊、65,320円+税
・ライトノベル:5冊、4,378円+税
・その他小説など:5冊、6,425円+税
・マンガ:45冊、26,104円+税
おおむね例年並みだけど、自然史関連本は例年並み、SFが微増、マンガが倍増。その結果、冊数が増えて、金額が減ったらしい。
今年読んだ本の数を数えてみると。自然史関連本26冊、SF関連24冊、ライトノベル4冊、その他小説1冊、マンガ26冊(マンガの冊数は少し不正確)。合計81冊(マンガ抜いたら55冊)。今年買った本を読んだとは限らないのだが、読破率(一年に読んだ本/買った本の割合)は、49%(マンガ抜いたら45%)。ちょっと読破率が低い。
総括としては、なんか分からんけど、いろいろ忙しくて本が読めていない。とくにSFが読めていないのは哀しい。なんとか読みたいけど、書かないといけない原稿が多い。原稿書きモードと本読みモードをいかに両立させるかがテーマになりそう。
<過去のデータ>
◆購入本
・合計 2006年:145冊・188,207円+税、2007年:144冊・197,299円+税、2008年:106冊・132,534円+税、2009年:131冊・181,830円+税、2010年:181冊・196,027円+税、2011年:127冊・172,199円+税
・自然史関連本 2006年:42冊・83,087円+税、2007年:56冊・96,431円+税、2008年:37冊・72,764円+税、2009年:56冊・99,396円+税、2010年:52冊、103,247円+税、2011年:46冊・104,819円+税
・SF関連 2006年:60冊・74,240円+税、2007年:61冊・78,780円+税、2008年:52冊・60,470円+税、2009年:56冊・66,230円+税、2010年:38冊・41,140円+税、2011年:50冊・45,627円+税
・ライトノベル 2006年:14冊・9,282円+税、2007年:12冊・8,740円+税、2008年:7冊・6,494円+税、2009年:5冊・4,440円+税、2010年:6冊・4,564円+税、2011年:7冊・6,004円+税
・その他小説他 2006年:6冊・8,743円+税、2007年:7冊・8,253円+税、2008年:3冊・4,700円+税、2009年:4冊・6,200円+税、2010年:4冊・5,000円+税、2011年:4冊・4,300円+税
・マンガ 2006年:23冊・12,855円+税、2007年:8冊・5,095円+税、2008年:3冊・1,554円+税、2009年:10冊・5,564円+税、2010年:81冊・42,076円+税、2011年:20冊・11,449円+税
◆読んだ本(冊数・読破率)
2006年:84冊・58%、2007年:101冊・70%、2008年:69冊・65%、2009年:76冊・58%、2010年:106冊・59%、2011年:74冊・58%
今年の元旦図らずも自らこんな予言をしていた。
「予定が狂い、予定の仕事がはかどらず、宿題をヒーヒー言いながらこなしていく。そういう一年になりそう。」
怖ろしいほど当たってる。まあ、この予言は毎年当たる事が保証されているので毎年この予言をしておけば、極めて優秀な予言者を装うことができそうではあるが、今年に関しては予定の狂いようが半端ではなかった。9月から予兆はあったものの、10月のイベントのおかげで最後の3ヶ月の予定は完全に狂いっぱなし。この狂いはずっと続きそう。
今日は晦日なので、今年のまとめをしておこう。
<調査>
ため池調査、大和川調査、大阪湾岸の調査というルーティンの調査は、一年間ちゃんとクリアした。
都市の自然調査プロジェクトの調査としては、大阪市内の公園で繁殖する鳥の調査、大阪市内のツバメの巣の分布調査、関西の駅のツバメの巣調査を実施。とくに駅ツバメは異様な盛り上がりを示し、関西全駅制覇という偉業を達成した。3つともすごい調査なのだが、まだデータの整理もできていない…。さらに哺乳類や両生爬虫類の調査はいまいち盛り上がらず…。
<行事>
予定した行事はすべてクリア。全般的には、鳥の観察会はあまり人気なく、カエルやタヌキの観察会は人気だった。
大物としては、8月の友の会下北半島合宿、11月の大阪自然史フェスティバル2012。どちらも反省点はあるものの、おおむね成功裏に終わったと言ってもあまり怒られないんじゃないかと思う。ただ、フェスティバルでは、中学生の羽根ファイルが無くなったのが今でも残念。
<サークル>
なにわホネホネ団、大阪鳥類研究グループ、ジュニア自然史クラブ、友の会読書サークルBooksの活動は例年通り。なにわホネホネ団は、今年から鳥の日設定を開始。鳥の標本作りは盛り上がってきた。その分、哺乳類の処理が滞っている感じ。来年からは、鳥の日と哺乳類の日を分離か?
博物館友の会の担当でもあった。秋祭りなんかの担当ではあったが、事業WGが頑張ってくれるので、以前ほど負担はない感じ。
<標本>
冷凍室を空けるのは、ここ数年の大きな課題。少しでも手を付けるべく。まずは冷凍庫を空けようと、4月から毎日鳥の皮剥きに挑戦。4月は頑張ったが、5月にはペースダウン。6月には挫折した。
標本熱が復活したのは、年末近くになってから。毎年年末には冷凍室を少しでは空けないといけない。で、某所からキリン、ダチョウが届いたのをきっかけに、大物の処理シリーズを開始。冷凍室の片付けも行ったので、かなりスペースを確保。このスペースを来年も維持したい。
<原稿>
ここ数年の大きな課題は、某出版社から本を2冊出すこと。昨年1冊クリアしたので、今年は残る1冊も!と思ったのだが、あえなく挫折。夏には今年中に原稿の目処をと思ったのだが、作業を始めたところで10月のイベント。この影響をまともにくらった。意欲ごと持って行かれた感じ。なんとか立て直しが必要。
某大阪支部の会報(隔月刊)への連載は継続中。隔月のたった1ページながら、けっこう負担。同じ大阪支部の某鳥類目録のデータを整理しなくては…。
まともな論文は今年も書けなかった。ただ、ここ数年の懸案であった大阪府のため池で繁殖する鳥の調査の結果は印刷物にすることができた。年末には、なぜか三重県の海岸で拾われた鳥の報告に名を連ねることに。
<その他>
・某学会の庶務幹事をめでたくクビになった。
・某大阪府のRDB更新に関わることになった。
哺乳類の皮の標本作りはとかく面倒。ホネは、極論すれば放っておけばどうにかなったりするのだけど、皮は何度も手間をかけないと標本にならない。皮を剥くのはほんの序の口。皮の裏についてる、脂肪や肉を除去し、洗って、なめし液に漬け込んで、洗って、乾かしながら柔らかくする。などなど。
この中で、放って置いても大丈夫な工程は、なめし液への漬け込み。なめし液に充分に塩を入れておけば、1年くらい放って置いても皮は大丈夫。ただ、長く置いておくと見た目がとても悪くなる。中は大丈夫なのだが、表面にカビやら何やらが生える。表面が水面になっていれば問題ないのだけど、皮が水面に接していると、皮にカビやらが引っ付く。皮から生えてる訳ではないので問題ないのだけど、なめし液から上げて洗う時に、皮にひっついたバイオフィルムを取り除くという作業が増える。作業が増えるのは分かってるけど、放っておけると思えば放ってしまう。軒並みバイオフィルムの膜が張ったタンクが勢揃い。
いつまでも放ってはおけないので、年末に免じてようやくなめし液から皮を引き上げる。で、いろんな皮にひっついたバイオフィルム取りをする羽目に。
ちょっと考えれば分かるけど、毛皮の種類によって、バイオフィルムが取り除き易いのを取り除きにくいのがある。タヌキの毛皮は取り除きにくい。イノシシやシカ、アナグマは取り除き易い。タワシで軽く撫でるととれる。タヌキは毛ごと抜けてしまう。
固くてまばらな毛だと取り除き易くて、柔らかく密生した毛は取り除きにくい。かと思いきや、クマからは比較的簡単に取り除ける。ネコもタヌキほど取りにくくないように思う。どうもタヌキの毛は構造か何かに特徴があるらしい。ともかく、なめし液に浸ける時は、タヌキが表面にこないように注意。
年末年始は人がいないので、スペースがある。皮を広げて干す絶好の機会。というわけで、文字通りの意味の塩漬けになっていた皮を出してきて洗って干してみる。この機会を逃すと、なかなか一度にたくさんの皮を干せる機会はない。ただ、年明け5日には空けないといけないので、短期間での勝負になる。
干してる皮は毎日世話しないと綺麗にならない。というわけで、年末年始も毎日出勤ってことか…。元旦くらいは寝てよかな。
この半年の間に、エミュー、ダチョウ、ヒクイドリの皮を剥いた。一人で剥いた。レアがあれば四大巨鳥制覇なのになぁ。
見た目だとエミューとダチョウが似ている三大巨鳥だが、さわってみるとエミューとヒクイドリが似ていて、ダチョウは全然違うということが分かる。
何よりダチョウには翼と尾羽がある。エミューとヒクイドリには翼はほぼない。短いだけでなく、大きな羽根が付いていない。ヒクイドリには爪のような太い羽軸が付いてるけど。そしてエミューとヒクイドリには尾羽がない。カイツブリみたい。
もう一つ大きな違いは、一枚一枚の体の羽根にある。ダチョウの羽はまあ普通の感じ。一方、エミューとヒクイドリの羽根は2枚セットで、二叉になってる。後羽が大きく発達してる感じ。羽根一枚でもこの3種は見分けられる。
あと、エミューとヒクイドリは首の大部分や腿にちゃんと羽根が生えているが、ダチョウはほとんど裸出。ダチョウは胴体にも羽根の生えていないエリアが多い。裸に近くてはしたない感じ。
あと皮剥く立場からの大きな違いは、ダチョウが圧倒的に大きいこと。重いし乾きにくいし作業が大変。二番手三番手のエミューとヒクイドリは、ダチョウと比べると圧倒的に小さくて、とても作業しやすい〜。
我が家にはドライヤーがない。そもそも我が家には、あまり電化製品がないので、あまり不思議じゃない。もちろん風呂上がりの髪の毛は、バスタオルで拭いた後は自然乾燥。寝る前に入浴したら、朝には斬新な髪型になっている。
ところが近頃、仕事でしばしばドライヤーを使うようになってしまった。鳥の標本を作るとき、羽根が汚れていたら洗うようになったから。洗った羽根はドライヤーで乾かす。自分の髪も乾かした事がないのに。
片手に2本のドライヤーを持ち、もう片方の手で羽根を動かしながら、羽根の根元に風を当て、乾かしていく。
プライベートでは使わず、仕事で使う。片手に2本持ちながら、ちょっとカリスマ美容師っぽくない?と密かに思う。
毎年クリスマス時は、なにわホネホネ団の活動日。3日間ぶっ通し。クリスマスホネホネマラソンと呼んでた気がするのだが、今年は団長がホネスマスと呼んでる。下っ端団員としては従うしかない。
とにかくホネホネマラソンでもホネスマスでも、冷凍室を少しでも空けるのが目的。毎年この時は大物ばかりを出してくる。今回はそもそも冷凍室に入らないダチョウの皮という超大物。さらにツル、コウノトリ、カモ、ミズナギドリ、カワウと鳥は大物勢揃い。アライグマなど中型哺乳類も5頭ばかり。皮だけになって冷凍されていたバーバリーシープにカモシカにオオカミ。
この季節は一日では解凍できないから、3日分を見積もって早めに解凍を始めないといけない。誰がいつ参加してどんな作業をしたいかは教えてもらっているが、予定の変更は常にあるし、突然の参加も当然ある。個々人の作業スピードもいろいろ。とまあ読みにくい。少し多めに用意しておいて、加減しながら冷凍室に戻してみたり。
まあ、最終日は作業量控えめにして、どうしても残ったら後日の作業という事で、なんとかなることになっている。とにかく冷凍室を空けるというミッションが優先なのである。
という訳で、ホネスマスの3日間が終わった。最終日こそ早く終わったが(といっても午後8時を過ぎた)、はじめの2日間は日が変わろうかという勢い。疲れた〜。朝から晩まで。3日が限界〜。でもお陰で、処理が進んだ〜。みんなありがとー。
今年も今日を除いて残り10日。年末恒例、今年の目標を立ててみよう。
【行事系】ほぼ終わった
・なにわホネホネ団活動日(例年通りクリスマスはホネホネ)
【調査系】まだちょっと残ってるぞ
・近所のため池と大和川の水鳥調査
・公園の鳥のセンサスと果実のチェック(今年はあと2回ずつ)
・鳥類標識調査(年末恒例)
【標本整理系】
(年末最大のミッション冷凍室片付けが、ほぼ完了!)
