日記風覚え書き

2025年10月11月、12月
(2005年1-3月4-6月7-9月10-12月、2006年1-3月4-6月7-9月10-12月
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 2021年1-3月4-6月7-9月10-12月、2022年1-3月4-6月7-9月10-12月
 2023年1-3月4-6月7-9月10-12月)、2024年1-3月4-6月7-9月10-12月)、
 2025年1-3月4-6月7-9月、10-12月)

 知り合いに勧められて(あるいは無理矢理登録されて)、ブログというのを書くことになった。ネット上で同じ興味を持った人のコミュニティを作る試みとしては、ちょっとおもしろそう。というわけで、仕事上の興味もあってつき合うことに。でも、そのサイトは、ちょっと閉鎖的なコミュニティなので、書いた物をこっちにもミラーリングすることにしました(他で書いている関係で、文体が少し違います)。他のコーナーにはちょっとそぐわないかな、という内容を中心に書きます。どっちかと言えば、軽めの「近頃の博物館」みたいなの。◆は思いついた事を書いた場合に付けてあります。ちょっと理屈っぽい。その他、遊び心が中心の場合もあります(というより多い?)。ふざけてる!というお叱りは受け付けません。
 タイトルは、最初は単に「日記」としましたが、「日記風小ネタ集」に変え、やっぱり「日記風覚え書き」にしました。また、タイトルは変わるかもしれません。

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10月15日、18日、19日、20日、21日、25日、26日、27日、29日、11月1日、2日、6日、7日、8日、10日、12日、14日、16日、18日、19日、20日、21日、24日は、後から補足予定。
●2025年11月24日 ナガスケのお色直し

昨日と今日で、ポーチにぶら下がっているナガスケが、下におろされた。明日搬出されて、3月に戻ってくる。19年ぶりに間近にみたナガスクジラの骨格は、随分とスズメの糞だらけだった。


●2025年11月22日 冷凍庫の倉庫番作業

1月に冷凍室のLED化工事がある。昨年、冷凍室の機械の入れ替えがあって、その時にかなり片付けた。1年経ってもそれなりに片付いてはいる。おかげで手前の蛍光灯へのアクセスはなんとかなる。が、奥の蛍光灯はテンバコ積み上げた果てにある。その蛍光灯の下に脚立を立てられるようにしなくてはならない。リアル倉庫番ゲームである。収蔵庫で行われていたのと比べると小規模だけど、冷凍室の外に放り出すという技が繰り出せないという縛りがけっこう厳しい。
でもまあ、両サイドに積み上げて、奥の蛍光灯までのアクセス通路を空けるのは可能な気がする。どうせ明日からのなにわホネホネ団の活動に向けて、冷凍室をあさる。まだ時間はあるけど、ついでに倉庫番ゲームに挑戦してみた。
なんとかなった気がする。テンバコを跨いで行く必要があるけど、1月までのホネホネ団の活動でもう少し処理を進めるとしよう。あと、直前に蛍光灯に付いてる霜ならぬ氷河をたたき割る必要がありそう。

で、毎年年末に冷凍室の状況をまとめていたが、現状の床の配置を確認しておこう。
・哺乳類の皮7テンバコ+2箱
・中型哺乳類の死体+肉取り待ち2.5テンバコ(内、肉取り待ち2箱)
・動物園の鳥死体2テンバコ
・その他の鳥死体1テンバコ
1年前とほぼ変わってない…。あと1ヶ月でもう少しなんとかなる?


●2025年11月21日 カヤネズミの球巣さがし 奈良盆地南辺編 その2

奈良盆地の南のラインを西から東に調査を進め中。今日は、橿原市南部、御所市北東部、明日香村西端、高取町西部。昨日と今日で半分終わった気がする。


●2025年11月20日 カヤネズミ球巣さがし 奈良盆地南辺編

西端のラインをやっつけたから、今日から南の端に取り掛かる。西と違って、幾つも山塊があるので、ぐるぐるうろつき回る必要があって面倒。ただ主要支流の源流部は、昨年すでにほぼ調査済み。一番の源流には行かなくて済むのはありがたい。
ってことで、今日は御所市南東部と大淀町西部。つまり曽我川水系上流部って感じ。ただし重阪を除く。行ったり来たりで、4つの小さな峠を超えた。名前が大口峠しか判らなかったのが不満。


●2025年11月19日 ダブルブッキング

やってしまった〜。


●2025年11月18日 収蔵庫発掘

ペンギンが出てきた。クジラヒゲも出てきた。


●2025年11月16日 皮処理マラソンの成果

昨日と今日はホネホネ団。
今日の話題は、師匠爆誕。


●2025年11月15日 大阪府鳥類目録改訂に向けて 重点的に情報を収集する対象(案)

鳥類目録っていうのは、確認されてる種名並べるだけなら割と簡単。でも、生息状況が判る目録にしようとすると、とたんに大変になる。めっちゃ珍しい種の情報って、けっこう関係者には周知であったり野鳥の会に集まってたりする。とっても普通な種は、わざわざ生息状況を情報で考えるまでもない。でも、その間の種については情報が必要。
越冬するカモ類は、毎年ガンカモ調査が行われている。河口干潟や南港野鳥園は、有名探鳥地なので情報はいっぱい。埋立地で繁殖する鳥や湾岸部の冬鳥はけっこう調べられている。オオタカ、サシバ、クマタカ、フクロウなんかはけっこう調べてる人がいる。かくいう私もツバメ類、イソヒヨドリ、公園で繁殖する鳥などなど色々調べてきた。でも、情報が不充分な種がいる。そうした情報は、広く呼びかけて集めるしかない。
って話になって、とりあえず重点的に情報を収集する対象のリストを考えろって言われた。なんとなく楽しそうなので、さっそく作ってみた。作ってみると、
・季節限定(繁殖期とか越冬とか)
・エリア限定(というか既知の場所除外)
という条件付きが多くなる。
・もし記録があれば集める必要があるので、大阪府でまだ記録のないものも含めなくては。
・必要なら亜種の情報も(ホオジロハクセキレイしか思いつかなかったけど)。
などと考えたら、こんなリストになった。ちょっと多すぎるなぁ。
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【在来種】
カモ目(冬期の情報はガンカモ調査参照)
 オシドリ(5月20日〜7月20日の情報)
キジ目
 ヤマドリ(ただし定例探鳥会の実施場所以外)
 ウズラ
ヨタカ目
 ヨタカ(5月20日〜7月20日の情報)
アマツバメ目
 ヒメアマツバメ(巣への出入りなど繁殖情報)
カッコウ目
 ジュウイチ(托卵情報)
 カッコウ(托卵情報)
ハト目
 アオバト(営巣など繁殖情報)
ツル目
 クイナ(5月20日〜7月20日の情報)
 オオバン(ヒナ連れなど繁殖情報:ただし久米田池を除く)
カイツブリ目
 カンムリカイツブリ(ヒナ連れなど繁殖情報:ただし久米田池以外)
チドリ目(干潟を利用する通過鳥の情報は主要探鳥地参照、埋立地での繁殖情報は別に情報あり)
 セイタカシギ(営巣・ヒナ連れなど繁殖情報:ただし夢洲以外)
 タゲリ(ただし八尾空港・大和川以外)
 ハジロコチドリ(越冬情報)
 シロチドリ(営巣・ヒナ連れなど繁殖情報)
 タマシギ(囀り・ヒナ連れなど繁殖情報)
 オジロトウネン(越冬情報:ただし久米田池以外)
 ヨーロッパトウネン(越冬情報)
 ヤマシギ(ただし都市公園以外)
 アオシギ
 オオジシギ
 ハリオシギ
 チュウジシギ
 イソシギ(営巣・ヒナ連れなど繁殖情報)
 コアオアシシギ(ただし南港野鳥園以外)
 タカブシギ(ただし南港野鳥園以外)
 ツルシギ(ただし南港野鳥園以外)
 ツバメチドリ(営巣・ヒナ連れなど繁殖情報)
 ウミネコ(営巣・ヒナ連れなど繁殖情報)
 コアジサシ(営巣・ヒナ連れなど繁殖情報:ただし沿岸部以外)
ペリカン目
 ヨシゴイ
 ミゾゴイ(5月20日〜7月20日の情報)
 ササゴイ(営巣など繁殖情報)
 アマサギ(営巣など繁殖情報)
 チュウサギ(営巣など繁殖情報)
 クロサギ(5月20日〜7月20日の情報)
タカ目(オオタカは既存データ、サシバはサシバプロジェクトのデータ、クマタカは小海途さんグループのデータでカバー)
 ミサゴ(営巣など繁殖情報)
 ハチクマ(営巣など繁殖情報)
 ツミ(営巣など繁殖情報、または5月20日〜7月20日の情報)
 ハイタカ(営巣など繁殖情報、または5月20日〜7月20日の情報)
 チュウヒ(営巣など繁殖情報、または5月20日〜7月20日の情報)
 トビ(営巣など繁殖情報)
 ノスリ(営巣など繁殖情報、または5月20日〜7月20日の情報)
フクロウ目
 アオバズク(5月20日〜7月20日の情報:ただし有名繁殖地以外)
 コノハズク(5月20日〜7月20日の情報)
 オオコノハズク(5月20日〜7月20日の情報)
 トラフズク
 コミミズク
ブッポウソウ目
 ブッポウソウ(繁殖関連情報)
 アカショウビン(繁殖関連情報)
 ヤマセミ
キツツキ目
 アカゲラ(巣づくりなど繁殖情報、または5月20日〜7月20日の情報)
 オオアカゲラ(5月20日〜7月20日の情報:ただし金剛山地・和泉山脈以外)
ハヤブサ目
 ハヤブサ(繁殖関連情報:ただし泉大津市以外)
スズメ目
 ヤイロチョウ
 リュウキュウサンショウクイ(5月20日〜7月20日の情報)
 コクマルガラス(ただし山田池公園以外)
 ミヤマガラス(ただし山田池公園以外)
 コガラ(ただし金剛山以外)
 ツリスガラ
 シロガシラ
 コヨシキリ(5月20日〜7月20日の情報)
 ミソサザイ(5月20日〜7月20日の情報:ただし金剛山地・和泉山脈以外)
 ゴジュウカラ(ただし金剛山以外)
 キバシリ(ただし箕面公園以外)
 トラツグミ(5月20日〜7月20日の情報)
 コサメビタキ(営巣など繁殖情報)
 ジョウビタキ(5月20日〜7月20日の情報)
 ホオジロハクセキレイ
 コイカル(5月20日〜7月20日の情報)
 イスカ(5月20日〜7月20日の情報)

