日記風覚え書き

2026年1月2月、3月
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 2025年1-3月4-6月7-9月10-12月

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●2026年3月31日 2026年3月のまとめ 鳥展オープン&年度末の恒例行事&新年度準備

半ばに鳥展がオープン。設営には関わらないけど、内覧会以降は展示の解説や取材対応が入り出す。そのため生態学会大会参加は断念、子ども祭りは呼ばれず。ということで、差し引きは例年と変わらず。あとは例年並みの忙しさ? 鳥類フィールドセミナーの登録更新・新規申込み、ジュニア自然史クラブの更新が、例年より多めな気がする。
そんな2026年3月を振り返っておこう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県2コース(1日で調査)と京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園では、鳥のセンサスと木の実チェックが、3月末まで継続(果実がなくならない!)。カラスの巣チェックは週1回ペース。月末にはカワウの集団ねぐら調査。
大和川水系の調査は、アカガエル調査に4回出かけた。これで完了。ついてに大阪府RDB改訂関連で、高槻市のヤマアカガエル卵塊も見に行った。

ホネホネ団の活動は、2日実施。哺乳類は皮処理。
大阪鳥類研究グループは、総会。今回はカラスの大先生を招いて、カラス特集。そして、イカルチドリ調査がスタート。
2月に予定していた読書サークルの会合を1回実施した。

普及行事は、大きなところでは地域自然史と保全研究大会。でも、子ども祭りには呼ばれず。
ジュニア自然史クラブは鉱物さがし。鳥類フィールドセミナーと植物園案内動物編。植物園案内は、驚きの100名超え。
鳥展関連で、はじめての鳥見隊が企画されていたが雨天中止。

講演は0本。ただ、鳥展の内覧会で一般向けとスタッフ向けに2回解説ツアー。
まともな論文は書けず。ただ、Nature Studyに鳥展解説を1本。
査読が1本やってきた。これから頑張る。 標本関連では、冷凍室の機械の修理工事が入ったので、冷凍室内を少し片付けた。
卒業に向けて部屋の片付け第2弾。生物実験室に貯め込んだ、昆虫サンプルと死体から出てきた外部寄生虫を昆虫研に押しつけ、胃内容物を整理して収蔵庫へ納品。紙類の整理では、文献コピーを廃棄、他人の別刷りを博物館に寄贈、そして大阪鳥類研究グループ、鳥類フィールドセミナー、鳥の調査の勉強会、ジュニア自然史クラブの資料を整理して必要な部分を残して廃棄。
自分の別刷りをどうするかが悩ましい。来月は雑誌系の寄贈に手を付ける。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系5冊と、SF0冊、マンガ4冊。SFがなぜか読めなくなった。
完全休養日は0日。今年に入って1日。
ネコは元気。やっぱり掛け布団が大好き。中に入らず、毎日上に乗って、腕枕で寝ている。
サバイバルは継続中。好調なのかな。
●2026年3月29日 ジュニア自然史クラブの歴史

机の周りの書類を片付けるプロジェクト。貯め込んでいるジュニア自然史クラブの資料に手を付けた。最近のは、行事の時の名簿を残しているだけで、その記録はすでにデジタル化されているので、普通に廃棄。名簿のことなのでシュレッダーにかける。
が、立ち上げの時はいろいろやり取りがあったし、初期はホームページ立ち上げていた。2002年から2008年には、Junior Nature Newsというメルマガを26号まで出版していた。と言うわけで、いろいろやり取りも多かった。その資料が残っている。当時中学生で、いま学芸員になっている2人(北海道のTさんと、千葉県のH大先生)の自由研究も出てきた。とりあえずメルマガ系は残し、2人の自由研究も面白いので残してみた。

ジュニア自然史クラブは、2000年度に立ち上げた。中学校や高校の生物系の先生を集めて、博物館に中高生を呼ぶにはどうしたらいいかと相談したら、中高生限定の行事を開催するのが望ましいという助言を得た。で、思いついたのが、中高生限定の行事シリーズ。サークル風に設定してみた。
それまでも夏休みに中学生向けに学芸員の仕事を体験的な行事をしていた。募集の際は、1999年度のその参加者へ声かけした。ので、当初はそれに応じてくれたみなさんが、参加していた感じ。

