(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2008年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2010年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2011年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2012年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
2013年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2014年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
進化の話をしてたはずやった。でも、進化ってだけでは幅広過ぎて、イメージしにくい。系統の話、進化プロセス、結果としての多様性。いろんな要素が混じってる。
で、生物多様性を生み出すプロセスとしての進化を取り上げることに。進化の話から生物多様性の話にシフトした感じ。それが前回。
今日は、生物多様性の話をしてるはずやった。でも生物多様性って言葉、認知度低いらしいなぁ。いろんな生き物が話題にあがっても目玉が絞りにくいなぁ。もっと分かりやすく絞らんと…。
そこで萌蔵が、某卵コレクターとのやり取りを紹介した。たまご展やりましょうよ。たまごで、生物多様性語れるよねー。大抵の進化からの多様性テーマは、たまご絡みで展示できそう。タネも胞子もたまご括りでいいよね−。あれよあれよと言う間に、たまご展をすることになった。
たまごは可愛いから、いい感じ。何が見れるか分かりやすいので、広報しやすくお客さんも来そう。ただ、鳥が中心的になるのが、ちょっと…。また来年もかぁ。まあ毎月、展示テーマが変わってきてるので、来月また変わるかも。
昨年9月までは大阪湾、この一年は播磨灘。毎月、海岸の水鳥を調査している。冬の間は忙しく、他のことをしてる余裕はないが、夏場は鳥が少なく、けっこう余裕。ついでに別の生物の調査もできる。昨年の4月から6月は、大阪湾の海岸植物で盛り上がった。今年の春は、あまり海岸植物ブームはなかったのだが、先月末から海岸植物ブームが再来。今月は鳥の調査の合間や、その後に海岸植物を探している。前回のブームは砂浜中心だったが、なぜか今回は塩湿地が注目されてる。前回ブームの時は、採った植物を袋に入れて持ち帰っていた。が、今回は泊まりがけの調査もあり、押して持ってこいと言われている。仕方がないので、新聞紙とダンボールを持って歩き、採った植物を新聞紙にはさむことになってる。今日からは、自転車の荷台に使うゴム紐が投入された。
やってみて初めて分かる。新聞紙に上手に植物をはさむのは、とても難しい。とりあえずサイズ合わすだけで四苦八苦。
ヘビの研究が専門のガッパが京都から来襲。ヘビの食性を報告した文献を探しに来たらしい。関西圏で、ヘビの食性についての報告が載りそうな雑誌があったら教えて〜、という「ちょっとしたお願い」が来たので、博物館に所蔵している国内雑誌のリストを送りつけてみた。すると、ガッパが来襲したというわけ。
ガッパは子分を連れてやってきた。それから夕方まで、昼食以外の時間は書庫にこもっていた。思いのほか真面目だなぁ。夕方まで二人がかりで、ひたすら雑誌のページをくって、ヘビ関連の記事がないか探したらしいが、ようやく1/5が終わっただけ〜。といってガッパは去っていった。明日も子分が来るらしい。
帰る際に、ガッパといろいろ話をした。もっぱら20年ほど前の大学での話。むかしは自由放任が売りだった大学も、今はせちがらく、せせこましくなり、管理が行き届いているらしい。残念だなぁ。
日本で一番放任主義だった大学の、一番放任主義だった学部の、一番放任主義だった教室の、一番放任主義だった1講座。H高教授って、好き勝手に喋ってるだけの授業をして、レポートを見もせずに単位をだして、あとは女子大生の肩にすぐ手を伸ばす。ってだけだったという点で、ガッパと認識が一致したけど。自由放任を貫いたって点だけでも、尊敬できるかも知れない。
そうそう。ガッパには先頃、某高槻市のあくあぴあ作成のヘビ冊子を監修してもらったが。あの冊子はよくできていたと、珍しく誉めていた。正確だったし、ヘビについて説明するときに便利って。両棲爬虫類学会で売ったら、よく売れるかも。
この秋〜冬は、大阪府内のムクドリの集団ねぐら情報を募集中。今年は、ムクドリイヤーなので、初夏のムクドリ繁殖分布と対をなしての、集団ねぐら調査。いや、単にムクドリの乱舞というのを一度見てみたかったからとも言う。ついでにムクドリが集まるのは見たこと有るけど、調査したことはないし、大群の乱舞は見たことがない。
その他にも、近頃駅前など繁華街に集まって、問題になるムクドリのねぐら情報は集めておいた方がいいとか。そもそも駅前にねぐらができることが増えているのかを知りたいとか。ハッカチョウが混じって寝る可能性があるので、ハッカチョウの生息状況調査につながるとか。いろんな要素もあって始めたムクドリの集団ねぐら調査。実は9月はじめから開始してるのだけど、まださっぱり実質的な調査ができていない。で、今日からがんばろう!って訳。
もし夕方、ムクドリの集団がいたら、是非以下の要領でお知らせを。
◆調査地域:大阪府
◆調査期間:2014年9月1日〜12月31日(1月まで延長の可能性あり、2015年度の継続の可能性あり)
◆対象種:ムクドリ及びハッカチョウの集団ねぐら
(ハッカチョウは独自の集団ねぐらを形成することも、ムクドリの集団ねぐらに混じることもあります。)
◆記録項目:種名、観察日、観察場所(所番地まで詳しく)、観察者名、集まっていた場所(樹木なら分かれば樹種)、集まった個体数(およそでいいので、可能なら)or集まっていた木の高さと本数。
和歌山市加太の四国山にタカの渡りを見に行ってきた。この場所に来るのは、実に20数年ぶり。前に来たのは、関西空港ができる前。飛行機の進入コースと、タカの渡りコースが交錯するんじゃないかとアセスメント調査が入った時、担当したのが四国山だった。タカが近くをいっぱい記憶があって、また来たいと思っていた。でも、車がないと朝一番に来るのが難しいので、機会がなかった。
20数年ぶりに来られてよかった。
記憶通りに、タカがけっこう飛んでくれて、近くでも見れて、けっこう満足。
で、展望台から駐車場に下る途中。一緒に行った人が、ここ前にも一緒にタカの渡りを見に来たねー。と言った。関西空港の埋め立てのために無くなった山の跡を見た記憶があるし、そこにカゴメのトマト温室があるのも覚えがある。と。
もしかしたら20数年ぶりの四国山ってのは間違いかも…。
2009年の年末、千葉県の海岸に大量のクロガモの死体が打ち上がったらしい。2人の方から、その死体を送って頂き、長らく冷凍庫に眠っていた。冷凍庫を整理していたら、相次いで箱を発掘したので、クロガモ祭を執り行うことを決定した。
ちなみに長らく冷凍庫に入れたままになっていたのは、ただでさえカモは脂肪が多くて処理が面倒なのに、それが大量にあるなんて!ってことだったと思う。祭を開催して、処理を他人に押しつけよう、…もとい、分かち合おうというわけ。
昨日と今日で発掘してきたクロガモは、10羽。と思ったら9羽だった。1羽はビロードキンクロで驚いた。仮剥製に出来るのは9羽の内、7羽。2羽は羽根のサンプルとホネにするしかない。残念なことにビロードキンクロも仮剥製にはならなかった。
たくさん並べると色んな事に気づいて面白い。クロガモのメスは5羽。鼻孔の中が黄色いのはともかく、鼻孔周辺も様々な程度に黄色くて面白い。
足を見ると、第2指の内側にも水かきがはみ出してる。他のカモではあまり見たことがないと思う。
ネットで教えてもらってから、実物で確かめて感心したのだが、雄の最外の初列風切の形が面白い。内弁にものすごい極端な段刻がある。先端1/4くらいで、急に細くなる。雌にも段刻はあるけど、ここまで極端じゃない。
今度は、ビロードキンクロを大量に並べて観察してみたいな。
なぜか特別展の標本点数を数える係であるらしい。野鳥の会会員だからだろう。マスコミから展示点数についての問い合わせがきたら、自分で数えたりせずに、こっちに訊ねてくる。仕方がないので、ここ数年毎年展示点数を数えてる。もちろん主担当でもある「ネコと見つける都市の自然」展も自分で数えるつもりだったのだけど、忙しさにかまけて放ってあった。会期も残り1ヶ月をきった今になってようやく数えてみた。これでマスコミからの問い合わせも大丈夫。
というわけで、標本点数である。地学標本は数え方がわからない、生品は増えたり減ったりする、模型・レプリカは標本と認めない。というわけで、カウントから除外した。魚・コウガイビルなどの液浸標本、貝類は、それぞれ瓶や箱ごとに1カウント。
脊椎動物 哺乳類 11点
鳥類 33点(内、2点は鳥の巣)
爬虫類 9点
両生類 1点
魚類 11点
節足動物 昆虫 2303点
クモ 5点
甲殻類 8点
軟体動物 貝類 100点
扁形動物 コウガイビル 50点
菌類 21点
植物 59点
(計) 2773点
ちなみに靱公園のセミの抜け殻は、81825点あるので、これを合わせると84598点となる。
てっきり、昨年の大阪湾展の方が多いと思ってたんだけど、今年の方が多かった。やはり昆虫は数を稼げるって話。
昨日、淡路島。今日、四国。播磨灘岸の水鳥調査。のついでに、海岸の植物を見て回った。狙う環境は、砂浜、岩場、塩湿地。中でも、マイプチブームの塩湿地が一番狙い。砂浜や岩場はそこそこあるけど、塩湿地は限られる。塩湿地探して歩いた感じ。
結局、淡路島にはろくに塩湿地は見つからず。四国には河口を中心に数ヶ所見つけた。ちなみに塩湿地認定基準は、ハマサジやハママツナが生えてること。ちょっと循環論法。
交野市のくろんど園地から、ほしだ園地を歩いた。ナラ枯れが蔓延してる。ある程度以上の太さのナラは、近い将来すべて枯れるんじゃなかろうか。
で、気になるのは、一通りナラ枯れた後のこと。どんな林が残り、それはどんな林に“再生”していくんだろう? そして動物相はどう変わるんだろう?
