日記風覚え書き
2023年4月、5月、6月
(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
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2009年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2010年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2011年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2012年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
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2015年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2016年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2017年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2018年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2019年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2020年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2021年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2022年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2023年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)
4月10日、12日、13日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、26日、29日、5月1日、3日、4日、5日、8日、10日、11日、12日、15日、17日、18日、19日、20日、6月4日、5日、6日、7日、15日、18日、26日、29日は、後で補足。
●2023年6月30日 2023年6月のまとめ フィールドざんまい
今年の繁殖期は、昨年以上に、これでもってくらい調査に出ている。昨年は大阪市内のツバメの巣さがし。今年は大阪府内のイワツバメとコシアカツバメの巣さがし。イワツバメとコシアカツバメの繁殖期は、おおむね平均的に1ヶ月くらいずれているので、4月〜5月はイワツバメ、6月〜7月はコシアカツバメを調べればいいだろう。と思っていたけど、イワツバメの調査に盛り上がり、というか意外と手間取り6月に食い込んだ。そして、この6月は、大阪府の公園で繁殖する鳥の調査、そして大阪府のセンサス調査の繁殖期分まで入ってきて、信じられないくらいフィールドで忙しい。行事も含めると、20日はフィールドに出ていた。
そんな2023年6月を振り返ってみよう。
ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県1コースと京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園のカラスの巣チェックと鳥のセンサス調査はもう断念。月末のカワウの集団塒調査だけ実施。
大阪府のイワツバメの繁殖分布調査は、5月で一段落したと思ったけど、新情報が舞い込んで、急遽恩智川を調査。コシアカツバメの営巣地さがしは、能勢町や豊能町、高槻市など北摂を軸に。北摂の山間部はほぼ完了(茨木市は来月の行事で)。どっかに調査に行っては、ついでにその周辺をウロウロする感じ。
大和川水系の調査は、他の調査のついでに南河内のみ。奈良盆地は、垂仁天皇陵のカワウ・サギ類の繁殖コロニーをチェックしただけ。
大阪鳥類研究グループの大阪府内の公園で繁殖する鳥の調査を9ヶ所。6月中に担当は完了。
頼まれ調査の、大阪府の鳥のセンサス調査。大和川水系の5ヶ所だけ引き受けたけど、4ヶ所で断念。残り1ヶ所は来月頭に。
ホネホネ団の活動は、2日。
大阪鳥類研究グループは、大阪府下の公園で繁殖する鳥の調査の研修、というか調査で万博公園へ。
普及行事は、高槻のカエルを実施。他の2人はなぜかどちらも魚屋。ジュニア自然史クラブは恒例の磯観察。大和川水系調査プロジェクトで、コシアカツバメとイワツバメの営巣地めぐりを河内長野市にて。
講演はなし。査読もなし。
とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系5冊と、SF3冊。
完全休養日は2日。今年に入って5日。
●2023年6月29日 河内長野市のコシアカツバメの繁殖分布
昨日と今日、河内長野市をウロウロして、コシアカツバメの繁殖地を探して歩いた。これまでにもウロウロしたのを合わせると、河内長野市はほぼカバーできたんじゃないかと思う。
コシアカツバメの繁殖地探しは、山間部や山際をウロウロして探す。が、河内長野市は、全体的におおむねもれなく山際。かといって、すべてをウロウロすることはできない。幸いなことに、昨年地元の方が、すでに心当たりの場所をウロウロして情報をくださっていた。という訳で、今年の調査はその方にオンブにだっこ。昨年教えてもらった場所をチェックして回った感じ。おかげで、昨年の分布とある程度比べることができる。
●2023年6月27日 クサガメは外来生物なのか?
という質問を頂いたので、回答を作ってみた。
気付いていない近年の進展があったりするかな?
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それまでもクサガメは外来生物ではないかという指摘はあったのですが、広く外来生物扱いされるようになったのは、下記の論文以降です。
疋田努・鈴木大 (2010) 江戸本草書から推定される日本産クサガメの移入. 爬虫両棲類学会報. 2010(1), 41-46.
以前から日本のクサガメは外来生物ではないかと指摘されていた理由は、
1:化石が見つかっていない。
2:遺跡からの記録がはっきりしない。
3:幕末から明治時代初めの分布が西日本に限られていること。
の3つです。疋田・鈴木(2010)は、この3点を確認した上で、江戸時代の本草書や、カメを指す方言を検討しています。そしてこのように結論しています。
「クサガメを日本列島の在来種とするには、確かに疑わしい点が多い」
「もっとも妥当な解釈をすれば、日本列島の淡水域には、ニホンイシガメとニホンスッポンの2種のみが分布しており、クサガメは生息していなかった」
そして、もしクサガメが外来生物だとしたら、クサガメの移入は「18世紀末であったものと思われる」
最後にこう結ばれています。
「今後、クサガメの国内の遺伝的な変異を調査し、朝鮮半島、中国産との比較を行うことによって、日本三のクサガメが移入されたものかを確認し、その移入元はどこかについても明らかにすることが必要であろう」
このように、クサガメが外来生物であるというのは、あくまでも推定です。たとえば西日本のどこかに局所的に在来のクサガメ個体群がいた可能性は否定されていません(その場合、化石や遺跡で見つからない可能性は充分あります)。
残念ながら、比較的近年に、中国から大量のクサガメ(これは明らかに外来生物です)が、持ち込まれ、野外にも放たれました。その結果、
・現在、日本で見られるクサガメのほとんどは、外来系統である可能性が高い。
・日本にもともとクサガメの在来系統がいたとしても、それを確認するのは極めて困難。
というのが、現在の日本のクサガメの状況です。
イシガメとクサガメの交雑が進み、遺伝的な撹乱が問題になっています。しかし、クサガメはそれ以前からいましたが、イシガメとの交雑が大きな問題になったのは比較的近年です。そこには近年持ち込まれた新たな外来系統のクサガメが関係している可能性があります。そういう意味では、外来系統のクサガメへの対策は必要です。
しかし、在来系統がいる可能性が否定されていない中で、クサガメという種全体を外来生物扱いして、駆除を進めた場合、在来系統を絶滅させる恐れがあります。すなわち、クサガメという種全体を外来生物と判断するのは慎重である必要があります。
以上を鑑み、現時点では博物館は、クサガメを種としては、外来生物として扱っていません。
今後、さらに研究が進み、日本に在来のクサガメがいなかったことが確実になれば、改めて外来生物として扱うかを検討します。
外来生物問題は、大きな問題で、日本でも外来生物法が施行されて対策がとられるようになりました。しかし、そもそもある種が外来生物かどうか、という点はしばしば曖昧です。とくに古い時代に持ち込まれた種では、判らないこともしばしばです。そこで、外来生物法では、明治時代以降に持ち込まれた種のみを外来生物として扱っています。
仮に日本にクサガメの在来系統がいなかったとしても、持ち込まれたのは江戸時代のようですから、外来生物法的にはいずれにせよクサガメは外来生物扱いされません。外来生物法にならって、明治時代以降に持ち込まれた種のみを外来生物とすべきという主張をする人もいます。
日本人に馴染みの深いドジョウでも、在来系統と外来系統がいることが明らかになりました。この場合、在来系統がいることが確実なので、ドジョウという種が外来生物とされることはありませんが、外来系統のドジョウには対策が必要かもしれません。
研究が進むにつれて、外来生物問題は、種という単位で考えるだけでは不充分であることが次々と明らかになってきました。外来生物というレッテル貼りではなく、系統をよく調べて対応を考える必要がありそうです。
●2023年6月26日 カエルの観察会2023
昨年に続いて、今年もカエルの観察会を実施できた。2年連続の実施は珍しい。
●2023年6月24日 初めてカラスに頭を蹴られたので、6月23日はカラス記念日
昨日の昼時、近所のため池に向かって、自転車で走ってた。なんか、ハシブトガラスのペアが怒ってるなぁ。近いなぁ。と思いながら、そのままよそ見もせずに通り過ぎようとしたら、頭を蹴られた。というか、軽く頭にのられた感じ。
通り過ぎながら、頭蹴られたなぁ。初めてだなぁ。初めてカラスに頭蹴られた!と、ようやく事態を認識して、嬉しくなった。もう一度、今度はちゃんと理解した上で、蹴られてみたい気がする。と思って、引き返してみた。
場所は、長居公園通沿いの歩道。車の通行量も多いし、歩道を通行する人もけっこういる。通る人に軒並み威嚇している。通行人はなんかカラスが騒いでるなぁ、という人から、なんかカラスが怖い、って反応している人も。なぜか他の人たちは蹴られてはいない。なぜ私だけ蹴られた?
