(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2010年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2011年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2012年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
今日で2012年度も終わり。この一年は、冷凍庫や冷凍室にたまった死体を少しでも減らして、隙間をつくるべく、標本作りに精を出した。つもり。最後に今年度を振り返ってみよう。
この一年で増えた登録標本点数は、鳥類240点、哺乳類103点。ここ数年は、毎年哺乳類の標本点数の伸びの方が多かったが、今年は一転して鳥類標本の方が増えた。
これで当館所蔵の標本点数は、鳥類6860点、哺乳類2590点。ちなみに他の脊椎動物の標本点数は、昨年度末時点で、魚類約37000点、両生類約22000点、爬虫類約7900点。魚類と両生類は遠く手が届かないが、ちょっと頑張れば鳥類は爬虫類に追いつけるかもしれない。といっても、鳥類は爬虫類に含まれるという意見もあるだろうが…。
哺乳類の標本製作は、ほぼなにわホネホネ団の活動成果だが、鳥類標本の方は、一人でがんばった部分も少なくない。
今年度、自分で剥いた鳥類標本を集計すると、鳥の皮剥きをした日が年間63日。その間に85種115羽の皮を剥いた。その大部分は4月と5月に頑張った成果。4月はほとんど毎日剥いてた。5月はペースが落ちて、6月以降は月に1〜2日しか皮剥きできなかった。来年度同じペースを維持するのは、けっこう難しそう。
宮古島のキンバトを調べようかという若い人が出現するらしい。西表鳥類調査隊としては、ライバル出現! ではあるものの、日本でハトの研究者は珍しいので、むしろ応援したいもの。そもそもフィールドで生きたキンバトを調べるのと、死体でキンバト調べるのでは分かる事が違うから、補い合えばかえって面白くなるかもしれない。
どうやら、捕獲して標識して個体識別しながら、巣を中心に繁殖生態を調べるらしい。なんだか、昔キジバトでそんな調査してたなぁ。と、少し遠い目。助言を求められたので、ハト研究の先輩としてちょっと偉そうに助言してみたり。
いいか。ハトは無双網で捕まえるんや。一度逃がしたハトは、二度と捕れないから失敗は許されない。手に持つと羽根がいっぱい抜けるねんで〜。翼の力が強いから、ゆるく持つと手をはじいて逃げるから要注意。脚が短いから片脚にカラーリング2個が目一杯。キジバトでは、環境省の金属リングとカラーリングの2つは厳しかった。巣を見つける時は、巣材運びに注目や。などなど。
キジバトとキンバトでは違うだろうから、どこまで助言が役に立つかは分からないけど。
キンバトについては、西表産のの標本化作業を進めていて、その中でそのう内容物や生殖巣をチェックしてるし、計測値もとっている。計測値は宮古島のと比較できそうだし、食性や繁殖期の情報なんかは、補い合えそう。
その上で、なんか面白いテーマは何かなぁと話をしていて、三つほど浮上した。
・性的二型の意味:キンバトは、翼角の白でも、腹の色合いでも、簡単に雌雄を判別できる。こんなに簡単に雌雄が分かるハト類は少ない。少なくとも日本には少ない。性的二型がはっきりしている種は、はっきりしていない種と、なにかしら生態に違いがあってもよさそう。
・キンバトは留鳥じゃないんじゃないか。と言ってる人がいるらしい。冬に見ないって。確かに西表島のサンプルもほぼ3月から7月のしかない。これはけっこう信憑性があるかも。
・宮古島では、クワズイモをめっちゃ喰ってるんじゃないかという話。西表島のキンバトのそのうから出てくる果実・種子も特定のものが圧倒的。それがクワズイモかはまだ調べてないけど、食性が偏り具合は面白そう。
ってことで、宮古島での研究がんばってください!
国の天然記念物で、種の保存法の国内希少野生動植物種なので、手続きが面倒そうだけど…。
中高生と磯遊び。磯で獲得した食材で味噌汁を作って喰うのがテーマ。
海藻、貝、そしてようやく釣れた魚を入れた味噌汁。一番盛り上がったのは、マツバガイの歯舌。
とにかくメッチャ長い。殻の直径4cm程度の貝から、10cmはあろうかという歯舌が出てくる。腹を上にして、内臓を持ち上げると、その下にグルグルグルグルと入ってる感じ。なんとなく、殻の直径の違いほどは、歯舌の長さの違いは大きくない気がする。
これってもしかしたら、最初に長さが決まっていて、端っこから使って、使い切ったらおしまいなんじゃないか? ってことは、残ってる歯舌の長さが、残りの人生の長さをシメしてるんじゃ? で、始まったのが、歯舌占い。選んだ笠貝から取りだした歯舌が長いほど、長生きできるって訳。けっこう盛り上がる。
でも、生の貝から歯舌を出した人から、決定的な反論が出てしまった。先端は成長してるみたいですよ。
なんてことだ。となると、一転、どうしてすぐには使いもしない長い歯舌を体内に待機させておかなくてはならないのか?という疑問が生まれる。現地で、そして帰ってきてから提出された仮説は、以下の通り。
・歯舌がすり減るスピードはメッチャ速い。→油断してるとあっという間にすり減っちゃう!
・歯舌を成長させられる季節は限られていて、その季節に一気に作って長くしておく。→今は頑張って歯舌を作る季節
・コンスタントに歯舌は作ってるけど、それを使った時にすり減る速度に季節変化がある。→今はあまりすり減らない季節
思いつきを適当に言ってるだけなので、ちょっと意味不明だが。とにかく、年間を通じて、殻長と歯舌長のデータをとったら、けっこう明らかになるはず。誰か研究しないかなぁ。それともすでに研究されてる?
デビューってんじゃなくて、なんと自分が恐竜の生態を研究してた事にふと気付いた。というのも何故か送られてきた『鳥類学者無謀にも恐竜を語る』という本の後書きにこう書いてあったのである。
恐竜は不動の地位を築き、恐竜への興味は成長期の三大通過儀礼の一つとまでいわれる昨今である。<中略>一方、鳥は特殊な趣味のように見られがちで、鳥類学の裾野はなかなか広がらない。ならば、恐竜人気に便乗するしかないじゃないか。
<中略>
本書の大前提は「鳥類は恐竜だ」ということだ。もしそうであれば、私たち鳥類学者はすなわち恐竜学者ということになる。<中略>私が恐竜学者でないというのは、もはや甚だしい勘違いである。この本は恐竜学者による恐竜本である。
なるほど、極めて論理的な指摘である。これからは、私も恐竜研究者を名乗らなくてはなるまい。となると、バードウォッチングは、恐竜観察に他ならない。「長居植物園で恐竜観察」と観察会の案内を出せば、申込者殺到間違い無い。鳥類の標本作りは、恐竜の標本作りとなる。なんと格好のいいことだろう。鳥類図鑑は、恐竜図鑑。めっちゃ売れそう。焼き鳥屋は、恐竜焼肉屋と名乗るがいいだろう。鳥類標識調査は、さしずめ恐竜ハンティング。ちょっと憧れてしまう。
でも、間違って化石の恐竜について質問されたら困る。現生恐竜研究者と名乗るのが無難かもしれない。都合のいい時だけ、虎の威を借りるとしよう。
月に1回、近所のため池を自転車でめぐって、水鳥を数えている。先月の調査の時には気付かなかったが、今月は万代池(大阪市阿倍野区)でアオサギが1つがい営巣していた。実は、この間、万代池でアオサギの営巣が1巣、と教えてもらっていたから、絶対に見つけなければと探したんだな。でもまあ、けっこう目立ってたから、先月見のがしたとは考えにくい。このひと月の間に営巣を始めたんだろう。
実は、先月はその近所の桃ヶ池(大阪市阿倍野区)の方のアオサギが、島のマツのてっぺんにとまっていたりして、営巣するんじゃないかと思っていた。個人的にはちょっとしたどんでん返しである。
アオサギなどたいていのサギ類は、コロニーをつくって集団繁殖というのが相場。でも、この相場はすでに10年以上前から崩れていて、とくにアオサギは少数どころか、今回のような単独での営巣が増えている。10年程前から目立ってきたといえば、カワウの繁殖もそうなので、サギのコロニーをカワウが乗っ取って、追い出されたアオサギが散って単独営巣が増えた。と言いたくなるのだけど、よーく思い返すと、カワウが大阪で繁殖を始める前から、アオサギの単独営巣は始まっていた。カワウのおかげで加速されたかもしれないけど、アオサギの単独営巣自体はカワウに関わらず生じている。と考えるべき。でも、時間と共にすべてカワウのせいにしてしまいそうな予感がある。
カワウが悪いのか、アオサギの嗜好なのかはともかくとして、ここで気になるのは、どのようなプロセスでアオサギが新居を選んでいるかである。
アオサギには詳しくないけど、オスが巣材を運んで、メスが巣場所で受け取って、巣を汲み上げるはず。同じように巣づくりをするキジバトの例だと、その前にまずオスがメスに巣場所の候補地の提示をする。で、メスが気に入ってくれたようなら(つまりそこにしゃがみこんだら)、オスは巣材を運び始める。
巣場所の候補地でオスはメスを呼ぶのだけど、そんなに大声では呼ばないので、近くにいるメスにしか届かない。つまり、さらにその前に、巣場所の候補地付近にメスを連れてこなくてはならない。あるいはメスがフラフラと行った場所付近で巣場所の候補地を見つけなくてはならない。今まで営巣していた場所の近くで、巣場所の候補地を提示するのは簡単だけど、今まで営巣したこともない池の島にメスを引っ張っていくのは、なかなかに難しそう。男性諸君はよく知ってるだろうが、なかなか女性は思い通りには動いてくれないのだ。
と、そんな苦労を乗り越えて、今年新たに万代池という場所で営巣を始めたアオサギカップル。やっぱりメスがフラフラと飛んでいく後を付いてきたオスが、ここ巣場所にどうかなぁ?と提示したら、なんとOKがでた!てなドラマがあったんだろうか?
と冗談めかして書いたけど、このプロセスを明らかにする事ができれば、アオサギの分布の変化を理解することが出来るようになるんだけど、とても難しいな。
近頃、立て続けに新しいチームを作る話をした。
子どもワークショップのサポートスタッフシステムは、一年計画で育成される。割とよくできた年間プログラムで、春に募集して研修を受けて、実戦に投入される。といっても最初は右も左も分からない感じ。夏休みには実践の機会が増えて、徐々に経験値を上げる。この間にそこそこ実戦経験を積んでいけば、秋にはけっこう要領が分かってくる感じ。で、年末からは、3月末の本番に向けて、グループに分かれて、自分たちで子ども向けワークショップを企画することが求められる。これはけっこうな負担になるのだけど、みんなで考えて企画して準備して、そして本番をこなす。すると、驚く程成長し、スキルアップした形で、一年を終える事になる。
最後まで到達したら、かなりの達成感がある。で、問題はここから。次にどこに向かうか。さらに一年続けるというのもあるだろう。2年や3年はいいけど、いつまでも同じ一年を続けるのも進歩がなくなってくる。じゃあ、次のステップをどうする? いまは、例えば博物館友の会の事業企画グループを紹介しているが、そのキャパにも限界があるし、そもそも子ども向けワークショップの企画・運営と、博物館友の会の行事では、少し路線が違う。そういう意味では、一年に身につけたスキルを発揮できる場が必ずしも設定されていない。
そういった場として、自分たちで子ども向けのワークショップ(めいた企画)を企画実践するグループを作ったらどうかという話。
ボランティア事業の話をしている時に、もう一つのチームの話が出てきた。現在一番育成システムが整っているのは、子ども向けワークショップのボランティア(上述のようにステップアップの問題があるけど)。でも、自然史博物館の学芸員が育成したいボランティアって、(もちろんワークショップボランティアも大切だけど)標本作製ボランティアではないか?という会話。
ボランティアという言葉は必ずしも適当ではないけど、自分で標本を作って蓄積する人を育てるのは、自然史博物館の大きな指名だろう。昆虫標本に植物標本。標本同定会を見ても合宿を見ても、標本を作る人は一昔前と比べるとドンドン減ってる。かなり緊急に対策すべき課題だろう。標本を作る人を育てるには、実習や合宿で教えたらいいかというと、一過性の実習ではなかなか育たない。というのが、ここ数年の印象。じゃあどうしたらいいかというと、一緒に標本作りをするグループを立ち上げたらいいなじゃないと。
そういう活動を活発に展開しているグループでまず思いつくのは、なにわホネホネ団。昆虫や植物でもそういったグループを立ち上げたらいいじゃないだろうか? なにわムシムシ団とかかな。
どんなグループを立ち上げるにしても、重要なのはコアになる人材、そしてそれを支えていく覚悟のある学芸員。そこらで、話は壁にぶちあたりそうになる。昆虫標本や植物標本の整理をしてる面々を思い起こすに、けっこうなお年のおじさんばっかり。おじさんばかりでは、若い人が入らない、女性も近寄りにくそう。なにより男は社会性が低い!とにかくパワフルで、強引に人を巻き込む女性が中心になるのが一番ではないか。とまあ、明らかに特定の人物をモデルに会話が進む。
そんな訳で、子ども向けワークショップ好き、昆虫標本作りが好き、植物標本を作りたい、っていう人。別に女性に限らないけど、すぐに誰とでも仲良くなれる人材を募集中。一緒に博物館で遊ぼう。ってゆうか、無理矢理学芸員を巻き込んで、博物館を利用して遊びなさい。
昨日と今日で、人がグイグイっと成長するのを目の当たりにした。毎年この時期に目の当たりにするのだけど、何度見ても感心するし、感動もしたりする。
というわけで、昨日と今日の子どもワークショップは「こどもまつり」。大学生(?)のお姉さん・お兄さん(大部分お姉さん)が企画運営する子ども向けワークショップ3本立て。
スタッフは、3つの班のどれかを担当して、準備から実施までを応援することになる。今年の我が班は、波瀾万丈振りが半端ない。
最初はメンバーが5人いたのに、そうそうに1人離脱。もう1人も本番の土日の内、日曜にしか来られない。土曜3人、日曜4人で実施するつもりで、準備を進めていた。準備には加わっていないけど、日曜にはもう1人手伝ってもらえるらしい。よし何とか3人で土曜を乗り切ったら、日曜は楽勝。と思っていたのは、本番5日前。ここから衝撃の展開が待っていた。
本番4日前。土日の両方をあてにしていたメンバーが、両方とも不都合になって離脱。土曜2人、日曜4人になっちゃった。ちょっとプログラムの変更が必要っぽい。でも、スタッフ側がサポートして、プログラムは微調整で乗り切りたい。
本番2日前。土日の両方あてにしていたメンバーが、土曜の午後の都合が悪くなる。土曜の午後はなんと1人に! こんなんは前代未聞。そもそも1人で出来るのか? もうこの班は解体して、他の班に合流した方がいいんじゃ?