登録者数は、
2000年度 91人
2005年度 106人
2010年度 89人
2015年度 84人
2020年度 92人
2025年度 125人

初年度からあまり登録者数は変わらない。ただ、直近というかコロナ禍後に増えてる印象はある。
1年で一番参加者数が多いのは、例年初回の4月のミーティングなのだが、その人数は、
2000年4月 33人
2005年4月 31人
2010年4月 28人
2015年4月 31人
2020年4月 コロナ禍で中止
2025年4月 50人
こちらもコロナ禍後に増加している。4月以外の行事もそれまでは、基本10数人の参加者だったのが、近年は20-30人に1.5倍にはなっている。何が変わったのかは不明。
●2026年3月28日 メジロ姉さんの日7 2026年3月 脇腹の色はどこでみる?

今年2回目のメジロ測定の日。SNSで募集したら、死体がいくつか集まったので、その測定を中心に。大阪府以外に、奈良県、福岡県、埼玉県、東京都のメジロが集まった。太平洋ベルト地帯って言葉を久しぶりに思い出した。
またもや在庫のメジロ死体が底をついたので、次の機会までには、2000年代から2010年代前半のメジロ死体袋をストッカーから発掘しなくては。

今回並んだメジロの中では、明らかに色合いが異なる個体が2体。どちらも脇腹の茶色が濃いめ。片方は暗い感じだけど、もう片方は鮮やかよりで黄色味が入ってる気がする。
暗い茶色の個体は、8月の東京都産。もう渡りが始まっててもおかしくないので、東京都生まれとは限らない。そして、よく見ると、口角に少し黄色がある。どうも幼鳥らしい。となると、この色合いは個体群の特徴なのか、幼羽の特徴なのか。ちなみに翼を開いてみると、初列風切と次列風切の間にはっきりと凹んだ段ができる。これも幼羽の特徴なのかなぁ。いろいろ悩みは尽きない。
黄色っぽい茶色の個体は、2月の奈良県産。やはりどこの個体群かはわからない。この個体の場合、明らかに腹の中央に黄色い線が入っている。つまり下面が全体に黄色っぽい。脇にも黄色味があるように感じるのは、周囲の色の影響で、いわば人間の視覚が認識させているだけなのか、本当に黄色っぽいのか。人間の視覚は容易に騙されるから難しい。

という流れから、客観的な色の評価の話題に。なんかのアプリで三原色に分解とかはできそうではあるけど、そもそも脇腹の色を評価する際に、どこの色を取ればいいのかが難しいという話になる。
よーくみると、どう見ても同じ個体の同じ側の脇腹でも、部分によって微妙に色合いが違う。いくつか代表地点を決めて、平均を見るのだろうか。代表地点ってどうやって決めるのだろう?
●2026年3月27日 最後から二番目の鉱物採集

