(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2010年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2011年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2012年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
2013年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
大晦日恒例、この一年に買った本を振り返ってみる。
以下の集計は、国内で本を現金で購入した場合に限る。海外の本を買ってクレジット決裁した場合は含まない。学会や研究会の会費を払って学会誌や会報を入手するのも含めない。
2012年に買った本は、164冊。購入金額は201,353円+税。冊数は昨年並、購入金額は過去8年で最高。
購入した本をタイプ分けしてみると、
・自然史関連本:38冊、83,039円+税
・SF関連:69冊、81,750円+税
・ライトノベル:5冊、5,150円+税
・その他小説など:3冊、6,000円+税
・マンガ:49冊、25,414円+税
冊数は、自然史関連本が減って、SFが増えた。金額的には大部分は昨年並みで、SFだけがかなり増えた感じ。
今年読んだ本の数を数えてみると。自然史関連本26冊、SF関連19冊、ライトノベル7冊、その他小説0冊、マンガ44冊(マンガの冊数は少し不正確)。合計96冊(マンガ抜いたら52冊)。今年買った本を読んだとは限らないのだが、読破率(一年に読んだ本/買った本の割合)は、59%(マンガ抜いたら45%)。読破率が低い。過去最低。
総括としては、なんか分からんけど、いろいろ忙しくて本が読めていない。マンガは読んだけどSFが読めていない。なんとか読みたい〜。たまっていく〜。
<過去のデータ>
◆購入本
・合計
2006年:145冊・188,207円+税
2007年:144冊・197,299円+税
2008年:106冊・132,534円+税
2009年:131冊・181,830円+税
2010年:181冊・196,027円+税
2011年:127冊・172,199円+税
2012年:166冊・147,826円+税
・自然史関連本
2006年:42冊・83,087円+税
2007年:56冊・96,431円+税
2008年:37冊・72,764円+税
2009年:56冊・99,396円+税
2010年:52冊、103,247円+税
2011年:46冊・104,819円+税
2012年:49冊、80,138円+税
・SF関連
2006年:60冊・74,240円+税
2007年:61冊・78,780円+税
2008年:52冊・60,470円+税
2009年:56冊・66,230円+税
2010年:38冊・41,140円+税
2011年:50冊・45,627円+税
2012年:62冊、65,320円+税
・ライトノベル
2006年:14冊・9,282円+税
2007年:12冊・8,740円+税
2008年:7冊・6,494円+税
2009年:5冊・4,440円+税
2010年:6冊・4,564円+税
2011年:7冊・6,004円+税
2012年:5冊、4,378円+税
・その他小説他
2006年:6冊・8,743円+税
2007年:7冊・8,253円+税
2008年:3冊・4,700円+税
2009年:4冊・6,200円+税
2010年:4冊・5,000円+税
2011年:4冊・4,300円+税
2012年:5冊、6,425円+税
・マンガ
2006年:23冊・12,855円+税
2007年:8冊・5,095円+税
2008年:3冊・1,554円+税
2009年:10冊・5,564円+税
2010年:81冊・42,076円+税
2011年:20冊・11,449円+税
2012年:45冊、26,104円+税
◆読んだ本(冊数・読破率)
2006年:84冊・58%
2007年:101冊・70%
2008年:69冊・65%
2009年:76冊・58%
2010年:106冊・59%
2011年:74冊・58%
2012年:81冊・49%
今年の元旦はこんな予言をしてしまっていた。
「哺乳類の本が出版されるであろう。冷凍庫の中身がみるみる片付くであろう。フェスティバル的なイベントはとても盛り上がるであろう。幸せと満足感に満ちた年の瀬を迎えるであろう。」
半分しか当たっていない。冷凍庫はある程度片付いた。少なくとも維持した。フェスティバルはそれなりに盛り上がったと思う。が、哺乳類の本はまやもや出ず。年の瀬はその原稿に追われている。ぜんぜん幸せじゃないし、満ち足りていない。いつかそんな年の瀬を迎えてみたい。
今日は晦日なので、今年のまとめをしておこう。
<調査>
ため池調査、大和川調査というルーティンの調査は、一年間ちゃんとクリアした。
大阪湾岸の調査はめでたく3年の満期を迎えて完了。9月からは同等の播磨灘岸の調査がスタート。
都市の自然調査プロジェクトの調査としては、大阪府下(大阪市内を除く)の公園で繁殖する鳥の調査、市街地の田んぼのカエル調査、子ツバメウォッチ(ツバメのヒナの数)を実施。市街地の田んぼのカエル調査は予想外に個人的に盛り上がった。3つともすごい調査なのだが、まだデータの整理が完了していない…。
<行事>
予定した行事はすべてクリア。全般的には、やっぱり鳥の観察会はあまり人気なく、カエルや夜の観察会は人気だった。
大物としては、11月の大阪バードフェスティバル2013。おおむね成功裏に終わったと言ってもあまり怒られないんじゃないかと思う。
<サークル>
なにわホネホネ団、大阪鳥類研究グループ、ジュニア自然史クラブ、友の会読書サークルBooksの活動は例年通り。なにわホネホネ団は、鳥の日を通常活動日から完全に分離して、月2回の活動が基本になった。そして。西表島鳥類調査隊がキンバトの処理を開始。鳥の標本作りは順調。
<標本>
冷凍室を空けるのは、ここ数年の大きな課題。昨年末に、かなりスペースを確保。このスペースを維持するのが、今年の目標だった。動物園から大物が来た時に一時的に埋まったが、スペースの維持には成功。年末にはさらに広いスペースを確保できた。
大物として、昨年末に剥いたキリンの骨を完成させた。ほぼ一人で処理した大物として記念碑的存在。さらにフタコブラクダにエランドと大物がやってきて、けっこう自力で皮剥きした感じ。
<原稿>
某出版社から出すことになってる大阪の哺乳類の本がまだ出ない。いままさに書いてる途中。
某大阪支部の会報(隔月刊)への連載は継続中。同じ大阪支部の某鳥類目録のデータを整理しなくては…。
まともな論文は今年も書けなかった。なぜか名前を連ねることになった三重県の海岸で拾われた鳥の報告は、ようやくアクセプトされた。
<その他>
・某大阪府のRDB更新では、担当の鳥類、爬虫類、両生類、哺乳類のレッドリストの改訂が完成した。生態系レッドリストはまだ検討中。
12月28日が仕事納め。今年は28日が土曜日なので、役所的には27日が仕事納めだが、博物館は微妙な立場。何人かは27日も出勤していた。ともかく、どう転んでも29日の今日は仕事が収まった後。他に職員は1人しか見かけなかった。静かな年末年始がやってきた。例年、この期間は博物館を独り占め。我が物顔で、好き勝手に振る舞える。ちょっと楽しい。
出勤日ではないので、朝はゆっくりお出かけ。と行きたいところだけど、鳥類標識調査をしているので、そうもいかない。むしろ通常よりも早めに出勤。まあ、この冬は鳥が少なく、あまり鳥は捕れそうにないので、寝坊しても大丈夫かなぁ、とやや油断気味。
鳥類標識調査のために張っている網場の見回りと、捕まえた鳥の標識・計測の合間に、いろいろと雑用をこなす。今年は鳥が捕れないので、雑用ばかりしてる感じ。とりあえず、なめし液に浸けてあった皮を洗って、実習室に広げる。テーブルすべてに広がった。
他には、パソコンの中のファイルのバックアップ。処理待ちのメールの対応。年明けすぐのサークル活動の準備。机の周りの片付け。だんだんすることが無くなってきたなぁ。
書かないといけない原稿があるんだけど、なかなか手に付かない。いや、もちろん書きます。もちろん。で、仕事始めの時には、テキストは完成しているのだ。もちろん。他にすることも無くなってきたし、そろそろ書こう。
年末年始は、人が少なくなるので、部屋を広く使える。というわけで、ここ数年、なめし液に浸けてあった毛皮を干すことにしている。なにを浸けたっけ? というテン箱の中身を出してみたら、ヒツジの毛皮が出てきた。テン箱サイズに四角くなって出てきたのには笑えたけど、笑えたのはここまで。
水洗いし始めたら終わらない。長い毛には草がもつれまくり、糞までいっぱい入ってる。そして砂まみれ。洗っても洗っても、茶色い水が出てくる。屋外で1時間くらい洗って、おおまかな草を取り除いて、糞を出来るだけ取り除いたあたりで、屋外での作業が寒くなってきた。
で、室内に移動。まずは洗剤で2度洗い。その最中にも、草を取り除き、まだ隠れている糞を取り除く。よーーーーく水洗いしたら、ようやく水は茶色くなくなった。糞もだいたい取れたみたい。水を切って、テーブルに広げてみる。まだ草はいっぱい付いてる。
草も付いてるけど、まだ肉の除去が甘い。ので、肉を取り除く。その後、さらに目につく順に草も取り除く。
けっきょく5時間かかって草は取り切れず。集中していたせいだろうか、目が疲れてきたので、今日は断念。皮を乾かしながら、さらに草取りをしなくっちゃ。こうした毛足の長い動物の本剥製はどうやって作るんだろう?
夕方、北海道から客がやって来た。廊下に貼りだしてある大阪湾のカモメ類の分布のデータを見て、これは素晴らしいと絶賛してくれた。このデータを絶賛する人って、世界に5人もいなさそう。
ちょっと嬉しくなって、いま播磨灘で同じ調査してるねんで〜。と自慢してみた。また誉められた。
なんでもセグロカモメ系の分布がらみの原稿を書いてるらしい。それにピッタリだから誉めてくれたらしい。セグロカモメの分布って、日本中の海岸じゃないのかなぁ。と思って「第3回自然環境保全基礎調査 動植物分布調査報告書(鳥類編)」(環境庁1988)を開いてみる。日本全国規模の唯一の越冬鳥類の分布調査。
やっぱりセグロカモメは日本全国の海岸にいるらしい。四国の南側にいないのは、単なる調査もれかなぁ。一方、オオセグロカモメの分布はちょっと面白い。東日本・北日本中心だが、西日本では、紀伊半島、山陰地方、九州北部に分布。瀬戸内海にあまりいないことになってる。播磨灘にはけっこういるけどなぁ。
播磨灘岸を一通り(小豆島を除く)、毎月見て回ってる。こんな物好きは他にいないに違いないので、きっと貴重な記録だ。意義が高いかはともかくとして。というわけで、その貴重な見聞を毎月まとめておかなくっちゃと思いついた。
とはいえ、一通り回るには5日間かかる。同じ日に回れないのはもちろんのこと、連続5日でもない。12月の場合、最初の調査は、9日に明石市〜姫路市東部。最後の調査は26日に四国の播磨灘岸。最初と最後では、季節は変わってる。でもまあ、そんな事を言っていては何にもできない。このくらいの幅があると頭にとめつつ、結果を見てみよう。
播磨灘の水鳥は、11月に比べると、
・カモ類が増えた。海岸に一番多い陸ガモはヒドリガモなのだが、ヒドリガモの個体数は増えた。とくに先月まではほとんど見かけなかった淡路島から四国側に、ヒドリガモがあちこちで見られるようになった。海ガモも増えた。海ガモがいるのは播磨側のみ。先月にも1000羽クラスのホシハジロの群れがいたが、それが1500〜2000羽クラスになった。スズガモやキンクロハジロはあまり増えていない。というか大きな群れに出会わなかった。ウミアイサは、とくに播磨側に多くなった。ホオジロガモもちらほら。
・カモメ類は全体的には減った。減ったのは主にウミネコ。播磨側のウミネコは激減し、あまりいなくなった。淡路島や四国にはウミネコがそこそこ残っているが、減った。カモメは、四国には群れで入って来ているが、たいして多くはない。セグロカモメはあまり変わらず。
・カイツブリ類は増えた。カンムリカイツブリとハジロカイツブリが。といっても増えたのは、播磨側の話で、それも大きな河口周辺の話で。淡路島や四国にはほとんどカイツブリ類がいない。
・カワウやサギ類の動向はきちんとデータを整理しないとよく分からない。あまり変わってない気がする。
・その他、特筆されるのは、淡路島で3羽、四国で1羽、コクガンを確認した。播磨灘には、沖合に海苔の養殖イカダがたくさん浮かんでる場所が多い。もしかしたら、養殖イカダに少なからぬ個体数のコクガンが来ているのかも。
メジロ姐さんが、今度はメジロの古巣を集めて、巣材を調べるんだそうな。子分としては、微力ながらも古巣集めに協力せねば! と思ったのは、9月半ばの名古屋でのこと。落葉樹が葉を落とした頃に、呼び掛けて集め始めればいいな、と思ったのだが、ふと気づくと12月終わり。忘れてた〜。姐さんスイマセン!
という訳で姐さんに献上するメジロの古巣募集中です。それっぽい古巣を見つけたら、ぜひ下さい。必ず拾った日と場所と採集者名を付けてください。
間違えてカワラヒワの古巣でも大丈夫。まとめて姐さんに渡して、巣材を調べてもらいましょう。
ちなみに、メジロもカワラヒワも、湯飲みくらいの大きさのお椀型の巣。メジロの方が薄手で浅め。カワラヒワの方が厚手で深め。慣れればすぐ分かる。少なくとも関西の市街地周辺で繁殖する鳥で、他にまぎらわしい巣をつくる鳥はいない。たぶん。今のところ。というわけで、集めているのは湯飲み大の古巣。
今月初めには、ハシブトガラスだらけだったのに。今日は、あっちにも、こっちにもハシボソガラスがいる。例年通りなら、このまま3月までいて、繁殖期に突入。繁殖期が終わったら、また見かけなくなる。見逃してるとは思えない。夏から秋には、どこかに行ってるんじゃないかなぁ。
で、問題はこの現象が長居公園だけの話なのか。それとも大阪市内の市街地ではそうなのか、大阪府の平野部全体でそうなのか、大阪府全体でそうなのか、近畿地方全体でそうなのか。
夏休み頃に、長居公園から姿を消す鳥は他にもいくつかいる。ヒヨドリやモズもそう。メジロもそんな傾向があるような。繁殖が終わった頃、何が起きているんだろう?