カラスが怒っている場所は、せまい範囲に限られていて、樹上に巣もないし、植え込みに巣立ちビナがいるんだろう。巣立ちビナを捕まえて、歩道から離れた場所に移した方が良さそう。
と思って近づいたら、カラスのペアがもちろん威嚇してくる。近づいてくるし、近くを飛ぶ。が、カラスの方を見てしまうので蹴っては来ない。ペアの反応を見て、とくに激しく反応する辺りの植え込みを探すが、巣立ちビナは見当たらない。
と、巣立ちビナ探しに気が行って、目を離したら、再び頭を蹴られた。蹴るといっても、むしろ頭の上に強く乗る感じ。今度は、最初よりも痛い。といっても痛気持ちいいくらい。硬いブラシで強めに頭を叩くような。毛が生えてきそうな。
蹴られるのは大したことはないけど、1m以内に近づいてきて、怒りまくってるカラスは、かなりの迫力。ちょっと怖い。
そして、ヒナがいると思しき辺りに長くいればいるほど、カラスはヒートアップしてきてる気がする。このままのテンションで、通行人を軒並み蹴りまくるとまずいので、巣立ちビナ探しは断念して、その場を離れた。
で、今日。昨日はあの後、大丈夫だったのかなぁ。今日も怒ってるのかなl。と気になったので、昨日と同じくらいの時刻に、蹴られた場所に行ってみた。
怒れるカラスのペアは影も形もない。そもそも周囲にカラスの気配がない。巣立ちビナが移動したんだろうか。とにかく落ち着いてよかった。昨日は、ヒナが人通りが多い場所に行って、心配した両親が大騒ぎしてたのかな。巣立ちビナには、むやみに人通りの多い場所に行かないで欲しいもんだ。
●2023年6月23日 読書サークル 第126回会合覚え書き
隔月で、課題本の紹介文を持ち寄って、本についてあれこれ言い合うサークル。もうずっと対面でできそう。
今日の会合で出た本についての意見を記録。
今回の課題本は7冊。3冊繰り越されてきて、3冊繰り越したので、7冊についてあれこれ話し合った。
ちなみに各人は紹介文を書いてきていてて、4つを最大として★を付けている。
●「化石のきほん」
(紹介文4つ、平均★数は3.3)
そもそも、きほんとは何か?化石のきほんと言ったら何を書くべきか?という点で、みんないろいろ気になる点があるらしい。基本とはこのように難しいことらしい。本や特別展のタイトルに使わないようにしようと思った。
●「新種発見物語」
(紹介文4つ、平均★数は3.0)
ほぼ同時期に出版された「新種発見!」との比較に花が咲く。両出版社の対談的なこともあったらしい。とまあ裏話では盛り上がったが、内容面では可もなく不可もなくという反応が多め。先に「新種発見!」を読んでたしねぇ。
●「環境DNA入門」
(紹介文4つ、平均★数は3.3)
すでに環境DNAを知ってた人の評価は低めで、この本で初めて知った人の評価は高め。今後の展望を含めて明るい未来ばかり書かれていて、解決すべき課題への言及がないという指摘があった。予算獲得のために書いた文章のようという意地悪な見方も。
●「野鳥のレストラン」
(紹介文3つ、平均★数は3.0)
写真が綺麗という点では一致。解説もしっかりしてると評価。ただ、クサシギ、ダイサギ、トラツグミなどテーマごとの種の選定に疑問も出た。
●「アザラシ語入門」
(紹介文3つ、平均★数は3.3)
著者の進路の決め方が最初に話題になった。アザラシの音声の研究に関しては、その内容よりも、どうしてそんな難しいテーマを、という声と、誰も研究してなく簡単に新発見ができたので、正しい選択であったという声があった。ともかく、水族館でアザラシ見かけたら、鳴くのをしばらく待つかも、と少しアザラシに親しみは湧いた様子。
●「ヒトという種の未来について生物界の法則が教えてくれること」
(紹介文4つ、平均★数は3.0)
内容盛りだくさんで、やや難しかったようで、読んだ人は内容をうまく紹介できず。紹介文を読んだ人は、中身がよくわからない。という感じになってしまった。
●「みちては ひいて」
(紹介文5つ、平均★数は3.2)
ほぼ定点観測で、潮が引いて満ちる様子が描かれていることに対して、難しい理屈抜きで潮の干満を子どもに知ってもらうことに成功しているという好意的な意見と、ただ潮が満ち引きしただけやんという否定気味な意見があった。もっと潮溜まりの生き物を紹介したり、月の引力の話を盛り込んで欲しいという意見には、それはこの本の目的からずれるという声が強かった。
●2023年6月21日 ヒメアマツバメの営巣地発見記
遠目に、学校の校舎の横を、コシアカツバメが数羽飛び回ってるのが見えた。あの学校で営巣しているに違いない。と思って、その学校に向かった。少し近づくと、飛び回っている鳥の中に、なんかコシアカツバメとなんかフォルムが違う寸詰まり混じってる気がし始めた。さらに近くと、あれ?腹が黒い気がする。そこでようやく、ヒメアマツバメの可能性に気付いた。気付くの遅い。
到着してみると、コシアカツバメが4羽ほどと一緒に、ヒメアマツバメが2羽飛び回っている。コシアカツバメもヒメアマツバメも校舎の横の非常階段のところに出入りしている様子。そこなら部外者が見ていても、あまり問題なかろう。ということで、非常階段が見える場所を探して、双眼鏡でのぞく。コシアカツバメの巣が3つほど見える。で、その内の1つに、ヒメアマツバメが繰り返し近づいてる。と思ったら出入りした。コシアカツバメより先に、ヒメアマツバメの出入りを確認できた。むしろコシアカツバメが巣に出入りするのを確認するために、しばらく待機することに。
先日、近い過去に大阪府でヒメアマツバメの繁殖記録がある場所を2ヶ所確認に行った。どちらもヒメアマツバメは気配すらなかった。そもそもコシアカツバメがほとんど繁殖してなかった。さらにその前の繁殖記録のある岬町にしても、大阪府でヒメアマツバメが繁殖したのは、知る限り大きなコシアカツバメの繁殖コロニー。もうコシアカツバメの大きな集団繁殖地自体ほとんどないので、大阪府のヒメアマツバメは絶滅したんだと思ってた。
が、今回見つけた場所は、コシアカツバメはせいぜい3巣くらいしか営巣していない。なのにヒメアマツバメが繁殖してるらしい。今まで思ってたのと違う。
でもまあ、ヒメアマツバメが飛んでたら反応できることがわかったので、ここまでで見逃してるってことはないだろう。
というのはさておき、今回見つけたヒメアマツバメが出入りしていた巣は、見える限りでは、入り口に羽毛がついてない。普通のコシアカツバメの巣に見える。見える角度があまりよくないので、絶対に羽毛が付いてないとも言えないのだけど。
これから巣をつくるってことなのか、巣をつくってる途中なのか、入り口から羽毛が見えない巣があるのか。ともかく、ヒメアマツバメらしき巣がなくても、ヒメアマツバメの繁殖の可能性は気にしておいた方が良さそう。
●2023年6月18日 中高生と磯遊び
毎年6月は磯観察。
●2023年6月16日 大阪府のヒメアマツバメは、コシアカツバメの集団繁殖地と共に
コアジサシの集団繁殖地の規模が小さくなり、消滅していく中で、大阪湾岸で繁殖するベニアジサシもいなくなった。大阪府のヒメアマツバメも、コアジサシの集団繁殖地の規模が小さくなる中で、去ってしまったんじゃないかと思う。
2000年以降、大阪府でヒメアマツバメの繁殖が確認されたのは4ヶ所。
・豊能町光風台
・柏原市国分東条町:ジェイテクト
・太子町山田:南河内グリーンロード高架下
・岬町淡輪:青少年海洋センター
今日、太子町と柏原市の2ヶ所をチェックに行ったが、ヒメアマツバメどころか、コシアカツバメも1〜2つがいしか営巣していない。岬町もかつてはたくさんのコシアカツバメが営巣していたが、今ではすっかり減って、ヒメアマツバメも記録されなくなった。
豊能町は見に行ったことがないので、どんな場所か知らないが。ヒメアマツバメには、まとまったコシアカツバメの集団繁殖地がいるのかも。だとしたら、コシアカツバメが減少して、大きな集団繁殖地がほぼ消失した現在、ヒメアマツバメの繁殖を期待するのは難しい。
だとしたら、今後、大阪府でヒメアマツバメが繁殖するには、
・イワツバメの集団繁殖地で繁殖を始める。
・数少ないコシアカツバメの集団繁殖地を見つけて繁殖する。
の2つの可能性しかなさそう。
はたして今後、イワツバメの集団繁殖地での繁殖を始めるのかが1つの注目ポイント。もしコシアカツバメの集団繁殖地でないとダメなら、大阪府で今年時点で該当するのは、河南町の1ヶ所だけ。コシアカツバメの営巣個体数としても、一番多いのは河南町か河内長野市。次にヒメアマツバメの繁殖があるとしたら、このエリアでは?
【追記】
というようなことを考えていたのだけど、小規模なコシアカツバメの繁殖地で、ヒメアマツバメが見つかった。ここで考えていたことは、完全に的外れだったのかなぁ。
●2023年6月15日 岬町はコシアカツバメの夢の跡
昔は、多奈川駅前で普通にコシアカツバメが見れたのになぁ。
●2023年6月13日 暗渠の中は、コシアカツバメのパラダイス
今日はコシアカツバメの繁殖分布調査で、河南町をウロウロ。本当は、菊水苑という老人ホームに向かっていた。が、はっきりいえば、道に迷った。それが功を奏した。
なぜか石川の支流の梅川、さらに支流の馬谷川に出てしまった。馬谷川は初めてかも。と思ってたら、河川の上をコシアカツバメが飛んでる。これは橋の下に巣があるな。と、コシアカツバメの巣を探すモードになったのだけど。
コシアカツバメは、鉄骨製の橋の下に出入りしている。その鉄橋の下に入り込むのは難しそう。岸側から橋の下はのぞけない。岸際にもなにもなく、絵に描いたような垂直護岸。が、もし鉄橋でコシアカツバメが営巣しているなら、大阪府では極めて珍しい。なにがなんでも確認せねば。
ってことで、少し離れた場所から、水の中に入った。暖かい日で良かった。
水に入って川の中を歩いて確認に行くと、コシアカツバメは鉄橋の下を通過して、出入りしてるのは、橋の下流側の短い暗渠の中だった。川を渡る道路の幅は、20mほど。コンクリートで川の上を渡ってるけど、橋梁構造ではなく、コンクリートに丸く穴が開いてるような構造。これは橋とは呼べないので、短い暗渠なんだろう。
その丸いコンクリートのトンネルの中に、コシアカツバメの巣が、約50巣。丸くて壁と天井の境界がない。斜め上辺りの壁に突起があって、そこを足がかりにして巣が付けられている。足がかりが限られるせいか、1つの足がかりに2つ〜5つの巣がついている。さらに下向きに伸びた巣は、事実上、垂直に巣が付いてる。巣の中はどうなってるんだろう?
恐らく現在大阪府で最大のコロニー。そして唯一の暗渠コロニー。
●2023年6月12日 能勢のツバメ類調査 驚愕のイワツバメ営巣事例
今日も能勢町にイワツバメとコシアカツバメの繁殖分布調査。大路次川沿いに下って、山辺川沿いを上がって、軽く尾根を超えて、山田川沿いを下った。能勢町西部を一通りチェックした感じ。
この辺りは、かつてはあちこちの橋の下にコシアカツバメの繁殖地があったが、いまや橋の下はイワツバメの繁殖地だらけ。今回の調査で、橋の下にコシアカツバメの繁殖地はなくなり、イワツバメに置き換わったことが確認された。橋に残ったコシアカツバメの繁殖地が1ヶ所あるのだけど、橋の下ではなく、橋の側面に巣がついてる。その橋は橋の下自体は、真っ平らでイワツバメの営巣は無理って橋だった。
という具合に橋の下は、イワツバメの巣だらけなのだけど、コシアカツバメの古巣は、橋の下に残ってる。壊れたコシアカツバメの古巣の中に、イワツバメの新しい巣があることも多い。
で、大路次川にかかる水汲橋の下をのぞいた時のこと。ここもイワツバメの巣があるなぁ。コシアカツバメの古巣のあるなぁ。と思ってたら、コシアカツバメの古巣から鳥が顔を出している。ヒナらしい。スズメじゃない! もしやコシアカツバメが橋の下で営巣してる?! と驚愕してると、さらに驚愕の展開。そこに戻ってきた親鳥は、なんとイワツバメ。
???となる。コシアカツバメの古巣をそのままイワツバメが使ってる? それともイワツバメが入口の伸びた巣をつくった? ともかく入口のびた巣しかなくても、コシアカツバメではなく、イワツバメが繁殖してる可能性があるってことかと。あー、驚いた。
●2023年6月11日 冷蔵室から放り出した物の片付け
昨日、冷蔵室を片付けるべく、放り出した自分が担当の物を片付けた。なにわホネホネ団の活動日で、時々作業に参加しつつ。まあ、片付け自体、基本的にホネホネなものの処理だから、誰も違和感を持たなかった様子。
まず最初に強調して起きたいのだけど。自分の担当だと考えて放り出して、今日の片付けを迎えた中に、担当じゃない物があった。ビニール袋に入ったドロドロした物。袋を開けて、中をさぐると、腐った肉に混じるのは、なんと魚の骨。腐った魚やないか! おいらの担当やない! その上、なんのデータも付いてない。ってことで、捨て肉として処理。
残りは基本的に、ホネ標本を作る途中のものばかり。
【博物館所蔵標本】
・すでに登録された標本:フェレットはラベル付けて水漬け。ハジロカイツブリは洗って干した。
・データはない標本:カミツキガメは洗って干した。大きめ偶蹄類の片前肢と両後肢は、水漬け。これは調べれば何者かわかりそう。
・データのあるミイラ:なんか海鳥、奈良県のシロハラ。いつか処理すべく某所へ。
・データのある海物:アカウミガメ3体、スナメリ1体、イルカの前肢1つ。これは砂場にセットしてホネにするのをサボってたやつ。近いうちに砂場行きかなぁ。開けてないけど。
・受け入れ済みのネズミ:これは登録してないけど、受け入れて、ホネにする作業中。作業してた人に続きをやってもらう?