本番前日、フル参戦できる唯一のメンバーと、スタッフが頭をそろえて相談。今、どこまで準備が出来てるか確認。それを1人で出来る形に持って行けるかを検討。何より残る1人にそれでもやる気があるかがポイント。
1人だけになって音を上げるかを思ったけど、そんな気配はまったくなく、どうやったら土曜の午後を乗り切れる形に持って行けるかを考えてる。頑張るのを応援するしかない立場なんだけど、一緒に可能な方策を検討。人数かけないと出来ないゲームを止めて、代わりの仕掛けを設定。急いで、そのための準備を始める。一人で。
そうして迎えた本番の土曜朝。よその班は充分準備が出来てるけど、こちとらはぶっつけ本番。それ以前にまだシナリオも固まっていない。
本番スタートは、午前11時。午前10時45分頃から、直前リハ。55分にダメ出し。そんな直前にダメ出ししなきゃいいようなもんだけど、その時点でダメ出しせざるをえない状況だったのだから仕方がない。そして、そのまま本番スタート。
もう、見てる方がドキドキして、近くで見てられない。ちょっと離れて、そーっと伺う。直前のダメ出しを驚くほど取り入れて、導入を進めている。その後の展開も充分お客さんを相手にしていいレベル。とっても驚いた。こんなに器用なタイプとは思わなかった。後から聞いたら、いっぱいいっぱいで何をしゃべったかあまり覚えてないらしい。火事場の馬鹿力だったらしい。火事場で馬鹿力出せるとは素晴らしい。
1回目が終わってから微調整。午前の2回目が終わってから、昼休みに急いで、解説用の紙芝居を作成。午後からはこれを使って3回公演。午後は、スタッフが一人サポートに入ったが、実質一人で乗り切った。
2日目。初日の修羅場を乗り切ったので、ちょっと心に余裕がある。なんせスタッフが4人に! と思ったら、朝になって、日曜だけ参加予定のメンバーがまた1人脱落。今さら驚かない。朝一番に集まって、土曜の反省にたって、プログラムの進め方を組み替える。午前の2回の公演を終えて、昼休みにまたスムーズな進行のために、3人で打合せ。
そして、2日目の午後。とってもスムーズにプログラムが回るようになってきた。3人いる中で、上手に分担できるようになった。しゃべりもスムーズになってきた。ここにきてプログラムが完成した感じがする。
どんなに準備に時間をかけても、実際にお客さん相手にやってみないと、プログラムは成熟しない。やってみると思いがけない問題点が見つかったりする。そもそも、最初は段取りは悪いし、声は小さいし、お客さんへの対応も微妙。それが2日間の公演を通じて、プログラムもスタッフも目に見えて成長し、成熟していく。完成したと思ったら終了なのが、ちょっと残念なくらい。
今回担当した班は、事前準備はあまり充分でなかった。その中でさらにスタッフ不足、そしてプログラムの軌道変更という想定外の展開をした。しかし、一番想定外だったのは、残ったメンバーの頑張り。追いつめられた時に人間の真価が発揮されるとするなら、そうとうなポテンシャルを持っている事になる。それが分かった事は、大きな宝になりそう。
付け加えるなら、唯一のフルメンバーの頑張りはとても凄かったが、フル参加できなかったメンバーもそれぞれ可能な中で、とても頑張ったと思う。初日は声が出てなかったのに、2日目はちゃんと導入ができるようになってたり。2日目からの参戦なのに、的確にプログラムの改善につながる意見を言ってたり。みんな、とても頑張れるメンバーだった。
ってゆうか、今まで何年もこの企画に関わってきてるけど、この企画の本番2日間で成長しなかった人を見たことがない。嫌がおうにも人を成長させてしまう、この企画ってなかなかすごい。最後は自画自賛。
今日は子ども祭り。主に大学生のお姉さん達が考えて準備した子ども向けWSが3本立て。内、2つはぬりえをしてる。子ども達のぬりえを見てるて面白い。子どもの心理を読み解いた振りをする誘惑に逆らえない。
一つは、チョウの塗り絵。チョウの輪郭が描いてある紙に、自由にチョウの色を塗っていく。どんな模様で塗るかはともかく、見ていて面白かったのは、対称性。そもそもチョウの翅の模様は(雌雄モザイクでもない限り)左右対称。でも、しばしば左右非対称に塗る子どもがいる。ってゆうか、ほぼ半数は左右非対称に塗る。
左右非対称に塗る子どもほど、色数が多い気がする。つまり、たくさんの色を使いたいという欲求が強い子どもが左右非対称に塗るに違いない。つまり欲張りだな。逆に、デザイン性を重視する子どもは左右を対称に塗っている気がする。
もう一つは、縄文時代の食材の線画に色をつける。食材は、クジラ、シカ、イノシシ、ウサギ、エイ、ハモ、タイ、ハマグリ、ドングリなど。一応、図鑑をコピーしたお手本も用意されている。
けっこう多いのは、お手本を参考に塗る子ども。お手本のコピーがやけに緑がかっていて、エイが真緑。と、それを見た子は、エイを緑色に塗る。タイは、イメージ先行かもしれないが、圧倒的に赤色。ドングリ系は圧倒的に茶色。
面白かったのは、クジラ。青色がとても優勢だった。これはお手本コピーの影響もあるかもしれない。お手本コピーは緑色っぽく、見せた剥製は茶色のウサギは、しばしばピンク色に塗られていた。ウサギといえばピンクなんだろうか? カイウサギイメージなら、白くてもよさそうだけど、白色は見なかったように思う。
ちなみに、ウサギで画像検索すると、圧倒的に白色や茶色のウサギの写真が出てくるが、キャラに限るとその色は圧倒的にピンク色になる。どうしてウサギはピンク色なのか? そのルーツを探るのはまた別の課題。
縄文時代の日本人が食べていた食材を売っているのが「縄文スーパー」。イートインコーナーでは、縄文時代の食材を、縄文時代に可能であったとおぼしき調理法と味付けで作った料理が食べられる。
で、献立を考えなくちゃいけないんだけど、けっこう難しい。味付けはやはり塩味だけですか? 昆布で出汁をとるのはありかな? 鰹節はないよね〜?
となるとメニューは、こんな感じか?
・焼き椎の実
・塩でいただく刺身
・塩焼き肉
・シジミのすまし汁
高校の新聞部からインタビューを受けた。顧問の先生2人に引き連れられた生徒が4人。とても頼りないインタビューというか、まずインタビューに来る前に何をしなくちゃいけないかを説教しそうになった。要はまったく下調べしてないのね。
そんな記者さん達の質問はこんな感じ。一人ずつ一つずつ質問してくれる。いわゆるWInk方式である。質問してない人達は踊っていて欲しいと思ったりする。
1:博物館はいつ、どんな目的で出来たんですか?
2:恐竜は全部で何種類いますか?
3:恐竜は何類ですか?
4:恐竜の時代に、カメやウサギはいましたか?
5:恐竜を海外から運んでくるとき、バラバラにするんですか?
6:化石は年中とれるんですか?
7:化石は世界中で採れるですか?
8:恐竜の色は、適当につけたものですか?
9:この博物館のウリはなんですか?
10:展示しなくなった展示物は倉庫へ入れるのですか?
ついでに顧問の先生からも質問
11:学芸員になるには、どうしたら?
12:博物館の年間入場者数は?
13:博物館を建てる費用は?
1は博物館のサイトで調べられる情報。11も博物館のサイトに答が載っている。3、4、7、8は、ネットで簡単に調べられる。2は少し考えれば「分からない」と答えるしかないことが分かりそうなもの。5と6は少し考えてみたら?って感じ。
ちなみに、本人達はとってつけたように、馬鹿げた質問かもと思いながら、訊ねていたようだが、9と10の質問は悪くないと思う。
というわけで、わざわざ訊ねに来なくていい質問が半分程。そんな事は事前に調べて、考えて、直接訊ねないと分からない事を訊ねたらいいのに。そして何を訊ねるべきかを、真面目に考えることこそが意味があるのに。
これは、自分で考えてこなかった生徒の責任もあるかもしれないが、むしろ引き連れてきた顧問の先生の責任。質問する事ではなく、何を質問すべきかを考える事こそが重要であるってことを指導しなかった責任は大きい。なんせ生徒とこちらの時間を大幅に無駄にしてるんだから。
でもまあ、世の中の大部分のマスコミもそんなもんなので、ただしく新聞記者の真似をしてると言えるかもしれない。正しく新聞部と褒めるべきなのかもしれない。
伊豆諸島の木と虫の話を聞いて、伊豆諸島に行きたくなった。伊豆諸島のいい所は、けっこう本州に近くて行きやすいらしい。それでいて海洋島。そして本州に生息する種と対応する、固有種がいることらしい。楽しそう。
本州のクサギに対応する伊豆諸島のシマクサギの話を聞いた。島には、本州でクサギのポリネーターの役割を果たしているアゲハが少ないせいか、シマクサギの花はスズメガ媒な特徴を持ってるらしい。そこまでは、データで納得できるのだけど、どうしてそうなったのかのストーリーがいまひとつ納得できない。
シマクサギは、伊豆諸島でクサギから分化したっぽい。でも、現在は本州側にも、伊豆諸島にもクサギとシマクサギの両方が生育している場所がある。そこでは、クサギもシマクサギもちゃんと花粉を媒介してもらっている。両種に来るポリネーターにクリティカルな違いはなさそう。そして、シマクサギの方がスズメガに効果的に花粉を運んでもらってるかというと、クサギだって少なめだけどスズメガに花粉を運んでもらえてる。この差は本当にクリティカルなのか? この程度の差が、形態変化をもたらす原動力になるのか?
スズメガによる花粉媒介能力の差に関しては、運び込まれた花粉量ではなく、花から持ち出された花粉量で評価すべきとの意見があった。これは重要っぽい。が、それはさておき。
もし、ちょっとの違いが花形態の分化をもたらしたのなら、それはそれでとても興味深い。見のがしているプロセスがありそうな感じ。
花形態の分化をもたらしたのは、スズメガのポリネーションとはまったく違う理由かもしれない。あるいは、スズメガ媒と協働して、別のプロセスが働いた結果なのかもしれない。
いずれにしても、この研究はまだスズメガと花形態との間の、いわば相関関係を見出しただけ。どのような因果関係、あるいはプロセスがその相関関係をもたらしたかは、まだ解明されていない。
傲慢かまして言わせてもらえば、ようやく面白そうな研究テーマが見つかったという段階だと思う。
今日は、なにわホネホネ団の活動があった。どうしてかは分からないが、見学者が多かった。それも随分と遠方から。
参加者の多くは、関西人が日帰りで行き来する京阪神間が中心。一部、滋賀県や和歌山県などからの参加者もいる。もし名古屋から参加してきたら、遠くからようこそ〜! って感じ。だった。以前は。近頃は、名古屋からの日帰り参加者があまり珍しくなくなってきて、ようこそ感が薄れてきた。まあ、新幹線使わずとも日帰れるし。
それでも、岡山や広島とか、関東のように、新幹線を使わないと日帰れない場所からの参加だったら、遠路はるばるようこそ〜! 海を渡って徳島からの参加も、海外からようこそ〜! って感じ。なんだけど普通は。今日はちょっと違ってた。
北は、北海道の帯広から。南は九州の鹿児島から。ほんとに遠路はるばるの参加があった。泊まりがけらしい。岩手県からの参加もあった。これまた泊まりがけ。
ホネホネサミットのような大きなイベントの時は、北は北海道から、南は九州・沖縄とほとんど日本中から参加がある。けど、今日は普通のホネホネ団の活動日。なのに遠路はるばる〜!
割をくったというとおかしいけど、東京や岡山からの参加者もあったのだけど、あまり遠路はるばる感が強くなかった。あー、東京から。って感じ。
どれだけ遠路はるばるから参加してもらっても、活動内容はいつもと同じ。皮を剥いて、内臓と肉をできるだけ取り除いて、名前を付けて、水に沈める。北海道や鹿児島からわざわざやってきて、こんな作業させられて楽しいんだろうか? と疑問を覚えなくもないが、かといってスペシャルに何かするってのも違う気がする。
北海道のお姉さんは、大学で同じような活動をするサークルを立ち上げたいらしい。鹿児島のお姉さんは、これまた鹿児島の施設にホネホネを取り入れたいらしい。また、2〜3日連続で活動がある時を狙って、大阪まで作業をしにくる気らしい。ホネホネ活動にどうしてそんなに惹かれるのか不思議な気もする。
とにかく遠路はるばる来る人が増えるなら、交通費の事も考え、2〜3日連続した活動日設定を、心がけた方がいいのかなぁ。と、ちょっと思う。
婚姻色について立て続けに質問された。婚姻色って、分かってるつもりが分かってなかった。けっこう面白い。
最初の質問は、カワウの婚姻色は、白い羽根か? というもの。今までなんとも思わなかったけど、羽根って婚姻色だっけ? というわけで、生物学辞典を開いてみる。
◆婚姻色:繁殖季節になって顕著に体色に出現する性徴
その近くにこんな項目を発見。
◆婚羽:婚衣、生殖羽。鳥類が繁殖期をむかえて換羽によってつける、それ以外の時期のものより一般に目立つ羽毛。広義には下等脊椎動物の婚姻色に含められる。
下等脊椎動物?というのはさておき。広義には婚姻色に含められるようだが、鳥屋としては生殖羽という方がなじみ深い。婚姻色とは区別したい。
なぜなら、羽根は死んだ組織なので、いったん生えたら色は変えられないから。抜けるまでは基本その色のまま。一方、多くの脊椎動物の婚姻色は、皮膚下の色素で色をコントロールするので、比較的短期間で色を変えられる。魚もトカゲもイモリもそう(ウロコの色ではないので念のため)。鳥でそれに相当するのは、裸出部の肌の色。カワウやサギ類では、繁殖期に顔周りや足の色が鮮やかになる。これこそ鳥の婚姻色。
似た感じのものとしては、嘴の色があるけど。こちらはどちらかと言えば、生殖羽と同じようなパターンで変化するような気がする。
などと、考えてみると、鳥で狭義の婚姻色を持っている種は意外と少ないような、意外と多いような。ウ類、サギ類の他に、キジバトも繁殖モードの時に、眼の周りの裸出部の色が鮮やかになる。あれは婚姻色だと思う。ほかには何かいたかなあ?
