日記風覚え書き

2024年1月2月、3月
(2005年1-3月4-6月7-9月10-12月、2006年1-3月4-6月7-9月10-12月
 2007年1-3月4-6月7-9月10-12月、2008年1-3月4-6月7-9月10-12月
 2009年1-3月4-6月7-9月10-12月、2010年1-3月4-6月7-9月10-12月
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、2023年1-3月4-6月7-9月10-12月)、


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●2024年3月31日 2024年3月のまとめ なんとか年度末にたどり着く

クジラの大幅に予定を狂わされたが、それも先月で一段落。やっと3月に入ったと思ったら、訃報が舞い込んだ。かといって、今さら予定の変更もできず、なんとかギリギリのスケジュールで入稿して、ギリギリ年度末には間に合った。しかし、1ヶ月間に合わなかった感は否めない。
そんな2024年3月を振り返ってみよう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県3コース(1日で調査)と京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園では、月初めでようやく鳥のセンサスと木の実チェックが完了。月末にカワウの集団塒調査をした。ついでにカワウの繁殖状況チェックもした。カラスの巣チェックを中旬から本格スタート。
大和川水系の調査は、垂仁天皇陵のカワウ・サギ類の繁殖地をチェックしたほか、アカガエルの卵塊調査の研修行事、下旬に河内長野市西部の調査。

ホネホネ団の活動は、2日実施。
先月処理したマッコウクジラの書類関係の状況がよく判らない。もういいのかな? 上顎歯の処理を中旬に。
大阪鳥類研究グループは、総会をハイブリッドで実施。対面の方を優先してしまったのは反省。
読書サークルの会合の2月分が3月1日に。

普及行事は、ジュニア自然史クラブ、鳥類フィールドセミナーと植物園案内動物編。そして、アカガエル卵塊調査の研修行事。あと、子どもまつりを担当した。

講演は、日本生態学会大会にリモート参加で、ポスター発表。
論文は書けず。しかし、ようやく収蔵資料目録が完成。
査読なし。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系3冊と、SF2冊、マンガ9冊。
完全休養日は1日。今年に入って1日目。
今月のネコは、少し大人になったのか、一緒に寝ない日が出てきた。避妊手術の跡はほぼ生えそろった。
帯状疱疹がようやくほぼ治った。まだ赤く跡は残ってるけど。もうなんともない。
●2024年3月30日 日本鳥の巣図鑑 増補改訂

大阪市立自然史博物館収蔵資料目録 第55集「小海途銀次郎鳥の巣コレクション −日本の鳥類の繁殖 巣と営巣環境の記録−」が発行された。タイトル通り、小海途銀次郎鳥の巣コレクションが寄贈されたので、その目録。というのが発行の第一義ではあるのだけど、実質は小海途さんが鳥の巣のコレクションを進める中で得た日本の鳥類の巣や営巣環境に関する集大成。それでいて、全種の巣の画像(全巣ではない)を掲載しており、日本で一番充実した鳥の巣図鑑でもある。

小海途さんの鳥の巣コレクションは、今までも何度も鳥の巣図鑑に掲載されてきた。また、当館での2回の鳥の巣展の際に作成した展示解説書、とくに2003年の展示解説書は鳥の巣図鑑を意識した。掲載種は、125種。
それを増補改訂したのが、2011年に東海大学出版会(当時)から出版された『日本鳥の巣図鑑』。掲載種は160種に増えている。
そして、今回2024年に発行された「小海途銀次郎鳥の巣コレクション」は、掲載種が約170種。とさらに増えている。ちなみに『日本鳥の巣図鑑』の販売価格は、2800円+税。今回の「小海途銀次郎鳥の巣コレクション」は、1500円(税込)。
増補改訂したのに、売値はほぼ半額。なんてお値打ちなんでしょう。
●2024年3月29日 博物館実習の10年

年度末が迫ってる。というか4月1日が近づいてきた。4月1日から2024年度の博物館実習の受付が始まる。ので、年度内に今年度の博物館実習の書類を整理しておかないといけない。で、ファイルをながめると、2023年で博物館実習担当になって10年経ってた。この10年を振り返ってみよう。

2014年:夏一般10名(セミ抜け殻)、秋一般13名(秋祭り)、冬普及1名(友の会総会) →合計15大学24名
2015年:夏一般15名(標本同定会)、秋一般10名(秋祭り)、冬普及2名(友の会総会) →合計18大学27名
2016年:夏一般18名(標本同定会)、秋一般18名(秋祭り)、冬普及3名(友の会総会) →合計23大学39名
2017年:夏一般19名(標本同定会)、秋普及7名(フェス)、冬一般10名(たんけん隊) →合計17大学36名
2018年:夏一般23名(植物園案内)、秋普及15名(フェス)、冬一般16名(たんけん隊) →合計31大学54名
2019年:夏一般20名(標本同定会)、秋普及13名(フェス)、冬一般21名(たんけん隊) →合計25大学54名
2020年:夏一般20名(行事なし)、秋普及12名(行事なし)、冬一般12名(リモート) →合計24大学44名<コロナ禍対応>
2021年:夏一般13名(リモート)、秋普及14名(行事なし)、冬一般9名(たんけん隊) →合計18大学36名<コロナ禍対応>
2022年:夏一般18名(海ホタル)、秋普及9名(フェス)、冬一般18名(たんけん隊) →合計20大学45名
2023年:夏一般19名(海ホタル)、秋普及16名(フェス)、冬一般21名(たんけん隊) →合計30大学56名

年間スケジュールが今のパターンになってから、おおむね7年しか経ってないとは意外。人数的には、2018年から今のレベルに増えたんだな。夏の人数はすでにリミットだったので、秋冬に振り分けてなんとかなってきた。2023年がそろそろ上限。来年度、これを超えたら断るしかない。
●2024年3月28日 河内長野市西部のアカガエルは今

今年度から、大和川水系の調査プロジェクトがはじまった。でも、繁殖期は大阪府のイワツバメやコシアカツバメの繁殖分布調査に熱中して、あまり大和川水系の調査ができなかった。秋といえばカヤネズミだけど、それは来年度スタートにした。で、2月から3月といえばアカガエルの卵塊調査。今月初めに研修を兼ねた観察会をしたのに、自分では調査に行けてない。というのも収蔵資料目録の編集・校正に追われていたから。で、ようやくそれも終わったので、アカガエル探しに!
と言うことで今日、探しに行った。完全に季節が遅過ぎた。多分そのせいで、全然見つからず。でも、20年前に見つけた河内長野市西部の数ヶ所の環境は、おおむね維持されてた。これは生き残ってるんじゃなかろうか? ただ、20年前の卵塊数は、とても少なかった。生き残ってるのかなぁ。
ともかく来年こそは、調査適期に見に行かねば。
●2024年3月27日 黄鉄鉱採集

今日は中高生と鉱物採集。桜井市南部の谷沿いをバスで行き、そこからさらに支流を上っていく。尾根筋の少し手前に、有名な黄鉄鉱の産地がある。とても有名な場所なので、今日も他にも採集に来てる人が、2組くらいいた。
黄鉄鉱は、金ぴかで形が綺麗。大きめのや形の良いのが採れるととても嬉しい。中高生と数年おきに行ってるが、今日行った中では、地学系学芸員を除けば、鳥屋のこちとらが、一番経験値が高い。どんな感じで探すか、どういう場所に大きめのが見つかるかを知ってるのはとても有利。小さめで良ければ、あちこちにある。そういうので喜んでるのを尻目に、大きいのを狙って上の白い泥のところをねらう。案の定大きいのが採れた。今日一番大きいのを採ったに違いない。という頃には他の中高生も穴場に気付く。そこらへんで撤退。みんな大きめを採れて喜んでいる。下に戻ると、形の良いのを狙ってる人達。それもまた楽しいので、一緒に土を掘って探す。
いっぱい採る気も無いので、なんとなく一休み。今日は、普段あまり参加しない鉱物好きも来ている。鉱物好きだけど、採集経験は少なそう。いろいろ教えたのだけど、あまり採れてない。自分で採りたいかなぁ、と思いつつ。自分の採取物を見せて、欲しいのあげると言ってみる。大喜びで一番大きいのを取っていた。喜んでくれて良かった。
他にも採れていない人に配ってたら、手持ちの黄鉄鉱がなくなった。持ち帰ってもどこかにやるだけなので、喜んでくれる人にあげれて良かった。
●2024年3月24日 こどもまつり 2日目

初日を驚くほどスムーズにこなし、大きな修正点なく、追加の準備も無いので、穏やかな2日目朝。事前には、大幅な修正が入ると思ったのだが、いい方に外れた。パフォーマンスは、どんどんこなれて、最後の2回位がベストパフォーマンス。ってのが例年のパターンだけど果たして。
今日も6回の興行が無事終了。やはりベストパフォーマンスは後半の3回だった気がする。今日は、昨日の1.6倍ととにかく人数が多め。一度に15名を超えると、コントロールしにくくなる様子。それでも成立してたのは、昨日から今日の間の成長の証かと。

前日のゲネプロで一番グダグダだった一人は、普通に人見知りなんだろう。喋るのたどたどしいし、声も小さい。初日は、頑張って大幅に改善してたけど、やはり声が小さめ。それが今日は、ちゃんと声が出ていた。
とはいえ、説明に自信が無いものもいる。今日一番良かったのは、微妙になった時に、フォローしあえるようになってきたこと。いつのまにか、新たな助手という役割が登場。だれがどこ苦手が判ってきたので、そこで助手が役に立つ。
それぞれの役割で人によるオリジナリティも出てきた。やはり大学生の能力高い。
●2024年3月23日 こどもまつり 1日目

と言う訳で、こどもまつり本番初日。今年担当する班は、そっくり班。擬態、収斂、系統の近さといった難しげなテーマ。果たして幼稚園児に伝わるのか? 見守る方がドキドキする。とくに初日の初回が一番緊張する。
昨日のゲネプロ見てるから、一層ドキドキする。プログラム固まってなかったし、シナリオ覚えてないし、動き判ってないし、声も出てなかった。

そして迎えた初回。基本は、隊長、隊員、お姉さんの3人でプログラムが進む。昨日の今日なのに、シナリオとプログラムがなぜか仕上がってきてる。子どもの扱いもうまい。ちょっと難しい言い回しもあったけど、初回にしては充分。
その後、役割を交代しながら、6回興行。声が小さいのがいたり、自分から動けていないのがいたり、説明がたどたどしかったりもしたけど、子どもの扱いは全体的に最初から上手。ダメな点も、他の人のを見ながら、みるみる成長していく。オリジナルなアレンジを加える余裕のある者もいた。

前日のゲネプロではグダグダだったが、それを見事に軌道修正して、初回からプログラムとして成立させる。大学生ってどうしてこんなに本番に強いの? 追いつめられた時に力を発揮するの? 私は大学生になれそうにない。
●2024年3月22日 こどもまつり前夜

明日と明後日は、こどもまつり。大学生が企画・準備・運営する子ども向けワークショップの日。このために昨年12月から今日までに11回も会合をもって、準備してきた。
前日は、大慌てで準備の仕上げ。午後から集まって、作業して、夕方に一通りやってみる。いわばゲネプロなんだけど、シナリオ読みながらでも、面白いくらいにグダグダ。流れを覚えてないので仕方が無い。そして、ぜんぜん声も出ていない。各役割の動き、パネルの出し方。この段階で山のようにダメ出しがある。まあ、それも無理はない。これまで一度も通しでやってないので、細かい手順は、いま初めて考えるに近い。初心者が、頭で判るはずがないのである。経験者がいない班では、毎年こうなる。
ダメ出しされた点を修正すべく、夜まで作業。さあ、明日はどっちだ?
●2024年3月21日 ヤマゲラとアオゲラの系統関係

ヤマゲラとアオゲラの系統関係について質問を受けた。たぶん。2種の種分化について問われるということは、そういうことやね?
どういう風に種分化したかという問いへの答えは、
・一方から他方が種分化した
・直近の共通祖先から両種が種分化した
・同属なので共通祖先はあるものの、同属他種とどちらかが分岐した後、さらに分化して他方が形成された。
の3択だと思うけど、あってるのかな。

Arànega et al.(2020)Divergence between the COI-5P gene regions in the Iberian and European lineages of the Eurasian Green Woodpecker Picus viridis. Revista Catalana d’Ornitologia 36:10-20.

にぴったりの図がある。これによると、アオゲラ、ヤマゲラ、ヨーロッパアオゲラ、イベリアアオゲラ(Picus sharpei)、モロッコアオゲラ(Picus vaillantii)の5種から、まずアオゲラが分岐。残り4種はとても似ていて、分岐の仕方は微妙だけど。とにかく古い時代にまずアオゲラが分岐したのは確かっぽい。

この5種の分岐、というかまずアオゲラが分岐するというパターンは、

Fuchs et al.(2008)Molecular support for a rapid cladogenesis of the woodpecker clade Malarpicini, with further insights into the genus Picus (Piciformes: Picinae). Molecular Phylogenetics and Evolution 48: 34-46. 

Pons et al.(2011)Phylogeography of the Eurasian green woodpecker (Picus viridis). Journal of Biogeography (J. Biogeogr.) 38, 311–325.

でも、同じ。随分以前から大筋は判っていて、変わってない感じ。
ってことはアオゲラが一番古い系統という理解でいいのかな。なら、日本のアオゲラは遺存固有ってことかな。系統樹から種の分岐の説明するの意外と難しいなぁ。
●2024年3月20日 繁殖モードの徴

カイツブリの赤い頭は繁殖モード。カワウの白い頭は繁殖モード。と思っていたけど、ちょっと違うのかも。いや、そもそも繁殖モードってなに?
今日のなにわホネホネ団では、カイツブリとカワウを剥いた。
カイツブリは、赤い生殖羽なっていて、いかにも繁殖期って感じ。中を開けると、精巣がおおきくて、完全に繁殖モード。
カワウの方は、頭が白くて、脚の付け根も白くなってる。生殖羽というか飾り羽が生えてるのだから、きっと繁殖モードだろう。と思ったけど、開けてみると精巣はさほど大きくなかった。
生殖羽、飾り羽、婚姻色。いずれも繁殖には関係あるはず。でも、精巣が大きいとは限らないのなら、交尾期の徴ではないってことなんだろう。たぶん生殖羽や婚姻色は、繁殖モードの徴。だけど、飾り羽はそうでもないのかも、コサギの飾り羽も、繁殖のかなり前から伸びてるし。ただ、カワウの白い羽根は、産卵の少し前に出て、少なくとも育雛期にはなくなってる。これはてっきり交尾可能のサインだとばかり思っていた。
カワウの生殖巣の大きさと、白い羽根、婚姻色の有無を関連させてみたくなってきた。

●2024年3月19日 サギは首を曲げて、ツルは首を伸ばして飛ぶ理由

どうしてアオサギは首を曲げて飛ぶのか? 重心が前になりすぎないように曲げてると聞いたが、それをきちんと説明した文献を教えて欲しい。という問合せ。
難しい。そもそも力学的分野は畑違いなので、あまり論文をフォローできてないし、探し方もよく判らない。ってことで、知ってる範囲で答えてみた。
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結論から言うと、サギ類が首を曲げて飛ぶ理由を、データをもって示した文献に心当たりがありません。ただし、生態学や行動学が専門なので、力学的な分野の文献にはあまり詳しくなく、見逃している可能性があります。以下は私見です。

首を伸ばして飛ぶと重心が前になりすぎると説明されることがあるようですが、

・首を伸ばして飛ぶツル類も、サギ類と負けないくらい首が長く、伸ばせばサギ類に負けないくらい重心が前寄りになる。
・サギ類の中でもあまり首が長くないヨシゴイやゴイサギなども首を曲げて飛ぶ。
・アオサギも時には首を伸ばして飛んでることがあるが、さほど不都合はなさそうに見える。

という点を考えると、重心の位置が関係ないとは言えませんが、他の理由もあると思います。

そもそも、S字状に曲がるサギ類の首は、曲がる場所が決まっていて、ホネの構造から曲がりやすくなっています。これはたぶん首を曲げて待機して、獲物を見つけたら、素早く伸ばして捕食するというサギ類の採食行動と関連しているのでしょう。そのため、サギ類の首はそもそもS字状に曲げた状態が安定しているんじゃないかと考えています。
ちなみに一方、ツル類の首のホネは、細かい針状の構造が頸椎と頸椎をつないでおり、真っ直ぐに伸ばした状態で安定するような感じになっています。というか、そもそもあまり曲がりませんし、1つずつの頸椎を切り離すのに苦労します。
サギ類とツル類の首を曲げて飛ぶかどうかの比較では、こうした頸椎の構造の影響が大きく、楽な姿勢をとってるだけではないかと思います。という説明が書いてある文献にも心当たりがないのですが…。
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●2024年3月18日 鳥の羽衣が雌雄で同じであったり違ったりするわけ