・卵:データのあるアオサギと、データはないけどエミューは、キープ。
・データのないカラス死体と卵と巣:冷蔵室に入れて忘れてた。たぶんデータも付け忘れて。ドロドロになってた。やむなく廃棄。
【私物】ホネホネ団員と実習参加者
・F1さんのマグロ頭:データないけど、博物館でいただこうかなぁ。と洗って干した。
・F1さんのリス:データがあるので博物館でいただく。洗って干した。
・F2さんのウサギ:すでにほぼホネ。データがないので処分。
・ウシガエルのホネ:これは実習で作って、そのまま放置されたもの。データがないので処分。
少なくとも本当に担当の物の大部分は、無駄に廃棄せずに済んだ。大失敗がなくて、ホッとした。ながく冷蔵室に入っていたトレイも箱も袋も臭い。手とズボンが臭い。段ボールは黴びてる。これからは冷蔵庫管理をちゃんとやる。
●2023年6月10日 冷蔵室の片付け完了
最後に、前植物化石担当を召喚して、片付けさせて完了。と思ったら、まだキノコ屋の物が出てきて驚いた。奥が深い。
自分の担当分は、冷蔵室にキープしておくDNAサンプルをテンバコに入れて、カテゴリーを付けた。それ以外は、基本的に冷蔵でキープする理由がないので、とりあえず放り出した。その片付けが待っている。
という訳で、片付けた後の冷蔵室の中身は、
・DNAサンプル:おもに鳥類と哺乳類。少しウミガメ。そして全担当者の魚が2瓶。
・なめし液に浸けた哺乳類の皮。
・魚などの標本作製用の薬品。
・ハト類の胃内容サンプル少々。
・種子の小箱が2つ。
以上が、担当者が判っていて、冷蔵庫でキープする必要があるもの。ほぼ動物研究室。そして、ほぼほぼ私のん。
次は、キープしておくか未定。あるいは担当者不明だけど、捨てていいのか判らず。
・昆虫化石を含んだ粘土の塊。前学芸員の遺物で、本人は要らないと言ったらしいが、産地情報があるので、捨てるのは忍びなくて。
・砂と土。地学系3人やキノコ屋に確認したが判らず。一緒に植物もあったのだけど、そちらはドロドロだったので廃棄。砂と土は、まだ使えるかも(何に使うのか知らんけど)。ってことで、とりあえずキープ。
●2023年6月9日 枚方市のイワツバメの繁殖地の変遷?
昨日は、穂谷川。今日は、船橋川。
枚方市の川沿いを歩いて、コンクリート製の橋を見つけては、下をチェックして、イワツバメの巣を探してきました。
歩いたのは、両河川とも京阪本線からJR学研都市線まで。
確認したイワツバメの繁殖地は、穂谷川1ヶ所、船橋川3ヶ所。
先に確認した天野川では、古巣や巣の跡がある場所は3ヶ所あったものの、今年営巣していたのは京阪本線橋梁の1ヶ所だけでした(ただし規模はとても大きい!大阪府で2番目でしょうか。天野川の橋を東にいったところの高架下にもう1ヶ所ありますが)。
穂谷川の繁殖地は
・出屋敷元町2丁目:長ヶ嶽橋(穂谷川)
→壊れていない巣3巣、出入りを確認したのは1巣
船橋川の繁殖地は、
・長尾北町・長尾家具町:八田高橋(船橋川)
→壊れていない巣12巣、出入りを確認したのは4巣
・船橋本町・東船橋・南船橋・招提北町:新登橋(船橋川)
→壊れていない巣49巣、出入りを確認したのは10巣
いずこも壊れた巣や巣の跡は見当たらなかったので、比較的新しい繁殖地かな、と思います。
老舗の天野川から、穂谷川経由で、船橋川に進出中。というストーリーでいいんでしょうか?
●2023年6月7日 ヌートリア銀座
といえば恩智川。
●2023年6月6日 冷蔵室の片付け
今日は、初日なので、まずは仕分け。2時間かかった。
●2023年6月5日 泉北ニュータウンの公園で繁殖する鳥
今日は、泉ヶ丘駅で降りて、大蓮公園へ。
【追記】
6月6日、残る2ヶ所を調査。
●2023年6月4日 イワツバメとコシアカツバメの繁殖分布調査研修
という大層な名前の、イワツバメとコシアカツバメの巣の観察会。考えてみると変わった観察会だし、妙に気を遣うことが多い。そして、説明することも多い。
●2023年6月3日 泉北ニュータウンのコシアカツバメは生き残ってるのか?
1980年前後、千里ニュータウンで暮らしていた。その頃は、5階建ての団地のあちこちにコシアカツバメが営巣していた。逆にというのも変だけど、周辺にツバメは営巣していなかったので、子どもの頃一番馴染みのあるツバメ類は、コシアカツバメだった。
それから10年ちょっと、1990年代後半に、大阪府のコシアカツバメの繁殖分布を調べた。ずいぶん減ったけど、まだ千里丘陵でコシアカツバメは繁殖していた。
さらに10年ちょっと。2006年に調べた時は、もう千里丘陵でコシアカツバメの繁殖地は見つからなかった。なぜかは知らないけど、千里丘陵から千里ニュータウンから撤退してしまったらしい。
1980年代の泉北丘陵のことは知らない。
1990年代後半の大阪府の繁殖分布調査の結果、泉北ニュータウンにはけっこうコシアカツバメが営巣している印象だった。
でも、2006年には少し減ったんだろうか。繁殖地は半減した。
そして今年2023年に久しぶりに大阪府のコシアカツバメの繁殖分布を調べ中。一緒に調べているイワツバメの繁殖地は60ヶ所以上見つかるのに、コシアカツバメの繁殖地はまだ10数ヶ所しか見つかっていない。その多くは北摂の山手で、半分は能勢町。
今日2006年に泉北ニュータウンで繁殖が確認された地点に行ってみたが、営巣が確認できなかっただけでなく、周辺にコシアカツバメの気配はなく、巣の跡すら見つからない。随分前にいなくなった感じ。昨年は、泉ヶ丘駅前から繁殖情報を頂いたのだけど、その周辺にも気配なし。千里ニュータウンに続いて、泉北ニュータウンからもコシアカツバメは撤退中らしい。
ただ、まだ撤退は完了していない様子ではある。春先に泉ヶ丘駅前を飛んでいたというし、泉北ニュータウンの周辺の農耕地で飛んでたという情報もある。なんとか1ヶ所でも見つけたいなぁ。
●2023年6月1日 今月の調査計画 日数見積
普通は計画など立てずに、すべき調査を行き当たりバッタリの日程に叩き込んで、実施するもんだけど。
たとえば、この冬の間は、地元公園の果実チェックと鳥のセンサスを週1回程度。月1回のため池と大和川の水鳥カウント。月2回のハッカチョウ センサス。月の後半になって、少し日程を調整する程度で足りてた。
4月になって、イワツバメの繁殖分布調査が始まったけど、暇を見つけて出かける程度。思った以上にイワツバメの繁殖分布調査に手間取って(楽しいけど)、5月に予定していた他の調査にあまりいけず。すべてのしわ寄せが6月に。
ってことで、6月は真面目に調査計画を立てないと、予定してる調査が終わらない。7月に食い込ませることもできるけど、調査の質を考えると、できれば避けたい。で、予定している調査を6月中に終わらせるために必要な日数の見積もりと、予定を立ててみた。
0:ルーティンの調査:ため池と大和川の水鳥カウント、ハッカチョウのセンサス →4日
1:大阪府のイワツバメの繁殖分布調査:南河内(飛鳥川と梅川)、北河内(船橋川と穂谷川)、恩智川、大ケヤキ橋は他の調査のついでや後に行くとして。1日かけるのは能勢町西部 →1日
2:大阪府のコシアカツバメの繁殖分布調査:すべて他の調査の後にまわる。あとは7月に。 →0日
3:大阪府下の公園で繁殖する鳥の調査:8ヶ所。ただし1日に2ヶ所調査することもできそうなので。 →5日
4:大阪府の鳥のセンサス調査:繁殖期の調査は4ヶ所と聞いてたのに、突如5ヶ所に増えた! →5日
5:大和川水系の調査:全部7月以降! →0日
ということで、調査に必要な日数は、15日。手帳を見る限り、会議やカウンター当番で職場にいないといけないのが8日、行事やその下見に行くのが5日。計算上は、休まなければ17日は調査に行けるので足りてる。が、明日は大雨らしいので調査できない。雨が降るとできない調査が多いので、空梅雨を願うしかなさそう。今できることは、てるてる坊主作り。
その効果がなければ、最悪、4番や3番の調査を7月前半に回すことになる。
●2023年5月31日 2023年5月のまとめ イワツバメの調査が終わらない
予定では、4月に始めたイワツバメの繁殖分布調査を、5月半ばには終えて。その後は、大阪府下の公園の調査とコシアカツバメの繁殖分布調査を始める予定だった。が、イワツバメの繁殖地が次から次への見つかり、気になるチェックすべき河川も多く、高速道路などの高架下のチェックまで入ってきて。結局、5月はずっとイワツバメの繁殖分布調査をしていた気がする。まだ能勢町西部とか南河内の一部の河川をチェックしたいが、おおむね調査は一段落した気がする。
そんな2023年5月を振り返ってみよう。
ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県1コースと京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園のカラスの巣チェックと鳥のセンサス調査はぜんぜん出来なかった。先月し忘れたカワウの集団塒調査は、月頭に実施。今月分も下旬に実施。
大阪府のイワツバメの繁殖分布調査は、5月でなんとか一段落。状況がおおむね明らかになったと思う。下旬には大阪府下の公園で繁殖する鳥の調査も、研修1ヶ所、からの調査2ヶ所。大阪府下のコシアカツバメの繁殖分布調査も少しできた。
今年度から大和川水系の調査もはじまったが、奈良盆地はほとんど調査できなかった。大阪府側(ということな南河内)は、イワツバメの繁殖分布調査のついでに、カワガラスやカジカガエルの調査がけっこうできた。ほかにもカエル類のデータは少し。
ホネホネ団の活動は、ゴールデンウィークに4日連続で実施。入団試験で冷凍室がかなり空いたし、小さな皮処理も進めた。
大阪鳥類研究グループは、大阪府下の公園で繁殖する鳥の調査の研修。
普及行事は、鳥類フィールドセミナー×2、植物園案内、鳥のさえずり行事、地域自然誌シリーズの桜井を予定通り実施。行事盛り沢山。ジュニア自然史クラブは雨天中止。鳥類フィールドセミナーの片方も事実上の雨天中止。
頼まれて、能勢のクリ園で、鳥の観察会。
「絶滅危惧種 東南アジアの霊長類」の展示は無事に閉幕して、片付けた。
講演はなし。
査読は1つこなした。
とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系3冊と、SF7冊。
完全休養日は0日。今年に入って3日のまま。
●2023年5月30日 コロナ禍は終わったのか?