今日は、中高生と鉱物採集で、神戸市北区へ。途中、神戸層群の植物化石をみたりしつつ、鉱山跡へ。石を割って、黄銅鉱、鋭亜鉛鉱、蛍石、紫水晶などを探す。鉱山の穴も入口から覗いた。けっこう広めで、コウモリいそう。道中はイノシシの掘り跡だらけ。山道でけっこうニホンアマガエルを見かけた。全部灰色い。
自然史博物館にはいろんな専門のスタッフがいて、それぞれにいろんな観察会などの行事を実施している。でも、自分の担当の行事以外は参加することがないので、どこでどんなことをしているのか、あんまり知らない。昔々は、分野外の学芸員がついていって手伝うという風習があったのだけど、行事数が増える中で、そうした習慣はなくなってしまった。そうした風習があった時代、一度だけ「海辺の自然」に参加したことがある。そんな中、ジュニア自然史クラブを担当していると、磯観察、化石さがし、鉱物採集など分野外の活動に参加することができて、物珍しくて無責任に楽しい。
今日は、中高生を引き連れてはいるものの、どこに行くのか知らず、何を探すのかも知らず。でも、シャイな中高生にかわって、地学の学芸員にいろいろ質問して、聞いた話を広める。というのが、分野外の引率者の嗜み。という建前で、石を割っては質問に行き、なんか見つけた子がいたら、あのおっさんに見せて質問しろと誘導する。
最初は、金ピカの黄銅鉱を探していたのだけど、薄紫色の蛍石というのが見つかり、とたんに紫色を探し始める。そしたら紫水晶も見つかりはじめ。蛍石か紫水晶がわからなくなり。あまり紫色と違うのに蛍石と言われてみたり。1時間半もやってるともう疲れてきて、飽きてきた。あとはウダウダ言いながら石割ったり、ビロードツリアブ見つけて撮影したり、坑道の入り口を見に行ったり。
現地に2時間いて、戻ってきたら、ちょうどいい時間。ヒバリがさえずり、トビやツバメが飛んでた。少しだけ担当分野の説明をした。
初めて参加した子が、もっと学校みたいな感じかと思ったら、自由で楽しかった。気に入ったかもと言ってた。連れて行くだけで放置。質問されたら答えるけど、こっちから説明しないし、危険でない限り、わりと何をしても黙認。そういう場として大切なのかもしれない。
●2026年3月26日 鳥類フィールドセミナーの歴史

溜まっていた、というか溜め込んでいた行事関係の資料を、最低限の記録分を残して、次々と処分中。今日は鳥類フィールドセミナーに手を付けた。

野外観察会を実施する場合、必ず下見をする。で、1990年代後半に行事に補助スタッフという名のサポートスタッフを入れることになった時、下見は補助スタッフの研修の場になった。行事ごとに補助スタッフを募集することもあるのだけど、植物園案内など年に何度も実施する行事群では、その行事群単位で補助スタッフを募集することになった。その頃も今も年間に何度も鳥の観察会をしていたので、鳥の観察会というカテゴリーでまとめて補助スタッフを導入した。
鳥の補助スタッフを年間登録してもらい、鳥の観察会ごとに下見&研修を実施する。都合のいい研修に参加してもらったらいいのだけおd、行事本番を手伝ってもらう場合は、その直前の研修に参加してもらう段取り。こういうシステムにすると、研修には参加したいけど、本番は手伝わない層が出現する。というか多数派になる。で、研修みたいなのをもっと、というニーズが生まれた。そこで分離独立させたのが、大阪鳥類研究グループというサークルだった。調査に参加するというのに関心のある層は、そちらで吸収できた気がする。
大阪鳥類研究グループが分離した後も、補助スタッフの研修シリーズがあって、やはり行事の補助はしないけど、研修には参加という層がけっこう生まれる。で、発想を逆転してみた。行事本番の直前に下見を兼ねた観察会をする。それは行事本番を手伝ってくれる補助スタッフの研修の場でもあるのだけど、基本は行事本番より少しハイレベルの鳥の観察会。鳥類の生態学や行動学を中心に、1テーマを設定して、資料を作って解説するし、観察の合間も鳥を見つけて種名を解説するよりは、鳥の生態・行動・形態などの解説を中心にする。名付けて鳥類フィールドセミナー。

最初に鳥類フィールドセミナーと銘打ったのは、2006年。ほぼ最初から今と同じスタイル。毎回、答えのない宿題出してる。ただ、最初の方が、鳥類の一般生態をテーマにしてることが多かったみたい。後になると特定の種の生態に絞ったテーマや、時々に自分が興味のある狭い話題をテーマにしてることもあった。
2006年度から2025年度までの20年の間に、181回実施。コロナ禍であった2020年度は2回、2021年度は1回しか実施できていないけど、どの年度も9回から12回程度企画していて、下見を兼ねるので雨天決行。
参加者数は、コロナ禍であった2020年10月に1名って時があったがそれはさておき、初期は20名前後が多かったが、近頃は30-40名ほどに増加している。一番多いのは2009年4月の60名。年度内では、4月の初回が一番多く、その後も地元の植物園で開催すると多くて、よそに出かけると少なめ。登録者数は、最初の2006年度は53名だったのが、2025年度は118名に倍増。そら参加者数も増えるわな。
●2026年3月25日 霜取り機能付き冷凍機器の罠