【外来種】
カモ目
 コブハクチョウ(ヒナ連れなど繁殖情報)
 マガモ・アイガモ・アヒル・マルガモ(ヒナ連れなど繁殖情報)
キジ目
 コリンウズラ
 コウライキジ
チドリ目
 クロエリセイタカシギ
インコ目
 ホンセイインコ
 セキセイインコ(営巣など繁殖情報)
スズメ目
 ガビチョウ
 ベニスズメ
その他、上記以外の外来鳥類の繁殖情報(ただし、コジュケイ・ドバト・ソウシチョウ・ハッカチョウを除く)
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●2025年11月14日 とある市のレッドリスト・アラートリスト改訂会議 打合せ2回目

1年半ほど前、堺市の埋立地にクジラを埋めた。そろそろホネになっている頃なので、今年中に回収する予定。で、その下見に行ってきた。


●2025年11月13日 LED化工事対応

蛍光灯の生産が今年度で終わってしまうので、追いつめられて博物館の蛍光灯をLED化する工事をすることになった。10月から5ヶ月かけて、順次作業。展示室の作業の時は、展示室を一時的に閉館したりして、かなりの大事。
でも、学芸員的に大事なのは、別の部分。工事をするのが業者の方々なのだけど、業者の方々が作業できるように蛍光灯の周囲、少なくとも真下を空ける必要がある。というお達しは春からあったのだけど、のほほんとしていたら工事が始まる秋になってしまった。出てきた工程表を見ながら、作業する部屋を直前に片付けるとするかぁ。とみんな思ってるらしい。
他のメンバーより若干気の小さい者としては、若干早めに自分の担当エリアの片付けを進めている。頑張った記録を残しておこうと思う。

10月に入ってすぐに取り組んだのは、旧トラックヤード。大きなタンクを動かす必要がある。ということで、その上に放置、じゃなくて置いて乾かしていたニタリクジラのホネを片付ける。尾椎は地下に隠したけど、胸椎や腰椎は屋外に逃がしてブルーシートをかけてある。どこに片付けるかは、一段落してから考えよう。あと、タンクを逃がすコースの確保のために、水漬けしてるホネも一部動かす。
続いて作業は、旧実習室。教卓の奥のいろいろの片付けは団長に押しつけて、とりあえず周囲の梱包されたホネを燻蒸のために冷凍室へ。そして、教卓の上に放置、ではなくて乾かしていた毛皮を分類群毎に袋詰め。ホネの燻蒸と入れ替わりで、冷凍室へ。
念のため地下のホネホネ基地もチェック。荷物を少し移動させて、蛍光灯下を空けておく。
10月最後は、一般収蔵庫。通路にホネを置いてるラインがあるので、蛍光灯の下だけ空ける。キリンやラクダやサイが入った箱を積み上げる。大物が置いてるエリアは、なんとか蛍光灯下に脚立が立つように、スペース作り。ゾウやハセイルカやニシキヘビが重かった。

11月に入って最初に取り組んだのは、旧2収と呼ばれる部屋。大きな鳥の巣の箱を動かし、本剥製や羽根をずらす。片付けるというより蛍光灯の下が空くように、倉庫番ゲーム。要らないケースを廃棄したり、片付けるべき標本を片付けもしたので、少しは片付きもした。
続いての取り組みは、旧4収。学校からもらってきたりした本剥製達を動かす立体パズル。意外とゆったり入っていたので、同じエリアで動かして、なんとかなった。翌11日にみんなで共用部分を片付け。こちらは机や箱を他の部屋に動かす感じ。となると、元に戻す作業も必要になる。
今日は、一般収蔵庫の自分担当部分の仕上げ。ゾウの足跡の上の大きな毛皮を積み上げて、作業できるようにする。続いて、特別収蔵庫の鳥の仮剥製を積み上げて、蛍光灯の下を空ける。さらに、液浸収蔵庫も片付けた。といっても、蛍光灯下はおおむね空いていたので、ヒツジやイルカの内臓を少し動かした程度。ただ、液浸収蔵庫は、もっと片付けろというオーダーが後から出るかも。

ということで、年内のLED化工事対応の片付けは一応完了。一番面倒な部分の片付けは終わったのだけど、残る気になる部屋は、年明けに工事が入る冷凍室。手前はいいけど、奥の蛍光灯へのアクセスはかなり大変。まずは、年末年始に中身を少しでも減らすところから。頑張ろう。
●2025年11月12日 クジラ発掘の下見

1年半ほど前、堺市の埋立地にクジラを埋めた。そろそろホネになっている頃なので、今年中に回収する予定。で、その下見に行ってきた。


●2025年11月10日 カヤネズミ球巣探し 金剛葛城山地東麓 その2 旧新庄町〜御所市

おおむね山際に近い場所を通る南北の道がある。所々で、山手にエクスカーション。大和葛城山のロープウェイから一言主神社までは、葛城の道がある。


●2025年11月8日 メジロ姉さんの日 2025年11月

今日は、関西中心に越冬期のサンプルを処理。留鳥のメジロと越冬に渡ってきたメジロを見分ける方法があるといいのだけど。
亜種メジロの形態面では、脇の色の他に、喉の黄色の鮮やかさ、そして喉の黄色と腹の境目に緑ラインがあるかどうかが気になった。
メジロは保存状態にもよるが、3年も冷凍しておくと、下嘴の付け根が白くなるらしい。

メジロの渡りについていくつか考えた。
・もし渡る前に、換羽を終えるなら、換羽中の個体は、そこで繁殖した個体。少なくとも換羽を始めてから渡るのなら、換羽初期の個体は、そこで繁殖した個体。
・秋に個体数が増加するエリアには、越冬個体が渡ってきて冬を過ごすってことになる。つまり冬も暮らせるのだから、そこで繁殖していた個体はコストのかかる渡りはせずに、留鳥であると思う。つまり西南日本で繁殖するメジロは渡らないのでは?
・渡り鳥では、成鳥オスの越冬地は近く(つまりあまり南に渡らず)、成鳥メスや幼鳥はより南に渡る、ってパターンがよくあるけど、メジロでは?


●2025年11月7日 カヤネズミ球巣探し 金剛葛城山地東麓編 その1

香芝市から旧當麻町の山手を歩いた。


●2025年11月6日 カヤネズミ球巣探し 生駒山地東麓編

やっぱり生駒市には普通だけど、平群町は少ない。

平群町南半分は、谷の奥までキク栽培。少し下るとブドウ栽培が加わる。キクやブドウと一緒にススキが生えてたりするけど、カヤネズミの巣はなさそう。イネがなくて、休耕田もない。

放棄田は、しばらくはススキ、オギ、チガヤなどが生えて、カヤネズミ天国になるが、さらに時間が経つと、セイタカアワダチソウが入り、クズやカナムグラに覆われ、カヤネズミは暮らせなくなる感じ。


●2025年11月5日 鳥のどんなところに興味を持ちますか?