ニホンザルの皮むきをした。ニホンザルめっちゃ可愛い。ほかのマカクも並んでいたけど、ニホンザルがダントツで可愛い。何より、皮が薄くて、毛がフワフワ。一番触り心地がいい。ニホンザルの耳は丸いけど、他のマカクには尖ってる方が多い。
ヒトと似てはいるが、むしろ似てるだけに違いが気になる。どうしてヒトには陰茎骨がないんだろう? 尻ダコは、ヒトにもあった方が便利そう。サルのはメッチャ鼻ペチャ。なぜヒトの鼻は高くなったの?
そんな家が兵庫県にあるらしい。うらやましい。
庭の木で寝ていた鳥の写真を見せられた。カワラヒワだと思うんです〜、と言いながら見せられた写真に写っていたのは、間違えようもなくツバメ。これのどこがカワラヒワに見えるのかという点はさておき、庭木でツバメが寝てるんですか??
近くに巣があるわけではないらしい。そもそも8月半ばの話らしい。写真で見るにツバメは幼鳥。数は3羽だけだという。
こんな話は聞いたことがない。そして、これはたぶん重要な観察なんじゃないかと思う。すなわち、営巣後、独り立ちした子ツバメは、すべてが大規模な集団ねぐらに合流するわけではなく、少なくとも一部は小集団で木などで寝ることもあるってこと。
ちなみに、3羽とはいえ、集団は集団。つまり、我が家の庭にはツバメの集団ねぐらがあるんやで〜、と自慢出来ることになる。いいなぁ。
昨日の海跡湖調査は、とある島に出かけた訳で、同時に島の生物相調査でもあった。鳥はもちろん、両生爬虫類も、哺乳類も調べなくっちゃ。という事は完全に忘れていた訳だが、浜を歩いていると、足跡がある。明らかにシカの足跡。そこで哺乳類を調べなくてはならないことを思いだした。そうや、哺乳類を探さなくっちゃ。で、下を見ながら歩いていると、シカの糞がいっぱい落ちてる。少しだけイノシシの足跡も見つけた。手頃な休耕田にカヤ場があったので、カヤネズミの巣を探したが見つからず。
そう言えば、季節変化が激しい鳥と違って、哺乳類は季節をあまら問わなくて、調査しやすそう。真面目に取り組もうかな、とけっこう決意した。
ちなみに両生爬虫類も調べなくちゃ!ということは、海跡湖のはたでタゴガエルを見つけて思い出した。そうだ!両生爬虫類も調べるんだった。
心残りは、そのタゴガエルを採り逃したこと。
瀬戸内海のとある海跡湖の探検隊に同行した。地図で見つけて、所有者の許可をもらって、今日はれて調査の運びになった。目的地までの道はないので、道の果てから1kmほど徒歩。1kmの藪こぎと、1kmほどの海岸強行軍の二択を迫られた結果、全員一致で海岸を行くことになった。それが正解だったかは分からないけど、片道1時間かかった。思いのほか潮位が高く、太腿まで水につかった。涼しくて気持ちよかったけど、ジーンズは潮を吹いた。
苦労しつつも、楽しみにしていた海跡湖調査だったが、海跡湖自体はさほどでもなかった。でも周辺には不思議な塩湿地が広がり、塩湿地な植物がいろいろ見られた。
ほとんど人がこない浜には、いろんなゴミが打ち上がっている。帰り道に浜を歩いていると、アカニシの貝殻が落ちている。アカニシ貝殻コレクターさん用に一つとって帰ろう。それにしても、とても立派なのが落ちている。これならイイダコ漁に使えるよな。と、ふと見ると、ひときわ立派なアカニシの貝殻が、大量にヒモでつながってる。イイダコ漁の蛸壺だ! 大喜びで集める。45リットルの袋いっぱいぶんある。けっこう重い。でも嬉しい。
袋に入れた大量のアカニシを背に負って、再び太腿まで水に浸かって、来るままで戻った。途中ちょっとぶつけたけど、貝殻は割れてなかった。アカニシは丈夫だなぁ。
ずっと貝をゆでてる。昔の貝屋は、殻だけを標本にしてた。今の貝屋は、中の肉も液浸標本に。つまり貝を殻と身に分けないといけないんだな。それには煮るのが一番。携帯ガスコンロと、小さい鍋を持ってきていて、夕食と風呂の後、ずっとゆでてる。他のメンバーがくつろいでる中、ちょっと可哀想な感じ。
ゆでるだけじゃなくって、中身を抜いてる。二枚貝も巻き貝も。巻き貝の先っぽだけをお湯につけると、身が中に逃げ込まないので抜きやすい。というのは、本当だろうか?
今日から3日間、岡山県の干潟調査。初日は笠岡。カブトガニの繁殖地として国の天然記念物に指定されてるので、地元のカブトガニ博物館に行って、学芸員さんに干潟観察に入っていい場所を教えてもらって出発。
干潟観察では、専門家はシャベルで掘って、貝とかを探しまくる。我々素人は、まずは干潟の鳥をカウント(これが本業なので)。そして、打ち上げの海藻や木の枝やゴミをひっくり返して、海浜甲虫探し。それから、海浜植物をチェック。で、ある意味ルーティンは終わり。暇なのでベントスを探し始める。干潟表面はその頃にはチェックされ終わってる感があるので、人と違ったものを見つけるべく、転石をひっくり返して下に引っ付いている貝をチェックしていく。石の下側には、小さい珍しめの貝がいることがあって誉められたりするのだ。他に潮上帯も狙い目だったりする。
今日は公園で鳥の観察会。秋の渡りの途中に立ち寄った鳥が狙い。狙い通りセンダイムシクイ、エゾムシクイ、キビタキ、オオルリ、コサメビタキとムシクイ・ヒタキが各種勢ぞろい。さらにサンコウチョウまで出た。が、さほど盛り上がらず。かろうじてカワセミが出てくれたから良かったようなものの。出なかったらどうなっていたことか。
昨日は3人、今日は2人。博物館実習生を受け持った。
昨日は、夏休み恒例の仮剥製の脚に標本ラベルをくくりつける作業。おおむね一年の間に作成した仮剥製。標本ラベルは作成して、翼にはさんだまま乾燥さしていたのを、このタイミングで整理する。
だいたい午後の前半で終わることが多いのだけど、昨日は一日かかって終わらなかった。最初は、実習生の作業が遅いのかな、と思ったのだけど、どうもそもそも量が多いらしい。
今日は、昨日の仮剥製に標本ラベルを付ける作業の続き。付け終わった後は、大きなビニール袋に包んでの冷凍室に放り込む準備。さらに洗って干してあったラクダのホネに、標本番号を書き込む作業。そして乾かしていたキリンの脚の骨を収蔵庫に片付ける作業。
色々と断片的な作業になってしまった。でも、気になっていた標本が、いろいろ片付いてありがたい。
それにしても、今回の博物館実習生は10人だけど、内、女性は3名だけ。かつては女性が9割を占めていたのに、今回は男性の方が多い。博物館実習業界で何が起こったのだろう? 性別にかかわらず、学芸員資格をとってもたいてい役に立たないのにね。
例年、夏と秋の2回、博物館実習を受け入れている。昨日から夏の部の博物館実習が始まった。日曜日までの5日日程。初日の昨日はオリエンテーション。10月の秋の部から担当することになっているので、1日なにをやってるのか見学した。まあ研修ってこと。
考えてみれば、博物館実習のオリエンテーションを見るのは初めて。代々の担当者しか知らない一子相伝みたいな秘伝があるに違いない。それを受け継ぐべく見学したのだけど、まあいろいろ考えさせてもらった。
オリエンテーションって、ちょっと室内で話をしたら、展示室を自由に見学させて、あとはバックヤードを案内。ってイメージだったんだけど。思いのほか案内が長い。プログラムはこんな感じ。
09:30 挨拶、配布物を配る、実習生の持ち物確認。たまたま通りかかった館長にもあいさつさせる
09:45 座学1(初代館長から地方独立行政法人までの沿革、学芸員、収蔵資料)
10:30 (休憩)
10:45 館内ツアー1(研究室、書庫など管理棟部分)
11:15 座学2(普及教育事業、広報、博物館連携)
11:45 展示室ツアー1(地域自然誌展示室)
12:00 (昼休み)
13:00 展示室ツアー2(第1〜第5展示室)
14:15 展示室ツアー2(ネイチャーホール)
14:35 (休憩)
14:45 館内ツアー2(収蔵庫)
15:45 実習ノート記入の後、解散
全体的には散漫な印象が強い。担当者のこだわりの部分での説明が妙にストロングで、博物館活動全体への目配りが少なめ。展示室ツアーでは、来館者向けの解説と、博物館学的な解説の違い(展示作成の意図とコスト、メンテナンスの問題などへの言及)が明確でない部分が多い感じ。あと、明日からどんな作業をすることになるのか、どんな気持ちで臨んで欲しいのかという、そもそものオリエンテーションがなかった気がする。
と、ダメ出しをしまくりながら見学していた中でも、一番気になったのは、すべりまくるギャグだろうか。自分が担当の時は気をつけなくては。
ちなみに実習生たちの実習ノートには、あの眠い沿革の話すら好意的に書かれていた。単位のためとはいえ、寝ないで聞いていたとは感心である。
来年は進化がテーマの特別展。大きなテーマなので、今年の特別展が始まったとたんチームを組んで、検討に入った。で、今日が3回目の会議。やっぱり性選択も入れないとね。と言うと、リアクションがいい。心の中で、しめしめ今まで出番のなかったフウチョウが展示できるぞ。
そこからなぜか、心はフウチョウのダンスに。フウチョウみたいな衣装を着けて、フウチョウダンスしたら楽しそう。と言う発想にとらわれた。あずまや建てて、その周りに青い物集めて、アオアズマヤドリ求愛ごっこも面白いかも。各種ニワシドリの人間大あずまやつくってみる?