イカナゴ漁で盛り上がる淡路島は岩屋港に行った。水揚げのピークに行くと、大騒ぎで数えられないので、早めに到着するよう早起きして出発。明石海峡大橋を越えながら、間に合いそう〜。と思いながら岩屋港周辺の様子を見ると、なんか昨年と違う。岩屋港の周辺にあまり漁船が出ていないし、あまりカモメ類の群れが見あたらない。漁船はちょっと東よりの沖合に出ている様子。でも、やっぱりカモメ類が見えない気がする。おかしいな。
で、岩屋港に到着。う〜ん。盛り上がってはいるけど、昨年ほどじゃない。漁港には昨年よりノンビリした雰囲気が漂ってる。ユリカモメも少なめ。カメラマンも10人弱しかいない。どうしたんだろう?
港の中を部外者のカメラマンがウロウロしていても怒られてない。これはありがたい。と思ってたら、さすがに水揚げしてる場所の傍に行ったら怒られてた。それでも、これこれそこに入ってはいけないよ、と優しく怒られるだけ。昨年は怒鳴られてたけどなぁ。
港内にはユリカモメを中心にカモメ類が約600羽。港のすぐ外には約300羽。合わせて1000羽弱。これだけ見るとたくさんいるようだけど、一昨年が港内外合わせて約4000羽、昨年が約4500羽だったのと比べると半減以下。めっちゃ少ない。
いったい何事?と思っていたら、漁師さんが話しかけてこられた。毎月鳥を見に来てますよね? え〜気付かれてたか!と思いつつ。昨年ほど賑わってないですね?
と訊ねると、今年は不漁だからという答え。それで、港がのんびりしてるというか、活気がなかったのね。
それにしても不漁だと、とたんにユリカモメが集まらないとは、はっきりしてるなぁ。当たり前のようでいて、よく考えると少し不思議。ユリカモメは不漁にどうやって気付くんだろう?
仮屋漁港、釜口漁港、佐野漁港、生穂漁港。例年、イカナゴの水揚げでこの時期賑わう漁港だけど、他の漁港もぜんぜん賑わっていない。昨年は岩屋漁港なみに盛り上がっていた仮屋漁港は、少しは水揚げされてる様子(つまりイカナゴが少し落ちてる)があるけど、まだ朝なのに人気がない。他の漁港にいたってはイカナゴを水揚げした様子もない。水揚げに使うであろう箱がさびしく山積みされていて、人が全然いない。年によってここまで水揚げ量が違うとは思わなかった。
昨年、一昨年と、今年のユリカモメの分布が、どう違っているかが気になるところ。
死んで浮かんでたクジラを、堺で解体したのは3年前の事。もって帰ってきて埋めるまでは参加したのだけど、なぜかその後にはノータッチ。いつの間にか掘り返して、洗って、乾かして、ふと気付くと収蔵庫に並んでいた。あー、並んでるわ。と思ってはいたけれど、じっくり見る機会はなかった。
そのマッコウクジラの全身骨格を組み立てる予算が確保できたらしく、組み立ててくれる業者さんの所に運ぶことになった。組み立てるお金はなんとかなったけど、運ぶお金はないらしい。ってことで、自分たちで梱包して自分たちで運ぶ。今日は、みんなで梱包した。頭骨や背骨の大部分がバラバラに割れているので、細かいパーツがいっぱい。けっこう梱包が面倒くさい。3人で一日がかり。
バラバラのホネの梱包は面倒だけど、マッコウクジラのホネをじっくり見るいいチャンス。組み立ててしまうから、ある意味最後のチャンス。いろいろと面白い。
全長9mほどのマッコウクジラ。大きいなぁ、大きくて大変だなぁ、と思いながら解体作業したのだけど、ホネになると全然小さい。脊椎骨がぜんぜん小さい。胸椎なんかボーリング玉よりも小さい。脊椎骨を一直線に並べても全然短い。なんか残念な感じ。と思ったら、頭がでかいのね。それでも、ナガスケの横に並んだら、かなり小さい感じになりそう。
頚椎は、スナメリ以上に癒合が進んでいて、2パーツにしか分かれていない。
前肢のホネがコロコロと入った箱をのぞくと、ゴルフボール大の玉が6つ入ってる。穴がボコボコ開いていて、ちょっとフウノキの実のような感じ。手根骨だそうな。このパーツだけ見せて、これな〜んだ?という問題を出したくなる感じ。イルカの手根骨はビー玉くらいなんだろうか?
所変われば品変わる。人も変わる。果たして品が変わったのか、人が変わってるだけなのか。それが問題。
東京のツバメの話を色々聞いた。大阪のツバメとは色々違う。
多摩川には十数カ所もの集団ねぐらがあるのだという。ちょうど三川合流から河口までの淀川と同じくらいの距離。でも淀川には2ヶ所しか集団ねぐらが知られていない。
多摩川での経験から、ツバメの集団ねぐらは10kmに一つくらいの間隔である。というのが東京の間隔らしい。大阪では、20kmに1つ位しかない。
大阪ではよほど見のがしているのかなぁ。ちなみに光軸を合わせて、スコープに強力ライトを取り付けた物で、ガンガン探して見つけているらしい。夕方の集まるところを確認しなくても集団ねぐらが見つかる強力アイテム。
多摩川では、春にできた集団ねぐらは、規模こそ変わるものの場所は変わらず。秋までずっとあるらしい。関西人は、春〜6月位までは各所に小規模の春ねぐらがあって、それが少数の夏ねぐらに徐々に集約されていく。というスキームを信じている。
関西人は信じてはいるけど、春ねぐらをいっぱい見つけている訳でもない。そういう意味では、実際に継続観察している多摩川の話が正しいのかもしれない。でも、東京と大阪ではツバメがやってる事が違ってる可能性もある。
多摩川では、ヨシが充分伸びていない時期には、ヤナギなどに集団ねぐらをつくるらしい。また8月頃になると、オオブタクサをよく使うらしい。関西では、電線ねぐらや街路樹ねぐらは知られているけど、季節によってヤナギやオオブタクサに移るという話は聞いたことがない。
これまた関西では春〜秋まで、継続的に複数のツバメの集団ねぐらを観察している人がいない。東京のパターンが関西でも当てはまるかは、今後解明していかないといけないテーマかと思う。
そんなわけで、いつか春〜秋まで、分担して大阪のツバメの集団ねぐらを継続的に観察する企画を実行したいな。と思った。来年できるといいな〜。
まずは、いろんな新しい言葉を覚えた。
◆ニッチモデリング:ニッチにうるさい人に聞かせたら殴られそうな「ニッチ」という語の使い方だなぁ。生息環境を、限られた環境変数で評価して、生息しそうな環境にはきっと生息してるだろうと分布を評価してるだけ。
◆ネットワーク構造解析:入れ子構造になってるかとか、モジュラーに分かれているかとかについて、それっぽい指数を示してくれる。昔、群集構造の解析と言いながら、多様度指数を示してくれた感じ。
◆GLMでモデル選択:同じ事をしていても、重回帰分析というより格好いいからね。GLMはフィットさせる分布を自在に選べるという点では、とっても便利そう。
◆nest web:食物連鎖(food web)に対して、巣の使い回しの連鎖をこう呼ぶ。現象は昔から知られていたけど、名前を付けると格好良くなる。
つまり、中身は同じでも新しい言葉を付けると格好いい。格好いいと、新しい研究者のリクルート効果はあるかもしれない。あとは年寄りを煙にまく効果とか。
そして、どうも解析はできるけど、自分ではデータを取れない、集めれない人が少なからずいるらしいってことが分かった。あるいはデータ取るのは面倒だけど、解析するのは好きな人?
2回の鳥類繁殖分布調査のデータを、いろんな人が繰り返し解析してるのには、驚いた。と同時に、どういう調査だったかをあまり分かってない様子にちょっと呆れた。どうせ解析するなら、もっと丁寧にすればいいのに。
とすると、関西の駅のツバメ巣調査の結果も誰か解析してくれないかなぁ。と思ってたら、どうも見つかったらしい。ありがたい。
花に来て、蜜を吸う・花を喰う。鳥と樹種の組合せ。昆虫と花の組合せ。そんなマトリクスをドワーっと作って、解析。そんな発表を2つ聞いた。なんか面白くない。
どちらもデータを全部ぶち込んで、入れ子構造だの、なんだの定番の傾向を見てるだけ。吸蜜と花喰らい、オスとメスに分けて、構造が違います!
って、そら分けたら違いもあるだろう。もっと具体的な仮説があっての検証でもせな面白ない。
と思ってて聞いた液果と動物の話。動物の性別、季節、年で関係性が変わるって話のオンパレード。登場人物が少ないからマトリクスは使ってないけど、ネットワーク構造の解析には違いない。なのに面白い。
仮説検証でなくても、具体的ストーリーになれば面白いなぁ。季節、年次、豊凶、地域などの違いにきちんと配慮して解析したらよさそう。
生態学会大会in東静岡。近頃の生態学会は発表数も参加者数も多くて、運営するのも参加するのも大変。
参加者としては、見たい聞きたい発表を、全ては聞けないのがストレス。ポスター会場で疲れ、満員の口頭発表会場でも疲れる。会いたい人が見つけられない〜、という声も聞いた。
運営側は、まず会場確保に四苦八苦。大きな教室がたくさある大学。さもなくば国際会議場が必要。当日参加だけで、700人規模だそうで、受付スタッフもたくさん必要。
という苦労は分かるが、会場があちこちの建物、同じ建物でもあちこちのフロアに分散してるのは不便。また今回の会場は、伊達に大きいだけで、エレベーターの輸送力が低い。こういう使い方は想定されてないんだろう。エスカレーターも無駄に歩かされる。デザイン重視で、使い勝手を無視した建物。唯一いいところは、休憩室から富士山がよく見えること。
例によって書籍販売と企業出展ブースは、はずれのフロア。あまり人が来ない。1ブース3万円も取ってるのに、この扱いは何だろう?
ポスター会場の向かい、1階にスペースがあるやないか。出展者がちゃんと声を上げるべきやと思う。
新幹線や高速道路で何度も通過してるが、降りたったことがないそんな県がいくつかある。栃木県、岩手県、富山県などなど。中でも、静岡県は通過回数が際立ってる。東日本に行く途中、新幹線で散々通り過ぎてるが降り立ったことがない。東名高速でも何度も通ってるが降りたことはない。通過すらしたことのないのは、高知県と宮崎県。それならまだなんとなく納得だけど、これだけ通過してるのにと思うとちょっと残念。
その静岡県についに降り立った。のみならず、宿泊まで。一挙に経県値が上がる。なぜか嬉しい。
次に通過ばかりしてるのは、富山県か栃木県か。いつか機会があれば行って、泊まってみたいもんだけど。なかなか学会がありそうな県じゃないなぁ。
今年で4回目。寂しい総会を、学会大会風にして、盛り上げて、勢いで関西自然保護機構の会員増につなげて、安定した経営をと目論んだ。会員増にはつながってないのはさておきそれなりに盛り上がるようになった気はする。今日も80人以上の参加があったし。
でも、まだまだ盛り上がって欲しい。プログラムは、招待講演、口頭発表、シンポジウム、ポスター発表と1日とは思えないほど盛りだくさん。これである種の完成性形っぽい。
ただポスター発表は、内輪を動員したのが多い。最初の年のポスター発表は20件、内15件は内輪。次の年は17件中13件が内輪。昨年は17件中16件が内輪。
そして今年は22件の内16件が内輪。本当の応募は6件ほど。まあ今までで一番内輪率が低いかも。とくに、その中に山口大学からの2件があったのは、ちょっと嬉しかった。静岡県での生態学会に行く途中で、練習?と思ったら、そうじゃないらしい。また来年も来てくれるといいな。
関西自然保護機構には、関西の大学の研究者がけっこう加入している。その大会を博物館ですることで、プロの研究者とアマチュアとの出会うチャンスを作れるんじゃないか。というのが、関西自然保護機構大会のもう一つの目的。というわけで、来年も3月にあると思うので、多数のポスター発表の申込みと、多数の参加をお待ちしています。
新しい年になったと思えば、もう2ヶ月経ってしまった。とくに2月は一瞬だった。普通の月より2〜3日少ないだけじゃないと思う。恐らく、密かに10日くらい少ないに違いない。こんなに少なくっちゃ、何もする暇がない!というわけで、何も出来なかった…。
そんなわけで今月のまとめ。
ため池調査、大和川調査、大阪湾岸の調査といったルーティンの調査は、ちゃんとクリア。南港野鳥園も行ったし、関西空港から神戸空港への航路にも乗った。
長居公園での調査もちゃんと進めた。というか、果実がなくなったので、この冬の調査は一段落。3月からはカラスの巣の調査にシフト。
今月担当の大きなイベントは、友の会のバックヤードツアー、高槻北部への月例ハイク。どちらも無事に終わった。
標本作製関連の作業としては、年末から皮なめしの仕上げ作業が一段落。放置してカビが生えたクマの皮もフォロー完了。外でなめし液に浸けていたキリンの皮は洗って乾かした。少し柔らかめの板ができた。一緒に付けていた偶蹄類の皮も処理完了。西表島産のキンバトの処理も今月も進めた。冷凍燻蒸してた仮剥製は、収蔵庫へ入れた。標本処理関連はとても頑張った!
イベント準備としては、関西自然保護機構大会の手配が進んだ。それなりにポスター発表者が集まって一安心。大阪府レッドリストの改訂作業は、両生類、爬虫類、哺乳類は一応完了。鳥類は、希少性判定対象種を決めたまま進まず。でも、次のステップへの手配はした。
というわけで、今月するはずだったのにできていないことは、
・原稿書き:本が1冊
・標本作り:ホルマリンに浸けて固めたオサガメの処理がなんとなくできていない。
ちなみに今年は毎日、本(SFでも何でも可)を読むぞ、と誓ったは、今のところ薄く継続中。読んだ本の記録もちゃんと付けてる!