【原稿執筆】
・大阪の哺乳類の原稿執筆(過去4年毎年書いてる…。年末年始にがんばろう)
【他団体関連の仕事】
・大阪府鳥類目録の分布図に記入(ってか、記入しなくてもいいのかなぁと思って放置していたら、必要!って言われた…)
・大阪鳥類研究グループの会報編集
・とある助成金の審査(昨年に続いて2回目)
【その他の雑用】
・年明けすぐの行事のプログラム作成
・最近見た鳥のサイトの更新
・購入本一覧作成
・ひよろり書店在庫調べ
・雑誌の整理
・学会の来年度会費の支払い
・家賃の支払い
・年越しそばと雑煮の準備
この時点で年末恒例の仕事のかなりをクリアしてる。年末は標識調査しながら、哺乳類本を書かなくちゃ。
氷河に眠るという雪男を発掘すべく、果敢に戦いを挑んだ男の物語をお届けする。
作業開始は午後9時半頃。当初は、氷河を軽く掘り進むつもりであったが、想像以上の堅く重い堆積物に行く手を阻まれる。1時間に20分程度の休憩をはさみつつ、作業は夜通し続いた。
最初の1時間。氷河の中に橋頭堡を築くのに費やされる。この間、キノコやソテツが発見され、救出。また生の植物遺体も見つかったので、冷凍で保存。
次の1時間。雪かきはおおむね山場を越えた。立派な雪だるまができそう。雪男に次ぐ目的物の大型鳥類や大型哺乳類の皮が発見され始める。すかさず確保。雪男ではないが、サルが2匹見つかったのには驚いた。
3度目のダイブにて、ようやく氷河の最深部に到達。数年ぶりに雪男の生息を確認。珍しいネコ科動物まで一緒にいた。しかし、思わぬ巨鳥の出現で、雪男の確保は断念。最深部の雪は、本当に氷河と化していて、堅くて危険。雪だるまは等身大になってきた。
4度目のダイブは、パズルゲーム。氷河のピースをうまく組み合わせて、冷凍室を埋めていく。ただし、全ては戻さず、中に一定の空間を作る。これこそが、年々厳しくなってきている年末最大のミッション。なんとか空間はできたけど、放り出したのを戻さなくて済むかなぁ。ここからは氷河からの回収物の処理フェイズになる。6日間で完了予定。
というわけで、6時間で4回のダイブ。午前3時半に終了。20分程度の休憩をはさんでるけど、5時間程は極寒の地に赴いていた事になる。あー、寒かった。そして夜明けが近くなってしまった。よく考えると、深夜のダイブは、邪魔が入らないというメリットがある一方で、万が一の時に助けてくれる人がいないので、あまりお勧めできないかもしれない。とにかく帰って少し寝よう。
今日の午前は、みんなで本の迷宮づくりに精を出した。みんなであっちの本をこっちに運び。こっちの本をそっちに動かす。相談して整理してきちんと並べず。好き勝手に隙間に詰めていく。どんどんボルヘスの世界を構築してる感じ。そう考えると楽しいが、今後目当ての本が見つかるかなと、少し心配になる。
そして、迷宮は部屋の要領のほぼ全域に広がりつつある。この後、どういう展開が待っているのか。けっこう不安。
うちの公園に来てるオオタカについて、常連カメラマンさんの話を聞く。今年のオオタカはまだ人間に慣れてなくて、近くで撮影しにくいらしい。例年、最初は人を警戒していても、しつこくカメラで狙ってると、やがて慣れてくるものらしい。霊長類研究でいうところの人付けである。
考えてみるに、人付けされたオオタカは、人をあまり怖がらないから、都会の樹上でも営巣できるだろう。そこで巣立ったオオタカは生まれつき人をあまり怖がらないだろう。一方、山のオオタカは相変わらず、人への警戒心は強いままだろう。
となると、都市のオオタカと山のオオタカは、人への対応の違いから、営巣場所選択に違いが生まれる。山のオオタカが都市で営巣しないのみならず、食料が豊富な都市で暮らし始めると、都市のオオタカも山には行かないだろう。
そして時間が経過。山のオオタカと都市のオオタカの間に遺伝的な交流がとだえて、時間が経つ中で、両者の間に生殖隔離が成立。ここにヤマオオタカとトシオオタカの2種が成立する。これをもって、オオタカの都市鳥化が完了。
論文の印刷は、CDリリース。学会発表は、コンサート。そう、私は研究活動を通じてアイドルをしてるの! てな話を昨日聞かせていただいた。
何を阿呆な事を。と莫迦にする前に(莫迦にしてからでもいいけど)考えてみよう。研究活動とアイドル活動。両者には驚くほど類似点がある。
まず、リリースしたものを、活用してもらわないと面白くない。ダウンロード数を競ってみたりする。コンテンツがが評価されるとちょっと嬉しい。認知度が高まると、あちらこちらに引っ張りだこ。活動の目的は、お金だったり、地位だったり、認知度だったり、レギュラーな仕事だったり。
研究活動をアイドル活動に読み替える事で、辛くもなりがちな研究活動、大学院生活がとても楽しげに思えてくる。という訳で、アイドルと研究を結び付けた某N女子大のとある研究室の先見性には脱帽せざるを得ない。
今から3月に静岡方面で開かれるコンサートが楽しみ。やはりアイドルグッズがあるのだろうか、握手券はもらえるかな? 掛け声の練習をしておかなくっちゃ。
ただ今回のはコンサートというより、路上ライブっぽいんだな。それもゲリラライブの雰囲気。できれば、会場に人を集めてのソロコンサートをしてほしいもんだ。
今日は大阪から物好きが、三重まで海の鳥を見に来るらしい。ここは一つ、三重の海鳥の奥深さを見せてやろうじゃないか。
まずはミヤコドリを見せてやろう。と思ったら、大阪からの客人はミユビシギで盛り上がってる。そんなもので良かったのか…。そんなんいくらでもいるし。数百羽の群れなら見るけど、数十羽でいちいち見るかなぁ。
ミヤコドリの群れを見せようと探してると、1羽だけのミヤコドリが見つかる。これはスルーだな。と思ったら、大阪からの奴らが、ミヤコドリをゆっくり見たいと騒ぐ。あとでいっぱい見せるから待ってい!
ミヤコドリは、こっちの河口じゃなくって、あっちの河口に行ってるな。ということで、別の河口に行ってみる。数千羽のカモ類。それだけで、大阪からの客は盛り上がり気味。カモの大群をゆっくり見たいらしい。ええからミヤコドリの群れを見ろ! と思ったら、コクガンがいるぞ。ほらコクガン。大阪から来たのは、ピョンピョン喜んでる。ミヤコドリの群れでも盛り上がり。簡単な奴らだ。
今度はオオハシシギが見たいというので、海岸っぺりにある淡水池に連れて行く。大阪からきた奴らは、オオハシシギは探さず、タゲリで喜んでる。そっちでよかったのか〜。ついでにセイタカシギを見せる。さほどリアクションがよくないかな。ようやくオオハシシギを見せたら、大はしゃぎ。
最後にズグロカモメを見せるため南の河口へ。ズグロカモメはどこ?って言うから、目の前のユリカモメみたいなのは全部ズグロカモメと教えてあげる。ダイシャクシギも見つかり、見物はだいたい見せれたかな。
冬なのにシギチを12種も見た!と大阪からの客達は大喜び。さぞかし大阪湾には鳥がいないんだろうなぁ。
今晩は雲が多くて、流れ星はあまりみえなさそう。昨晩は、双子座流星群のピークだったそう。といってもピークは明け方だったのかな。ピーク時は1時間に100個以上の流れ星と聞いて、見のがしたのがちょっと残念。でも、昨夜の帰り道、歩きながら、少し座って、15分程度だろうか。空を見上げて、明るい流れ星を3つ見た。
流れ星と言えば願い事。いきなり願い事はできないから、ちゃんと整理しておくのが肝要。
というわけで、もっかの願い事を並べて整理してみよう。
・今年度中に、大阪の哺乳類の本が完成しますように。
・一刻も早く、冷凍室と冷凍庫の中身が整理されますように。とりあえず、冷凍庫の入り口の一画だけでも10日以内に片付きますように。
・来年以降、博物館友の会と関西自然保護機構の会員が増えて、お金が足らないと運営に頭を悩ます事がなくなりますように。
・みんなの人権が守られて。他人の人権を尊重する限りにおいて、みんなの自由が守られて。日本の民主主義が守られて。二度と、人々が故郷に戻れなくなるような事態が起きませんように。
・大切なみんなが幸せになりますように。
この内、一つでも星が流れてる間に3回唱えるのはかなり難しい。そもそも、どれもこれも星に願う前に、自分で努力しろってことばかり。できる事をできるだけ頑張ろう。とりあえず、この日曜頑張ろう。みんなで頑張れば、叶う願いもあるだろう。
アリと暮らすハネカクシの本を読んだ。とても面白かった。でも一番感動したのは、ちょっと違う部分だった。
大学博物館の教官で、バリバリの分類学者の著者の夢は、市井の分類学者を育てることらしい。すなわち記載論文の書けるアマチュアを育てる。素晴らしい。素晴らしすぎる。
と、呟いたら、著者からお返事。ホントにやりたいらしい。パラタクソノミスト何するものぞとも。
素晴らしい。でも少し気になることが。アマチュア分類学者以前に、昆虫を採集して、標本作る人がそもそも減ってるぞ。その中でアマチュア分類学者を育てるとは?
会議をしてたら、窓ガラスにドーンと鳥が衝突。キジバトかなと思ったら、トラツグミだった。衝突して落ちたトラツグミは、窓の下でぼんやりしてる。せっかくなので捕まえてみた。放っておいたらネコにやられるかもしれないからね。
昨日、今日と2日続けて大阪湾岸のカモメ類など水鳥を数えて歩いた。昨日は風が強くて、めっちゃ寒かった。今日は、気温は低いが、風がなくて良い天気。穏やかな海の様子は暖かそうと勘違いしそうなほど。
波が立ってる時と、穏やかな時ではカモメ類の行動が違うような気がする。
波があんまり立ってると、普段急速している突堤やテトラポッドが波をかぶって、落ち着いて休息できない。カモメ類がたまる場所が変わってしまう。
もう一つ違うのは、とくにセグロカモメの動き。波が高いと1羽から数羽で、海岸沿いをずーっと行ったり来たりしてる様子。ウミネコも同じようなことを少ししてる。ユリカモメはしない。これって波で打ち上がった物を探してるんだろうな。ユリカモメとセグロカモメの違いは、採食方法の違いって感じかと。そして食性の違いでもある?