こういうの鳥だといっぱいあるけど、他の動物でも出来ないかな? と思って思い出した。クジャクハエトリだ!
そこから今度は頭の中は、クジャクハエトリの手旗ダンスでいっぱいに。クジャクハエトリダンスでPV作ったら楽しそう。
で、会議はどうなったんだっけ?
昨日は午後から巨椋干拓地へ。車で走りまわって鳥を探してる人たちに置き去りにされつつ、歩き回って鳥を見た。と言っても、午前中にここでシギチを見たと言う情報を教えてもらい、iPhone持ってる人にナビしてもらいながら、目的地へ。
スタート地点は、近鉄京都線の向島駅。巨椋干拓地のほぼ北東端。目的地は久御山町。巨椋干拓地のほぼ南西端。めっちゃ通り気がするけど、ナビによると5km程度。ぜんぜん歩けるやん。と歩いた。結論からいえば、めっちゃ遠かった。
他の参加者もブーブー。いやぁ、主催者でなければ、こちらもブーブーいいたかった。巨椋干拓地には何度も来てるけど、こんなに端から端まで歩いたのは初めて。
現地に着くと、当然ながら戻らざるを得ない。行きはナビに従ったが、だいたいの位置関係は分かったので、帰りは適当に歩いて戻った。おかげでセイタカシギが出現したらしい。歩くのに一生懸命で気づかなかったけど…。
そして帰りは宇治川によってツバメの集団ねぐら観察。今度は巨椋干拓地の北端まで制覇。距離的には10km程度しか歩いてないんだけど、どうしてこんなにさまよった感があるのかなぁ。
先月、特別展が始まった。と思ったら、もう会期の半分が終わった。あまり盛り上がってない…。その一因は、雨。かも。なんせ週末の度に雨。一度は台風までやってきた。でも台風来なくてもたいして人は来ないから、やっぱり失敗だったんだな。
と、残念なことはさておいて、8月をまとめておこう。
まずはルーティンのため池調査、大和川調査、播磨灘岸水鳥調査は無事完了。そろそろカモ類やカモメ類が増え始め、ちょっと時間がかかるようになってきた。
都市の自然調査プロジェクトの名残で、特別展が始まったらネコの尻尾調査に本腰を入れる予定が、なぜか忙しくさっぱり進まない。ってゆうか、暑すぎてネコもあまり見当たらない。本腰は涼しくなってからかなぁ。
8月は行事が連発の月。だが、幸か不幸かツバメのねぐらと、ホネの標本作りは台風で中止。室内実習が中止っていうのはめずらしい。と2つ減ったけど、教員のための博物館の日、ジュニア自然史クラブのミーティング、特別展の招待講演、標本同定会、カラスはかせと行事には事欠かなかった。
先週は立教大学で国際鳥類学会大会(IOC)が開かれていたけど、1日も参加出来ず。何が悲しくて委員会出席だけのために、東京日帰りしなくちゃならないんだろう。
ってわけで、忙しくしていただけで、意義の少ない。進展のない1ヶ月だった気がする。
草地屋さん選定、瀬戸内海で見つけたら誉めてもらえる海浜植物4種。ウンラン、スナビキソウ、ナミキソウ、ハマニガナ。すでに大阪湾から姿を消して、あるいは元々なくて、珍しい。ってのもあるが、北方系の種で、北日本には多く、日本海側にはけっこう南まで分布してるけど、瀬戸内海では少ない種が気になるらしい。
こちとらは、ビロードテンツキとかケカモノハシとかの砂丘ものとか、今や墓場にしか残っていないと噂のハマビシとか、塩湿地で見つけると嬉しいシバナとかも誉めて欲しいので、8人集とか。もしかしたらKHS48でもいいんじゃないかと思うのだけど。北方系要素が気になるから、四天王しか設定しないらしい。
というわけで、初夏に砂浜に行って探さねば!
話は昨日に遡る。干潟でオバチャンが、見慣れない道具を使ってハマグリ採りをしていた。グランド整備に使うような、T字型の棒を引っ張ってる。その様子も、遠目にはグランド整備のよう。T字の先にさらに細い金属が付いていて、とても横長の金属の四角で干潟の表面を浅く引っかいてる感じ。貝があれば、音や手応えで気付くらしい。もちろん貝の有無が分かるだけなので、一々見つけた貝を確認して、ハマグリなら回収、シオフキなら捨てる。
こんなん見たことないなぁ。と思いながら、オバチャンに詳しい事を訊ねるでもなく、昨日は終わった。
その後、あの道具なんやろう?となって、近所の海産物販売店で、あれはどこで売ってるか訊ねたら、ホームセンターかなぁ知らんけど。てな感じの答えだった。
で、今日、雨が降って調査が出来ないので、ホームセンターに買いに行ってみた。が、売ってない。訊ねても分からないという。
仕方がないので、今度は釣具屋に行ってみた。やっぱり売ってない。おっちゃんは、その道具を使ってる漁村へ行って訊ねては、と提案してくれた。
という訳で、漁村へ行ってみた。なんか作業してるオバチャンをつかまえて訊ねると、隣の家を紹介してくれた。呼び鈴流したら、新たなオバチャン登場。さらにオジチャンも加わる。そして、どこに行けば買えるかを教えてもらった。
その漁村で、例のハマグリ採りの道具を作ってるのは、とある鍛冶屋さんだった。灯台下暗し。鍛冶屋さんは、泊まってる宿のすぐ裏にあった。呼び鈴鳴らして、携帯かけて、ようやく出会えた鍛冶屋さんは、80歳を超えるベテランさんだった。オーダーメイドで作られるというので、1本発注。明日大阪に帰るというと、明日の昼には作ってくれることになった。
というハマグリ採り道具を探す旅。交渉はすべて萌蔵がこなした。しっかりしてるなぁ。
でも、画像を見せながら、これを探してると説明してるからか、道具の名前を聞き忘れてる。使ってる人も、作ってる人も、道具の名前を言わない。「ハマグリ採るやつ」程度で話は通じるので、それ以上の名前がないのかも…。
今日から3日間、別府湾の干潟・砂浜の生き物調査。つまり、せっかく別府まで来て、温泉にも入らず、干潟をウロウロするわけ。
初日は昼から夕方まで、八坂川の河口干潟。守江湾全体に広がる広い干潟。カブトガニいるし、ハマグリ採れるし、塩湿地もあるし。楽しい干潟。別府湾に他にいい観察地があれば、干潟合宿してもいいなぁ。
昨年9月から、毎月の播磨灘岸の調査を始めた。昨日、8月分の調査が一通り終わった。これで一年間の調査結果がそろったことになる。
そもそも播磨灘岸の調査を始めたのは、その前に調べていた大阪湾でのパターンが、瀬戸内海に一般的なものかを知りたかったから。という訳で、大阪湾と播磨灘のパターンを、カモメ類について比べてみよう。
大阪湾湾奥部では、夏にウミネコが増え、冬には姿を消す。一方、湾口部では、ウミネコは夏に多いのは一緒だが、冬にもそこそこ残る。
播磨灘でも、ウミネコは夏に多く、冬に減る。播磨側は冬には実質いなくなる。一方、四国側とくに鳴門海峡に近いエリアには、冬にも残る。
大阪湾湾奥では、冬の主力はユリカモメ。オオセグロカモメは、湾口部に多い。
播磨灘の播磨側で冬に多いのはユリカモメ。四国側とくに鳴門海峡に近いエリアには、オオセグロカモメが目立つ。
大阪湾では、カモメは4月に多くなる。播磨灘でも、カモメは4月に多くなる。
全体的に、大阪湾と播磨灘のカモメ類のパターンはよく似てる。大阪湾湾奥部と播磨灘播磨側、大阪湾湾口部と播磨灘四国側が似てる。
さらに瀬戸内海の奥は、大阪湾湾奥部パターンだろうと、予想できる。豊後水道側でも似てるのかなぁ。
古くは、モズやカワラヒワが、繁殖が終わると繁殖地からいなくなるって、研究があった。自分で見ている範囲では、ヒヨドリやハシボソガラスもいなくなると思う。どこで何やってるんだろう? モズは高原へ避暑へ行くなどと言われてたっけ。カワラヒワは、河原や農耕地に行って、換羽してるらしい。ヒヨドリはどこに行くのかな?