一昨年の終わりに冷凍室の機械を入れ換えたばかりなのに、さっそく壊れたので、今日は一日修理。ということで、朝一番から作業スペースを確保すべく作業30分。作業は夕方には終わるというので、7時間ほど? この気温なら中までは解けないだろうと、外に並べた。
肉取り待ち2箱、皮剥き待ちのイタチ3箱。大物の哺乳類の皮16枚、つまり16箱。中型哺乳類の皮3箱ってとこ。 作業する業者さんは2人。カバー外して、ファン外して取り替え。霜というか氷とり。機械は止めてるけど、ドアは閉めてるので、ゆっくり気温が上がっていくとはいえ、中は氷点下。冷凍室の機械のメンテナンスという仕事は、とてもハードワーク。時々出てきてはストーブに当たってる。
せっかくなので、いろいろ気になってることを質問してみた。外したファンを見るとあちこち凹んでる。どうしてこんなことに? この機械は霜取り機能がある。時々、ファンを止めて、ヒーターを入れて霜取りする。で、再起動するとき、解けた水が流れて行ってから凍ってくれるといいのだけど、冷たい空気がすぐにぶつかると、流れる前に水が凍ってファンを傷めるといった説明だった。で、ファンのすぐ前を物でふさいでると、冷たい空気がすぐに戻ってきて、流れる前の水を急激に凍らせてしまう。逆に、前をふさいでなければ、冷たい風が回ってから戻ってくるので、少し温度が上がっていて、水をそこまで急激に凍らせないので、解けた水が流れる時間が稼げる。ってことだった。

解けてる水が急激に凍ったからといって、回ってるファンを凹ますようなことになるかは疑問だけど、その疑問はぶつけ損なった。本当かどうか確かめるために、当面の間、ファンの前をふさがないことにした。その分、2テンバコほど床面を多くふさいでしまうが、やむを得まい。
この状態でも壊れるなら、機械に問題がある。というか、そもそも霜取り機能が余計なんだと思う。
霜取り機能は、機械についた霜は確かに取れる。が、冷凍室内の天井に近い部分の温度が氷点以上になるので、天井付近に積んである物が解ける(つまり傷む)リスクがある。そして天井付近についた霜・氷が解けて下に垂れて、凍ってしまう。結果、上の方に積んでる物の周りが垂れた氷で覆われてしまい、取り出すのに苦労する(今日も苦労した!)。
霜取り機能を止めてしまいたい。あるいは解かした水を(というか再び凍った氷を)効率良く取り出せる仕組みにして欲しい。
●2026年3月24日 大和川水系のヤマアカガエル産卵地 2ヶ所目の発見

今日は大淀町から高取町をウロウロした。
約20年ぶりに大和川水系のアカガエルの分布調査をしているけど、軒並み減少していて、とくにヤマアカガエルの減少がひどい。とはなんども書いている通り。天理市では見つからず、桜井市も大和川より西では見つからず(東では1ヶ所発見)。河内長野市南部でも見つからず、富田林市でも見つからないけど、これは20年前の同定ミスかなぁ。そして橿原市南部から高取町北部では、あろうことかヤマアカガエルからニホンアカガエルに入れ替わっていた。という中、20年前には大淀町でもヤマアカガエルが見つかっていたのだけど、今回は見つかっていない。でも、まだ可能性がある気がする。ともかく自分の目でみないと納得がいかない。
そんな訳で、吉野口に降り立って、大淀町へ。大淀町の大和川水系エリアは、西側の一部のエリアに限られる。東に行くと吉野川水系。この境目が谷筋ではわかりやすいけど、高原っぽいエリアでは少し悩ましい。まずは、20年前に記録された場所に向かう。途中の谷ごとにチェックしつつ、現地に到着。途中にもいなかったし、目的地にもアカガエル系の卵塊や幼生は見当たらない。今年の冬は雨が少ないのもあるかもしれないけど、目的地の棚田は水はあるものの、浅すぎてカエルの産卵には適していない感じ。オオタニシを採集して離脱。
棚田はあちこちにあるけど、充分に水がたまっている場所が見当たらない。今回の調査では、浅いため池でアカガエルの卵塊が見つかってるケースが多いので、吉野川水系との境目辺りをウロウロしつつ、山中の小さいため池巡り。