近頃の観察会には、カメラを持ってくる人が多い。大人も子どもも。デジカメなのでパチパチいっぱい撮る。デジカメなので、その場で出来を確かめる。出来映え対決もできる。現像代を気にしながら、シャッターを押すのは最小限というケチケチ世代としては、隔世の感がある。この世代の子ども達から、今までにはないカメラマンが続出するに違いない。
今日のタカくんは、昨日買ってもらったカメラを持って登場。集合場所では、昨日手に入れたばかりだというのに、使い方を色々教えてくれる。おそらく昨日からずっとカメラを触って、使い方を確認していたに違いない。コンデジながらかなりの性能っぽい。鳥を見つけるたびに、撮影。長いレンズを付けた一眼レフとなぜか対決モード。同じ鳥を狙っては、出来具合を比べていた。どっちが良い出来かの批評も求められる。こちとらは辛口批評なので、たいてい容赦なく一眼レフに軍配。ただ、カメラの性能のコストパフォーマンスはむしろ勝ってる感じ。あとは、撮影者の腕次第かな。
結局、集合から解散まで、ずっとカメラをいじっていた。あれだけ喜んで使いまくってくれたら、お父さんもプレゼントした甲斐があるなぁ。
そして、同じカメラを自分も欲しくなってしまった。タカくんの宣伝効果は絶大。カメラ屋から報奨金もらってもいいくらいかも。
数日前から、机の隣に目つきの悪い動物が暮らしている。一般的には可愛いイメージなんだろうけど、目つきが悪い。確かに遠目に可愛いかもしれないが、近くで見ると目つきが悪い。近づいても目をつぶって触れば触り心地がいい。でも、目を開けると、その目つきが怖い。
まん丸お目々に、大きな丸い瞳。と言えば可愛いかと思いきや、そのまん丸お目々が怖い。瞳が横長は、もちろん目つきが悪い。縦長の瞳も目つきは悪い。瞳が小さいのも目つきが悪い。と思っていたけど、目つきの善し悪しは瞳の形や大きさではないらしい。
目つきの何が怖いかと言って、ずっとまん丸なこと。ずっと瞳をこっちに向けていること。ずっと睨まれてるような気がする。横から普通に見てるには割と怖くないのだけど、正面顔はとても怖い。目が飛び出てるのも関係ある。飛び出た丸い目に大きな丸い瞳。それがこっちを見てる。怖い怖い。下を向いて餌を食べてるんだけど、瞳だけはこっちを見てる。丸い目に大きな瞳がずっとこっちを見てる。怖い怖い。
何より怖いのは、表情がないことかもしれない。人はもちろん、イヌやネコも驚くほど表情がある。でも、こやつは表情がない。目だけの問題ではなさそう。目の周り、顔に表情がない。霊長類や食肉類は表情を発達させたけど、こやつらは表情を発達させなかったんだろう。イヌやネコはメジャーなペットになったけど、こやつらが所詮マイナーなのには意味があると思う。表情のないやつと暮らすのは難しい。
とさんざん悪口を言いながらも、フワフワな毛はとても触り心地がいい。手から餌を食べると可愛い。耳の根元をなでると、気持ちよさそうな感じ。ちょっと表情あるやん。ウサギのくせに。
来年度の行事予定を決めた。来年どころか、再来年の3月までの週末の予定が決まった事になる。鬼が笑うどころやないなぁ。と、毎年書いてる。
再来年の3月までの週末の予定が決まったということは、すなわちほぼすべての週末が予定で埋まったという事を意味する。もう週末の仕事の受付は終了。ちなみに年間で、6日ほど空きがある。この空きはなんとか死守したい。資金獲得状況次第では、断念する予定もある。その空きも死守しよう。半日予定なので、半日空いてる週末が15日ほど。でもダブルヘッダーはできるだけ避けよう。
いっとき、年々空いてる週末が少なくなって、全週末を埋めるのは止めよう。と決意したはずなのに、やむを得ぬ事情でまたほとんど全て埋まるようになってしまった。
もし会議に出席させたかったら、平日の夜設定でよろしく。
数年前からなんやかんやと、図書館との連携企画がある。例えば、図書館で博物館の展示をする。図書館で講演をする。図書館と共催で野外観察会をする。「図書館と」とか「図書館で」という枕詞をとれば、展示、講演、観察会。普段博物館でやってる事と一緒。なんのための連携企画?という疑問が出てくる。連携企画というからには、二つのポイントがクリアされてるのが理想。
一つのポイントは、図書館と博物館の双方がメリットを見いだせる事。博物館的には、図書館側で普段は博物館に縁のない観覧者や参加者を集めてくれるなら、ユーザーの幅を広げるチャンスってなもの。まあ、図書館に集客力がなくって、結局普段の博物館ユーザーが集まる事も多く。これじゃあ何のための連携企画だろう?と思う事もしばしば。とくに講演会や観察会。
同時に図書館側にも博物館との連携で何かしらメリットを出して欲しい。博物館側の展示や話、観察をきっかけに、図書に興味を持ってもらうというのが真っ当な気がする。そのためには、関連本を紹介したい。リストでもいいけど、実物を見せて紹介できればもっといい。
もう一つのポイントは、連携ならではの企画になっている事。図書館だけでも博物館だけでもできない企画であるのが理想。たとえば、本の専門家と、生き物の専門家の対談みたいな感じ? 野外で観察した後、室内で本を使って続きをするとか? 本の読み聞かせの後、実物をよーく観察してみるとか? 正直経験がないので、イメージがわきにくい。
図書館の専門家と言えば、司書なわけだが。さて、司書はこうした企画において、何ができるんだろう? 少なくとも自然史関連の本についてなら、こっちの方が詳しいような気も…。
とある引っ越し作業のミッションが完了。10年程かけて2DKのスペースに作り上げた巣。見ようによってはゴミ屋敷。いやむしろネコ屋敷? やっぱりネズミの巣イメージが強い。とにかくなんでも溜め込んである。引っ越しミッションは困難を極めた。
二度とこんなことはないだろうけど、引っ越しミッションの経過を記録しておこっと。
1回目:実質下見。通帳と判子など貴重品の確保。ネコの引っ越し。(まあ1人日)+(燃えるゴミ約5袋)
2回目:水槽関係、布団・服関係、食材・食器関係の梱包・発送。洗濯機・冷蔵庫発送。(2人日、単身引っ越しサービス3本+α3箱)+(燃えるゴミ約7袋)
3回目:本の梱包・発送。(1人日、単身引っ越しサービス1本+α2箱)
4回目:棚の解体。(1人日)+(資源ゴミ5袋)
5回目:植木関係、絨毯、小物の梱包・発送。棚の発送。残りの梱包。(2人日、単身引っ越しサービス3本)
6回目:残りの発送。(1人日、単身引っ越しサービス1本)+(燃えるゴミ7袋)
というわけで、作業にはのべ7人日かけて、ゴミ袋(45L又は90L)24袋ほどを捨てて、単身引っ越しサービス8本とダンボール箱5箱送ったことになる。単身引っ越しサービスは1.83立法メートル入れれる。ダンボール5箱で1立法メートルほど。
というわけで、2DKの部屋に、荷物が約16立方メートル、ゴミが約1〜2立方メートル入っていた事になる。多いのか少ないのか分からない。荷物とゴミの比率からゴミ屋敷かどうか定義するとしたら、さほどゴミ屋敷ではなかったかもしれない。見た目はともかく…。
この間分かった事は、Kネコの単身引っ越しサービスはとても便利ということ。とくに通いで引っ越し作業するときには。まず見積もりが簡単。電話でだいたい何を運ぶかいうだけ。もしかしたら2本になるかもと言っても対応してくれるし、中途半端にはみ出たら宅急便として運んでくれる。前日に予約すると、3時間刻みで時間指定ができる(さすがに当日午前だと、午後としか指定できない)。受け取りまで数日預かってもくれるらしい。
以上を運ぶのにかかった金額は約23万円。引っ越し費用としては、こんなもんかな?
たとえば去年、冬になってもツグミがこない!異常事態だ!と鳥関係の人が騒いでた。マスコミも取り上げてた。でも、今年はトノサマガエルがあまり鳴かない!と騒ぐ人はあまりいない気がする。ツバメが減った!という人はよくいても、アブラコウモリが減ったと言ってる人にはあまり会わない。
つまりは、鳥は注目度が高く、それに比べたら哺乳類や両生類、爬虫類は注目度が低いということ。両生類や爬虫類はともかく、鳥と哺乳類の人気にさほど差があるとも思えない。注目度の差は、野生の鳥を見てる人の数と、野生哺乳類を見ている人の数の差なんだと思う。
今年度から、大阪府のレッドリストの改訂作業が始まった。鳥類のレッドリストの改訂にはいろんな人の話を聞きたい感じ。実際各地にそのエリアのことをよく知ってる人がいる。尋ねる相手が多くて困ってしまう。
一方、哺乳類、両生類、爬虫類については、生息状況を尋ねる相手がなかなか見つからず困ってしまう。そういえば、改訂前のレッドリストの選定委員の顔ぶれを見ても、大阪の状況知ってるのかな?って人が並んでる。選定結果もちょっと首をひねる感じ。それはすなわち、誰もろくに大阪の哺乳類、両生類、爬虫類を見守っていないってことなんだろう。
レッドリストの改訂は、数年おきには繰り返される。それをスムーズに進めるシステム作りも、今回のレッドリスト改訂にともなう課題の一つ。システムを作る前に、大阪の哺乳類、両生類、爬虫類を見守る目を増やすのが、一番の課題かもしれない。
たとえば、昨日今日でしないといけない、すなわり11月末が締め切りな事が、8つほどあった。その内、5つはできた。3つできていない。できたのは調査、行事の準備、片付け。できなかったのは原稿書き、標本作り。
これは今月末が締め切りって短期的な話に留まらない。ずーっと長い目で見ても、できていないのは原稿書きと標本作り。調査はきちんとこなしてるし、行事もこなしてる。短期的な傾向で、中長期の傾向も分かるんだなと、妙に納得。
そんなわけで今月のまとめ。
ため池調査、大和川調査、大阪湾岸の調査といったいわばルーティンの調査は、ギリギリにはなったけど、ちゃんとクリア。
大阪自然史フェスティバルという大きなイベントもクリア。これで上旬がほぼつぶれた感じ。中旬には、先月からの続きの東京詣で。この仕事も終わりが見えて、一段落。あとは12月に2回程行けば終了。
下旬、ようやく原稿に手を付けようという時に、大物の標本化の仕事が突然発生。なんだかんだで時間をとられる。
後半には年末に向けての仕事が着々と到来。予想していてしかるべきなんだけど、11月になるまで綺麗に忘れていて、ちょっと慌てる。
というわけで、今月するつもりができていないことは、
・原稿書き:短いのが2本。本が1冊
・標本作り:突然来た大物(まだ表に転がっている)、そして冷凍庫にたまっているもの。
12月は何が何でも決着させなくてはならない。新たなお仕事が突然やってこない事を祈ろう。
関西でのカワウでの繁殖が復活して、30年弱。大阪府でのカワウの繁殖が復活して、10数年。最初は春〜夏に繁殖してたと思うのだけど、繁殖開始はどんどん早まり(少なくとも毎年毎月見ている堺市大津池の繁殖地では)、真冬から繁殖を始めるようになってる。今日、大津池に行ってみると、もう繁殖地に戻って求愛を始めている。これでは12月には産卵しそう。この傾向が続けば、秋に繁殖を始めるようになるのかも。
問題の一つは、どうして繁殖開始の前倒しが生じるのか。どんな条件で生じるのか。そして、もう一つの問題は、繁殖開始が前倒しになったとき、繁殖終了はどうなるのか。ちゃんと調べればデータで議論できる部分がありそうだけど、単なる妄想で話を進めてみよう。
だいたい、カワウは最初は樹上に営巣してるけど、1〜2年で木を枯らし、枯れた木がやがて倒れ、地上で営巣する羽目に陥る。その間に、カワウの営巣密度は増えて、コロニーになってる島や林からあふれかえる。
となると当然予想されるのは、営巣場所をめぐる競合。少なくとも木が生えている時は、木の高い場所を好んでるような鳥。木が枯れて、倒れて行ってる間、より高いところをめぐる競合はかなり激しいんじゃないかと。
だいたい巣場所をめぐる競争は、よほど競争力に差がない限り、早い者勝ち。少しでも早く繁殖地に来て、さっさと営巣始めた方がより好ましい巣場所を確保できるに違いない。そしてだんだん繁殖開始期が早まっていくんじゃないかという妄想。
だとしたら、いくつかの予想ができるんじゃないだろうか。
・営巣密度が高くなるほど、巣場所をめぐる競争は激しくなり、繁殖期の前倒しが始まる。
・営巣場所の木が枯れて倒れていくほど、あるいは巣場所の質的さが大きい程、繁殖期の前倒しが起きやすい。
さて繁殖開始が前倒しになったとき、繁殖期の終了時期はどうなるんだろう? これにはいくつかの条件が絡むんじゃないかと思う。
・1年にカワウが繁殖(産卵)できる回数の上限。
・そのコロニーで繁殖しようとする個体が、同時に営巣できる数をどの暗い上回っているか。
・他の個体の産卵期に合わせようとする傾向がどのくらいあるか。
思うに、カワウは1年に1腹分しか繁殖しないんじゃないだろうか。そして、他の個体が営巣を始めたら、残る個体もさほど遅れずに営巣を始めようとするんじゃないだろうか。最初に営巣をはじめたペアが一段落して、ころにーがすいてから、落ち着いて営巣を始めようとはしないんじゃないだろうか。
だとしたら、繁殖開始が前倒しになると、繁殖終了時期もまた早まることになる。そして東京の上野のような秋繁殖コロニーができあがる。
このストーリーどうかな?
まだ年度途中で、今年度の行事はまだまだ続くのだけど。来年度の行事をそろそろ計画しないといけないので(3ヶ月前から広報が動き出す)、だいたいこのタイミングで今年度の行事を振り返ることなる。反省したり、好調さを喜んだり。ってことは、12〜3月の行事はさっぱり反省されずに、翌年度の行事が企画されるってことになるんだけど、それはさておき。今日、今年度の行事を振り返る会議をした。
担当行事に関して一番印象的だったのは、4〜5月の鳥の観察会。同じように都市公園に行って、鳥を観察するんだけど、片方は落選者が出た程、申し込みがあって、他方は定員割れ。なぜ? 申し込みが多かった方は、渡りの季節、図書館とのタイアップ企画などという有利な側面もあったのだが、実質的にそこの差ではないんじゃないかと思う。注目すべきは2点。
・人気の方は「はじめてのバードウォッチング」といった可愛いタイトル。不人気の方は「都市で繁殖する鳥」という堅いタイトル。
・人気の方は一発物観察会なのだが、不人気な方は下見をかねた鳥類フィールドセミナーという付属企画が付いている。実質同じ行事を2回しているので参加者が分散したのではないかと。ちなみに付属企画参加人数を加えても人気行事には追いつかないのだが…。
というわけで、来年度は鳥の観察会に可愛いタイトルを付けてみようかと検討中。
鳥には必ずしも関係ないけど、もう一つ大きな話題になったのは、標本作りの盛り下がり。といっても、標本作りの行事は人気が高い。友の会の昆虫採集合宿も、昆虫の標本作りの室内実習も申込みがいっぱい。ちなみにホネの標本作りの室内実習も人気。でも、標本同定会は年々寂れていくような感じ。標本を作って持ってくる人がものすごく減った。友の会の夏合宿に行っても、標本作りをしている人はほとんどいない。
ってことは、たとえば昆虫標本について言えば。昆虫標本作りの行事は一過性の企画になっていて、その後、自分で標本を作っていないということらしい。標本作りに興味はあるのに、自分では標本を作らない。このギャップは何なんだろう?