今日はカラスはかせの日。4日目にして最終日。つごう12回の興行をこなしたわけだけど、最後まで定員の15人は埋まらなかった。最終日の最終回だけ参加した子どもの数が10人を超えた。超えて分かったのは、このプログラムで15人も来たら大変だったなぁ、ってこと。定員割れが続いてよかったというべきか。
参加者数は少なかったけど、参加した(少なくとも)保護者のみなさんは興味をもって聞いてくれたと思う。子どもには少し難しかったかもだけど、これでカラスに興味を持ってくれた子どももいたようす。直後の感想にそう書いてくれてたし。
カラスはかせをやって強く思ったのは、子どもワークショップの広報と内容のズレ。広報はどのワークショップは、とても低学年向けな感じが強い。ところが、少なくともカラスはかせの内容は、けっこう高度。未就学児には難しい。一方、保護者には好評。ターゲットは小学校高学年から中学生向けといっていいだろう。ちゃんと内容を伝える、そしてターゲットに伝わる広報をする必要があると強く感じた。
【追記】
カラスはかせは、子どもたちに宿題を出していたんだな。自分でもカラスの巣を見つけてみよう、ってのと。いろんな場所に行ったら、そこにいるのがハシブトガラスかハシボソガラスか調べてみよう、っての。どうも、その宿題をちゃんとこなしてくれる子もいたらしい。
ある子が後日やってきて、カラスの巣を見つけられない〜、というから、博物館裏の巣を見せて上げた。すると、さらに後日、そのカラスの巣の画像を含めて、夏休みの自由研究にまとめたのを見せてもらった。ちょっと嬉しい。
毎月1度の大和川調査に行った。先月の調査からの間に、あふれるんじゃないか、ってくらいの増水があった。大和川はどうなってるかな、と思ったのだけど、いつもとあまり変わらなかった。高水敷に水が流れた跡はあるけど、まあそれだけ。
昨日、淡路島を走っていると、そろそろ田んぼのイネの穂が垂れてきた。でも、今刈ると絵に描いたような青田刈り。
ところが鳴門海峡を渡った今日。香川県東部の田んぼは、もうイネの穂が茶色く実ってきてる。なぁ、と思ったら、もう稲刈りしてる田んぼも、稲刈り終わった田んぼもある!
鳴門海峡渡っただけで、そんなに気候が違うのかなぁ。
淡路島の播磨灘岸を走ると、海水浴場がいっぱいある。でも、どこもあんまり盛り上がってない。ってゆうか、どこもかしこも海水浴場と銘打ち過ぎ。漁港近くの砂浜をすべて海水浴場と呼んでるらしい。ただの砂浜でも、カーナビには、なんちゃら海水浴場と出てくる。でも、海水浴場には誰もいない。
まあ平日だから、ある程度仕方ないかも知れないけど、でも夏休み。平日でも何人か来ていても良さそう。人が少しでも来てる海水浴場は、シャワー室とか脱衣場がある場所。そこでも人でにぎわってるのは、2ヶ所程度。大部分は何のための海水浴場かさっぱり分からない。
でもまあ、海水浴場と銘打つことで渚が守られるなら、それでもいいなぁ、と思わなくもない。砂を入れたりしてなけりゃだけど、清掃しすぎなければだけど。
【追記】
翌日、四国播磨灘岸をめぐった。こちらもあちこちに海水浴場の文字。面白いことに、淡路島以上に盛り上がっていない。
昨日、砂場に埋めてあったラクダのホネを発掘した。2人がかりで2時間ほど。暑いし、砂まみれになるし、ワルナスビは痛いし。穴掘り大好きな隊長がいて、よかった。
しばしの休憩の後、引き続きホネ洗い。こちらは水遊びなので涼しい。ホネの形がじっくり見られるので楽しい。こちらも2人がかりで2時間ほど。
網に載せて干してあったのを、今日取り込んだ。後は室内で陰干し。
昨日のネコの講演会。イエネコの社会構造の可塑性の話はとても面白かった。が、同じくらい面白かったのは、ネコの大先生はネコが大好きなんだなぁ、ってとこ。で、葛藤しながらのノネコ問題へのコメント。
まあ、都市のネコの話をするなら、ノネコ問題は避けて通れない。ネコ先生は、ネコ好きだけど、生態学屋さんでもある。社会的な問題へのコメントは避けられても、生態系への影響へのコメントはせざるを得ない。強力な捕食者であるノネコが増えすぎると、鳥類や他の小動物への捕食の影響はバカにならない。増えすぎないような対策が必要と言わざるを得ない。
でも、ネコ好きだから、街中にぜんぜんネコがいなくなると寂しい。それをにおわしながらのコメント。聴衆もネコ好きが多い様子だったので、分かる分かるという感じだった。
そう現在、街ネコと称して、ノネコの避妊・去勢手術が進んでいる。今いるノネコは子どもを残せない。ということは、10数年もしたら、日本の多くの街中からネコの姿はなくなる。
それは寂しいね。公園前の打合せで、唯一ネコ先生とかわしたネコについてのやりとり。あとはイソヒヨドリのことを話してたし…。
沖縄からネコの大先生をお招きして講演会。到着してすぐにパソコンをセット。スムーズにセッティングができて暇になった。お茶を飲みながら、1時間弱お話。ネコの大先生なのでネコの話かと思いきや、なぜか話題はイソヒヨドリ。
ネコの大先生は、もちろん哺乳類が専門なのだけど、鳥を研究してる学生も抱えていて、鳥にも詳しく、けっこう興味もあるようす。で、イソヒヨドリが、かなりのお気に入り。
イソヒヨドリは賢い!という主張に始まり、イソヒヨドリの様々な行動・生態を教えてもらった。イソヒヨドリは、とにかく獰猛でシロハラを追い回したり、鳥の巣を襲ってヒナを持ち去ったり、ネズミまで捕食しているのを観察したことがあるらしい。沖縄島というさほど大きくない島での観察なのに、夏場に一時いなくなるんだとか。渡りをするとは思えないし、島から出てるとも思えないから、海岸部とかに移動してるのかなぁ、という話。巣箱を利用して、繁殖を押さえて調査したらいいんじゃないかと提案してみた。すき間で繁殖する鳥だけど、巣箱にも入りそう。巣箱に入ってくれたら、捕獲もできるし、調査はかなり進みそう。
とにかく面白かった。とても盛り上がって、ふと時計を見ると、講演会開始10分前。あわてて会場に移動した。あやうく講演会をすっぽかすところだった。
東京方面から客人。日本でいろんな人に、野鳥観察記録を入力してもらうシステムを運用してる。その手のシステム先進国のアメリカ合衆国での状況を教えてもらった。
日本での野鳥観察記録を入力してもらうシステムへの情報提供はボチボチ。あまり盛り上がってるとは言い難い。実際、自分でも情報提供をしたことがない。でも、あちらでは全然違う。日々のアメリカ合衆国全土での渡り鳥の分布状況が分かるレベル。それから渡りのウェイブがどのように動いているか評価できるくらい。実際、その手の研究も行われている様子。もちろん、いくつも仮定を入れて、情報のないエリアのデータを補っているが。