林道を歩いていて、ふと見ると水が溜まっている。単なる水たまりにも見えるけど、地図アプリをながめると、小さいため池らしい。見た目しょぼいし、周囲の植生は人が刈りまくっている。遠目には何にもいないように見える。どうせアカガエルはおらんだろうけど、こういうのを一々チェックするために今日は来たんだから。と自分を励ましつつ、近づいてみる。
ある程度近づくと、あれ? なんか黒いのがいる。あれあれ? オタマジャクシやん。いっぱいいるやん。わぁ!卵塊がある! ってことでアカガエルの産卵地であった。遠目に何にもいないなぁ、と思ったのはなんだったんだ?
卵塊は、池の中央部に3つほど。すでにかなり孵化が進んでいる。そしてオタマジャクシは大量。ざくっと1000匹程度。いろんな大きさのオタマジャクシが混じっていて、少なくとも3つには分けられる。すでに孵化が終わった卵塊が少なくとも3つかなぁ。だとしたら、卵塊数は6つだろうか。

あまり多くはないとはいえ、大淀町の大和川水系にまだヤマアカガエルの産卵地が残っていてよかった。見返してみると、20年前に確認されたのは、1ヶ所で1卵塊だけ。これだけみると、6倍に増えたと言えてしまったり。
●2026年3月23日 大阪府のチョウゲンボウの繁殖分布調査の予備調査の下調べ

来年、大阪府のチョウゲンボウの繁殖分布調査をするつもり。大阪府のチョウゲンボウは、2000年ごろから繁殖の可能性が指摘されていたが、繁殖が最初にきちんと確認されたのは、2010年。この年、数ヶ所で繁殖が確認されたので、それ以前から繁殖してたんだろうなぁ、という感じだった。その後、大阪府での繁殖ペア数は、2013年に4ペア、2014年に9ペア、2015年に12ペアと順調に増えたとされる(大阪府鳥類目録2016)。
その後もさらにチョウゲンボウの繁殖ペアは増えてると思うのだけど、大阪府全体での広がりについてはあまり調べられていない。とくに情報を熱心に集めておられたKさんが亡くなられたのは痛い。

ということで、ここらで一度大阪府全体のチョウゲンボウの状況を把握しておきたいと考えた。来年の繁殖期に現地を回りまくる予定だけど、目星が付いてた方が効率的なので、今年は予備調査。今年の繁殖期にチョウゲンボウがいた場所をできるだけ把握して、来年はそこをチェックするとともに、その他の場所を探し回る予定。情報を募集するとともに、SNSなどでも繁殖期のチョウゲンボウの生息情報に目を配らねば。
と、ここまでチョウゲンボウの繁殖期に調査。と書いてるけど、チョウゲンボウの繁殖期がいつかいま一つ知らないことに気づいた。そこで、予備調査に向けて、チョウゲンボウの繁殖生態を下調べ。

『原色日本鳥類生態図鑑<陸鳥編>』を開いてみると、繁殖期は4月から7月。抱卵期間約4週間で、育雛期間も約4週間とあるので、産卵期が4月から5月で、ヒナが巣立つのが6月から7月ってことになりそう。
繁殖分布を調べるなら、4月から7月で良さそう。繁殖したかどうかは、5月後半から7月のヒナが目立つ頃合いがいいだろうか。ただ7月になると、独り立ちしたヒナが繁殖分布以外で記録されてしまう恐れがある、とは考えておいた方が良さそう。
という訳で、今年は4月になったら情報収集スタート。
●2026年3月22日 子どもまつり打ち上げ