昆虫なんて、標本にして調べないと種名が分からないのがたくさんある。標本作りが下火になると、地域の昆虫相に付いての情報が蓄積されなくなるということに等しい。博物館的には困った事態。でも、どうしたらいいのか?という話になると、みんなうーんと言うだけ。一度、標本作りの行事でアンケートでもしてみたらいいかな。
一日中しゃがんで作業。腰が痛い〜。重い物の処理作業なんだけど、大きくて重くて、台の上とかで作業できない。仕方なくしゃがんで作業。できるだけ、地面にお尻をつけたりして、腰への負担を減らそうと努力するが、所詮はむなしい。
ときどき立って、腰を伸ばす。この時の感じが微妙。伸ばせるのは気持ちいいと言えばいいのだけど、曲がって固まって腰を無理に伸ばそうとするのも気持ち悪い。妙なことが起こる予感。そこで、そーっと伸ばす。まっすぐにするだけでは物足りない。むしろそらしてみる。空を見上げる。
同じ作業をしてる仲間が数名。あっちでもこっちでも、時々立って空を見上げてる。ずーっと遠目に見てたら、面白い光景かもしれない。
作業を始めたばかりの午前中は、元気だった。午後に入ってからは腰の違和感との戦い(そしてすぐに切れなくなる刃物との戦い)。ようやく一日が終わった。腰が気持ち悪い〜。
デスクワークに戻って、椅子に座っていても腰の違和感が残る。やっぱり時々腰をそらしてみる。時には腰に手を当てて。
でもまあ、一日あれほど腰に悪い姿勢で作業をしていても、ぎっくりしていない以上。ぎっくり腰爆弾を持っていないという事が証明されたんじゃないかと思う。遅延爆弾でなければいいけど。
今までの経験で、てっきり軽自動車で乗ると思ったわけ。小型のウマも、ライオンも運んだ軽自動車。エランドですら、ある程度処理してからなら運べた。今回もある程度処理されてるはずなので、乗るはずだった。何度か扱った事があるので、処理されてるとどの位の大きさかは分かってるつもりだった。勘違いしてたのは、今まで扱ってたのは雌だったってこと。今回は立派な雄。立派な雄は、雌の1.5倍もあるとは…。
という訳で、軽自動車には乗らず。いや頑張れば載ったかもしれない。一部はさらに2つに分ける必要があったろうけど。でも、けっこうギリギリ。たぶん3〜4往復しなくちゃならなかったろう。トラックを手配してもらえてよかった。うちにもこんなトラックがあればいいのになぁ〜。
鳥の羽根拾いの行事をした。拾ったら羽根の落とし主について説明しなくてはならない。これがなかなか難しい。普通に見かける鳥なのに、羽根だけでは正体が分からなかったりが普通。最初から水鳥の羽根は拾ってはいけない!と禁水鳥令を出している。じゃあ、水鳥じゃなければ分かるかというと、けっこう微妙。そもそも、そんなに羽根に詳しくないんだな。じゃあ羽根拾いの行事をしなきゃいいのだが、それは置いといて。
現場で名前が分かるのは、答えて説明していく。ドバト、キジバト、アオバト、ヒヨドリ、シロハラ、ツグミ、カラス。でも、これ以外は手強い。現場で分からないのを見せられたら、「スタジオへ!」と叫ぶ。時間が稼げる。解散後、室内に戻って、図鑑で調べる。
鑑定士さんは、あんまり頼りにならなくて、うんうん言いながら、あーでもない、こーでもない。と、迷いながら悩むだけ。「いー羽根ですねー」とか言ってみたり。
結局、スタジオ行きだった羽根の正体は、キジバト、アオバト、クロツグミ、ヤマガラ、シジュウカラ。キジバトの羽根をスタジオ行きにしてたとは…。とまあ、頼りないわけ。
きっとテレビの鑑定士さんも、収録前にうんうん言って悩み。結論出せないのは、収録から外してると思う。でも、ガチでライブの鑑定士は大変なのだ。
という訳で、ライブをこなせる羽根鑑定士への道は険しく、遠い。
先日、某有名人の講演を聞く機会があった。生き物の話をするらしいのだが、そんなに詳しいはずもない。中身に期待はしてなかった。
聞いてみるとやっぱりという内容。自分の経験と主義と思いを語るだけ。生き物や自然についての語りはいい加減。というより判断の根拠を示さない。データや引用を示せとは言わないが、もう少し確実なことだけ言えばいいのに。自信がなければ、自分は学者じゃないからと開き直っていた。
その講演が悪いとは言わない。充分予想できるんだから。聴衆の多くは、テレビで見た有名人の話を、生で聞けたら、中身はどうでもいいだろう。有名人業は、見事にこなしていた。気軽にサインして、一緒に写真に写って。
問題は聴衆側にある。と言っても、有名人見た〜。って喜んでる人は問題ない。問題は、いい話を聞いたと思った人。実際そう言ってる人がいて愕然とした。そして、教育とは何かを考えさせられた。
データや引用などの根拠を示さない主張の開陳を真に受ける。単に感情に訴えるだけの話を受け入れる。それが問題の元凶になってる例はいっぱいある。山にドングリを撒かせる人は、とても感情に訴える話をしてくれるらしい。
人間は所詮感情の動物かもしれないが、そこで少し立ち止まって、その主張の妥当性を調べる・考える。それを教えるこそが教育だと思う。情報へのアクセスが簡単になった今ならすぐにできるはず。多くの情報があふれてる今だから、立ち止まって調べる・考えるが必要なはず。
翻って、感情にだけ訴えて、同調者を増やすという行為は、何でもいいから多数の支持が欲しい場面では、有効だろう。選挙運動、反対運動ではよく見かける。でも、それは聴衆に考えさせないということ。教育とは対極にある。たとえ主張が同じでも、教育機関では決して認める事はできない手法。
という訳で、自然保護について理論的に説明・議論できない人をトップにいただく自然保護団体は、運動体としてはいいかもしれないが、教育的にはどうかなぁと思う。社会教育施設としては一線を画さざるを得ないなぁ、というのが今日の感想。
ねずみの家での作業は山場を過ぎた。この間、大量のガムテープと大量のビニール袋と大量の新聞紙と大量のダンボール箱を使った。
ダンボール箱は、買うと高いので、スーパーなどでもらうと吉。幸い近所にスーパーがあってラッキー。何度も行って、いっぱいもらった。おかげで、ちょっとダンボール箱にうるさくなった。
ミカン箱は丈夫でいいけど、ちょっと小さい。ある程度の大きさがあってお勧めは、野菜の箱。お気に入りはレタスやジャガイモだった。ただ野菜の箱は、上の中央部が開いてるのがよくあるので、要注意。
縦長でしっかりした箱が欲しければ、2リットルのペットボトルの箱。
近頃のダンボール箱には、上手に挟み込めば、ガムテープ無しで組み立てられ、蓋も出来るのがある。2タイプあった。ガムテープはすぐに使いきりがちなので、このタイプのダンボール箱はお勧め。お気に入りのレタスの箱もこれだった。
当たり前だが、スーパーでもらえるダンボール箱は、商品が納品されて、品出しした後に生じる。時間帯ごとにいろんな箱が出てくるので、希望の箱を見つけるには、こまめにチェックするのがいい。
ある時点で、ダンボール箱は回収業者にまとめて持って行かれる。その直後にはダンボール箱が無くなってしまうので、あらかじめ作業してる人に何時頃にダンボール箱が持って行かれるか確認しておこう。
この夏から秋に開催したハチ展の総括の話し合いをした。来年の夏は大阪湾。ハチ展のよかったところは継承し、反省点は改善を計らなくてはならない。ハチ展と大阪湾展ではけっこう基本スペックが違うので、その点の配慮も必要。いろんな側面を考えないといけなさそう。
まずハチ展で好評だった展示は、ハチや巣の標本もさることながら、ハチの巨大精細画像と動画。良質の静止画は、会場作りに大いに役立つことが証明された。
というわけで、大阪湾展でもやろうやろう。多少小さくてもいいから、大阪湾の全魚種の静止画は会場のイメージ作りによさそう。そして巨大精密画像は、カニなどの甲殻類がいいのではないかと思う。ゴカイとかニョロニョロ系も大きく作って一画に集めれば、寄生虫館かお化け屋敷かという効果があるかと。
動画と生品を比較すると、ライブ感は生品のが上だが、決定的瞬間は動画で見せた方がいいだろう。何を見せたいかで手法は変えるべき。
ちなみに静止画のスライドショーをやるくらいなら、大きく打ち出して、貼りだした方がいいと思う。
ハチ展のポスターは、黄色くって、ミツバチの大きな画像があって、雰囲気も可愛い感じ。決してミツバチばかりの展示じゃないし、可愛いばかりの展示でもないけど、あえて可愛いイメージでいこうと、こうなったらしい。
それで可愛い期待で来た人もいるかもしれないが、来てみてポスターイメージと違うと文句を言った人はいなかった。来たくなるイメージ優先でポスターを作ってもよさそう。
ハチ展と大阪湾展で大きく違うのは、ハチ展はそのタイトル自体で何が展示されるか予想できること(多少実際の展示のイメージとは違っても、みんなイメージできる)。一方、大阪湾展では、なんの展示が並ぶかイメージが湧かない。いきおい行きたくもならない。
ハチ展なら、ハチ好きやハチが気になる人の興味がひける。昆虫好きもひかれる。でも、大阪湾好きなんて、ほとんどいなさそう。大阪湾が気になる人も、中身次第だなぁって感じ。
というわけで、ハチ展は、そのまんま「ハチ展」でも同じくらい人が来てくれたかもしれないが、大阪湾展を「大阪湾の自然」としてもほとんど誰も来ないだろう。このことは、大和川展や淀川展の失敗が証明している。とにかく何が展示されているかのイメージを、タイトルでアピールしていかないといけない。
今時の政党は、マニフェストを党名に並べたりするらしい。それでいいんじゃないかと思う。「魚、クジラ、ウミガメ、海鳥、カニ、貝 大阪湾のいろいろな海の生き物展」。今までなら、副題の方がメインタイトルになっていたかもしれないが、むしろメインタイトルに具体的な中身を!
大和川に水鳥のカウントへ行った。カモメが到着していた。ウミネコはまだいる。という訳で、この地では、一年でも数少ないカモメ類5種勢揃いの季節。種類が揃ってるだけではなく、ユリカモメの個体数もグーンと増えて、1000羽ちょっとに。
ここ数年、大和川のユリカモメは減少気味。調べてみると、大和川に限らず大阪湾全体でも減少気味。その理由として、昨年くらいから気になっているのだが、ユリカモメの幼鳥の比率が少ない事が関係あるんじゃないかと思っている。
20数年前の京都市鴨川でユリカモメの幼鳥率を調べたら、12〜2月のおおむね移動が落ち着いた越冬期には、幼鳥は約10%前後を推移していた。それが、近頃の大阪湾岸では、幼鳥率がはるかに低くなってる気がする。今日、大和川でカウントしたユリカモメは、1000羽ちょっと。内、幼鳥は12羽にすぎない。幼鳥率は1%ちょっとだけ。
かつて幼鳥率が10%くらいだった頃、成鳥の年死亡率が平均10%としたら(平均寿命が10年ほど)。ちょうど個体数は安定的に維持できる事になる(この理屈あってるかな? 間違ってても大きくはずれてないとして)。でも、幼鳥率が1%では、どう考えても個体群は減少していく。ユリカモメの平均寿命が30年を超えるとは思えない! というわけで、ユリカモメの減少傾向の理由は、幼鳥生産の部分にあると思う。その原因はなんなんだろう?