新型コロナウイルスがまだ健在なのは明らかだけど、人の社会がその影響を大きく受けるコロナ禍は、もう終わったのだろうか? どうでもいいようでいて、その判断によっていろいろ変わってくる。定義は大事だなぁ。定義がないので、社会の雰囲気を読まねばならず、とても面倒。個人なら好きにすればいいけど、公的な機関はいろいろ気を遣う。
というわけで、今日の会議では、この3年ちょっとの間、コロナ禍の中で活動するためにいろいろと設定した決まりをどこまで解除するかを議論した。おもな検討ポイントは以下の通り。
・部屋の換気:これはコロナ禍が終わろうと、継続すべきだろう。で一致。
・CO2メーター:できれば展示室に1つくらい維持かなぁ。
・マスク:ユーザーサイドにマスクを求めることはもうできない。が、室内企画では必要に応じて推奨することになった。スタッフ側は、屋外ではマストではないが、室内企画では基本的につけることに。
・アクリル板:スタッフにもユーザーにもまだ不安を感じる人がいるようなので、全面撤廃はしない。でも、声が聞こえにくかったり、物を見せたりしにくいので、一部撤去&可能なら選択できるように検討。
・体温計:検討してないので、たぶん少なくともしばらくは設置のまま。
・懇親会・宴会:基本的に解禁。
・宿泊行事:懸念していたのは宿舎での食事だったので、懇親会・宴会が解禁なら、宿泊行事も解禁。
・行事の申込み制:行事の内容に応じて判断に戻す。
・講演会での連絡先の把握:廃止。
・行事での機材の共有:解禁。
・その他を含めコロナ禍での行事実施のガイドライン:適用終了。
ということで、おおむねコロナ禍は終わったとの判断。とはいえ、ぶり返せば戻ってくるんだろう。
●2023年5月29日 雨でも調査はできるが
天気予報は午後から雨。午前中は普通に公園の鳥の調査。で、問題は午後から。繁殖してるコシアカツバメとイワツバメは、多少の雨でも活動しているから、多少の雨でも調査できるよね。ってことで、まずは池田市の山手にいって、情報を頂いているコシアカツバメの営巣地をチェック。予定通り3ヶ所で確認。それから豊能町方面に。余野川のとある橋の周りをイワツバメが飛び回っているという情報を頂いていたので、確認に。
バスを降りたら、けっこうザーザー降ってる。でも、お目当の橋へ。イワツバメは飛んでない気がするけど、橋の下をチェックしておかないと。ってことで、少し藪漕ぎして、橋のたもとへ。河川敷には降りられないけど、橋の下には潜りこめそう。ただ足がかりが濡れてる。滑ると河川敷に落ちそう。ちょっとドキドキしながら潜り込む。安全策をとって膝をつくからズボンが濡れる。橋の下に入ってみると、そこは濡れない。イワツバメの巣がいっぱい。数えていたらイワツバメも戻ってきた。巣への出入りを確認。で、橋のたもとに戻るのがまた落ちそうで怖い。
なんとか復帰して、余野川沿いに歩いていく。イワツバメの巣があっても良さそうな、そこそこの大きさのコンクリート製の橋がある。河川敷に降りれそうで降りられない。斜面が滑って落ちそう。落ちたら復帰無理かも。めっちゃ藪漕ぎしたら、橋の下には潜りこめた。胸から下がビショビショになった。苦労したけど、イワツバメの巣は見つからず。
さらに進むと、またコンクリート製の橋。もう橋の下に入りたくないなぁ。と思ってるのに、イワツバメが飛んできて橋の下に入っていく。チェックしないわけにはいかない。これまた藪漕ぎして、橋の下に入る。新しい巣がいっぱいあった。思わぬ繁殖地が見つかったのは嬉しいけど、もはや上半身もビショビショ‥。
というわけで、調査は終わった。ちなみに服と靴のみならず、ビニール傘もやぶこぎの中で、骨が数本折れてさしにくい。帰りのバスは空いてた。一番後ろの席の真ん中にお尻を少しだけ引っ掛けて座った。少し濡らしてすみません。電車はやむを得ず座るの断念。疲れて眠かった。
雨の日の調査はできれば避けたい。
●2023年5月28日 カエル最強
今日は観察会。地域自然史シリーズという複数分野の学芸員が一緒に行って、なんでも説明してしまうという企画。今回は、学芸員が6人もいて、ほぼほぼフルセットという豪華な感じ。というのも、今年から大和川水系の調査プロジェクトが始まって、野外観察会的にそのキックオフ的な感じだから。たぶん。
下見の時は、もっぱら鳥をチェックしつつ、他の学芸員が担当なのに、貝や魚を捕っていた。行事本番となると、自分の分野で頑張らねばならない。が、複数分野が集まると、鳥は部が悪い。手にとって間近に観察できる石、植物、昆虫、貝、魚に圧倒的に負ける。とくに子どもはあまり鳥に興味を持ってくれない。ということで、最初の挨拶でも、カエルとヘビ担当であることを強調。
午前中は、水路の生き物を観察しながら進むイメージ。トノサマガエル、ツチガエル、ヌマガエルがけっこういて、子どもは盛り上がるし、こちらも繰り返し説明できる。ツチガエルとヌマガエルの識別の資料を付けておいてよかった。しばらく河川敷で遊ぶところでは、カジカガエルが捕まった。下見では見つけられなかったのに、今日も鳴いてなかったのに、大勢いると成果があがる。田んぼではアマガエルがいっぱいいて、シュレーゲルアオガエルの卵塊もあった。溝にヒバカリの死体が落ちてたのでヘビの説明もできた。
午後はあまり出番がなかったけど、ウシガエルがおり、シマヘビは交尾してた。交尾してると逃げられないらしく、ゆっくり観察できた。
ということで、カエル7種、ヘビ2種。あとトカゲもいたので、両生爬虫類の観察会としてもまあまあ良かったかと。カエルが採れたら子ども達は盛り上がってくれるので、とても助かる。が、持って帰るのを阻止するのが大変になる。持って帰っても絶対に家の周りで逃がすな!と繰り返した。今回は、しっかりした保護者が多かったおかげで、おおむね阻止に成功したと思う。
●2023年5月27日 堺泉北有料道路再び
5月23日にチェックしたのに、その時に気付かなかった場所に巣が20個以上あった!という情報を頂き、今日の午後、再度チェックに向かった。確かにあった。前回、見逃してしまって哀しい。
前回、巣はあったけど、出入りを確認できなかった場所があった。周囲をイワツバメが飛んでたのに‥。その場所での巣への出入りを今回確認できたから、再び歩いた甲斐はかなりあった。なんせ巣は1つだけだし。
今回の調査結果は以下の通り。
・平井大橋交差点東(主に高架の南側):壊れてない巣22巣、壊れた巣7巣
→今回はイワツバメの巣がなかったが、5/23には1巣で出入り。
・菱木中交差点西側(PET BALLOONの南側):壊れてない巣12巣、壊れた巣17巣
→2巣で出入り。
・典礼会館の南:壊れてない巣1巣
→1巣で出入り。
・菱木本線料金所(和田川の菱木橋の東):壊れてない巣2巣
→出入り未確認。巣の下には糞がいっぱい落ちてるから営巣したことはあるが、今年使ったかは不明。
というわけど、堺泉北有料道路沿いに、菱木料金所も入れたら、4ヶ所のイワツバメの繁殖地があることになる。といっても、菱木中交差点から菱木料金所の3ヶ所は近い範囲に散らばってるだけだけど。
ここの情報を下さった方は、鶴田池交差点周辺でもイワツバメを見たとのことだけど、周辺を念入りにチェックしたが、イワツバメの巣は見つけられず。とはいえ、イワツバメが巣をつけても良さそうなコンクリートの溝はいっぱいあって、とてもじゃないけど、全部はチェックできない。基本的に南側を歩いてるので、北側に巣があったら、見逃す可能性はさらに高まる。
川沿いに橋の下をチェックするのは、橋の下が見えない問題はあるものの、チェックする場所は点在していて限られる。一方、高架下は割とチェックしやすいけど、チェックすべき場所が線状に伸びていてとても大変。イワツバメが飛んでるのを見つけて周辺をチェックするしかなさそうな気がする。
●2023年5月26日 久々の調査三昧の繁殖期
コロナ禍になってから、2020年、2021年と最初の2年は繁殖期に鳥の調査ができなかった。2年の欠落は痛い。その反動って訳でもないけど、昨年2022年はややハードに調査を入れた。大阪市内の公園で繁殖する鳥の調査を進めつつ、大阪市内のツバメ探し。鳥の巣の特別展の開催から片付けもしながらなので、かなり忙しかった。大阪市内を自転車で走り回る時間を捻出するのには苦労した。
そして今年もまたもやハードに調査モード。今年は特別展の担当はないから調査に集中しまくっている。今年の調査は、大阪府下の公園で繁殖する鳥の調査、大阪府のイワツバメとコシアカツバメの繁殖分布調査。そして大和川水系の調査。その上、大阪府内数ヶ所の繁殖期のセンサス調査も引き受けた。久々に調査三昧の繁殖期となって忙しい。ちゃんと調査しきれるのか?
ということで、これまでの展開を振り返って、これからの繁殖期の調査の予定を考えよう。ってか、整理しないとアワアワしそう。
調査は4月に始まった。まずは早めに渡来して、早めに繁殖期が終わってしまうイワツバメの繁殖分布調査。4月から5月前半は大阪府のイワツバメの営巣地チェックに終われた感じ。ついでにコシアカツバメの繁殖分布のデータもとっておこうと思ったけど、多くの場所にまだコシアカツバメが渡来していなかった。4月中に過去にイワツバメの繁殖記録のある場所の再チェックは完了した。ところが‥。
イワツバメの繁殖分布調査は5月前半で終わらせようと思っていたが、気になる河川沿いは一通りチェック。と思ってたら思いの外、時間がかかる。その合間に新たなイワツバメ繁殖地が見つかるので、それを調べに行く。けっきょく5月いっぱいはほぼほぼイワツバメの繁殖分布調査で終わりそう。ここでおおむね一段落はできそうだけど。
5月後半からは、大阪府下の公園の調査と、センサス調査が入る。コシアカツバメの繁殖分布調査も本格化。というわけで、今後は、
イワツバメの繁殖分布調査は、5月中に余野川と桧尾川。6月頭に船橋川、穂谷川、恩智川。6月中旬に西除川+東除川、能勢町西部。6月後半に他の調査のついでに飛鳥川、梅川、佐備川。とこれで一段落の予定。
大阪府下の公園の調査は、大きめ公園2ヶ所は、5月中に調査する予定。他にも数ヶ所調査を担当することになるが、泉北ニュータウンの公園4ヶ所は6月前半に。泉南の海岸部の公園2ヶ所は6月後半に調査予定。
センサス調査4ヶ所は(もしかしたら、もう1ヶ所?)、6月後半に調査することになる。
以上の調査のついでに常にコシアカツバメの営巣地をチェックし、営巣を探すが。7月になってからは、コシアカツバメの繁殖分布調査だけに集中する予定。
大和川水系ってことで、奈良盆地の調査は7月に入ってから。コシアカツバメの繁殖分布調査中心にかなぁ。
と整理したら、なんとかできそうな気がしてきた。
●2023年5月25日 能勢のクリ園で鳥の観察会
以前からよく大阪自然史フェステッィバルに出展くださる和菓子屋さん。実は能勢にクリ園があるらしい。で、そこで作ったクリを和菓子に使ってる。のみならず、そのクリ園で、植物や昆虫の観察会とかもしてるんだそう。で、鳥の観察会をしたいから講師として来てほしい。と頼まれたのが、この4月。日程空いてる平日ならいいですよ、って返事したら、あっという間に今日観察会をすることが決まった。
考えてみると能勢で観察会はあまり経験がない。バス移動なしで行ける場所が、妙見口駅から歩いて行ける、妙見山か野間の大ケヤキ周辺程度なので。
ってことはさておき、クリ園で鳥の観察会のイメージがわかない。そのクリ園って、そんなに広いの? そもそもどこにあるの? 妙見口駅まで車で迎えに来てくれるそうなので、集合時間だけ決めて、今日を迎えた。資料は用意しようがないので、博物館友の会のパンフレットだけ用意した。
能勢町は天王以外、一通り歩いたことがあるので、連れて行かれた場所も割と知ってる場所。ソウシチョウ調査の時に、すぐ近くを歩いてる。
小さい谷をへだてて、背後に山を控えつつ、下から低めの尾根までが敷地らしい。植林だった場所を借りて、木を切って、道を付けて、シカ柵を設置して、クリを植えてるらしい。まだ開墾途中の部分もある。すでにクリ園になってエリアもそこそこ広い。その周囲や合間には、自生の植物も残っていて、タラノキやナガバノモミジイチゴがあちこちにある。棘のある植物ばかり!と言ってた。ワラビやゼンマイも多く、春は山菜で楽しめそうではある。そのために農薬はまかず、クリにカミキリムシ除けの薬を塗布するだけにしてるらしい。
和菓子作りながら、このクリ園の世話をする。のみならず開梱からするとは驚いた。その上、観察会まで実施するとは。和菓子つくる暇はあるのかな?