という質問を受けた。質問者は、理由をネットで探したけど、端的な記述に出会えなかったとのこと。そして、京都府で記録されている鳥を、渡りの区分ごとに雌雄同色・雌雄異色に分けると、冬鳥で雌雄異色がとても多いので不思議に思った様子。
難しい質問だけど、ご指名なのでやむなく以下のように答えてみた。なんか見落としている要素がありそうでドキドキする。

羽衣が雌雄異色である理由
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ネットで端的な記述がないのは、端的に記述できるほど簡単ではないからだと思います。

雌雄で羽衣が異なるというのは、タマシギなど一部の鳥を除けば、オスが綺麗で、メスが地味ってパターンのことかと思います。
これは性選択の結果。すなわちメスの獲得をめぐるオス同士の競争や、メスによるオスの選択の結果です。
鳥の性選択は、羽衣にかかることもありますが、鳴き声にかかることもあります。性選択がかかる状況であっても、雌雄の羽衣が異なるとは限らないので、ちょっとややこしくなります。とはいえ、ツバメ類では、囀りがある種では、オスの尾羽が長い傾向があるそうなので、リンクすることも多いのかもしれませんが。

と言う訳で、少なくとも雌雄の羽衣に大きな違いがあるのは、性選択が強く働いた結果と言っていいはず。性選択が強く働く条件というのは(互いに排他的ではありませんが)、
・繁殖でのオス役割分担が少なめな場合。たとえば、交尾するだけって場合。
・つがいの維持期間が短く、頻繁につがい形成が行われる場合。
・オスが一夫多妻になろうとする傾向が強い、あるいはチャンスがある場合。
などがあると思います。 端的に記述するのは難しい…。
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渡りの区分と雌雄異色との関係
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冬鳥で雌雄異色が多く、夏鳥・留鳥で雌雄同色が多いとするなら、それは雌雄異色は、高緯度に行くほど多い。というパターンを示しているのかもしれません。高緯度ほど短い繁殖適期に、ペアをつくって繁殖するので、それが繁殖システムに影響する可能性はありそう。

留鳥で雌雄同色が多く、渡り鳥全般で雌雄異色が多いという可能性もありそうです。留鳥の多くは年中ペアを維持するのに対して、多くの渡り鳥は繁殖終了後にいったんペアを解消します。つがい形成の機会が多ければ、性選択が働きやすいかも。

といったことは思いつきますが、冬鳥vs留鳥+夏鳥+旅鳥の比較には、あまり意味を見いだせません。旅鳥の繁殖地の緯度は、冬鳥とさほど変わらなかったりします。
あと、冬鳥で雌雄異色が多いのは、カモ類がたくさん含まれるからですよね? 雌雄同色が多い方に、旅鳥が含まれるのは、シギ・チドリ類が多く含まれるからですよね? このように渡りではなく、含まれるグループの違いが結果を左右している可能性がかなり高そうです。こうした系統の影響を抜いて比較する必要があります。統計的にするのは面倒ならば、同じグループ内で比較するのがいいでしょう。

と言う訳で、集計した内容をもっと細かく検討しないと、何を意味しているのか判断はできないと思います。
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●2024年3月17日 生態学会大会 2日目

今日は、ポスターセッションの2日目にして、自分の発表のコアタイムがある日。とは言え、対面のポスター発表と違って!ポスター前に立ってる必要もなく、意見交換用のZ oomセットもないので、時々質問きてないか確認するだけ。楽ちんだし、他のポスターを見に行ける。ポスター発表を聞くのは、対面がいいけど、発表するのはリモートがいい。

今日のポスター発表で、いいねを付けたのは、
・ウミウシを切る話。
・ノブドウの話。
・ヤスデのミュラー型擬態の話。
・スナメリの環境DNAの話。
・ランタナの花色の話。

ちなみに口頭発表で気にかかったのは、
・ノブドウ果実の色と採食の話。
・クマ剥ぎの話。
・屋久杉の上にカメラトラップ仕掛ける話。
・ホンセイインコの食性。

今日がコアタイムのポスター発表が366題。一通り見たポスター発表は39題。聞いた口頭発表は6題。合わせて40題前後が、限界かも。
4題のポスターにコメントした。自分のポスターへのコメントは、1つだけ。ちょっと淋しい。でも、リモートだから大丈夫。
●2024年3月16日 生態学会大会 1日目

今年もリモートでの生態学会大会。コロナ禍は明けたはずだけど、いまだに対面ではなく、リモートがメインの生態学会大会。どうしても飲み歩きたい人向けに現地企画もあるようだけど、すべての発表がリモートで見れるなら、現地に行く意欲は減退。わざわざ現地に行って、あまり人がいなかったら、旅費と宿泊費を無駄にした感しかないし。ということで、今年ももちろんリモート参加。
口頭発表もあるけど、圧倒的多数は、ポスター発表。リモートのポスター発表にもなれてきた。いいねをつけたり、コメントつけたり。コメントには発表者があとから返事くれるから、それなりにやりとりもできる。直接顔を合わせないから、気軽に書ける部分もあるかも。他の人がすでに質問した内容を確認できるから、かぶりも減らせる。一方、根掘り葉掘り訊ねるのはなかなか難しい。

今日のポスター発表で、いいねを付けたのは、
・ハシボソガラスがスクミリンゴガイを食う話。
・ハシブトガラス若鳥の社会的羽繕いの話。
・屋久島と種子島のヤマモモの種子散布の話。
・オオヒキガエルを食べるカンムリワシの話。
・ヤマカガシの毒の由来が、ヒキガエルからマドボタルに変わる話。

今日がコアタイムのポスター発表だけで380題。多すぎて全てはチェック出来ず。陸上脊椎動物絡みしか手が回らず。それすら見落としがあり、一通り見たのですら、27題しかない。ちなみに聞いた口頭発表は11題。
●2024年3月15日 上顎歯掘り

昨日のことだけど。大きすぎて外に置いてあった歯槽から、そろそろ上顎歯を取り外そうと見てみたら、ホワイトエンジェルがたくさん。とりあえず、左側の上顎歯は、歯槽の端っこ近くにあったので、簡単に切り開いて、外すことができた。順番を記したラベルと一緒にタマネギ袋に入れて、まとめてアルコール漬けに。で、右側の上顎歯なんだけど、歯槽を切り開くのがかなり大変そう。高い解剖刀の刃を、何枚も投入してしまいそう。なんか勿体無い。冷静に考えると、急いで外す理由はさほどない。すでにホワイトエンジェルさんが参入してくださっているから、このまま活躍を見守って、それから楽して確保することにしよう。ということで、上顎歯掘りはあっさり断念。ラベルだけつけて、ブルーシートをかけた。人通りのある場所だけど、ばれないかな。ばれませんように。ばれたらその時、考えよう。
それにしても、この歯槽は、クジラ姉さんが解剖刀で力任せに切り取ってくれたけど、こんなに堅かったのか。すごいな姉御。

【追記】
一夏越えたら、歯槽は分解され、上顎歯だけが残る。と期待したけど、歯槽はさっぱり分解されず。ただ上顎歯の周囲は少し腐ったかも。で、10月9日に我慢できずに回収。大きめのメスで、少し切るだけで上顎歯を取り外せた。歯槽ってなかなか腐らないのね。
ちなみに、臭いというクレームはほとんど出なかった。
●2024年3月13日 カラスの巣チェックスタート

遅ればせながら、果実チェックの季節も済んだので、カラスの巣チェックを開始。今年はカラスの巣づくりの開始が遅めな気がしてたけど、新たに巣が3つできてた(たぶんボソ2巣とブト1巣)。抱卵してるハシボソガラスが2巣。片方は古巣利用。この1ヶ月ほどの間に崩れた巣が4巣。カラスが崩したんだと思う。

カラスは、古巣利用もするけど、前年の巣を崩して新しい巣をつくったり、前年の巣を放置して新しい巣をつくったり。おおむねペアごとに決まってる気はするけど、割と方向性がバラバラ。新たな巣を見つけても、見逃していた前年の巣かもしれない。ってことを鑑みるに、理想的展開は、
年末年始頃に古巣のチェック。葉っぱは落ちてるので、ここできちんと前年以前の残ってる巣を把握。そして、気の早いのが巣をつくりはじめる2月前半にも一度はチェック。からの2月下旬からは1週間〜10日に一度はチェック。

鳥のセンサスと果実チェックに加えて、カラスの巣チェックが入ると、週3日が使われてしまう。頑張れば1日に2つの調査はできるけど。ってことを考えると、果実チェックが終わったら、カラスのチェックという流れにしたいなぁ。
早めに果実がなくなってくれると、スムーズに調査内容をシフトできるけど、今年度のように3月まで果実が残ると、カラス巣チェックが出遅れる。今年のように年度末は、編集のお仕事もありがちだし、生態学会大会もある。忙しい。たぶん来年は大丈夫だけど。
●2024年3月12日 懐かしの日本鳥類目録

現在使われてる日本鳥類目録は、改訂第7版(2012年)。今年の9月には、改訂第8版が出る。

鳥の巣の収蔵資料目録の編集も終盤。今日はテキストの校正をしていた。元原稿は、鳥の巣コレクターさんが作成され、それは改訂第7版に準拠している。本来なら、昨年9月に改訂第8版が出てるはずだった。もし出ていたら、改訂第8版に準拠するため、学名、上位分類、配列を大幅に変更する必要があった。出版が一年遅れてくれてとても有り難い。科博のN海さんには感謝しかない(誰のせいで出版が遅れたかは知らんけど)。
などと思いながら、校正していたら、ん?と思う場所が出てくる。カルガモがAnas poecilorhynchaになっていたり、カワウがペリカン目になっている。これは、改訂第7版ではなく、改訂第6版(2000年)。我が頭にはまだ改訂第6版が巣食っている!
いや、実は一番馴染みの日本鳥類目録はさらに前の第5版。鳥を見始めた頃、学名を覚えようとした頃、流通していた図鑑が準拠していたのは第5版(1974年)。これは第5版の生き残りかもしれない。
鳥の巣コレクターさんは、鳥見に関して15年くらい先輩だけど、もしかしたら頭にすくっていたのは、第4版だったかも。
●2024年3月10日 イソヒヨドリを楽しもう

日本では数少ないイソヒヨドリの専門家さんに、イソヒヨドリの話をいろいろうかがった。専門家さんは、内陸への進出初期の三田市で調査を行い、今はまだ内陸に進出していない新潟県で調査をしている。
三田市で調査をしている頃は、すでに大阪府では内陸のあちこちに生息していた。定着初期の三田市では高層住宅が重要という結果になっていたが、大阪府で自分が知ってるイソヒヨドリとは違っているので、他の場所も調査すればいいのに。と正直思っていた。でも、今日聞いて思ったけど、他の場所でも駅前など高い建物のある場所にまず進出しているのは確かだと思う。その後、現在の大阪府のように、山間部の低層住宅しかない場所にも進出していく。そこには、営巣場所選択になにかの変化があるってことになる。営巣場所の選好性が変化するって話は聞いたことがない。
今、調査されてる新潟県では、まだほとんど内陸への進出は起きていないらしい。今後調査を続ければ、ゼロから内陸進出へのプロセスが記録できるはず。とても良い立地。そこに営巣場所選択のシフトという視点を投入するとすごい研究が展開されるかも。
ってゆうか、営巣場所選択のシフトは、他の場所でも調べられそうではある。

イソヒヨドリの採食場所と食性の話も面白い。
海岸のイソヒヨドリは主にフナムシを食べるという話が流布されているけど、必ずしもそうではないらしい。じゃあ、実際は何を食べるかというと、なんか小さい物をつまむことが多くて、調査は難しそう。これはメタバーコーディングの出番かもしれない。でも、直接観察でも、冬の海岸や漁港で何を喰ってるのか、潮間帯は利用しないのか。注目ポイントはいろいろありそう。
そして、内陸のイソヒヨドリが食べているものは、さらになぞに包まれている。イソヒヨドリの採食行動と食性だけで、いろいろ楽しめそう。
●2024年3月9日 魚を食べれないオオバン

多くの鳥は、結局のところ雑食性で。獲るするスキルと、消化能力に合わせて、自分にあったものを野外では食べている。しかし、飼育や給餌する場合では、与えられたら、もっと幅広くいろんな物を食べる。
ユリカモメは、クスノキ果実を食べる。ふだんあまり果実を食べてないのは、生活圏にあまり果実がなってないから。そして、オオバンは魚を食べる。普段食べないのは、魚を捕るスキルがないから。
と思っていたのだけど、それだけという訳でもないらしい。獲るスキルと消化能力の他に、ハンドリングスキルが大事な場合があるらしい。

今日、長居公園の池で、オオバンが盛んに潜っては、なにかを突ついていた。と思ったら、けっこう大きな魚の死体だった。獲ったとは思えないので、死体を見つけたんだだろうか。死体は油断するとすぐ沈んでいき、その度に潜ってくわえて浮かんでを繰り返す。
なんとか確保したのだけど、食べようとしてもオオバンのあの小さな口では、丸呑みできず、かと言って、ちぎって食べられず。しばらく突いていた末に、やがて諦めて去ってしまった。美味しそうな(?)魚を確保したのに、呑めるサイズに処理できないので、食べられず。オオバンの魚食への道は険しそう。
●2024年3月8日 巣穴を掘る鳥

通常、鳥が巣穴を掘るのは、土か樹の二択。シロアリ塚に巣穴を掘る鳥もいるけど、これは一種の土だろう。サボテンやスズメバチの古巣に巣穴を掘る鳥もいるけど、これは一種の樹。
土に穴を掘る鳥は、地面に穴を掘る鳥と、垂直の土崖に掘る鳥に分かれる。日本で言えば、ミズナギドリ類は、地面に穴を掘る。ウミスズメ類にも地面に穴を掘るのがいる。カワセミ、ヤマセミ、ショウドウツバメの3種だけが土崖に穴を掘る。
樹に穴を掘る鳥は、生木にガンガン穴を掘る鳥から、柔らかい枯れ木にしか穴を開けられない鳥まで、グラデーションがある。比較的ガンガン派は、ほぼキツツキ類だけ。キツツキ類でも、生木に穴を開けるのはクマゲラとアオゲラくらいだろうか。コゲラは枯れ木のみ、アカゲラも枯れてる部位を察知して穴を掘るという話がある。コガラやアカショウビンは、柔らかいものに穴を掘る感じ。

穴や隙間を巣に利用する鳥は多いけど、こうしてみると自力で穴を掘るのは少数派。多くの場合、ミズナギドリ類、ウミスズメ類、カワセミ類、キツツキ類と、穴掘りを頑張るグループというのが見えてくる。ただ、よく判らないのがショウドウツバメ。なぜ他のツバメ類に逆らって穴を掘る行動が生まれたのだろう? 他のツバメ類も巣材に土を使うので、ツバメ類は土を使う。という言い方をしたら同じだけど、土を集めてくるのと、土を掘って捨てるのは真逆では? あるいは、土崖から土をとってくるツバメ類がいるんだろうか? それなら、穴掘りにシフトできそうな気もする。
●2024年3月7日 果実がなくなる

毎年、地元公園で、秋冬物の果実がいつ頃無くなるかをチェックしてる。今日のチェックでなくなったことを確認した。けっこう遅めの年。そこまで豊作でもないのに。
この調査を始めた1990年代後半は、偶数年度は果実が早くなくなり、奇数年度は遅くまで残るを繰り返していた。その明確なパターンは、2000年度以降失われた。と思ったら再び復活。ゆるくはあるけど、偶数年度は果実が早くなくなる傾向があり、奇数年度は遅くまで残る傾向がある。というのは今でも続いている。奇数年度なので、遅くまで果実が残っていたのは、予定通りなのである。

ちなみにだけど、無くなったのは、クスノキを筆頭にした冬物果実。の中でも、センダン、トウネズミモチ、クロガネモチといったメジャーなものまで。長年の経験もあって、数えやすさもあって、おおむねクロガネモチがなくなるタイミングを調べているといっても過言ではない。
なので、なぜかまだ残ってる果実もある。調査初期は、シュロがぜんぜん無くならず。無くなるタイミングが評価できず、相手するのを断念した。その後、シナヒイラギモチも、なぜかさっぱり無くならない。と思ったら、あるタイミングで消えるのだけど、他の果実から大きく遅れる。さらに近年加入したトキワガマズミもさっぱり無くならない。と思ったらいつの間にか消えるけど。
ということで、一連の果実消費の中で、無くなってしまい。無くなったら果実食鳥の行動様式が変化する果実が無くなるタイミングを調べているというべきかもしれない。言い訳臭い。
●2024年3月3日 子ども祭り中間発表会