昨日のなにわホネホネ団の活動日には、某所から完全防備の一団がやってきていた。とある物質の殺菌効果を検証してみたいとかで、”不潔”なホネホネ団の活動日にやってきて、その物質の使用前使用後の細菌量を調べるんだそうな。もし殺菌効果が認められたら、その物質を供給してくれそうなので、検査をOKしてみた。そもそもホネホネ団の活動空間にどんな細菌がどのくらいいるかが分かるとありがたいし。
物々しい一団がやってきて少し引いたけど、かえって物々しさが面白くもあった。
昨日のホネホネ団の活動は、鳥の皮剥きをしている一団と、タヌキの皮剥きをしている一団がいた。鳥団の側にいたのだけど、こちらは全然調べてくれない。なんか不満。漏れ聞こえてくる調査隊の内輪の会話を聞くに、鳥の皮剥きで使うホウ酸に問題があるらしい。
「ホウ酸を使ってるとダメなんですか?」
「ホウ酸の殺菌効果はバカにならんからなぁ」
というわけで、ホウ酸は殺菌効果があるから、殺菌効果を調べるには不向きという事らしい。いやあ申し訳ない。
でもまあ、という事は衛生上は朗報。鳥の皮剥きは、常に指にホウ酸パウダーを付けて作業を進める。鳥の皮にもホウ酸を塗りまくり。心ならずも作業している机も、周囲の床もホウ酸だらけになる。床のホウ酸は滑る原因にもなって気をつけないといけないが、これだけホウ酸だらけだと、いわば殺菌剤を撒きまくってるのも同然。ありがたいな〜。
と、ホウ酸の殺菌効果があるのはありがたいが、それは人間に悪影響がないか気になったので、少し調べてみる。体重60kgのヒトの半数致死量は200g程度。この値はほぼ食塩並み。古くから食品添加物やうがい薬にも使われている薬品。少なくとも大人への悪影響はさほど考えなくてもよさそう。
ただ、体重の小さい子ども、とくに小学生未満には気を付けた方がいいかもしれないらしき記述も。鳥の皮剥きは小学生高学年からってことにしよう。
いい歳をして、いまさら誕生日がめでたいもないもんだが、今年はやたらとお誕生日おめでとうと言われた。これは一つには、お節介なSNSのおかげだと思う。誕生日当日はもちろん、数日前からお友達の誕生日を教えてくれる。本人にまで、来週は誕生日だよと教えてくれる。思わず、知ってるわい!と突っ込んでしまった。
ここまで誕生日というイベントを盛り上げて、SNSに何のメリットがあるんだろう?と思ってしまう。
でもまあ、おめでとうと言われるのがイヤなわけではない。ただ、どう反応したらいいか迷うだけ。いまさら、めでたくもない。と、やっぱり思ってしまう。他の人の誕生日に、あまりおめでとうと言わないので、おめでとうの輸入超過が気になるってのもある。あまりイベント好きでない家庭に育ったので、誕生日イベントに慣れてないというのが大きいかも。
という訳でまた一つ歳をとってしまった。歳はとるけど、中身は成長しない。そういうもんだとは、子どもの時には思わなかった。
先月から単身赴任状態なのだが、11月前半はイベントやらで忙しく、今日が今月初めてのネズミーハウス。
たまに行くと、いっぱい仕事をさせられる。今日は資源ゴミを出して、後はひたすら棚の解体。なんと棚が19個もある。10時間ほど頑張って、なんとか全部解体。違った一つ、どうしても棚が外れず解体断念。代わりにネコの塔を解体した。
ちなみに一日解体していた棚は、エレクターという商品らしい。金属の棒を4本立てて、そこに金属の金網のような棚を取り付ける。プラスティックのストッパーに引っかける感じ。組み立て、解体に、ドライバーはいらないけど、木槌がいる。そしてストッパーをはずすのにちょっとした金具があるとグー。
一日やってると、指先が痛くなる。まるで皮剥きを一日やってたみたい。
ちなみにネズミーハウスに行くときは、前日の仕事が終わってからなので、到着は深夜。着いてからご飯を食べる場所があまりない。で、早朝から昼間は仕事に忙しい。という訳で、夜も昼も近所のスーパーで買って喰う事になる。なんかつまらん。帰りがけだけ、店が開いてる時間帯に動く。でも、帰りは荷物が多いから、と駅弁的なものに。やっぱりつまらん。
単身赴任は、交通費ばかりかかるだけ。しかしもうしばらく続くんだな…。
たぶんバードフェスだよ。
大阪自然史フェスティバルの最中から、何度も尋ねられた。来年はバードフェスなんやって? 終わってからも問い合わせがくる。来年はバードフェスなんですか?
正直言って、なにも決まっていない。決まってないのに答えることはできない。それでは、ちょっと愛想がないので、周辺の状況を鑑みてみよう。
初めてフェスティバルを開いたのが2003年。その後、2005年を除けば、大なり小なり毎年フェスティバルを開いている。2006年以降は、大阪自然史フェスティバル→バードフェスティバル→その他のフェスティバルを2巡繰り返している。今年から3巡目に突入。この順番なら、来年はバードフェスティバル。
メインスポンサーは、少し減ったけどそれなりに継続してくれている。スポンサーの多くは双眼鏡・望遠鏡メーカーさん。自然史フェスティバルでもいいけど、できればバードフェスティバルを開いて欲しいなぁ。というのが最初からの希望。そして、毎年定例のようにフェスティバルを継続してくれた方が、協賛金を支出しやすいらしい。同右ってやつやね。
てなことを考えると、来年バードフェスティバルが開かれる可能性が高そう。
ちなみに、運営の都合からすると、博物館も植物園もすべてが無料になる関西文化の日に開くのが、やりやすい。来年の関西文化の日は、やはり11月の第三週末。博物館の都合でずらす事もなさそう。
てなことを考えると、来年は、11月16−17日にフェスティバルが開かれる可能性が高い。
まあ何も決まってないんだけどね。ましてや主担当が誰かも決まってない。断じて決まってない。
未知に出会うと言うのは、ちょっと怖くてドキドキするけど、それも含めてとても魅力的。多くの人にとってそうなんじゃないかと思う。その未知を自分で明らかにするのが、研究者が研究する一番ベースの動機じゃないかと思う。
言えば、未知を既知にするのが、科学の営み。科学者の喜び。のはずだけど、よーく考えると、そう喜びばかりでもない。
未知を既知にする過程にはいろんな段階がある。ざくっと二分すると、未知にであうプロセスと、それを既知かするプロセス。
研究で言えば、観察、実験、記録、解析。このあたりが未知にであう部分。とても楽しい。とりまとめ、整理、報告、発表、論文化。これは既知化する部分。面倒〜。なんとなれば、前半ですでに未知との遭遇は終わってるから、個人的には充分満足できてしまってるから。後半は、下手をすると蛇足に思えるのである。
というわけで、未知との遭遇ばかりを楽しんで、データばかりがたまり、論文が出てこなかったりする。論文化のプロセスにおける未知との遭遇を見出すべきなんだろうな。
二日目は雨。天気予報はこんな時は当たる。
メイン会場になかなか上手く人が流れないよぉ〜。
明日はフェスティバルとなると、今日は忙しそうな気がするけど。まあ忙しいけど。忙しいのは昼を大幅に過ぎた午後3時頃からだった。それまでは、他の用事を入れてないのに、あまりすることがない。微妙な時間。
午後3時を過ぎたら、会場設営開始。予想通りだけど、急激に忙しくなる。会場の設営作業と並行して、展示を設営に来た出展者の対応。顔見知りが多いだけに、こちらに来るリクエストも多い。
さらに並行してアルバイトスタッフの対応。とりあえず、会場設営を手伝ってもらって、全員集まるのを待つ。みんな揃った頃には、会場設営は一段落。みんなにアルバイトの段取りを説明。会場の各地を説明しながら一巡り。
なんだかんだでフェスティバル前日が終了。結局、最後まで準備をしていたのは、なにわホネホネ団。みんなの作業が終了した時点で、今日の仕事は終了。今日は昼から出勤でよかったような気がする。
考えてみると運営に関わってる(名前だけでも)会の中には、会員の減少に悩んでるのが少なくない。で、そのいずれもが、この週末の大阪自然史フェスティバルで会員増を目指している。
■日本野鳥の会大阪支部
ここ2年ほどは知らないけど、その前は毎年9掛けで、まるでシーリングがあるかのように会員が減ってた。
決してバードウォッチング人口が減ってるんじゃないと思う。ただ野鳥の会に入らないだけ。若者を獲得出来ず、団塊の世代を取り込めず。
2年前のフェスティバル辺りから、目標を決めて、会員を勧誘に努めているらしい。何か特典付けてたっけ? とにかく結構目標を達成してるらしい。
■大阪市立自然史博物館友の会
ここ数年は会員数の微減が続いている。このままジリ貧なのか、放って置いても持ち直すのか。分からないので危機感がある。
元々、毎年会員の1/3が入れ替わるというダイナミックな会員構成をしてた。新規の会員確保に失敗してるというより、会員継続してもらうのに失敗してるんじゃないかと疑ってるのだけど、まだ解析していない…。
いつもフェスティバルでは黙々とシュロバッタ作りとかをしてて、入会案内がお留守になってる。それを反省して、今年は勧誘係を設置。さらにフェスティバルで新年度会員に入会すると、年内の友の友行事に無料で参加出来るという特典が付くらしい。ビミョー。
■関西自然保護機構
正会員は伸び悩んでるけど、そんなに減ってもない。ただ団体の賛助会員が激減。とくに今年限りで大口が抜けるのは深刻。
かつてはプロの研究者だけの会だった。門戸を広げたが、会員増にはあまりつながらず。いまだに会員メリットが、研究誌や助成金など、研究者向けってのも辛いところ。でも、自然保護に関心があれば入っておいて損はないと思うんだけど。
ここは大胆な手に打って出た。会誌デジタル限定なら会費半減。さらに、フェスティバル中に入会したら、お好きな会誌バックナンバー1冊プレゼント。どう?
どれも沢山の新会員を獲得してくれるといいな〜。みなさん、興味があったら是非入会を!
フェスティバルと言えば、2日で1万5千人からがやってくるイベント。その主担当は大変。仕事もいっぱいあるし、苦情対応もある。そしてなんか分からんプレッシャー。
でも今年は主担当じゃないので、とても気楽〜。でも来年は主担当の可能性大。今からプレッシャー〜。
というのはさておき、フェスティバルも今年で9回目(2回のホネホネサミットを除く)。もう段取りは分かってるし、とてもスムーズ。とまあ昨年辺りは思っていたのだけど、今年は思わぬトラブルがいくつか起きている。フェスティバル初期に戻ったみたいだ。また来年も起きるかもしれないから、今時点でのメジャーな出来事を記録しておこう。
●出展者の名前間違い事件
詳しい経過は把握していないが、今まで毎年のように出展してくれていた団体さんだと思っていたら、似た名前の初めての団体さんだったという展開だったかと。とにかく謝る。似た名前の団体さんは多いから(ときにはまったく同じ名前の別団体も!)、注意しなくっちゃ。
●昨年の申込み先に申し込んだ事件
メールに添付して出展を申し込むんだけど、昨年申し込んだのと同じアドレスに送ったらしい。これは初めての展開。使わなくなったアドレスが、なぜか生きてたのが問題。来年以降は気をつけよう。
●出展したかったのに事件
端的に言えば、申し込んでないから。出展者募集が必ずしも隅々まで行き渡ってるわけではない。一方で、イベントのポスターやチラシは、けっこう頑張って撒いている。この差が問題になるとは思っていなかった。で、チラシを見て出たかったのに!って感じ。残念ながらチラシ配布時点で出展者募集は終わっていて、もはや手配は無理。ってことで、とりあえず、来年案内するという話に。
今年、フェスティバルに来てみて、うちも出展したい!と思ったら、来年是非。ただ、なにかしら生き物、地学、生物多様性になにかしら関連のある団体・活動が対象になる(たとえ協賛企業であっても)ので、ご了解を。出展できるかな?と微妙な場合は、ご相談ください。
ちなみに来年のフェスティバルは、たぶんバードフェスティバルじゃないかなぁ。だとしたら、何かしら鳥に関連していることも求めるので、よろしく〜。
近頃の博物館友の会は、とてもたくさんの楽しげな行事を実施している。
月例ハイキング、総会(という名の講演会、発表会、バザー、コンテストのイベント)、合宿(夏休み、昆虫、干潟)、秋祭り(春にもすることがあるけど)、ナイトミュージアム、バックヤードツアー、海の向こうの見聞録、海藻を食べる会(近頃月例ハイキングから独立)、セミのぬけがらしらべ、ナイトハイク、タヌキの観察会、ビオトープの日。
宣伝のためにリストアップするだけで大変。パンフレットに全部盛り込めない。十数年前にはこの半分もしてなかったことを考えると、近年の充実ぶりは著しい。著しすぎる。なのに、会員数に反映されていないのが、少し残念なところ。会員の平均的な満足度は飛躍的に高まってると思うけどなぁ。
で、友の会の宣伝を考えるついでに、過去20年ほどの合宿の行き先をリストアップしてみた。昆虫合宿には行ったことがないので、夏休みの合宿と干潟合宿(☆付きが干潟合宿。☆はヒトデマークと考えよう)。
1994年:美里町(和歌山県)
1995年:蒜山高原(岡山県)
1996年:南アルプスしらびそ高原(長野県)
1997年:まきの高原(滋賀県)
1998年:淡路島(兵庫県)
1999年:西表島(沖縄県) ☆吉野川(徳島県)
2000年:大江山(京都府)
2001年:対馬(長崎県)
2002年:美方高原(兵庫県) ☆櫛田川河口干潟(三重県)
2003年:有峰(富山県) ☆周防灘(山口県・福岡県)
2004年:朽木村(滋賀県)
2005年:奥熊野(和歌山県)、厚岸(北海道)
2006年:宍粟市波賀町(京都府) ☆揖保川・新舞子(兵庫県)
2007年:舞鶴(京都府) ☆天草(熊本県)
2008年:石鎚山(愛媛県) ☆周防灘(福岡県・大分県)