「北海道から沖縄まで」と言えば、日本全国って意味。それなら日本全国と書けばいいのに、しばしばこんな書き方をする。端から端までなんだよ、と強調してるんだろう。
「北海道から沖縄まで日本全国〜」と書くこともある。こうなると、同じ事を繰り返しているだけ。とにかく強調してるんだろう。
でも、「日本全国」と「北海道から沖縄まで」では、少しニュアンスは違う。片や日本を一つの塊と見なしてる感じ、片や個々の要素の集合と見なしている感じ。
総合すると、要素を意識しながら、全部!って意味合いなんだろう。「北海道から沖縄まで」といった言い方は、色んな場面で使われる。「北海道から沖縄まで」なら地理的な日本の両端、と分かりやすい。だけど、多くの場面では何を軸にして、何を両端と考えているかが必ずしも分かりやすくない。その曖昧な感じが面白くて使うって場面もありそう。
以上を意識しながら、いろいろ試してみると面白い。
「ネズミからクジラまで」:哺乳類全部ってことかなぁ。一番小さいのから大きいのかな。
「ウシからクジラまで」:クジラの系統の話をするのかな?
「ジュゴンからクジラまで」:草食っぽい海の哺乳類の話?
「マグロからクジラまで」:かつては安かったけど、いまや高級食材かな。
「イカナゴからクジラまで」:とにかく食材の話やね。物産展みたいと評した人がいた。
「フナムシからダンゴムシまで」:間違い無く等脚類の話
「フナムシからフジツボまで」:海岸の節足動物かなぁ。
「フナムシからゴキブリまで」:とにかく気持ち悪い虫大集合やね。
じゃあ問題、「フナムシからクジラまで」は、どんな軸で、どんな両端でしょう?
生物多様性保全というお題目の下、一つの府県じゃあ難しいけど、関西全体でなら取り組めるものは何かなぁ。と、考える羽目になった。
〜〜それはたぶん、スケールメリット、広域メリットの出るテーマ。
〜〜あるいは、府県境にとらわれない取り組みが必要なテーマ。
〜〜あるいは、1府県だと取り組みにくいテーマ(専門性が高いとか、どこかにケンカを売りかねないとか)。
これだけでも意外と難しいのだけど、さらに色んなしばりがやってくる。
〜〜たいした人的・金銭的サポートはない。ので、現有リソースである程度まかなえること。
〜〜3年計画で、その先は完全に未定。その3年すら保つとは限らない。ので、短期で一定の成果が出ること。継続的なケアが必要なデータベースの立ち上げとか、ネットワークの構築のような仕掛け作りとか、長期計画の策定とかは、無駄に終わる公算有り。というか、公算大っぽい。
いきおい短期でまとめられて、結果が見えるものを探す事になる。レッドリスト系とか、外来種リスト系とか、その普及啓発ための冊子作成やイベント企画。なんかつまらんから、すでに展開している事業に少しでも金が落ちてくるように出来ないかなどと考え出してしまうのも無理のないところ。
で、まあ個人的な提案としては、
●この機会に、関西の外来種の生息状況をまとめて、その対策と共に、役所関係と一般向け両方に普及啓発を行うのは、まあありかと。
●関西広域でのレッドデータブック作成はいいけれど、データベース構築は無理筋っぽい。と言う意味では、各府県版のRDB改訂に素直にはつなげていけない。かといって、各府県版RDBをまとめても意味がない。意味がありそうな方向性として思いつくのは、
◎海の生物のRDB:多くの府県版では取り組めていない部分。水産関係への配慮が必要だったり、水域が府県をまたがっているのがネックになってる。関西広域でこそ取り組む価値があるかも。
◎マイナー分類群のレッドリスト;陸産・淡水産脊椎動物、昆虫、種子植物なんかは、どこの都道府県でもレッドリストを作成している。でも、その他のマイナー分類群の取扱は様々。それは各都道府県に各分類群の専門家がそろっているとは限らないから。専門家がいる分類群だけ扱ったりすることになる。関西広域で専門家を総動員して、すべての分類群のレッドリストを作成してしまって、各府県単位に落とし込めるようにしておけば、府県版の生物多様性保全に多いに貢献するはず。
◎ホットスポットの選定:兵庫県の先進的な取り組みを、関西に広げましょう〜。
ちなみに増えすぎて人との軋轢が生じまくっているとされる在来生物(カワウ、シカ、イノシシ)の対策も、府県境を越えて取り組むべきだが、それはすでに他の人達が考えているらしい。
先日、ある中学生と話していて色々と考えた。
・だってまだ中学生だもん。
生きものについての質問をされて答える。とりあえずの答は分かったらしい。でも、さらに詳しく説明したら、難しかったらしい。分からないからと、さらに質問が来るかと思いきや。だってまだ中学生だから、分からなくても仕方がない。的な発言をしていた。
なんと困った発言だろう。まだ中学生だもんは、まだ高校生だもん、まだ大学生だもん、まだ社会人になったばかりだもん。いつまででも応用可能。つまり先送りに根拠のない理由を付けてるだけ。このままでは、永遠に何も分からない、分かる努力をしないままの公算大。という意味で困った困った。
そもそも大人という称する奴らが偉そうに言ってる/してる事で、ちょっと賢い中学生に分からない/出来ない事なんて、ほとんどない。大人は偉そうにしたいから、難しそうに見せてるだけ。経験が浅いと分からない?まあそういう事もあるけど、大抵の事はたいした経験がなくても分かる。基礎を身につけてないと分からない?もちろんそういうのもあるけど、多くの事にさほど立派な基礎はない。少なくとも興味とやる気があれば、中学生の間に身につけられる程度。つまりまだ中学生だから分からないと思ってるのは、大人に欺されて、手の内で踊らされてるわけ。そういう意味でも困った困った。
そして何より。この発言は、自分の能力に、自分で限界を設定している。それも自分が頑張った末に見出した限界ではなく、なんの根拠もない限界。根拠を年齢なんかに委ねた限界。これでは、何に直面しても、頑張る前に、できない理由を考えるヤツになりかねない。ほんとに困った困った。
と言う具合に困った発言なのだが、これは賢い中学生がしばしば陥る罠ではないかと思う。学校のテストは、ある程度以上は深く考えずにブラックボックス化した方が点が取れるようになっている。数学なら理由を考えずに、このパターンならこの解法と当てはめた方が点になる。そういう訓練が繰り返されると、賢いけど使えない奴が生産されるんじゃなかろうか。困った困った。というより怖い怖い。
・苦情を言おうかな
どこかで仕入れてきたネタを盛んに披露してるのだけど、けっこうな割合で間違った内容が混じっている。ちょっと離れた場所から話が聞こえてくる。それを、いちいち会話を止めて訂正するのは面倒。ただあまりに繰り返すので、そのネタはどこで仕入れたん? けっこう間違いが混じってるね。と指摘してみた。なんかの本で仕入れたらしい。で、少し腹を立てて、苦情を言ってやろうかな、と。
考えるに、これまた困った発言。そもそも、ネットを中心に情報があふれる現代、そして情報に中に間違った情報が混じるのは自明(間違った情報がなくなるなんて有り得ない!)。そこで必要なのは、間違った情報に踊らされず、正しい情報を手に入れるスキル。間違った情報を伝えた本がダメなのはもちろんだけど、それを鵜呑みにした者にも問題がある。
信頼できるソースに当たるとか。必ず複数のソースで確認するとか。正しい事が分かっている理屈から考えて、その情報は正しいか判断するとか。方法はいくらでもある。これだけネットが発達していれば、手間もさほどかからない。ただまあ、これに関しては、学校教育にもっと頑張って欲しい気がする。スキルのない奴も学校も困った困った。
・その古いデジカメいつから使ってるの?
単に指摘してるだけなら、事実その通りなので構わない。でも、どうやら古い=悪いという事を暗に言ってるらしい。新しいのに買い換えたら?と付けたりするし。
まだ使えるのもを廃棄して、新しい物を買うという姿勢自体が気に入らない。だけど、それ以上に問題なのは、物の価値を、新しいか古いかで計っている点だろう。自分で使うなどして物の価値を評価するのではなく、いわば他者の評価基準をそのまま採用している。自分で判断していないという点で、本の知識をそのまま鵜呑みにしている事につながる。これまた困った困った。
と、困った発言がいろいろ。いろいろ考えるきっかけをくれたという意味では面白かった。しかし問題は、以上のコメントを本人に指摘したものかどうか。自分で失敗して、気付くべき事柄な気もする。指摘されても腹が立つだけで、身につかないだろう。でも、気付いた時が遅くて、たくさん時間を無駄にしたら可哀想だなとも思う。困った困った。
かように教育とは難しいのである。
今日は、14人で一斉に鳥の皮剥きをした。内、3人は初めての鳥の皮剥き。初めてでない人の中にも、ちゃんと手順を把握しているか怪しいのが、3〜4人。というわけで、朝一番は、鳥の皮剥きの模範演技。手順を見せて、覚えてもらう。落語の稽古のようなもの。
このプロセスは面白くって、一度見たらだいたい出来るようになる人もいるし、全然覚えない人もいる。覚えない人は、上手に要所を見逃している感じ。明らかに気が散ってるような人も多いのだけど、ちゃんと見てるようでいて分かってない人も多い。逆にすぐに出来る人は、要所をはずさない。そして的確な質問をする。この違いは何の違いなんだろう。
今日の初心者3人は、模範演技の後、自分でやってもらったら、全然覚えてなかった。出だしから全然間違った手順で進めようとするのには、むしろ驚いた。何を見ていたんだろう? 自分が覚えられなかった事は分かっていたのだろうか?
初めてでない人でも、模範演技のあとちゃんと出来た人は少なかった。見たとおりにできないのは仕方がないとして、ぜんぜん手順分かってないな、という人までいた。何度も模範演技見てるはずなのに、不思議。一方、模範演技を見た直後だけ、けっこう出来る人もいる。時間が経つとすぐに忘れるんだね。
初心者が、一度見ただけでは出来ないのはまあ仕方ないとしよう。自分で上手く出来なかった後、次に模範演技を見る機会に、ちゃんと問題意識を持って見たら、次のステップにいけるんじゃないかなぁと思う。
ただ、模範演技を見て、自分で作業してを繰り返してもさっぱり上達しない人は、処置無し。すぐに忘れてしまうのか、自分はマスターしてると勘違いしてちゃんと見ていないかのどちらかではないかと思ったり。こうなると要点を強調したテキストでも用意しないといけないのか? 落語の稽古ではなくなってしまう〜。
ちなみに、すぐ出来るようになる人、早く上達する人は、自分がちゃんと出来てるとはなかなか思ってない傾向がある。そして、どうしたら上手くできるかを自分で考えて、常に考えながら自分で工夫している様子。
というわけで、自分が出来ると満足した時から、成長が止まるんじゃないかなぁ。また、教えてもらった事だけにしがみついて、自分で考えない人も成長しないみたいだなぁ。鳥の皮むきだけでなく、学習一般に当てはまりそうだなぁ。
と、ちょっと教訓めいたものを考えさせられる一日であった。
縄文時代の食事と、いまの我々の食事の違いをテーマに、子ども向けワークショップを考え中。煮詰まり中。外野は、時々無責任にコメントして混乱させるのお仕事。
外野として、勝手に考えると、違いは食材と調理法に分けられそうではあるが、あるレベルでは本当に違っているのか?という気もする。
【食材】
・稲作が始まる前とするなら、主食は違うよね。狩猟採集生活だとすると、家畜・家禽系もないのかなぁ。でも、主食になる糖質はたとえばドングリとかに置き換えられる。肉もシカやイノシシに変わるだけ。
・小麦はないよね。という辺りでは、海外原産の食材はまだほとんど持ち込まれていないはず。野菜や果物の多くもなさそう。遠洋漁業もなさそう。でも、小麦はやはりドングリなどに置き換えて、野菜と果物は日本原産のん、魚や貝は近海物。とさほど変わらず置き換えられる。いや、ドングリに変わるのは大きいな。
→総じて、肉、魚、貝、野菜、果物、糖質の主食と分けた時、カテゴリー内部の個々の食材は違っていてもおおむね同じようなパターンになりそう。一番違うのは主食。米をドングリに置き換えるのは単純ではない。ここらへんが面白そう。
【調理法】
・焼く、煮るなんかは、今も昔も変わらなそう。蒸すとか揚げるはしてなかったかもしれないけど、しようと思えば出来たよね。
・大きく違うのは、コショウやトウガラシはなかった。醤油や味噌もまだなかったかな? 甘味はあったろうけど、どういう形かな? 確実にあった香辛料・調味料は、塩、山椒、ワサビ程度だろうか。
→というわけで、調理方法というより、味付けが違うんじゃないかなぁ。揚げ物はなかったかもしれんけど。
信長のシェフではないけれど、縄文のシェフとして、縄文時代にタイムトラベルしたと仮定して、そこにある食材と道具で、どこまで現代の食事を再現できるかを考えてみるというのは楽しそう。
ではあるけど、子どもにそれをさせるのは、かなり敷居が高い。そもそも自分らが食べてるものの材料や調理法をあまり知らない可能性が高いし。
などと考えてたら、議論は貯蔵方法の違いに変わってる〜。冷蔵庫の代わりが、貯蔵穴?
大きさは、はるかにオオバンが大きい。でも今日、バンがオオバンを追い回し、追い払っていた。
本気になれば、絶対にオオバンが勝つはず。でも、バンは必死だが、オオバンはそうでもないってことなんだろう。
バンはそろそろ繁殖期。つがいでなわばりを確保して、という中で敵を追い払ってるんだろう。一方、オオバンのやる気の少なさは、まだ繁殖期には早いのか、ここで繁殖する気がないのか、といったところだろうか。
ただ、どうしてバンはオオバンを追い払う相手に認定したのかはよく分からない。確かに食性は重なるけど、それならすぐ横にいたヒドリガモが無視されたのは何故? ヒドリガモはここで繁殖する事はないけど、オオバンは繁殖する可能性があるから?