今年もついにこの日が来てしまった。3週間後にせまった子ども祭りの中間発表会。
この企画は、大学生のボランティアスタッフが班に分かれて、子ども向けワークショップの企画・準備・運営をこなす。少なくとも企画段階では、学芸員やワークショップスタッフからの助言は最小限に作ってもらう。で、現時点でどういうプランになってるかを発表するのが、中間発表会。
ここで、ダメ出しされて、3週間後の本番までに、なんとかプログラムを仕上げる。以降は学芸員の介入も解禁。というか、この中間発表会で、ダメ出しされまくって、以降、大きく方針転換を迫られることも少なくない。ダメ出しされまくると、その班を担当する学芸員も、なんか責められてる気がする。なので、班を担当している学芸員もドキドキ。
今年は、班が2つ。担当の班は、今日までに7回のミーティングを重ねてきた。似ている生き物の原因として、収斂、類縁、擬態の3つを紹介するという盛り沢山企画。盛り沢山過ぎないか心配。ちなみにもう1つの班は、種子散布を祭りで盛り上げる感じ。
で、中間発表会の結果はというと、今年はどちらも、まあまあ整っていて、大幅軌道修正は必要なさそう。演出の修正と台本の書き直しくらいで済みそうではある。我が班は、似てるとは何か? 種子散布班は、どうやって祭るのか? 辺りがポイントかと。
●2024年3月2日 約束果たせず

そもそも昨年4月末に入院されて、医者からもうあかんと言われたが、奇跡の復活をとげて、8月に退院。その時、次に同じ事があったら今度は無理と言われたと伺っていた。
でも、その後は少なくともメールでやり取りをする分にはお元気そうだった。こちらからの質問にはすぐに答えて下さり、おかげで着々と収蔵資料目録の編集が進む。これなら、3月後半には発行して、完成品をお見せできると思っていた。
最後のやり取りは、ほんの2週間ほど前。2月13日に、またまた問合せに答えて頂き、足らない画像も提供くださり、あとは割り付けて、校正したら完成。という段階に至った。
安心されたのだろうか。先週、奥様から電話があって、入院されたとのこと。おそらくご本人も周囲の方も、これが最後の入院になることは判っていただろう。
残るは、編集作業だけとはいえ、1ヶ月はどうしてもかかる。前回は、長らく入院されていたので、あと1ヶ月くらい大丈夫なはず。と思いながら、編集作業を急ぐ。

今日は、アカガエルの観察会で奈良方面へ。朝、行事の集合場所にて。そろそろ参加者が来るかな、というタイミングで、知らせが届いた。間に合わなかった。

行事の後、お通夜にかけつける。せめてもと、編集途中のゲラを持って行った。最後まで収蔵資料目録のことを楽しみにされていたと聞かされた。
あと1ヶ月早く作業を進めてたら、間に合ったのに。約束を果たせなかった事が悔やまれて仕方が無い。
●2024年3月1日 読書サークル 第130回会合覚え書き

隔月で、課題本の紹介文を持ち寄って、本についてあれこれ言い合うサークル。
今日の会合で出た本についての意見を記録。

今回の課題本は6冊。4冊繰り越されてきて、3冊繰り越したので、7冊についてあれこれ話し合った。
ちなみに各人は紹介文を書いてきていてて、4つを最大として★を付けている。

●「日本人はどんな肉を喰ってきたか? 完全版」
(紹介文3つ、平均★数は3.3)
 狩猟のリアルを、その後の獲物の処理、パーティを含めて垣間見れるという意味で評価が高かった。というか、みんな興味津々で、美味しそうという一致した感想。ただ生肉を食べまくってるのには懸念も。

●「ダーウィンの呪い」
(紹介文4つ、平均★数は3.5)
 大学で進化を学んだ者にとっては、進化思想が優生思想につながった歴史は自明だけど、そうでない人には驚きがあったらしい。社会ダーウィニズムを知ってる者にとっても、20世紀初頭の有名な進化関係の研究者がすべて優生思想を持っていたことにはショックを受けていた。

●「夜のイチジクの木の上で」
(紹介文5つ、平均★数は3.2)
 読んだ人はみんなビントロングに親しみを覚えるようになった様子。ただ、データが少ないのを指摘されてる著者に同情的な者もいれば、少ないのは事実という意見もあった。著者のドラえもんネタや祖父母ネタには、違和感を覚えた人が多め。最後のカミングアウトも、必要だったのか?という声があった。

●「招かれた天敵」
(紹介文4つ、平均★数は3.5)
 欧米のサイエンスライターの作品のような構成。という声があり、時間を行き来し、登場人物の来歴に寄り道する書き方に馴染めない人もいた様子。たくさんの登場人物が覚えられない、という越えも。とても勉強になったというのは一致した意見だったが、難しくて途中で挫折した人も数名。

●「人類を熱狂させた鳥たち」
(紹介文4つ、平均★数は3.0■)
 イギリス、ヨーロッパ中心の人と鳥の歴史。知らないことが多いのだけど、前半の歴史的な部分は読みにくかったという声も。ずっとタカを手にしてる貴族や、海鳥を食べて暮らすフェロー諸島の人々は、印象深かった様子。イギリス発祥のあれやこれやの由来が判る。

●「黒部の谷の小さな山小屋」
(紹介文4つ、平均★数は3.3)
 春に組み立てて、夏の終わりに解体される山小屋。画像が綺麗で印象深い。なぜか山小屋までの道が危険という声と、楽勝という声があって、少しもめる。

●「クマにあったらどうするか」
(紹介文4つ、平均★数は3.5)
 アイヌ最後のクマ猟師からの聞き取り。戦前から戦後にかけての北海道の山での暮らしが印象的。ゴールデンカムイみたいという声もあった。冬の北海道の山でのサバイバル術に驚きの声多数。もちろんクマにあったときの対処法にも。ちょっと無理そう。
●2024年2月29日 2024年2月のまとめ 収蔵資料目録の目処が立ち、ついにクジラが死亡

1月から大阪湾をウロウロしていたクジラ。2月中には死ぬんだろうなぁ、と思っていたら案の定、特別展オープン直前に死んでしまった。と言う訳で、下旬はクジラ対応に追い回される。覚悟はしていたものの、消耗した。クジラが死ぬ前に幸いなことに、収蔵資料目録の原稿の目処を立てることに成功。クジラ対応の傍ら、割り付け担当に振ってなんとか目処を立てることができた。先月からの懸念事項2つが、なんとなく目処が立ったことになる。
そんな2024年2月を振り返ってみよう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県3コース(1日で調査)と京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園では、月末にカワウの集団塒調査をしたほか、鳥のセンサスと木の実チェック(まだ終わらない)。ついでにカワウの繁殖状況チェックもしてる。そして、カラスの巣チェックを1回。
大和川水系の調査は、今月も垂仁天皇陵のカワウ・サギ類の繁殖地をチェックしたほか、アカガエルの卵塊調査の研修の下見をした。
日本野鳥の会大阪支部の大阪の鳥のセンサス。先月の2コースに続いて、今月3コースを実施してノルマ達成。

ホネホネ団の活動は、1日実施。予定していたもう1日は、マッコウクジラ対応で中止に。
ということで、マッコウクジラの解体に2日、埋設に1日、現地へ出かけた。その他、砂場の片付け2日。
大阪鳥類研究グループの観察会は、予定通り実施。やはり参加者は少ない。
読書サークルの会合では、珍しく新人が加わった。育って欲しい。

普及行事は、ジュニア自然史クラブ、鳥類フィールドセミナーと植物園案内動物編。友の会会員向けのバックヤードツアーではツアコンを担当。

講演は、なし。
論文は書けず。今月も、収蔵資料目録の編集作業。なんとか本体のテキストは完成し、図版の画像をセレクトしキャプションも整った。残るは、目次+はじめに+謝辞。
査読なし。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系5冊と、SF1冊、マンガ10冊。
完全休養日はなし。
今月のネコは、避妊手術を終えて、動物病院には行かず。歯肉炎対応を忘れてる。剃られた下腹部の毛は、かなり生えてきたが、まだ元には戻ってない。
そういえば、噂の帯状疱疹というものになってしまったと思う。右脚付け根周辺が赤くまだらになり、薄く痛がゆい。その所々が火傷のようにただれた。それがいきなり出現したのが、マッコウクジラが死んだと聞いた夜。よほどストレスだったんだなぁ。
●2024年2月27日 キノコのレッドリスト

普通に聞くと、鳥のレッドリストとさほど違わない気がして、聞き流しそうになる。でも、よく考えると、鳥のレッドリストとキノコのレッドリストは、全然異質で面白い。
通常のレッドリスト策定では、個体数や、その増減から絶滅リスクを評価する。しかし、キノコや菌類は個体数を評価できない。個体ってなに?になる。じゃあ、代わりにバイオマスを使うか。となっても、その評価が難しい。遭遇率の増減が、バイオマスの増減に繋がるのか? それは環境DNAの量とリンクしてるのか? そもそも子実体を出してないと遭遇率にのってこないけど?
個体を区別できる生物群でも、ろくに個体数を評価できてないので、どっちみち偉そうにはできないのだけど。キノコは、根本的な悩みが多すぎる。でも、植物でも個体数がはっきりしない場合はあるし、真社会性の昆虫の個体って何?という気もする。鳥のセンサス調査は結局遭遇率だしね。

●2024年2月26日 クジラを埋める際の心配事

今日は、先週、解体したクジラのホネを埋める日。埋めるのは重機をあやつる業者さん。だけど、いろいろ指示する必要があるので、朝から出かける。
行きながら、どんな指示をすべきかを考える。小さい骨のある部分は、おおむねすでに回収しているけど、右前腕は心配だし、頸椎もある。それが無くならないように、徴か袋かけできないかな。どこに埋めたか判らなくならないように、掘り返す時に間違って割らないように、前端と後端にコーンなどを一緒に埋めたらどうだろう。可能な範囲で、下にブルーシート差し込めないかな。そしてなにより頭骨が少しでも割れないように、頭骨の上に土砂を載せないように指示しなくちゃ。心配事がいっぱい。
が、着いてみると、ほぼすべてが後の祭り。なぜか聞いていたより早く作業が始まっていたらしい。すでに頭の上の方以外は埋められた後、なんてこった。
で、せめて頭骨が壊れないように、頭骨の上に土砂を載せないように交渉。ぜんぜん載せない訳にはいかないらしい。じゃあ、できるだけ薄く載せてくれるようにお願いする。それはなんとか飲んでもらえた。

いろいろ考えたのに、ザクッと埋められてしまった。こうなると、掘り出す時こそ、作業の最初から立ち会って、骨を壊さないように、無くさないように、指示出しをしなくてはならない。
大丈夫か、かなり心配ではある。でも、それは1年半後のこころだ。
●2024年2月25日 ハシボソガラスとハシブトガラス

今日のなにわホネホネ団鳥の日には、カラス2種が並んでいたので、いろいろ比較してみた。
ダウンの色が白っぽいハシボソガラス。濃い目の灰色なのがハシブトガラス。初列雨覆に緑色光沢があるハシブトガラスに対して、ハシボソガラスは青系。この2点は、この2種の識別点としてすでに知られている。
成鳥だとハシブトガラスは口の中真っ黒だけど、ハシボソガラスは、少し奥に赤味が残る。
今日気付いたのは、ハシブトガラスの嘴の先は上下ともほぼ真っ直ぐだけど、ハシボソガラスは上嘴が下にカーブして、下嘴も一旦下に湾曲して、少し隙間ができてる。こんな識別点は知らない。このハシボソガラスがたまたまそうなんだろうか。今後、カラスを処理するときは、もっと真面目に嘴の形状を見てみようと思う。

●2024年2月24日 羽根拾い行事は子どもに人気

今日は、鳥の羽根い拾い行事。羽根拾いは、子どもに大人気。普通のバードウォッチングは、見るだけか、せいぜい写真を撮るだけ。それが羽根拾いだと、物を持って帰れる。コレクター気質があれば、こっちの方が楽しいのは自明。
カワセミの青い羽根を拾った子、ヤマシギやハクセキレイを拾った大人。ほかにハシブトガラス、ドバト、キジバト、ヒヨドリ、ツグミ、スズメ、メジロ。水辺でオオバン、コガモ。白斑入ったカラス羽根はハシボソガラスかなぁ。
で、楽しんだ子どもに、どうしてこの季節に羽根拾い行事をやってるの?と訊ねられた。答えられない…。

もう1回は、9月に羽根拾い行事をしている。秋の換羽期なので、羽根が落ちがち。それでいて、8月より9月の方が渡りの鳥が多い、つまり鳥の種類が多い。さらに、9月なら公園にオオタカが入ってるのが普通。ということで、いろんな種類の羽根が、多く落ちている可能性が高い。
じゃあ、どうしてもう1回を2月に実施してるかというと。なんとなく。冬鳥狙いということなら、12月〜2月までさほど変わらない。あえて言えば、春の換羽にかかればいいような。…でも、春に換羽する鳥は少ないから効果は低い。
来年は、1月にやってみよう。
●2024年2月23日 15mのマッコウクジラ解体

昨日から解体を始めるつもりだったが、クジラの運搬が遅れて、結局、昨日は計測しかできなかった。と言う訳で、今日1日で解体作業を解体することになった。現場の都合もあって、16時30分には完全撤収しなくてはいけない。専門家がこんなにいれば大丈夫。と思いたい。
作業開始は10時15分、専門家さんチームは、4チームに分かれて作業開始。おおむね、
・頭を落とす。
・左前肢を外して、左肋骨を外す。
・腹腔を開けて、内臓を出していく。
・背側の皮を剥く。

頭を外すのには、大先生の指示の元、若い専門家さんが大包丁をふるう。とても大変そうだけど、その体力に驚いた。頭を外した後は、こちらのリクエストに応じて下顎を外し、上顎歯をサンプリング。上顎を切ると脳油が流れる。それが下にたまってぬるぬる。
左前肢や左肋骨を外す作業は、手鉤を持った2人が引っ張るのを、刃物もった2人が切る感じ。
内臓は、姉御が指示して、もう一人の専門家さんと作業してる。皮剥いて、内臓を取り出していく。取り出した内臓は、もう一人の専門家さんが、並べていき必要に応じて計測・撮影・サンプリングしてる。消化管内には、便秘のような糞の他に、少しだけイカ類の嘴。内臓は、みんな黒っぽい不定形なのに、肺、心臓、肝臓、腎臓の区別ができるのはスゴイ。気管は大きなイカリングみたい。精巣はラグビーボール大。腸は長さは160mちょっと。
背側の皮にも専門家さんが2人ついてくださり、ロープかけて大勢で引っ張り、手鉤で引っ張る。ここが一番人数がかかっている。

昼休み30分ほど挟んで、14時45分に作業完了。片付けして16時。作業は実働4時間だけど、内臓はすべて出して調査できたし、歯などのサンプリングもできた。切るべき部分は、概ねすべて切れた。さすが専門家集団は違う。ただ、最後に尾椎を放すのはギリギリだった。ギリギリだったので、尾ビレを切り離す余裕はなかった。
中でも、ユンボを自在に操るMさんには感謝しかない。ユンボを自分で手配して、動かして下さるMさんがいなかったら、どうにもならなかった。
なんとかなって良かった。

現地では感じなかったけど、博物館に戻ると、自分が臭い。手というより、手首が臭い。そして上に合羽を履いてたのに、ジーンズに臭いが浸透してる。帰りにスーパーに寄るか悩む。
ちなみに、8時間ボーッと立ってただけの昨日は寒かった。今日はもっと寒いという予報だったので、着込んでいったが、作業してると、むしろ暑い。着込んだ服を脱ぎたいけど、上に来てる合羽が、脂や腐った肉でドロドロ。脱ぐこともできず。暑くて辛かった。

ちなみに解体の様子は、けっこうテレビで放送されていたらしい。で、視聴者は、周りで出番をまってる素人集団が、サボっているように見えてたらしい。知らないというのは困りもの。
こんな大きな物の解体作業には、引っ張ったり運んだりの単なる力仕事、記録、伝達、道具を渡すなど、素人の人手がたくさん必要。でも、それは専門家の指示のもと、適切に行われる必要がある。でないと危険で邪魔なだけ。素人集団はみんな出番を待ってた訳だし、必要なところでちゃんと作業してた。
●2024年2月22日 1日目は、8時間立ってるだけの簡単なお仕事