2009年:西津軽(青森県) ☆吉野川・勝浦川(徳島県)
2010年:種子島(鹿児島県)
2011年:奥越(福井県) ☆成ヶ島(兵庫県)
2012年:下北半島(青森県) ☆燧灘(愛媛県)
1999年が一つのブレイクスルー。ここから夏にやたら遠方での合宿が始まった。それまでは大阪からバスに乗って行ってたのに、現地集合っていう方法があるのに気づいたんだな。そして、干潟合宿が始まった。
こうして見返してみると、干潟合宿にはすべて参加している〜。夏の合宿は、1996年がデビューなんだけど、本格参戦は1999年から。以降は、15回中11回参加してる。どんだけ合宿が好きなんだか…。
かつての合宿は高原が好きだった様子。でも近頃は島が大好き。来年も島だなぁ。他に行きたい島は、佐渡島、隠岐、三宅島、奄美大島などなど。まだまだ島シリーズしたいなぁ。
来週末のイベントに向けて、準備が忙しくなってきた。
イベント主催者側だけど、主担当じゃないので、主催者としての仕事はさほどではない。
でも、出展者でもあるので、そっちの準備が忙しくなってきた。今日は3団体の準備。ジュニア自然史クラブ、時々博物館友の会、後読書サークルBooks。今日でだいたい準備は終わったと思う。
他に出展に関わってる団体は、なにわホネホネ団、プロジェクトU、関西自然保護機構。ホネホネ団は放置するとして、あと2つはなんとかしなくっちゃ。
という訳で、この1週間は忙しくなりそう。
2009年から毎年、地元の公園のカラスの巣をチェックしている。カラスの巣は3月からせいぜい6月頃なのだが、今頃になって今年のカラスの巣チェックの結果を整理した。で、過去4年間の傾向をまとめて整理しておこう。
◆2009年:確認した巣は43巣。内、16巣ほどで営巣。
◆2010年:確認した巣は34巣。内、14巣ほどで営巣。新しくつくったのが19巣
◆2011年:確認した巣は42巣。内、12巣ほどで営巣。新しくつくったのが23巣
◆2012年:確認した巣は41巣。内、19巣ほどで営巣。新しくつくったのが19巣
同じ公園で見てるから当たり前かもしれないけど、だいたい毎年同じパターン。だいたい、毎年40巣ほどあって、内、20巣ほどがその年につくった巣。そして15巣前後で営巣。
ハシブトガラスが営巣するエリア、ハシボソガラスが営巣するエリアもだいたい決まっている。安定した個体群だなぁ、という印象。
ちなみに今年の41巣中、昨年以前からある古巣が22巣あるわけ。その内、6巣は2009年からある巣。古巣だから好まれるわけでも、避けられるわけでもなく、4巣で営巣した様子。
職場の植物研究室に新人さんがやってきた。若くて、新しい職場で希望に燃えてるらしい。可愛そうに、彼はまだ知らない。自分の未来に待ち受けているものを。親切なお兄さんが未来の一端を教えてあげよう。そこにはジンクスという名の、残酷なまでに厳しい掟が待ち受けているのだ。
まず学芸員になったつもりかもしれないが、まだ学芸員資格を持っていない内はまだ学芸員補。補を取るには、試験に合格しなければならないのだ。
ここに厳しいジンクスが待ち受けている。植物研究室の者は一発合格しないのだ。落ちたらまた来年。試験は年に一度しかないからね。
次はあくまでも結婚しようなどというバカな考えを起こした場合の話だが。万が一、結婚したならば。
ここに厳しいジンクスが待ち受けている。植物研究室の者は必ず恐妻家。程度はさまざまだが、所詮はドングリの背比べ。間違いなく家で最弱の立場になる。
家に電話をする時は敬語。もちろんテレビのチャンネル権はない(たぶん)。運が良ければ、自分の部屋だけは散らかしても許してもらえるかもしれない。
さらにもう一つ厳しいジンクスが待ち受けている。が、これはとても口に出せない…。
恐らくこんな厳しいジンクスが待ち受けているとは、募集要項には書いてなかったんじゃないかと思う。書いてあったら誰も応募してくれなかったかもしれない。
ふん、くだらない。ジンクスなんて。と、思うかもしれない。が、驚くなかれ、知る限り例外はないのだ(長居に来て以降の採用に限る)。ジンクス恐るべし。
【追記】
新しいお友達はすでに学芸員資格を持っているらしい。これではジンクスが発動できない。つまらない。
今日で10月は終わり。人生で二度と経験することの無いことを経験した。人生最悪の月(当社比、あくまでも今までで)がようやく終わった感じ。最悪で始まり、その後始末に追われた。10月1日から2日にかけての15時間を忘れる事は一生ないだろう。
想定外の後始末に追われた割には、予定の調査と行事はちゃんとこなし、仕事に大きな空白は作らなかったと思う。ため池、大和川、大阪湾のルーティンの調査は
予定通りこなした。観察会などの普及行事も予定通りこなした。一番時間をかけたのは、下見に手間のかかるタヌキの観察会(10月半ばのかなりの時間を投入した)。参加者全員が無事にタヌキを見れたので、成功と言っていいだろう。
標本作成は、ほとんど出来ず。ホネホネ団の鳥の日で少し鳥の仮剥製作りをした程度。事実上の10月末が締切だった科研費申請書はなんとか書いた(10月下旬はこれに悩まされた)。あまり通りそうな出来にはならなかったけど…。
心残りは、9月後半からようやくとりかかった哺乳類本の編集・執筆が、想定外の出来事で完全に中断したこと。なんとか11月に再開したい。
10月は、なぜか知らないけど、色んな物が手に入って突然の物持ちになった。たくさんの布団。調味料、スパイス、乾物などを中心に食材多数。大きな冷蔵庫。デジタルカメラ2台。そしてマック製品多数。iBook、iPod、iPad。
マック製品は、心の準備なくいきなり手に入ったから、月末になってようやく使い始めた。使ってみると楽しいかも。突然、家でもネット環境が整った。嬉しいけど、これからは家でも仕事が出来てしまうって事になる。パンドラの箱を開けてしまった気もする。希望は残ってくれるだろうか?
「らくごのご」と言えば、一昔前の深夜番組。鶴瓶さんとざこばさんが出てきて、客席からお題を3つ頂く。で、二人は先攻後攻を決めた後、順にその3つのお題を入れた即興落語を語るという趣向。めっちゃ難しそう。
この番組で分かることは、まずは鶴瓶のすごさ。苦しい時もあるとはいえ、3つのお題を入れて、話を綺麗にオチにまで持っていく。すごすぎる。落語するイメージないのに、こんなにすごい人だったとは〜。もう一つ分かることは、ざこばの面白さ。申し訳ないけど、話は全然ダメなん。ちゃんとオチにつなげるどころか、3つのお題を盛り込むだけで四苦八苦。困ったら突然、飛行機に乗って海外に飛んでいって、場面を変えて全然違う話を始めたり。どうしようもなくて、高座で泣き出したり、オチも無いのに引っ込んでみたり。
鶴瓶の話を聞いてる時は、今日はどんな風なオチに持っていくのかと、楽しみに聞いてる。ざこばが喋る時は、客席も茶の間もいったいどうなるのかドキドキ。全然違うけど、どっちもとても面白かった。
とある研究申請書。思うに自分は演繹には向いていない。お題に絡んだテーマを決めて、タイトルが決まり。そこから必然的にするべきことが決まってきて、お題をこなした後に、この研究ではここまでを明らかにする。と綺麗にオチまで持っていけない。
むしろ帰納的。というか、つじつま合わせ。まずはやりたいお題がいくつか決まる。残念な事に近いけど、ちょっと違うこと。両者をうまくつなげない。泣きそうになりながら、突然違う話を始める。あたかも飛行機に乗って海外に飛んでいったかのように。
自分はざこばタイプなんだと改めて理解する。鶴瓶になりたかったけど。毎年この季節に行われる悲しい自己確認。いや、ざこばさんがダメと言ってるんじゃなくって、ただ鶴瓶さんの方が格好良かったな、と。
とある事情で、iPadをもらった。ちょっと前にもらったのだけど、しばらく放ってあった。でも、ようやくさわってみた。今日がデビューである。お古なので、すでにいくつかアプリが入ってる様子。でも、ゲームがある程度かなぁ。率直なところ、画像見る以外に何に使うの? って感じ。
なぜかWiMax付き。契約がこの後どうなってるのか知らないけど、とりあえずは使える。ネットを見る道具には使えるなぁ。でも、パソコンがあればそっちで足りる。iPadはいったいなんの役に立つの? 動画を見る道具かなぁ。
キノコ屋さんは、図鑑をダウンロードしておいて、観察会でキノコ画像を見せるのに遣ってるらしい。同じように鳥の画像とかを取り込んでおいて、画像見せて説明するのに使おうか。
ちなみに一緒にiPodももらった。これは小さいiPadにしか見えない。iPadすらあまり必要ないのに小さいのが何の役に? とも一瞬思ったが、これはまあ携帯の電子機器として使えばいいか。ネットもできるし。何より音楽や落語を聞く道具に使える。とりあえず手持ちの音源を移植しよう。
すでに携帯電話はあるから、さらにiPodがあれば、スマホはいらないと思う。無駄金がかかるだけ。ってゆうか、iPodって電話できないiPhoneと理解したけど正しいかなぁ。
さらにちなみにiBook(雪豹入り)までもらった。これは役に立つ! ちょうど欲しかったので嬉しい。こちらはせいぜい活用させていただくとする。これまたお古なので、馴染みのない設定がされていて、不思議なアプリケーションが入ってる。それでいて、よく使うアプリケーションが入ってない(面白いことにメーラーは同じのを使ってた)。AdobeがAcrobatしか入ってないのはいいとして、Microsoftが一切入ってないのには驚いた。きっと嫌いだったんだろうな。馴染んだソフトを入れて、慣れた設定に整えるまでは使いにくそう。
総合すると突然に情報端末最先端に放り出された。希望してないのに…。とにかくiPhone以外のiの付く物は大抵揃った。嬉しいより困った感じ。
この場合のリスクとは、観察会のメインに設定した対象が見れない可能性があるということ。メインをはずした時のダメージは大きい。それを思うと胃が痛くなりそう(ならないけど)。メイン以外でなんとかしのげる場合はいいのだけれど、ほぼメインしか見る物がないときが怖い。
たとえばツバメの塒の観察会。日が暮れてきて、ツバメがなかなか集まってくれないとドキドキする。ひょっとして今日は、今日だけはツバメが集まらない日だったらどうしよう〜。とまあ毎回始まる前は心配のあまり雨天中止を願ったりする。今でこそほぼ確実にツバメが集まってくれる平城宮跡でするようになったが、以前は不確定要素の多い大阪府南部のため池のねぐらの観察会をしていた。下見をしてツバメが集まらず。本気で竜神様に雨をお願いしたこともあった。
そしてタヌキの観察会。これまたタヌキが見れないと、ただ暗い中をウロウロしただけで終わってしまう。ナイトハイクならば、シカ推しであっても、他に何かしら観察できるものはあるけど。都市公園のタヌキの観察会でタヌキをはずしたら、もうネコでも見るしかない。ネコは可愛いけどねぇ。
というわけで、念入りに下見をして、観察ポイントを絞り込む。一人で下見をした時は確実に見れるのだけど、大勢で見れるかは別問題。同時に動く人数を絞るために班を分けて観察に行く。外に出たら出来るだけ気配を消すように!会話は禁止!とくに子ども!とキツメに念を押す。
今年でタヌキの観察会は3回目。一昨年は、3班の内、1班はチラッとしかタヌキが見れなかった。見れたはずの班でもなぜか数人タヌキを見逃した子どもがいたりして…。昨年は、タヌキが多く、とくに1ヶ所では子ダヌキが3頭ほど、長時間開けた場所でウロウロしてくれて、全員がゆっくり見られた。よかった。そして今年。去年よりタヌキが少ない。なぜか半減してるイメージ。絶対にタヌキが見れそうなポイントが一つしかない。みんながタヌキに出会えるかとても心配。
結果からすると、予想通り。タヌキがゆっくり見られたポイントは、その1ヶ所。ただ、そこに出てくる内の1頭が、とてもノンビリ個体で、すべての班の前でゆっくり姿を見せてくれた様子。おかげで全員がタヌキを間近に見られた。よかった。そのタヌキに感謝しなくては。ただ、そのノンビリ振りでは行く末は心配。
リスク付きの観察会で、無事にメインが観察できた後の、ホッとした感は半端じゃない。日頃あまり打上には興味がないのだけど、この時ばかりはけっこう打ち上げ気分。今夜はタヌキで乾杯。
今日は読書サークルの会合の日。隔月で夜に集まって、読んできた課題本についてウダウダ話したり、新刊本とかを持ち寄って次の課題本を決めたりする。もちろん対象は、自然史関連本だけ。
このサークルのおかげで、今までたくさんの本が読めた。いや〜、役に立つサークルだぁ。でも、メンバーが少ないのが少し淋しい。
次は12月21日だよん。午後5時半から午後8時半頃まで、博物館にて。誰でも参加できるよん。遊びに来てね。
ちなみに今回の課題本は次の7冊。1冊でいいから読んでくるといいと思うよ。どんな本だったか紹介文を書いてくることになってるから、気が向いたらよろしくね。
●「こまゆばち」澤口たまみ文・舘野鴻絵、福音館書店かがくのとも2012年10月号
●「「地球のからくり」に挑む」大河内直彦著、新潮新書
●「地下水は語る 見えない資源の危機」守田優著、岩波新書
●「食を考える」佐藤洋一郎著、福音館書店
●「ぼくたちの骨」樫崎茜著、講談社
●「アリの巣をめぐる冒険 未知の調査地は足元に」丸山宗利著、東海大学出版会
●「ナメクジの言い分」足立則夫著、岩波科学ライブラリー
今回は、生物系の本が多い。「アリの巣をめぐる冒険」はとっても評判がいいよ。「ぼくたちの骨」は児童文学だけど、標本士ミノルがモデルになってる。個人的には「ナメクジの言い分」に期待。ナメクジは記憶力がいいらしい。
ここんところ地元の公園のタヌキの観察を続けているのだが、中に1匹。尻尾ねない子がいる。あまりにも分かりやすく個体識別できる!