アメリカ合衆国は、その勢いで全地球レベルで同様のシステムの運用を考えているらしい。ヨーロッパではすでに稼動しているようだし、盛り上がってないにせよ日本でも動いている。各地で動いているそうしたシステムを統合して、全地球規模で鳥の分布及びその季節変化、年次変化を解析できるようにしたいらしい。面白いけど、アメリカ合衆国の世界戦略に組み込まれるだけのようで、ちょっと警戒したくもなる。
たぶん現時点で一番成功しているのが、アメリカ合衆国のシステムのようなのだけど。どうして上手くいってるのか謎。このシステムが機能するには、こまめに観察記録を入力してくれるバードウォッチャーがたくさん必要。ある程度以上の情報が集まりだしたら、その分布図を見るという楽しみも出るだろうが、それまでは何となくボランティアな臭いがするだけ。なんらかの特別なインセンティブが用意されているのかと思ったけど、とくにそんなことはなさそう。なのに、どうしてかは分からないけど、アメリカ合衆国のシステムに集まる情報量は幾何級数的に増加している。今後どうなるのか、とても興味ある。
いろんな人から観察情報を提供してもらっての分布図作成。ってよく考えたら、日頃からよくやってる調査方法。そのコツは、
・こまめな情報提供者とのやり取り
・成果物である分布図の提供・更新
の2つ。1つめ無しに観察情報を提供してもらうには、少なくとも日本人には何らかのインセンティブが必要に思えてならない。
思うに一番のインセンティブは、自分の観察記録をキープできるシステムとして提供すること。自分の観察記録を整理して、分布図や季節変化をデータとして吐き出してくれたり、いつどこで何を見たのかを思い出せるようなシステムなら。一種のSNSとして提供してくれるなら。気軽に書ける鳥見日記風ブログツールとして提供してくれるなら。使う人は出てきそう。
ある程度広まるまでは、プッシュする努力がかなり要りそうだけど。
水に浸けてあったダチョウのホネを洗った。浸けすぎて、緑色になってる。この季節は水をさわってるのが楽しい。ビショビショになりながら、楽しくホネ洗い。
ダチョウのホネを洗うたびに思うけど。ダチョウは鳥にしてはホネが大きくて丈夫。ここのホネの形も楽しい。バラバラのダチョウのホネを使ってダチョウパズルをしたら楽しそう。
いっぱい用意して、ダチョウパズルワークショップとか、ダチョウパズル対決とか。学校向け貸し出しキットとか。ダチョウパズルを作ろうって行事とか。
今日は、年に一度のマンゴー祭。マンゴー3つの食べ比べ。マンゴーの美味しさは、値段に比例する。だから、美味しいマンゴーを食べたけりゃ、高いマンゴーを食べればいい。簡単だなぁ。ただし、倍の値段だから、倍美味しいとは限らない。というか、高いマンゴーは質的に違ってくる感じ。
というわけで、食べ比べ。高いのから食べると残念な感じなるので、安いのから食べる。最初のマンゴー、一番安いとはいえ日頃買うフルーツと比べると圧倒的に高い。食べると美味しい。ただ、次のマンゴーと比べると、甘みが控えめ、香りも控えめ、やや酸味もある。
2つめのマンゴー。最初のより甘い。圧倒的に甘い。美味しい美味しい。3つめのマンゴー。意外なことに2つめの方が甘い。でも、3つめは、香りが高い。そして、甘いだけでなく味が濃い感じ。マンゴーの味は甘いだけでないと分かる。
と、美味しい美味しいとマンゴーを食べながら、話題はなぜか好きな果物ベスト。それぞれが、好きな果物を叫ぶ。不思議なもので、好きな果物はかなり分かれる。自分的ベスト5は、
1位:ミカン
2位:モモ
3位:ナシ
4位:スモモ
5位:イチゴ
番外:サクランボ
とくに上位3つは、子どもの頃から不動。いくらでも喰える。まあ、マンゴーもいくらでも喰える気がするけど、懐がそれを妨げるので。
他の人が上位に入れてるのに、さほど上位に入らないのは、リンゴ、ブドウ、メロン、カキってあたり。食べるけど、いくらでも喰える訳じゃないなぁ。
昨日、台風が通過したばっかしの播磨灘岸に行ってきた。爪痕ってほどじゃないけど、その跡はいっぱい残っていた。河川の水は多めで濁流。漁港には、木の枝や落ち葉、ゴミがいっぱい浮いている。海水浴場は、打ち上がったゴミの撤去に大忙し。
台風一過で、カツオドリやグンカンドリなど、南の海の鳥でもいないかと思ったけど、さっぱりおらず。
加古川河口部は、高水敷がギリギリ水に使った感じ。低水敷のヨシ原は倒れまくり。このヨシ原にツバメの集団ねぐらがあったら、昨日は、そして今夜はどこで寝るんだろう。
増水あとの河川敷や漁港で目につくのは、アオサギなんだけど。増水後は、アオサギ的に魚が捕りやすいとかあるのかな。
姫路市のとある海岸。ここには、堤防とテトラポットの間に、いつもネコが数匹いた。誰かにエサをもらってるらしく、お皿が置いてある。月一度、そこに行くと必ずネコたちが出てきて、エサをくれるのかな?という顔でこっちを見る。エサはあげないよ、と挨拶して、そのまま解散。今月も出会えるかなと思いながら行ったのだけど、今日、ネコは出て来なかった。エサの皿もなく、辺りは台風で打ち上がった木の枝やゴミがいっぱい。ここのネコがどうなったか、とたんに心配になった。台風をしのげたんだろうか。台風は毎年、何回か来るわけだから、なんとかしのげるんだろう。と思いつつ、その場を後にした。
来月は出会えるかなぁ。
野外行事が雨天中止ってのは、まあよくあるが、室内行事が中止ってのは珍しい。台風はすごい。
今日の夕方は、屋外でツバメのねぐらの観察会。明日は、室内でホネの標本作りの実習。どう考えても、今夕の観察会は中止だろう。あまり悩まずに中止を決定。ザーザー雨が降ってるし、天気予報を見ても天気が好転する予報は出ていない。
問題は、明日の室内実習。室内だから実施したらいいようなものだけど、暴風警報が出たら博物館は臨時休館。バックヤードでの行事も中止。臨時休館が決まるのは、午前8時半時点に暴風警報が出てるかなんだけど、その時点で臨時休館&行事中止が決まっても、ちょっと遅い。もう家を出発して連絡できない人がいるかもしれないし、暴風警報の中、子連れで来てもらうわけにはいかない。たとえ暴風警報が出て無くても、大雨・洪水警報は出てるのは間違いなさそう(今日、すでに出てる)。大雨・洪水警報の中、子連れで来てもらうのも、いかがなものか?
という判断で、もう台風はそれないだろうと考え、昼に室内実習の中止を決断した。すでに午前中から問い合わせが来ていたので、このタイミングでの決断するのは正しいだろう。
さっそく申込者と予定していたスタッフに中止の連絡。幸い、大部分の人は電子メールで連絡できる。電話連絡は2件だけ。片方では、子どもの宿題が!という叫びがあったが、事情を説明して納得していただいた。
中止を決定したからには、さっさと大阪府に暴風警報が出て欲しいもの。が、なぜか近畿で大阪府にだけ暴風警報が出てない。早く出ろ!