大阪なら大阪での話にするとする。やっぱり、失われたらその地域の生物多様性をおおいに引き下げる場所が、ホットスポットだと思うの。それをどう評価するか、となると、言うは易く、行うは難し。
普通には稀少種の生息場所を選定すればよさそう。絶滅危惧ランクの高い種の生息場所を選ぶのもいいだろう。絶滅危惧I類が複数種いる場所とか。でも、もっと良いのは、その場所が失われたらどの位の確率で何種が絶滅するか(検討しているエリアから失われるか)。そこが唯一の生息場所なら、そこがなくなれば100%絶滅。地域に2ヶ所しか生息場所がないなら、それぞれ50%。てな具合。理論的にはすべての種にとって、その場所がどの位の重要性(例えば個体群の何%が生息しているか)を評価して、それを加算すれば、各場所の生物多様性への貢献度を評価できる。そこまで頑張らなくても、もっと簡単に評価する簡易方法も設定できるだろう。
このやり方なら、もともと生物多様性が高い場所は高く評価されそうだけど、でもまあ、これはあくまでも稀少種がいるかどうかに基づく評価の延長線上。稀少種はなんにもいないけど、守りたい生態系・場所もあるはず。というか、他に似たような場所はたくさんあるからと、どんどん開発を進めた結果、かつての普通種が絶滅危惧種になってしまった。というのは、長年自然と関わってきた人なら知ってる苦い経験。いまの稀少種を守るだけでなく、いまの普通種を稀少種にしないようにする歯止めが必要。
で、思いついたのは、種をベースにではなく、生息環境をベースに地域を選定する。言い方悪いな。要は、普通種しかいなくても、減少してきた/しつつある/しそうな環境を選ぶという方法。急速に減少している環境にいる生物は、今後絶滅危惧種に仲間入りする可能性が高い。そこにあらかじめ予防措置を講じてはと言う考え方。
大阪府で言えば、砂浜、干潟、ヨシ原なんてのは、かつてはいっぱいあったのに、みるみる減少して、今ではごく僅かしか残っていない。すでにその環境に依存している生物は稀少種がいっぱい。一方、平地のため池や田んぼ、丘陵の里山といった環境は、今までも減少してきたし、これからもまだまだ減少しそう。そこにはさほど稀少種はまだ多くないが、これから新たに稀少種になってしまいそうな生きものがたくさんいる。鳥で言えば、ヒバリやケリなどは心配され始めてる生きもの。
まだまだあちこちにある平地のため池や田んぼを、すべてホットスポットに指定するのは難しいけど、その内の規模の大きい場所、生物多様性が比較的高い場所は、選んでおく必要がある。でなければ、今後ますます稀少種が増えてしまう。
と書いてきて思ったけど、本来は生物多様性ホットスポットは、稀少種云々ではなく、生物多様性がとても高い場所を選ぶべきやね。最初から逸れてると言われるとその通り。
一昨日、JR高槻駅で15分ほど待たされた。とりあえず本屋に入った。
今日、梅田で1時間ちょっと暇になった。阪急の駅の下の大型書店、に入ろうと思ったら定休日。仕方がないので、ロフトの隣の大型書店に入った。12冊も買ってしまった…。
どうやら本屋が、かなり好きらしい。品揃えのいい店に長居すると、金がかかって仕方がない。
ちなみに同じように時間を持てあましたSさんは、古本屋に行ったらしい。電化製品の量販店に行くとお金をいっぱい使ってしまうので、古本屋の方を選んだらしい。欲望を抑えた自分を自分で誉めていた。それでも古本屋でそれなりに散在していたけど…。
とにかく梅田辺りで、あまり時間をつぶさないといけない事態にはならない方が良さそう。
毎月の淡路島詣で。淡路島には、海岸沿いの水鳥を数えに行ってるのだが、水鳥は漁港に多い。いきおい漁港めぐりとなる。そして、漁港にはたいていネコがいる。ネコトラップはキケンである。今日はすっかりはまってしまい。1時間もロスしてしまった。
漁港のネコはたいていは無愛想。エサをくれる漁師さんには甘えても、見知らぬ部外者には目もくれないというはっきりした子も多い。中には、愛想のいい子もいるが、先約がいたり、他に出かけていたりで、なかなか会えない。
いつも最後に行く場所には複数のネコがいるのだが、みんな人の顔を見たら逃げてしまう。いつぞやは、とても愛想のいい子がいて、カモメ類を数えていたら寄ってきてくれたのだが、一度会ったきり。近頃会わないな〜。と思ったいたのだが。
今日は、雨の中、最後の調査ポイントに到着し、車から降り立った。で、びっくりした。こっちにむかって茶トラのネコが走り寄ってくる。初対面なのに、メッチャ愛想がいい。ネコと遊んでいたいのをぐっと我慢して、カモメ類を数える。そもそも雨が降ってるので、早く調査を終えたいのである。
調査を終えてもネコはいる。勝手に膝の上に上がってくる勢い。でも、雨に濡れて寒いから、車に戻る。車まではついてこないと思ったら、平気で入ってくる。膝の上に乗って、毛繕い。メッチャリラックスしてる。メッチャ可愛い。連れて帰りたい。でも、ネコの飼えないマンションだし。と、悩むうちに1時間。えーい。連れて帰ってしまえ! と車が走り出す。でもなあ、と止まって、一度ネコを外に出してみる。一緒に来る?というと、車に入ってくる。そうか一緒に来るか〜。と再び車に乗せて走り出す。やがてネコがそわそわしだす。やっぱり元の場所がいいのかなぁ。と、元の場所に戻ってみる。車の外に下ろしても、去って行かない。人間が車から離れて、ネコを車から離して、その隙に帰ってきた。
来月も同じ場所に行く。その時も同じネコがいて、やっぱり寄ってきたら、今度こそ連れて帰ってきてしまいそう。名前は、ユラちゃん。
高槻市最北部での観察会に行ってきた。企画した段階では、早春のつもり。ヤマアカガエルの卵塊を見つけるのが密かな目的。が、行ってみると全然違ってた。薄くとは言え雪が積もり、池には氷を張り、霜柱につらら、と真冬アイテムのオンパレード。これではアカガエルの卵塊など見つかりっこない〜。というわけで、早春改め厳冬の生き物探し。というか、子ども達は、雪を丸めて投げて、つららを折りとって振り回すので、充分盛り上がっている。もう雪と氷で遊んで帰れば、いいようなものだけど、生きもの探しと銘打った以上、生きものを探さないといけない。そこで急きょ注目を浴びたのが、哺乳類である。
雪があれば哺乳類が見つかる。哺乳類本体は見つからないけど、足跡は見つかる。雪に残った足跡は、形が曖昧なことが多くて苦手なんだけど、今日は哺乳類の得意な人たちがいる。というわけで、観察はもっぱら足跡探し。ウサギ、アライグマ、タヌキと次々と見つかる。イヌ、テン?、シカ。ウサギの足跡も指を広げたヴァージョンだと、4本爪のアナグマみたいになるな〜、とか初めて知った。ついでに鳥の足跡も質問される。小さなホッピングの跡。鳥の足跡は哺乳類ほどは歯切れ良く答えられない。スズメかホオジロかカワラヒワあたり。てな具合。
足跡だけでない、積雪の効果は、ウサギの尿の跡が見つかったこと。これまた教えてもらわないと分からなかった。そして雪が無ければそもそも見つからなかった。血尿のように赤みがかった茶色の液体跡。側にウサギの足跡と糞。
というわけで、哺乳類に詳しい人と、雪が積もってる場所に行くと楽しい。来年も2月は雪が積もってる場所に行こう!
絨毯作りもいよいよ佳境。1週間前に塩水から出して、洗って、干して、取り入れて。今日、また干してみた。そろそろ乾いてきたので、今日明日辺りの作業によって、アニマル柄の絨毯になるか、アニマル柄の板になるかが決まりそう。どうやら絨毯と板の間くらいの物になりそうな気配ではあるが…。
堅さはともかくとして、塩を吹いてるのはどうにかならないかと思うのだけど。その位の方が保存は効くかも…。
ちなみに、平行して制作中のバーバリーの椅子カバーは順調。ちゃんと椅子にかけられそうな気配。少なくとも3枚中2枚は。材料が傷んでたのは、どうしてもパリパリになる感じ。
夜遅く帰る途中、通り道にあるスーパーによって、食料を買い出す。毎日とは言わないけれど、ほぼ日なので、夜番のレジ打ちのみなさんに顔を覚えられてる。というのも、言わなくてもレジ袋不要と解ってくれている。
それはそれとして、仕事柄、日によっては帰り道、妙な臭いをかもしてる事がある。今日は今日で、カモシカやヤギの皮を処理しての帰りなので、手がヤギ臭い。
そういえば正月明けには、タヌキ臭かったり、クマ臭かったりした。レジ打ちのみなさんは、どう思ってるんだろう?
ちなみにレジのアルバイトの一画に知り合いがいたので、どこで働いているかはバレているらしい。それまでは、夜遅く来る小汚い奴と思われていたらしいが、所属を知られて少しは評価は上がった。と、知り合いは言ってた。
所属を知られているから、妙な臭いがしても、なんか納得してもらえてるのかもしれない。
フィールド屋さんは、今日はフィールドに出たらいいと思う。女性は義理チョコを配らない理由になるし、男は全然チョコをもらえなくても言い訳できる。だって誰にも会わなかったから〜。
というわけでもないのだが、朝早くからフィールドに出掛けた。行きの電車で見かける女子高生さん達は、かなりの率で紙袋を持ってる。中には手作り風の何かとか。女子高生に限らず、今日はチョコを持ってウロウロしてる女性が多そう。通勤・通学時間帯の電車の暖房は控えめにした方が良さそう。
と、人間どもは、菓子業界に踊らされてるのだが、鳥は鳥でカップルでイチャイチャしてて感じが悪い。とくに感じ悪いのは、カモ達。
でも、ホシハジロなど海ガモは感じ悪くない。極だって感じ悪いのは、ヒドリガモ。ほとんど例外なくカップルになってるし。まさかとは思うが、今日に向けて慌ててカップルになったんじゃないかと思うくらい。ハシビロガモやオナガガモなど陸ガモは、全体的にカップル率が高い。
海ガモと陸ガモの違いは、つがい形成のタイミングの違いなのだろうか。陸ガモは越冬地でつがい形成、海ガモは繁殖地でつがい形成、って一般化していいんだろうか?
けっして論文執筆ではない。原稿書き。
とある会の会報に連載してる原稿を書いた。だいたい構成は出来てたから、コア部分を中心に仕上げるだけ。それでも、うんうん言いながら2時間はかかる。何度もウロウロする。何か飲む。トイレに行く。たった1ページなのに、やたら時間がかかる。
それから、友の会会報に1ページの原稿。構想を考えるところから。やっぱりうんうん言いながら、ウロウロしながら。違う雑用したり、SNSを見ながら。書けない〜、と言いながらも書いたら、今度は行数オーバー。よくあるパターン。続きはまた明日。
原稿書きはだいたいこんな感じ。生産性の低い活動だなぁ。
もし予算が取れたら、鳥の皮剥きを発注しようと思う。1体いくらと発注できればいいのだけど、たぶん発注は1日いくらいくら。
話は違うけど、昨日、とある国立の施設に行ってる方に、1日単価を聞いて驚いた。かなり専門技術の必要な仕事をしてるのに、めっちゃ安い。うちらへんで雇っているアルバイトの方がもらってる。有り得ない。
というわけで、もし発注できれば、それよりはいい条件になるという事が判明。
とはいえ、1日いくらで発注して、のんびり仕事をされても、はかどらなくって困る。1日にどの位は処理して欲しいかを設定しておく必要があるなぁ。たいした賃金ではないので、めっちゃハイレベルの要求はできないけど、最低限は決めておかないとダメな気がする。で、どんな鳥なら1日どのくらい剥いてもらうべきかを考えてみた。とりあえず自分で処理する時の時間を基準に考えよう。1日の勤務時間は7時間としよう。
・カモ:脂肪を蓄積していなければ、1時間半もあれば1羽剥ける。でも、通常脂肪を蓄積している。だとしたら、1羽処理するのに4時間〜4時間半はかかる。発注の際は、1日1羽ってとこかと。
・ハト:皮が破れやすいので慎重な処理が求められるけど、まあ1羽2時間半。発注の際は、1日2羽かなぁ。
・ツグミ:このサイズなら1時間半もあれば剥ける。発注の際は、1日3羽で許しとこ。
・スズメ:1時間で処理可能。休憩もいるだろうし、1日4羽でどうかな。
とりあえず自分の処理時間の1.5倍〜2倍の時間かけていいことにしよう。もちろん脂肪の蓄積度合い、傷の有無、腐ってるかどうかで、処理にかかる時間は変わるけど、この辺りが標準としておきたい。できそう?