とある市の中学生からの質問。3つめ。
「鳥のどんなところに興味を持ちますか?」
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鳥は恐竜の一系統なので、鳥類を研究している私は、すなわち恐竜研究者です。でも、恐竜化石にあまり興味がないので、恐竜研究者とはちょっと名乗りづらいです。
逆に、化石脊椎動物を研究する人達の中には、論文で“鳥類”とは書かずに“現生主竜類”と書いたりします。こういうみなさんは、恐竜を研究したくて、でも恐竜化石を直接扱うのはハードルが高いので、(やむなく代わりに?)鳥類の骨格を研究しているようです。鳥類を研究していても、恐竜研究者なのでしょう。

私が鳥の研究を始めたのは、大学での卒業研究からですが、大学に入学した時から鳥を研究したいと思っていました。それは溯ると、小学生6年生の時に、初めてバードウォッチングに行ったことから始まります。初めてのバードウォッチングが楽しかったのはたまたまですが、その後もずっと鳥に興味を持ち続けたのは、鳥という分類群のいくつかの特徴からきていると思います。
思いつくままにあげていくと、

・基本的に図鑑に全種載ってる。未記載種がとても少ないのは、鳥類の大きなメリットです。日本初記録の種であっても、海外の図鑑には載っています。それに引き替え、クモやキノコなど他の多くの分類群は未記載種だらけで、新種を見つけたければ楽しいのでしょうけど、名前調べは困難を極めます。そもそも既知種すべてが載った図鑑がありません。

・たいていの鳥は、昼間に姿あるいは声で確認でき、比較的容易に行動を観察できる。この特徴は、研究する上で極めて重要です。バードウォッチングという趣味の普及にも大きなメリットです。バードウォッチングがある程度普及しているおかげで、多くのアマチュアを巻き込んで、日本全体の鳥類の分布調査も行われています。
これに対して、哺乳類は夜行性の種が多く、鳴き声やフィールドサインでの生息確認も難しいので、そもそもアマチュア層が育っておらず、同じような全国規模の分布調査は行われていません。哺乳類屋は鳥がうらやましいようです。

・山や海上から街まで、鳥はどこにでもいます。それはつまりどこに行っても、鳥の観察ができるということです。どこでも楽しめます。植物や昆虫も(海上を除けば)どこにでもいて観察を楽しめます。ただ、街中で昆虫採集しているととても怪しい。道端の雑草をしげしげと見てる人はかなり変。なのに対して、街中で鳥を見ていても、キョロキョロしてる少し変わった人程度におさまります。知らんけど。

・あと羽根がフワフワしてて可愛い。反論は認めません。

ちなみに、鳥類には不利な点もあります。研究上大きいのは、飼育がしばしば困難であることです。飼育下で実験しようとすると、かなり大きな施設を用意する必要があります。簡単にはできません。飼育下で実験してさまざまな結果を出してくる魚類や昆虫などがうらやましいこともあります。
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●2025年11月4日 どうして鳥を専門にしたのか?

とある市の中学生からの質問。その質問に答えるというプロジェクトに登録された。質問など来ないと思ったら、ポツポツ着始めた。
2つめの質問は、「どうして鳥を専門にしたのか?」
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鳥類担当学芸員に採用されるには、通常は大学院で鳥を研究している必要があります。ということで、どうして大学院で研究対象を鳥にしたのか、という質問ですね。
小学生の頃から生き物全般が好きでした。各種図鑑を眺めていましたし、生き物の出てくるテレビ番組も見ていました。小学6年生の時に、バードウォッチングなるものがあると知り、親に連れて行ってもらいました。冬のカモの観察会で、綺麗なカモがたくさん見られて楽しかったです。これをきっかけに鳥にはまったと思います。中学生の時に行ってた観察会には、鳥類だけでなく、植物や哺乳類のフィールドサインの観察会もあったのですが、高校生になると鳥見ばかりするようになったので、やはり鳥が好きだったのでしょう。大学生になって野生生物研究会というサークルに入ったのですが、鳥に詳しかったので既に鳥担当でした。この頃、クモやキノコにも興味があったのですが、未記載種が多く、図鑑に全種が載っていないので、種名が調べられないのが不満でした。その点、鳥は図鑑を見れば名前を調べられます! そのまま大学院でも鳥の研究をすることにしました。
ということで、鳥を専門にした理由は、小中学生の頃から鳥を見ていたからということになります。

ちなみに大学院での研究対象の選び方は人それぞれです。中高生の頃から研究していた人がいれば、なんにも知らないまま指導教員に勧められて選ぶ人もいます。私の知る限りでは、優秀な研究者になるかどうかは、大学院以前の経験値はあまり関係ないようです。むしろ、あまり早いうちから、狭い対象に特化せずに、広い興味を持って、いろいろな経験をしていた方がいいようです。少なくとも学芸員になると役に立ちます。
小学生の頃、アメリカザリガニを飼っていた経験が、役に立ったことがあります。大学のサークルにはヘビ好きが多く、自ずとヘビに詳しくなりました。おかげで、学芸員になってヘビも担当することになっても大丈夫でした。
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●2025年11月2日 化石探し アケビとミカンと醤油付き

中高生と化石探しに、湯浅へ。


●2025年11月1日 鳥の調査の室内実習 2025年度3回目

4月、7月に続く3回目。今年度はこれで最後。常連さん3組が集まるだけのこじんまりとした集まり。それぞれにデータを紹介してくれたけど、あまり重めのはなく、むしろ大和川の30年の調査結果を示した自分が一番重かったし、いっぱい喋ってたかも。データ自体よりは、派生した話題で盛り上がった気もする。
今日の参加者は、3組5名。研究テーマは3つ。

スズメの砂浴びは、流行の話。
コムクドリの羽根の話は、ムクドリと比べての、性比や成幼比の話に。
愛知県のとある河川の鳥類調査。


●2025年10月31日 2025年10月のまとめ 博物館実習、LED化工事、特別展準備

一番時間をとられるのはいつものことながら、博物館実習。実習初日にオリエンテーション、4日目に担当の標本実習だけでなく、他の日もなんやかや対応がある。留守にはできない。で、終わったら終わったで、実習ノート集めて、学芸員にチェックさせて、コメント書いて、大学向けの書類作成して送り返す。10日くらいはなんかやってる。
さらに今年は、一斉に館内のLED化工事。工事するのは業者さんだけど、蛍光灯の下の荷物をどけろという無理難題。その荷物を動かすために他の場所の片付けが必要だったり。これが2月まで続くと思うとうんざり。今月の片付けは、旧トラックヤード(おもにニタリクジラの骨の片付け)、旧実習室(毛皮の山の袋詰めと箱詰めされた骨の燻蒸)、一般収蔵庫(大物の骨を動かす)。
そして明日からオープンの特別展の準備。だけど、担当少ないし、大物はどうせ一人では動かせないので、みんな手伝ってくれる。あまり労力をかけずに済んだ。
そんな2025年10月を振り返ってみた。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。と言いたいが、近所のため池調査だけ、明日にずれ込む。奈良県1コース(さらに1コース減、代わりに既存コースを少し延長)と京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスは実施。
地元公園では、鳥のセンサス調査と果実チェックがスタート。カワウの集団ねぐらの調査も実施。
大和川水系の調査は、カヤネズミ球巣調査に3回出かけた(葛城川+高田川、矢田丘陵西部・南部、馬見丘陵)。

なにわホネホネ団の活動は、2日実施。
大阪鳥類研究グループは、箕面公園へ。タカが少し飛んだ以外は、カワガラスとニホンザルをゆっくり見た。
読書サークルの会合が1回。

行事は、野外行事が2つとも雨天中止。鳥類フィールドセミナーと植物園案内。
博物館実習は、秋の本番と後始末。公印欲しがる大学だけ、まだ返していない。

講演は、毎年恒例の幼稚園児の前でクジラの話、および中学生に大阪の鳥類・哺乳類・ヘビの話。
査読は、1件引き受けてるけどできてない。催促もきてない。

標本関連では、なにわホネホネ団の作業の他に、LED化工事にともなっていろいろ片付けた。
旧トラックヤード等に置いてあったニタリクジラのうち、尾椎と肋骨、その他小物を地下に片付けた。残る頸椎、胸椎、腰椎も一緒にしたい。その前に順番の確認。
旧実習室の片付けで、イルカ系の骨を整理してもらい、その他の骨と一緒に冷凍室へ。積んであった過去2年分の毛皮を袋詰めして、冷凍室へ。
メジロ姉さんの日は急遽中止になった。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系4冊と、SF2冊、マンガ9冊。
完全休養日はなし。今年に入ってから4日。
ネコは元気。毛布を出したら、その上で寝るようになった。いまは取ってこいが大好きで、日によって違う物を持ってくる。
サバイバルは、小分け作戦を継続。食事時間を長めにとることにした。
●2025年10月30日 特別展「学芸員のおしごと」展プレビュー前日夜

それはつまりオープンの2日前。現在、午後8時半。大部分の学芸員は定時頃に帰ったし、ちょっと前まで数人が仕上げ作業していたけど、もう誰もいない。
一番最後まで粘っていたのはもやしん。学芸員の机のセッティングをしていた。その前までいたのは尻尾。画像をセッティングしていた。そして、そのちょっと前におかんとアカウミガメ全身骨格の展示台を入れ換えた。
みんな帰った展示室は、おおむね完成してる。まだオープンの2日前なのに。プレビューには完成しておらず、プレビューの日の夜に本当の完成を迎えることも多かったのに。そんな昔をプレイバック。

そもそも主催展には2パターンあって、ほぼ一人がすべてを仕切って、展示を全部作るパターン。もちろん同じ研究室のメンバーを中心に、他の学芸員がほぼ総出でサポートするのだけど、結局のところ本当の専門でないと判らないことも多く、一杯一杯になってる主担当者は、指示を出したり、ヘルプを求める余裕もない。なんてこともよくあった。
ただ、一人主催展の主担当になったら、大変なのは覚悟している。そして、一人なので作業の進捗をコントロールしやすくもある。計画的に進めさえすれば、むしろ直前にバタバタせずに余裕を持って展示を完成できる。今年の貝展がまさにそう。数年前の鳥の巣展もそんな感じで進められた。

もう一つの主催展は、多くの学芸員が関わるパターン。これは主担当の手腕が問われる。全体に目を配り、全員の尻を上手にたたいて、進捗を管理して、完成につなげる。今回の主担当は優秀なので、それができていたと思う。
各コーナーをそれぞれの学芸員に割り振ったら、あとは自分が担当になったコーナーにしか関知しない。という、ダメダメな主担当もかつてはいた。全体への目配りはなく、それどころかオープン前日、間に合うかギリギリの学芸員もいて、他の学芸員が必死にサポートしてるのに、主担当は自分のコーナーだけ仕上げて定刻に帰ってしまったこともあった。20数年前のレッドデータ生物展でのこと。