【追記】
10日午前8時半。予定通り大阪府に暴風警報が出ていて、博物館は臨時休館。昼過ぎまで暴風警報が出ていたので、午後も博物館は休館のまま。ホネ実習の中止の決断は正しかったといっていいだろう。
むしろ予定外だったのは9日夕方のツバメのねぐら観察会。念のため集合場所に行ってみた。誰も来なかった。ところが、集合時間から解散予定時間まで、雨は降らなかった。こちらは、その気になれば実施できたなぁ。でも、それは結果論。決断時点で他の判断はできなかったのだから、仕方がない。
夢洲のカワウのねぐら調査に引っ付いて行った。この季節なら、アジサシ類も楽しいに違いないと思ったのだが、コアジサシが数羽飛んでるだけで、ベニアジサシやアジサシはさっぱり。昨年とぜんぜん違う。何が違うかといえば、埋立地全体に草が生えて、裸地がほとんどない。これじゃあコアジサシは繁殖できない。少なくとも大規模なコロニーは期待できない。ってことで、コアジサシの繁殖地を維持することの難しさを改めて感じる。
で、その代わりって訳でもないけど、南の水たまりの周囲には、シギチドリ類がけっこう入っている。チドリ類4種にシギ類8種とけっこうにぎやか。個体数は全部で100羽弱程度なんだけど。
で、カワウのねぐら調査。調査開始時に個体数数えて、あとは分担して周囲から戻ってくるカワウを数えるという段取り。でも、担当の場所からはカワウの総数が簡単に数えられる。担当の場所にカワウの出入りがほとんどなく、暇なので15分に一度、カワウを数える。最初670羽いて、3時間待機して730羽になって終了。カウント誤差を10%みてくれるなら、最初の個体数をカワウが集まった数としても許容誤差範囲内。だとしたら、3時間座ってなくてもよかった感じ。
言い換えると、9割以上のカワウはすごい早よから、ねぐらでボーっとしてる。一日中いる奴もいるんじゃなかろうか?という疑いすらある。
というわけで、日没前1時間頃に来て、一度数えたらカワウがねぐらにどのくらい集まってるか、だいたい分かるよな〜。それが一番楽に調査できるなぁ。寒い冬にずーっと待機するのは辛いので、冬にこそ、この高効率調査法を実施したい。
先月末でホネホネサミットの出展申込みを締め切り。締め切ったとは言っても、場所割をするまでは、追加の申込みを可能な限り受け付けるので、忘れてた方はお早めに。
事務局サイドとしては、出展を締め切ったから、おおむね出展者がかたまったことになり。それに基づいて、広報関連の準備をしなくっちゃ。とそろそろ焦り始めた。次に急いで決めないといけないのは、サミットでの企画物の数々。それに基づいて、チラシなどの原稿を作成して、プレス発表の原稿を作成。チラシの配布にはタイムリミットがあるので、印刷&発送にかかる日数を考えると、今月前半が山場。ほら、そろそろ焦らなくっちゃ。
とにかく、講演会に誰をゲストに招くかが最大の懸案だった。過去2回のホネホネサミットは、ドイツ、台湾と海外からのゲストを迎えた。ただあまり予算は多くなく、友達の友達だから貧乏旅行をお願いして、呼ぶことができたという側面が強い。今回は海外からのゲストは無理だなぁ。
と断念しつつも問い合わせてみたら、思わぬところから色よい返事。というわけで、今回も海外からのゲストをお招きすることに。
メインの講演会がかたまってきたので、次は実習系の企画。お絵描き講座をお願いできそうな方に(すでに内諾を頂いていたが)、改めて講座のお願い。トントントンとホネのお絵描き講座も決定。
出展者向け企画として、安全講習会もお願いしたら、これまたすぐに色よい返事。
残るは、出展者向けの実習系企画。これは一般の広報ラインには乗らないので、後回しでもいいか〜。
ってことで、今回のホネホネサミットも楽しそう。急いで詳細詰めて、チラシとプレス発表の準備を進めなくっちゃ。
カラスはかせも二度目なら、少しは上手に、カラスのメッセージ伝えたい。カラス帽子を直すフリをして、しゃべりまくるだけなんて。
というわけで、昨日カラスはかせでデビューしたのだが、カラスはかせは人気薄。例年夏のはかせには参加者の行列ができるものなのだが、今年はさっぱり集まらず、参加できるできないのもめ事もない。おだやかで良いけど、なんか不満。毎回の参加者は定員の15名を大きく割り込み、せいぜい7人程度。まあ、やりやすいんだけど、なんか不満。
とはいえ、カラスはかせは手を抜くこともなく、カラスについての助手とやり取りし、油断すると喋りたいことを喋りまくる。参加者の子供たちは少なく、その後ろには見学の保護者がほぼ同数いる。ときとして、カラスはかせのしゃべくりは、子ども達を通り越して、保護者に語りかける。
ハシブトガラスとハシボソガラスの違い。カラスの繁殖の様子。カラスの食べ物、カラスの巣。そしてカラスは怖くないことを。けっこう大人には伝わった気がする。でも、子ども向けには微妙かも。子どもは条件付きのしゃべくりや、たとえ話を理解しない。カラスの食べ物として、例えば鳥のヒナとか。っていうと、カラスの食べ物は鳥のヒナ!と答えるようになる。面白いけど、困りもの。とはいえ、一部でも伝われば、まあいいか。
今日、ついにカラスはかせが、そのヒミツのベールを脱いだ。というか、帽子をかぶった。事前の打ち合わせでは、カラスはかせは、カラス頭の黒い帽子をかぶり、鳥の翼を模した黒いマントをはおる。マントの内側は何色がいい?と訊ねられたので、青でお願いした。全体的には、ガッチャマンのような感じ。実際、ガッチャマンのコスチュームを参考に作るらしい。それは楽しみ。「カラスのたっしー」といった二つ名も考えなくもなかった。マントでからだを隠しての登場シーンを、軽く練習したりもした。
が、しかし今日ベールをぬいだカラスはかせは、少し違っていた。帽子はええねん。チープな作りの割にはけっこう格好いい。なによりカラスっぽい。問題はマントの方。体全体を隠せるほとの面積もなく、そもそも長さが背中の半ばまでしかない。これじゃあガッチャマンのマントではなく、シャアのゴキブリマントやないか! と言ったら、ガッチャマンよりシャアの方が格好いいからええやんという声。それもそうか。でもそれならマントの内側は赤にすればよかった。そして、シャアのようなマスクが欲しい。
という訳で、やや不満な面持ちで、カラスはかせはデビューを飾ったのであった。
もちろん一番の話題は、特別展「ネコと見つける都市の自然」展が、無事(?)オープンしたこと。さらには、その直後のプレビュー、オープンセミナー、友の会の夕べと言った行事の連発も乗り切った。それだけで誉めてあげたいくらいだけど、大変残念なことに、特別展へのお客さんの入りはいま一つ。ネコでは人は呼べなかったか…。
そんな中ではあるけど、他のことも含めて、4月をまとめておこう。
まずはルーティンのため池調査、大和川調査、播磨灘岸調査は無事完了。カモ類やカモメ類はいなくてらくちんだが、暑くてたいへん。
都市の自然の特別展に向けてのラストスパートでは、ムクドリ・イソヒヨドリ・ハッカチョウの調査が完了。思いのほか面白かったし、盛り上がった。もう一つのラストスパートのネコの尻尾調査は、これから頑張らねば。
都市の自然展の解説書は、なんとか完成。前回のヴァージョンよりは、かなり納得のいく出来になったと思う。
ホニュ本は、あいかわらず他の執筆者からの改訂稿待ちをいいことに放置中。
自転車で近所のため池めぐり。とても暑い。釣り人も農作業をしてる人もほとんどいない。そんな中で到着した大阪府立大学の池。ヒシの上でチュウサギが採食してるのを傍目に、ゴイサギが1羽水に浸かっていた。全身水の中で、頭だけ出していた。足は底に付いてる感じ。ちょうど水風呂状態。ゴイサギも暑いんだろうな。
ってな内容をつぶやいたら、関東の人からの反応がやたらといい。そんなん見たこと無いという。サギ屋さんまで、見たことないという。そうかなぁ。ちょくちょく見ると思うけどなぁ。もしかしったら関西限定、ひょっとしたら大阪限定の行動なのか? そんなに大阪の夏は暑いのか? ってことは、ともかくとして、あまりに評判がいいので、ちょっと真面目に記録を取ってみることにしよう。
話の流れで、ダイサギやアオサギが水に浮かぶ話や、ダイサギがホバリングして魚を採る話とかでも盛り上がる。どちらも大阪ではちょくちょく見ると思うけど、関東ではあまり見かけないものらしい。サギ類の行動には東西差が大きいのか? ともかくサギ類のいろんな行動はヒットの可能性をはらんでると見破った。
兵庫県や香川県のパターンは分かる。でも、大阪府のパターンはなんか変。どうなってるんだろう?
兵庫県は、最初に姫路市で繁殖が確認され、その後、海岸沿いを中心に拡がった感じ。連続して安定して分布しているのは、現時点では姫路市から明石市といった感じ。さらに西の相生市や赤穂市、東は神戸市や伊丹市に、やや飛び地気味に繁殖地が点在する。周縁部で分布が点在しつつも、連続して分布するコアエリアがある。将来的には点在する繁殖地の間が埋まって、連続した分布域が拡大するんだろうなぁ、って感じ。
香川県は、最初にハッカチョウの繁殖が確認されたのは高松市のとある場所。でも、その後の分布の中心になったのは、現在の大きくなった丸亀市南部を中心とするエリア。兵庫県と同じように、面的に分布するコアエリアと、その周辺に繁殖地が点在する感じは、兵庫県に似てる。コアエリアから分布が拡がったんだな、と推測させる。その中心がレオマワールドかどうかはさておいて。
で、問題の大阪府。1980年代に繁殖が記録されたのは豊中市。これはいったん途切れるから除いて考えると。最初に繁殖したのは、淀川の長柄橋。ここでの繁殖は現在も継続している。繁殖にも成功しているようなのだが、この場所でも周辺でもハッカチョウが目立って増えるでもなく、繁殖地が拡大するでもない。
次に繁殖が確認されたのは、大阪市東住吉区、そして泉佐野市のりんくうタウンやら、東大阪市やら、富田林、寝屋川市。繁殖地が点在しているだけで、いっこうに面的な繁殖分布にならない。
個々の繁殖地で、繁殖に成功しているなら、それなりにハッカチョウは増えるから、繁殖分布は拡がるはず。ただ、それが面的に拡がらず、点在するポイントが増える方に効いてる感じ。ハッカチョウの分散の仕方の問題だと思うのだけど、どうして大阪府のハッカチョウは、兵庫県や香川県のような分散パターンにならないのだろうか? 分散パターンに2つのモードがあるんだろうか? それとも一つのパターンが違う見え方をしてるんだろうか?