毎年1月に主に小学生向けに鳥の皮剥きの様子を見せている。近頃は2月に友の会会員向けに鳥の皮剥きを見せている。友の会会員の中にも子どもがいっぱい混じってる。で、なぜか結局、子ども相手にしゃべりがちなので、対象年齢の違いはあまり意識してなかったりする。でも、客のリアクションには明確な違いがある。一番の違いは、皮剥きに対する理解の違いかと。
1月には、鳥の皮剥きを見せていると、必ずキモッとか、クサッとかの声が上がる。知り合いが多いグループだと、上がらないこともあるが、誰かが先陣を切ると、キモッ、クサッという声に囲まれることすらある。臭いのはしばしば事実なので、あまり否定する気にもならない。鼻をつままずにしばらくしたら馴れる!と主張してみる。キモッという声は、ちょっと否定してみる。たとえば、スーパーで売っている鶏肉と基本的には同じである事を、肉の部位を挙げて説明してみるとか。しばしば皮剥き作業ではなく、この辺りの対応で時間が終わる。
2月にも、クサッという声はまま上がるが、キモッという声はまず上がらない。なんのためにこんな作業をしているかも説明しなくても、大方の人は解ってるから。なにより過半数は顔見知りで、そして皮剥きをしたことがある人も少なからず混じってるから。必然的に、作業自体の説明ではなく、鳥の解剖学的な特徴とか、処理している鳥の説明とかに時間をかけられる。
鳥の羽根を集めてるNさんは、シジュウカラの翼や尾の羽根を広げて見せると、しげしげと見ていた。いつか拾った時のためだろう。鳥の皮剥き経験者のFさんは、ウミアイサの頭が簡単に裏返ることを説明したら、驚いていた。バードウォッチャーのIさんは、シメの雄と雌の比較に感心してくれた。ウミアイサとカルガモの嘴の歯の比較はみんなに人気。
この方が、説明していて楽しい。
今日は友の会会員向けのバックヤードツアー。鳥の皮剥きの実演を見せるのが恒例なので、朝からその準備。剥く予定の鳥を計測して、完成品など見せる物を並べて。となんやかんやしてる内に、昼過ぎて、バックヤードツアーがスタート。3班に分かれてやってくるのに、鳥の皮剥きを見せつつ、いろいろ説明。
で、バックヤードツアーが終わったのだけど、調子に乗って多めに鳥の死体を用意したので、終わってからも剥き続ける。これまた恒例の展開。今日は、この後が面白かった。いろんなお客さんがやってきた。
まずは、ホネを拾ったという近所の小学生3人組。頭のないカラスの死体で、すでにほぼホネになってる、というものだった。カラスだと説明して、水に浸けて洗えば綺麗になるよ。と言って水に浸けたら、他にもホネがあったから拾ってくる!と言って、また出かけてしまった。今度拾ってきたのはネコのホネ。2体分が混じってるらしい。すでにバラバラのホネになってるので、自分らで洗ってもらう。そしてカゴに上げて乾かす。と、まだ落ちてた!とまた出かけでしまった。しばらくして、戻ってきた。ネコのホネの続き。今度は言われなくても、洗って乾かしてる。
次に、鳥好きの少年がお母さんとやってきた。バードウォッチングした帰りにたまたま博物館に立ち寄ったらしい。そしてたまたま鳥の皮剥きについての質問。なんて偶然でしょう。と鳥を剥いてるところを見てもらう。剥いてる鳥の名前を尋ねてみると、ウミアイサ、シジュウカラ、シロハラ、シメのすべてを即答。めっちゃ詳しいやん。小学生とは思えない。本当に鳥が好きらしく、鳥の皮剥きをずっと興味を持って見ている。せっかくなので、野外で双眼鏡越しに見ていては解らない事をいろいろ説明してみる。興味を持って聞いてくれるので楽しい。
自分でも鳥を剥いてみたいらしいので、今度のなにわホネホネ団の鳥の日に誘ってみた。
というのも、鳥好き少年が見ているところに、バックヤードツアー参加の中学生がやってきて、今度の鳥の日はいつ〜?とか聞いていったから。
子どもやらなんやらが、入れ替わり立ち替わりやってくる様子に、鳥好き少年のお母さんは驚いていた様子。博物館がこんなに気軽な感じだとは思ってなかったらしい。
興味がある人が自由にやってきて、自分の興味を満足させて帰る。それこそが博物館。でも、それを達成するには色々なハードルがあるのも事実(邪魔する奴らがいる、と言い換えてもいい)。今日は、うちの博物館のいいところを見てもらえてよかった。
【追記】
ホネ拾い3人組は、翌日もやってきて、ネコのホネを追加してくれた。
鳥好き少年は、今度のホネホネ団鳥の日に来る事になった。
博物館コミュニティの輪が少し広がった感じ。
イカが飛ぶ仕組みが分かった。てなニュースがネットを駆け巡っていた。イカが群れで海面上を飛んでる画像は壮観。フェリーに乗ったら、これから飛ぶイカも探そう!と固く心に誓った。
海洋性の鳥を探すのが好きで、機会があるごとにフェリーに乗ってる。鳥を探しているとトビウオが飛んだりして楽しい。数年前からは、イルカを探すのも楽しいと気づき始めた。いつかはフェリーからクジラを見つけたいという密かな夢も抱いている。
水面を見ていると、クラゲを見る事も多い。種類が知りたいと思ったり。昨年は、マグロの類が飛び跳ねているのを紀伊水道で見かけて驚いた。
話によると、アオウミガメなんかがぼんやり海面に浮かんでいる事もあるそうな。マンボウとかも浮かんでないかなぁ。
そうしたフェリーで探す生きものリストに、イカが加わったわけ。できれば群れで格好良く飛びまくっているのに遭遇したい。
ヤマコウモリが、鳥を食べるという話を聞いた。詳細は不明。糞から羽根が出るらしい。骨はでないらしい。安定同位体比で、鳥喰ってそうな値が出るらしい。
話は北海道から来たコテングコウモリな方から。ご本人も言われていたが、羽根が出るだけなら、まちがって舞っている羽根を食べたんじゃ?と疑うところだけど、安定同位対比でも確認されているとなると、本当っぽい。
窒素や酸素の安定同位対比は、食物連鎖の階段を上がるに連れて変化することが知られていて、その数値から食物連鎖のどの辺りに来るかを推定できる。鳥より上位にヤマコウモリが来るのなら、やはり鳥を食べていると想定するのが一番普通。
なんでも欧米では、以前からヤマコウモリが鳥を食べる事は知られていたらしい。食べるのは信じるとして、一番の問題は、いったいどうやったら喰えるん?
生きてる鳥を、多少大きめとはいえヤマコウモリ程度の力と能力で捕獲できるとは思えない。死体を食べてるんじゃないかと思うんだけど、どうなんだろう?
雪の中のコテングコウモリを見つけた引きの強さで、鳥を食べてるヤマコウモリも見つけてもらうしかあるまい。
最近の若いもんは知らんじゃろうが。ほんのついこないだまで、大阪の市街地にいるカラスは、ハシボソガラスと相場が決まってたもんじゃ。それが、1980年頃を境に、ハシブトガラスが増えてきよって、今ではすっかりハシブトガラスがのさばっとるのじゃ。
てなことを、とある原稿に書いたら、どうしてハシブトガラスが増えたのか? その理由が書けないなら、そのくだりはすべて削除じゃとぬかしよる。なにをいうやらミカンやら。と言い返したら、驚いた事に言い勝ってしまった。
てなことはさておき、確かにどうしてハシブトガラスが増えたのか。理由が気になるのは確かなのじゃ。
北海道(札幌、帯広)、東京、大阪(高槻)などで、ハシブトガラスとハシボソガラスの巣場所を比較した研究がある。その結果は、場所によってさまざま。でも、ある種の傾向がある様子。たとえば、
・巣の高さは、ハシブトガラス>ハシボソガラスとなってる事がしばしば(札幌、帯広、高槻)。
・巣の周りの環境は、ハシボソガラスが、孤立木や農耕地周辺など緑が少なめでもいいのに対して、ハシブトガラスは周囲に木が多い緑地内が多い(高槻)。
・ハシブトガラスは常緑樹をよく使うのに対して、ハシボソガラスは落葉樹でもかまわないらしい(帯広、高槻)。
森林生のハシブトガラスに対して、オープンランドのハシボソガラスといった感じが出ている。で、この巣場所の好み(?)を生息場所選択に拡張するなら、市街地でハシブトガラスが増えたのは、緑被面積が増えて、木々が成長して、クスノキやヒマラヤスギなどの常緑樹が多く植えられたから。などという大胆な推論もできるかもしれない。
巣場所選択が、分布域拡大に影響しているとしたら、面白いなぁ。
田んぼに産卵するアカガエルを探しに、という観察会の下見に高槻市最北部へ。数年前に行った時もそうだったが、より一層シカ柵が増えていた。今まで歩いてたコースが歩けない〜。
アカガエル探しなので、山際の田んぼや、その山側の放棄田に水がたまっていないかを確認したい。でも、そもそも使ってる田んぼ、とくに山林に近い田んぼはすべて柵で囲われている。出入り口は設定されていて、開けて入る事は可能。でも、開けて入って怒られないか疑問。少なくとも観察会では難しそう。そして柵を開けるのは何より面倒くさい。
車道をできるだけ避けて、未舗装の道を歩きたい。できれば山際。数年前も田んぼは柵で囲われていたが、道は通れた。それが今や、道も柵でふさがれている。開けて通る事は可能な場合が多いが…、以下同文。そして、そもそも完全に遮断している場所も多い。
さらにかつてはアカガエルの有力な産卵場所であった「しょうぶ園」が閉園して家庭菜園めいたものに。ようするに水はけがよくなって、とてもアカガエルが産卵できる場所ではなくなっている。
そんなこんなで、シカ用迷路を避けて、ウロウロしなくてはいけなくなった。全般的に水たまりが減った。アカガエルの卵を見つけるのはかなり困難。というわけで、けっしてアカガエルの卵塊を期待させてはいけない。ということが分かった下見であった。
昨日、湖北町に鳥を見に行って、一番衝撃を受けたのは、とある人のライフリストの増やし方。
亜種を数えてるらしい。あと3種で200種!とか言ってる。その200の中には亜種が含まれてるらしい。えっ、じゃあコカワラヒワとオオカワラヒワを分けて2種にカウントしてるの?と尋ねると。何それ?と言い返される。でも、コハクチョウとは別に、アメリカコハクチョウをカウントしてた。亜種単位で数えようとしはじめたら、今日みたコゲラは、亜種コゲラかシコクコゲラかどっちだろう?とか。キジの亜種が、トウカイキジかシマキジか、はたまたキュウシュウキジか。と悩みはつきないはずなのだけど、どうやら自分が区別できる分かりやすい亜種、たまたま自分が知ってる亜種だけを分けて数えているらしい。あそこで見たのと、こっちで見たのは亜種が違うで〜、というのを説明しはじめたら、目の前でみるみるライフリストが増えそう。
亜種をカウントするのはいいけど、なんか一貫した基準がないと気持ち悪いなぁ。と思うのは我々シロートなんだろう。まあ、亜種を区別して数える自体は目くじら立てなくてもいいだろう。
それ以上に驚いた事に、死体で見たのもライフリストに数えている! 夏に青森県に一緒に行った時に、海岸でフルマカモメの死体を拾ったのだけど、それでフルマカモメはライフリストに加わったらしい。え〜、ありえへん!と言ったら、でも野生の個体を野外で見たんだからと言い返された。確かに飼育個体を見たのではないし、画像を見たのでもない。野外ライブで野生個体を見て、それがたまたま死んでただけというと、その通り。その辺りに生息してたんでしょ?と言われると、それまたその通り。でも、なぁ。死体でもいいなら、死体の一部でもいいんやね。じゃあ羽根1枚でも同定できたらOKなんかな?と疑問は尽きない。死とは一瞬で訪れるわけではなく、細胞の死を考えると、生と死は明確に分けられる訳ではない。とか理屈をこねてみても、あのフルマカモメはとっくに腐ってたし…。
と、バカにしてたら、私もあのフルマカモメをライフリストに加えています。という人が別に出てきて二度びっくり。現地での生息確認という意味では死体でもいいけど、それでライフリストに加えるのは、なんか納得できない。
とまあ、そんな具合で、ライフリストの数え方は人それぞれ。あくまでも個人の趣味なので、自分で納得できれば何でもいいのは間違い無い。飛んでるのは数えたくない、というこだわり派はあまり多くないらしい。仲間はいないのかな?
琵琶湖の北の方に行った。いっぱいカモが浮いてた。陸ガモ7種、海ガモ3種、アイサ3種、ハクチョウ1種、ガン2種。関西でならかなりのオールスター。
それを見ながら、さりげなく尋ねられた。
どうして、浮かんでる時、海ガモやアイサの体は沈み気味なの?
分からない〜。
その場で挙がった説を並べてみよう。
・密度が違う
密度なんか体脂肪率で変わりそう。そんなんで調節なんでありかなぁ?
・羽根が含んでる空気の量が違う
それって羽根の量で調節できるんだろうか? まさか脂の塗り方を変えてるとか?
・体の重心が違う
体が沈む種は、脚が体の後よりに付いてる。でも脚が後よりに付いてるからといって、沈んでるとは限らないような気がする。
ってゆうか、まずどの種の体がどの程度沈んでるかを評価してから話をしないと、なんの話をしてるか分からないことになりそう。
今日、とある小学校に行った。教師でも親でもない大人が、小学校に入る機会は少ない。堂々と入れるのは、まあ選挙の時くらい。なのに、今年になって、もう2回も小学校に入り込んでいる。用件は同じ、小学校でいらなくなった標本を引き取るため。
新しい年になったと思えば、もう1ヶ月経ってしまった。このままでは、何もしないまま今年も終わってしまいそうで怖い。とはいえ、1月は年も変わったので心機一転、昨年はできなかった仕事を今年は頑張ろうと奮闘する。奮闘はするけど、やはり本の原稿だけが書けない。2月こそは、なんとかしなくては。
そんなわけで今月のまとめ。
ため池調査、大和川調査、大阪湾岸の調査といったいわばルーティンの調査は、ちゃんとクリア。昨年の後半はできてなかった関西空港から神戸空港への航路調査も再開。さらに今年から大阪湾岸と都市の自然調査を兼ねて、毎月1度、南港野鳥園に行く事にした。
今月担当の大きなイベントは、海の向こうの見聞録発表会&友の会懇親会、博物館たんけん隊、友の会総会。なんやかんやで、何とか3つとも乗り切った。
標本作製関連の作業としては、年末から皮なめしの仕上げ作業。まだ終わってない…。油断してたら一部にカビが生えて、その処理がまだ残ってる。一方で、ついに西表島産のキンバトの処理を開始。研究室の掃除をテコに、溜め込んでいた鳥の仮剥製を、ビニール袋に詰めて、まとめて冷凍室へ。冷凍燻蒸が出来れば、収蔵庫へ持っていけば一段落。
というわけで、今月するだったのにできていないことは、
・原稿書き:短いのが2本。本が1冊
・標本作り:相変わらず冷凍庫にたまっているもの。皮なめしの仕上げ。キリンの皮の処理。
ちなみに今年は毎日本(SFでも何でも可)を読むぞ、と誓ったが、今のところ継続中。一年間続くかな?