このネーミングは2年目だが、すっかり定着した感じ。この名前が付く前は、ホネマラソンって言ってたような。とにかく12月終わりの祝日と週末をかけて、たいてい3日間、ホネホネ活動を続ける。他の月にも2日連続はあるけど、3日連続は年末だけ。
で、年末のホネスマスには重大なミッションが科せられていて、とにかく冷凍室にスペースを作らなくてはならない。年末年始に植物研究室が使うから。ホネスマスにどのくらい頑張らないといけないかは、その直前にどのくらいのスペースが確保されているかによって決まる。ギューギュー詰めの時は、死にそうになりながら、とにかく大物の処理に邁進する事になる。
で、今年。この一年は驚いた事に、昨年末に確保したスペースをほぼ維持し続けることに成功した。冷凍室ができた過去10年からは、想像もできない希有な出来事である。夏には、冷凍室の中の整理を行い、さらにスペースを確保できていた。なんせ、ほぼ日常的に畳み7.5畳程度の床が見えていたのだ! 驚いたか。
というわけで、この年末は少し余裕。ではあるのだが、さらなるスペース確保を目指して、ホネスマス2日前に、冷凍室ダイブを敢行。手前に積まれていた箱をすべて開けて、整理。中型哺乳類をことごとく引っ張り出して、処理することにした。
ホネスマスの3日間に処理したのは、中型哺乳類12頭(タヌキ、ハクビシン、アナグマ、ネコ)。剥いただけでなく中身も皮も処理したので(少なくとも同等物を)、その分まるまる冷凍室が空いたことになる。素晴らしい。
その他、いくつか片付けて、今現在、冷凍室には1畳もの床が見えている! 素晴らしい〜。
というわけで、次の一年の目標は、この1畳を死守すること。そして、何年か後には入口から、一番奥の壁が見えるようにするんだ!
昨日と今日で処理するタヌキは8匹。内、3匹が疥癬持ち。疥癬率が高い。他にハクビシン、アナグマ、ネコも処理してるけど、疥癬持ちは全然いない。どうしてタヌキはこんなに疥癬にやられやすいのか?
3匹の疥癬タヌキの内、宮城と大阪の疥癬タヌキは、胴体がひどくやられて、ほとんど毛がない。一方で、頭、脚、尾は疥癬にやられず、綺麗なまま。長居公園のタヌキも疥癬にやられまくっているが、やられるのはまず胴体。さらに酷くなると末端まで疥癬になるけど。
山口の疥癬タヌキは面白いことにパターンが逆。耳、口周り、足先、尾の先の方が疥癬にやられている。一方、胴体の毛はフサフサしたまま。この違いはなんだろう?
ウミガメに付くフジツボは、背甲に付くのと、足に付くのとでは種が違うらしい。タヌキにつく疥癬も、胴体に付くタイプと、末端にまず感染するタイプに分かれるのかもしれない。
【追記】
2日目に剥いたタヌキの皮を処理したところ、一見綺麗な個体の2匹に疥癬が見つかった。腰や頭の皮が弱り、穴ぼこが開いてる感じ。というわけで、8匹の内、5匹が疥癬もちだったことになる。
今日、ラストスパートを宣言する会があった。坂班は、まだ予定の調査中らしい。だいたい地学系は、季節関係ないし。調査はあと1シーズンと焦るのは、生物系のみ。各班の事情がどうなってるか確認しておこう。
植物班:住吉大社、大阪市内の湧水湿地、公園の池の島2つ。植物相を調査したらしい。で、次は古墳。どれだけ立ち入り禁止の場所が好きなんだろう。そんな場所が好きなら、企業の持ってる緑地を調べて欲しいなぁ。
ハナバチ班:2011年から毎年一つの公園で、咲く花とハナバチ相を調べてるらしい。今年は住吉公園。で、コガタウツギヒメハナバチが見つかったので、次は大阪市内のコガタウツギヒメハナバチの分布調査をするらしい。ちょっと都市の自然企画から離れてないか?
ハチ班:だと思うんだけど、アカハネオンブバッタを調べてる。大阪を起点として分布を拡大している外来昆虫。その起源を調べ、オンブバッタとの交配実験に手を出して。どんどん都市の自然企画から離れてるような…。面白いけど。
甲虫班:トラップ使いまくりで、大阪市内の公園、河川敷、社寺林。あらゆる場所を調べている感がある。で、大阪市内には300種以上の甲虫がいるらしい。ラストスパートは? とりあえず獲った虫を標本にして、同定するので手一杯?
無脊椎動物班?:陸貝、ダンゴムシ、コウガイビルの調査をしているはずが、まだ集まった標本の整理が進んでないので、中間報告はできないらしい。にもかかわらず、新たに市街地に生息するクロベンケイガニの分布調査を始めるって〜。
両生類班・鳥班・哺乳類班:とにかくラストスパートは、2つ。ムクドリ・ハッカチョウ・イソヒヨドリの繁殖分布調査。ネコのしっぽの調査。ネコの調査は、ラストスパートというより、プロモーションかも。
冷凍室には地層が出来る。しょせん我々人間には、その全容を知ることは出来ない。しかし、その表面を少し発掘するだけでも、数多くの発見とともに、多様な冷凍室の世界が垣間見えるのである。今日、私は冷凍室で思いもかけない、数々の宝に出会うことができた。
冷凍室には数々の美しい生き物が眠っている。キンバトの大群は知っていたが、クロガモの群れの存在には気づいていなかった。他にもハジロカイツブリ、カルガモ、キーウィなども発掘された。
巨大スッポン、ボールパイソン、口の中に外来の吸虫を隠したシマヘビ。爬虫類相も豊だ。
タヌキは8頭発掘された。これでタヌキはほぼ全てではないかと思う。例によって、イタチとテンも多く、他にアナグマ、ハクビシン、ネコなどを発掘。生息が噂されていた貴重なクロテンも発見された。
次の機会には、さらに奥まで発掘を進め。雪男との再会を目指したい。
今年も残り14日。そろそろ目標を立てよう。
【行事系】ひとつ大物が
・オープンセミナー「大阪の都市の自然」(プロジェクトUの今年度の活動報告と、来年の調査計画の発表。これからデータを入力しなくっちゃ〜)
・なにわホネホネ団活動日(例年通りクリスマスはホネホネ)
・海の向こうの見聞録(でも、出席だけ)
【調査系】まだちょっと残ってるぞ
・大和川の水鳥調査
・淡路島と四国の播磨灘岸調査
・公園の鳥のセンサスと果実のチェック(今年はあと2回ずつ)
・鳥類標識調査(年末恒例)
【標本整理系】
・年末恒例の冷凍室片付けミッションを、なにわホネホネ団前日に。なんとかはなりそう。
【原稿執筆】
・大阪の哺乳類の原稿執筆(過去5年毎年書いてる…。今度こそ年末年始にがんばろう)
【他団体関連の仕事】
・大阪府鳥類目録の分布図に記入(まだ放置している…)
・大阪鳥類研究グループの会報編集(1月5日発行なので)
【その他の雑用】
・最近見た鳥のサイトの更新(昨年の夏と、今年の7-8月)
・購入本一覧作成
・ひよろり書店在庫調べ
・雑誌の整理
・学会の来年度会費の支払い
・家賃の支払い
・年越しそばと雑煮の準備
まあ、だいたい例年並み。
大阪湾の自然の本が『大阪湾本』だから、都市の自然の本はきっと『都市本』。で、『都市本』の目次を考えてみた。
第1章 都市の環境(立地、地形、地盤、歴史)
第2章 都市で暮らす生きもの(都市環境の特性、人との関わりに関連づけて暮らしぶりを紹介)
第3章 都市の生きものを比べる(大阪と国内外の他都市の比較)
第4章 都市の生きものの変遷
第5章 外来生物
第6章 都市における人と生きものの軋轢
第7章 都市における人と生きものの関わり(楽しい感じのを)
第8章 これからの都市における生きものとの共生
うーん。普通すぎる…。最後に自然観察地図を付けたら、いつものパターン。
アイドルのプロモーションについて、相談した。以前、コンサートのあり方については話したので、今回は写真集について。もちろんアイドルに写真集は必須である。
というわけで、本を書くことにした。その中で、著者がどのくらい露出するかはともかくとして、早々に準備を進めた方がいいだろう。本を出版したら、講演会をして、顔を広めよう(写真集だして、コンサートして、営業をしよう)。でもって、学会大会に乗り込むのだ(サマソニに出演だ)。
ぼくは、ネコです。街中の公園で生まれて、ずっと暮らしています。公園には、他にもネコがたくさんいます。昔は、ネコはあまりいなくて、野良イヌがいたらしいけど、今は野良イヌを見かけることはありません。
公園には、いろんな生き物がいて、楽しいよ。
外来生物とはいえ、ネコは都市生態系でははずせない一員だろう。で、都市生態系で、地上最強はおそらくネコ(空最強はカラスかもしれないけど)。最強のネコは、他のすべての都市の生きものと、なんらかの関わりを持ってるに違いない。たぶん。きっと多少無理したら。ってことで、ネコとの関わりの視点で、都市の自然をながめるという趣向を思いついた。いわばネコが舞台回し。
ネコは室内にも野外にも、都市のあらゆる場所にいるから、その意味でも便利。
ネコが食べる。ネコがいたずらする。ネコは無視する。いろんな生きものとネコとの写真を並べるだけでも楽しそう。
せっかくなので、ネコ耳を付けて見て回るといいかも。ネコになりきるコーナーもあったらいいな。
プロモーションを兼ねて、ネコ調査をやってみようかな。ネコの写真の募集もしようか。
ここ数年、夏の特別展が終わって一段落してから、特別展を振り返って反省・評価する会を開いている。大阪湾展の反省は、数年後の瀬戸内海展にいかす、来年の都市の自然展にもいかす。いかして、よりよい特別展にしなくっちゃ。
で、何を反省したかというと。
・標本を並べすぎたなぁ。で、個々の標本の解説が足らなかったなぁ。
・漁網をぶら下げて、雰囲気作りにはなったけど、漁業の説明は不充分だったなぁ。
・キッズパネルやキッズMAP、ポスター・チラシが遅れたなぁ。
うーん。他にあったかなぁ。
一方で、うまくいった点は多かったような。
・外部資金を獲得して、マッコウクジラの全身骨格を組み立てて、それが目玉になった。
・ポスター・チラシのデザインがよかった。
・何が見れるかイメージしやすいタイトルはよかったのでは。
・絵はがきなど、生きもの以外の展示もよかった。
・貝屋や巨大蛸壺などの企画は、子どもに人気があった。
うまくいった所は、都市の自然展でも取り込まなくっちゃ。
都市文化論な方の話をうかがった。研究テーマは、都市創造性のマネージメントらしい。そして、包摂型創造都市なシンポジウムを企画してるらしい。ほとんど何を言ってるか解らない〜。そして、我々はそれとどんな関係があるのか??
包摂的とは、英語でinclusive。生物学なら包括的と訳しそう。都市論で包摂的と言えば、ホームレス、外国人、障害のある人などマイノリティを排除しないという意味らしい。
都市論で創造性というと、文化的な活動が多いという意味らしい。
知ってるような単語でも、分野が違えば意味することが全然違う。日本語で知った単語で説明してくれているのに、内容が意味不明という面白い経験ができた。
当然ながら、先方は先方で、こちらの生物学的な言葉はまるで分かっていないようす。
とりあえず、お互いがコミュニケーションできるようになることが先決。っていうか、そのすりあわせのプロセスこそが、面白い結果を生むような気がする。
瀬戸内海岸を一周してカモメの分布を調べるという調査企画を思いついた。ある程度以上大きなすべての河口、そしてすべての港をチェックして歩く。
そうすでに大阪湾で3年間やったあの調査。この秋から播磨灘で始めたその調査。播磨灘が2年計画なので、その後かなぁ。大阪湾と播磨灘は終わってるから、残るエリアを回ればいいだろう。車でガンガン回るとすると、今までの経験で一日にだいたいどの位の範囲を回れるかは分かってる。地図を見ながら、ぼんやり考えてみるに、岡山県から山口県にかけての本州8日、福岡県と大分県の九州4日、愛媛県と香川県の四国5日あれば回れそう。カモメ調査なので、12〜2月に一通り回ってみる。元気なら2回やってみる?
午前と午後にサイコロを振って。1が出たらスタート地点に戻る。使っていいお金は、(毎日カウントしたカモメ類の個体数)×1円。てな、しばりを入れたら盛り上がりそうだけど、カモメ類があまりいないと悲惨なことになる。
ちなみに今日は姫路市〜たつの市を調査したのだけど、カウントしたカモメ類は合計173羽。羽数×10円でも厳しいなぁ。
決して全身運動は必要ない。強くギューっと握っては放すを繰り返すだけ。まあ、足踏み運動と組み合わせるとさらに効果的。10分もやったら、汗が出てくるくらい。
というわけで、先週半ばに、なめし液から出したエランドの皮が乾いてきて、折り曲げたり、引っ張ったりするタイミング。
指先に力を入れて作業しているだけなのに、とても運動になるらしく、すぐに暑くなる。でかい皮なので、折り曲げて足で踏んづけたり。これまた運動になる。
というわけで、寒い冬の夜には、皮なめし作業が一番。
そら、乳が出ないから。と思ってたけど、意外と簡単に出るんやね。ヤギの雄で乳が出るのは珍しくもないらしい。そして、オオコウモリの中には、オスが授乳するらしいのがいるって。知らなかった…。
ってことは、どうして雄は授乳するように進化しなかったのか?という問いかけはありうる。ダイアモンドは偉い。
来年が最後の年。最後にみんなで何を調べたら面白いだろう?
鳥斑は、ムクドリが気になる。本当は秋から冬に集団ねぐらを調べたいけど、いそがしくて手が回らず。仕方がないから繁殖期。
都市公園の繁殖鳥は調べたけど、その他の市街地の鳥はツバメ以外は抜けてる。となると、スズメかムクドリ。スズメは妙に流行ってきたので、ここはムクドリの繁殖狙い。
せっかくムクドリの繁殖を調べるなら、競合するに違いないイソヒヨドリとハッカチョウも調べよう。
両生爬虫類班は、もういいかなぁって。
哺乳類斑としては、人気のネコに手を出したいなぁ。何をしたらいいだろう?