単に大阪府では、あまり繁殖がうまくいってないだけかもしれないけど。
もしかしたら以前も書いたかも知れない。
ナイトミュージアムと称して博物館にお泊まり。あけて早朝、長居公園を散歩する。道にたくさんのミミズが落ちている。死んでるのもいれば、瀕死のもいる。とにかく多くて、踏まずに歩くのが難しいほど。毎日、こんなペースで死んでるんだろうか? もしそうだとしたら、それでもミミズがいなくならないのが不思議。
ナイトミュージアムという名の博物館でのお泊まり会。とくに何があるという訳でもないけど、人気企画。これを機に博物館が好きになってくれるなら、ありがたいこと。
で、例年は寝不足になるの覚悟で参加するのだが、今年は明日も一日お仕事が立て込んでいる。睡眠不足では乗り切れそうになり。ってことで、いつになく寝る気満々のナイトミュージアムなのである。
寝る気はあれど、夏のナイトミュージアムは暑くて寝られないこともしばしば。夜には全館クーラーがとまってしまうから。で、ナイトミュージアム通としては、個別空調が効くMSCに入り込んで寝るんだな。
が、しかし今回のナイトミュージアムは、夏だというのに涼しかった。例年は夜10時に空調が切れるのだけど、今回は午後11時の就寝時まで効かせてくれた。この1時間が決定的だった。いつもと全然違う。涼しく寝られた。以降、外気で室内の温度は徐々に上がっていったんだろうけど、下の方は冷気が維持された感じ。むしろMSCの空調を入れると寒いくらい。
夜暑くさえなければ、ナイトミュージアムは夏に限る。なんせ表に出ての夜の生き物観察が楽しい。セミの羽化だけで盛り上がるし、コウモリやヤモリ、植物、虫などなど見る物に事欠かない。そして、特別展開催中でもある。
ってことで、これからのナイトミュージアムは毎年夏に設定されるんじゃないかなぁ。
今日は暑かった。そんな中、7時間のサイクリング。少なくともこの夏のサイクリングの日で、初めての本格的に暑い日。海岸沿いをウロウロするのではあるけど、水に入るわけではなし、海からの風もなし。
せめてもの救いは、鳥があまりいないこと。おかげであまり止まらなくていい。止まる時は日陰を選べる。そして、その他の走ってる時は、少しは風がある。でも、頑張って走り過ぎるとオーバーヒートしそうなので、ボチボチ進む。
調査を終えたら、最初に見つけたクーラーの効いた店で休憩。暑くて本気で倒れるかと思った。
ツバメの集団ねぐらを見に行った。今シーズン初。場所は堺市の某所。昨年、見つかった集団ねぐら地。ヨシ原ではなく、まあヨシも生えてるけど、もっぱらセイタカアワダチソウの原っぱで、間にアカメガシワも生えている。ツバメは主にセイタカアワダチソウにとまって、一部はアカメガシワにもとまる。現時点で、大阪府内のヨシ原以外のツバメの集団ねぐらはここだけ。
周辺が住宅地や工場や駐車場にどんどん変わってる場所なので、今後が心配だな。と昨年も思ったけど、今年はその懸念が当たったかのよう。駐車場が広がり、隣接する田圃が埋め立てられたらしい。今年はツバメは集まらないんじゃないだろうか。関係者の間では、そんな噂が立っていた。
で、まあそれを確認すべく、サークルでの観察会を企画した。でも、心配なのでその下見。
行ってみると、確かに原っぱは少し小さくなってる。でも、ツバメがおもに使っていたセイタカアワダチソウはちゃんと生えてる。これなら集まるんじゃなかろうか。と重いながら日没を待つ。
日没過ぎからボチボチツバメが集まり始めた。なんだかんだで結局3000羽ほど集まった。少なくとも今年はちゃんとツバメのねぐらは維持されそう。でも、長期間は維持されなそう。来年は大丈夫かなぁ。
祭とは人を引きつけるものらしい。マスコミから、小学生まで、相手を選ばないところが、祭のすごいところ。祭のすごさについての認識が甘かった我々は、今日、炎上した。炎上もまた祭であるという、メガホン要らずさんのお言葉が胸に響いた。
昨年までは、「自由研究相談会」という行事をしていた。夏休みの始めに、自由研究の相談に乗るという真っ当な企画。これを利用して、面白い自由研究をしてくれる小学生もいた。でも、相談にやってくる大部分の小学生は、親に連れられてきて、相談してるのはもっぱら親の方。子どもはさっぱり喋らないことも少なくない。なんとなく相談に来るのではなく、自分なりにやりたいことを考えてくるようにお願いしているのだが、しっかり考えてくる子は少ない。たぶん、考えてくる子はそもそもこんな相談にくる必要がないのだろう。そして、学芸員を上手に利用して自由研究をしようとする子は、この行事以外の日でも相談にくる。なにより「自由研究相談会」は参加者が少ない。学芸員が一日待機させられるのに、コストパフォーマンスが悪い!という声が強くなり、大幅に模様替えした。
そもそも夏休み初めの「自由研究相談会」は、夏休み終わりの「標本同定会」と対をなすものとして設定された。自由研究で採集した昆虫や貝、羽根などを「標本同定会」に持ってきてね、ってなもん。標本でなくても、自由研究の成果自体を見せに来てねって感じ。全体的には、標本の作り手を増やそう!という流れの一つ。本来目的からすると、自由研究の相談にのる行事ではなく、標本の作り方を教える方がいいのではないかということになった。「教員のための博物館の日」という一日でいろんなものを見られるお得な企画が数年前から盛り上がってるので、一日でいろんな標本作りが学べる”祭り”を開けばいいのではないか。ってことで、「標本づくり祭り」が企画された。
昨年までの「自由研究相談会」のイメージで準備した。まあ盛り上がっても参加者はせいぜい50人程度かなぁ。朝、次々と参加者がやってきて、少しびびる。集合場所を見ると、もう150人を超えてる。そしてさらに参加者が来ている。どうするこれ?! プレゼンや実習を担当する学芸員は軒並み慌てはじめる。
こうなっては、こちらの見込みが甘かったのは間違いなく、参加者の少なくない人が何かしら不満を持つに違いない。文句をいう人も出るだろう。できるだけ、不満を減らし、少しでも満足してもらえる人を増やし、トラブルをいかにして避けるかという命題にきゅうきょ立ち向かう羽目になる。
参加型の実習のキャパには限りがある。参加できなくても、見学という形での参加を考える。同時に、解説付きで標本作りを見せるタイプの出し物は、当初昼休み前後だけに予定していたのを、朝から夕方まで、できるだけずっと開催することに変更。
結局300人近い参加者があった。きっと、不満を持った人も多かったと思うけど、できる限りの対応はしたと思う。標本作りを見せる出し物は3つが、それぞれ20人ほどの観客を引きつけている間に、2つの会場で見学入れて50人ずつくらいを対応していたかと。でも、せいぜい参加者の半分しか対応できていない。すぐに諦めて帰った人も多かったのかなぁ。
というわけで、好評だったので来年も同じ企画をしたいけど、来年は実施方法をよく考えた方がよさそう。
特別展オープン初日は、恒例の友の会の夕べ。友の会会員のみんなと一緒に、展示を見る。それなりに解説付き。子どもらは、説明なんか聞かずに、ゴキブリスーツやネコマントで盛り上がる。それも飽きたら頼んでないのに、展示の間違い探しを始めてた。これが見つかるんだな。
一番楽しい間違いは、クアゼミ。とは言え、思うんだけど。クアゼミが間違いで、正解がクマゼミって事は、誰でも分かるよね。って事は、ちゃんと情報は伝わってる訳で、コミュニケーションが成立している以上、必ずしも間違いとは言えないんじゃないかなぁ。
と思う夕べ。
明日の特別展「ネコと見つける都市の自然」展を控え、今日はプレビューの日。午前12時30分からプレスプレビュー、午後2時から一般向けプレビュー。特別展主担者は挨拶させられる。2回とも館長の後。
挨拶するとは気付いていなかったので、ぶっつけ本番。現場に言ってから、何を話すか考える。館長の方は、挨拶を予定していたようで、メモか原稿かを用意している。で、それを見ながら挨拶。何を話すか考えて、だいたいこんな感じで行こうかな、と思いながら館長の挨拶を聞いていたら、こっちが予定してる事を話してる! 考えた内容の半分は持って行かれた〜! で、あわてて、何を話すか考え直す。なんか、以前も日本博物館協会の集まりかなんかで同じパターンがあったなぁ。
あと、館長の話が眠いのは、原稿読んでるからじゃないかとも思ったり…。
展示をどのように作るかというと、まず手持ちのデータやネタで、テキストを書くことから始まったりする。解説の文章を作って、図表や画像を付けて、それからそれに付ける標本を考える。
もちろん標本ありきの展示を作るケースもある。ホネホネ展とか鳥の巣展はそうだった。でも都市の自然展となると、まずはネタありき。