多くの学芸員が関わるほど、全体の進捗のコントロールは難しくなる。というか、中に数人、仕事がやたら遅い奴がいて、そいつが足を引っ張る。前日深夜に完成させられず、オープン初日に来てみたら、そいつの担当だったケースが裏返ってる、という伝説の特別展もあった。
とにかく、昔はオープン前日に深夜まで残って作業するのが当たり前。館長の主な仕事はそこへ夜食の差し入れをすること。なんとか遅く無い時間に完成させて、打ち上げに行くぞ!と頑張ったこともあった。コロナ禍前は何度か打ち上げに行ったっけ。
コロナ禍の少し前から、学芸員の質が向上した。前日深夜まで作業するということがなくなった。館長の差し入れもあまり必要がない。コロナ禍とともに打ち上げ文化も無くなった。

と言う訳で、明日は「学芸員のおしごと」展プレビュー。ほぼ定時には完成してるけど、打ち上げはなく。もちろん館長の差し入れもなく。淡々と今日が終わり、明日のプレビューを迎える。穏やかで楽ちんだけど。文化祭や学祭のような異様な盛り上がりは無くなった。


●2025年10月29日 馬見丘陵のカヤネズミの球巣さがし

今年の3月には、アカガエルの卵塊探して、同じエリアをウロウロした。それが下見になってるので、どこを狙うべきか、だいたい分かって効率よく、ルートを設定できたと思う。3月には結局アカガエルの卵塊は見つからず。残念な感じだったが、カヤネズミの球巣は9ヶ所で見つかり、江戸の仇を長崎でとったような気分。


●2025年10月28日 将来、子どもと一緒に昆虫採集を

とある市の中学生からの質問に答えるという企画に協力することになった。油断していたら質問が来てしまった。第1弾。
将来、子どもを育てることになったら、一緒に昆虫採集をしたい。でも、今は昆虫がとても苦手。将来の昆虫採集のために、なにをしたらいいか。という質問を受けた。
虫嫌いなのに、子どもと一緒に博物館の行事に参加して、昆虫採集してるお母さんはけっこういる。そのみなさんに訊ねるのがいいような気がするけど。以下のように答えてみた。
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博物館の野外観察会には、親子連れが多く参加されます。とくにお母さんは、実は昆虫が嫌い・怖いという方も少なからずいます。でも、子どもが昆虫採集したいというので、我慢して付き合っておられるようです。昆虫は嫌いだったけど、子どもと一緒に昆虫採集をしてみたら、嫌いじゃなくなった人もいます。食わず嫌いだった人もいるでしょうし、いやいやでも昆虫採集してたら慣れたという人もいます。捕まえてよく見ると意外と可愛いとか、名前調べるのが楽しいという人もいます。一方、子どもには付き合うけど、やっぱり昆虫は苦手という方も普通におられます。嫌いなものは嫌いなので、仕方がありません。
昆虫採集とどう付き合うかは、子どもを育てるようになってから考えたらいいように思いますが、それまでに修行をしておきたいのなら、自然史博物館などの野外観察会に参加することをオススメします。昆虫に慣れる機会になりますし、昆虫採集を楽しんでる人を見てたら気が変わるかもしれません。なにもすべての昆虫を好きになることはありません。お気に入りの昆虫を見つけられたら、大きな一歩です。
でもまあ、結局のところどうして嫌いなものは嫌い、怖いものは怖いで仕方がありません。私も家に出るGは触れません。ただ、子育てにかかわるのであれば、大切なことが一つあります。子どもが昆虫に興味を持っている時に、「気持ち悪い」とか「触ってはいけません」といった否定的な言葉を投げかけないでください。親や教師など、大人の言葉は子どもに大きな影響を与えます。否定の言葉は、せっかくの子どもの興味をつんでしまう恐れがあります。内心はさておき、「面白いねぇ」といった肯定的な言葉をかけるように頑張ってください。
ちなみに博物館の観察会で山に行くと、森林棲のオオゴキブリというのが見つかることがあります。でっかいGです。苦手です。でも、昆虫好きの子ども達は、捕まえて見せに来てくれます。やむを得ず「すごいねぇ。貴重やねぇ。でも、苦手なので持ってこなくていいから」と発言。するとドンドン持ってくる。怖いから逃げる。といった形で盛り上がります。私は無駄に疲れますが、子ども達は楽しそうです。
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●2025年10月27日 カヤネズミ球巣の大和川最下流記録更新について

昨年、10月にN氏が、JR阪和線の上流側で見つけて以来、それが最下流記録であったが、本日10月27日、JR阪和線の下流側でカヤネズミの球巣を発見し、最下流記録を更新したの報告する。詳細は以下の通り。


●2025年10月26日 クジラとウミガメの展示

次の週末から特別展スタート。今回は、学芸員総動員。だけど、主担当は若手中心に仕事を振ってるので、ベテラン勢の担当は少なめ。ということで余裕をかましていたが、今日は予定の行事が雨天中止になって思わぬ時間ができたので、担当パートの展示物を並べてみた。思ってたより、担当あちこちにあった。今日やっといて良かった。


●2025年10月25日 スズメの巣場所としてのクジラのホネ

ちょうど1ヶ月後、11月23-25日から3月16-18日まで、ぶら下がってるナガスクジラの全身骨格が、メンテナンスのため入院する。
スズメの営巣期の前に戻ってくるけど、來シーズン、スズメはナガスケに営巣するだろうか?

今日、観察会の最後に来月の観察会の時、もうナガスケはいません。と豪語したけど、観察会の翌日から撤収作業だった…。


●2025年10月24日 読書サークル 第140回会合覚え書き

隔月で、課題本の紹介文を持ち寄って、本についてあれこれ言い合うサークル。
今日の会合で出た本についての意見を記録。

今回の課題本は6冊。前回以前からの繰り越しは4冊、1冊繰り越しで、9冊についてあれこれ話し合った。
ちなみに各人は紹介文を書いてきていてて、4つを最大として★を付けている。

●「世界は進化に満ちている」
(紹介文3つ、平均★数は3.7)
 身近な進化の例がいっぱいで評価が高かった。ただ、タコ型宇宙人が登場する自然選択のメカニズムの説明は頭に入りにくかったとの声。工業暗化を知らない人がいて、ひとしきり盛り上がる。

●「しっぽ学」
(紹介文4つ、平均★数は3.0)
 しっぽへのこだわりを評価する声がある一方で、尻尾に注目した形態学に過ぎないという意見も。しっぽ学といいながら、霊長類の尻尾しか出てこない。オマキザルの尻尾の話もない。という厳しい指摘。

●「パイナップルに見た夢」
(紹介文4つ、平均★数は2.8)
 前半のパイナップル栽培の紹介はみんな楽しく読んだ。が、後半、台湾からパイナップルが持ち込まれた歴史の話に、がらっと変わることに違和感も。一つのストーリーじゃないと嫌な人の評価が低め。

●「目の見えない人は世界をどう見ているのか」
(紹介文4つ、平均★数は3.3)
 同じ世界に暮らしながら、目が見えない人は異なる感覚世界に生きている。という点を面白がる人の評価が特に高かった。目が見えていても他者は多かれ少なかれ、異なる感覚世界に生きているという指摘。

●「ネコは(ほぼ)液体である」
(紹介文3つ、平均★数は3.0)
 イエネコの行動を中心とした最新研究に、ネコ好きは興味津々。ただ、論文の内容をちゃんと紹介していないという声があって、紹介してるのにどうしてそんな感想を持ったのかが議論された。

●「ゲッチョ先生のうんこいろいろ探検記」
(紹介文2つ、平均★数は2.5)
 うんこの世界は面白いけど、内輪受けネタが多くないか?との指摘。竜涎香についても盛り上がり、なぜかマッコウクジラ解体の話に。

●「進化という迷宮」
(紹介文4つ、平均★数は3.5)
 読み終えた人は、評価が高かった。ただ、評価が低い人は、読み終えられなかっただけかもしれない。著者が初めて、自分の研究を語り、一貫した話にできるのは格好いい。指輪物語をはじめ、小説、映画、ゲームを知らないとついていけない例えが多いという不満も。

●「枯木ワンダーランド」
(紹介文6つ、平均★数は3.5)
 とにかく知らない事ばっかりでてきて、とても面白い。という点で一致した。

●「最新研究で迫る 生き物の生態図鑑」
(紹介文5つ、平均★数は3.4)
 タイトル通り、最新研究が次々と紹介されて面白かった、というのが全体的な評。ただ、連打されすぎてお腹いっぱい、疲れた、という声も。

●2025年10月22日 大阪府RDB改定 両生類・爬虫類分科会 第1回会合

本当は1週間前に開催予定で手配していたのに、主催者がうっかり忘れていて流れてしまった。すみませんすみません。仕切り直して、今日、第1回会合を無事に開くことができた。それだけで一安心。
前回改定時は、両生類分科会と爬虫類分科会ともに2人体制で、それぞれもう1人は別の人だった。そして相方よりもはるかにこちらの方が、大阪府での生息状況に詳しかったので、事実上の独壇場。一人で勝手に決めたと言っても過言ではない。が、今回は3人体制。他の二人の方が、こちらよりはるかに大阪府の両生爬虫類に詳しい。そして若い。次の改定時には完全に押しつけられる。
でも、年の功と、前回の経験があるので、前回の作業内容を紹介しつつ、なんとなく同じやり方をする方向に持っていき成功した。まあ、割とリーズナブルな前例があれば、それに従うのが普通ってだけだけど。