大阪の希少性の高い鳥の生息環境と言えば、干潟、裸地、草地、湿地。林も重要だけど、オープンな場所に生息する希少鳥が多い。で、オープンな生息環境がそろってるのは、埋立地だったりする。埋立地の状況は、どんどん変化するが、いまオススメ埋立地は、堺7-3区や夢洲など。ホットスポットや。ただし鳥限定。
昆虫や植物に関して言えば、埋立地はさほどホットスポットではないらしい。ってゆうか、とくに植物的には埋立地は外来種天国。いまなら、ナルトサワギクが咲き誇り、見たことのない草本が生えまくる。鳥との違いは分散力、あるいは新たな生息環境を発見する力の違いっぽい。というわけで、鳥屋だけが埋立地の重要性を主張する。昆虫や植物でも、干潟、裸地、草地、湿地に生息する希少種は多い。埋立地がそうした鳥以外の生物群にとっても意義ある環境になればいいのに。
今日は、カワウの塒調査で、夢洲へ行った。春と秋は大阪府有数のシギ・チドリ渡来スポット。初夏にはコアジサシやシロチドリといった鳥の繁殖地としても重要。まさにホットスポット。でも冬鳥に関しては、あまり希少な鳥はいないなぁ。などと思いながら、調査をしていた。もう少し、ヨシ原があると良いなぁ。そしてチュウヒやコミミズクなんかが来るような環境もあれば良いなぁ。とにかく、大阪府の生物多様性を語る上で、とても重要な場所なので(少なくとも鳥にとっては)、このまま埋め立てを進めずに、生物の生息環境としても一定面積を残して欲しいと思う。
歩いて回るより速い。車よりきめ細かく回れる。自転車は、ある程度広いエリアを巡っての調査にぴったり。が、大きなネックは、スタート地点に戻って来ないといけないこと。
今日の調査の場合、明石市から姫路市東部にかけての海岸線を、7時間かけて調査して、2時間半かけてスタート地点に戻ってきた。調査はいいけど、帰るのが面倒で消耗する。なんとかならんかな。
で、いくつかプランを考えた。
1:原付を使う。
明石市の浜沿いの道は、歩行者・自転車限定となっているのを確認。となると、原付を使うのは無理。他にも堤防沿いの道は、バイクや原付の進入を阻止するための柵があったり、階段があったりすることも多い。原付はあまり使えなさそう。
2:アシスト付き自転車を使う。
これは坂道を楽に上れるってだけで、長距離を楽に走れる訳じゃないよね。
3:折り畳み式自転車を使う。
調査は自転車で、帰りは折り畳んで電車で帰ってこようという算段。これは有力。でも、調査には望遠鏡やら荷物があるので、前カゴが欲しい。それをどうするかが微妙なネック。そして、走り易いタイヤの大きな折り畳み式自転車は、けっこうお高い。
4:自転車を折り畳まずに電車に乗る。
多くの電鉄会社では、分解して袋に入れれば、手に持つとして持ち込めるらしい。でも、分解しなければNG。ただローカル私鉄では、ママチャリをそのまま持ち込めるところもあるとかないとか。で、調べてみた。
【JR西日本】http://faq.westjr.co.jp/faq_detail.html?id=4708&category=210&page=1
●サイクリングやスポーツ大会等に使用する自転車は、解体し専用の袋に完全に収納したもの又は折りたたみ式自転車においては折りたたんで専用の袋に完全に収納したもの
※一部が袋から露出している場合は持ち込むことができません。
【山陽電車】http://www.sanyo-railway.co.jp/railway/untin/temawari.html
無料の手回り品として
・自転車は、解体して専用の袋に収納したもの、または折りたたみ式自転車で折りたたんで専用の袋に収納したもの
という訳で、ママチャリは分解して袋に入れないといけないらしい。レンタサイクルを分解したら、怒られるだろうなぁ。
もちろん、一番は大阪バードフェスティバル2013を開催したこと。初期のフェスティバルに比べると、主担当の負担は大幅に減っているが。そもそもフェスティバルの主担当は5回目(類似イベントのホネホネサミットを入れると7回目)。それでもやっぱり大仕事。何よりメンタルに大仕事。これが終わるとホッとする。今年の仕事は終わった感じ。
でも、残念ながらぼんやりはしてられない。月末には、大阪府RDB改訂関連の作業。生態系レッドリストはある程度まとまった。鳥類のレッドリストはほぼ完成。すでに哺乳類、爬虫類、両生類のレッドリスト改訂は完成しているので、これで担当部分はほぼ終わりかと。
もう一つ、ケアしないといけない大仕事は、来年夏の都市の自然展に向けての準備。これまた主担当なので、積極的に動かないといけない。とりあえず一度意見交換をしたので、これをまとめつつ、次のステップへ。例年の夏の特別展と比べると、決して遅い動きだしではないはず。
てな、3大大仕事はさておき、ルーティンの調査も順調にこなした。
十数年続けている近隣のため池の水鳥調査、大和川の水鳥調査は予定通り実施。これまた20年目に突入の長居植物園の鳥のセンサスと、果実の調査も、薄めだけど実施。
この9月に始めた播磨灘岸の水鳥調査は、今月で3回目。けっこう慣れてきた。
企画系、調査系は順調だった一方で、原稿系は相変わらず苦戦。なにより大阪の哺乳類の本の原稿。今月も手を付けられなかった。今年中にテキストを仕上げると宣言したので、残りはあと1ヶ月。大きなイベントも終わったので、頑張るぞ。
鳥の巣コレクターのKさんは、数十年に渡って大阪府のタカ類の巣を見つけまくってきた。大阪のタカの繁殖についての生き字引。昨日、色々話を伺う機会があったが、とても勉強になった。忘れないように、記録しておかなくっちゃ。
ミサゴ:この30年程ですっかり増えて、よく見かけるようになった。繁殖もするようになって、今年は泉南地域4ヶ所で営巣。
トビ:すっかり減った。昔(1960年代?)は、河内長野などの内陸でも電線に並んでいたのに、いなくなった。いままとまって生息してるのは岬町だけ。
オオタカ:大阪で初めて繁殖を確認したのは1970年頃。その後増えたのだけど、ピーク時に比べると山手のオオタカは少し減った。大阪府全体で30つがい程度。
ツミ:大阪ではもともと少ないけど、近頃さらに減った感じ。生息地は、クマタカに重なる山の林の鳥。
ノスリ:1999年の能勢町での繁殖に続いて、2012年に和泉市で繁殖したらしい。
サシバ:激減している。大阪府南部で10つがい程度か。なぜか田んぼ周りではなく、林の中で暮らしているらしい。
クマタカ:大阪府に10数つがい生息しているが、繁殖成績が悪く、近頃はそもそも2〜3年に一度しか営巣しなくなっている。
ハヤブサ:2012年現在、大阪での繁殖地は6ヶ所。人工物が2ヶ所で、あとは採石場の利用が多い。
チョウゲンボウ:2012年現在、大阪での繁殖地は7ヶ所。
話聞くだけで、タカ類の状況がよく分かる。このまま、ずーっと大阪のタカ類を見続けていって欲しいなぁ。
そらやっぱり、潰されまくってる水田やろ。と思って、グーグルマップを見ながら、物差しでだいたい測って、「平地の広い水田群」を数え上げてみた。平地は標高100以下、広がりは50ha以上。20ヶ所ほどあった。思ったより多い。
ただ、多少住宅地に侵食されていても、繋がっていたら一連を一つの水田群としてる。広がりとして、田んぼが50ha拡がってる訳ではない。大きな道路が横切っていたり、住宅地の塊が紛れていたり、真ん中にでーんと工場が建っていたりする。本当の広がりとして評価するのはけっこう難しいなぁ。
そして、これを100ha以上にしたら該当するのは、泉佐野市と泉南市の間に拡がる一帯だけになってしまう。やっぱり大阪の田んぼはメッチャ少ないと思う。
ついでに「平地のため池群」というのもチェックしてみた。平地は標高100以下、500m以上あけずに20以上のため池が存在してたらため池群と認定。これは5ヶ所しかない。今度は少ないなぁ。
ちなみに場所は、東大阪市〜八尾市の生駒山地の麓の地域、羽曳野市〜太子町の山際の地域、松原市〜大阪狭山市北部の西除川・東除川周辺地域、堺市南部、岸和田市〜貝塚市のJRより内陸側、貝塚市・熊取町・泉佐野市の境界領域。
最初の2ヶ所は、山際の小さなため池群として、淡水魚でも希少種のいる地域。あとの3ヶ所はもう少し低地のもう少し大きな池が集まっている地域。重要な地域は選ばれてると思う。
いずれにしても、他人がやってるのを見たら、恣意的な基準で何をやってるんや!って思いそうな作業。でも、実際にやってみると、大阪の自然を少し違う角度からながめられて、面白いし、けっこう勉強になる。そして改めて、大阪の自然環境について考えさせられる。
都市の自然の展示の話をしていて、盛り上がるのは、そんな動物の話ばかり。関係者に問題があるのかなぁ。
とりあえず、企画物を考えてみる。家を建てて、部屋の中の虫を拡大模型と拡大写真で展示。吸血性の動物を並べた通りをつくる。ゴキブリだらけの黄金御殿。巨大ごきぶりホイホイ。なぜ嫌われる虫ばっかりやん。
生品展示を考えてみる。ゴキブリはおいとくとしても、ハチ、アリ、ノミ、ボウフラ、コウガイビル、ダンゴムシ、カタツムリ、ヤモリ、カエル。好きな人もいるだろうが、世間一般的には嫌いな人の方が多い動物ばかりでないかい?
となると、いっそのこと「都市の嫌われ生き物」と題した特別展にしたらどうかとも思う。目黒の寄生虫館のようなノリで。その筋にはうけそうだけど、一般的にはどうかなぁ。そして、都市で暮らす生きものを楽しもうって感じのコンセプトには反するような…。
鳥の仮剥製作りをしてみたい。というので、一度やって見せてから、自分で挑戦してもらう。いつもの手順。
初心者は3人。模範演技を見てる様子で、うまく出来る人かどうか分かる。という持論を本人達に披露してから、模範演技開始。脅しは利いたかして、いつもよりは真面目に見ている様子。質問とかもしている。割とちゃんと出来るかもしれん。と思ったのも最初の内、1時間半にも及ぶ模範演技は、さすがに長すぎるらしい。後半は飽きてきていた。ちゃんと出来るのかなぁ。
早めの昼食の後、初めての皮剥きスタート。初心者には一番簡単と言われて久しいハシボソミズナギドリを用意した。大きさが手頃、皮が厚い、黒くて汚しても目立たない。その上、餓死であることがはっきりしているので、絶対に脂肪は溜め込んでいない。こんなの練習にならん、とベテランに言わしめるほど簡単な鳥。ただし新鮮なら。新鮮かどうかは解凍しないと分からなくて。今回の初心者さんは、新鮮なのを引いたのは1人だけ、2人は中身は腐っていた。腐っていると言っても、皮剥きには支障ない程度なのだが、初心者にはその影響は大きそう。
で、なんだかんだで、以前少し経験のある一人が7時間。ずぶの素人さん2人は8時間以上かかって、ようやく皮剥き終了。いつもの初心者さん以上に時間がかかった。模範演技を見ている様子は、出来不出来とは関係ないのかもしれない。あるいは脅かされて見ようとはしたけど、理解はできなかった感じか。
今後の対策としては、模範演技をもっとサクサクと終わらせて、自分で剥く時間を充分とるか。もっと要所要所を強くアピールしながら、じっくり模範演技をするか。二択だと思うけど、難しいところ。
本当は、自分で剥いた直後、もう一度、模範演技を見るのが一番なんだけどなぁ。
来週の羽根拾いの行事の下見をした。近頃は下見も行事化してるので、みんなで下見。当然羽根を拾う。その分、来週拾える羽根が減ってる気がする。下見ってのは、本番をうまく実施するためのものなのに、少し矛盾を感じる。
とりあえず、出だしでいきなりヤマシギの羽根の散乱にでくわす。本番のことはまるで無視して、めぼしい羽根を拾い尽くす。結局拾った羽根は、コブハクチョウ、カルガモ、コガモ、ホシハジロ、ドバト、キジバト、ヤマシギ、カラス、ヒヨドリ、シロハラ。
ヤマシギ以外は、めぼしい羽根はなし。来週の本番のために残しておいたった。と思って、許しといたろう。
とある行事で、尾羽について語ろうと調べ始めたら、なぜか枚数調べになってしまった。
世界の鳥を見渡すと、最少は6枚、最多は32枚。でも、鳥の尾羽の枚数の基本は12枚。圧倒的多数の鳥の尾羽は12枚、時に10枚や14枚。それ以外の枚数は、多いのも少ないのも少数派。
でもどっちかと言えば、多くなる種はそこそこいる。尾羽最多の32枚を誇るのは、オジロハウチワキジ。クジャクのように尾羽を広げて立てるらしい(ちなみにクジャクが広げてるのは尾羽ではなく、上尾筒なので念のため)。キジ目の鳥には、尾羽が多めの種が多い。これは尾羽をディスプレイに使うことと無関係ではないだろう。尾羽が多いので日本で名が通ってるのは、ジシギ類。ハリオシギの26枚を筆頭に、みなさん多い。これは飛びながら音を出すディスプレイに使うんだそうな。となると、尾羽が多いのはディスプレイに使うからと一般化したくなるのだが、他に尾羽が多く20枚に迫る勢いなのは、アビ類とガンカモ類。こちらはディスプレイと関係なさそう。共通点は、水面に浮くことかなと思うけど、水面仲間のウ類は12〜14枚、ウミスズメ類は12〜16枚、カイツブリ類にいたっては0枚。もはや法則性が見いだせない…。