なにが言いたいかというと、展示がスタートする直前になって、どんな標本を並べるかを考え出す。これまた、記憶に頼って机上の空論めいた計画を作る。で、標本を探しに行く。すべての標本のリストが完備されていたらいいのだけど、そうでもない。そして、リストがあっても標本の状態までは分からない。結局、標本を見てから何をどう展示するかを考えることになる。というか、そういう部分は無くならない。
ってことで、特別展まで後4日、プレビューまで後3日の今日、ようやく標本を引っ張り出してきた。だいたい知ってるから、大部分の品出しはスムーズなのだが、収蔵庫で思いつくことや、持ってきて並べてから思いつくこともあって、軌道修正の嵐。丸一日かかって、ようやく展示する標本がそろった。
昨日、やってきたイタチの子どもには、いつの間にかニョロという名前が付いていた。名前を付けると情が移るから名づけるのはやめとこう、と思ったのだけど、いつの間にか付いていた。仕方がないかぁ。
保護された場所から言って、チョウセンイタチに違いないのだが、子どものイタチはみんな同じに見える。拾った人は、フェレットだと主張して譲らなかった。ネットで見た画像にそっくりだかららしいが、さもありなん。フェレットでも、ニホンイタチでも、チョウセンイタチでも区別出来ない。区別出来ない以上、外来種と断言して処分もできない。世話を始めてしまえば、無闇に殺すのは動物愛護法違反。博物館的には、在来生態系を保全する立場からは微妙なのだけど、保護してしまったのなら自立できるまで世話して、元の場所に放すしかあるまい。そこまでなら、緊急避難措置として、鳥獣保護法にも抵触しない。と日記には書いておこう。
一方で、子イタチと付き合うのは初めて。それも目も開いていない相手。どうなるか分からないけど、イタチがどんな生き物なのかを勉強させてもらういい機会と考えておこう。
理屈はともかく、イタチ可愛いなぁ。フェレットを飼う人の気持ちが少しわかった。
オープンは来週の土曜日なので、1週間と1日あるはずだけど。来週の金曜日にはプレビューがあるので、残りは1週間。昔プレビューがなかった頃は、準備期間が1日多かったのに。と、あまり意味のないことを毎年この時期になると思う。
すでに持ちネタのつもりだったんだけど、この1ヶ月ほど都市の鳥について原稿を書く機会があり、改めて都市の鳥について考えるとよく分からない事がいっぱいあることに気づいた。よく分からない事の一つは、モズの減少。
モズは、大阪府全体でとても減った鳥の一つ。農耕地の減少が、農耕地大好きなモズの減少につながった。という説明もありうるけど、都市緑地にいたモズも、とても減少したんだな。たとえば1980年代の大泉緑地にはいっぱいいたんだなぁ。それはもう、大学の先生が研究フィールドにするくらい。すき間無くなわばりが並んでいたという。今となっては見る影もない。せいぜい数羽しかいないんじゃなかろうか。長居公園でもそう。1990年代と比べると、2000年以降は半減以下になってる。
都市公園では、1980年代以降、むしろ繁殖鳥は増えている。その中で減っている小鳥は、モズだけと言ってもいいくらい(いやスズメも減ってるけど)。都市公園で増えてる鳥は、林の鳥。以前は山の林にいたのが、平地の都市緑地に進出してきた感じ。一方、モズは林縁の鳥。あまり変化に気づかないけど、都市緑地の木々が成長して、環境が林縁の鳥よりも、林内の鳥向きになったって理解もできそう。
でもね、モズが暮らせそうな林縁も、まだまだ都市緑地には多いと思うの。少なくとも1990年代の長居公園と、2000年以降の長居公園で、林縁の量はそんなに変わっていない。木々の成長だけではモズの減少は語り尽くせないと思う。モズはどうして減ったのかな?
今日、都市の自然展の解説書が校了した。今年も、なんとか特別展オープンに間に合いそう。
いつもギリギリの校了になるので、今回は3月末が原稿の締切と宣言したのに、宣言した本人の原稿が上がらず。いつも通り5月末には入稿すること、と言ったのに、またもや本人の原稿が上がらず。けっきょく最後まで書いていたのは、主担当者自身であったという、編集担当が呆れる展開。いや、自分自身も呆れてますので…。
編集担当者さんも言ってたけど、解説書にかけてる労力はおよそ特別展準備の8割にも及ぶと思う。これができれば、あとはここからテキストと図表を切り出して展示を構成。あとはラベルと一緒に標本を並べるだけ。
解説書という名の本を3ヶ月ほどで毎年発行している。これはかなりの負担。展示を作るだけなら、とても楽珍だろうとは思う。実際、解説書にかける労力を減らしてはどうかという意見もある。でも、一方で展示は展示期間が過ぎればなくなってしまうのに対して、解説書というコンテンツはずっと残る。力をかけて作ってるだけあって、それなりにそのテーマの決定版。今後の普及教育活動にさまざまな形で、役立てていける。そのメリットは、とても大きい。
ぶっちゃけ、特別展が迫っているという切迫感がなければ、こんなに毎年コンテンツをリリースはできない。普及教育に使えるコンテンツ生産システムとして、解説書を作るという行為はとても意味があると思う。
ただ、特別展という展示のことだけを考えると、解説書はある意味足を引っ張っている。一つには解説書ができれば、展示の大部分ができた気になる。というか、ある種燃え尽きる。それ以上、展示自体にあまり力を入れるのが難しくなる。
また、しばしば指摘されるし、自覚もあるけど、解説書という形で膨大なテキストがあるので、いきおい展示に解説が多くなる。本と展示は違う。テーマを取捨選択して、要点に絞って、強弱を付けた解説をするべきなのだが、なかなかそうはならない。
さらに言えば、展示とは、解説と展示物を並べるだけでなく、これまたメリハリを付けたり、展示物の意味合いを理解してもらえるような工夫が必要なのだが、その余裕が余力がなくなる。
解説書作成の良さを確保して、かつよりよい展示を作るには…。そう、校了はあと2ヶ月ほど早めること。それは分かってる。分かってるんだけどね。
イヤな相手、苦手な相手との認識であっても、とにかく相手を強く認識し続けると、いつしかそれが愛に変わる。なんてのはウソだと思うけど、それを意識してかは知らないけど、男の子は好きな女の子に意地悪をし続けるわけ。なんてことは、さておき、
さほど好きでもなくても、探し続けると、相手のことを考えまくるし、何かしら相手を理解する(少なくともそんな気になる)。そして、やがて相手が好きになる。ってな事はあると思う。
この2ヶ月ほどの間に、すっかムクドリが好きになった。
ウミアイサって、少し口が開き気味だなぁ。と思って見ていて気付いた。顎関節を閉じた位置で固定してるのに、嘴が開く。上嘴の付け根が動いてる。嘴だけを開いている不思議な口開けポーズ。そういえば、ヒドリガモとか他のカモもこんな嘴の開き方してる時あるなぁ。上嘴の付け根の可動部分ってキネシスって言ったっけ。
上嘴自体を動かして、口を開くって、ヤマシギみたいな嘴の長いシギもできるけど、先の方だけ開くところが、カモとは少し違うなぁ。
ミサゴの足指って、前3本後ろ1本の状態と、前2本後ろ2本の両方になれる。前を向いたり、後ろに向けたりできる指があるってこと。それが確か第2指と種と、第4指の種があるはず。ミサゴは第4指を動かせるらしい。
フクロウも同じようなことができたけど、どの指だっけ?
ミサゴの足の関節で面白いのは、足首の関節。すごくひねることができる。おかげで、指を真横に向けられる。だから、魚を縦に持てるんだなぁ。
こんなんできる鳥は他にもいるのかな?
ネコがイメージキャラクターの都市の自然展。展示よりも会場での企画に力を入れてる気がしないでもない。
企画の一つ、ネコマントは、バットマンのようにネコ柄のフード付きマント。で、手にはネコ手手袋。
ネコ手手袋を手にしたら思わず、ニャーとやってしまう。誰もが猫ひろしになってしまう恐ろしいアイテム。
多分商品化したら売れると思う。鍋つかみにもなるし、台布巾にもなる。一家に一組。
某市のレッドリスト改訂の会議に出席した。今回の改訂では、外来生物をリストアップしたブラックリストも作成する。レッドリストには何度か関わっているが、ブラックリストは初めて。いろいろ勝手が違って面白い。
家ネズミ、ノネコ、カミツキガメ。いるのは分かってるのに、レッドリスト種以上に、生息情報の蓄積がない。ってか、役所的には、担当が自然環境絡みの部署じゃない、ってことらしい。
サイクリング3日目は、北河内。枚方市、交野市、寝屋川市を走り回ってきた。
田んぼがけっこう残っていて、ムクドリはけっこう群で浅い水に脚を浸けて採食していた。
昨日と同じく、11時間のサイクリング。昨年は、似たようなコースをサイクリングして、田んぼのカエルを探して回った。今年はムクドリを探してるけど、やっぱり田んぼ周りは狙い目なので、コースは似てくる。その前にはツバメの巣を探したり、とかで、数年に一度は走ってるなぁ。見覚えのある街角も多くなってきた。