昨年も同時期にタヌキの観察をしていた。昨年は、同じ公園に10数頭、もしかしたら20頭近くのタヌキがいるんじゃないかと思っていた。巣場所一つと周囲にため糞が2〜3ヶ所。それぞれにつがいの2頭とその年に生まれた子タヌキが2〜3頭。4〜5家族はいるんじゃないかという推定。
今年は明らかにタヌキが少ない。南よりの2家族がいなくなった感じ。南寄りにため糞場所も利用している様子がない。でも北よりの2〜3家族はいるかなって感じ。10頭程度だろうか。
が、しかし、ここまでは個体識別をせずに見て歩くことを繰り返しての話。尻尾のないタヌキの出現場所から、タヌキの行動範囲がもう少しはっきりわかる。で、分かったのが衝撃の真実。尻尾のないタヌキは、2〜3家族が動いていると覚しき場所の全体に出没してる。
となると、巣場所+ため糞場所2〜3ヶ所で1家族。ってな想定が崩れる。そういえば、こっちに4頭見た時は、あっちにタヌキはおらず。あっちに4頭いた日には、こっちにタヌキが出ていないってな傾向がある。あの4頭は同じ4頭? となると、推定個体数がさらに減る!
一晩に明らかに別個体と覚しきタヌキを見た最大数は、6頭。もしかしたら、この程度しかタヌキはいないのかもしれない。2家族ってことかなぁ。来年以降、もう少し増えるといいな。
タイトル間違ってるなー。冷凍庫を一掃するのではなく、冷凍庫の中身を一掃しようという計画。
中身を捨てるという意味ではなく、中身をきちんと処理してしまおうという計画。
ここいらの冷凍庫に入ってるのは、一般家庭と違って、食品ではなく、標本にする予定の死体。これをドンドン標本化するぞ! という計画。
そんな冷凍庫は、意外と日本各地にいーっぱいあるはず。その中身の標本化をジャンジャン進めたら、日本全体の哺乳類や鳥類標本の蓄積量は飛躍的に充実するはずという計画。
言うは易く、行うは難し。お金をさほどかけずに標本化を進めるシステムを構築しよう!と言いながら、どうしたらいいか難しいなぁ。という計画。
目標は明らか、そのための方法のプランはあるけど、道は険しい。でも一歩を踏み出さないと、先には進めない。そして、この全体プランが何を研究してることになるのかよく分からない研究計画。
それが問題。
新しい冷蔵庫がやって来た。中古やけど、今までの小さいのの1.5倍ある。冷凍室もある。
汚れたままもらってきたので、とりあえず掃除。キレイになった。ただ中身も付いてきたので、容量が増えてもいきなり満杯。食べ物を捨てるのはイヤなので、まずは付いてきた食べ物を頑張って食べなくては。
さっき新しい冷蔵庫の電源を入れた。今まで使ってきた古い冷蔵庫の電源を抜いた。
古い冷蔵庫は、とても小さく、本当に古い。冷凍室もない。4階まで一人で運べたくらい軽い。
一人暮らしを始める時に、確か先輩にもらっんだと思う。もう20年以上の付き合い。すっかり汚れてるけど、まだちゃんと使える。
捨てるのは忍びないので、もらってくれる先を見つけた。でも可愛がってもらえるか心配。とりあえず掃除して出来るだけ綺麗にしよう。
もし可愛がってもらえてなかったら、連れて帰って来よう。冷蔵庫2台置く場所くらいあるだろう。
ネズミのお家は、空の木のふもとにある。毎週のようにネズミのお家に通う羽目になってる。
土地勘がないので、最初はややこしい乗り継ぎを繰り返して通っていたが、もっと簡単でかえって早い行き方を見つけた。端的に言えば、遠目から歩くのである。
空の木からネズミのお家までの行き方は知ってる。という訳で、とにかく空の木を目指して歩けば、辿り着けるという寸法。
空の木は、かなり優秀なランドマーク。これを目指すのは簡単。ただ問題はやたら遠くから見えること。目指して歩きだしても、行けども行けども辿り着かない。大きく見えても、想定外に遠くにある。
今日もネズミのお家は発見がいっぱい。パッチワーク、編み物、皮細工、草木染め、手作り石鹸、香油、石を使ったアクセサリー。手芸関連多すぎ。
パン、燻製、スパイスからのカレー作り等の凝った料理系。金魚、水草、ハムスター、ネコを飼って、多肉植物を育てる。
ネズミの毎日は忙しそう。
何気ない質問なのに、答えられなくて、きゅーきゅーすることは多い。今日もそんな質問にいじめられた。
ウォーキングが出来ずにホッピングばかりしてる鳥がいるけど、どうしてウォーキング出来ないの?
元々、地面をよく動き回る鳥は、脚が長めでウォーキングしますね。小鳥なら、ヒバリ、セキレイ、ツグミ、ムクドリ、カラスなど。それに対して、元々木の上にいるような鳥は、脚が短い事が多くてウォーキングできないかと。ヒヨドリ、ヒタキなど。木の上にいる脚の長い鳥もウォーキングの必要がないからかウォーキング出来ませんね。などと喋ってて、ふと気付いた。スズメはよく地上にいるのに、ウォーキング出来ない…。
今のスズメ目の鳥をみるなら、ウォーキング出来ないのかデフォルトで、必要に迫られたグループだけがウォーキングの技を身につけたかのように思える。でも、鳥全体の系統を考えると、たぶんウォーキング出来るのがベース。樹上生活に適応したグループで、ウォーキング能力が失われたっことかと。で、樹上生活者を起源に適応放散したスズメ目では、再度地上生活に適応したグループでウォーキング能力が再び獲得された。
なんてストーリーを思うが、これ以前も考えた気がする。そして、やっぱりスズメの謎は残る?
地元の植物園を一日中ウロウロしてた。まだ渡りの途中のヒタキ類やムシクイ類がいるが、冬鳥も着々と到着している。
ジョウビタキにツグミにキクイタダキ。いずれも今日個人的には初認(カメラマンさん達によると、少なくともジョウビタキは1週間前からいるらしいが…)。カメラマンさんによると、今日はヤマシギも出たらしい。今年は冬鳥がやってくるのが早く感じる。それは昨年が遅かったと言うより、秋から初冬にとても少なかったから。今年のが普通というか、秋にちゃんと来る年ってことなんだろう。
大阪ではともかく地元では冬鳥であるところのヤマガラに続いて、ヒガラもやってきた。オオタカも来ているし。この冬はにぎやかで楽しそう。ただ、カモ類の到着がまだコガモだけ。
昨日、双眼鏡をぶら下げて公園をブラブラしてたら、突然双眼鏡が落ちて驚いた。一瞬、何が起きたか分からない。紐が切れたんや〜。丈夫な双眼鏡でよかった。
我が双眼鏡の紐は、切れる事を想定してない仕様。穴に埋め込んで接着剤で固めているような。これで切れたらどうするつもりや。そう言えば紐の付け根が細くなってる。と思ってたんやった。それが実現してしまった。
紐のもう一方の端も切れかけてる。いっその事、と引きちぎる。で、とりあえずグルッとくくってみた。大丈夫大丈夫、使える使える。ただ紐が少し短い。頭を通すのがやっと。双眼鏡も首のすぐ下。使いやすいような、使いにくいような。紐をのばすか、くくり方を変えるか。もう少し研究が必要。
小さいお友達が、この春亡くなったらしい。チラッと聞いていた気もするが、今日はっきりと聞いた。なぜだか分からないが、とても悲しい。泣きそう。数えるほどの回数しか会ってないと思う。一緒に出かけたりしたのは、もう数年前。その時は中学生だった。亡くなったのは、高校生になってすぐの事らしい。
大切な人が亡くなるのは残念なものだが、それが若くて未来がある人だと、その無念さは言葉にできない。数回会っただけの他人ですら悲しくなるのだから、家族の気持ちは想像もできない。
思うにお悔やみなんてのは、大きなお世話以外のなにものでもない。遺族の本当の気持ちを分かるなんてあり得ないし、なぐさめるなんて厚かましいにもほどがある。こんな時は、ご愁傷様です。とでもいうのが正解なんだろう。どういって良いか分からない気持ちを、定型文で表す感じ。遺族の気持ちを分かったかのように、残念でしたねとか言うのは、大きなお世話。残念なのは決まり切ってる。ましてや、気を落とさんととか、元気を出してなどと言ってるのを聞くと、殴ってやろうかと思ったりする。元気が出るわけないやろ。気は落ちるわい!
他人にできるのは、自分なりに無念さを、表明する程度。
クモ少年は、初対面から年齢に似合わぬクモの知識を持っていた。そして、妙に丁寧に話してくれる。クモに関しては、すでに研究者のような風情すらあった。また、出し渋ったり、自慢したりする様子もなく、普通にクモの事を色々と教えてくれる。一緒に出かけると楽しい。もともとクモは少し好きだったのだが、プチクモブームが到来した。
クモ少年は、大阪府のクモ相を調べていて、分布図を作ってるんだと教えてくれた。普通種でもなんでも、大阪府でクモをどんどん捕まえて来て下さいと頼まれた。クモを採ってきて渡したら喜んでくれるので、どこに行く時もフィルムケースにアルコールを入れて持ち歩き、目に付いたクモを一通り採集するのが習慣になった。
淀川水系の生物相を調べていた頃なので、種名が分かったらリストを頂戴ね。と頼んだ。でも、忙しかったんだろう。会うたびにリストはまだ出来てないんです。と言い訳してくれる。いいよいいよ、急がなくても。って言ってたんだけど、結局リストはくれずに逝ってしまった。
まだ渡しそびれてるアルコール漬けのクモが一箱残ってるよ。
大切な人が死んだら、遺族はその人の何かを残したいと思う。研究者が死んだら、中途で終わった研究が完成して欲しいと思う。誰の業績でも構わないから、死ぬまで続けていた研究が無駄にならないことを願う。
クモ少年が目指していた大阪府のクモ類相の解明は、どうなるんだろう。誰かが続けて完成させてくれたらいいな。
今日は一日中、ネズミさんのお家の片付け。ネズミさんは、色んな物をため込む。ため込んで忘れるらしく、あちこちから昔ため込んだ物が出てくる。
懐かしい物も多くて、思わず色々思い出してしまう。でも、それでは片付かない!
とにかく乾物と粉物とスパイスと瓶に入った調味料が好きらしい。1ヶ月くらい籠城できそう。
とにかく瓶はため込むらしい。これは資源ゴミに出すしかないので、処理が面倒。訳の分からん液体の入った瓶にいたっては、どうしたらいいか分からない。
逆にため込んでもらえると片付ける時、便利なもの。箱、特にダンボール。レジ袋。まあ適量なら。新聞紙と梱包材。
食器や割れ物をため込まれると、梱包が面倒。本や紙物をため込まれると重い。割れやすく重い水槽とかは最低。
布物は運びやすいが、服だと好みやサイズの問題があって、処分しにくい。
という訳で、あまり物をため込まないようにしようと思った。
科研費を申請する季節がやってきた。機関によって締切の日は色々だろうけど、10月前後に日本各地で、研究者が科研費の申請書類と格闘してるわけ。そう考えるとちょっと楽しい?