ともあれ、なんやかんやで尾羽が多いのは話題に事欠かない。具体的な種名付きで語れる。が、尾羽が少ない派は、謎に満ちている。っていうか具体的な記述がなかなか見つからない。ものの本には最少の尾羽の枚数は8枚と書いてあるのだが、複数のソースに6枚のがいると書いてあるので、いるんだろう。ただ種名がわからない。ただ「several
small songbirds」とある。日本には該当種はいないから、外国のスズメ目の小さい奴ってことだろう。さほど意味はないけど、どんな鳥の尾羽が6枚なのか知りたい。
日本で初めてハマチの養殖に手を出したのは、香川県の播磨灘岸らしい。ってゆうか、安戸池という海岸にある大きな塩水湖らしい。で、その周辺の地名が引田。
安戸池をはじめ周辺の海産物販売所には、のきなみ「ひけたブリ」ってのを売っている。これが何を意味するのがさっぱり分からず。安戸池の販売所で大声で、
「ひけたブリの”ひけた”って何やろ?」
と言ってしまった。
言ってから外に出て、ふと地名のフリガナを見て、ショック。「引田=ひけた」。そして、まさに安戸池が、そのブリ養殖のメッカというか、発祥の地だった。
なんか恥ずかしかった。
ちなみに香川県のもう少し西の方に行くと、今度は「オリーブブリ」「オリーブハマチ」というのを売っていた。こちらは、小豆島な養殖物らしい。一定期間、オリーブ入りのペレットで畜養したブリやハマチのことらしい。
できれば、せっかくなので養殖物でないブリやハマチを食べたいな。
でっかい魚を呑もうと頑張ってるアオサギがいた。兵庫県淡路市富島漁港。赤くてけっこう体高のある魚。大きさがネックというより、魚がトゲトゲの鰭を立てているので、引っかかってる感じ。
上を向いて四苦八苦しては、しゃがみ込んで休憩。どっちかと言えば、休憩時間の方が長い。地面を踵に付けての休憩ポーズは、疲れ果ててるように見える。で、またエイヤっと、のけぞるのだけど、全然進まない。
そうこうしている内に、トビが近づいてきた。魚を横取りに来たに違いない。アオサギもそう思ったんだろう。こっちに来るな!っとばかりに、つつく振りをする。と、追い払う拍子に、魚を吐き出してしまった。呑むのは無理だけど、吐き出すのは簡単なんやな。とボンヤリ思った瞬間、その魚をトビが掠っていった。
残されたアオサギ。あまりにも擬人的だけど、呆然としているように見える。しばらく、そのままジーッとしていた後。アオサギはよっこらしょっと立ち上がった。ネコなら、毛づくろいを始めそう。アオサギはどう思ってるんだろう。やおら羽づくろいを始めた。
フェスティバルはなんだかんだで、10回目(ホネホネサミットは除く)。バードフェスティバルは3回目。過去のバードフェスや他のフェスと比べて、今回のバードフェスを振り返ってみよう。
まずは来場者数。
過去2年のフェスは2日日程の片方が雨であったのに対して、今回は2日とも秋晴れ。それで有利な部分はあるけど、来場者数は今回けっこう好調の16,800人。昨年のフルサイズの自然史フェスの17,300人と比べても遜色ない。出展団体数が昨年の2/3なのを考えると、なんかコストパフォーマンスがいいような…。
過去2回のバードフェスの来場者数は、2007年16,000人、2010年18,300人と比べても同じくらい。だいたいバードフェスはこの位なのかも。2日日程のフルサイズ自然史フェスの来場者数が、平均16,150人なのと比べても同じくらい。
そして出展団体数。
今回のバードフェスは、65団体。過去2回が、2007年57団体、2010年47団体なのと比べると増加傾向。といっても、過去4回のフルサイズ自然史フェスの出展団体数が、平均88.25団体なのと比べると少ない。ざっと2/3な感じ。
出展団体数が少ないと、会場に滞留しているように見えるスタッフがその分少ないので、会場が寂しく見える。でも、一方で出展団体数が少なければその分、壁や机の手配が楽になり、運ぶ手間も減る。運営側としては、出展団体数が少ない方が楽。楽な割には来場者に来てもらえるバードフェスは、パフォーマンスがいい感じがする。
講演会の様子。
最初の3回の自然史フェスのメインの講演会の入場者数は、250人越え。大入り満員で大変だった。でもその後は、100人割れもあって苦戦気味。
バードフェスに限って言えば、2007年は320人と過去講演会最高をたたきだしたが、2010年は97人と苦戦しまくり。それが今回は、230人とかなり好調。今回は、メイン講演会以外のシンポジウム2つも、167人・154人と好調。講演会系への入りが多かったのが、今回のバードフェスの特徴の一つかと。
その多くを聞いたけど、中身もよかったと思う。魅力的な講演会系企画を用意できるかどうかは、とても大切らしい。人を呼べる講演会とは、演者のネームヴァリューかと思っていたが、今回は若手研究者によるシンポジウムも人が入った。タイトルの魅力も重要らしい。
イベントの良さは、単なる数字に現れるとは限らないが、予算を確保して継続していくには、スポンサーに理解しやすい数字が欲しいのは事実。ってことでいくと、自然史フェスと同等の集客力を持つバードフェスは、魅力的な企画なんだろうなぁ。ってことは、少なくとも3年に一度は主担当が回ってくるけど…。
虫フェスとか、きのこフェスタとか、別のカテゴリーが出てきたら嬉しいけど、どうなんだろう? 他のカテゴリーとしては、ホネホネサミットがある。出展団体数がバードフェスのさらに2/3で、来場者数も2/3な感じ。虫フェスやキノコフェスタでも、この程度にはなるんじゃなかろうか?
最初、”アートテラー”と聞いて、なんじゃそら?と思った。所属か職業なんだろうけど、そういう会社名なのかな? で、その人の名前が、”とに〜”。もう意味が分からん。芸名かなぁ? 今日、ようやく全てが分かった。”アートテラーのとに〜”は素晴らしかった。
とに〜は、元々は芸能事務所所属の芸人さんだったらしい。当日もなるほどな舞台でしか着れないようなスーツめいた服を着ていた。芸人が掛け合いするなら、当然スタンドマイクね!と、前日の懇親会で冗談でしゃべっていた手前、本人は微妙に嫌がっていたけど、スタンドマイクを用意してみた。とに〜の相方は、今回は普通の鳥の研究者なので、そしてパワポの操作もあるので、二人でスタンドマイクの前に立って、という漫才風にはできなかった。が、一人ででもスタンドマイクの前に立つと、とに〜は妙に様になっていた。
そして、一声出したとたんから、客を引きつける。その直前の真面目な講演ではウツラウツラしていた人も含め、全員目を醒まし、とに〜の話に聞き入っている。さすがはプロは違うと思わされた。そして、掛け合いで上手にトークを進めていく。相方は、少し美術に興味のある鳥の研究者。とに〜は、美術はかなり詳しいけど、鳥はほぼずぶの素人。という訳で、とに〜は、聞き役に回って、話を引き出して、トークを進めていく役に徹している。その合いの手が、とても芸人さんっぽい。テレビ見てるみたい。そして、やっぱり聞いてしまう。客の注意を放さない感じ。プロはすごい。
あとで、聞いたけど、鳥に詳しい聴衆だったので、相方が先生役で、とに〜が聞き役に回ったけど。聴衆が美術ファン中心の場合は、むしろ立場を入れ替えて、トークを進めるらしい。
これで、このコンビ5回目の高座と言っていた。ネタは充分くれていて、それでいて関西向けの新趣向も盛り込まれている。二人ともパワポは知ってるけど、あとはほとんど打ち合わせ無しで、呼吸を合わせて進めているらしい。本当に芸人さんみたい。
とに〜さんは、このコンビ以外でも、呼ばれればアートテラーのお仕事に出かけるらしい。ピンでトークすることもあるようだが、むしろ専門家や先生との掛け合いを求められる事が多い様子。気難しい人間国宝の相手もしたことがあるらしい。
一度、うちのキノコ屋とでも、トークセッションの機会を作ってみたら面白いかも。という訳で、また別の機会にもお願いできると面白いと思った。
今日見た範囲では、面白い企画を盛り込んで、楽しいトークを繰り広げて、美術への興味を持たせ、美術館へ行ってみるきっかけを与える。アートテラーの仕事はそういうものらしい。実際、トークの後、美術館へ行って鳥の絵を見たくなった。竹内栖鳳って名前を覚えた。アートテラーの仕事は確実に効果を上げているらしい。
ファシリテーターといえば、そうかもしれないけど、トーク主体の感じは少し違う。コミュニケーターといえばそうだけど、笑いをとる感じが少し違う。サイエンステラーっていう職業の人がいたらいいな、と思ったりした。
てな話を聞いた。生物が動く事で、場所と場所が関係を持ち、構造化される。これって、キジバトの巣場所選択を考えてた時のテーマだった。複数の環境が、動物の移動によって関連づけられる。というのは、生態学の展示室をつくる際も、重要な生態学のテーマとして取り上げた。それを、東アジアを又に掛けての渡りの話でも聞くとは思わなかった。と思ってから、件の展示室で、ハチクマの渡りを取り上げてた事を思い出した。誰でも同じ事を考えるらしい。
高校生4人組がやってきた。グループでテーマを決めて調べるという授業の一環で、聞き取り調査に来たらしい。テーマはカラスの生態、サブテーマはカラスはどうして賢いか。サブテーマからして、微妙。14の質問を用意してきてくれたのだが、それもまた微妙。一番の問題は、何を持って“賢い”とするのか、基準・定義がまるでなされてないこと。当然ながら答えるためには、質問を明確にするために、まず質問し返さなくてはならない。面倒。
面倒なので、とりあえず、今までに何を調べたかを教えてくれるようお願いした。これまた微妙。文献はあたらず、ネットでちょこちょこっと調べてるだけ。玉石混淆のサイトの情報を適当に切り貼り。どの部分がどのソースかも分からない。切り貼りしてる者はむしろましかもしれない。例によってWikipedia。を無批判に引き写しという定番もあった。
まず“賢い”という言葉の定義・基準を考えろ。“賢い”というのは多面的な要素を含んでる。どの要素に注目するかを考えろ、と指導。
サイトで調べるなら調べるで、どの部分をどのサイトから引っ張ってきたかの引用を明示せよ。そして、参照日・参照サイト名を付けておくように指導(まとめて参照サイトのURLが並んでいるだけだった)。
で、課題のこなし方の指令書には、本を読むようにと書いてあるから、本を読むように。と指導。
質問に来た相手に、質問に答えず、指導ばかりした。で、オススメの本を3冊ばかり紹介。それを読んでも疑問があったら、またメールででも質問してね。
ってゆうか、ここまでは先生が指導しといてくれたらいいのに。
人生相談を受けるがらじゃないんだが、今日はそれっぽい話を聞かせて頂いた。もちろん役に立つコメントは差し控える。でも聞いていて思い出した事がある。それは大学院時代の指導教官とのやり取り。そうそう、そんなやり取りあるよね。
博士課程も裏表に達しようかというある年のクリスマス。大学の事務室前の廊下を歩いていたら、鳥担当の学芸員募集の張り紙があった。へ〜、そんなんあるんや。その時はそう思っただけ。あと一年かけて博士論文を仕上げるつもりだったので、応募することはまったく思いつかなかった。
でも、その足で、研究室に着くと、とある教官が応募せぇへんのか?と尋ねてきた。おお、応募資格あるなぁ。ここでようやく気付く。先輩諸氏を見ていると、何度も応募しては落ちてを繰り返して、ようやく就職するもののよう。それじゃあ、どうせ採用されないけど、練習のために応募してみよう。
というわけで、応募することにした。応募するには推薦書がいる。教授のところに頼みに言った。すると言われた事が2つ。博士論文はどうするんや? うちの研究室では推薦文は自分で書いてくるもんや。推薦文は後で書いて持ってくるとして、博士論文? どうせ応募しても落ちるけどなぁ、と思いつつ、採用されたら就職後ちゃんと書きます!と言ってみた。教授は薄笑いを浮かべながら、こう答えた。みんなそういうけど、書かんのや。それは知ってる。ハチのE藤さん、クモのY田さん、土壌動物のT桑さん。博士論文を書くと約束して就職しておきながら、書いてない面々が思い浮かぶ。でも、まあええわ。なんか分からんけど、教授のお許しが出た。本当にええと思ったのか、きっとこいつは書くだろうと思ったのか、どうせ受からんやろうと思ったのかは定かではない。
ちなみに後日、苦労して書き上げた自分の推薦書。教授に見せたら、速効で没にされた。で、追い返される。しばらくして、呼び出され、教授が書いた推薦文を、なぜか読み聞かせてもらった。誉めてるんだか、けなしてるんだか、よく分からない面白い推薦文だった。
そして、なんだかんだで現在に至る。結局、諸先輩方と違って、最初の応募で採用されてしまった。結局、諸先輩方と同じく、博士論文は書けずにいる。教授は、現在の姿を予見していたんだろうか?