午前7時半に、博物館出発。午前8時半に、現地集合場所に到着。午前9時10分、大物登場。吊り上げたところで、別の大物が登場するまで、作業はしばし休止。午前10時過ぎ、ようやく作業再開。苦労してトレーラーに載ったのが、午前11時頃。それからロープかけたりして、運んで、予定通り午後には作業が始められる。と、この時は思った。マスコミのカメラは5台、空にはヘリコプターが2機。
で、まずは昼食。と思ったら、作業場所の方にすぐ来るようにというお達し。慌てて移動した。すると別の大物は囲み取材を受けていて、なぜか専門家として隣に並んで一緒に囲み取材を受けさせられる。人生初の囲み取材は、とくにどうということはなかったけど、専門家面しないといけないというのがイヤだった。
で、本来の目的の大物を待つが、待てど暮らせど大物は来ない。なかなか岸壁を出発しないし、ようやく出発したという連絡が来たと思ったら、途中で止まって動かないらしい。なぜかないのか判らない。結局、大物の現地到着は、午後2時頃になった。3時間もなにをしてたんだ!!!
さらにトレーラーから降ろすのに1時間ちょっと。午後3時過ぎからようやく作業開始。まずは計測。それは2組のプロ達の独壇場。我々素人は見てるだけ。プロはいろいろ測定部位が多い。グループごとに少しずつ測定部位が違うのも面白い。で、約1時間で測定完了。ここは午後4時半に完全撤収なので、もう片付けを始めるしかない。

そんな一日だった。今日は少なくとも皮剥きまで進めるつもりだった。だからこそ人数が必要と、いっぱいかり集めたのに、寒い中立ってるだけど20名ほど。すみませんでした。
原因は、想定よりクジラが大きかったこと。全長15m、32t。昨年の個体に近いサイズ。思ったより痩せてもなかった。陸揚げして、運ぶのに、想定より時間がかかったのはやむを得ない。むしろ、無事に運んでくれて有り難い。下ろすときも、とても丁寧だった。
とはいえ、この大きいのを、明日1日でなんとかするのかぁ。
●2024年2月21日 マッコウ祭り前夜

ビッグイベント前日は、穏やかめの午前から急転直下、バタバタの午後。昼過ぎになると、東の国から次々と車が到着して、クジラの専門家が集まってくる。知らない人もいっぱいいる。でも、専門家のみなさんは、みんな知り合いらしく挨拶している。祭りが近づいた感が盛り上がってくる。全然専門家ではないけど、形式上は大阪側の中心的な立場。できるだけ目立ちたくないけど、挨拶して、色んな人と一杯やり取りすることに。
専門家がこれだけ集まれば、素人の出る幕はない。と余裕をかましていたら、姉御から素人の人手を集めろという指示。夕方から急遽、大阪のホネホネなみなさんに動員をかける。ひそかに心配していた重機問題は、ぜんぜん知らん間に、交渉が進められて、どうにかなっていた。これは驚いた。で、大阪府の担当者さんと打合せ。
いろんな事が起きたけど、どうにかなった。かと思ったら、夜になってからの新展開。エライ人が来るのだそう。クジラがいつ解体現場に着くか、その前後のマスコミやエライ人対応がどうなるのか、そして東からくるあの面倒なやつら、明日はいろいろややこしい。もうどうなるのかよく分からないが、とりあえず今日できることはもうないし、明日を迎える事は出来そう。その後はまだ見えない。うまくいきますように。
●2024年2月20日 大阪湾での大型クジラの死体の記録

昨年も書いたけど、また同じ事を繰り返し訊ねられることだろうから、再び整理しておこう。
ちなみに昨年のマッコウクジラ以外は、全身骨格が保存されている。2001年のナガスクジラは、兵庫県立人と自然の博物館にあるが、他はすべて大阪市立自然史博物館にある。
さらにちなみに、大型クジラの死体はこれだけだけど、小さめクジラやイルカは他にも記録がある。そして、大型クジラでも生きてウロウロして出て行ったのは、他にけっこうある。というか生きてウロウロして、出て行けずに死んだのは、今回のマッコウクジラが初めてのはず。

1990年4月 ナガスクジラ(オス、19m、約40t)
 浮遊してるのが見つかり、堺で陸揚げ
 →標本として、大阪市立自然史博物館で所蔵。本館前ポーチに展示
1996年7月 ミンククジラ(■、7.7m、約2.5t)
 大阪市住之江区で見つかり、埋立地に陸揚げ
 →標本として、大阪市立自然史博物館で所蔵。収蔵庫で保管
1999年8月 ミンククジラ(■、5.4m)
 田尻町マーブルビーチで見つかり、その場で解体
 →標本として、大阪市立自然史博物館で所蔵。収蔵庫で保管
2001年5月 ナガスクジラ(■、9.6m)
 淡路島の大阪湾岸で見つかり、津名町塩田漁港に陸揚げ
 →標本として、兵庫県立人と自然の博物館で所蔵。常設展で展示
2010年5月 マッコウクジラ(メス、9.1m、約10t)
 浮遊してるのが見つかり、堺で陸揚げ
 →標本として、大阪市立自然史博物館で所蔵。本館前ポーチに展示
2015年9月 ザトウクジラ(オス、7.0m)
 岬町に漂着し、その場で解体
 →標本として、大阪市立自然史博物館で所蔵。本館前ポーチに展示
2021年7月 ニタリクジラ(オス、11.2m、約8.5t)
 浮遊してるのが見つかり、堺で陸揚げ
 →標本にすべく、大阪市立自然史博物館で骨格標本作成中。
2023年1月 マッコウクジラ(オス、16.0m、約38t)
 淀川河口で生きた状態で見つかり、そのまま死亡。大阪市此花区桜島で短時間の調査・試料採取の後、紀伊水道に投棄。
 →サンプルは、国立科学博物館など各地の大学・博物館施設等へ。
2024年2月 マッコウクジラ(オス)
 生きて神戸市から岸和田市の間をウロウロした後、堺泉北港の一番奥に入り込み、そのまま死亡。埋設して標本化の予定。
 →標本として、大阪市立自然史博物館で所蔵予定。まだ海に浮いてるけど。

【追記】
2月22日、マッコウクジラを引き上げて計測。15.0m、約32t。2023年にそう引けを取らない大物だった。もっと小さいと聞いていたのに…。
●2024年2月19日 ため池の珍鳥めぐり

今日はため池58ヶ所をめぐって水鳥調査。風の噂で大泉緑地にサンカノゴイが出てると聞いて、少し期待して出かけた。が、出会えず。でも、思いがけない珍鳥が連発してとても驚いた。時代は変わったなぁ。
連発といっても、最初は松原市の池で見つけたメジロガモ。かつてはすごい珍鳥だったけど、近頃はまあまあ珍しい鳥って程度。ただ、交雑個体が多いので、純正メジロガモっぽいのは価値がある。今日は、収穫があったなぁ。
と思いながら、ニサンザイ古墳に到着。少し水がひいてる。南西角の浅瀬に、白い鳥が1羽寝てる。遠目にはダイサギかな。と思って近づいたら、胴体が横に寝てる。えっ、これってヘラサギ系では? 寝てて、顔が見えない。でも、少し見える嘴の先や、色づいた頭の感じは、ヘラサギ? 全然起きてくれないけど、ちょうど見に来てる人がいて、入ってるのはヘラサギと教えてくれた。
すごいな。毎月見ている池にヘラサギが入る時代になったか。と思って、次の次のため池に移動して、驚愕した。今度はクロツラヘラサギがいる! 今度は起きてて、元気に採食してる。岸から10mほどの距離。こんな近くで見たのは初めて。一番近い岸からスマホで撮影していても平気だった。どうなってるんだろう。


●2024年2月17日 夏羽・生殖羽と換羽の関係

地元で鳥の観察会。夏羽と生殖羽がテーマ。コガモ、カワウ、ハクセキレイを見つけては解説。アトリ見つけて説明したかったけど、見つからず。偉そうに解説したけど、色々疑問が残った。生殖羽と非生殖羽、夏羽と冬羽があるなら、基本的には、部分的にせよ年2回換羽が必要なはず。ただ羽根の先が擦れて頭が黒くなるノビタキみたいなのもいる。
カモ類のメスは年1回換羽で、生殖羽になる必要のあるオスは2回換羽。としたら、オスにも生殖羽がなさげなカルガモはオスも年1回換羽かなぁ。同じように夏羽と冬羽があるカイツブリの換羽ってどうなってるんだろう。雌雄共に年2回換羽? モズやサンコウチョウは、年1回換羽ってことになってるんだけど。不思議な気がする。サンコウチョウのオスは、どうやって長い尾をはやす? 春に部分換羽?

●2024年2月16日 ミュージアムショップについて少し考えた

今日の午後は、ミュージアムショップに関わるとあるイベントがあった。が、立場上、好き勝手に発言出来ず、もやもや。考えたことを記録しておこう。

もしミュージアムショップを普及教育の場と位置付けるなら、それを業者だけに任すのは、博物館として無責任。普及教育を責任を持って進めるのは、学芸員。だとしたら、学芸員主導でミュージアムショップは運営される必要がある。ってことになる。
博物館の展示から、ミュージアムショップへ。ミュージアムショップからネットショップへ。という話題はあったけど、ネットショップからミュージアムショップや博物館の展示へ、という視点がなかった気がする。
多言語対応は、博物館の展示でもさほど出来ていない。だからミュージアムショップでやらなくていい、とは思わないが。基本、物販であれば、身振り手振りと、定番やり取りの押さえで充分な気がする。
他所のミュージアムショップとの連携、という面で考えるなら、やはり自然史分野が現実的。とは言え、何が出来るかなぁ。

ミュージアムショップは、物販だけでなく、さらに多様な普及教育展開が可能な場。それは学芸員が、主導で検討していくことなんだろうなぁ。
●2024年2月14日 ダムとオオサンショウウオ

茨木市に安威川ダムというのがつくられた。川がせき止められ、淡水魚など河川に生息する動物の行き来が阻害される。またダムの下流側へ、土砂などの供給量が減ってしまう。ダムは、水だけでなく、動物や土砂をもせき止める。その影響の軽減をいろいろ考える必要がある。ダムより上流部だけ、ダムより下流だけで暮らして行ける動物なら問題なさそうだけど、中長期的にはダムより上流に陸封されるということの影響も大きい。
ところで、淀川水系では、とくに京都市の鴨川には外来のオオサンショウウオが定着し、在来種との交雑も問題になっている。で、安威川も淀川水系につらなる。となると、鴨川から流れてきた外来・交雑オオサンショウウオが、安威川側に上がってきたら。安威川のオオサンショウウオも、交雑してしまうリスクがある。
でも、外来・交雑オオサンショウウオが安威川側に上がってきても、ダムがとめてくれる。ダムによって、ダムより上流側のオオサンショウウオは保護されることになる。中長期的には問題もあるだろうけど、短期的には、在来オオサンショウウオの生存がダムによって守られる。
痛し痒し。というか、一長一短というか。功罪半ばする。みたいなのが、近年の日本のダムとオオサンショウウオの関係。
●2024年2月13日 大阪の鳥のセンサス調査の分担

今年度で終わらせる! というので、5ヶ所を分担した。ちょうど大和川水系調査プロジェクトで歩くので、南河内のコースなら担当するよ。と気軽に引き受けたのだけど、意外と面倒だった。冬の調査は、当初、1月中に終えるつもりが、時間が取れず。2月に食い込んでも良いと言ってもらったので、今日ようやく調査完了。
この調査は、20年以上前に行われた調査を再び実施して、鳥類相の変遷を追うという企画。なんだけど、5コースの内、3コースは、過去と同じコースが歩けない。まず20年前は石川沿いが歩けたのが、いまや道が無くなっているのが2コース。山手でも、トンネルがつくられて元の道が無くなってるのが1コース。残る山の中を歩く2コースは、同じコースが歩ける。でも、片方は、バスの便が無くなっていて、スタート地点に行くのが面倒に。
さらに20年後とかにも調査して、鳥類相の変遷を追いたいという夢がある。となると、道無き道を無理矢理調査するって訳にもいかない。同じような場所に新たなコースを設定することになった。なんか、レクトタイプを指定するような感じ。
●2024年2月12日 キイロスズメバチの巣に穴を開ける鳥といえば

分担調査で、千早口駅から西の方へ山手を歩く。短いコースなので、調査はすぐ終わる。このまま駅に戻るのもつまらない。ちょっとアカガエル調査も兼ねて、山間の集落を見に行ってみた。
民家の屋根に挟まれた2階部分に、けっこうキイロスズメバチの古巣がある。アカショウビンが穴を開けたりしてないかなぁ。冗談っぽく、そう思いながら、ながめてあるいていたら、とある民家の民家の2階にキイロスズメバチの古巣。そこにそれっぽい大きさの穴が開いてる。
アカショウビン! と思ってしまうのは、小海途鳥の巣コレクションに馴染みまくってるからだろうか。でも、アカショウビンの巣穴にしか見えない。アカショウビンの繁殖の話のあるエリアなので、あながち違うとは言えない。でも、スズメが大きく穴を開けた可能性は否定できないかも。スズメやカラ類って穴開けることあるのかな?
いずれにせよ、鳥が開けたのは間違いない。 6月頃見に来るかなぁ。


●2024年2月11日 バックヤードツアーのツアコン

昨日から明日まで、3日連続で、友の会会員向けのバックヤードツアー。午前午後のダブルヘッダーで、それぞれ3班体制。けっこう大変。
かつては、ずっと実習室で鳥を剥いてたものだが、コロナ禍でそれはなくなり。ツアコンをおおせつかるようになった。といっても今回が昨年のデビューに続き2回目。ぜんぜん馴れない。
昨日の午前と、今日の午後が担当だった。 昨日の午前は、2人欠席だったので、5人だけ。子どもは2人。子ども2人と雑談しながら歩いてるだけ。とてもやりやすい。ちなみにコースにはないエリアを歩いて、終わってから叱られた。
今日の午後は、全員出席で、9人。子どもが4人。初心者的には数が多い。子どもが口々に質問や感想をしゃべりまくるのに対応してたら、昨日のようには説明できない。時間は押し気味。それでもホネを推して、カエル・ヘビ・内臓見せた。
●2024年2月10日 カラスの繁殖期が始まる前に

もしかしたら、ハシボソガラスのペアの中には、すでに繁殖モードに入っていて、巣をつくりはじめてるのもいるかも。でも、まあおおむねまだ繁殖期直前と言って良いだろう。ということで、少し出遅れたけど、繁殖期直前のカラスの巣の残り具合をチェックして歩いた。
基本的には昨年繁殖期につくられた巣がまだ残っているかをチェックするのだけど、どうして繁殖期に見つけられてない巣もある。今なら葉っぱが落ちていて、それが見つけられる。ので、今日見つけた巣も、昨年繁殖期につくられた巣と判断することにする。
繁殖期に入ると、古巣をくずしてしまうペアが続出する。新たな巣をつくり始める前の儀式みたいにやってる気もする。それを考えると、もう少し早くチェックすべきだった。来年は年明け早々にチェックしよう! と毎年思ってるのに、遅れるんだな。
●2024年2月9日 高校生にホネ洗い・ホネ並べ

昨年に続き2回目。なぜか滋賀県の高校の生徒を相手にホネ実習。昨年は、2日日程で、タネ実習とセットだった。1日目。午前はタネの解説を植物園と座学で。その午後、ホネを洗ってもらって、並べてもらう。今年は、1日日程で、午前は動物園に行ってた。午後から、ホネ洗いとホネ並べ。ホネの時間は昨年と同じ。
一番大きな違いは、昨年は4人だけでやり易かったが、今年は14人もいること。洗うホネを多く用意しないといけないし、なによりシンクは一度に最大8人しかホネを洗えない。これはけっこう面倒。 7人ずつ2班に分けて、ホネ洗いとホネ並べを約1時間ずつ交代制。その前に全体的解説を20分ほど。
ホネ並べは、トラの椎骨と肋骨、シマウマの前肢と後肢。ホネ洗いは、前半はシカ、後半はイヌ。イヌ飼ってる子のいる班をシカ洗いにした。シカは子どもでバラバラ、イヌはまだ充分分解されてなくて、完成肉や筋が残り完成させられなかった。 いろいろ反省が多い。
面白かったのは、片方の班は、ホネを洗ってから、ホネを並べたけど。もう一方の班は、ホネを並べてから、ホネを洗った。いろんな機会にやってるけど、いつもホネを洗ってから、そのホネを並べてもらっていた。その逆パターンは初めて。結論としては、ホネを並べてから、ホネを洗うと、ホネを見る目ができてからホネを洗うので、ホネ洗いの興味は増すらしい。意外な発見だった。
●2024年2月8日 収蔵資料目録用 鳥の巣関連の画像のセレクト完了