で、肝心の鳥の観察会だけど。なんとなく予想通り、鳥を観察するには狭いし、見通しが悪い。でも、立地がいいので、鳥の声は参加者を待つ間にも色々聞こえてくる。ってことで、動かずに鳥の声を聞く会となった。定点観測みたいな鳥の観察会は初めて。でも順にいろんな鳥が鳴いてくれる。それに関連したネタを説明していくだけで、2時間ほど間を持たせることができた。
ずっと囀ってるキビタキとウグイス。シジュウカラ、メジロ、センダイムシクイもよく鳴いた。時々声が聞こえるホトトギスやホオジロ。後半で登場してくれたイカルとサンコウチョウ。キビタキは姿も見れた。
間では、いま繁殖分布を調べてるイワツバメやコシアカツバメの話もできたし。地元の参加者の家でよく声が聞こえるというコジュケイやアカショウビンについてもやりとりできた。
というわけで、初めての定点鳥の観察会ならぬ、定点で鳥の声を聞く会だったが、なかなか面白かった。主催者さんからは、参加者にも好評だったとの話。ほんまか知らんけど。で、またやりたいと言われる。同じ季節にやっても、代わり映えしないし、話すネタもかぶる。かといって、他の季節にも成立するのかなぁ?
●2023年5月23日 いま堺市のイワツバメ業界では、堺泉北有料道路が熱い!
まあ堺市のイワツバメ業界関係者は、私を入れて2名だけなんだけど。とにかく。
昨日、和田川沿いを泉北高速鉄道から石津川合流点まで歩いて、イワツバメの繁殖地探し。というのも、昨年ある橋の周辺で飛び回るイワツバメを見たという情報があったから。和田川沿いは、となりの石津川と違って、コンクリート製のイワツバメが下に巣をつくりそうな橋がけっこう多い。が、橋の下がとても確認しにくい。岸側から下に潜り込めないし、河川敷にも降りられない。降りられる橋は2本だけ。その2本ともにイワツバメの巣があった。きっと情報のあった橋の下にも巣が、少なくとも古巣があるに違いない。でも、降りられない。
とストレスがたまる展開。高架なら確認しやすいよね。とばかりに、とある高速道路の高架をチェック。といっても河川の直上は鉄骨製。その並びはコンクリート製なので見に行った。ちょうど有料道路の料金所の事務所があって、直下に入れる。そしてなんと予定通りイワツバメの巣が2つあった。高速道路の名前は、堺泉北有料道路。この高架沿いはもしかしたら要チェック?
と思った翌日の今日。なんと、その堺泉北有料道路の高架下。石津川のところにイワツバメの繁殖地があるという情報が届いた。そこも先週通ったのに、その時はチェックしなかった〜。悔しい。
そして、堺泉北有料道路の並びで、もう1ヶ所イワツバメが飛んでる場所があるという情報も頂いた。
で、今日の午後、時間がつくれたので、堺泉北有料道路沿いを歩いてみた。深井駅から北信太駅まで。
結局のところ、聞いていた平井大橋の繁殖地で巣への出入りを確認して、昨日見つけた菱木料金所の巣を見るもイワツバメは確認できず、鶴田池周辺を飛んでるというイワツバメもその巣も見つけられず。新たな展開はなにもなかった…。平井大橋の繁殖地の様子が確認できたから良かったけど。
一つ新たに明らかになったことといえば。高速道路沿いには、道路があるので、沿って歩きやすいけど。その道路は交通量が多い。高架下のイワツバメの巣の有無をチェックするには、高架の際を歩きたいけど、際沿いに歩道はない。ということで、交通量の多い車道の脇を歩くことになる。けっこう怖い。信号のない場所で繰り返し横断もしなくてはならなかったりもする。そもそも危ない。あまり他人にオススメしにくい。
●2023年5月22日 高架下のイワツバメ
今年は大阪府のイワツバメの繁殖分布調査を遂行中。コシアカツバメも調べる予定だけど、一足早く繁殖期が始まって終わるイワツバメに手をつけたら、面白くなってきて、なかなかコシアカツバメモードにならない。
で、大阪府のイワツバメの繁殖地は、今の所すべて橋の下か高架下。いずれもコンクリート製で太めの溝があるやつ。河川沿いに歩けばいいので、なんとなく橋の下のを中心に調べてきた。が、少なめとはいえ高架下の繁殖地もあって、気にはなっていた。
高架下の繁殖地は、跨道橋や跨線橋の場合もよくあるけど、高速道路や鉄道の高架下の場合もある。泉北高速鉄道の高架下に繁殖地を見つけて、泉北高速鉄道の高架が気になる。と書いたら、大学生Iが調べてくれて、思わぬ場所に巣を見つけてくださった。堺泉北有料道路からは複数の場所で巣が見つかってる。
そういえば、第二京阪道路や名神道路では、川の上の高架の場合が多いけど、それぞれ何ヶ所か営巣地が見つかってる。
単発の高架ではなく、こうした線状に伸びる高架は、高架沿いを歩いての調査をした方がいいのかもしれない。と思い始めた。河川沿いを歩くように。上見るだけなので、橋の下に潜り込むより簡単そう。で、どこを調査すべきか、今までに巣が見つかってる線状高架をピックアップしてみた。
・阪急京都線:過去には高槻市あたりに複数のイワツバメ営巣地があったけど、今回は繁殖は確認されなかった。
・第二京阪道路:過去に確認された場所は交差点の上。チェックすべき場所多そう。
・南海高野線:とりあえず河内長野駅より南は、1ヶ所確認されてて、他にはないかも。
・泉北高速鉄道:これはIさんにお任せしよう。
・大阪モノレール:1ヶ所大きな繁殖地があるけど、モノレール自体の高架ではないか。
・南河内グリーンロード:高架になってるのは短い区間だけかも。そこは確認済み。
・名神高速:もっぱら川の上の部分だけかも。
・新幹線:これを調査するなら、範囲は広いかも。
・堺泉北有料道路:チェックしてくださってる方がいるので、その情報待ちでいいかな。
となると特に気になるのは、阪急京都線、新幹線、第二京阪道路だろうか。
●2023年5月21日 両生爬虫類死のドーロ
今日は、鳥のさえずり行事。天見駅から岩湧寺の往復コース。と思って設定したけど、下見をして思った、帰りも峠越えはだるいので、帰りは川沿いをそのまま下って、バスで帰ろう。幸い参加者もさほど多くないし。行事当日の朝、参加者のみなさんに提案したら快諾いただけた。ってゆうか、行きの峠越えで、帰りはもう登りたくないと思った様子。
で、帰りは岩湧寺からひたすら下っていく。その道は、両生爬虫類がたくさん轢かれて死んでる死のロードであった。
鳥の観察会なので、主催者としてはどっちかと言えば、目線は上より。でも疲れた参加者は、割と下を見て歩いてるらしい。通り過ぎてから、いま死体が落ちてたと教えられ、少し戻って確認。というのを繰り返した。
というわけで、岩湧寺から加賀田川沿いに下って、神納バス停までの車道で、確認した両生爬虫類の死体は、ヒバカリ3匹、ヤマカガシ1匹、カナヘビ1匹、イモリ1匹、シュレーゲルアオガエル1匹。ヒバカリ1匹は大怪我だけど生きてたので放した。ヒバカリ1匹とヤマカガシ1匹は死にたてだったので、標本用に回収してきた。残りはすべてぺったんこ。そのまま放置せざるをえない。
谷沿いの両生爬虫類の多い環境。そこそこの交通量。そういった場所では、あちこちでこういったことが起きてるんだろう。なんとかできればいいと思うのだけど、なかなか手段がない。地元の人以外は車で通るの禁止にしたらええねん。どこでもかしこでも車で行くんじゃない。
そういえば、行事最中、友の会の関係者が車で通過していったなぁ。
●2023年5月20日 錦織公園でオオタニシは採れずにエビを採る
いや本来の目的は、鳥の調査だった。
●2023年5月19日 下見はいつも雨
この前の日曜日に下見をする予定だったのだけど、雨だったので今日に延期した。今日も雨だった。なんなら今日の方が、雨が激しい。ビショビショになって、寒かった。これが街に降りてきたら、小止みになるんだな。
●2023年5月18日 冷凍ストッカーが壊れ、冷蔵庫が壊れ、冷蔵室は不調
来週、廃棄物を処分するから、なんか廃棄するものがあったら教えてね。と言われた。そういえばアレがあった。
●2023年5月17日 桜井市の山手での観察会下見
20年前の楽しかったイメージで行ったら、田んぼがシカ柵に囲まれていて、とても観察しにくくなっていた。イマドキあるあるだけど、とても残念。
●2023年5月15日 駅イソヒヨドリ調査
以前、駅ツバメ調査というのをしたけど、今なら駅イソヒヨドリ調査ができそう。
●2023年5月14日 バンダーになるには:今昔比較
知り合いがバンダーになろうと頑張っている。バンダーというのは、環境省が行う鳥類標識調査の調査員のことで、その業務を一手に引き受けている山階鳥類研究所が、バンダー資格を認定するような形になっている。そこまでは、いいんだけど昔と違って今は、バンダーになるための道はとても険しい。
ちなみに昔は、なんどか鳥類標識調査を手伝ったりして、ある程度、カスミ網からかかった鳥を外したり、金属リングを付けたり、その記録を書いたり、って経験をしたら、講習会に参加。そこで、網を張ったりたたんだり、鳥を扱ったり、記録をしたりの講習を受ける。最終日に識別力のテストを受ける。これでバンダーになれた。時は前世紀、ウン十年前のこと。
今は、まず特定のバンダーを師匠に、標識調査を手伝うという、徒弟制度からはじまる。まともな師匠ならいいけど、なかにはパワハラおやじみたいなのもいる。で、何年か修行した後、推薦してもらって、講習会的な合宿に参加。
そこからは一緒か。と思ってたら、今日話を聞いたところによると全然違った。実技テスト的な講習会の1年前に、修行の合宿があるらしい(北海道でと言ってた)。で、来年、講習会本番を迎える(これは新潟のままらしい)。それでOKがでたら、筆記試験を受けに行く(わざわざ千葉県まで)。3回も遠征させられるとは。
めんどくさー。自分ならバンダーになるのは諦めてたかも。よほどバンダーを増やしたくないと見える。
ちなみにバンダーにならなくても、学術申請すれば、研究のための捕獲標識は可能。ただ、鳥の扱いは、バンダーのもとで練習しておいた方がいい。そして、かすみ網の入手は、バンダーになっておいた方が簡単といえば簡単。破れたら換えてもらえるし(貸与だから)。
まあ、ウン十年前は、鳥のこと知らんし、標識経験も全然ないおっさんどもまで講習会に来てたから、あれはあれでどうかと思ったけど。
●2023年5月13日 大阪のイワツバメの繁殖分布調査:3rdステージ
5月2日に、2021年までに大阪府でイワツバメの繁殖が確認された聖地の巡礼を完了した。これが1stステージとしよう。
5月12日に、2022年の予備調査でイワツバメの繁殖情報をいただいた場所の確認が完了。これはきっと2ndステージ。
今年繁殖情報をもらったけど確認に行ってない場所が2ヶ所(菅原城北大橋と大津川大橋)あるので、それはおいおい行くとして。とにかく、ここからは今までにイワツバメの繁殖情報がない場所の確認にうつる。すなわち3rdステージである。
ここまで、大阪府のイワツバメの営巣地はすべて橋の下か高架下。ということもあって、意識的に川沿いを歩いて橋ごとのチェックを、すでに進めてきた。
ここまでに橋のチェックが終わってる河川は、
・石津川、和田川
→ただしチェックしたのは、泉北高速鉄道より上流のみ。
・大和川、石川、太井川、千早川、天見川、加賀田川
→この水系では、佐備川、梅川、飛鳥川が未調査
・天野川
→北河内では、穂谷川、船橋川が、淀川合流近くしかチェックできていない。
・芥川
・安威川、勝尾寺川
→この水系では、勝尾寺川合流より上流の茨木川が未調査。
・猪名川、余野川
→ただし余野川上流部の豊能町は未調査。
・野間川、田尻川
→ただし田尻川は、田尻交差点より下流のみ。
・大路次川
→ただし宿野のみ。そして宿野も再調査したい。山辺川と山田川は未調査。
ここまでで6日はかかりそう。この他にチェックしておきたい河川は、
・大津川
・東除川、西除川
・恩智川
・水無瀬川
・箕面川
さらに5日かかる。
そしてここにきて新たな展開。橋だけでなく高架下にも繁殖地はある。ってことで、泉北高速鉄道の高架沿いをチェックしてくれた方がいる。なんと、イワツバメの巣を見つけてた。となると、高架の鉄道や高速道路など沿いを歩いてチェックも必要かもしれない。個別の高架も地図でチェックして見に行く必要もありそう。
今回高架下をチェックしたい高架としては、泉北高速鉄道以外には、名神高速道路と第二京阪道がある。時間があれば、行ってみようかなぁ。それは4thステージ?