鳥類や哺乳類と似てたり違ってたりして、両生爬虫類は、
・個体数の評価が難しい。両生類にかんしては卵塊数という評価も可能かもしれないが、できる種は限られる。全体的に評価できるのは、分布と遭遇確率。
・爬虫類は生息環境との結びつきが評価しにくい種が多いが、両生類は生息環境との結びつきが強い。

前回は「個体数レベル」と「個体数の増減トレンド」の2軸で評価しつつ、今後のリスク(生息環境の減少リスクがベースだが、とくに有尾類は捕獲圧や交雑の可能性も問題になる)がある種は、希少性ランクを上げるか個別に議論する。という手法で希少性判定を行った。
で、今日の打合せの結果、10数年前の前回と同じ手法で判定することになった。要は哺乳類分科会と一緒。その流れは、

1:大阪府両生類・爬虫類目録の作成
 前回改定時以降、カスミサンショウウオ、ニホンアマガエル、タゴガエルが複数種に分割されて、大阪府に2種生息することになったので、種数が増加した。ニホントカゲも分割されて、大阪府にヒガシニホントカゲが生息する可能性もあるが、確実な記録は知られていないので、現時点では目録には載せない。コガタブチサンショウウオは、マホロバサンショウウオに名称変更。

2:希少性判定対象種の選定
 移入種、偶産種を除く。偶産種は、アオウミガメとタイマイのみ。移入種は、前回改定時以降、アフリカツメガエルが見つかってしまってる。
 淡水カメ類は、どこまでを目録に入れるか議論したが、繁殖確認のある種のみとした。したがって、カミツキガメやワニガメは入らない。ミナミイシガメは前回通り移入種扱い。クサガメの扱いは悩ましいが、前回同様、とりあえずは在来種扱いで希少種判定の対象とする(レッドリストにはどうせ載らない)。

3:希少性判定対象種について生息状況チェックシートを作成
・委員全員が判る範囲で記入して、次の会合で擦り合わせ。
・その結果、ヒアリングや調査の必要な、分類群や地域を検討する。

4:希少性判定
・基本的に個体数レベル、個体数の増減トレンドに基づいて判定。今後のリスクを考慮して調整。

と言う訳で、生息状況チェックシートを記入するのが宿題。
さらにヒアリングの必要な分類群や、ヒアリング相手、調査の必要な地域・対象種についても意見交換を行った。
・タワヤモリについては調べている方がいるのでヒアリングすることになった。
・ セトウチサンショウウオ、ヤマアカガエル、ダルマガエルの生息状況についてはヒアリングand/or調査の必要性が指摘された。


●2025年10月21日 カヤネズミの球巣探し 第2弾 矢田丘陵西側〜南側

生駒市、平群町、斑鳩町を回った。生駒市はもう一つ北から回ったら良かった。斑鳩町の東寄りは、矢田丘陵東側の調査の時に。
●2025年10月20日 年々早まるカワウの繁殖開始

今日、大津池で。
●2025年10月19日 箕面のサル

久しぶりに出会った。サルに出会う初心者さんがいたので、注意事項を解説。ただ、箕面のサルが怖かった時代の経験に基づく解説だけど。
●2025年10月18日 ケモノの皮の袋詰め

哺乳類の標本作製はそもそも時間がかかるのだけど、中でも一番面倒なのが皮の処理。
●2025年10月17日 大阪府RDB改定 哺乳類分科会 第1回会合

大阪府の哺乳類のRDBの改訂の初回会合。前回は3人体制だったのだけど、今回は2人体制。ただ、今回の方が専門家を招集できた。次回からは、全部押しつけてしまおう。という密かな腹づもり。前回は議事録を付けてなかったけど、次は引き継ぐのであれば議事録をちゃんと残しておこうと思う。
例によって、2014年に希少性判定に用いた流れと結果を復習。鳥類分科会は、『近畿地区 鳥類レッドデータブック』の手法を、大阪府ヴァージョンにシェイクダウンしたやり方をした。哺乳類も同じようにやりたかったのだけど、鳥類と違って、哺乳類は
・個体数の評価が難しい。それでも大まかな多い少ないをランク分けすればいいのだけど。
・鳥類よりも哺乳類は、生息環境との結びつきが評価しにくい。中大型哺乳類はさまざまな環境を行き来する。小型哺乳類の一部は必要な環境が判るが、多くは意外と判らぬ。判らないのは“生息環境の減少危険度がない”とすれば評価できはする。
が、前回は「個体数レベル」と「個体数の増減トレンド」の2軸で評価しつつ、とくに生息環境の減少リスクが高い種は、希少性ランクを上げるか個別に議論する。という手法で希少性判定を行った。
で、今日の打合せの結果、10数年前の前回と同じ手法で判定することになった。まあ、道筋提案したら、よほど気に入らない場合を除いて、それが採用されるよね。で、その流れはというと、

1:大阪府哺乳類目録の作成
 前回の目録に、その後新たに確認された種を追加。なんと、4種の追加があった(アズマモグラ、モモジロコウモリ、コテングコウモリ、ニホンカモシカ)。

2:希少性判定対象種の選定
 移入種、偶産種を除く。鳥類と違って、多数種はこの段階でははじかず、一応希少性判定。含めても種数が32種と少ないから。
 偶産種としたのは、ツキノワグマとニホンカモシカ。ニホンカモシカはまだ1例のみの確認。ツキノワグマは確認頻度は増えているが、まだ定着と言える状態ではなく、大阪府は、通常の遊動域に含まれていないとの判断。ただ、2年後に状況が変わっていたら、再検討。

3:希少性判定対象種について生息状況チェックシートを作成
・委員全員が判る範囲で記入して、次の会合で擦り合わせ。
・その結果、ヒアリングや調査の必要な、分類群や地域を検討する。

4:希少性判定
・基本的に個体数レベル、個体数の増減トレンドに基づいて判定。今後のリスクを考慮して調整。

と言う訳で、生息状況チェックシートを記入するのが宿題。
さらにヒアリングの必要な分類群や、ヒアリング相手、調査の必要な地域・対象種についても意見交換を行った。分科会委員は、小哺乳類が全体的に苦手。なので話題になったのは、
・コウモリ類は前回と同様にUさんにヒアリング。ネズミ類や食虫類について詳しい人を探す。
・情報が不足している種として
  カワネズミ:網羅的に環境DNAを調べたいが予算が足りない。
  ニホンジネズミ:博物館の収集している死体の標本化とデータ化が必要。
  ハタネズミ:淀川の個体群が生き残っているかを調査する必要がある。
意外とやるべき課題が多い。
●2025年10月16日 大阪府のヘビの分布の変遷

中学生に大阪の動物の分布の話をするようにというお達し。なぜかリクエストが鳥類と哺乳類とヘビ。何故ヘビ? とは思ったのだけど、リクエストなので仕方が無い。で、大阪府の鳥の繁殖分布と、大阪府の哺乳類の分布について、以前に話したパワポを探す。新しめのをピックアップして、再編集。で、ヘビの話も引っ張り出さなくては。ってことで探すけど見つからず。どうも話したことがなかったらしい。で、思い出したのがNature Studyの2001年1月号。ヘビ年なので、表紙にヘビ画像並べて、その裏のジュニアのページに分布図を付けたはず。元ファイルが見つからなかったので、撮影してパワポに仕立てた。
改めて、鳥と哺乳類とカエルの分布の話は何度もしてるのに、ヘビの話をしたことがなかったのに驚いた。で、ヘビの分布図を見てて思ったんだけど、大きな変化があまりないから、つまらなくてあまり力入れた調査をしてこなかった気がする。
と言う訳で、話をするのは2000年時点に所蔵していた標本から作製した分布図。いま見てみると、変化が起きてる気がする。

あんまり分布が変わってないのは、シマヘビとアオダイショウ。どちらも広く分布している。
逆に分布が狭くてあまり分布が変わって無さそうなのは、タカチホヘビ。
分布は中程度だけど、変わってる印象がないのがシロマダラとニホンマムシ。シロマダラは、たぶん分布は変わってないのだけど、山手に広く薄く分布していそう、という予測がどんどん真実みを帯びてる感じ。
おそらくかなり減少しているのはヤマカガシ。近頃遭遇頻度が減ったと思うし、主食のカエルも減っている。
同じく遭遇頻度が減ったかもと思っているのはジムグリ。ただ、山手の情報が減った気がする一方で、丘陵地での記録は増えてるのかもしれない。
で、住宅地周辺の農耕地での記録が明らかに増えているのがヒバカリ。本来の主食は、両生類や小魚と考えられてるけど、どっちもいないような住宅地の中の孤立した狭い田んぼでも、近頃はしばしば見つかっている。食性が変わったんじゃないかと思う。

なんて考えながら、近頃、ヘビの標本採ってないし、ヘビへの注目度が低かったかもと反省。タカチホヘビ、ヤマカガシ、ジムグリ、ヒバカリはもう少し真面目に情報を集めた方が良さそう。
●2025年10月15日 ニタリクジラのホネを運ぶ