なんせ掲載種が、184種。各種4枚なので、画像は736枚も必要。
鳥の巣の標本画像が優先だけど、それは各種1〜2枚。あとは、野外での営巣環境と、巣場所の雰囲気を伝える画像。

5日午後1時にスタートして、10時間作業。
6日も午後1時にスタートして、9時間作業。
このペースならあと5時間で終わるはず! と思ったら、
今日8日は、午後1時にスタートして6時間。
まあ予定通りなんだろうか。途中やたらと電話がかかってきて、それに時間を取られたので、想定以上に時間がかかってしまった。

以前頂いた画像と、今回頂いた画像。そして、ご本人のセレクト案。これを見比べつつ、1種4枚の制限の中で、画像を選んでいく。同時にキャプションを拾う。
収蔵資料目録なので、巣の標本画像を優先。あとは営巣環境と、巣場所の雰囲気を示す画像を選ぶ感じ。ある種の巣の標本が3つ以上だと、特徴をうまく表せそうな、変異も示せそうな2つをできるだけ選ぶ。巣の標本1つしかない場合は、野外の巣の画像を増やすか、同じ巣の標本画像の別角度を入れるかを決める。
画像足りなかったら、追加の依頼をしないとなので、メモするし。巣の標本画像の登録番号が画像で判断できなかったら、収蔵庫まで行って、画像と巣を見比べる。
いろいろ考えながらの作業で、集中が必要で、人に話しかけられたり、電話がかかってくるとイラッとする。ともかく一通り作業は完了。
疲れたけど、とても勉強になった3日間だった。いくつか使いたいけど手元にない画像があるので、発注して今日の作業は終了。

巣の標本の登録作業とデータ読み取りが最初の山場としたら、画像セレクトが2つめの山場。次はテキスト完成だけど、これはすでに半ば進んでるし、山は小さめ。今年度中に完成するかもしれない。
●2024年2月7日 ヨシの収穫

宇治川沿いを歩いた。源内のヨシ原の一番下流側、第二京阪道路と国道1号線の間は、一番綺麗なヨシ原になっている。それはヨシ原を維持して利用しているかららしい。昨年度はかなりのエリアでいっぱい収穫していて、その後、火入れが行われた。おかげで、今年度の春には綺麗な新緑のヨシ原になっていた。
が、今年度は少ししか刈ってない。収穫して丸く積んであるのは長いけど、周囲のヨシはその半分ほどしかない。多くのヨシの成長が悪くて、収穫断念ってことかな? なにがアカンかったのかな? で、火入れはどうなるんだろう?

【追記】
結局、今年は火入れが行われなかった。これでは、ヨシ原の維持はどうなるんだろう? 宇治川に残された数少ないまとまったヨシ原なので、かなり気になる。
●2024年2月6日 ツバメの巣調査といけず石調査の違い

他人の敷地と、公共空間である道路の境界部を覗くのは一緒なんだけどなー。
今日は、奈良公園周辺を歩いた。ついでにいけず石にも注目。ある家の前に大きな石が数個点々と並んでいた。明らかにいけず石。これは報告せねば。と思ったのだけど、ご存じの通り石の種類は判らない。やむなく一つずつ撮影しようとした。たまたまそのタイミングで家の人が出てきて、なんか文句を言ってきた。撮影するなということらしい。ってことか、いけず石を見るのもやめさせようとする。なんとなれば、1つ盗られたんだという。こんな重いもんわざわざ盗る奴なんかいるのか?と思ったけど、確かに1つなくなってる。そして、まるでこっちが盗人かのようにごちゃごちゃ言ってくる。ホントにうざい。ムカツク。でも、まあ面倒なので撮影せずに退散。
ツバメの巣を見ていて、その家の人がこんな対応してきたことはない。むしろ話がはずんでしまう。ツバメを愛する人と、いけず石を置く人は違うらしい。あらためて、いけず石の調査マニュアルを確認すると、持ち主ともめるなと明記してあった。よくあることなのかなぁ。
●2024年2月4日 ムササビ観察会

と言えば、奈良公園。なにがいいかというと、市街地に隣接していて、電車で行って、見てから帰れること。バス利用だと、近頃本数が少なくて大変。山の中だと終わってから帰るのがいつになるか、もうめんどい。ナイトハイクを兼ねるという手もあるけど。
奈良公園のムササビはあちこちにいるけど、なぜか観察会はもっぱら東大寺周辺。数年前に、けっこう木を切っていたけど、鏡池の東側を工事してたりしたけど。でも、ムササビは健在。今日も全員でゆっくり観察できた。
ムササビ観察会で、毎回もやもやするのは、懐中電灯に赤いセロハンをつけるか問題。近頃の懐中電灯はLED。明るいけど全体を広く照らす感じ。これだと、ムササビの目をくらむってことはあるんだろうか?
●2024年2月3日 植物園案内 鳥スペシャル

植物の解説をする植物園案内に、鳥担当がついていって、鳥に絡めて植物を観察するという企画。午前中に下見。とりあえず10のテーマを出すように言われて、ネタに悩みながら進む。

・クスノキ:今年はあと少しで食べ終わる。カラスによる枝落としも少々。クスベニヒラタカスミカメの影響とか。でも、むしろ芳楠で盛り上がる。
・サザンカ系の雑種カンツバキ:鳥媒で、ヒヨドリやメジロが活躍。鳥が来たら、花の下側にキズが付いたり。でも、むしろサザンカの見分け方は、花期が11月頃まででしかない、てな話で盛り上がる。
・トウネズミモチ:今年は果実の減り方が早め。なぜかクスノキより早いかも。枝落としはないから、たぶんカラスは来てない。なんで夢洲にトウネズミモチが生えてるのか?生えてるのに全然食べられてないのか?って話に。
・ユーカリ:冬のメジロは、ほぼカンツバキとユーカリの蜜喰って暮らしてる。南半球の植物はどうしてしばしば冬に開花するかで盛り上がる。
・モチノキ:ちょうど樹上の果実がほぼなくなった。大量の枝落としは、カラスのせい。個別に落ちてるのは、ヒヨドリとか。カラスは食べるために落としているのかで盛り上がる。
・アキニレ:カワラヒワやアトリの秋の主食。散布はせずに、種子の中身だけ食べる。風散布で飛んでったとは思えないのに、どうして埋立地や河川敷に広がれるかで盛り上がる。
・センダン:果実が大きすぎるので、半分以上は食べこぼされる。落ちた果実は、タヌキがよく食べていたりする。それは二次散布と呼べるのか?って話に。
・シュロ:ほとんどヒヨドリが消化するところはないが、食べる。そして、山や各地に散布されてる。ということは、栄養価の高い果肉はなくても、種子散布に影響ないんじゃないの?って話に。
・ヤブラン:今年はもうほぼ食べ尽くされてる。透明な球は、外種皮を除いた残りのタネ。果皮もあるんだよとか、いまはクサスギカズラ科とかで盛り上がる。
・チャンチンモドキ:年末頃に全部果実は落ちた。熟した後、木の上で粘らないのは、たぶん哺乳類が散布者。1つの果実の5つの種子が一斉に発芽するって話で盛り上がる。
・タイワンフウ・アメリカフウ:アキニレと並んで、カワラヒワとアトリの冬の主食。下に落ちてる果実の中から種子を見つけるので盛り上がる。

他に、スギやキャラボクでも盛り上がってた。結局、鳥は話題のきっかけに過ぎない感じになってしまった。

午後から本番。
クスノキ、カンツバキ、トウネズミモチまでは予定通りだったが、その直後、想定外のオガタマノキの花を見つけて、ヒヨドリが花を食べる話をしたのが運の尽き。オガタマノキの花を試食。モチノキでも果実の味の話をして、勢いでクロガネモチの果実を試食させ。ボケの花も自分で試食(これが甘くて美味しい)。センダンでも果肉が甘い話。
寄り道多かったので、チャンチンモドキは断念して、シュロからアキニレ、フウノキで終了。
モチノキやセンダンの果実が大きすぎて食べこぼしされまくる話で、植物をディスリ。ろくに消化する場所のないシュロでもヒヨドリなどが散布しまくるから、果肉いらんのにね。と植物をディスる。が、それはヒヨドリをディスってるのではないかと指摘される…。
●2024年2月1日 世界の鳥の特別展で欲しい展示物

実際に用意できるかは度外視して、世界の鳥の特別展を開くなら、見てみたい展示物は何かなぁ。

<化石コーナー>
とりあえず、始祖鳥。恐鳥類

<絶滅種コーナー>
古めの絶滅種なら、モアとかエピオルニス。
近場だと、ドードー、リョコウバト、エスキモーコシャクシギ、オオウミガラス。とくにオオウミガラスは元祖ペンギンとして強く推したい。カンムリツクシガモも気になる。
日本のだと、リュウキュウカラスバト、オガサワラカラスバト、オガサワラガビチョウなんかが見たい。絶滅種とは思わないけど、ミヤコショウビンはネタ的にはよい。

<変な形の鳥>
とりあえずフキナガシヨタカ。なにはなくともフキナガシヨタカ。ハサミアジサシも捨てがたい。
ハチドリの変わった嘴特集も欲しい。ヤリハシハチドリ、カマハシハチドリ。

<変わった生態の鳥>
まずはフイッププアーウィル。あとカレドニアガラス。どちらも姿形はどうってことはないので、動画でもないと楽しくないかも。そしてオナガサイチョウ。これは頭ぶつける動画付きで。
あとはモリモズ系。これは触ってピリピリしたい。カタツムリトビの採食行動もいいなぁ。

<変わった巣の鳥>
カマドドリ、サイホウチョウは譲れない。でっかいハタオリドリ系の集合巣もいいなぁ。ハタオリドリと言えば、捕食者用の行き止まりの巣をつくるのもいいなぁ。

<卵>
一番見たいのは、一番小さなハチドリの卵。あと新鮮なシギダチョウ類の卵が見たい。
●2024年1月31日 22024年1月のまとめ 皮と実習と印刷物 クジラの気配付き

とにかく正月は毛皮の処理を毎日してた。仕事始めになんとか間に合わすために。結局、大部分はなんとかなったが、2枚だけまだ仕上がらず。でも、その後は博物館実習に追われ、収蔵資料目録の編集に追われ、友の会総会の準備に忙しい。その上、大阪湾をウロウロするクジラにまで心をかき乱される毎日。
そんな2024年1月を振り返ってみよう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県3コース(1日で調査)と京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園では、月末にカワウの集団塒調査をしたほか、鳥のセンサスと木の実チェック。ついでにカワウの繁殖状況チェックもしてる。
大和川水系の調査は、今月も垂仁天皇陵のカワウ・サギ類の繁殖地をチェックしただけ。

ホネホネ団の活動は、2日実施。
大阪鳥類研究グループの観察会は、予定通り実施。やはり参加者は少ない。 普及行事は、ジュニア自然史クラブ、鳥類フィールドセミナーと植物園案内動物編。
はくぶつかんたんけん隊では、鳥剥き担当。同時に博物館実習生の世話。これはけっこう忙しい。
そして、なぜか突然舞い込んだ友の会総会の主担当。前日は、発表用パワポの準備と、本の準備に忙しく、当日はタイムスケジュールや議事進行を心配しつつ、本の世話も。なんか忙しい。

講演は、最後に研修で1回。
論文は書けず。そんなどころではなく、収蔵資料目録の編集作業。というか、とにかく原稿の目処がたった自転で、ページ数を読んで、仕様書作って下見積。が、予算を大幅オーバーして、カラーページ再検討して、再度下見積。まだ高すぎるってことで、版下入稿にかえて三度目の下見積。まだ高いけど、ようやくOKが出た。それが数日前、急いで編集進めなくては! ただ版下入稿になって、かえって時間的には少し余裕ができたかも。
査読なし。
今年度最後の博物館実習。オリエンテーションに加えて、2日間実習を担当。ハチ屋の都合では、もう1日担当か?と思ったけど、それは回避できた。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系2冊と、SF3冊、マンガ13冊。
完全休養日はなし。2月も無理そう。
今月はネコの避妊手術。9日後に抜糸。無事に終了して良かった。ただ、歯肉炎の疑いありと言われ、サプリと歯磨き推奨された。
●2024年1月30日 これから3年間の課題

昨年の仕事を懺悔して、今年の計画を発表するという懺悔ゼミ。学芸員によっては、研究活動だけについて語ってるが、こちとらはあまり研究していないので、調査、普及教育、サークル活動まで含めて、学芸員の仕事全般の懺悔と計画を発表してきた。
が、残り時間がなくなってきたので、昨年は引き継ぎについて語った。
調査研究は自分のものなので、引き継ぎの必要はほぼないけど、普及教育活動を中心に、他は止めるか引き継ぐか、引き継ぐなら誰にどう引き継ぐかという問題がいろいろある。後継指名なんてする気は無いけど、残った者が意志決定するためにも、何をしてきたかを整理する必要がある。
で、昨年、引き継ぎ問題を整理したので、あとはお任せ。今年は、自分に残ってる課題について整理した。残る3年でどこまでするか、さらにその後も続く宿題。

一番大きいのは資料収集保管の宿題。標本化できていない死体の山が、冷凍で眠りまくっている。骨格標本にしそこなってるミイラと、整理できていない標本の山もあちこちにある。このままでは引き継ぎができない。
収蔵庫に入ってる標本にしても、整理できていない大きなコレクションが2つ。片方の鳥の仮剥製中心のコレクションは、収蔵資料目録を作ると約束して寄贈してもらったので、約束を果たしたい。もう一つの骨のコレクションも、せめて引き継げる状態にしたいところ。
そもそも、収蔵庫の標本でまあまあ整理できてるのは、骨と液浸だけ。鳥の仮剥製と哺乳類の皮を使える状態にしたい。

続いての課題は、手持ちデータのまとめ。モニタリング的に延々と調査してきた長居公園、大和川、近所のため池のデータ。近頃ずーっと集めているハッカチョウとヌートリアの情報。それ以前から集めてきた大阪府の鳥や哺乳類の情報。
プロジェクト的に調査した大阪湾、播磨灘、瀬戸内海の水鳥データ。大阪市内のツバメの巣調査。サークルも交えて調べた公園で繁殖する鳥の調査、河川や農耕地の鳥の調査、大阪のカワウ・サギ類コロニー、イソヒヨドリとムクドリ繁殖分布、(まとまったのは、最初のため池とミソサザイ調査だけ)などなど。
論文ではなくても、他の人が使える状態にしたい。

さらに、引き継ぎでも宿題でもないけど、手持ちのデータ類、地図、フィールドノートを、どのように残すかも大きな課題。これはシステムを考える話になりそうなので、来年の話題にするかな。


●2024年1月29日 武庫川調査 4回目

少し早起きして、宝塚駅へ。阪急宝塚線を端から端まで乗るのは、年に一度。河口までの水鳥調査も、これで4回目。
宝塚駅から河口まで約5時間歩いた。主な目的はカモメ類のカウント。だけど今年は異様に少ない。群れがいたのは武庫大橋の下流だけ。カモメとセグロカモメは数羽ずつ。ユリカモメは散らばってる合わせて200羽弱。数えやすくはある。
過去を振り返ると、

2023年1月30日:5時間40分。 宝塚駅前にもユリカモメが2羽。昨年と違って上流までやって来てる。でも多いのは阪神電車の少し上流辺り。ユリカモメ約380羽、カモメ約100羽、セグロカモメ約40羽、オオセグロカモメ1羽。
2022年1月31日:約5時間。カモメ類は、武庫大橋の上流側、武庫大橋〜武庫川橋、阪神本線の上流側と下流側の4ヶ所にいた。ほぼいつもの場所。合計でユリカモメ約350羽、カモメ約70羽、ウミネコ1羽、セグロカモメ約50羽。
2021年1月30日: 4時間半。ユリカモメは、上は新幹線の一つ上の橋、下は南武橋の間にいたけど、9割以上は武庫大橋と武庫川橋の間にいた。合計700羽ちょっと。今の大阪湾岸では一番多いけど、十数年前と比べると激減。