今年は、子どもまつりの班を担当しなかったし、受付などの役割も何にも振られなかった。と言うわけで、打ち上げも関係ないと思っていたら、なんか呼ばれた。財布ってことだろうか。まあいいか。ってことで参加してみた。
いつもなら、子どもまつりのどれかの班を担当してるか、受付を手伝ったりしつつ、各班のリハーサルや興行を見ることになるので、初日から2日目にかけてプログラムが成熟していく様子や、学生たちがみるみる成長する様子を目の当たりにすることになる。その後、まとめの会があって、一年間のそれぞれの学生スタッフの活動の記録が、それぞれへのコメントとともに手渡される。そして、その後の打ち上げは、何かしらの達成感とともにあり、それをけっこう共有できる場でもある。
が、今年は子ども祭りのキックオフで、班の担当を外れたあとは、2月末の中間発表会を見た程度。どんなプログラムかの大筋は知ってるけど、最終形態は知らない。学生たちの貢献や成長も知らない。
そんな状態で、打ち上げ? って感じ。なので、とても感慨の薄い打ち上げ。ただ、打ち上げの場では、むしろ語られるのは未来なので、話自体には入っていける。就職活動をしている学生が、コンサルを考えているらしく、コンサル上がりの学芸員を紹介してみる。学校の先生になった卒業生も来ていたので、いろいろ話を聞いてみる。新聞社に内定をもらった奴は、巡回展を持ってきてくれるらしい。本当かなぁ。大阪市内の某関係施設に就職する人もいた。これから引き続きお世話になりそうな。みなさんいろいろ頑張っている様子。
●2026年3月21日 昔の編集の苦労をしのぶ、そしてまた残されるもの

部屋の片付けモードで、もう使わない、いらない紙を見つけては廃棄しまくっている。かといって、取り返せないデータ類は捨てたくないので、いろいろ悩ましい。で、過去の出版物の編集関連の束をいっぱい見つけてしまった。捨てにくくて、ずっと保存してたんだな。
今なら、入稿はデジタルデータ。校正はまだ紙で来るけど(あと個人的には割り付け指示も紙でやってる)、納品は印刷物とPDF。紙を残す理由がない。
でも、初めて編集をした頃は、というか20世紀末は、テキストはデジタルになったけど、写真は紙焼きかスライド。図表やイラストも紙原稿が多かった。そういえば、入稿時に写真や図表を何%にするかの指示もしてた。ワープロでテキスト書いても、それを打ち出して提出してくる人も多かった。そしてデジタルデータの入稿は、最初はMO、それからCD-ROMに変わった(さすがにもうフロッピーファイルではなかった)。納品には、どこかの時点で、PDFが付いてくるようになったなぁ。
という時代だと、増刷をする際は、オリジナルの写真・スライド、図表があれば便利だったりした。だからその時代の印刷物を編集した時は、関係書類を保存してたんだな。結局、ぜんぜん使わなかったけど。

もう要らないから全部紙資源として捨てよう。としたら、クリップとかが付いてるから回収。クリアファイルも抜いて。とチェックを始めると、図表の原図やスライドが出てくる。少なくともスライドは紙資源ではない。そして捨てにくい。著者に戻すべきだろうけど、とても面倒。もう20年以上音沙汰ないわけだし。とりあえず取っておこう。
昔の編集を思い起こすと、鳥の巣展とホネホネ展の解説書は、ひときわ思いで深く、なんか原稿を捨てづらい。今日のところはとりあえずとっておこう。鳥の巣展用の大量の鳥の巣の画像はすでにデジタルデータあるけどなぁ。解説書の参考にした鳥の巣コレクターさんの鳥の巣冊子も、すでにデジタル化された改訂版を頂いてるけどなぁ。誰かいらないかな?