ともかく、指導教官としては、博士課程の学生が道半ばで応募する際には、博士論文はどうするんや?と尋ねるのは、常套なのである。そして、推薦文でなんやかんや、やりとりするものなのである。通過儀礼と思って、頑張るだ。
当日配布物が納品された。そろそろバードフェスティバルが迫ってきた感じ。とはいえ、ここまで来ると、帰って忙しくないというか。もちろんこなすべき作業は色々あるけど、決断すべき大きなテーマはないし、心配することも天気と当日の客の入り。今さら如何ともし難い。となると、帰って心には余裕が生まれるような生まれないような。ドキドキしつつも腹をくくらないと仕方がない。不思議な心境。
で、フェスティバルでの担当が、企画物とアルバイト手配なので、今日辺りになるとちょっと仕事もなくなってくる。今日のお仕事は、講演会の講師さんとの調整、アルバイトの研修(1人、メインの研修日はフェス前日だけど、都合のつかない人に対応)、そして搬入にきた出展者さんと談笑。
3つの会場の内、2つは前日夕方からしか搬入できないが、メイン会場は1週間前から搬入可能。といってもそんなに早くから搬入に来る団体は少なく。ようやく昨日が1件。3日前の今日は9件。
割と手慣れた団体さんだし、大部分顔見知りなので、とくに手はかからないけど。一応、挨拶にフラフラする。とにかくちゃんとケアしてる感が大切。ってゆうか実際ケアしてるけど。調子に乗って、調査結果の展示にデータの追加をリクエストしたり。
明日は雨っぽいという話だったので、別働隊が表の看板を設置。出展団体の名札のスタンバイも完了。フェスティバルも10回目なので、事務局側も手慣れてきていて、細かい打ち合わせがなくても、ちゃんと作業が進んでいく。
初回に比べると随分楽になったなぁ。
鳥の名前を冠したおみくじが、出てくるのが「とりみくじ」らしい。分担して書かされた。せっかくなので、その鳥の生態に合わせた中身にしたいところ。
運勢:これはまあ以下の総合判断で
願い事:寿命であり、繁殖成功であるかと。
失せ物:食物や巣材などを探すときの様子かなぁ。
勝負運:他種との競争について書こう。
病気:寄生虫が多いかとか? 死亡率が高いかとか? あるいは死亡原因。
恋愛:つがい形成の話でしょう。
旅行:渡りですね。分散の話を混ぜてもいいかも。
仕事:繁殖成功度、あるいは繁殖行動の分担の話にしよう。
学問:記憶力や賢そうな行動で。
就職:生息場所選択、あるいは生息適地の多寡。鳥の種類によっては、動物園での人気度にするという手もあり。
金運:食物の分布、得やすさ。
幸運の鍵:個体数増加への助言を。
ハトとキーウィを書いてみた。なんか暗いお御籤になってしまった…。
【追記】
レア、シギダチョウ、カイツブリ、ペリカン、タカ、ネズミドリ、サイチョウ、キツツキを書いてみた。キツツキはかぶった。ヤツガシラは拒否った。
とりあえず、いつもと同じ時間に目が覚めた。でも、今日は休みの日。明日から週末にかけてはメッチャ忙しい。じゃあもう少し寝よう。再び目が覚めた。今度は起きよう。シャワー浴びて…、また二度寝。次起きても、まだ辺りは薄暗い。まだ夜明け前と思いこみたいが、実際はもう夕方。夕方まで寝ていたので、このまま一日寝ていたいけど、週末のイベントの準備で、今日中にしておかなくちゃならないことがある。仕方がないので、とりあえず職場へ向かった。で、職場で日の変わるちょっと前までお仕事。6時間は働いた。
それでもいっぱい寝たからリフレッシュ。時々はこんな日が必要。一日部屋で寝ていたら、かえって体調が悪くなる。首の後ろや目が痛くなり、薄く吐き気もしてくる。というわけで、夕方から軽くお仕事するくらいが正しい休みの日の過ごし方。まあ、もう少し早く仕事を切り上げて、帰ってきた方がいいと思うけど。
ビールの話をするみたい。
奴が来たのは、昨年の11月の終わり。一人では剥ききれないので、応援を頼んだけど、手伝ってもらったのは足3本。尻尾も頭も胴体も足1本も自分で剥いた。皮はそのままなめし液に漬け込んだ。皮の裏についた肉をとる余裕はないから、そのまんま。ほとんど皮膚に脂肪が付いていたなかったので助かった。皮以外の部分は、肉取りをする元気もないから、とりあえず放置。
後日、やはり肉取りする元気がないから、そのまま砂場に運んだ。首や足は並べてカバーした。胴体は面倒なので、ブルーシートに包んで放置。
年明け、皮はなめし液から出して乾かした。ひっぱって柔らかくしようとしたけど、柔らかくならない。皮の裏について肉をできるだけ取り除いて、表の日陰で乾かした。堅い板みたいになった…。
8月は皮の月。表に放置してあった堅い板になった皮を見ると、虫がいっぱい付いてる! カツオブシムシやカッコウムシ的なのが、皮の隙間に潜り込んでる。おおむね、肉を食べてるだけのようだが、このままでは皮自体もやばい。ということで、頑張って、追加の肉取りと虫取り。虫を取り切れない首と頭は冷凍して虫殺し。あとは、グラインダーかけたら、柔らかい皮になるかも。という所で断念。でも室内に取り込んだ。
砂場に放置していた脚や首や頭をチェック。もう少し腐らせた方がよさそう。ってことで、水漬けに(水漬けは団長がしてくれた)。
9月はホネ洗いの月。砂場に放り出していた胴体の骨を引っ張りだしてきた。ブルーシートに包んでおくというのは有効なようで、臭いはもれてないけど、中はほぼホネになっていた。これを洗う。微妙に肉が残っているので、追加で水漬け。しばらくして、再び洗う。洗う洗う。で、9月中に全部洗って、室内に干した。
10月はホネ乾かしの月。ほぼ乾いたけど、臭い。蹄が腐ってる。でも、確保したいので、臭いには目をつぶって乾かす。生乾きでカビが生えたけど、アルコールで拭いて乾かす。置いたあった脚のホネの中から、水が出てきたりしたけど、1ヶ月放置しておいたら、おおむね乾いた様子。でも、箱がない箱がない。1週間以上、機会を見て探した結果、ようやく手頃な箱がそろった。
11月はホネ片付けの月。見つけてあった箱に、ホネを詰め込む。梱包材を使い切って、買い足してもらって、また包む。そして、今日、やっとキリンのホネの梱包が完了。さて、台車に乗せよう。として、愕然とする。箱は、前肢、後肢、頭、頚椎、胸椎+腰椎+尾椎、肋骨+胸骨の6箱。前肢と後肢がやたらと重い。一人で箱を持ち上げるのに苦労する。そして箱が壊れそう。もう一つ愕然としたのは、頚椎が臭い。中に水が残っていて腐ったんだろうか? まあ時間が解決するか。
約一年でキリンの処理が終了。まだ皮は部屋の中に転がってるけど…。
大部分を処理を一人でした。初めての経験。キリンのことをいっぱい知ることができたと思う。そして、けっこうキリンが好きになった。とうぶん処理をしたいとは思わないけど。
先日触ったアオバズクは、捕まえようとすると、パチパチと嘴を鳴らして、威嚇してた。嘴をパチパチ言わせているのを見ると、キジバトのヒナみたいと思う。でも、これは少数派らしい。というのも、キジバトのヒナって、嘴をパチパチ鳴らすの?と先輩鳥屋さんに言われたから。
アオバズク以外に、フクロウもパチパチする。キビタキやコサメビタキもパチパチする。と教えてもらった。こうした鳥は、嘴が幅広く、威嚇でなくても空中で虫を捕る時にパチッと言わせてたりする。
それに対して、キジバトの嘴は幅広くないし、空中で虫を捕るような大技もできない。あまりパチパチ言わせるような嘴じゃないんだな。なのにパチパチ言わせるのは不思議。
キジバトは他にも不思議なことに、パチパチ言わせるのはヒナだけ。たぶん。思い出す限り、成鳥は嘴をパチパチ鳴らさない。たぶん。少なくとも、捕獲した成鳥は鳴らさなかった。
ヒナでもパチパチ言わせるのは、巣立ち前の大きな巣内ヒナ。すでに巣内で伸びをしたり、親が来なくても動くようになってるヒナ。たぶん。そもそも巣に近づくのは、標識の時だけだったしなぁ。充分に大きくなって、でもまだ巣立ってない時を狙ってたから、パチパチ鳴らしてたのも必然的にその日齢のヒナ。観察が偏ってるかも…。
一つ付け加えるなら、その頃のキジバトのヒナは比較的嘴が幅広。
幅広嘴は、威嚇の時に嘴をパチパチ鳴らす。という仮説はどうかな?
SNSを博物館でどう使うか的な文をいろいろ見せてもらった。みんな炎上ばかり気にしてる様子。
播磨灘岸の水鳥調査をスタートした。スタートは9月。水鳥が増えるのは冬。特にカモ類とカモメ類がメイン。でも9月時点では、どこに大きな群れが入るか分からない。
これが大阪湾なら、けっこう予備情報があるので、けっこう予測できる。ってゆうか、似たような調査したことあったし。播磨灘はさっぱり分からない。
9月時点で1日で回れたコースでも、寒くなってカモ類やカモメ類がメッチャたくさんの鳥が入る場所がいくつもあったら、1日に予定してる調査地を回り切れないかも。となると、調査予定が大幅に狂う。月内に調査地を全部回れるかけっこう心配。
9月時点では、12月以降の水鳥ピーク時の分布が予測するのは不可能だけど、11月になると話は違う。11月、カモ類やカモメ類の個体数が増加しつつあるタイミングであれば、もしかしたら、ピーク時の分布を予測できるかもしれない。予測できるかどうか自体、興味深いテーマな気がしてきた。
IFDを仮定するなら、密度が低い時は、”良い場所”を選ぶはず。”良い場所”はすなわち密度が高くなる場所かもしれない。あるいは、そもそも集合性の強いカモ類やカモメ類のこと。後からやってくる鳥は、単に他の鳥がすでに来てる場所に寄ってくるかもしれない。ともかく、仮説は、「11月時点でカモ類やカモメ類の群れがいる場所に、12月以降もカモ類やカモメ類の大きな群ができる」。けっこう当たってるんじゃないかって気がする。
ただ気になるポイントが1つ。陸ガモと海ガモは話が違う気がする。11月時点で、陸ガモは割と来ている。が、海ガモはまださっぱり。11月時点で陸ガモが集まる場所は予想できても、海ガモの大群が来る場所は予測できないかも。
で、要点はここから。海ガモがまだ来てなくっても、11月時点で海ガモの大群が来る場所は予測できるんじゃないかって思う。それは、海ガモの大群の来る場所に、一緒にいることの多いカンムリカイツブリやウミアイサを目印に。
姫路市の中川河口。カンムリカイツブリの10羽の群れがいた。ウミアイサも数羽浮いてる。このパターンは、淀川河口や甲子園浜に似てる。海ガモの大群が入りそう。来月が怖い。
9月から播磨灘岸をウロウロし始めた。明石市から姫路市東部をうろつくのは、今日で3回目。でも今日は今までと様子が違う。あちこちでやたらとハッカチョウに出会う。とくに明石市から播磨町で。港港にハッカチョウがいる感じ。ハッカチョウの本場なので不思議じゃないけど、先月と先々月はいなかったのに。なんかハッカチョウが、少なくとも海岸で目立つ季節らしい。この季節の漁港になにかハッカチョウを引きつけるものがあるんだろうか?
大阪湾岸をウロウロしてたとき、垂水から須磨でもちょくちょくハッカチョウを見たけど、せいぜい数羽までで、大きな群れは見なかった。それに対して明石のハッカチョウは少なくとも十数羽。数十羽の群れも見かける。面白いことにムクドリと微妙に混じってることもある。ムクドリと混じるのも大阪湾岸では見なかった気がする。
今日は、いっぱいムクドリを見たなぁ、と思いながらの帰り道。国道250号線を自転車で走っていたら、なんか小ぎれいな声がする。今日さんざん聞いたハッカチョウの声だ。あー、交差点の向こう側の電線にいっぱいとまってる。えー、思わず二度見。めっちゃいっぱいいる! 自転車を止めて、双眼鏡を出して見てみる。
時刻は、午後4時半頃。電線にハッカチョウとムクドリがいっぱい。まだ集まってきている途中のようだが、現時点でざっと数えるとハッカチョウ100羽にムクドリ30羽ってところ。ムクドリとハッカチョウがとまってる場所は微妙に違ってる。でも、これは塒前集合っぽい。
ってことは、ハッカチョウは集団ねぐらを作るんだ。それもムクドリと混じって。そういえば、大阪でムクドリの集団ねぐらを見てる人も、ハッカチョウの羽根を拾ったって言ってたっけ。
冷静に考えれば当たり前なんだけど、今までハッカチョウが集団ねぐらをつくるとは思ってもみなかった。それもムクドリと混じってとは。となると、俄然ハッカチョウの集団ねぐらが見たくなった。ムクドリとハッカチョウがどのように混じって、どんな規模の集団ねぐらつくるか。けっこう面白そうな研究テーマになりそう。
ムクドリよりもハッカチョウの方が、0.5回りくらい大きいので、良い場所をハッカチョウがおさえて、ムクドリが下とか端っこにいるのかな?