明日はいよいよ研究室のワックスがけ。とにかくワックスをかける部屋の机や椅子や荷物をどこかに出してしまわないといけない。どこかにと言っても、行くあてはないので、とりあえず廊下に放り出す。そのためには先に廊下を片付ける。そうした諸々のためには、あらかじめ色々と片付けておかないといけない。
という訳で、月曜から延々と3日間片付けをしていた人もいる。かくいう私めも月曜から片付け始めたが、月曜日に予定外に進んだので、昨日と今日は軽く片付けるだけで間に合った。
月曜から延々と片付け続けてようやく間に合ったTさんは、消耗の色が濃い。おいらの荷物は箱に入ってるからいざとなれば、すぐに廊下に出せると豪語していたIさんは、なかなかいざとならず。今日の午後からバタバタして、なんとか間に合った感じ。この二人が片付けに手間取る両横綱であろう。ちなみに四天王を選び出すと、選出されてしまう恐れがあるので選ばない。
昆虫研と植物研は、余裕をかましていると思ったら、夕方からバタバタし始めた。昆虫研の若干1名は、朝からバタバタしていた気もするけど。
まあ日頃から片付けていればいざという時に慌てなくて済むのだけど、日頃からガンガン仕事をしている人は、日頃に片付けるところまで手が回らないのである。片付いている奴は仕事をしていない奴という意見もあるくらい。横綱Tさんは、片付ける以前に物を溜め込みまくるからではないかという気もする。
世間一般のご多分に漏れず、我が職場も1月に大掃除をする。せわしない年末年始にしないところは評価出きるが、正月ボケが醒めやらずの時期に片付けろと言われても、けっこう困る。という訳で、これまたご多分に漏れず、どこで妥協するかがテーマとなる。
要は研究室とその前の廊下をワックスがけするんだな。年一回。そのためには、置いてある、散らかってる、忘れてる荷物を片づけないといけない。一年かかって散らかしたのを、1日で片付けるのは不可能。明後日のXデーに向けて、昨日から片付け始めた。昨日は夜中までかかった。見ると、廊下の向こうの方でも片付けてるのがいる。
昨日は机周りの標本や関連グッズを片付け。なぜかため込んでる段ボール箱や発泡スチロール箱を片付け。テン箱に並べた仮剥製を整理してビニール袋に入れて冷凍室に叩き込み。洗って乾かした骨を袋詰めし。という作業をこなした。
山場を越えた感があるので、今日は羽根標本を袋詰めしただけ。
明日は、この一年に購入した本を整理して。あとは床にある荷物を、ワックスがけしない部屋か、床より上に避難させるだけ。
なんとかなりそう。年々ワックスがけする床面積は減ってる気がするけど。
今日は博物館友の会の総会。総会と言っても、総会議事はほんの端役で、招待講演あり、バザーありの一大イベント。
例年参加者200人越えの友の会最大級の企画。盛りだくさんで面白いけど、準備はけっこう大変。その大変さをますます増やすようなものだが、もっと大勢の人が来てもいいと思うだけのイベント。見逃しやすい、来たことないと気付かなそうな友の会総会の楽しみどころを紹介してみよう。
午前中は総会議事とかばっかりで、つまらんから午後の招待講演から行くという人も多いだろう。だが、なぜかここの総会議事はちょっと面白い。まずはオープニングの開長挨拶。5分しかとってないのに、必ず大幅にオーバーする。しょっぱなから時間オーバーなので、進行係を右往左往してたりするのを楽しもう。会長の話は話がぶっ飛びすぎてるところを楽しもう。
続いて総会議事。妙に丁寧な決算報告。なにも説明しない予算提案。ここは評議員のキャラクターを楽しもう。さらに事業提案は、一番早くその年の合宿の行き先や大きなイベントの日程がわかる時。必ず聞いて予定を確保しよう。
議事が終わったら、前年の行事報告。合宿とか秋祭りとかの様子を解説付きスライドショーで楽しめる。見所は合宿報告、なぜか常連のナッチャンの突っ慳貪なしゃべくり、丁寧に仕込まれたタカチャンのネタ。二人して、どうして草履履いてるとか、裸足になってるとか、誰かさんの足下の説明ばかりしてるんだか。
行事報告が終わったら、オークションの出品物の説明。ナガスケをぶら下げたロープとか、大昔にニューカレドニア調査に行った時に持っていったテントの木製のペグとか。毎年、だれも欲しがらないような妙な品が出てくるのが面白い。
ここで昼休み。昼休みといってもとても忙しい。大阪女子マラソンの応援をして、1杯100円の豚汁を飲んで、オークションに入札して、バッジデザインコンテストと写真ギャラリーに投票して、本のバザーをのぞいて、研究発表を見て。ほとんど休んでる暇はない。
午後からは、今日のメインの招待講演会。ただ話を聞くだけでもいいけど、たいてい入り口の本屋の出店で演者の著書を売っている。そしてたいてい演者さんはサインをしてくれる。本を持ってくるのを忘れたら、入り口で買ってサインをもらう準備を。
この入り口の本屋さんの出店は、バザーほどではないけれど、本を大幅に値下げして売ってるので要チェック。
講演会が終わったら、色々な表彰。行事多数参加表彰では、年間にそんなに行事に参加してるのか〜、と感心しよう。
表彰が終わったら、バザー会場へダッシュ。多くの人は、中古ドイツ箱を狙ってる。我もと思う人は出遅れないように。
というわけで、盛りだくさんの友の会総会が終了。あ〜楽しかった。けど、疲れた。
神は、いらない物を捨てる決断ができる。阿呆は、捨てるのが勿体ない気がして、どうせ役に立たなくても、他人が捨てたものを拾ってしまう。そして、阿呆は、個人的にはゴミ屋敷をつくり、公的には時として博物館をつくる。かも。
研究な(はずの)みなさんの昨年の反省と今年の目標の話を伺った。おもに研究絡みについて。
一番の若手の新人さんは、昨年は論文作成マシーンと化していて、査読付きを8本くらい出しているらしい。さらに査読中も数本。昨年の大部分の期間は学生だったとはいえ、たいした生産力である。
しかし、その他のみなさんは軒並み生産性が下がる。計画では書く予定だった論文が書けませんでしたのオンパレード。書いていても査読ってなに?って感じだったり。もう新人さんを大先生とあがめるしかない感じ。
学生時代に戻りたいものだと思いつつ、時間があったはずの学生時代にもあまり書かなかったことを思い出す。
昨年の春になくなったとある大御所は、周囲にたくさん遺言をばらまいたらしい。この原稿を印刷してくれ。どころではなく、このデータで論文を書いて公表してくれ〜。はては、このデータをとって、論文を書いてくれ〜。まで。
そんなん有り?とも思うが、周囲の人は忙しい合間を見つけて、なんとか遺言を守ろうとしている様子。故人の人徳を忍ばせる(あるいは恐怖で支配?)。
ってことなので、もう論文を自分で書くのは諦めて、人徳を高めて(あるいは支配力を強めて)、周囲に論文してくれるように遺言したらいいんじゃないかと思い出した。さらに進めれば、死ぬ前から遺言して実行してもらえれば、生きて成果が拝められて、いい感じ。
なんて事を思ったのだが、そういえば昨年は、手持ちのデータを提供したら、解析して論文化してくれた奇特な方がいた。共著者になることは遠慮したが、なろうと思えばなれたな。そして、兎にも角にも手元に眠っていたデータが日の眼を見た。
人徳も支配力もないけど、遺言作戦は密かに実行されているのである。というわけで、昨年みんなで調査した関西の駅のツバメのデータを解析して論文にしてくれる人はいないかなぁ、と思う今日この頃。
みんなでどこが大事かを叫びあってみると、山は一通り入ってしまい。主立った河口も入ってしまう。大きな河川で名前が上がらないのは、なぜか大和川。がんばれ大和川。
好き勝手にお気に入りの場所を挙げるだけでなく、どういう基準で選んでいくかをまずちゃんと決めなくては。でないと、基準がバラバラで、選ぶべき場所が漏れてしまう恐れがありそう。
で、基準を2つ考えた。
1つは、稀少種の生息地。絶滅危惧種が3種以上いたら選ぶとか。その場合、準絶滅危惧種なら10種以上とか(金なら1枚、銀なら5枚)。
2つめは、減少している生息環境。たとえば平野部のまとまった水田とか。まとまった棚田とか。広い河川敷の草地とか。
2の基準に当てはまる場所の多くは、1の基準でも選ばれそう。それでも2にしか当てはまらない場所も少なからずあるはず。そして調査が不充分で1の基準には当てはめられなくても、2の基準なら使えるって場所もありそう。
活動を始めるまでは、西表島鳥類調査隊を名乗ってたのに、活動初日に漢字が多すぎと却下された。で、西表トリトリ組に。今までは隊長だったのに、これからは組長。これはええとしよ。入隊試験は、これから何と呼ぶ?
杯を交わす?
まあとにかく、活動初日は、4人でキンバト6羽の皮むきをした。某政府機関からキンバトの寄贈を受ける時、ちゃんと標本にして、何かしら研究につなげると宣言した。それから3年以上経ってしまったが、少しだけでも動き出せてよかった。
キンバトの研究はそのう内容物による食性調査の予定。今日剥いた6羽の内、3羽からそのう内容物をGET。なんかのタネ。同定は大変そう。
一日中、剥いた皮の処理をしていた。指先がだるい。そしてふやけてる。時間かかる割にはあまり処理できない。皮剥きの方が楽しいなぁ。
なんやかんや雑用もこなしながらなれど、午前中から夕方までかかってアライグマ1匹。夕方からスピードアップして、タヌキ1匹とネコ1匹とテン1匹。暗くなった方が、皮なめし作業ははかどるらしい。
今日はみんなで行事企画を考えた。話題になったのはミステリーツアー。行き先を告げずに参加者を集めて、集合してからどこに行って何をするか種明かし。面白そうやけど、けっこう企画が難しそう。
野鳥の会では、ときどき行き先不明探鳥会ってやってたっけ。その集まった日に一番面白そうな情報のある場所に、しばしば珍鳥を狙って見に行く。
どこに行って何をするか分からずに集まる人たちは、いったい何を求めて来るんだろう? ということで、もう担当者の魅力しかない! 「Tさんと行く、奈良盆地」てなタイトルになりそうな予感。
知り合いが、とある博物館施設の子ども向けワークショップの企画で、鳴き声カルタというのをしてる。その話を聞けば聞くほど、鳴き声カルタのゲーム性の高さに気付く。子どもだけにやらしておくのは勿体無い。ぜひ大人向けにも企画して欲しい。
音のヒントで答えるだけなら単純。イントロクイズと同じ。しかし、カルタ形式で、札を探して取るというプロセスが加わる事でゲーム性が大幅にアップする。
子ども向けワークショップの企画では、誰でもそれなりに答えられるレベルの問題にせざるを得ないし、あまり対決性を強められない。しかし、大人向けなら、とことん難しい問題で、誰も答えられなくても構わない。むしろ、その方が盛り上がるかもしれない。1対1の対決性を高めたり、団体戦もあり得る。可能性は無限大。
答えさせるのは、種名でなく、亜種名や産地当ても面白そう。季節や年齢当てとか。
札の方も素直に動物が載ってなくて構わない。識別しにくい雌や幼体を使うとか、パーツで出すとか。
あまりに難しいと、ゲーム参加者がライバルではなく、一緒に考える仲間になりそう。間違った時にどんな言い訳をするかも楽しめそう。
研究の良し悪しなんて、他人事としても難しい問題。個人的な興味で判断していいのなら簡単だけど、多少なりとも客観的にとなると、難しさが倍増。昨年に引き続き、1月半ばはなぜか研究の良し悪しを考える事になっている。今年は13時間ほどかけて、34回程研究の良し悪しを考えた。
次世代シーケンサーというのが、昨年秋くらいにお手頃価格に落ちてきたらしい。というわけで、多少なりとも系統分析・集団遺伝学的なアプローチをとりたい生物学研究者は、猫も杓子も次世代シーケンサーを使って、大量の塩基配列を読んで(ミトコンドリアDNAの全ゲノムとかね)、ゲノムワイドに研究を進めたいらしい。でも、とにかく次世代シーケンサーを使いたいねん〜、なんて研究がいい研究の訳がない。
そういえば、とある分野で猫も杓子も超伝導とばかりに、いろんな組み合わせでセラミックを作っていた頃があったっけ。
道具が進歩したら、それを何にも考えずに使ったら一定の成果が得られるかもしれない。そこで戦うなら、そこは世界相手のスピード勝負。自分のアドバンテージのある部分についてひたすら大量の塩基配列データをとって、どんどん論文を量産してくれたらいい。でも、それでどんなにすごい結果が出ても、断じて良い研究とは呼びたくない。
量で勝負しただけの研究なんて、頭がなくてもできる研究なんて。量が必要な研究テーマなら量を求めてもいいけれど、そのまえに量が必要なアイデアを付けて欲しいところ。新しい道具に使われるのではなく、道具を使いこなして結果をだしてこその良い研究。
新しい道具を使ってみたいねん〜、という研究は格好悪い。この生き物を調べてみたいねん〜、とか。ここの生き物を調べてみたいねん〜、ってだけの研究も似たようなものかもしれない。今まで調べられた事のない生物群だとか、調査されたことのない場所だからという理由だけなら、あまり頭がよくないのは同じ事かも。
ただ、生物多様性を気にする立場からは、ほとんど調べられていない生物群や地域の研究は、頭悪くても推進したくもなる。
難しいところだが、できれば生物群や地域を選ぶだけでなく、選んだ必然性とそこから明らかになりそうな多少なりとも一般性のあるテーマを考えて欲しいところ。
ちなみに個人的には、アイデアが素晴らしくて眼からウロコがボロボロ落ちて、最新の道具も遠くのフィールドも難しい理屈もなく、びっくりするような結果が出るのが格好いい研究。格好いい研究と良い研究は同じではないけれど、格好いい研究を高く評価してしまう。
この日記めいたものを書き始めて、今日で丸8年。Twitterを始めてから書き忘れが増え、Facebookが広まってから、Mixiを使ってる人はどんどん減ってる気がするけど、まだ続いてる! いつまでMixiがあるのかなとも思うけど、ある間はボチボチとでも続けようと思う。
例によってこの1年366日の中で何日書いたか(実際には、何日書いてないか)を数えてみると、304日書いていた。あやうく300日を切りかけた〜。毎月万遍なく3〜8日書いていない日がある。日が変わる時間まで仕事に熱中している日に、よく書き忘れる傾向がある。
ちなみに過去を振り返ると、一年目325日、二年目344日、三年目331日、四年目324日、五年目329日、六年目303日、七年目315日と書いていた。Twitterを始めた一昨年に激減し、低めで安定した?