頭を、そしてその他色々を。


●2025年10月14日 カヤネズミの球巣探し 第1弾 葛城川+高田川

今日から今年度のカヤネズミ調査開始。昨年度は川沿いを歩いただけだった。大和川本流と石川沿いのカヤネズミの分布はまあまあおさえられた。が、他の支流は、歩いたのが12月遅めから1月なので、カヤネズミ探しとしてはちょっと遅い。とくに20年前には、曽我川合流部に近い葛城川沿いで、カヤネズミの巣をいっぱい見つけているのに、昨年は見つけていない。これが気になって仕方がないので、第1弾の調査は葛城川に行く事にした。
予定では、葛城川でチョチョイと球巣をいくつか見つけて、勢いで馬見丘陵の調査もやってしまうつもりだった。が、予定通りには行かなかった。

葛城川と曽我川の合流地点辺りの葛城川へ。左岸側の土手が割と幅広く、一面に高茎草地になっている。ほぼ100%セイバンモロコシ。それが田原本線まで続く。20年前、ここで球巣をいくつかみつけてるはず。意気揚々とセイバンモロコシをかき分けて進みながら、キョロキョロと球巣を探す。ぜんぜん見つからない。田原本線を越えても、左岸の土手の斜面にはセイバンモロコシの草地。さらに支流が合流して、左右ともにセイバンモロコシの草地。ずーっと左右を探しながら進むが全然カヤネズミの球巣が見つからない。
途中、2ヶ所で、土手の草刈りをしていた。この後、どんどん土手のセイバンモロコシは刈られていきそう。広陵町の南端で断念。一つ西側の高田川の方に向いながら、草地を見つけてはチェック。そして、高田川沿いを下流に向かう。葛城川ほどは草地がなく、もちろん球巣もない。まあ、20年前も高田川にはなかったけど。結局、1つも球巣を見つけられず終了。

球巣が見つからないからと言って、球巣がないとは言えない。ましてやカヤネズミがいないとも言えないのだけど、心配な事態ではある。20年前はいたのに、今はいなくなってるとしたら、何が原因だろう。と考えながら歩いていた。
一つは、セイバンモロコシがダメなんじゃないだろうか? 帰ってきてから20年前の球巣のデータを見ると、ヨシ、オギ、ススキについていたらしい。今日、葛城川の土手でヨシ、オギ、ススキ はほぼ生えてなかった。植生が大幅に変わった可能性が高い。
もう一つは、草刈りの影響。今日は2ヶ所で草刈りが行われ、すでにけっこうな面積が刈られた後だった。この勢いなら10月下旬にはセイバンモロコシすらなくなってそう。これがカヤネズミの繁殖の阻害要因になってるかもしれない。ただ、もっと早く営巣してても良さそうなものだけど。
葛城川沿いは悔しいので、来年度リベンジするかも。セイバンモロコシはそんなにダメかなぁ。使ってるカヤネズミもいるけどなぁ。


●2025年10月13日 ホネ砂場メンテナンス 4時間15分

体力がないので、3日間に分けて、1時間半、1時間半、そして今日の1時間15分の作業で、ホネ砂場のメンテナンスが一通り終了。と言っても、腐ったクジラの尾ビレがあるので、その下はまだ。ワルナスビの根の幹線4本がまだ掘り出せていない。でもまあ、一応完了ってことで。
作業内容は、わずかに生えてる草を抜き。落ち葉を集めて捨てる。その落ち葉を落としてきそうな被さってきている周囲の木の枝を折る。そして、掘り返して、砂の中に埋まっているワルナスビの根を掘り出して除去。

こうした作業は、かつては割と毎年、少し涼しくなってきた秋頃に行っていた。夏休みにホネ洗いをする。それでけっこうホネ砂場にスペースが出来る。さらに秋から冬のホネ洗いに向けて大物を回収。で、できたスペースを中心に草を抜き、落ち葉を処理して、ワルナスビの根を出来るだけ除去。しかし、少なくとも2020年秋以来、全然作業していなかった。
2021年7月にニタリクジラの前半がやってきた。2022年秋に回収したが、2022年12月にニタリクジラ後半がやってきた。その回収の前に、2024年2月にマッコウクジラの前半がやってきた。ニタリクジラ後半を回収した後に、イシイルカやスナメリなどが次々と入ってくる。とまあ、大物連発に加えて、ここ数年、イルカ類やアカウミガメが頻繁にやってきて、ホネ砂場は常に満杯に近い状態。掘り返してのメンテナンス作業をするだけのスペースがなかった。
今年の12月にマッコウクジラの後半がやってくる。かなりのスペースを埋めるはずなので、ここでホネ砂場をいったん空にすることにした。イルカ類は一通り回収して洗い待ち。大物は回収して、一旦水漬け。マッコウクジラ前半も2夏を過ぎてホネになっていたので回収。水漬けなどにした。回収し損なったマッコウクジラの尾椎4つが残るものの、マッコウクジラの腐った尾鰭はあるものの、ホネ砂場は近年になかったほぼ空状態。このチャンスに掘り返してのメンテナンス作業をすることにした。

ということで、最初に戻る。シャベルの長さの分の砂は一通り掘り返した。深さ30cm位だろうか。四隅はさらに深く掘った。直径1cmクラスのワルナスビの根の幹線が初日2本、2日目は4本出てきたが抜けず。3日目には新規はなく、なんとか2本は抜いた。シャベルを使いまくっていたら、1本の柄を折ってしまった。
ここ数年、クジラを中心にずっと骨付き肉を供給してきた訳で、そのせいでワルナスビの根が前面に張りまくってるだろう。と思ったのだけど、ブルーシートでずっと覆われていたエリアにはほぼ根が張っていなかった。多少なりとも日が当たる場所に、端っこに、根が多く張っていた。上に物があると葉は出ないが、根は張ると思っていたけど、日が無いと根も張れない様子。砂の中から、腐った根の幹線が出てきた。
ワルナスビの根の幹線は残ってしまったけど、浅いエリアの根は一通り除去したので、このまま放置しても来春にさほどワルナスビは生えないだろう。マッコウクジラ後半を並べればさらに安心。次のメンテナンスは、マッコウクジラの改修後、来年の今頃かなぁ。
●2025年10月12日 インスタグラム 2周年

2023年10月1日にインスタグラマーになった。うっかり忘れていたけど、10月1日にインスタ歴3年目に突入していた。2年目をまとめておこう。

2年目終了時点の投稿数は527件。2年目の投稿271件。1年目の投稿256件なので、ちょっと増えた。
満2年時点のフォロワー245人、フォロー112人。満1年時点では、フォロワー173人、フォロー133人だったので、なぜかフォローを減らしていた。

投稿の方針は、変わらず。
・1日1回まで。
・その日に撮影した画像。投稿するつもりで撮影して投稿忘れて残念、となったりする。
・投稿するのは、自然史関連の対象のみ。人物はもちろん、風景もなし。

投稿分野は、
・哺乳類:61件
・鳥類:83件
・爬虫類:10件
・両生類:10件
・魚類:5件
・甲殻類:3件
・多足類:1件
・クモ類:5件
・昆虫:19件
・貝・軟体動物:5件
・線虫:1件
・菌類・地衣類:8件
・植物:59件
・化石:1件

一番多く投稿した分野は、鳥類(31%)、哺乳類(23%)、植物(22%)。哺乳類と植物が入れかわったけど、トップ3は1年目と変わらず。この3つで3/4。植物は撮りやすい、鳥と哺乳類は標本作りをするから撮影機会が多め。ってことだろう。もう少し虫系が増えてもいいのにな。
ちなみに2年目は、10月1日のゴキヅルに始まり、9月28日のニラの花で終わった。判りにくい。


●2025年10月11日 博物館実習 秋もホネ洗い

博物館実習といえば、もちろん哺乳類のホネ洗い。今日はピューマとキョンを洗った。どちらもとても状態が良かったので、とてもスムーズに進んだ。
午前中、最初に受入票、登録台帳、解剖時のノートの紹介、哺乳類の標本作製の流れの解説に30分。5人でピューマのホネ洗い1時間30分。椎骨と肋骨並べ40分。
午後は、キョンのホネ洗い1時間30分。休憩挟んで、収蔵庫のホネ見学30分、裏のニタリンとマコリン見て、ホネ砂場の見学に30分。
ピューマは、綺麗な成体で、肉や筋は残ってないけど、歯は抜けず、爪のキャップも付いてる状態。ベストな状態といっていいだろう。キョンは若い個体だけど、吻部と、一部の椎骨のバンズが外れる程度で、長いホネの端っこは筋はあるものの、すでに引っ付いていた。死蝋が少しついてるだけで、タイミングもばっちり。

午前のピューマの骨洗いは、3人椎骨、2人肋骨に分かれた。肋骨班がかなりスムーズだった。左右を少し間違えていたが、順番は1ヶ所違ってたくらい。かなり微妙な部分だったので、間違っても無理はない感じ。
椎骨班には、古脊椎動物屋がいて、第1頸椎と第2頸椎がすぐに判ってた。形で腰椎、胸椎、頸椎のグループ分けもすぐにできた。後半腰椎もすぐに並べられた。が、頸椎と腰椎を取り違え、なぜか胸椎並べるのに手間取ってた。
でも、けっこうセンスのあるメンバーだった気がする。