●2023年5月12日 石川沿いを歩くの難しい
というか上流部は無理。
●2023年5月11日 実家から冥界通信
久しぶりに実家に帰った。
●2023年5月10日 館報原稿カキカキ
昨年度はいろいろ仕事をしたらしい。するといっぱい館報の原稿を書かねばならず、とても面倒。丸一日かかった。仕事をするほど、仕事が増えるの法則。
●2023年5月8日 芥川のイワツバメ繁殖地の変遷
全部歩いた。
●2023年5月5日 なにわホネホネ団入団試験の練習?
そして、入団してからの練習。
●2023年5月4日 ■年ぶりの冷凍室ダイブ
おそらくコロナ禍が始まって以来初めて。
●2023年5月3日 カワウの集団ねぐら
少し遅くなったけど、4月分の調査を、今日4月33日に実施した。
●2023年5月2日 大阪のイワツバメの聖地巡礼
本日目出度く完了した。あちこちに整地が点在しているのをめぐるという意味では、四国で八十八ヶ所の札所を回りきったような感慨がある。といっても、こちとらは、2021年までに大阪府でイワツバメの営巣が確認されたことのある26ヶ所をチェックして回っただけだけど。
あと、めぐりながら気づいたけど、過去に古巣しか確認されていない場所は、この26ヶ所に含まれていない。でも発見時に古巣があったということは、それ以前に営巣したってことなので、本当の整地はもっと多いんだなぁ。
この隠された整地も巡らないといけないし(記録がないので思い出しながら)、2022年に見つかった場所も巡らないといけない(こちらは新しいので、まだ聖地と呼ばないで良さそう)。というわけで、めぐり終わったけど、まだ行くべき場所は残ってる。そして、ここからは、新境地を切り拓かねばならない。これがとても多そう。
ともかく26ヶ所の整地をめぐった結果は、
・巣へ出入りして、今年も営巣しているのが確認されたのが12ヶ所。
・壊れていない巣があって、周辺にイワツバメ成鳥の姿はあったけど、巣への出入りは確認できていないのが2ヶ所。 →これは要再チェック
・壊れたのも含めて巣はあるけど、周辺に成鳥の姿がないのが9ヶ所。
・巣もないのが3ヶ所。
約半分で営巣が確認できた。意外と多い気がする。案の定、使ってなくても巣は長く残る様子。巣がない場所は元々の巣の数が少ない、あるいはネットでカバーされた場所。規模の大きな営巣地には、なにかしら巣が残っていた。ただし無傷で残る年数はさほど長くないかも。少なくとも昨年や今年につくった巣かどうかは見たらなんとなく分かる。
営巣地が存続しているかどうかには、古くに見つかった場所かどうか、橋か高架下かは、あまり関係なさそうだった。
というわけで、今後は昨年と今年情報を頂いた場所でチェックできていない場所の確認。
そして、気になる河川沿いのチェックに向かう。ここからは、コシアカツバメの営巣調査とセットで調査になりそう。
●2023年5月1日 能勢のイワツバメの盛衰(試案)
今日は、能勢町をウロウロしてきた。目的はもちろんイワツバメの聖地巡礼。
●2023年4月30日 2023年4月のまとめ イワツバメ聖地巡礼
4月になったので、今年の繁殖期の調査テーマの一つ。大阪府のイワツバメ・コシアカツバメの繁殖分布調査をスタート。コシアカツバメはまだ早そうだけど、イワツバメはもういけるはず。ってことで、とりあえず2021年前に大阪府で営巣が確認された26地点を、4月中に巡礼する計画。だったのだけど、能勢町と茨木市の4ヶ所が残ってしまった。なんせ今月は、話芸準備が3本もあって忙しかった。
そんな2023年4月を振り返ってみよう。
ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県1コースと京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
カラスの巣チェックは後半は忙しくてできなかった。カラスの巣チェックのついでの鳥のセンサス調査も同様。カワウの営巣状況のチェックも同様。カワウのねぐら調査をし損なったので、5月頭に頑張る。
ホネホネ団の活動は、3日実施。4月1日にこの冬最後の皮処理をした。この後、ゴールデンウィーク後半で、冷凍室をかなり空ける予定。
普及行事は、ジュニア自然史クラブ、鳥類フィールドセミナー、植物園案内、鳥の調査の勉強会、友の会月例ハイクを予定通り実施。友の会読書サークルの会合も開いた。行事盛り沢山。教員向けの植物園案内も予定していたが、雨天で誰も集まらずに中止。
「絶滅危惧種 東南アジアの霊長類」の展示継続中で、普及講演会を実施。
講演は、自然史オープンセミナーで、プロジェクト2のキックオフ。両生爬虫類班、哺乳類班、鳥類班の研究テーマを紹介した。学芸ゼミでは、ヌートリアの分布拡大の話。博物館・センター活動報告会では、自然史フェスティバルの歴史を振り返った。アルバイトスタッフのまとめをしたのは初めて。
査読は1つこなしたら、新しいのが1つ来た。今度のはかなり簡単そうではある。
とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系3冊と、SF5冊。
完全休養日は0日。今年に入って3日のまま。
先月末ドメイン変更して、メーリングリストのシステムも変わった。が、その新しいシステムの月末になってフォロー。自動削除機能がオンになっていた。便利なような不便なような。
●2023年4月29日 大阪自然史フェスティバルの20年を振り返る会
といっても、開催回数は17回だけど。
●2023年4月28日 読書サークル 第125回会合覚え書き
隔月で、課題本の紹介文を持ち寄って、本についてあれこれ言い合うサークル。今回も対面でできた。新型コロナウイルス感染症新規陽性者数が増えてるので、年末は微妙かも。
今日の会合で出た本についての意見を記録。
今回の課題本は7冊。1冊繰り越されてきて、3冊繰り越したので、5冊についてあれこれ話し合った。
ちなみに各人は紹介文を書いてきていてて、4つを最大として★を付けている。
●「新種発見!」
(紹介文4つ、平均★数は3.0)
みんな楽しく読んだ。Twitterしてる人は多くを見たことがある様子。サザエのエピソードを気に入った人が多め。大阪市立自然史博物館外来研究員が記載したヨコエビが話題に。あと、編集者も縁の人と盛り上がる。
●「これが見納め」
(紹介文6つ、平均★数は3.7)
ものすごく気に入った人がいて、でも紀行文としては面白いけど、自然史本としては…。とか、口走った日には。怒られる。いやだから、ダグラス・アダムズは面白いし、良い感じとは思うけど。ちなみに、彼等がいなくなると寂しくなる、といった情緒的な保全の理由付けについては、賛否が分かれた。でも、ほら、そんなん言ってたらヨウスコウカワイルカは絶滅したよ。水中のパンダなのに。
●「山火事と地球の進化」
(紹介文4つ、平均★数は3.3)
中生代とかで、酸素濃度が高かった時には、山火事(というより野火?)が頻発していたらしい。それなら、当時の生物には、もっと頻発する火に対する適応はなかったのか?といった声も。
●「ブルーネス」
(紹介文4つ、平均★数は3.0)
登場人物もストーリーも驚きがなく、小説としての評価はみんな低め。でも、地震業界や地学界隈、津波観測の事情は、とても正確なのだそうな。というところで、自然史本としては評価高め。
●「月まで3キロ」
(紹介文5つ、平均★数は2.4)
無理矢理に地学ネタを交えて、すべてが解決しきらないところで終わる。と、同じような仕掛けの短篇が6つ並ぶ。なにかの連載かなぁ、という声も。小説としては、とても評価が高かった。ただ、自然史本としては、評価が分かれた。無理矢理地学ネタを入れ込んでるだけで、必然がない。地学話題なら他の本を読めばいい。という声がある一方で、これをキッカケに多少なりと地学に興味を持ってくれる人がいるなら、評価してもいいという声も。
●2023年4月26日 ヒウラさまの掌の上で
今後の博物館のコンセプトを考える的なワークショップに参加した。
●2023年4月25日 水系をまたいだヌートリアの分散に影響を与える要因
大阪府を中心に、ヌートリアの分布の拡大プロセスを見ていると、水系内での分布拡大はとても短時間で進行するが、水系をまたいだ分散にはとても時間がかかっている。つまり陸と海は障壁になってる。同時にいつかは超えるので、完璧な障壁ではない。と思っていた。
そんな話を学芸員向けに話したら、陸の障壁に関わる提案を頂いた。
曰く、
海を経由しての水系間の分散の場合、自然海岸か護岸された海岸かで違うのではないか?