地球温暖化が問題になって久しい。地球温暖化による生態系への影響は、平均気温が高くなるだけに留まらない。地球温暖化の進行プロセスの中で、局所的には気温の低下や不安定化をともない、さらには天候の不安定化ををもともない、局所的豪雨の頻発、竜巻の多発、台風の大型化などが生じる可能性が高い。実際、ここ数年の日本では、過去に例がない規模の大雨がしばしば降っており、各地で大きな災害を引き起こしている。竜巻の発生も珍しくなくなり、極めて勢力の強い台風が何度もやってくるようになっている。
こうした多面的な地球温暖化の影響の中で、局所的な大雨に注目すると、それは河川の大増水を引き起こしている。河川の増水は、必然的に河川に生息する魚類、水生昆虫、甲殻類などに影響を与えるだろう。一般的には、少々の増水があっても、河川生態系は元の状態に戻る。むしろ、その河川でよく起きる規模の増水に対応できる種のみが河川に生き残り、河川生態系を形作っていると考えられる。ところが、いまだかつてない大増水が頻発すると、今までの河川生態系の構成種が生き残れない自体も生じる可能性がある。
本研究では、以上の着想に基づき。近い将来(できれば一年後)、大増水を頻発しそうな紀伊半島とかの河川を10本くらい選び、毎月、魚類、水生昆虫、甲殻類のサンプリング調査を実施する。3年以内に大増水があれば、大増水の影響を把握する調査に切り替える(ってゆうか自然に切り替わる)。3年以内に大増水がまったく起きなければ、大増水が頻発するようになる前の、現状を把握するための調査を実施したと言い張る。
てな、科研費を申請したら、通らないかな? 交通費、サンプリング機材、ソーティング・同定の人件費なんかをつんだら、3年で500万円は超えてしまうかな。
久しぶりに天王寺動物園に行った。年に数回は行ってるのだが、休園日だったり裏だけだったり。開園中の表は、久しぶり。といっても、3年前には行ったな。ただ、その時は台湾からの客人の案内だったので、好きな動物を好きなように見るという訳にはいかなかった。その前となると、10年くらい前、ホネホネ団で行ったっけ。
とにかく久しぶりの表の天王寺動物園であった。天王寺動物園はどんどん変わっていっていて、それは知っていたつもりだったが、今日改めて見てみたし、面白かった。
水中を横から見れるカバの展示。複数種が一緒にウロウロしてるサバンナコーナー。サイもライオンもゾウもジオラマ風のコーナーになっていた。造作にコストをかけるのは昨今の流行なんだろうか。動物がいて、名前があって、動物の解説が付いてる。のみならず、その動物が暮らしていた本来の環境の解説が、けっこうあちこちにある。残念ながら、その展示パネルは、ほとんど誰にも省みられてない感じ。ゾウの展示コーナーへの導入部分には、木の上にヘビやサイチョウの模型が飾られている。そこそこよくできてるから、そこそこお金がかかっているだろう。でも、誰も見ていない。生きた動物の魅力は強力。解説パネルや作り物はなかなか太刀打ちできない感じ。申し訳ないが、コストパフォーマンスが悪いと言わざるを得ない。
もう一つ、変わった気がしたのは、動物の世話を開園時間中に行ってる感じなこと。前からそうだった? 何時にどこでどんな事をするのかの掲示もされてるらしい。積極的に動物の世話を見てもらおうというのは、最近の方向性じゃないかな。カバの世話はとても面白かった。水をまいてると、カバが陸に上がって行こうとする。飼育員がダメっと通せんぼする。あきらめたカバに近づいて、頭をなでてあげる。カバが口を開ける。歯磨きしてあげる。頭をポンポンとされるだけでも、カバは嬉しいらしい。やがて、陸上に餌を置いて飼育員さんが退場。カバが陸に上がって、もしゃもしゃ食べ出す。こんなに動くカバは初めて見た。一方、もう1頭のカバも陸で何かしてた。で、水の中にジャッバーン。ちょうど水の中を横から見ていたので、水に飛び込んだカバを水中で見れた。なぜか口を開けていて、水圧で顔がグシャグシャ。般若顔のカバを初めて見た。
タカ類コーナーでも、餌やりをしていた。小型のコンドル達には、ヌードマウス1匹と、10cm角の肉のブロック1つ。自分の分を温和しく食べる子が多い中で、2羽のクロコンドルだけはメッチャ盛り上がっていた。片方が早食いで、早々に自分の分を食べて、相手のを横取りに行く。取られまいとする相手との間で、とっくみあいのケンカ。
世話をしているシーンは面白い。飼育員とのやりとり、何かを食べているところ。複数個体が入っていると面白い。個体間のやりとりがあるから。とにかく、動物がよく動くと面白い。
でも、檻の中をグルグル回ってるだけのドールは、見ているとむしろ寂しくなる。コンドルも奥から手前に飛んできては、走って奥に戻って、再びこっちに飛んでくる。これもちょっと哀しいけど、コンドルが飛ぶシーンが見られるので、面白かった。まだまだ動物たちが楽しく動いている仕掛けをつくる余地はあるように思った。
今日はサークルで、羽根企画。舞台は地元の植物園。昨年だかに某服部緑地に行って羽根拾い。と思ったら、たいした羽根が拾えず。それなら地元の方がよっぽど楽しいわ。と思っての企画。確かによっぽど面白かった。
スタートしてすぐ、博物館の裏でヤマシギの羽根を拾った。最初は1枚。自慢してたら周辺で次々見つかり、まとまって落ちているのまで見つかった。風切羽もいっぱい落ちていたので、たぶん1羽殺されたんだろう。とにかく目につくヤマシギの羽根を、みんなでほとんど拾ってしまった。
その後、ユーカリ林の辺りでアオバト、二次林でトラツグミ。と、なかなかの大物が次々と見つかる。盛り上がる。と思ってたら、二次林の中を飛んできて、林床に下りた。ヤマシギだ!と後から追いかけてくる者がいる。下りたヤマシギは地面を走り、再び飛び立った。その後をオオタカが追いかけていく。
いや〜、いい物を見た。それに羽根拾いも盛り上がった。その後は、モズの羽根を拾ったり、キクイタダキを見た程度で、再び同じような道を戻ってきた。で、さっきも通った林内にヤマシギの羽根が落ちてる。?さっきは見のがしたかな?と思ったら、羽根の散乱発見! これは絶対見逃すはずがない。ということは、我々がさっき通った後に、ここでヤマシギが羽根を抜かれたってことになる。それはもしや、さっきオオタカから逃げてたヤマシギ?? とにかく、再び目につくヤマシギの羽根を、みんなで一通り拾ってしまった。
午後は、植物園で植物の観察会があった。その一行が帰ってきた。こっちに気がつくと羽根を見せに来る人多数。みんな手に手にヤマシギの羽根を持っている。あ〜、我々が拾った残りカスを拾ったな。と思ったけど、尾羽とか風切羽が混じってるおかしいな。どこで拾ったか聞いてみた。ユーカリ林って。そこは午前中に行ったけど、ヤマシギの羽根の散乱なんてなかった。こんなにたくさん見逃すはずがない。さらに1羽のヤマシギが食べられたのか? それとも2羽目が2ヶ所で羽根をむしられたのか?
ともかく、今日、植物園では少なくとも2羽のヤマシギが死んだらしい。1羽目もどうせオオタカだろう。オオタカはどうしてヤマシギばかり狙うんだ? ヤマシギが見られなくなるじゃないか!
【追記】
11月7日。ヤマシギが2羽来ているという話をカメラマンからうかがった。まだヤマシギがいたとは…。
今日は、小学生の理科の授業を博物館でやるという企画。博学連携というと一部では、もはや珍しくもない合い言葉だけど、遠足とか社会見学ではなく、通常の教科の授業の一部を博物館でという試みは、まだまだ珍しいらしい。ってことで、今日は小学4年生が、関節や歩き方をテーマにした授業。要はホネを使った授業を、自然史博物館でやってみようということ。
その手伝いを依頼されたのは、今年の春だっけか、夏だっけか、その頃。授業企画案を見せられて、いろいろコメントをして、それっきり音沙汰なし。授業の本番日程が迫ってきたのになぁ。と思った今月初めに連絡。日程を調整して、ようやく打合せをしたのが、一昨日。以前見せてもらった案から変わってないし。もう時間もないからコメントを蒸し返すのは断念して、大筋はそのままに。でも、細部はいろいろコメントした。
形態や行動の意味を、子どもに問うても、たぶん明確な答えは、こちらが打ち出せない。実物のホネを触ってもらう場面は、学芸員の指導のもとにして欲しい。そして、何より、私は同時に2ヶ所に存在できない! タイムスケジュールを調整して、なんとか形に。コメントを反映した採集の授業企画案が届いたのが、昨日の夕方。それから準備して、今日の午後が本番。
そう。授業の大きな流れと、タイムスケジュールを相談するだけでいっぱいいっぱい。どの場面で登場するかの指示はもらったが、なんとなくどんな感じの解説をして欲しいかは聞いた。が、具体的に何を話すかは打ち合わせていない。どんな段取りで、登場して話を振られるかも、ぶっつけ本番。不安がいっぱいなまま、本番を迎えることに。
授業にやってくるのは、2クラス。実習室と展示室で、それぞれのクラスが同時並行で別のプログラムの45分授業を受ける。最初の45分の後、10分休憩して、入れ替わって再び同じプログラム。
2ヶ所のプログラムのどちらにも登場することになっている。最初の10分は、実習室でアライグマの説明。次の20分は、実物の標本を触ってもらいながら、アライグマの手足の関節の説明。そして移動時間なしで、展示室で動物の歩き方(とくに踵を地面に付けるかどうか)についての解説10分。
先生との役割分担の段取り、アライグマの何を説明するか、どんな順番でどの関節を取り上げるか、どうやって実習室を抜け出して、どのように展示室に登場するか、そして展示室で何を話すか。すべてはアドリブに任される。うまくいくとは思えない。メッチャ不安〜。
●実習室にて
とりあえず子どもらに触ってもらえるアライグマのホネと皮を準備。そして見せて説明するための本剥製と頭骨。アライグマの説明には、これも必要だろうとタヌキとアナグマの本剥製も追加。
先生からどう話を振られるのかなと思っていたら、いきなり丸投げ。ええ〜。と思いながら、まずは10分、アライグマの紹介。紹介内容は、どんな仲間か(本剥製3体を使って)、何を食べるか(頭骨を見せて、そして農業被害)、おまけでアライグマが日本に定着した経緯(ラスカルの話、大阪での生息状況)。
で、続いてホネを触って、足の関節の話。まずは、肩甲骨を見せて、これは何のホネだと思う?と訊ねる。2クラスとも、答えは耳のホネ。耳にホネはないねん〜、でつかみはOK。あとは股関節、肩関節、肘関節、膝関節を順にホネを組み合わせて確認してもらう。遠目に見せてもどのホネとどのホネをどう組み合わせればいいか分からないらしい。仕方がないので、5斑に分かれているのをグルグル回って教えて歩く。助手はいない、先生はホネを知らないので頼りにならない。5斑が限界。
で、20分たったら、本剥製は触らないように、毛皮は丁寧に触ってね。と言い残してダッシュ。
●展示室にて
展示室に付くと、そく出番のはずで、どうやって入るんだろう?とドキドキしていたが、実際にはプログラムをおすので、しばらく出番を待つことができる。陸上哺乳類の3つの歩き方、ってゆうか踵を上げてるか否かという一連の話を、骨格標本を見せながら、ワークシートを仕上げながら進める。で、一通り話が終わってから、学芸員登場。もう全部話されてるから、話にくい。踵を付けてない動物でも休憩の時に踵を下ろしていたり、踵を付けて歩く動物でもダッシュする時は踵を上げたり。って話をしてから、ここまでのプログラムで使われていないオットセイ、ウサギ、カンガルー、ゾウの話を付け加えてみる(ウサギが意外と難しい)。そして時間があれば鳥の脚の話も。
全体的プログラムについて言えば、実習室での内容と、展示室の内容がいま一つ繋がってないのがネック。実習室でアライグマのホネや関節を見たのなら、展示室でまずはヒトのホネを見て、あとは色んな動物の関節を見せたい。展示室で歩き方を考えたのなら、実習室では展示に出ていない動物のホネを見せて、さらに歩き方の話を続けたい。
今回の場合、2クラスを交互に入れ替えたので、話を聞く順番がクラスで逆。そういう意味では2つの授業があまりリンクしてなくてよかったかも。
研究者の世界の端っこにこっそり暮らしてるんだけど、なぜか見つかって投稿論文の査読をしろって言ってくる雑誌がある。この世界では、査読を頼まれれば、可能な限り引き受けるというのが暗黙の了解。その裏には、おまえも投稿したら査読してもらわなくっちゃならないんだから、おまえも査読を引き受けろって作法がある。近頃、まともに投稿論文を書く余裕もなく、データがたまっていく一方、仕方がないから他の人にデータを提供して論文書かせているという体たらくなのに、査読はさせられる。書かないのに、読まされる。なんか不条理を感じる。
てなことはさておき、引き受けてしまったら、真面目に査読しなくちゃならない。でも、査読は常に自問自答の繰り返し。どこまでダメ出しすべきか、どこは譲るべきなのか。分かってるつもりで、けっこう難しい。
方法の記載が不充分なら、もちろんダメ出し。
結果の示し方が間違っていたら、もちろんダメ出し。
結果から導かれない結論・考察を展開していたら、もちろんダメ出し。
でも、
データの解析が不充分なだけなら、それが決定的でない限りは、アドバイスする程度。
さらに、
考察が間違ってはないけど、不充分な場合は、悩んだ末に放置。それは印刷されてから、必要なら文句を言うべき筋合いだろう。という判断。
他の人はどんな基準で査読してるのかな?
ほらあの、踵を地面につけて歩く、踵を上げて指だけで歩く、さらに上げてつま先だけで歩く、っていう区別。なぜか、その区別を考える羽目に。そして、それが動物の暮らしにどうつながるかまで考えないといけない羽目に。なんとなく思うほど、区別は明確でなく。なんとなく思うほど、動物の暮らしにどう関わっているか明確でない。
踵をつけて歩く哺乳類でも、走る時は踵を上げることが多い。ということは、きっと踵をつけて早く走るのは難しいんだろう。でもそれは、歩く時まで踵を上げてる理由にはならない。より早く走るには、踵を上げた姿勢を整えていった方がよくって、普段から踵を上げてる方がいいのかもしれない。
逆に、踵を歩く時付けてる哺乳類には、木登り上手が多い気もする。かといって、踵をあげてるグループが樹に登らないって訳ではない。まあ、足先を蹄にしてしまっていると、なかなか木登りは難しいようだが。
踵を上げたグループの中には、さらに足を上げて、つま先だけで蹄で歩くグループがいる。こちらは、足は走るためにのみ使うと踏ん切ったグループと言えそう。なんせ、手足でつかむというのを放棄している訳だから。
などと考えつくのもここまで。さらに色んな事を思っても、必ず同時に例外を思いついてしまう。ウサギやゾウなど、単純な3区分にそもそも当てはまらない哺乳類もいる気がする。
史上初のイトゴカイの観察会に同行させてもらった。
集合場所には14人もが集まった。3〜4人でボソボソとやるかと思ってたので、ちょっと意外。ただその多くはシジミ採りや魚釣りが目当てだったようだが。
出発した一行は一路淀川右岸の干潟へ。イトゴカイは泥っぽい場所にいるとの事で、まずは下流側の入江っぽい場所へ。
イトゴカイの採集の仕方を教わって、さっそく採集開始。ようは泥を1mmメッシュのふるいに入れて、泥をこして、石とかを取り除いて、残さをじっと見て、赤っぽい柔らかい物を探す。イトゴカイはメッシュに絡まっていたり、丸まっていたりする。ふるいがなかったので、目の細かい白い水網でやってみた。問題なく採集できる。むしろ色が白くて見つけやすいかも。
何度も繰り返していると、イトゴカイが複数採れる時とまったく採れない時があるのに気付く。どうも粒子の小さな泥を狙った方が採れる。網の中では、底より上の方に付いてる。イトゴカイは簡単に泥と一緒に水中に舞い上がり、粒子の小さな泥と一緒に溜まるんじゃ?