大阪湾岸で今もなお有数のカモメ類の観察地には違い無さそう。主力が集まってる場所は毎年似たようなもんだけど、ユリカモメがいる一番上流地点は、毎年けっこう違う。


●2024年1月28日 友の会総会の反省

久しぶりの友の会総会の主担当は、かなり役立たずで、失敗ばかりだった。

まずは、作成したパワポのミス。すでに評議員ではない人が、評議員候補に入っていた。評議員をやめるのが決まっていたのに、昨年時点でも入っていて、承認されてる。なので、きっと昨年担当が悪いに違いない。けっして今年用にパワポをコピペして、なんどもチェックしたのに見逃した今年の担当者の責任ではない…。
他にもパワポに修正漏れがいろいろあった。もう反省するしかない。

もう一つは、タイムスケジュールを読み間違えたこと。
総会議事が30分もかからずに終わってしまったのは、パワポ化して、スムーズに報告できるようになったからかもしれない。ここは飛び入りの評議員OBのトークでしのげた。いつもならイライラするトークなのだけど、このときばかりはありがたかった。
もう一つは、写真ギャラリーやバッジデザインコンテストの人気投票の結果報告の時間があっという間に終わってしまったこと。あとのバザーの開始時刻は固定なので、これまた時間のつなぎが〜。と思ったら、今度は飛び入りのオークションに救われた。
どちらも想定外の出来事で救われただけで、タイムスケジュールは根本的にダメダメだった。昨年も同じようなスケジュールだったはずだけど、どう凌いだのだろう? 来年は忘れず改善を提案しなくては。
●2024年1月27日 友の会総会前夜

明日は友の会総会。急遽、主担当に大抜擢されたので、いろいろ忙しい。いつもの本の担当がある上に、主担当もって感じ。主担当するのは3回目なので、馴れてる。かと思いきや、時間とともにかなり変わってるし、コロナ禍を間にはさんで、さらに変化してる。昨年の担当者にいろいろ訊ねながらの主担当。
大きく変わったのは、総会議事の進め方と準備の仕方。コロナ禍で対面実施できない総会の時に、総会資料をネットにアップすることが始まった。事前に資料を見ておけるのは、メリット高い。ってことで、対面の総会に戻った後も、事前に資料をネットにアップしておくのが継続。早めに資料作成しなくてはいけないので、面倒。アップ作業も少し面倒。
一方、これまた対面でできない総会の時、オンラインでパワポで説明するやり方になった。紙資源の使用を減らす意義もある、ってことで対面の総会に戻ってからもパワポで総会議事を進めることになっている。かつての総会前夜は、総会資料の印刷に追いまくられたもんだけど、パワポになって、その作業がなくなった。とても楽ちん。心も穏やか。
そして、パワポを準備することで、報告者に報告ポイントを細かく指示できるというメリットもある。いちいち決算や予算の説明のレクチャーをしなくてもいい。そこは楽ちんだけど、パワポづくりはけっこう面倒。
総じて、スムーズな総会にはつながってると思う。準備の労力は結局あまり変わらないけど、前夜は少し気楽になった。
●2024年1月26日 金剛バス、その後

分担してる鳥の調査で河南町へ。昨年初夏に調査したときは、富田林駅から金剛バスに乗って、一番山際の奥の平石バス停まで行った。
が、しかし。昨年衝撃的なニュースが流れた。昨年12月で金剛バスは撤退。公共交通機関を使って河南町と千早赤阪村を調査出来なくなる!ととても焦った。救いとしては、主要路線は、近鉄バスと河南町で、分担して維持されるという話だった。河南町と千早赤阪村は、金剛バスなくなったら住民の足が無くなりすぎる。たぶんそんな感じになるんだろうとは思っていた。とはいえ、どの路線がどう残ってるのかいまいち判らず、富田林駅に向かった。
確かに主要路線は残っていたが、初夏に利用した平石バス停には行ってもらえない。バス停2つ分ほど手前の北加納バス停までは行ってくれる。コースが2kmほど長くなるだけ。さらに2つ手前の寺田バス停までなら、けっこう本数も多い。さらにコースが1kmほど伸びるけど。これなら調査には使えそう。
ちなみに金剛バスは、大阪府で数少ないICカードが使えないバスだった。今回改組されて、どうやら河南町が運行しているバスと近鉄バスが混在してるっぽい。河南町が運営してるバスは、金剛バスの車体を名前だけ隠して引き継いでる。金剛バスと同じく、ICカードが使えない。でも、近鉄バスだとI Cカードが使える。この点だけは、便利になった。
●2024年1月25日 鳥の巣チェックで行ったり来たり

鳥の巣の収蔵資料目録作成中。12月にリストと巣のデータの突き合わせは終わっていて、チェック内容の入力もできていて、いよいよ編集段階。でも、細かく繰り返し見ていると、いろいろと抜き出したデータの不備や、確認が必要なポイントがでてきて、収蔵庫の鳥の巣をチェックする必要がある。が、もはや収蔵庫で作業する段階ではないだろう。ってことで、編集は研究室のパソコンでやってる。で、巣のチェックのたびに収蔵庫と研究室を行ったり来たり。歩数でカウントすると、片道75mほど。いっぱい歩いたなぁ。
ちなみに、最初の見積が出てきた。カラー写真多くしようと思ったら、すごい下見積になってしまった。やむなく、大幅トーンダウン。カラー写真を減らして、前にカラープレートとして集めて、うしろにテキストをまとめたので、再度下見積。これでいけるかなぁ。
巣をチェックしながら、大雑把に一通りテキストができてきた。でも、これからが編集本番。まずはテキスト固め。が、再度の下見積次第ではさらにトーンダウンも…。
●2024年1月24日 ネコの抜糸

今日で、避妊手術から9日目。朝一番で、動物病院へ行って、抜糸。抜糸ってどんなことするのかと、飼い主の方が緊張気味。が、思いのほか簡単だった。看護士さんが、うちのネコを抱えて腹出して、獣医さんがパチパチと切るだけ。4針だけなので一瞬。
とてもおとなしいから、簡単そうに見えるんだろう。これが病院嫌いのネコだったら、もっと大騒ぎするだろうし、大仕事感も出るんだろう。
エリザベスウェア脱いでスッキリ。家に連れ帰ると、傷口辺りを盛んになめている。これがライオンだったらキズが開くんだろうけど、うちのネコは大丈夫そう。ただ、毛がなく、ピンクの肌が500円禿げ状態。綺麗だけど、ちょっと格好悪い。
●2024年1月23日 鳥の巣の大きさ

鳥の巣コレクターさんは、コレクションの巣のサイズを測ってる。ラベルをなんども付け替えてたりしていて、そのたびに計り直している様子。で、測るたびに、数字が違ってる。そら、そうだろう。産座はおおむね円形なので、内径は測れるし、その深さもそんなに誤差はなさそうだけど、外径となると話は違う。
そもそも枝でできてる巣の場合、測定ポイントをどこにとるべきか判らない。一番飛び出た枝先でとるべきなのかもしれない。が、鳥の巣を見ていれば判るだろうけど、飛び出た枝を刈り込んだらおおむね滑らかな丸い形(というか楕円)を設定できそう。その径を測りたくなる。鳥の巣コレクターさんもそこを測ろうとしてるっぽい。が、どうしても測る度に測定ポイントがずれて、測定値の誤差が大きくなるんだろう。枝でつくられた巣の方が、草でつくられた巣よりも誤差が大きめなんだろう(確認してないけど)。無理もない。
セキレイ類やムクドリの巣などの場合、産座の外にもっと訳の分からない裾野が広がっている。これはこれで、また別の測定誤差の元。
なんかうまく測定ポイントを設定できると、もっと安定した測定ができそう。工夫でなんとかなるのか?
●2024年1月22日 ポーチのクジラの3D撮影

どういう話の流れかは聞き流していて判らないのだけど、ポーチにぶら下がっているクジラの3D撮影をするらしい。ありがたいことに、展示室の組み立った恐竜も撮影するそうで、そのついでに地学屋さんが担当してくれる。が、クジラの撮影日の今日も対応してくれている。でも、館内にいるのにクジラ担当者が、まるで無視っていうのも感じが悪い気がする。ってことで、撮影のようすを眺めに行ってみた。撮影の対応をすることに。
小さいものの3D撮影は何度も見たことがあるけど、物を回して撮影したり、周りを歩き回って撮影したり。クジラはどうするのかと思ったら、長い棒の先にカメラをつけて、ウロウロしてる。そうか、そらそうやんな。と言う訳で、撮影を見に行っても、することはない。
と思ったら、マッコクジラの骨からスズメの巣材がぶら下がってる! 頸椎の間にスズメの巣材もある。楽しいから放置していたけど、3D画像になって世界にお披露目されるとなると…。ってことで、志を曲げて、スズメの巣を取り除いた。
が、クジラの上側には、あちこちにスズメのフンが〜。これは、いまさら取り除けない。が、これは画像処理で切り抜けられるとのこと。吊ってるワイヤーもおおむね消去可能と言われて、一安心。
少し風があって、寛骨が揺れまくる。これはとても困ってる。
●2024年1月21日 水田やってるおっちゃん

今日のなにわホネホネ団には、ネコが出ていた。仔猫が我が家にいるもので、なんか今までと違う視点で見てしまう。明らかに子ネコ。まだ乳歯らしく、上の一番奥の臼歯は少し顔を出してるだけ。生後4ヶ月くらいかなぁ。
一緒に眺めていた動物病院の看護士さんから、ネコの歯の数の覚え方を伝授される。ミイミイ、ミイニイ。説明されんと何のことか分からん。でもこれで、どこまで前臼歯か分かるらしい。

うちにネコが来てから、なんか病気を持ち帰らないように、ノラネコに近づかないようにしてる。死んだネコはどうかなぁ、と思ったけど、さほど問題ないんじゃないかと。実験動物扱う人は、ネズミとウサギに触れないと聞いたけどなぁ。
そもそもウチのネコは、何を触って帰ってもまるで無頓着。年末年始はトラやジャガーなど大物の臭いをさせてたはずだけど、何も反応しなかった。他所のネコは、妙な動物触って帰ったら、メッチャ臭いを嗅ぎにくると聞くのに。こいつは、いろんな変な臭いをさせてる奴、と認知されてるのかも。盛り上がりに欠けるし、ちょっと不満。

とはいえ、他所のネコの話をいろいろ聞くに。うちのネコはとてもよい子だということが判った。動物病院に行ったら、必ず看護士さんに可愛い〜、と言われるし。
●2024年1月20日 カワセミのペリットは、魚のつみれ

午前中は、地元公園で鳥の観察会。単に鳥を見せて、名前を教えるだけでなく、鳥の生態や研究について解説するという企画。でも、一番盛り上がったのはカワセミ。しかし、単にカワセミ見れた、ってだけでなかった。
そもそもカワセミは変な場所にいた。池の側ではあるのだけど、陸側に1mほど入った木にとまっていた。それも20cmほどの低い枝。まるで地上にいるみたい。あまりカワセミがいそうな場所ではないので、場所が分からない人が続出。
幸いゆっくりとまってくれてたので、みんなで見れた。と思ったら、口から白っぽい大きなものを吐き出した。ペリットや! 陸なので拾える! すぐに拾いに行こうとする子どもをとめて飛び去るのを待つ。
カワセミが飛び去ってから拾いに行った。直径約1cm、長さ3.7mmとかなり大きなもの。淡水魚の臭いがする。薄茶色で、キラキラするものが混じってる。茶色いのは魚のすり身で、キラキラはホネらしい。細長いツミレのよう。実際、中身もイワシのツミレとさほど変わらないから、鍋に入れて食べれるんじゃ?
でも、カワセミのペリット拾ったの初めてだから、このまま保存したい。いや、中身調べて、何喰ってたか知りたい。拾ったペリットをどうするかは、けっこう悩ましい。
●2024年1月19日 ガンカモ調査

昔は、ガンカモ科と言ってたから、その調査はガンカモ調査。今はカモ科だったりするから名前が変わったのかもしれないけど、心の中ではやはりガンカモ調査。毎年1月中旬、日本全国の野鳥の会の支部がおこなう一斉調査。地域によって熱心さに違いはあるけど、何十年も全国規模で継続している数少ない鳥のモニタリング調査。その価値はとても高いと思う。で、大阪支部は、昔からとても真面目にたくさんの調査地点で調査してきた。おかげで大阪府のカモ類の動向はかなり正確に分かってる。調査者がだんだん高年齢になってきて、世代交代が近頃の課題だけど、徐々にではあるけど世代交代もできてる気がする。この調子で50年以上、継続してほしい。
で、ごくわずかではあるけど、この20年近く調査に参加させてもらってる。もっと前から参加してる気もするけど、昔どうだったか判らんようになってきた。担当しているのはすべて池で、ガンカモ調査がなくても毎月カウントしてる池なので、とりたてて負担は増えてない。数年前から毎月の調査地以外の池も担当したりしてきたが、今年はそれも1ヶ所だけ。月例調査のついでに回れる。
月例の調査は、地元公園の池を含めて63ヶ所巡ってるのだけど、その内、ガンカモ調査にデータを提供しているのは、16ヶ所だけ。もっとデータ提供できると言っても断られる。一人の負担を増やすと、その人が抜けた時に困るかららしい。判る気もするけど、変な気もする。

で、今年の調査。今年は全般的にカモが少なめだと思う。という感覚は昨年の数字と比べても支持されそう。大阪府全体でもそうかは、結果がまとまったら分かる。
●2024年1月18日 動物が似ている理由

類縁関係が近いから、ってのが圧倒的多数だろうけど、収斂進化の結果という場合や、擬態の結果という場合もある。
これをいかに子どもに伝えるか、という議論を2時間ほど伺う。基本、口出し無用なのだけど、時々、我慢出来なくて、口を挟んでしまう。
類縁関係は、親戚関係に例えられる。他の2つが難しい。擬態は、警官の制服になぞらえると理解してもらえそうな気がする。収斂をどう例えたら良いのか思いつかない。進化や機能を抜きに伝えるのは、思ったより難しいなぁ。

擬態は似てるもの同士が、近くにいないと成立しない。
類縁関係は、自ずと近い場所にいることも多い。まったく同じでは不都合がありそうだけど。過去には一緒だったと言おうか。
収斂は、似てる両者の距離は関係ない。ただ解決すべき状況が似てるだけ。

似てるを機能で考える。機能関係ないも含めて。奥が深い。
●2024年1月17日 水田やってるおっちゃん

久しぶりにおっちゃんにあったので、しばらく話をした。久しぶりやな。今も毎月来とるんか? 最近は、オオタカやチョウゲンボウが、よう飛んでるわ。でも、あっこの木にはとまらんねん。カラスに虐められるからやと思う。こないだは、ノスリも出た。池の魚狙っとったわ。それは多分ミサゴですね。そうか。カラスは勝手に獲ったらあかんねんてな。こないだ農協のんに言われたわ。カラスなんか悪さしかしよらんのにな。カラスは、確かに農業にはマイナスしかないかもですね。でも、自然の中では、いなくなると困ることも起きると思います。まぁ、しゃーないな。
といった調子。おっちゃんは、こっちがため池巡って鳥を調べてるの知ってるから、会ったら、近所の鳥の話をしてくれる。最初の頃に比べると、とても詳しくなられたよう。
話の流れで、今日は哺乳類の話になった。アライグマがフンを盛り上げてる場所がある。というので見せてもらった。タヌキのためフンだった。ためフン情報も集めてるので嬉しい。写真撮って、中身はカキのタネですね。などと盛り上がってたので、今度から哺乳類の話で盛り上がるかも。

おっちゃんの名前は知らない。ため池巡って、水鳥調査を始めた割と初期に出会って、なぜか話をするようになって、現在に至る。お互い知ってるのは、この辺で時々会うってことだけ。会うのは、おっちゃんの田んぼの作業小屋の前。
毎月通過するけど、会うのは年に2ー3回程度。今日はずいぶん久しぶり。何となくおっちゃんというより、じいちゃんになった気がした。メチャメチャ急いでる時とかは、今日は会いたくないかも、とか思ったりするけど、今日いっぱい話したようで、たった15分程だった。また来月も会えるかな。ためフンに、次はセンダンのタネが入ってるかも。
●2024年1月16日 Mixi19周年

この日記めいたものを書き始めて、昨日(15日)でMixi19周年。今日から新年度に突入。Twitterでつぶやき、Facebookで時々シェアして、昨年10月からはInstagramにまで画像を投稿。それでも毎日ではないけれど、長めの日記はここに書いてる。書き忘れると、ちょっと残念。昨年9月にスマホデビューしたので、どこからでも書けるようになった。