科研費でお金をもらえるのは有り難いけど、すでに時間いっぱいいっぱい働いている身としては、この上に新しい事を始める余裕はない。となると、すでに時間と労力をかけている事にお金を付けてもらえるのが一番嬉しい。でも、すでにしてることにはお金はくれないというジレンマ。今してる事の発展部分にお金をもらうしかない。何かしらスクラップしないと、発展するのも難しい。というわけで、今してる部分にもお金(及び人手)を投入できる形の予算確保が必要。あ〜、難しい。
でも、必然的に今やってる事で、お金をもらえれば発展させられるのを考えればいいので、テーマは絞りやすくなるとも言える。
とりあえず、いま予算があると有り難いのは、
・哺乳類や鳥類の標本作成:なにわホネホネ団の活動をもってしても、処理が追いついていない。お金をもらって人を投入したい。この流れで発展させられるのは何かなぁ。
・都市の生き物調査:特別展を見据えたプロジェクトを遂行中なので、発展先はあるようなないような。個人的には集めたデータの整理・解析の時間が取れてないのが辛いところ。人を投入したい。でもそれだけでは発展したことにならんなぁ。そして昨年落ちたテーマ。
・大阪の生物多様性関連:これはすでに他の予算があるような。お金は必要だなぁ。しかしメインとなって申請するのはちょっと面倒。
・東北遠征や子どもワークショップ、東北の博物館復興プロジェクト:博物館とその周辺では重要なテーマ。博物館学的には意義ある実践的テーマだと思う。お金は必要。でも、メインになって申請すべきは他の人だなぁ。
・データの公表:博物館に来た質問のQ&Aコーナーの更新。ユリカモメやカワウのカラーリング情報の公表。大阪府の哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類の分布情報の公開。などなど公表が滞っているデータはたくさん! 公表目的の申請をしようかと思ってたんだけど、突然忙しくなったので、今年は断念。
と考えると、標本関連、ホネホネ関連の発展性を考えるのがまっとうかな。難しい。
某K大学が科研費申請書類の書き方みたいなのを配って、部外秘と書いてあるのを公表されてた。そういえば、自分的にも科研費申請書類の書き方を考えたっけと、昔の日記を読み返す。
審査の際のチェックポイントは、学術的重要性、計画の具体性・達成可能性・コストパフォーマンス、独創性・革新性、波及効果、研究遂行能力(業績など)。
やっぱり難しい。
その鳥達の多くは、2008年か2009年頃、埼玉県で暮らしてたらしい。それがひょんな事から、とある建物の窓ガラスに衝突して死亡。そこから旅が始まる。
死んですぐに拾われて、その建物の冷凍庫に。1〜2年凍ってた後、仲間と一緒に大阪に送られる。大阪でも、さらに2年ほど凍ってた後、仲間の半分ほどが、昨日ようやく明るい世界へ。今日、血を吐き、粉にまみれた後、標本人生の第一歩を踏み出した。
こうしてみると、標本となる道のりは遠く、一にも二にも我慢が大切。
この秋は各地で、といっても東京や大阪などだけど、ヤマガラが多いという話を聞く。今までヤマガラなんてほとんど見たことのない場所にもヤマガラが出現しているらしい。ちゃんと記録を付けている人にも、そう言ってる人がいるので、本当なのかもしれない。
でも、我がフィールドは、秋にヤマガラがやってきて越冬する年と、ヤマガラがまったく来ない年がある。時には、チラッとだけヤマガラの姿を見る冬もある。
1994年度から2011年度までの18年間について、マイフィールドの公園でヤマガラが越冬したかを振り返ってみた。といっても、各月に一度でもヤマガラを確認したかを月ごとに集計しただけのいたって粗いもの。それでも傾向ははっきり現れる。
便宜上、10月から3月まで毎月ヤマガラが記録されたらヤマガラが越冬したとしよう。すると、偶数年度は必ずヤマガラが越冬していることになる。一方奇数年度で越冬したのは2回だけ(と言ってもヤマガラは11月から3月までしかいなかったが)。残る奇数年度は、10月から3月の間にヤマガラをまったく記録しなかった年が4回、チラッと記録した年が3回。
雑な分析なのに、綺麗に傾向が出るのが面白い。
このパターンでいけば、2012年度はヤマガラが越冬する年。予定通りヤマガラがやって来ている。ただ、越冬するといっても、いつもはせいぜい3羽程度しかやってこない。この秋は10羽ほどもやってきているので、やっぱりヤマガラが多いというのは本当かもしれない。
淡路島の大阪湾側の漁港の鳥を見て回った。
シラス漁が最盛期なんだろうか。漁船の多くは出払っていて、漁港はすかすか。先月は、入れ代わり水揚げに帰ってくる漁船があって、漁港は賑やかだった。しかし、今日の漁港は落ち着いた雰囲気。先月と何が違うんだろう?
漁船がいない代わりに、漁港は釣り人で賑わっていた。漁港に獲物が多い季節になったからか、涼しくて釣りが楽しい季節になったからか。釣り人が多いと、漁港にたむろする鳥たちの様子も変わってくる。
まだカモメ類、というかユリカモメはあまり多くない。ウミネコも一部の場所にしかいない。この季節の淡路島の漁港の鳥の主力は、アオサギ、トビ、カワウ。
水揚げが多いと、鳥たちも盛り上がる。みんな魚食性の鳥なので、こぼれた魚のお裾分けに預かろうという訳。でも、水揚げをしていない時間帯は基本的には休憩時間。
電柱で休んでるのは、トビ限定。屋根に乗っかってるのは、アオサギとトビ。アオサギは、漁船に乗ってることも多い。でも、普通に一番多くたまってるのは、突堤や沖の一文字。
でも、今日は突堤も沖の一文字も釣り人だらけ。漁船も少ないので、漁船での休憩も場所が少ない。アオサギもトビも屋根によく乗っている。いつもは乗ってない建物にも乗ってる。カワウの居場所は少ない。どこかに行ったのか少なめな感じ。
今月末にタヌキの観察会がある。今日から下見をスタートした。
双眼鏡と地図と懐中電灯を持って、日没頃に植物園に出かける。閉園後の植物園はとても静か。人がいない分、鳥が騒いでるので、むしろにぎやか。
ここ数年、毎年10月にタヌキをチェックしているので、まずは例年の出現ポイントに行ってみる。予定通りタヌキと出会える場所があれば、昨年はいっぱい見られたのに今年はさっぱりな場所もある。これがあるから毎年下見をしなくちゃならない。面倒だけど、毎年の楽しみでもある。
いずれにしても、一人で下見をしている分には、必ずタヌキに出会うことができる。大勢での観察会で出会えるかはまた別物。とにかくタヌキに出会いやすいポイントを探って、下見を繰り返す。
いざという時のために、領収書、保証書、支払い明細の類は保存しなければならない。瓶詰めの容器はとっておいて、別の物を入れるのに使う。引っ越した時の段ボール箱は、また使えるからとっておく。買い物した時に付いてきた箱も、レジ袋も、なんかのビンも、また使えるかもしれないからとっておく。
それが、小さい頃からの我が家の教え。だったはずなのだが、親どもはすっかりそんなことは忘れて、近頃はポイポイ捨てている。
おいらは、けっこう守っていて、玄関には大量のレジ袋。天袋には、なんか分からんけど箱がいっぱい。それでも空きビンは溜まりすぎたら、ある程度まとめて捨てたりもしてきた。
今日、妹の部屋に行った。親の教えを律儀に守っていた。小さい頃からの習慣なので、捨てたくない気持ちはよく分かる。でも、教えをきちんと守ると、部屋がゴミ屋敷に近付くんだなと思った。
教えとは関係ないお汁粉缶コレクションとか、仮面サイダー缶シリーズとかもあった。山のようにカタログ類もため込まれていた。単に片付けられないだけなのかもしれない。
今日は、なにわホネホネ団の活動日。鳥の皮むきをしたい気持ちを抑えて、冷凍庫にたまりにたまってる皮の処理に専念。皮むきは発見もあって楽しいので、それなりに進むのだが、剥いた皮の処理は辛いので、ついつい後回しにしがち。で、ようやく重い腰を上げた感じ。
今日は中型食肉類の皮4枚の処理と、他の人のやった3枚の仕上げ、そしてカリフォルニアアシカの皮処理も手伝った。
あー、指がだるい。バンデージ巻いてたから、ハサミ使いの影響は少なめ。でも処理しながら、何度も指がつった。
皮処理にも何か楽しさがあればいいのだけど、なかなか奥は深いのだが、職人芸の世界っぽくて、あまりアカデミックではないかも。
講演とかをする羽目になった時、何を目指すかといえば、笑わせること。もちろん仕事柄、自然科学の普及が目的だが。同時に、笑いをとってなんぼ、という感覚が強い。そういう意味では、漫才とか落語といった笑いをとる話芸には常々敬意を払ってる訳だが。泣かせる話芸も、なかなか奥が深い。と思った。
笑いが緊張の緩和なら、泣きはなんだろう? ともに的確なツボを突けると成功するようではある。緩和しては笑いになるので、緊張を維持。ただ、落としどころを間違えると怒らせるだけ。怒りになるか泣きになるかのツボは、人によって違う可能性も高い。陳腐な泣かせの話芸は、少し間違うだけで陳腐となり、むしろ怒りを誘う。緊張を緩和するだけでとれる笑いよりも、泣きは難しい。ただ一方でオールマイティな泣きの話芸もある。奥が深い。
9月の終わりから、できの悪い脚本のドラマに出演させられているような気がしてならない。あらかじめ脚本を見せてもらっていたら、断固として出演を拒否していたのに。と、残念な感じ。
明日と明後日は、仮装大会の場。今夜から楽屋入り。衣装を持って出かけなくてはならない。なぜか寝袋も持参。食い物だけはたくさんあるらしい。少なくとも明日の晩飯は残っても持ち帰れないらしいので、昼食を抜いて頑張って食べよう!と他の出演者と打ち合わせてある。
主役は、ぼーっとしてたら衣装から全部手配してもらえるけど、我々端役は大変。まず衣装探しから始まって、衣装の着方が分からないとか、とにかくドタバタ。衣装を見つからない〜、と言ってるのが自分だけじゃなくって、一安心。
この仮装大会が終われば、あとは端役中心の後始末の場が続くだけ。引き続き端役は大変なわけ。この部分に関しては、主役がもっと配慮しておいてくれたらよかったのに!と思わなくもない。
不思議な体験をした(してる)ので、記録しておこう。
今日の夕方、30分ほどの講演をした。その後、なんか心が不思議な感じ。少し前に悲しい出来事があったのだが、それを思い出してもあまり何も感じない。少なくとも講演をする少し前までは、思い出すと悲しくなっていたのに…。
そもそも人見知りなので、講演など大勢の前で話をするときは、たぶんある種の仮面をかぶっていると思う。これは仕事、本来の自分ではない。そんな感じのある種の暗示。その暗示が切れた後は、他人とあまり話したくなくなる。元に戻るんだろう。その暗示が継続してるような雰囲気? まるでいろんな事が、他人事のような感じ。
あるいは、心の非常スイッチでも入ったんだろうか。ゼロアワーから、43時間ほど。時間が経って癒されるには早すぎる。長年の失恋経験でも、わずか2日弱で悲しみを忘れるという経験はない。むしろ、心がある種の感情をシャットダウンしたのかと。失恋以上にダメージが大きくて、心の防御機構が発動されたのだろうか? そんなんあるの?
そういえば、講演の直前から頭が痛いなぁ。なんかのはずみで脳にダメージが、とかじゃなければいいけど。
とにかく、この瞬間、幸いな事に何を思いだしてもぜんぜん平気。かといって、肝心なことは何も忘れていない(少なくとも自分ではそう思う)。心の何かの回線が切れてるのは間違いない。ほんの数時間まえまでの状態を覚えているので、とても不思議な感じがする。社会生活を営む上ではありがたい。ちょっと頭が重いけど。
【4日夕方の追記】
悲しさ緊急遮断モードは継続中。ただ、頭の痛みが少し治まってきたのに連れてか、関係無くか、やや遮断にほころびが出てきたように思う。それ以前よりは悲しみを感じないのだが、調子にのってあまり思い出すと、ちょっとやばくなる。
緊急遮断のメカニズムを考えてみるに、あまりに悲しさ回路を使ったので、過負荷になったというか、いわばオーバーヒートしてた。というモデルが当てはまるんじゃなかろうか。頭の痛いのもそれなら納得。
どこまでの回路が遮断されたのか、同時に別の悲しみを与える実験をすれば、判断できる気がするのだけど、その実験は願い下げ。
ともかく、心は意識の制御下にないことが、自分の心を通してよく分かった。分かってた事ではあるが、こうもまざまざと認識させられると気持ち悪い。
小さい緑地で鳥の多様性を高めるには、何をしたらいいかを考えよう。
まず水場作りは有効かと。一方、巣箱かけはいまいち。後は果実をつける木を植えるとか? 薮をつくるのも大切。土がむき出しよりも落ち葉がたまって、多少なりとも土壌が形成される方がいいのではないかと。
結局のところ、狭いのだから、単位面積当たりの機能を高める必要がある。地上から、低木、高木と階層構造の構築は不可欠。同時に、隠れ家と開けた場所の効果的な配置。はっきり区画割りをするよりは、できるだけモザイク状に入り乱れることが必要かと。
狭いところの工夫は、広い場所での有効そうに思う。
今日は家族4人が、久しぶりに顔を揃えた。我が家は、イヌとネコも家族に数えるので、パイが足らん!という意見もあったが、ヒトが揃うだけでも画期的。おそらく20数年ぶりの出来事。
他のメンバーは互いに年に一度は会っていたようだが、若干1名(おいらの事だが)が不義理なんだな。妹に会うのも数年に一度ほどのペース。親に会うのは3年ぶり?
そんな家族が、今日は東京で一同に介した。全員大阪生まれ、大阪育ちなのに。
不思議なもので、数年ぶりに会っても、まるで先週も会ったかのように会話が進む。不義理していても、変わり果てても、家族は家族らしい。
家族が揃うのはこれが最後と思うと寂しい。散々不義理していたくせにおかしな話。
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