で、一人にジャブジャブ歩いてもらい、その後ろから舞い上がってる泥をすくってみた。1匹だけ採れた。
泥をすくって、こしてると、ヤマトシジミがゴロゴロ採れる。大きなのだけを選んでも、すぐに晩のシジミ汁の材料は整った。
昼食を食べた後、午後は上流に移動し、爆弾池跡で再び採集。こちらはさらに泥っぽく、足がなかなか抜けない。歩けない。でも、足下だけで、いっぱい採れた。イトゴカイ屋さんは嬉しそう。
採りながら、いろいろ教えて頂いた。
昨年12月に引き続き、2回目の伊勢湾への鳥見遠征。今回も優秀な地元ガイドさんのおかげで、お目当ての鳥をバッチリ見ることができた。案内頂いた場所は、おおむね昨年と同じ(一番南の金剛川河口にはいかなかったが)。
まずは、津なぎさ町から安濃川河口までの海岸。ミヤコドリがいる!と最初は1羽のミヤコドリで盛り上がった。が、安濃川河口には80羽ほどものミヤコドリ。こんなにたくさん見たのは初めて。妙にテンションが上がり、数え始める。最初は80羽を超えたが、数えるたびに減っていく。一緒にいてるウミネコとちょうど同じくらいの大きさで、ウミネコの背後に入られるとすっぽり見えない。かろうじて尻尾とか脚とかで存在確認。そして混み合っているとどこからどこまでが1羽のミヤコドリか分かりにくい。ミヤコドリのカラーリングに由来している効果に違いない。とにかく、ミヤコドリは数えにくいという事がよくわかった。
続いて、安濃川河口の北の海岸。ここが白塚の町屋浜! ここで拾った海鳥やスナメリの死体をたくさん寄贈頂いているので、妙な感慨がある。ここではミユビシギに盛り上がる。今日は少ないんだそうだが、数十羽の群れが汀をウロウロしている。そこそこ波があるのに、かかんに引き波を追いかけていき、嘴を砂にさして何か食べたと思ったら、寄せ波で慌てて戻ってくる。波に追いつかれそうになると、軽く飛んだり。とにかく忙しそう。忙しくて気にしてる暇がないんだろうか。離れた場所の堤防から見ていたら、十数羽の群れがどんどんこっちにやってくる。あれよあれよと言う間に、5m以内の距離で熱心に採食。こちらに気付いたら、離れていくが、再び近寄ってきたり。目の前で、忙しそうに採食するミユビシギを堪能できた。
お次は、雲出川河口。冬と違って、大量のカモの群れはいないなぁ。とぼんやり思っていたら、みんなが急に忙しそうにし始めた。今日のお目当てのオオアジサシがいるらしい。言われて見ると、沖合にささっている棒ごとに1羽ずつオオアジサシがとまってる。ちょっと遠いけど、嘴はなるほど黄色い。飛び立つと、アジサシ類にしてはゆったり飛ぶ感じ。でもカモメ類とは違う。遠目で一人で見てオオアジサシと判定できるかは微妙。オオアジサシを見ていたら、コミミズクは飛ぶし、ハヤブサは飛ぶし、けっこう忙しい。
いったん雲出川河口を後にして、海岸べりの池に向かう。一つには大量のカモ類が入っていた。アメリカヒドリとヨシガモが入ってるというので探す。ヨシガモは分からなかった。もう一つにはツルシギとセイタカシギ。
で、再び雲出川河口。今日のメインはオオアジサシなので、納得がいくまで見ておかなくては。さっきより潮がひいていて、オオアジサシは沖合の中州にユリカモメと一緒に下りている。オオアジサシの体長はユリカモメとあまり変わらない感じ。ただ短足で細身なので、ユリカモメより小さく見える。遠目でも大きさである程度分かりそう。
オオアジサシを堪能し、播磨灘で見つけるぞ!と密かに心に誓って帰ってきた。
播磨灘の周りを見渡してみると、兵庫県南部側には、大きな河川がいくつもある。漁港もあるけど、おもに河口を調べて回ってる印象が強い。淡路島には、大阪湾側にも播磨灘側にも、あまり大きな河川はない。でも、小さな河口の横に漁港というセットが多い感じ。で、四国側の播磨灘岸。河川が少なく、漁港ばっかりめぐってるイメージ。
今日は、四国の播磨灘岸の水鳥調査の2回目。漁港ごとに、それなりにカモメ類がいる。でも、100羽を超える場所は限られ6ヶ所程度。漁港にいるっていうより、漁港周辺のテトラポッドにいることが多い。海岸を走りながら、テトラポッドに注意していなくちゃならないので、ちょっと面倒。今回、カモメ類が集まっていたテトラポッドが、これから冬中ずっとカモメ類が集まるのならいいなぁ。
種類は、淡路島に引き続きウミネコが多い。そこにセグロカモメとオオセグロカモメがそれなりに混じる。ユリカモメは極めて限られた場所にしかいない。やっぱり淡路島に似てる。カモメはまだ季節が早いんだろうな。
そして、カモ類はほとんど海岸にいない。これまた淡路島に似てる。
この季節がこんな感じなのはともかく、気になるのは、これから冬になってどうなっていくか。ウミネコが減って、ユリカモメが増えるのか。ユリカモメ増えず、ウミネコは減らずなのか。大阪湾で言えば、前者は湾奥部、後者は湾口部。播磨灘は、どっち? あるいは大阪湾の湾奥部・湾口部という区分け自体が適用できない?
場と結びついた記憶は、覚えやすいらしい。でも、1回では記憶の定着は甘いらしく、2回目に赴いても、思い出す風景・道があれば、さーっぱり思い出さない風景・道もある。というわけで、今日は淡路島の播磨灘岸めぐりの2回目。
風景は一通り覚えている気がするけど、どこがどこだか、順番が頭の中で整理できていない感じ。今回で、頭の中がけっこう整理できた気がする。1回目はなんだかいーっぱい巡った気がしてたけど、今回は少し整理されて有限の場所をめぐった気がする。
で、先月の鳥の分布についての記憶は曖昧なんだけど、なんとなく先月ウミネコが集まってた場所に、今日もウミネコが集まってた気がする。そして、そこにセグロカモメやオオセグロカモメが加わった感じ。これから冬になっても、同じような場所にカモメ類は集まる。と予想。冬になってきて、ウミネコが減って、ユリカモメやカモメが増えるか。それが、これからの注目ポイント。
そう言えば、カモ類は、カルガモが数羽いただけで、さっぱりいない。これは、大阪湾岸と似たようなもの。どうやら淡路島の海岸には、カモ類はいないものらしい。
自然史系の博物館系施設なら、どこでも冷凍庫に鳥の死体がたまってるはず。とは思うけど、本当にどの位たまってるんだろう?
それは、今後どうなるんだろう? これって博物館学的課題だよね。
現在の蓄積量、毎年入ってくる量、毎年処理できてる量、処理の内訳(標本化と寄贈と廃棄ってとこ?)が把握できるだけでも個人的には面白い。標本化を誰がどのように担っているかも知りたいポイント。
現場把握だけでも興味深いけど、対策を検討して、試行して、検証までしたら、バッチリ。問題は対策。当然、実現可能な、時間的にも経済的にもコストがかかり過ぎないプラン。複数の対策を比較検討する展開がかっこいいかも。
もちろん科研費申請の話。
今日は、漁港で美味しい魚を堪能する企画。だったはずが、やっぱりというか、もやしんでは龍神様を隠すことが出来ず、雨天中止。悔しいので、打ち上げならぬ、残念会。その席で、酔っ払った動物研究室の面々で、数年後に予定してる瀬戸内海展について相談した。重要なことが決まったので、忘れないように記録しておこう。
まず、領海法に関わらず、紀伊水道は瀬戸内海に含めないことになった。鳥でもそうだし、どうも魚やベントスでもそうらしいが、紀伊水道は他の瀬戸内海とは異質で、外洋性要素が強い。紀伊水道を含めると、瀬戸内海のイメージが大幅に変わってしまう。
それに、紀伊水道は、さらにその後に控えている紀伊半島展に残しておきたい。
もう一つ重大な合意というか、確認されたこと。それは、頑張らないと、瀬戸内海展と大阪湾展は、ほとんど同じになってしまう、ということ。ぶっちゃけ、大阪湾展と同じ展示に、瀬戸内海展のタイトルを付けても成立してしまう。
みんなで大阪湾展にはなかった瀬戸内海展の展示を考えてみた。鳥では、カンムリウミスズメやオオミズナギドリの繁殖地。海浜植物もいろいろ増えはする。でも、それは端役たち。大きな要素では、カキの養殖とか、塩田とか?
塩作り企画とかもいいかな。
で、他には? というところで、酔っ払い達は違う話に。酔いが覚めてから思うに、鳥関係では、アビ漁を大きく取り上げたらいいかも。他に何かないかなぁ。
ぶら下がってるクジラのホネに、スズメが集まってる。夏の間はいなかった気がする。秋になって集まりだした。何しにきてるんだろう?
その様子は、春に巣場所を見つくろっている感じに似ている。ってゆうか、同じみたい。巣場所の候補地っぽい場所に出入りしているし。秋にも巣をつくることもあるというけど、なるほど秋にも巣場所の候補地周辺をウロウロするものらしい。
クジラのホネの方は、スズメに営巣されないように、すき間を埋める努力がなされているのだけど、スズメは手強く完全に排除するには至ってない感じ。やっぱり、巣場所の候補地をめざとく見つけては、入り込んでいる。ただ、努力自体は無駄ではないようで、クジラ本体で営巣しようとしているスズメは減っている。で、クジラを断念したスズメは、クジラがぶら下がっている屋根のすき間を、これまた目ざとく見つけて利用しようとしている様子。
来年の春には、クジラに新たなお友達が加わる。また新たな闘いが始まる予感。
今日は自転車で姫路市からたつの市の海岸の水鳥調査。まだカモメ類もカモ類も少なくて楽勝。
カモメ類は、ウミネコがまだまだ多く、セグロカモメが少し混じる。ウミネコはまだまだ多いのか、このままずっと多いのかが気になるところ。一方、ユリカモメがさっぱりいない。まだ季節が早いとはいえ、ユリカモメの大群が入る場所にはすでに多少なりといてもよさそうだと思うけど。あまりユリカモメの群れが入る場所はないのかな?
カモ類は、カルガモとヒドリガモが少しいるだけ。と思っていたら、大津茂川河口にある埋立地の小さな池とその周辺にだけ、コガモとオナガガモ。市川ってたくさんカモ類が入ったと思ったけど、河口には入らないのかな?
あとは、サギ類3種とカワウがいるだけ。そうそう、先月もそうだったけど、市川河口にはカンムリカイツブリ。
このままカモメ類もカモ類も少ないままならいいなぁ。でも、海ガモ類が本格的にやってくるのは、12月頃からかなぁ。
まあ、大阪なら樹がたくさんありさえすれば、鳥はそれなりにたくさん来る。特に渡りの季節には。まあ冬にも。夏は厳しいけど。
とは言え、さらに工夫すれば、さらにいろんな鳥が来るかも。どうしたら面白いかな。
鳥を呼ぶなら、採食環境や食物を用意するのが常套手段。エサ台や水場をつくるなんて興醒め。その代わりにするなら、
・果実のなる樹木を植える。すでにいろいろあるから、今さら大きな効果はないかも。
・虫が増えるような樹木を植える。といっても、すでに虫はいろいろいる気もする。
・ミミズが暮らすような土壌を育成する。といってもヤマシギやトラツグミはすでに来てるし。
・草地をつくる。といってもノビタキはもう来てるけど。セッカやオオヨシキリ誘致となると、規模がなぁ。
・池の魚を増やす。といっても、すでにカワセミはいるし。
・カエルなど様々なが暮らす田んぼをつくる。と言っても、サギ類が来るだけかな? 充分広ければ、ケリがくるかも知れないけど、規模の確保はなぁ。
とまあ、新たな何かを付け加えるのは、なかなか難しい。最後の田んぼ案は、ある程度の面積確保できればいいと思うけど。
もう一つ考えられるのは、巣場所やねぐら適地の確保。巣箱の設置なんて邪道。ってゆうか、シジュウカラ、スズメ、ムクドリが入るだけ。というわけで、別の策を考えるなら。
・池の島に大木があれば、オオタカが繁殖しないかなぁ。と思うけど、どうだろ。
・充分大きな、土崖があればカワセミは繁殖しそう。
・ヨシ原のような湿地をつくれれば、カイツブリやバンの繁殖の期待が。
もう思いつかない…。
もしかしてだけど、長居植物園はすでにけっこう良い線行ってるのかも。
先月、皮剥き。今日、皮を洗った。おかげでモモイロペリカンをじっくり見れた。皮を洗う時というか、乾かす時は、皮剥きとは少し違った角度から皮を眺められr、皮剥きの時とは少し違った発見がある。先月と今日に気付いたことをまとめておこう。
剥いてて気づいたのは、
下顎はただの輪っかで、その間にべろーんと弛んだ皮が付いてる。喉から首上部前側の皮に連なった皮は、そのエリアの食道とも一体化している。その途中に小さな舌。舌骨は短く、頭骨に届いていない。代わりに舌骨が入る筒みたいな筋肉みたいなのが頭骨の後ろまで回っている。
眼窩は大きいけど、眼球は小さく、眼窩の中に筋肉で浮いてる感じ。眼窩と眼球の間に隙き間があるってのは初めて見た。
足は、元全蹼目らしく、ウ類と同様、指が4本とも前を向いていて、すべての間に水かきがある。ウ類に似てるならあるのかな?と思ったけど、頭骨の後ろの三角の骨は探したが見つからなかった。
胴体と皮の間には泡のような構造があるみたい。おかげで、とても剥き易い。皮下に脂肪はいっさいなし。空気の断熱効果で、保温のための脂肪は必要ないってことかな? ただし尾の周辺だけは大量の脂肪。
洗った皮を乾かしていて気づいたのは、
首の羽根は短く柔らかで、ビロードみたい。一見では羽根には見えず、むしろ毛のような感じ。で、喉から続く、正中ラインには、少し長めの羽根が生えていて、皮がたるみ気味。ビローンと伸びるためらしい。
腰の皮脂腺は、その周囲に短くて堅い羽根が密生していて、明らかに周囲とは違ってる。ってゆうか、その羽根のさらに周りは、羽域になってない。
翼上面の羽根も楽しい。次列風切の羽根は一枚一枚模様が違ってて、すぐに並べられそう。小翼羽は、大きい方から色が、白、黒、白をなってる。これはどのモモイロペリカンもそうなのかな? 大雨覆はまあ普通なんだけど、中雨覆は小雨覆と区別が付かず、細く長く、大雨覆を覆っている。
茨城県のサギのコロニーを調べてるお二人が訪ねてきた。大阪のサギのコロニー事情を尋ねに来たんだと思う。知ってる事は伝えたけど、役に立ったかは疑問。でも、こっちは色々教えてもらった。
茨城県と大阪府で何が違うって、とにかくコロニーの規模が違う。茨城県には数千羽規模の大きなコロニーがいくつもあるのに、大阪府はせいぜい数百羽レベル。数百羽レベルなら個体数も巣の数も、カチカチと双眼鏡で見て数えられるけど、数千羽だとそうはいかないらしい。数が多いってだけでなく、平面的に広がっているので、横からでは見えないんだと。で、ラジコン飛行機にビデオを付けて、動画撮影。空からの画像をつなぎ合わせて、そこに写ってるサギの数を数える感じ。白いサギは数えやすいけど、小さめで白くなく、樹に隠れやすいゴイサギは誤差が多そう。白いサギも、ビデオでは種類が分からないから、別途出入りしているサギをサンプリング調査して、シラサギ類をその比率で割って、個体数・巣の数を出しているそうな。
そしてそもそも、サギ類の種組成が違う。大阪府のサギのコロニーで多いのは、圧倒的にアオサギ、そしてコサギとゴイサギ。ダイサギは少々、近頃アマサギはほとんどおらず、チュウサギは極めて稀。
一方、茨城県では、一番多いのがチュウサギ。ついでゴイサギ。あとはアマサギ、ダイサギ、コサギ、アオサギが団子状態。ただアマサギやコサギは減少傾向で、アオサギは逆に増加傾向。
もともとアオサギは関東では、海岸部に少しいた程度で、内陸で増えてきたのが比較的最近らしい。でもって、この2年くらいダイサギも増加傾向あるという。
アオサギやダイサギの増加傾向は、大阪府と茨城県で共通してる。ただ、大阪府のアオサギは1980年代から増えだしていたし、ダイサギも5年くらい前から増えてる気がする。大阪府の方が少し先行している感じ。
アオサギは、小さいコロニー(時には単独営巣まで)をつくる傾向があるというのも、大阪府でも茨城県でも共通。このアオサギの傾向が、他のサギを引きつけて、小規模のコロニーが増える結果を招いているというのが、茨城県の主張。
まあ、同意できるんだけど。最近アオサギが入ってきた茨城県でのコロニーの動態はそれで説明できそうだけど。昔からアオサギが繁殖している西日本でその説明が成立するかは微妙。昔からアオサギはいるのに、この40年ほどの間に、大阪のサギのコロニーは、規模が小さくなり、数が増えている。これをアオサギが先導しているとしたら、アオサギの性質が変わったとしか思えない。
今日の午後は、エランドの皮の処理。机の上に広げて、皮の裏についてる肉や脂肪を出来るだけ取り除く。一年前までは処理したことのある一番大きな皮がエランドだった。大きい皮だなぁと思ってたもんだ。でもこの一年で、ラクダやキリンの皮を
処理した。先々月には、同じように机の上にラクダの皮を広げて同じ作業をした。その経験と比べると、エランドにあまり驚かなくなった。というか、ラクダに比べればこんなものって感じ。
哺乳類の大きさを比べるには、頭胴長や体高、体重などを使うのが普通。でも、皮剥きしてると、剥いた皮の面積が一番実感が湧く。そしてこれは表面積ってことになる。
頭胴長や体高などは、種内や近縁種同士など、相似形の哺乳類を比べるのには簡易で有効。でも、形が全然違う哺乳類比べには、必ずしも適当じゃない。一方、体重は、摂食や排泄などによって変動が激しい。体積で比較というのも面白そうだが、体積を量るのは難しい。そう考えていくと、表面積はけっこう有効な大きさ比較のパラメータに思える。
エランドって、シロクマと同じくらいの大きさやね。とか。
梅田のスカイビルの麓の林にミゾゴイが登場。という話を聞いたのは、数日前。昨日になって、そのミゾゴイを撮影に行くんで、専門家っぽくコメントして欲しい。とマスコミから依頼。取材に行ったって、もういないんじゃ?