曰く、
陸を経由しての水系間の分散の場合、河川上流部が市街地なのか自然度の高い場所なのか、緩斜面か急な斜面かで違うのではないか? ぜんぜん思っていなかった観点だった。
この観点で、大阪府のゆっくりとした水系間の分布拡大。そして、島根県の急速な水系間の分布拡大を説明できるだろうか?
●2023年4月23日 最近ヌートリア情報が届かない理由
近頃、ヌートリア情報の提供がさっぱりなくなってる。面倒なほど情報が届いていたのにおかしい。ということで、今年の月ごとの届いたヌートリア情報の件数を見返すと、
1月:32件
2月:23件
3月:16件
4月:5件(4/23まで)
徐々に減少していると見ることもできるが、4月の激減が激しい。4月9日までに4件来ているので、そこまでは3月のペースとあまり変わらない。ところが、4月10日以降は、4月20日に1件届いたのみ。ほぼ情報提供がなくなっている。
その原因は、どうやらグーグルでの検索結果にあるらしい。
少し前までは(確か先月までは)「ヌートリア」で検索すると、10番目辺りには出てきていて、1〜2番目の画面には出現していた。だから目にして情報提供してくれる人が沢山いただと思う。
しかし、今、「ヌートリア」で検索すると、104番目にしか出てこず、11番目の画面でようやく目にすることになる。これでは、見てくれる人が減るよな。情報がさっぱり来なくなったのも無理はない。
この1ヶ月ほどの間になにがあったかを思い起こすと、
・サイトのドメインが変わった。
・ヌートリアのページを充実させた。
の2つが思い浮かぶ。
ドメインが変わったから、そのせいだ。と言いたいところなんだけど。同じく全国向けに情報募集しているハッカチョウの方は、ここんところずっと「ハッカチョウ」で検索すると5番目前後には登場するし、今検索しても4番目に出てくる。もちろん最初の画面。なので、ドメイン変更の影響ではなさそう。だとしたら、原因は2つめの可能性が高そう。
3月の生態学会大会で、ヌートリアの話をして、情報を提供してもらい、マイブームも盛り上がって、日本のヌートリアの分布に関わる文献・サイトを検索した。それをサイトに反映させたのが、4月頭。ネットで閲覧できるサイトにはリンクも張った。
リンクを貼りまくったからオリジナルデータを提供するサイトではないと判断された恐れがあるんじゃなかろうか。タイミング的にもけっこう当てはまりそう。
ということで、文献やサイトリストは残しつつも。
・リンクを外す。
・情報募集ページとは別に、文献リストのページを作成した。
これで上位に復活できるか?
●2023年4月22日 アブラヤシのプランテーション
今日は東南アジアのサルの講演会があった。
一番記憶に残ったのは、アブラヤシ由来の植物油を使わないことにしても、代わりの植物油は必要になる。それがダイズなら、ダイズ畑を作るために、林が切られるのは変わらない。といったフレーズ。
●2023年4月21日 千早川沿いを歩く
一応、千早大橋から石川合流まで、橋をすべてチェックした。
●2023年4月20日 橋を利用する鳥
繁殖場所として
ねぐらとして
●2023年4月19日 橋の下で営巣するメリット
橋の下でなければ、もう一つはビル、校舎、団地などの建物。てっきり人による営巣妨害の影響を考えてたけど、カラスによる捕食リスクも関係あっても良さそうな気がしてきた。
●2023年4月18日 イワツバメの巣場所:大阪府と神奈川県の違い
大阪府は今のところ、すべて橋の下なん。
●2023年4月17日 芥川イワツバメ繁殖調査
まさかの通行止め
●2023年4月16日 虫と植物の解説を聞きながら公園をめぐる
今日は服部緑地で観察会。一緒に行くスタッフは植物屋1人と虫屋2人。鳥屋としては、他のメンバーが動くのを待つことが多くなる。
●2023年4月15日 大和川水系調査プロジェクト2キックオフミーティング
今年2023年から2026年までのおおむね4年間。大和川水系の水質と生物相の市民参加型調査プロジェクトが実施される。今日はその初回ミーティング。各学芸員が担当分野の班に分かれて、それぞれの調査テーマを発表した。
大和川水系調査プロジェクトは、2003年〜2006年にも実施したので、20年ぶりになる。前回も参加した者としては、初回と違って新鮮味はないが、20年の間にどう変化したかについての興味は大きい。担当する学芸員8人の内、前回を多少なりとも体験してるのは3人だけなので、その他の学芸員には新鮮でもあるだろう。
自分の担当分野を調査するのはもちろんだけど、他分野の調査にも参加して、専門外の知識や体験をいろいろと得られるのが、こうした総合調査の醍醐味。他の班がどんな調査をするか、記録しておこう。
水質班:前回は2年にわたって120ヶ所の調査をしてた。今回は1年だけ4回の採水で、調査地点も減らすらしい。 →前回は参加しなかったけど、今回どうするかは悩み中。
魚類班:全魚種対象と高らかに宣言。魚ならなんでも持ち帰っていいらしい(漁業調整規則で制限されてる魚種・サイズ、奈良盆地の漁業権が設定されてるエリア、特定外来生物は除く)。ただ、特に注目するのはタナゴ類、アカザ、ヌマムツ、ドンコ、ドジョウ。 →タナゴ類はイシガイ類探して見つけたら狙う。あとはドンコやドジョウ狙いかな。活かして持ち帰りやすいし。ヨシノボリ類も追加テーマになる予感があるので狙おう。
エビ班:スジエビとチュウゴクスジエビを調べるそう。これも持って帰える。 →もちろん調査に参加する。間違ったふりして、テナガエビや面白げなヌマエビ類も採ってこよう。
貝班:ターゲットは、マルタニシ、オオタニシ、イシガイ類、クロダカワニナ(ここまでは標本採取)。そしてスクミリンゴガイ卵塊(これは目撃情報でいいらしい)。 →やるき満々。あと、日本のカワコザラは、メリケンコザラに入れかわってるらしいので、さりげにカワコザラ類もチェックしよう。ドブシジミやマメシジミ類も狙う。そして密かにカワネジガイを探す。
甲虫班:ヒメドロムシ類とガムシ類をターゲットにするらしい。 →久しぶりにフンドシ洗い。ガムシ類はフンドシ洗いでは採れないらしいので、別途水網ですくうか。ついでにゲンゴロウ類やヒラタドロムシ類も採ってみたり?
その他の昆虫班:ムカシトンボ、アメンボ類、ヘビトンボ類・センブリ類、ミズバチがターゲット。 →ヘビトンボ類は幼虫でもいいらしいので、フンドシ洗いやガムシ探しのついでに幼虫を探す感じか。ミズバチは上流部でニンギョウトビケラに寄生するらしい。探してみよう。
植物班:とりあえずカワヂシャ、キクモ・コキクモ、オオバナミズキンバイ探しとのこと。でも来年は氾濫原の植物もターゲットになるらしい。 →一応気にしてみようと思うけど、むしろ来年の氾濫原の植物に向けて、タコノアシとかヒメミズワラビとかチェックしておこうかと。
●2023年4月14日 明日は雨中の鳥の観察会
明日は確実に雨なのだけど、明日の鳥の観察会は、雨天決行。行事の下見を兼ねている。という変な企画なので雨天決行。とはいえ、雨の中で何が見れるかなぁ。鳥の観察会は通常雨天中止なので、むしろ日頃見られないものが見られる可能性はある。というのは理屈で、実際は雨天だとあまり鳥は動かないだろう。
ただ、そもそも参加者はいるのか?? 室内で話すネタを増やすべきか?! せめて外に出られないほどのザーザー降りでないことを願おう。
とりあえず朝、ザーザー降りであったら、大急ぎで室内で話すネタを増やすことにする。鳥の生態や行動の本の紹介が妥当ならいんかも。
【追記】
幸い、あめは比較的小降りで、外に鳥を見に行けた。予想通り鳥の動きは悪かったけど。仕方がないので、つがい関係や繁殖生態などの話を多めにしていたら、予定時間を大幅にオーバーしてしまった。
熱心に話したせいか、終わってからの質問も多かった。午後から別の行事なのに昼食を食べる時間が20分しかない! ってなった。<
●2023年4月13日 イワツバメ聖地巡礼 泉北編
初めて泉北エリアでイワツバメの営巣が確認されたのは、知る限りでは2021年。とまあ、歴史は浅いけど、意外と聖地は多い。もっと前から繁殖してたんだろうなぁ。
●2023年4月12日 大阪府イワツバメ繁殖地ツアー 北河内篇
北河内はルーツ
●2023年4月10日 イワツバメ繁殖地
再訪スタート
●2023年4月9日 ミヤマガラス祭り
今日のホネホネ団は、ミヤマガラス祭り。九州で駆除された個体を1箱寄贈してもらったので、そのうち7羽を一気に剥く。ミヤマガラスを剥くのは初めて。
銃で駆除された後、調査のために消化管など内臓を抜かれた個体。大きめドバト大で、とても小さい。頭もさぞ裏返しやすいだろうと思いきや、すでに喉まで裂かれていて、裏返す手間がかからない。
鼻毛が抜けた跡は、妙にポツポツで、単なる抜け後ではなさそう。舌先が二叉なのは他のカラスもかな? 口の奥の方には赤味。上嘴の先から1/3辺りに少し角があって、嘴上下に少しすき間。上嘴付け根の羽根は上向きで長め。頭骨後頭部は特に平らじゃない。盛り上がる。
ミヤマガラスだから、とても真面目にカラスを見た気がする。ひるがえってハシボソガラスやハシブトガラスがどうなってるのか、ちゃんと確認しなくては。
●2023年4月8日 大学生に植物を教わる
今日は植物に詳しい大学生と服部緑地をウロウロ。樹種や、短枝と長枝、星状毛等を教えてもらう。大学生さんは、成葉や樹皮には詳しいが、新葉では迷うようで面白い。面白いので、新葉ばかり質問して楽しむ。転葉したての葉には、色や毛が付いていることが多い。それは動物による食害対策の工夫なんだそうな。そんな視点で見たことがなかったので楽しい。大部分の樹木が新葉を展開してる中、マテバシイ等一部は展葉が遅め。なんでだろうと、話すのも楽しい。
大学生さんのことは、子どもの頃から知ってる。鳥も判るし、昆虫も判る。大学では、植物を専攻するようになった。いつの間にか、とても詳しい。鳥と昆虫も判る植物屋は、まあまあ少ないので、それをいかしていって欲しいな。
●2023年4月7日 アオサギは有毒の鳥になれるか?