ゾウの胸椎の突起に注目してもらい、年寄りのカバのホネについた余分な凸凹を見せ、若いザトウクジラのハンバーガーの話をし、ナマケモノの肋骨に多さに驚いてもらい。ホネ洗いしてホネ並べしてから、収蔵庫のホネを見てもらうと、今まで気付かなかったことに気付けることを実感してもらえたと思う。
もちろん面長のコアラとか、歯の無いオオアリクイの口とか、サイの角とか。定番も見せた。
●2025年10月10日 幼稚園児にクジラの話2025

秋恒例の某幼稚園児達へのクジラの話。今年は、今までで一番早いかも。例によって、みなさんナガスケ紙芝居で予習をしてからきてくれる。
今年は、5クラス約110人(+先生10人)。今年も昨年と同じで、ポーチのクジラの下でお話。10分のトークと10分の質疑。今年もクジラ庖丁を準備、ついでに昨年回収したマッコウクジラの肋骨1本と下顎歯1本を用意した。

クジラ庖丁を見せて、解体に使ってきたことを話す。肋骨と歯を見せて、昨年大阪湾で死んだマッコウクジラについて話す。最初に今日は3つのことだけ覚えて帰って欲しい。と宣言して、
・ナガスケは、シロナガスクジラではなく、ナガスクジラ。
・ぶら下がっている3匹とも、大阪の海で見つかったこと。
・クジラは、歯のないヒゲクジラと、歯のあるハクジラに分かれること。年齢査定と、マッコの年齢28-29歳は言い忘れた。

そして後半の質問コーナーへ。事前にもらってた質問は10こ。そこから先生が各組5つを選んで質問。朝から調べて答えを準備してある。

・どうしてナガスケを飾ろうと思った?
 →みんなに見せたいからだけど、収蔵庫に入れておくと場所をとるから。下顎骨は長くてエレベーターに乗らないので、廊下に置いてあった。

・一番大きなホネと一番小さなホネは?
 →ユニットとしては頭骨が一番大きい。1つのホネで言えば下顎骨。一番小さいホネは、耳小骨だろうけど、見えてる範囲では指先のホネが一番小さい。

・どうやってホネを組み立てたのか?
 →クジラのホネを組み立てるプロのチームにお願いしました。4つのパートに分けて組み立てて、吊ってからつなげています。ちなみにナガスケは来月から3月まで、リハビリのため入院します。

・クジラの歯は全部で何本ですか?
 →ぶら下がってるマッコウクジラ雌は、下顎歯が片側22本。昨年のマッコウクジラ雄は、下顎歯片側24本。この他に上顎歯が10数本あるので、全部合わせて65本前後かと。

・どうしてナガスケという名前?
 →公募で決めました。オスのナガスクジラだからだそうです。

ナガスケが産まれた時の体重は?という質問が没になって助かった。ナガスクジラの新生児は、約6.4mだそう。だとしたら、1.5トンくらいかなぁ、としか答えられなかった。
●2025年10月9日 大阪府RDB改訂 鳥類分科会 第1回会合

大阪府の鳥のRDBの改訂の初回会合。それに当たって、10数年前の前回改訂時の議事録と段取りを復習した。前回は、『近畿地区 鳥類レッドデータブック』の手法を、大阪府だけヴァージョンにシェイクダウンしたやり方をした。流れは一緒で、基準値を変更。出てきた結果を見ながら議論して、より状況にあった形にデータ処理を調整。
で、今日の打合せの結果、10数年前の前回と同じ手法で判定することになった。となると、前回の流れをなぞれるので楽ちん。で、その流れはというと、

1:大阪府鳥類目録の作成
 大阪府鳥類目録2016があるので、それを使う。その後追加もあるけど、それは迷鳥なのでレッドリストの判定対象にならないから問題なし。

2:希少性判定対象種の選定
 移入種(コウノトリは移入種扱い)、偶産種(迷鳥のこと。毎年複数個体が生息・渡来・通過する場所が予見できない種)、多数種(誰が見ても希少でないことが明白な種、大阪府で1000羽以上が目安)を除く。
 前回改訂時からの変更としては、
  希少性判定対象種→多数種:イワツバメ、イソヒヨドリ、ビンズイ、タヒバリ
  多数種→希少性判定対象種:ヤブサメ
  偶産種→希少性判定対象種:ハジロコチドリ、ヨーロッパトウネン、ヒメウ、ウミウ、ヘラサギ、クロツラヘラサギ、ブッポウソウ(繁殖が確認された)、キバシリ、ニシオジロビタキ
  日本鳥類目録改訂第8版で独立種扱いになったため希少性判定対象種:リュウキュウサンショウクイ、ハチジョウツグミ
  その他の理由で希少性判定対象外へ:キアシセグロカモメ(日本鳥類目録改訂第8版でセグロカモメにまとめられた)、ニシセグロカモメ(よく観察されるタイミルはセグロカモメとの交雑とされた。その他は偶産)

3:希少性判定対象種について生息状況チェックシートを作成
・生息環境の消失危険度(今から近い将来)、生息個体数(最近10年ほどの生息情報から)、個体数の増減(過去からの傾向、1990年代との比較)のランクに基づいて希少性判定。
・各種について、各委員がそれぞれのチェック項目を定性的な4ランクに分けて記入した結果を擦り合わせて、各種1つの生息状況チェックシートを作成。
・繁殖・越冬・通過の3つの個体群に分けて記入(同じ種に複数の個体群がある場合、重視するのは、繁殖>越冬>通過)。

4:希少性判定
・生息環境の消失危険度、生息個体数、個体数の増減の各ランクにポイントを与え、その積算ポイントに基づいて判定。

と言う訳で、希少性判定対象種全種について生息状況チェックシートを記入するのが宿題。
●2025年10月8日 博物館実習 2025年秋期一般コース オリエンテーション

今日から5日日程で博物館実習がスタート。今年度は、秋にフェスティバルがないので、普及コースはなく、秋も標本実習中心の一般コース。例年より1ヶ月ほど時期が早めなのは、11月は別のイベントで忙しい〜。秋も大学生が18人。

09:30 博物館実習スタート 出欠取って、名札を作らせて、友の会に入会させる。5日間のプログラムの説明(概要、集合・終了時刻、集合場所)、ブログの書き方の説明。担当のブログを書いて実習を完了したと評価するとの説明。今回友の会会員はなし。
10:00〜11:35 博物館の間取り、沿革、事業内容(研究、資料収集、展示、普及教育)、広報、友の会・サークルなどの説明。博物館に足りないものとして、お金、人手、スペース。
(休憩なし)
11:35〜12:05 管理棟の案内・解説。最初に館長室を見て、学芸員の部屋をのぞき、植物研に入った。旧収蔵庫めぐって、雨漏りの話、コンパクターの説明。書庫にも入り、2層目に上がった。特展準備室と空になったネイチャーホールものぞいた。
(12:05〜13:00 昼休み)
13:00〜14:15 収蔵庫見学ツアー。3つの収蔵庫をめぐって解説。棚に載る話、二層構造の秘密、壁の違い、臭い、温度・湿度、タイプ標本、火災時の対応など。なぜ収蔵庫に本があるかも説明。
(14:15〜14:25 休憩)
14:25〜15:50 展示室見学ツアー(常設展)。メンテナンスがメインテーマ。電気の球換えの難しさ、掃除のしにくさを中心に、ダメなケースを紹介。オープンな展示の埃問題。ジオラマやハンズオン展示、アナログゲームのコストパフォーマンスについて解説。 一種の収蔵展示であるクジラや鉱物類、展示の安全性にも言及。最後に博物館におけるミュージアムショップの普及教育的位置づけ。
15:50〜 実習ノートの記入。

実習ノートは学芸員がチェックして、コメントなどを書くので、学芸員とのコミュニケーションツールとして使うように、って今回も指導した。

【追記】
実習ノートをチェック。18人分を見て、質問に答えたりコメントしてたら、2時間15分かかった。
メンテナンス視点での展示案内は、今回も一番興味をもってもらえたようで、12名がまあまあ言及していた。今回はハンズオンへの悪口の反応は少なめで2名だけ、むしろオープンな展示のメンテナンス上の問題点を強調したからかもしれない。
収蔵庫のスペース不足への言及も5名で見られた。金がないを繰り返していたからか、2名が金ない問題を書いていた。
今回面白かったのは、学芸員は専門分野以外も担当しなくてはならない問題。6名が書いていた。専門以外をどれほど勉強しておけばいいのかと考えた人がいた様子。
一方、特別展のタイトル問題は、4名が言及。内、3人は次の大和川展のタイトルを提案していた。ぜんぜん採用できるものではないけど、一つは百人一首調で面白かった。生前寄贈の話を強調したからか、2名が言及。同じく普及教育の場としてのミュージアムショップに言及してたのも2名。
夏と違って、今回は座学の内容への言及が多め。次の最後の冬も頑張ろう。
●2025年10月7日 ジュニア自然史クラブ谷間の時代

と書くと、その頃のメンバーに失礼だけど、明らかに活動への参加者数が少ない頃があった。2007年度から2009年度くらい。なにが原因だったのかなぁ。という話題になって書いたのが以下。

ジュニア自然史クラブでは、ある種、世代交代が起きてきた。そうしたことが生じる原因は、
・中1で入っても6年でいなくなる(途中で入ったらもっと短い)。
・毎年のリクルート数に増減がある。
・新たに加入したメンバーの定着率に変動がある。
といった要因によって、定着メンバーが多い年代が抜ける時に、たまたまリクルートが少なかったり、定着率が悪かったりすることがある。リクルートや定着は、登録ではなく、むしろ頻繁に来てくれる数人を確保できるかがポイント。で、その数人が途切れると、参加者数が少なくなる谷間が生じる。そして、世代交代が生じたように見える。
どっちみち中3と高3の大部分は来ない。高校生になると登録してるだけのメンバーも多い。アクティブな中1と中2が継続的にリクルートされることが、谷間が生じないためにポイントになる。直接参加者数には相関しないが、新規メンバーが翌年以降も継続してくれたかで、その定着率はある程度評価できそう。