例によってこの1年365日の中で何日書いたか(実際には、何日書いてないか)を数えてみると、305日書いていた。5月まで頑張って書いていたのだけど、6-7月と10-11月に書けていない日が目立つ(月25日以下になってる)。そして、今日時点で書き足し待ちのが多くて、2月以降に140日分もある! 半分近い…。
ちなみに過去を振り返ると、一年目325日、二年目344日、三年目331日、四年目324日、五年目329日、六年目303日、七年目315日、八年目304日、九年目295日、十年目265日、十一年目は279日、十二年目は284日、十三年目は288日、十四年目は306日、十五年目は310日、十六年目は310日、十七年目は323日、十八年目は322日書いていた。Twitterを始めた六年目に激減し、十年目でさらに減少。十一年目以降、回復基調が継続し、昨年は初年度なみにまで回復した。と思ったけど、また300日切りそうなレベルに落ち込み。さらに完成してない日記がこれほど多いのは、始めてかも。20周年を前に立て直したい。
●2024年1月15日 うちのネコの避妊手術

今日は、うちのネコの避妊手術の日。朝一番、午前9時半に、小雨の中、動物病院に預けにいく。かるく診断して、ここ数日の健康状態確認された。体重は2.88kg。順調に増えてる。たぶん避妊手術できるだろうとなって、預けて帰ってきた。
午前中にレントゲン撮ったり、血液検査したりして、問題なければ昼一に手術。麻酔覚めてからしばらく様子を見て、問題無ければ、夕方帰ってくる。エリザベスカラーにしますか、エリザベスウェアにしますかと言われて、ウェアにしてみた。毎日抗生物質を自分で呑ませるか、まとめて注射するかどっちにしますかと言われて、注射にしてみた。同意書と連絡先の電話番号を書かされた。なにか問題が起きたら、すぐ電話が来るらしい。午前中に電話がなければ、手術決行。
ちなみに摘出した卵巣と子宮を欲しいと言ったが、見せてもいいけど、渡せないと言われた。

キャリーバッグごと預けてきたので、帰りは手ぶら。家に帰ってもネコがいない。ただいま、という気も起きない。トイレに行っても誰もついてこない。気楽だけど、なんか淋しい。とにかく無事に帰ってきますように。
昼になっても連絡ないから、手術したんだろう。午後になっても連絡がない。午後2時半頃に電話があった。午後2時に手術を実施、無事に終了したらしい。よかった〜。麻酔が覚めてから、しばらく様子を見るので、午後5時半に迎えに来るようにとのお達し。無事に麻酔から醒めますように。

午後5時半に迎えに行った。なかなか返してくれないし、会わせてくれない。まず血液検査やレントゲンを見せられ、説明される。レントゲンを見ると、まだ骨は引っ付いてないなぁ、などと思ってしまう。とりあえず健康体だけど、奥歯が少し汚れていて、歯肉炎の可能性もあるらしい。
ここで、重大発表があった。抜糸に来ないといけないらしい。それも日程が決まっていて、焦ったけど。偶然都合のつく日だった。良かった。さらに帰ってからの対応を色々説明される。今日は、体を冷やさないように。点滴で水分と栄養補給しているので、腹はさほど減ってないはず。なので、様子を見ながら少しずつ水や餌をあげる。具合が悪そうだったらすぐに連絡。鎮痛剤は翌日昼まで効いてる。普通に抱き上げても大丈夫。
で、ようやくネコが登場。黄色いエリザベスウェアを着てる。なんか可愛い。機嫌は悪くなさそう。こっちを認識してくれてる気もする。お金を払って、午後6時に無事に帰宅。

これで一安心と思ったら、キャリーバッグから出てきたネコは、フラフラしてる。後肢が踏ん張れないらしい。バランスをとるためか、尻尾を振り回していて面白い。でも、転けて、コロコロ転がる。面白いけど、少し心配になる。でもなんとかトイレに行ったし、餌も食べた。問題はないらしい。ただ、やたらと体を舐めてる。ウェアが気持ち悪いのか、手術後が気持ち悪いのか。とりあえず、早めに一緒に寝た。
午後10時に目が覚めた。腹が減ったので夕食作り。ネコは、かなり普通に歩いてる。そのうち、冷蔵庫の上にも飛び乗った。まだ本調子ではなさそうだけど、転ばないし、尻尾も振らなくなった。腹減ってるようで、餌をよく食べる。点滴はなんだったんだ?

という訳で、避妊手術は一段落。結果的に言えば、一番大変だったのは、前日午後10以降の絶食と、当日午前8時以降の絶飲。とくに絶飲といわれても、流しやトイレや風呂場で水を舐めかねないから、いろいろ気を遣った。
抜糸は9日後。この日はすぐに帰ってこれるらしい。確認忘れたけど、その日までエリザベスウェア着たままなのかなぁ?
●2024年1月14日 Twitter14周年

Twitterを始めて、今日(14日)から新年度15年目に突入。つまり、14年前の今日Twitterを始めた。が、昨年、Xになってしまった。哀しい。

丸十 四年でいくつtweetしたのか見ようと思ったら、2.4万件としか出てこない! インプレッションとかいらんのじゃ! アナリティクスをさっさとちゃんと動かしやがれ!Xめ!
で、ダメ元で、念のためTwilogを見に行ったら、復活してた! 嬉しい。過去の自分のtweetが見付けやすい〜。

丸十四年で24303tweetしてた。最初の一年に2922tweet、二年目は2674tweet、三年目は2494tweet、四年目は2188tweet、五年目は1827tweet、六年目は1667tweet、七年目は1534tweet、八年目は1387tweet、九年目は1436tweet、十年目は1291tweet、十一年目は1064tweet、十二年目は1431tweet、十三年目は1232tweetつぶやいた。そして、十四年目は1156tweetしてた。減り止まったかなぁ。

フォローしてるのは300名。13周年で273名、12周年で251名、11周年で240名、10周年で227名、9周年で209名、8周年で199名、7周年で201名、6周年で184名、5周年で180名、4周年で184名、3周年で167名、2周年で157名、1周年で143名。増加ペースが高まったまま。
フォロワーは、4604名。13周年で4266名、12周年で4029、11周年で3830名、10周年で3488名、9周年で3202名、8周年で2842名、7周年で2580名、6周年で2272名。5周年で1955名、4周年で1757名、3周年で1472名、2周年で1108名、1周年で659名。フォロワーの増加具合は、少し少なめ。でも、ついに4000名を突破。2年目に1000名、6年目に2000名、9年目に3000名、11年目に4000名。5000名到達は、17年目かなぁ。

ついに14年続いた。Xになってなんか不満。でもTwilog復活してくれたし、15年目も引き続きTwitter中心での発信を継続の予定。
Facebookは、今までどおり他人の画像や動画をリツイートするだけ。たださくねん10月からInstagramを始めた。そっちに以降する可能性もあるかも。
●2024年1月13日 岬町のウミウ今昔

今日は、岬町にウ類を観察に行った。3種揃い踏みの予定が、ヒメウには出会えず。でも、ウミウをいっぱい見られた。やっぱり深日港はカワウよりウミウの方が多い。長崎海岸でもけっこう飛んでたし、淡輪港にもいた。大阪府でこんなにウミウが見られる場所は、岬町しかない。でも、昔は違ったんだよなぁ。と感慨に浸る。

1987年の大阪府鳥類目録にはこう記述されている。
ウミウ:大阪湾南部の会場に少数が渡来するというが、カワウとの識別が困難で、確実にウミウだという記録は少ない。

1990年の大阪の野鳥VOL.5には、ウミウは掲載されていない。

2000年頃、大阪府鳥類目録の改訂の際、大阪で確実なウミウの記録があるかないかで名山された。結局、こう記述された。
ウミウ:大阪湾南部の海上に少数渡来するというが、カワウとの識別をされていないことが多く、1988年以降は確実にウミウだという記録はない。

2011年度に大阪鳥類研究グループが実施した大阪湾岸の水鳥調査(おもにカモメ類)の際には、友ヶ島でウミウらしき鳥が記録されたが、大阪府では記録されなかった。

が、その後、風向きが変わる。「大阪鳥類目録2016」にはこう記述されている。
ウミウ:大阪府では近年まで確かな記録がなかったが、2012年岬町で若鳥1羽が観察された。その後、岬町では毎年確認されている。

2020年度に大阪鳥類研究グループが実施した大阪湾岸の水鳥調査(おもにカモメ類)の際には、岬町で広くウミウが記録された。とくに深日港と淡輪港ではウミウの群れが観察され、深日港ではカワウよりウミウの方が多かった。今日観察したのとほぼ同じ状況。

なんで大阪湾に入るようになったんだろう? それとも単に識別できてなかっただけ?
●2024年1月12日 カワウとサギ類のいない河川

今日は、頼まれ調査を兼ねて、石川沿いを河南橋から石川橋まで歩いた。水辺の鳥がほとんどいない。臥龍橋の下流まできてようやくカワウやサギ類が登場し始めた。そこまでにはカワセミが少数いるくらいで、魚食性の鳥がいないってことになる。
魚がいないから魚食性の鳥がいない、って訳ではないはず。だとしたら、上流側の区間で暮らしている魚は、捕食者フリーの状態ってことになる。種数も個体数も行動も違って来てるんじゃないだろうか? 例えば、魚食性の鳥がいるエリアでは、魚は隠れてることが多いかど、いないとフラフラ泳ぎがちとか。ただ、いつでも鳥がいないとは限らないし、人の影響の方が大きいかもしれない。
ってゆうか、魚いるのに、魚食性の鳥がいないってのはどうしてなんだろう? むしろ鳥がいないエリアの魚は隠れてるからとりにくい。なんて可能性もあるかも。
●2024年1月11日 写真ギャラリーとバッジデザインコンテスト

1月最終日曜に恒例の博物館友の会の総会は、総会という名の通り総会議事があるのだけど、むしろそれ以外の企画がもりだくさん。昔昔は、講演会とバザー程度だったのだけど、いろんな企画を試しては、そのうちのいくつかが定着した。コロナ禍をかいくぐって生き残った企画に、自然史写真ギャラリーとラスターバッジデザインコンテストがある。
もともとは、写真コンテストだったのだけど、コンテストの人気投票にいちゃもんをつけてきた面倒な奴がいたので(有識者がちゃんと審査すべきと言われたと記憶する。人気投票で自分のが選ばれなくて不満だったんだと思う)、コンテストと違うわい!といい抜けるために写真ギャラリーという名前にかわった。で、あいかわらず人気投票をしてる。
ミュージアムショップのグッズのデザインを増やすためにはじめた企画が、Tシャツデザインコンテストとラスターバッジデザインコンテスト。Tシャツデザインは、グッズ化に結び付かないし、応募数も少なかったので、いつか廃れた。バッジデザインコンテストは、そこそこ応募があったので、綿々と続いている。ここの2年は、グッズ化もしている。

こうしたギャラリーもコンテストもある程度、出品作品がないと盛り上がらない。盛り上がらないと余計、出品作品が減る。という負のスパイラルが始まる。自分が主担当の頃は、アピールしまくって、出品作品を増やそうとした。が、担当から外れて、アピールしなくなった。担当者もさほどやる気のない年が続き、コロナ禍を機会になくなりかけてた、と思う。
でも、今回は、もう一度盛り上げてみよう、という話になった。こちらにも盛り上げ依頼が来たので、かつてみたいにアピールを強めてみた。
で、ずいぶん久しぶりだけど、自分も出品することにした。

なんとなれば、昨年9月にスマホデビューしたので、画像があるのである。バッジデザインもうまく丸く切り取れる画像を選べばいいだろう。可愛いネコの画像なんかいーーーーっぱいあるし。
という訳で、とりあえず可愛いバッジができて嬉しい。ネコは人気があるだろうから、ちょっとズルかもしれないけど。
●2024年1月10日 大阪府の公園の繁殖期の鳥類相の変遷

大阪市を除く大阪府の10ha以上の公園28ヶ所。そこに5年に一度、1回だけ行って、どんな鳥がいたかを記録してくる。事実上、ただのバードウォッチング。という調査も1998年に始めて、2023年で6回目。こんな簡単な調査でも繰り返すと、いろいろ分かってくる。

コンスタントに20公園以上で記録されるのは、キジバト、ツバメ、ヒヨドリ、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。不思議なことに、ドバトは最初の3回は20公園を超えていたけど、ここ3回は20公園を切っている。減ってるのかも。同じようにハシボソガラスもここ2回は20公園を切っている。
逆に、メジロは最初の2回は20公園を切っていたが、その後は20公園以上で記録されてる。コゲラも最初の4回は20公園を切り気味だったけど、ここ2回は20公園以上。
ともあれ、この12種はメジャー。

続くグループは、ハクセキレイ、ウグイス、エナガ。いずれも10公園以上、20公園未満。ハクセキレイはここ3回で10公園を超えてきたので、増加しているのだろう。エナガもそんな感じ。ウグイスは安定の10数公園。

他は、基本10公園未満のマイナーグループになる。
増加傾向が見てとれるのは、ここ3回記録されるようになったチョウゲンボウ。最初は1公園で記録されるかどうかだったのが、ここ2回は4〜5公園で記録されてるイソヒヨドリ。初回0公園が、その後ずっと増えて、今回12公園で記録されたキビタキ。初回0公園、2〜4回は5公園、ここ2回は10公園を上回ってるヤマガラ。といったところ。
あとここ3回記録されるようになったセンダイムシクイとクロツグミ、ここ2回記録されているサンコウチョウも気になる存在。
過去に記録されていたが、明らかに減少した鳥はあまり見当たらない。過去3回と比べて、最近3回の記録公園数が減ったのは、ヒバリ、セグロセキレイ、モズ、ホオジロといったところ。ただ元々の記録公園数が少ないので、誤差範囲と言えなくもない。今後のトレンドを注視したい。コシアカツバメやオオヨシキリのように、減ったような減ってないような微妙な傾向を示すものもいる。

大阪市内の公園は別枠で調査しているが、今後、このトレンドが大阪市内にまで波及するかが要注目。とくに増加している鳥が気になるところ。いまだキビタキもヤマガラも進出できてはいないが…。
●2024年1月8日 博物館実習3日目 子ども向けバックヤードツアーの対応付き

今日も、はくぶつかんたんけん隊&博物館実習。実習生にホネ洗いさせながら、日に6回来る子どもツアーの対応をする。今日の実習生は7人。ちょっと多い。

という訳で、今日は、
・実習生は午前はジャガー、午後はヒツジのホネ洗い。と思ったが、ジャガーが手強く、午後までかかってジャガーが8割しか洗えず。
・私は、ノスリの皮剥き(クロサギも用意してあったが、あっさり断念)。
・実習室に展示してあるのは、タヌキ1枚・テン1枚・イタチ1枚・トラ1枚の皮、トラの全身骨格。それに加えて、昨日洗ったアシカとヤギの全身骨格、昨日つくったオオタカの皮が加わった。

■午前:最初の班は、ノスリの胸を開けたところ。鳥好きがいたので、ノスリ脚とオオタカ脚の前面の鱗の違いを解説。皮に触らすの忘れた。胴体を概ね出した辺りで次の班。トラの骨では、もっぱら頭骨中心の説明で、顎関節と歯の話をすることが多かったが、この班では、頭以外のトラの骨も説明した。爪が人気だけど、股関節や肋軟骨も説明。最後の班は、胴体を出したところ。この班では、なぜかアシカの骨の話が多めになった。どの班でもトラの耳はどこ?で盛り上がる。

■午後:ノスリの頭を裏返しておき、最初の班には目玉を、次の班には脳を取り出してみせた。最後の班には、脚を裏返しているのを見せた。昨日洗ったアシカの骨は、歯が黒い、年寄りなので骨がゴツゴツ、団扇のような肩甲骨とネタが豊富。最後の班には、またトラの耳の話題。
●2024年1月7日 博物館実習2日目 子ども向けバックヤードツアーの対応付き

今日と明日は、はくぶつかんたんけん隊、というタイトルの小中学生向けの博物館のバックヤードツアー。毎年、ここに冬の博物館実習をぶつけていて、実習生にバックヤードツアーの研修から参加してもらい、バックヤードを知ってもらうと同時に、子ども向け行事の様子を知ってもらう機会にしている。
以前は、冬の実習生は、まとめてバックヤードツアーの行事に投入されてきたが、一昨年から2日間の各日、実習生の半分だけバックヤードツアーに投入し、残る半分は並行して行われる標本実習をしてもらうことになった。
今年の実習生は21名もいる。今日明日の標本実習担当は2人体制で、今日は6名、明日は7名がホネ洗い。ホネ洗いの監督しながら、鳥の皮剥きをしつつ、ツアーが来たら解説する。けっこう慌ただしい。