時々、海でクサフグを食べてるアオサギを見かける。あれって大丈夫なんだろうか?とかねがね思っていた。が、そこに新展開の可能性。
東南アジアでは、有毒なダイフウシの実を食べた魚が、死ぬこともあるけど、体に毒を蓄積することもあって。その季節に魚を食べるのは止めておいた方が安心。という話を聞いた。
脊椎動物は、自分では毒を作らず、食物から毒を取り込んで、自分の防御に使うという例が他にも知られている。ヤマカガシは、ヒキガエルを食べて、ブフォトキシンを頸部から分泌する。イモリの皮膚の毒は、テトロドトキシン。これも食物から獲得していると考えられている。ってゆうか、フグのテトロドトキシンも、食物から獲得している。
となれば、フグを食べたアオサギも、死ぬこともあれば、テトロドトキシンを蓄積して、毒の鳥になることもある。てな可能性は充分にありそう。これを解明するには、アオサギを食べてみる。とか?
●2023年4月6日 鳥の足先で同定
某金魚養殖産業が盛んな町。金魚を鳥から守るために防鳥ネットがあちこちに張られている。それに引っかかって死ぬ鳥がけっこういるそうで、地元の方々がそれを調べている。金魚は守りつつ、鳥が死ぬのを減らすような防鳥ネットの種類や張り方の提案をするのが目的の研究。
で、いつ、どこに、どんな鳥が引っかかってるのか。というデータを集めるのが最初のプロセス。ここで難関は、時間がたった死体は、翼の一部や足先だけになってることが、けっこうあること。翼であれば、まだ同定は容易。でも、足先だけでの同定は難易度高め。ということで、同定依頼のサンプルが1つ送られてきた。今日、ようやく同定した。
おかげでサギ類の足を少し勉強できた。
・チュウサギとコサギは足のサイズが小さい。大きければダイサギかアオサギ。
・ダイサギはふしょ上面のウロコが大きく、アオサギはウロコが細かい。
・ダイサギの足は基本真っ黒、アオサギの足はほんのり黄色味があることが多い。
サンプルは、ふしょ上面のウロコが細かく、足下面を中心に黄色味があった。 各指の関節間の長さもピッタリあうので、アオサギ。
●2023年4月5日 大和川水系調査プロジェクト2初年度の情報募集
とりあえずメーリングリストで調査募集をかけてみた。キックオフのセミナーはまだだけど。とりあえず初年度は、分担調査はせずに、情報募集で。それも狙って探してみて欲しいターゲットの情報を募集してみることにする。
【鳥類班】カワウ・サギ類営巣地、イカルチドリ、アオシギ、カワガラス、コシアカツバメ・イワツバメ・ヒメアマツバメ営巣
【哺乳類班】カヤネズミ球巣(秋スタート)、カワネズミ、ヌートリア
【両生爬虫類班】モリアオガエル卵塊
鳥類班は、河川沿いやため池の分担調査では引っかからないターゲットの情報を募集。1回見に行っただけでは見逃しやすいとか、普通の繁殖期の調査では見逃しがちなターゲット。イソヒヨドリの情報も募集したいけど、ついでにハッカチョウの情報も欲しいけど、イソヒヨドリは来年に集中して調査したいので、今年はパス。
哺乳類班は、もともとターゲットがこの3種。ヌートリアはこうした情報募集に効果があるという実績があるので。カワネズミは情報募集してもどうせ無駄だろうけど。カヤネズミ球巣は来年度に研修して本格調査を始めるつもりだけど、もし見つかれば、と今年度から情報募集。
両生爬虫類班は、大部分の田んぼのカエル情報は、自分で集められる。河川のカジカガエルも繁殖期の河川の調査の際に拾える。見逃しやすいので、みんなで気にして見つけて欲しいのは、モリアオガエル卵塊。ってことで情報募集に。ニホンアカガエルとヤマアカガエルの卵塊調査は、研修受けないと無理だろうし、季節が違うから今回の情報募集からは外した。
うっかりカメ類忘れてた!
●2023年4月4日 クジラを洗う
今日は中高生と標本作り実習をする日。ホネ班はニタリクジラのホネ洗い。例年は、トラとかクマとかヒツジとかシカとか。大きめの哺乳類を1匹分洗ってもらってる。失敗しやすい頭骨はこっちで洗うけど。小さい骨は壊しやすいし、無くしやすい。なので、いつも大きめの哺乳類。そういう意味では、全長12mのクジラは今までで一番大きなホネ洗い。
2021年夏に、ホネ砂場にセット。2夏過ぎて、2022年秋に回収してきて、水漬けしてあった。そろそろ洗わねばってタイミングなので、ちょうどいい。
室内と屋外に分かれ、屋外は大きな尾椎、室内は小さな尾椎、V字骨、寛骨、舌骨、上腕骨を洗った。ホネ洗い希望者が多くて、室内のシンクは同時に最大8人しか作業できないので、いつも悩ましい。その点、外でも作業できるので、とてもやりやすい。これまた細かい作業はそんなに好きじゃないけど、外で水撒きまくるのは大好きなんて奴がいて、ちょうどいい。
一瞬で洗い終わるかと思ったけど、大きいのでまあまあ時間がかかる。これまたちょうどいい。いい時間帯に、肋骨だけ残して水洗い完了。
作業が終わった部屋は、少しクジラ臭い。
●2023年4月3日 大和川水系と大阪府の繁殖期の鳥の調査
年度が替わって4月。今年度から、大和川水系の調査プロジェクトが始まる。4年計画で、採集年には、例によって特別展が待っている。幸いなことに、特別展は夏じゃないらしく、秋ですらないようなので、春〜秋は、きっちり4シーズン調査できる。これはとてもありがたい。でも、そんなに余裕がかましていられないので、計画的に進めなくては。
とくに、4月から7月の年度前半は、鳥の繁殖期なので、大和川水系の鳥の繁殖状況調査をする必要がある。が、毎年、大阪鳥類研究グループでも、大阪府を中心に繁殖分布調査を展開している。両方がそれぞれ全然違う調査をしてて、両方に全力投球はちょっと無理。となると解決策は、
・どっちかが軽い調査で、どっちかに大部分の労力を投入する。
・両方で同じターゲットを調査する。→すると少なくとも南河内のデータは共有できる。
今考えてる計画は、
2023年度:両方ともコシアカツバメ・イワツバメ・ヒメアマツバメ調査
2024年度:両方ともイソヒヨドリ調査。大和川水系の河川沿いの繁殖期の鳥の調査
2025年度:大阪府のため池繁殖鳥調査(これは譲れない)。同時に奈良盆地でもため池調査は難しい。
2026年度:奈良盆地でため池調査。この時、大阪府で何の調査をすればいいかな?
●2023年4月2日 鳥の調査の実習2023年度1回目
2020年は、突然の新型コロナウイルスのせいで中止。2021年も、新型コロナウイルスのせいでリモート実施。2022年にようやく対面での実施に戻った。が、昨年は久しぶりでいろいろ手間取った。今年は、割と大丈夫。だった気がする。
午前は、公園をウロウロして、調査を念頭にした鳥の観察。からの、研究計画を立てる練習として、架空の研究計画発表。長居公園で今年の4〜7月にできる内容で。具体的な研究計画を求めた。公園をウロウロしている最中にいろいろ要望を受けて、1年間調査して良くて、予算は1億円まで使っていいことになった。予算をかけるといろいろ可能になったが、それでもお金では解決できないポイントをいろいろ指摘。適切な比較をするようにというコメントを繰り返した気がする。
午後は、論文紹介を軽くしてから、研究計画発表or整理したデータの発表。今回の参加者は、7組。内、3組は手持ちのデータを整理して紹介してくれ、4組は研究計画発表。データを紹介してくださった3組中、1組は今までに見せてもらったことのあるデータで、すでに論文執筆中。がんばってください。初めてのデータを見せてくださった1組は、比較できるデータで比較してもらう必要がありそう。残る1組は、自分が大阪湾岸などで実施した水鳥調査とそっくりな調査で、とても楽しい。あと2年続けるそうだけど、1年分で一旦整理して見通し出しておいた方が良さそう。
研究計画の内、2つは既存データの延長線の上の計画。片方は、どのようにデータとるか色々試さざるを得ないと思う。なんと助成金とれたらしいし、いろいろできそう。もう一つは、野外実験系。過去に実施したのの新展開。要領判ってるから安心。頑張って下さい。
本当に初めての研究計画は2つ。どちらも何を明らかにするか、どのようにデータを取るかが曖昧なので、研究テーマあるいは具体的な調査方法のどちらかは、自分で考えてかためてもらう必要がある。でないと助言のしようもない。
具体的な研究内容を書く訳にはいかないが、今日気になったのことは、
・ツバメのヒナへの給餌物の調査は、ヒナの首をしめて回収、直接観察、ビデオで撮影、糞分析、糞でメタバーコーディング。ってとこか。いろいろ試した後、どうやってデータを引っ付ければいいの?
・伊良湖岬から西へ渡るコムクドリは、紀伊半島のどこを通過するのか。一番北よりでも、和泉山脈ルートかなぁ。だとしたら、奈良盆地を横断するのは南の方。橿原市とか?
・スズメが砂浴びに行く場所に流行があるのかどうか気になった。
・オニバスが生える池やカワウの繁殖コロニーがある池を、池の特徴から説明するのはかなり難しいと思う。
・オオバナミズキンバイが水鳥によって分散するかどうかは、どうやったら調べられるかなぁ。
・いくつもの箇所で、海の水鳥調査を繰り返した場合、調査地点をグループ化して処理せざるを得ないと思う。その際、クラスター分析を避けるなら、外洋に面した海岸、内湾の外洋に近いエリア、内湾の奥の3つくらいが扱いやすいし妥当かなぁ。と思う。
●2023年4月1日 ドメイン変更
今日から、職場のドメインが、「mus-nh.city.osaka.jp」から「omnh.jp」に変わった。omnhでは何を意味しているか判らないという難点はあるけど、短くて打つのが楽ちん、お値段も悪くなく、他に間違われるドメインがなさげ。といった点が決め手となった。ちなみに変えなくてはならなくなったのは、外部からの大人の事情。地方独立行政法人になったからね。
3月の頭からは、新しいドメインも稼働していて、両方使える状態ではあったのだけど、キリがいいので、一応4月1日を公式のドメイン変更の日と決めた。おかげで、3月31日は忙しかった。
ここまでの流れは、
3月23日 自分の管理しているウェブサイトの中の連絡先アドレスを新しいドメインに変更。検索して置換は、意外と簡単だった。ただし、アップしてしまうと、まだ設定されていないメールアドレスに連絡がいってしまうので、ドメインが含まれるページの更新は、べっと古いドメインのページを維持。ってことで面倒。
3月28日 新しいドメインの自分のメールアドレスを設定。管理しているメーリングリストのドメイン移行の準備。新しいメーリングリストのシステムに移行するので、そちらに立ち上げてしまう。実際に運用も可能なのだけど、アナウンスしないから、誰も気付かないはず。
3月29日 メールアドレスを登録しているネット上のサービスの登録アドレスの変更。3つのSNS(Mixi、Twitter、Facebook)、4つの学会の会員ページ(日本鳥学会、日本生態学会、日本哺乳類学会、BOU)、2つのサービス(Google、DropBox)
3月31日 管理している9のメーリングリストのドメインを切り替え。古いメーリングリストのシステムの方のリストを削除(or配信を停止)して、メーリングリストにアナウンス。
残る作業は、Instagram、いくつかの旅行系のサイト、よそが管理してるメーリングリストの登録アドレスの変更。あとはメーリングリスト以外でつながってる人へ、メールアドレス変更のお知らせ。
古いアドレスも当面生きてるらしいから、ぼちぼちやろう。