今までで明らかな谷間の時代は、2007年度〜2009年度に際立っていた。初期の定着メンバーが一通り卒業して、新規で頻繁に来てくれるメンバーがあまりリクルートされなかった。

2007年度〜2009年度は、
4月のミーティングから6月の磯観察まではまあまあ参加があったのが(あとは8月のミーティング、化石は参加者数多め)、7月以降のほとんどの活動の参加者が1桁になった。
それが、2010年度や2011年度になると、その後も頻繁に活動に参加してくれるメンバーがリクルートされ、参加者数も持ち直した。
ちなみにこの世代交代で、メンバーのカラーが少しシフトしたという印象。かつては昆虫を中心に、研究者指向のメンバーが中心的な感じだった。が、この頃から研究者になりたい!を前面に出すメンバーが減った印象。

むしろ判らんのは、ここ数年の参加者数の増加。2010年度以降、参加者数が1桁はなくなった。むしろ参加者数が20名以上になることが少なくない。同じ頃を続けてきて、なぜ増加が生じたのだろうか?
●2025年10月6日 ホームのハクセキレイ

電車のホームをウロウロしてる鳥と言えば、ドバトとスズメが二大勢力。あとはカラス2種と近頃じゃイソヒヨドリ。そういえばハクセキレイもウロウロしてることがあるなぁ。ってイメージだった。
今日、調査の帰り、JR王寺駅の2番ホームに行くと、ハクセキレイの幼鳥が1羽ウロウロしていた。快速を待つ人達の足元をウロウロ。距離が近いなぁ。と見ていると、気付かない人が普通に歩いて来ても、あまり逃げない。足のすぐ横を歩いている。ほとんどの人は気付いていない。
なんか近寄れそうなので、スマホのカメラを立ち上げて近寄ってみた。気付いてない人を気にしないのみならず、カメラ向けながら近づいてもあまり逃げない。撮影しながら付いて歩いてみる。全然平気らしい。ほぼ無視される。立ち止まると、足元まで来てくれる。足元のハクセキレイを真上から撮影できる。あり得ない角度。
ホームの客の食べこぼし狙いだろうけど、そんなにメリット高いのかな? 他のハクセキレイは全然やってないんですけど、幼鳥さんは一度の経験を過大評価しているのでは? 本当に足元に来るので、誰かに踏まれないか。電車に衝突しないか。いろいろ心配。
●2025年10月5日 地元植物園の鳥のセンサスデータの整理

来年の鳥学会大会で、地元植物園での鳥のセンサスデータを発表することにした。今年の大和川の水鳥データに続いて、30年物データを整理しようシリーズの第2弾。来年の鳥学会大会は10月末なので、まだ一年以上ある。が、もはや間に合うか心配な感じなってきた。

今日は、観察会が雨天中止になったので、データの整理を進めて、全部のデータの入力にどのくらいかかるか見積もった。
30年ちょっとの調査期間の内、最初の10年分のデータは引っ張り出してあって、その大部分は最初の5年ほどは入力も完了していた。残る5年は、データ化はされていたが、入力は果実食の鳥だけで放置してあった。残りの鳥のデータの入力も完成させるのが、先週から取り組んでいたこと。今日の午前でその入力が完成。
これで調査期間の1/3のデータが完成。この後の20年は秋から春先までの調査に集中したので、年間の調査頻度が下がる。センサス回数的には、すでにおよそ半分の入力が終わった勘定になる。データの入力が必要なのは、あと約360回分。
ただ残りのデータは、調査時に書き込んだ地図からデータを引っ張り出さないといけない。久しぶりに何回分かやってみた。調査1回分のデータを引っ張り出して入力するのに約15分。全部で90時間。来年の7月までに入力完了するのを目標にするなら、月9時間36回分ずつ処理。今月はできるけど、忙しい月もあるし、他にもすることに一杯あるなぁ。でも、直前まで持ち越すと間に合わない。いや90時間なら、10日間集中したら完了する?
とりあえずコツコツ進めるしかない。調査する度にコツコツしていれば良かったなぁ。
●2025年10月3日 一人暮らしで、ホスピスで

今日は、病院に行って、一人暮らしの最後についていろいろ教えてもらった。
普通の病院は、なかなか入院させてくれない。手術などが必要な場合は別だけど、超高齢者になるとそもそも手術をしてくれない。本気の抗がん剤治療や放射線治療もしてくれない。体力がないと、施術のメリットより、それにともなうダメージの影響が大きいかららしい。おのずと医者側のリスクも高くなる。患者がどうしても望むなら、抗がん剤治療もするけど、そのせいでかえって(健康?)寿命が短くなる恐れもある。とまあ、かなり脅される。
一方、健康な状態を維持していたら、自宅で一人暮らし継続。ピンピンコロリが一番。というのをテレビで見るけど、それは家族がいる人の話。一人暮らしだと、自宅でコロリが一番問題。医者にかかれず、助かる命も助からない。寿命が短くなりかねない。そして、見つかった時には腐乱死体かミイラ。家は事故物件。ピンピンコロリは、一人暮らしにはデメリットしかない。
なにかしら病気なりを持っていたら、訪問医療専門医にかかれるし、訪問看護師にも来てもらえる。ケアマネージャーも合わせると、週1〜2回はチェックしてもらえる。腐る前に死体が見つかるかも。そして何より、最終段階と判断してもらえればホスピスに入れる。すると不審死が避けられる。大家さんにも迷惑かけない。自分でできる間にホスピスへの手続きをする必要があるのが、ちょっとネック。
なお、ホスピスに入れるのは、基本的に緩和治療が必要な場合。がんで死ぬのが良さそうな気がした。

●2025年10月2日 小学校の理科室の自然史標本

今年の5月末に最初に話を頂いた。大阪市内のとある小学校。今年度いっぱいで、統合されて廃校が決まっている。そのため備品などの整理を進めている。で、理科準備室などから剥製や昆虫標本、岩石・化石などが出てきたので、引き取ってくれないかという申し出。
とりあえず画像を見せてもらった。昆虫や貝には採集データが付いている。剥製が3体あるが、由来は判らないし、データも見当たらないとのこと。担当の学芸員にチェックしてもらったら、貝、植物、岩石・化石は採集データはありそうなので、いったん全部引き取ってから、不要な物は処分との意向。先方も了解してくださった。昆虫標本は、データはあるが、大阪市内の普通種ばかりで、すでに標本が多くある年代。ということで引き取り辞退。
と、方針は決まった。が、分量は自分の目で確認したいところ。本剥製は見ないと判断できない。ってことで一度見に行かせてもらうことに。最初は、8月頃に、と言ってたのが、のびのびになって、今日の午後。
とりあえず本剥製を見せてもらった。死ぬほど汚れているのみならず、かなり傷んでる。台の裏もチェックしたが、採集データは判らない。オットセイっぽいのだけ引き取って、頭骨標本かなぁ。続いて他の標本群。やはり貝、植物、岩石・鉱物には、なにかしら採集データがある。干からびた寄生虫の標本だけは採集データがなく、もはや干物なので引き取りを辞退したが、他は予定通りいったん引き取り。分量も把握できた。
今年度中に引き取りにいかなくっちゃ。


●2025年10月1日 実印を使う

就職した時に実印をつくった。社会人になったら実印とスーツは必要だろう。と思って、フルネームのハンコをつくって、印鑑登録した。それから30云年。実印を使う機会は一度も来なかった。考えてみれば、不動産取引や借金や会社経営でもしない限り、実印なんか使うことないし。もうこのまま実印を使う日は来ないだろう。
と思っていたら、実印が必要な事態が来てしまった。そうか、その時は実印がいるのか。で、実印はどこにしまったっけ? 大切なものなので、大切にしまっておかねば。登録証とは分けておいた方がいいかな。で、大切なものを入れる場所に登録証を発見。とりあえず区役所に行って印鑑登録証を発行してもらった。こういう印影のハンコを探せばいいのね。
で、自宅を探しまくった。一通り探したけど、見つからない。どんな隠し方したんや? もしかしたら職場に隠した? 今度は職場の机周りを探しまくる。見つからない。かわりに机周りが片付いた。やっぱり自宅やんな。もう一度、自宅を探した。すでに探した場所も徹底的に。全然見つからない。代わりに部屋の荷物が片付いた。なんで空き箱や空き缶をいっぱい隠してるねん?  もしかして中に実印が。と思うから一々中をチェック。面倒。チョコエッグ的なフィギュアや、ミッフィーグッズがいっぱい出てきた。5円玉や1円玉もいっぱい貯め込んでた。なぜか由来不明の小銭があちこちから出てきた。ちょっとした小金持ち。
3日間を無駄にして、もうやめじゃ! となって、実印を作り直すことにした。1時間ちょっとで出来た。そのまま書類を完成させることができた。最初からこうすれば良かった。3日間を返せ! 元の実印が見つかったら、実印を元に戻そう。その時は、30年前の自分が何を考えていたか明らかになるだろう。
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