昨日と今日は、毎年1月の連休恒例の子ども向けの博物館たんけんツアー。例によって、鳥の皮剥きを見せる事に。部屋には皮剥き前後の鳥と一緒に、関連標本やその作製途中のを並べる。今年のラインナップは、
13日午後のみ
皮剥き鳥:アオバト、クロツグミ、イカルチドリ、ノゴマ、キクイタダキ(行事内で剥いたのはアオバトとクロツグミ)
その他:哺乳類の皮(タヌキ、ツキノワグマ、テン、ハクビシン、アナグマ、ヌートリア)、ヒクイドリ仮剥製、スナメリのホネ、キリンの舌骨
14日午前と午後
皮剥き鳥:マミジロ、ツツドリ、カワセミ、キンカチョウ(行事内で剥いたのはマミジロとツツドリ)
その他:哺乳類の皮(タヌキ、ツキノワグマ、テン、ハクビシン、アナグマ、ヌートリア)、ヒクイドリ仮剥製、解凍したマムシ
なんでか分からんけど、スナメリの骨とヒクイドリの仮剥製が人気。人気はいいけど、子どもたちの気が散るらしく、目の前の皮むき作業を見ずに、周りの質問をし始める。これはちょっとやりにくい。というわけで、2日目はスナメリを片付けてしまった。で、代わりにマムシを出してみる。マムシ超人気。毒牙を見せたら喜ぶ喜ぶ。液浸になってない方が持って説明しやすいので、来年も解凍したヘビを用意してみよう。
3年前の今日Twitterを始めた。
最初の一年に2922tweet、次の一年2674tweet、この一年は2494tweetつぶやいた。ジリ貧気味だけど、よく続いていると思う。
フォローしてるのは167名。一年前は157名、二年前は143名だったので、こちらは微増傾向が続いている。あまり増やさないようにしているのだけど、時々増やしたくなる時があるんだな。
フォロワーは1472名。一年前は1108名、二年前は659名。頭打ち傾向。ちなみに相互フォローは139名。
さほどペースは変わらず3年続いた。近頃は、Facebookの方がメジャーな気がする。LINEがどうしたって話も聞く。でも、なんとなくTwitterに馴染んでしまったので、当面Twitterで続けていくと思う。
Mixiのつぶやきや、Facebookの近況にもフィードしてるので、そちらにコメントもらうこともある。コメントもらったら一応そちらで答えてみたりするけど、Twitterならこまめに答えるところが、MixiやFacebookでは気が向いた時しか答えていない。ってわけで、コメントするなら出来ればTwitterの方でよろしく〜。
SNSって時代とともに、入れ替わって行くんだろうか? 栄枯盛衰にひきずられて、主戦場を点々としないといけなくなると面倒。覇権を握った側が、かつてのメインSNSを吸収してもらう方が有り難い感じ。
少なくともTwitter以降、SNSの新機軸は出ていないように思うんだけど(マイナーな変更や付加価値はあっても)。要はオープンに広く拡散を求めるか、クローズに知り合い同士のやりとりだけを楽しむか。この2極だけあればいい気がする。
この冬は、平地にヤマガラが多い。大阪では、ヤマガラはまだまだ山の鳥なので、平地の多くの場所では、冬鳥。といっても毎年来るとは限らない冬鳥。この冬は異様にたくさんのヤマガラが平地に出現している様子。
この冬はキクイタダキも多い。関西ではそもそも基本冬鳥。なので、北の国から渡ってきたのが多いんだろう。山にも平地にも多い。秋の渡りの季節には数百羽単位の群れも観察されたと聞く(どこまでちゃんと数えたか知らないけど)。控えめに言っても、あちこちに数十羽単位のキクイタダキが出現したのは確か。冬になって数は減ったようだが、いつになくあちこちで引き続き観察されている。
ツグミやヒヨドリはなんだかんだ言っても毎年渡ってくる。そもそもヒヨドリは留鳥で、そこに冬鳥のヒヨドリが加わる。こういった種の場合は、個体数をちゃんと調べないと、この冬は多いとか少ないとかは言えない。
でも、ヤマガラやキクイタダキのように、越冬するかしないかがはっきりする場合は、観察したかどうかだけの記録でも越冬の有無(つまり多いかどうか)が判断できる。そもそも特定の場所での密度が低いので、下手なセンサスデータよりも、いたかいなかったかの情報の方が妙な誤差が入らなくていいかもしれない、ってもんだ。
というわけで、我が公園のイレギュラーな冬鳥たちがどの年度に越冬したかを、月ごとの出現の有無でチェックするのが、密かなマイブーム。
この前、ヤマガラをやってみるとけっこう綺麗に隔年パターンが出て面白かった。今日、キクイタダキをしてみた。過去19年でキクイタダキが我が公園で越冬したのは、5回。2001年度、2002年度、2005年度、2007年度、2012年度。パターンが見えない…。21世紀に入って、キクイタダキが増えたとか?
他にチェックしたら面白そうなのは、ヒガラ、マヒワ、アトリ、シメってところだろうか。
今日は岸和田の埋立地でクロガモを2羽観察。どっちも雌。大阪湾で出会うクロガモは雌ばっかり。
クロガモだけでなく、アイサ類もホオジロガモも圧倒的に雌タイプが多い。一方、陸ガモはもちろん、海ガモでもホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモは、それなりに雄が混じってるように思う。陸ガモの場合、むしろ雄に偏った群れすら見かける。なのに定番3種以外の海ガモやアイサ類が雌だらけに見えるのは、どうしてかな?
一つありそうなのは、雌と思ってる中に、若い雄が混じってる可能性。HELMの『Wildfowl』を眺めるに、事態は微妙。ホオジロガモ、ウミアイサ、カワアイサの未成熟雄は、よく見ないと雌に似てる。少なくとも綺麗な雄ではない。ただ、ミコアイサの未成熟雄は、綺麗な雄ではないけど、一応パンダ顔。これなら雄扱いしそう。クロガモの未成熟雄も微妙。これまた綺麗な雄ではないけど、雌に間違えそうにはない。むしろ汚い雄と思いそう。
というわけで、やっぱり最初の疑問に戻る。どうして大阪湾のクロガモは雌ばっかり? そしてミコアイサはどうして雌が多い?
わが公園にはタヌキがいるのだが、年明けそうそう相次いで3匹の死体が回収された。10月時点で、3家族、10頭程度しかいないんじゃないかと思っていたのだが、そうだとすると、もう7頭ほどしか残っていない気がする。タヌキ個体群が存続できるか心配になってきた。
死んだタヌキは、いずれも多かれ少なかれ疥癬に罹っている。いずれも昨年生まれの子ダヌキ。死因はいまひとつ不明。寒くなって、食べ物が少なくて、疥癬もあって、幼くて上手く食べ物にありつけず。結局、餓死なんだろうか?と思っているのだが、はっきりしない。
ネコへの給餌がよく行われているので、それを横取りしたら食べ物が不足するとは思えないんだけど、横取りに失敗したのか、大人タヌキに負けたのか。
今までにもわが公園のタヌキの死体を回収している。それを振り返って、何月によく死んでるか確認してみよう。
2006年:12月に2頭
2007年:12月に1頭
2010年:10月に1頭、11月に1頭
2011年:2月に2頭、3月に1頭、9月に1頭
2012年:1月に1頭
2013年:1月に3頭
今までも毎年けっこう死んでる。とくに12〜2月は多いような。というわけで、3頭死んだのは、必ずしも珍しくなく、まだ心配するほどではなさそう。
毎年、今頃、同じ話をせよと頼まれる。聞く方は毎年入れ替わるが、喋る方は代わらず。正直、飽きる。ヴァリエーションをつけようとはする。が、同じネタでは限界がある。でも話した後の質問は毎年違う。まああまり話を聞いてないのは同じな気がするけど…。今日もいろんな質問が出た。
Q:果実の豊凶や果実食鳥の渡来数の年次変化に、太陽黒点の活動の影響はあるか?
A:たどっていけば、気候への影響を介して関係あるかもしれないけど、現時点ではそこまでは言えない。
Q:鳥は味が分かって、果実を選んでいるのか?
A:鳥にも味覚はあるが、果実は丸呑みすることが多いので、その場合は味は関係ないと思う。
Q:西日本と東日本で果実の豊凶は一致するのか?
A:果実の豊凶は、地域、種、個体によってかなりずれる。西日本と東日本どころかもっと狭いエリアでもずれる方が多い。それが一致すると大豊作や大凶作になる。というわけで、通常はあまり一致しない。
Q:大きな鳥は大きな果実、小さな鳥は小さな果実を食べるのか?
A:大きな鳥は大きな果実も小さな果実も食べる。小さな鳥は小さな果実を食べるのが普通。ただ、これは丸呑みを前提にした話で、小さな鳥が大きな果実の果肉だけを食べることはしばしばある。例えば、カキの実を食べる場合。
今年は、比較的話の内容に則した質問が出た方かも知れない。
12月26日にチェックして、年末年始をはさんで、10日程。久しぶりに果実のチェックをした。年末には食べられ始めてたものの、まだまだたくさん果実があって、まだまだ焦らんでも、なかなか無くならんわい。と思っていたが、それが油断であった。年明けでしばらくさぼっている間に、あっという間に果実が減ってしまった。
というわけで、年末年始をはさんで大きく様変わりした果実状況を確認して、今後の展開を予想しよう。
年末には、クスノキの果実が急速に減少してるけど、まだまだどの個体もなくなるほどじゃないなぁ。センダンはようやく喰われ始めたけど、一番早く無くなる個体でも、上から1/3ほどしか無くなってないなぁ。
それが年が明けて今日。事態は急展開。クスノキの多くの個体から黒い果実がなくなってる! 個体差は激しいけど、黒い果実を残しているクスノキ個体は半分以下。さらにセンダンの例年一番早く果実が無くなる個体では、果実の残りは一番下の10%ほどになってる。他のセンダンもどんどん喰われているらしく、下に大量に果実が落ちている。トウネズミモチの個体の中にも果実が食べ尽くされたのがいる。
事態は動き始めると早い。例年、クスノキが食べ尽くされて、ひと月ほどでクロガネモチまでの果実が一通り食べ尽くされる。このペースなら、2月第1週くらいで果実はなくなるんじゃないかと。
その後、近所の小さい公園や街路樹、庭先の果実を食べに行き、農耕地の葉っぱ野菜を食べに行くかと。畑で野菜を育ててる方は、2月以降要注意。
今日は植物の観察会にゲスト出演。要所で鳥の話を少しする。程度の軽い気持ちで登場したら、挨拶の後マイクを渡され、後は頑張ってと丸投げされそうになる。そうは行かんぞ、と投げ返す。あとは熾烈な打ち合いとなった。
ラウンド1:クスノキ
果実が落ちてるのは鳥が食べてる証拠。年末と比べると急激に食べられていて、多くの木で黒い果実がなくなってきた。と、ひたすらしゃべる。完敗。
ラウンド2:エンジュ
マメ科だけど、サヤの中のジューシーな部分を狙って果実食の鳥が食べる。ジューシーな部分をなんと呼ぶのかと植物屋に投げようとしたが、軽くかわされる。完敗。
ラウンド3:ナンキンハゼ
種子の白い部分を狙って果実食の鳥が食べる。爪で削ってもあまり綺麗にならないけど、カラスの糞からは真っ黒になって出てくる。この白い部分はなに? と植物屋に投げる。見事にヒット。外種皮、中種皮、内種皮と難しい話が始まる。ほぼ圧勝。
ラウンド4:オリーブ
ヒヨドリやツグミはギリギリ呑める大きなサイズ。そのせいか人気薄。参加者から、雄株と雌株があるのかといった質問が出たので、これ幸いと逃げる。引き分け。
ラウンド5:アキグミ
ちょうどヒヨドリが来てますね〜。小さいからメジロも食べます。あまり説明することがない。植物屋も沈黙を守る。引き分けとしておこう。
ラウンド6:センダン
そろそろ落ちてきているので、鳥が食べ始めてるってこと。大きな果実なので、食べる鳥も食べこぼしが多いくらい。その落ちた果実をタヌキが食べる。植物屋はやはり沈黙。完敗。
ラウンド7:サンシュユ
そろそろ食べ尽くされた。カラスが好きで、早く食べてしまう。残り少なくあまり味見も出来ず。すぐに移動。
果実対決は、だいたいこんな感じ。1勝3敗3引き分け。ただ、花の説明では、サザンカ、ビワ、イヌビワ、ユーカリとほぼ圧勝したので、総合成績はほぼ互角かと。
恒例の焼き芋。昨年、チョコとバナナのレシピを研究しようと思ったのにすっかり忘れていた。一方、おにぎりレシピは少し進展した。昨年の反省にたって、網が導入されたので、それを前提に新たなレシピの可能性が開けたかも知れない。
・焼きバナナ
やっぱり皮ごと1本放り込む。美味しい。バナナというより甘い芋みたいな感じ。バナナに切れ目を入れて、チョコ、砂糖、バターなどを挟んで焼いたら面白いかも知れない。
・エリンギのベーコン巻き
定番で美味しい。味つけはベーコンの味で充分。
・豚肉の茄子巻き
塩胡椒で味つけした豚肉の角切りを、茄子で巻いて焼く。巻くために茄子は、縦に薄切りして、塩を振ってしばらく置いて絞ってある。美味しい。中身はミンチの方がいいかも。
・肉巻き焼きおにぎり
おにぎり(たまたま赤飯)を、醤油・味醂に漬けた豚のバラ肉で巻く。これならホイルにおにぎりがくっつくことがない。ただ、バラ肉は脂っこすぎて、適さない。赤身の肉の方が良さそう。
・焼きソーセージ
しっかりとした皮があって、中にジューシーな肉がつまってるソーセージの方が美味しい。フランクフルトのような太いのよりも、ソーセージくらいの細さの方が美味い。ベーコンを炙ったのを食べさせてもらったが、メッチャうまい。来年はベーコンか?
自分のレシピではなかったが、薄切りのベーコンと茄子を重ねて、チーズを乗せて焼いたのがメッチャ美味かった。リンゴ丸ごと焼いたのは、外と中の味のムラがあるけど、やはり美味い。
●2013年1月3日 寝皮正月
昼前まで寝て、シャワー浴びて、朝飯か昼食か分からん飯。ってゆうか、雑煮を食べる。少しテレビ的なのを見て、一段落したら、お出かけ。少し雑用してから、4〜5時間前後、皮と戯れる。戯れ終わったら、帰ってきて夕食。朝方まで、本を読み、寝落ち。
と言うような三が日だった。
●2013年1月2日 初夢
メーラーを立ち上げると、処理待ちのメールが全然ない。今日はなんの仕事しようかな、と思うのだけど、書かないといけないのに放ったままの原稿もないしなぁ。そうだ論文でも書こう。といっても就職してから取ったデータは、全部論文化してしまったしなぁ。なんか学生時代に取ったデータでも触ってみるか。
そうだ、明日は、ホネホネ団の日なので、準備しなくっちゃ。でも冷凍庫を空けると空っぽ。冷凍室の中を見てみると、スカスカ。鳥や哺乳類の死体はぜんぜん入ってない。明日やることがない!どうしよう〜。
そういえば、こないだ書いた本はメッチャ評判がいいなぁ。今日も残業せずに早く帰って、家で本でも読んでいよう。
という夢を見ようと思ったのだけど、見れなかった。実現しないならせめて夢に見てみたいもんなんだけど。
●2013年1月1日 13の年の大予言
予言をしよう。13の年、哺乳類の本が出版されるであろう。冷凍庫の中身がみるみる片付くであろう。フェスティバル的なイベントはとても盛り上がるであろう。幸せと満足感に満ちた年の瀬を迎えるであろう。
当たる予言のコツは、曖昧さを出来るだけたくさん盛り込むこと。
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