と思いつつ、OKした。
今日、ミゾゴイの画像を持っていくからコメントしてくれ。と、電話。え〜、撮影できたん?! やむを得ず、テレビに出演することに。
ミゾゴイについて、答えろって言われても、一般的なことはともかく、そんなにミゾゴイに詳しいわけじゃなし。とりあえず予習でもしておこうと、ググってみてると、とある本がヒットした。その名もずばり『ミゾゴイ』。この本持ってる! いつぞやかの日本鳥学会大会で売っていたのを買った! というわけで、かっこうのアンチョコ本を発見。それで、分布域や食性などを予習して、収録に備える。
やってきた某公共放送は、2人組。カメラマン兼ディレクターの方と、照明兼音声さん。ただ、カメラマンは新人で、照明さんはベテランらしく、照明さんに相談しながら、アングルとかを決めている。
で、ようやく収録開始。幻の鳥と言わせたいらしいが、大阪の大きな公園では、少ないながらも毎年春と秋に出現するような鳥。謎の鳥やけど、幻の鳥ではない。と、強調。繰り返し、分からん事だらけという点も強調。放送でどう処理されるかは知らないけれど。
梅田でミゾゴイといえば、どこかはすぐに分かる。カメラマンが集まりそう。迷惑な自体になるかもしれないけど。そもそもマスコミに取材を依頼したのが、管理者側。カメラマンが集まったら、むしろ喜ぶんだろうか?
ってゆうか、明日までいるとは限らないし。すでに1週間近くいる事自体がけっこう珍しい。まさか飛べないってことはないよね?
今日は、年に一度、消防署に行く日。消防署は、体格のいい若い兄ちゃんが多い。けっこうやんちゃな雰囲気で、ちょっと苦手。で、寄り道はせず、目的地の4階へ直行。
午前9時からって聞いていたのに、午前9時前にすでに始まっていた。出だしは6番手に甘んじたが、こちとら視力検査はめっぽう速い。なんせ裸眼は全然見えないから、何にも見えませんの一言で、一瞬で終わる。メガネをかけても、まあ見えるのは限られてるし。
そんなこんなで、二人抜かして、4位でゴール。ゴールしたのはよかったけど、今年は途中でのダメージが大きかった。
自転車を飛ばして乗り付けて、汗が流れるままに計測するのは、やめておいた方が良さそう。気の小さな者は、とたんに食生活に気をつけようと、心に誓う。さらにすごい数字をたたき出しても、平然と今までの生活を続けている勇者達をちょっと尊敬してしまった。
明石市から姫路市東部にかけての海岸の水鳥調査に行ってきた。けっこう上手に回れるようになったと思う。
先月初めて巡った時は、とにかく土地勘がないので、地図と首っ引き。地図にないのに橋があったり、地図ではいけそうなのに行き泊まっていたり。行ったり来たりの繰り返し。その上、調査地画像をという事で、写真をパチパチ撮りまくり。とても時間がかかった。
でも、今日は違う。なにより前回ほど写真を撮らないってのもあるが。前回徒歩だと時間がかかったので自転車に切り替えたというのもあるが。なにより多少なりとも土地勘が芽生えてきた。前回の調査の後、調査地を思い返しても、いろんな場所がごっちゃになって、どこがどこやら思い返せなかったのが、2回目に現地に行ってみると先月の記憶がよみがえる。この道は行き止まる! ここには新たに橋がある! こっちから回った方が早い! 先月の学習内容を、今日復習してる感じ。先月行かなかったルートを、今日は行ってみたりして、復習はばっちり。
そして、三度目には長年通ってるかのように、すいすい回れることだろう。
1998年に続いて、2014年に都市の自然展を開催予定。10数年ぶりなので、同じ事をやってもバレない気もする。などと思いながら、1998年の展示解説書を見返すと、なんか物足りない。この物足りなさは、なんとかしたい。なんとかしよう。まずは特別展解説書から考えよう。
パラパラと解説書をめくって、思うのは各人が自分の得意なネタをテンでバラバラに書いてる感じ。当時を思い返せば、編集担当に全体をしきる力量がなかったんだなぁ、ということかと。これは今回も危ういかも。
という根本的な問題はさておき、都市の自然への視点として不満があるのは、
・大阪の話ばっかりで、海外どころか他都市への参照すらほとんどない。
・都市の自然を、都市環境の特性とからめて論じられていない。
・都市の自然といえば、変化がキーワードだと思うのに、変遷を扱っているのは、長居公園だけ。
この辺りをきちんと処理できれば、それだけでけっこういい解説書になりそうな気がする。展示に関しては、さらにアイデアと目玉が要りそうではあるが。巨大ごきぶりホイホイと「血ぃ吸うた廊下」では、人は来ないだろうなぁ。
業今日は休みの日。そして本当に休んでしまった。休みの日に休むのは当たり前。なのだけど、本当に休むと何故か罪悪感。なんて貧乏症なんでしょう。
で、休みの日に何をしたかというと、寝てた以外は、何をしたっけ? 思い出すのは、ヌカ床の世話をした程度。じゃあヌカ床の話をしよう。
近頃、ダイエットに凝っている。炭水化物を減らすダイエット。という訳で、米をあまり食べなくなった。おかげで、米櫃には蛾が発生し、ヌカ床には乳酸菌以外の菌がはびこった。
開けるのが怖くて、さらにヌカ床から遠ざかった。それを数ヶ月ぶりに開けてみた。中にはいったい何が…。
と引っ張ってみたが、結果的にはたいしたことはなかった(当社比)。表面は、乳酸菌以外のカビや細菌が猛威をふるったんだろう。白っぽく少し固まったバイオフィルムに覆われていた。が、さすがは乳酸菌。塩分濃度が高い中の方は、乳酸菌の天下。ただ、ちょっと妙な臭いが加わっているので、雑菌くんたちも紛れ込んでいそうだが。ともかく、環境が厳しいほど、乳酸菌は耐えても、他の雑菌くんたちは生き残れない。という信念のもと。
・表面のバイオフィルム周辺のぬかを除去。
・トウガラシと塩を大量投入。
という定番の処理をほどこした。とくに当分の間は、毎日掻き回すようにしよう。ってことで、茄子と胡瓜も投入してみた。
【捕捉】
翌日、胡瓜を出して食べてみた。塩がきつすぎて食べにくい。そしてヌカの味に雑味が混じっていてまずい。完全復活にはしばらくかかりそう。
特定の種のカモが、どんな池にいるかを予想するのは難しい。とある原稿を書くのに、日本での研究例をいくつか調べたけど、さっぱりすっきりしない。せっかく調べたから、分かった範囲を記録しておこっと。
どんな湖沼やため池にカモがいるかは、昔から多くの人の興味をひいてるんだろう。日本だけでもいくつか研究例を見いだせる。古くは信州大学の羽田大先生。湖沼のカモ類の棲み分けの話をしたかったのだから、まさにピッタリのテーマ。でも、たぶんあまり種ごとの明確な傾向は見つけられなかったんだろう。貧栄養・中栄養・富栄養と湖の水質と、陸ガモ・潜水ガモ・アイサ類というカモ類のグループとの関係を見いだしたに留まる。この研究は、大きな湖沼で行っているので、休息場所+採食場所という2つの要素の混じったカモ類の生息場所選択を調べてることになるんだろう。
一方、香川県や奈良県周辺や千葉県のため池を調べた研究がある。こちらは昼間にどのため池にどんなカモがいるかを調べているから、大部分はカモ類の休息場所選択を調べているに近そう。それが、明確な傾向を見いだしにくくしてるんだろうなぁと思わせる。休息場所にそんなに強い選択性はないんだろう。で、他のカモがいる場所に集まってるだけなんだろう。
というわけで、ある程度大きなため池で、人の活動からの距離が近すぎず(かといってまったくないのも嫌らしい)、岸が斜めったり島があったり休息しやすい場所がある。てなため池が選ばれてるような、ゆるい関係性が見出されるに留まる。
で、個々のカモの種は、どんなため池を選んでいるかという話になると、さらに結果は曖昧。環境とうまく相関を見出せているケースの方が少ない。やっぱり休息場所選択だから…。ってことではないかと。
でも、コガモのいる池は抽水植物があるとか、給餌してたらオナガガモが多いとか。それなりに傾向はあると思う。意外と、ちゃんと調べられてないってだけかなぁ。
ちょっと遅めだけど9月のまとめ。なんと言っても、3年にわたって毎月通っていた大阪湾岸の水鳥調査が大団円を迎えた。ほぼ、あまちゃんと時を同じくして。そして、播磨灘岸の水鳥調査が始まった。
大阪湾岸の調査には4日かかる。播磨灘岸の調査には、5日もかかる事が判明。けっこう調査に追われる感じだった。その上、鳥学会大会に参加し、干潟合宿に参加し。いったいいつ仕事してたんだろ。
さらにルーティンの近所のため池調査に、大和川の水鳥調査。さすがに長居公園の果実調査のスタートは10月にずれこんだ。
でも、ちゃんと11月のバードフェスティバルのポスター・チラシは手配できたし、プレス発表も終わった。
充実した月だったと言っておこう。原稿は書けなかったけど。データ入力も解析も進まなかったけど。そういえば、鳥学会大会では、集めたデータを他の方が解析して、面白い結果を出してくださった。他人に押しつけるという新しいフェイズに入ったのかもしれない。
今日のお仕事は、大阪府北部の某所へ昼に行って、寿司を食べて、ネコと遊ぶという簡単なもの。実質的に無為に一日が過ぎていく。この忙しいというのに。
そう言えば、昨年の今日も、無為に一日を過ごした。もしかしたら、来年以降も毎年、この日は無為な一日になるのかも。
昨年の今日は東京だった。朝一番で大阪を出て、東京へ。東京タワーにほど近い某所で一日を過ごした。本を読むでもなく、インターネットも無く、ほんとにボンヤリしてるだけだった。きれいなお姉さん率が高いなぁ、と思ったのを憶えている。
日が変わった直後の深夜に待機は終わって、解散した。ホテルで寝て、翌日朝に大阪に戻った。もうすぐ、その時間だなぁ。
今日遊んだネコは、昨年のインターネットの今頃に初めて出会った。今日久しぶりに会ったら、昨年と名前が変わっていて面白かった。キジトラのネコは、すべてその名前かい。
人懐っこいネコなので、一年ぶりの4回目程度の出会いなのに、普通に遊んでくれた。他にネコは2匹いるのだが、片方は遠目に目が光ってるのを見ただけ。もう1匹は影も形も見せてくれなかった。