という訳で、初日の今日は、
・実習生は午前はアシカ、午後はミミナガヤギのホネ洗い。
・私は、オオタカの皮剥き(ハイタカも用意したけど剥けなかった。説明に使っただけ)。
・実習室に展示してあるのは、タヌキ1枚・テン1枚・イタチ1枚・トラ1枚の皮、トラの全身骨格。

■午前:午前は、最初の中学年は、予定時刻にやってこず、10分遅れて到着。腹に切れ目を入れたところで、待機。この班は、反応がいいと言えばいいのだけど、なぜか話しにくい。昨年来た子が数人いて、説明しても知ってると言われる。去年は黒くて大きい鳥がいた。と、よく覚えていること。2番目の高学年は、首を外した辺りで到着。高学年はいつも通り、反応が薄め。最後の低学年が一番反応が良くて話しやすかった。

■午後:午後も3回話をした。午前は、オオタカの皮剥き→トラの皮→トラの骨→中型食肉類の皮、という順番で話しにくかったので、中型食肉類の置く位置を変えて、2番目に持ってきた。話やすくなった。最初の中学年には、タカ2種の足の比較をしてみせた。2番目の高学年には、頭を裏返した状態で目玉を抜き出して見せる。最後の低学年の班には、内臓を見せた。トラの説明では、耳の穴はどこと思う?を3回繰り返した。これが一番盛り上がった。上に穴を探す子が多い。隣の皮で軟骨が伸びてるのを見せる、という形で説明もしやすい。
●2024年1月6日 2023年度の冬の博物館実習スタート

今日から、今年度最後の博物館実習、冬の一般コース5日間がスタート。連休の3日間の後、1日あけて2日間の日程。ここ数年の例年通りだけど、今年のパターンを記録しておこう。
今日は初日なので、本来なら1日オリエンテーション。博物館の概要を座学的に解説した後に、展示室、管理棟、収蔵庫を順次めぐるツアーに旅立つ。しかし、冬は違う。午後に明日明後日の行事の研修があるので、午前にオリエンテーション。管理棟と収蔵庫のツアーは研修でやるので、ツアーは展示室へ。

で、今日のスケジュール。
09:30 博物館実習スタート 出欠取って、名札を作らせて、友の会に入会させる。ブログの担当も説明(担当したブログを書いて始めて、実習を受けたと認めることを宣言)。
09:55〜11:15 博物館の間取り、沿革、事業内容(研究、資料収集、展示、普及教育)、友の会の説明。展示と普及教育でのコロナ禍の影響も解説。博物館に足りないものとして、お金、人手、スペース。
11:15〜12:25 展示室見学ツアー(常設展)。メンテナンスと来館者とのコミュニケーション(?)がメインテーマ。電気の球換えの難しさ、掃除のしにくさを中心に、ダメなケース、ダメな展示を紹介して、壊されやすい展示を説明して歩く。第5展示室では、展示の意図と、アナログのゲームや仕掛けのコストパフォーマンスを説明。 最後に博物館におけるミュージアムショップの普及教育的位置づけも説明。
(12:25〜13:00 昼休み)
13:00〜15:00 はくぶつかんたんけん隊の研修 ※担当は別の学芸員
15:00〜15:30 実習ノートの記入。

今日は、ドタキャンもないし、特筆すべきことが特にない。それが特筆すべきことかも。

実習ノートは学芸員とのコミュニケーションツールとして使うように指導してみた。御礼とか、勉強になったとか、ありがちな文言はつまらないので、面白いこと書くように言った。
●2024年1月5日 今年のレシピ2024

恒例の焼き芋。来年以降継続可能か問題もあるけど、継続しても今回を入れて、あと3回。と思ったら、いっぱい食べすぎて苦しい。今年もそのレシピを記録しておこう。
今年も昨年のレシピを見返して、反省点を活かしての準備をおこなった。素材をそのまま焼いたパターンと、いろいろホイルに包んでマリヤージュを楽しむパターンが混在。

・炙りソーセージ
今年も大ヒット。少し火が上がればすぐ喰えるのが良い。ベーコンやハム焼いてるのも美味そうだった。チキンナゲットは炙る意味が見えない。焼き鳥は時間がかかって大変そう。網焼きならいいかも。

・焼きバナナ
皮付きのまま放り込んで、皮が真っ黒になったら回収して、皮を剥いて食べる。今年は火力が強くて焦げがちだった。美味しかった。

・焼きミニトマトチーズ
ホイルに包んで、ミニトマト+クリームチーズ+ベーコン+アボカドに、塩胡椒を振った。美味しかったが、もっと塩を効かした方が良かった。

・焼き芋
サツマイモをホイルで包んで焼いた。今年は安納芋。焦げずに、とても美味く焼けた。バター乗せて、牛乳と一緒に頂いた。とても美味しい。2子は多過ぎ。

・リンゴとクリームチーズ
酸っぱいリンゴをスライスして、間にクリームチーズを挟んだのをホイルに包んで焼いた。あと載せでバター投入したけど、バターなくても美味しい。

・かしわと葱
かしわに、スライスした葱とマッシュルームをのせた。かしわに味噌を少しづつのせたのが、今年のポイント。とても美味しい。味噌味は、もっと使えそう。

・塩鮭と葱
塩鮭に、スライスした葱とマッシュルームをのせた。 醤油を少したらした。ちょっと味が足らなかった。
●2024年1月4日 年末年始の皮処理の終了目処

12月27日になめし液から皮20枚を出して、今日で8日目の処理。この年末年始は、1日も欠かさず皮の世話をした。元旦辺りにサボってる年もあったのに。だから綺麗にできてるって訳でもないけど、一定、処理が終わる目処は立ってきた。問題は、部屋を専有できるリミットの明後日1月6日に終わるかどうか。
ここまでの経過を振り返って、見込みを整理しておこう。処理が楽だった順に4ブロックに分けてみた。

○早く目処が立った9枚
 イタチ5枚、ハイラックス1枚、マーラ2枚は乾くのが早く、5日目に終わりの目処が立った。今日8日目時点で、イタチ4枚完成。残るイタチ1枚、ハイラックス、マーラも頭の一部と足先を残すだけ。もう放置しても大丈夫。

○早い段階で諦めた2枚
キリン2枚は、皮剥き段階からどんどん毛が抜けた。肉取り諦めて、そのままなめし液に投入。なめし液から出して、さっと洗って、肉をできるだけ除去(幸い脂肪は付いてない)。皮を触るほど毛が抜け続けるので、5日目時点で、板にする決断をして、首と脚を下りた段で放置。今日8日目時点で概ね固まってきた。

○割と順調で少し湿らせた3枚
シカ1枚、ヤギ1枚、ジャガー1枚は、順調なペースで乾いて来た。いずれも一部乾き過ぎて、少し湿らしたが、今日8日目時点で目処が立った。シカは頭、足先、腰回りが残るだけ。ヤギは白くするタイミングに悩んだが、今日擦ったらなんとなく許せる漢字になり、左前肢周辺だけ、再再度湿らせた。ジャガーは、足先と尾の一部以外完成。

○乾くの遅いけど、なんとか成りそうな3枚
エランド頭1枚、トラ1枚、アシカ1枚は皮が厚くてそもそも乾くのに時間がかかってる。そのため3日目から全部引っ繰り返して干しては、元に戻すを繰り返し、トラとアシカは5日目から引っ繰り返したまま、たたんで急に乾き過ぎないように。今日8日時点で、エランド頭は中央部が残る。トラは足先、尾の半分、頭、首が残る。アシカは前肢と胴体の中央部約半分が残る。終わるのは時間の問題。

○なかなか手を付けられなかったが、すぐ終わった1枚
テン1枚は脂肪が多くて引っ張れず、しかし6日目に初めて処理。7日目には終わる目処が立って、今日8日目に一通り擦ったら、完成した。

○なかなか手を付けられず終わる目処の立たない3枚
オオカミ1枚、タヌキ1枚、アナグマ1枚は脂肪が多くて引っ張れず。本日8日目に一部擦ったら、少し白くはなった。もう少し乾いてから全体擦って、白くならなかったら、もう一度湿らせて。って感じだろうか。

すでに完成した5枚と諦めた2枚に加えて、7枚はあと2日で終わる。エランド頭とトラとアシカも終わるかもしれない。オオカミ、タヌキ、アナグマは絶対終わらない。連休は非難させねば。

【追記】
1月5日 イタチ1枚、ハイラックス1枚、マーラ2枚も完成。
1月6日 ヤギ1枚、シカ1枚、ジャガー1枚完成。予定通り7枚はあと2日で終わった。予定通り3枚+3枚の6枚が残った。
●2024年1月3日 2024年の予言

1月3日は、この1年に身の回りで起きる出来事を予言する日。
コロナ禍で外れまくってきた。が、2023年は予測できる一年が戻ってきた。とはいえ、想定外のスマホデビューがあったし、予言から外したらネコとの出会いがあった。なんとなく神奈川と思っていた鳥学会大会あ、金沢だったし…。クジラのホネは頭を一段落させただけ、収蔵資料目録もまだ出来てない。かなりすっちゃかめっちゃか。でもまあ、あ、あとは予言通りだった。あまり残ってないけど。
ってことで、2024年を予言しよう。

お出かけ系予言だけど、かつては2回の学会大会と、友の会合宿について予言してきた。しかし友の会合宿はまだ復活せず、3月の学会はリモート。ということで、9月に東京都にいくであろう。とだけ予言しておこう。
イベント系予言としては、11月に自然史関連の大きなイベントが大阪で開かれるだろう。
調査系予言だけど。10年ぶり2回目の、大阪府のイソヒヨドリ・ムクドリ・ハッカチョウ繁殖分布調査が行われるだろう。あと、河川で繁殖・越冬する水鳥、ヌートリア、カヤネズミ、アカガエル、大和川水系でさまざまな調査が展開される。おそらく4月にその詳細が発表される。
標本系予言としては、今年こそ大きなクジラのホネのパズルができあがる。おそらくパズルの組立完成はまた先になるであろう。
執筆系予言としては、今年こそ日本最大の鳥の巣コレクションの収蔵資料目録も出版されるはず。

プライベートでは、今年は1年に100冊以上の本を読むだろう。とだけ予言しておこう。あとプライベートで話をする相手が出来ると予言してみたらどうかなぁ。ネコ以外で。
●2024年1月2日 鳥の日の成果2023

なにわホネホネ団の活動に「鳥の日」を設定することにしたのが、2012年9月。2013年からは、毎月1回、通常活動日(いわば哺乳類の日)の他に鳥の日を設定することにした。2023年の鳥の日の活動成果を集計しておこう。

2023年の鳥の日
・活動日:16日間(その代わり3月、5月、7月、12月は2日活動)
  内、西表島鳥類調査隊の活動はなし
・処理した鳥の個体数:117羽(皮剥きのみ、鳥の日以外の活動日の処理数は除く)(平均7.3羽)
  他に、骨取り+羽のサンプル採取の処理が4羽。
・のべ参加者数:159名(平均9.9名)
  内、見学者49名(平均3.1名)

というわけで、2023年も鳥の日の活動で、鳥の仮剥製が随分増えた。久しぶりに処理数が100羽を超えた。ただ1回当たりの処理数は、かつてと比べると少なめ。のべ参加者数は、一見かつてに戻ったが、2023年は異様に見学者が多く、見学者を除くと参加者数があまり戻っていない。それが処理数の少なさにつながっている。キンバト処理は中断のまま。
参加した人は、24人。これはけっこう多め。しかし、任せられる人が9名、他はさらなる修行が必要。もっと任せられる剥き手を増やす必要がある。

<過去の鳥の日の記録>
・2022年
・活動日:11日間
・処理した鳥の個体数:65羽(平均5.9羽)+骨取り2羽
・のべ参加者数:65名(平均5.9名)内、見学者9名(平均0.8名)

・2021年
・活動日:6日間
・処理した鳥の個体数:41羽(平均6.8羽)+骨取り2羽
・のべ参加者数:45名(平均7.5名)内、見学者6名(平均1.0名)

・2020年
・活動日:16日間
・処理した鳥の個体数:138羽(平均8.6羽)+骨取り4羽
・のべ参加者数:151名(平均9.4名)内、見学者10名(平均0.6名)

・2019年
・活動日:12日間
・処理した鳥の個体数:126羽(平均10.5羽)+骨取り8羽。
・のべ参加者数:132名(平均11.0名)内、見学者10名(平均0.9名)

・2018年
・活動日:12日間
・処理した鳥の個体数:166羽(平均13.8羽)+骨取り2羽。
・のべ参加者数:179名(平均14.9名)内、見学者28名(平均2.3名)

・2017年
・活動日:13日間(10月に2日活動)
・処理した鳥の個体数:170羽(平均13.1羽)+骨取り2羽。
・のべ参加者数:196名(平均15.1名)内、見学者34名(平均2.6名)

・2016年
・活動日:14日間(11月に2日活動)
・処理した鳥の個体数:172羽(平均12.3羽)+骨取り6羽。
・のべ参加者数:204名(平均14.6名)内、見学者28名(平均2.0名)

・2015年
・活動日:11日間(9月は活動なし)
・処理した鳥の個体数:125羽(平均11.4羽)+骨取り6羽。
・のべ参加者数:122名(平均11.1名)内、見学者19名(平均1.7名)

・2014年
 活動日:13日間(9月、12月に2日活動、10月は活動なし)
 処理した鳥の個体数:140羽(平均10.8羽)+骨取り19羽
 のべ参加者数:152名(平均11.7名)内、見学者25名(平均1.9名)

・2013年
 活動日:15日間(4月、9月、12月に2日活動)
 処理した鳥の個体数:225羽(平均15.0羽)
 のべ参加者数:205名(平均13.7名)内、見学者32名(平均2.1名)
●2024年1月1日 一年の計と昨年のプライベートの振り返り

大晦日の夜、本読んでいて、少し横になって、気がついたら年が明けていた。例年と同じパターン。朝少し遅めに起きて、ネコの世話して、歯を磨いて、シャワー。地元公園の鳥のセンサスに出かける。今年も年始一番になった(警備員さんを除く)
家に戻って、餅3個と、かしわと蒲鉾、ネギと大根と人参と牛蒡と舞茸で、雑煮を食べる。例年になく豪華、例年通りネギを焼くのを忘れた。再び出かけて、果実のチェック。
今年を逃した。パソコンの前に座っていたら、地震があった。SNS見たら、能登で震度7とあって知り合いが心配になる。
皮と戯れて、本年初日の仕事は終了。元旦だけど、館内には警備員以外に学芸員1人、なぜか学生も1人。地震があったという会話。
一年の計は元旦にあるとすると、今年は例年よりは人とのつながりがあるのかも。仕事にも励むのかも。

元旦なので、昨年のプライベートを振り返る。
まずは完全休養日。出勤せず、調査にも出かけず、学会大会や勉強会、あるいは委員会にも出席しなかった日を完全休養日と定義する。2023年は9日。なぜか2022年と同じ。忙しさも似たようなもんだった気がする。今年こそは、月2日は休むようにしたい。
9月に受けたガン検診は(2年連続で胃カメラは避けた)は問題なし。8月に受けた健康診断では、★が3つに減少。久しぶりに2年連続で血圧に★が…。も付いてしまった。一番気になるのは血糖値。昨年並みを維持ではあるけど、そろそろプロの意見を聞くべきか?
健康は食事から。ってことで、昼食に弁当を作った日を数えてみた。197食。200食を切ってしまった…。調査に出てる時は弁当なしで、ツバメ類調査に出まくってた4〜7月が少なめ。ついでに外食の回数はというと、9月の鳥学会大会で金沢に行った時の4回。あと、酒は鳥学会大会の懇親会等で2回で日本酒1/2杯程度か。宴会参加は懇親会とホネスマスと打ち上げ等で5回あったけど、1回しか呑んでない。

ちなみに糖質を減らすべく、糖質リッチなものを食べたら記録してみてる。果物を集計するのは面倒だし、米系とイモ系も多くて集計したくない。小麦粉系・砂糖系だけチェックすると、そば2袋、パン31つ、サンドイッチ12切れ、食パン2枚、バーガー3つ、マフィン4つ、ポンデケージョ4つ、タコス中1つ、ナン1枚、ピザ中3/8枚+中1枚、マカロニ1つ、おはぎ小1つ、シフォンケーキ1/2ホール、バターケーキ1/8ホール、バームクーヘン1/8ホール、生クリームクレープ1枚、マシュマロ大1つ、クッキー1つ、クラッカー1枚、ラムネ2粒、飴1個、チョコ2粒
昨年と比べると、パンが半減した。コロナ禍終わって、宴会復活、体験企画も復活、こうしたイベント時がやはりポイント。親切でもらうと断り切れないしなぁ。
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