●2026年3月19日 やっぱりヤマアカガエルは、ほぼいない

今日も、奈良盆地の東側、天理市東部から桜井市北部の山手を、ヤマアカガエルの産卵地を探してウロウロ。一昨日、大和川源流部の東側でようやく産卵地を見つけたので、少し調子に乗ってたかもしれない。大和川源流部の西側は、一昨年も昨年も見てまわったけど、ぜんぜんアカガエルの卵塊は見つからなかった。でも、一番頑張った昨年は、産卵期である2月後半〜3月上旬が寒かった。寒くて産卵が遅れただけかもしれない。そういえば、20年前も昨年までも、棚田奥の水の溜まった放棄田とかを主に狙ってた。でも、一昨日見つけた産卵地は谷奥のため池。ため池のチェックをしてないではないか。地図を見ると、大和川源流部の西側は、東側以上に小さいため池が点在している。これでため池をチェックしてないと、心が残りすぎる。
ということで、今日はもっぱらため池巡り。一応、棚田奥の水たまりもチェックしつつ、地図アプリでため池を見つけては見に行く。天理ダム周りでは、深さが15-20cmくらいのメッチャいい感じの池があったけど、産んでなかった。他にも運でも良さそうな池は2つほどあったけど卵塊も幼生もなかった。
昨年、いい感じに水がたまっていた道路脇の放棄田は、今年はあまり水がなかった。今年は寒くはないけど、雨が少ないらしい。ならばこそため池に産めばいいのに。やっぱり大和川源流部西側のヤマアカガエルは絶滅したような気がする。
●2026年3月18日 ケーブルテレビの生放送

ネコ展でも取材に来て下さった番組の生放送。現場に来られるディレクターさんとキャストさんはネコ展の時と同じ。
午後には台本が到着していて、15時半からリハのリハ。撮影ポイントとザクッと何を話すか確認。といっても好きに台本を変えていいとのこと。16時半過ぎからリハ。まだ開館時間中なので、小声で、でも一通り話をしていく。途中、なんと共催しているテレビ局が収録をしていて、スタッフ同士が挨拶してる。と思ったら、プレビューの時に取材に来ていたアナウンサーさんから挨拶された。
生放送は、2回に分かれていて、1回目は18時10分から。2回目は、18時35分頃から。それぞれ7分ずつくらい。
キャストさんから振ってもらったら、話をする段取り。ディレクターさんがカンペを持ちつつ、次へ行くようにといった指示をしてくれる。こっちはあまり分かってないけど、キャストさんが動いたら付いていけば大丈夫。ただ、歩く時に位置取りは分からない。止まった時の立ち位置も難しい。カメラの位置に配慮しようとすると不自然にしかならない。でも、カメラマンさんは素人に期待してないらしく、自分で動いてくださってた。
トークはこんな感じ。

<前半>
入口:挨拶から、どんな特別展か。400種以上を展示。化石鳥類や鳥の体などを含めて、鳥のことが一通りわかる。
ディノニクスと始祖鳥:鳥は恐竜。ディノニクスは、歯があり尻尾が長いが、前肢と後肢の指の数は鳥と同じ。始祖鳥もディノニクスとあまり変わらない。
ペラゴルニス:復元模型。一番大きな飛ぶ鳥で、翼開長7m。現生の最大が3.5mほどなので、約2倍。
走鳥類:ダチョウをはじめ飛べない鳥が多く、大きな鳥も多い。翼は小さくなっている。
キーウィ:走鳥類だけど小さい。キーウィフルーツはキーウィに似てるフルーツ。大きな卵を産むことで有名。腹の中が卵だらけ。

<後半>
・カモ・キジの仲間:ニワトリ、アヒル、ウズラといった家禽が多い。肉や卵をよく食べるグループ。ニワトリの原種セキショクヤケイ。
・ペンギン:世界18種のペンギンの内、12種を展示。オオウミガラスが元々のペンギンで、それに似てるから一緒にペンギンと呼ばれた。本家は絶滅して、今は南半球のペンギンだけが生き残る。
・アホウドリ類:現生の世界最大のワタリアホウドリ。
・タカ類:世界3大ワシの2種、ハクトウワシ、コンドルなど大きなタカがいっぱい並ぶ。イヌワシが目立たない。爪で握られると痛い。
・フウチョウ:いわゆる極楽鳥。オスは、飾り羽が発達し、色もキレイ。それを使ってダンスして雌にアピール。オスは子育てに関与せず、ビジュアルとダンスに特化。
・監修者画像:写真を提出しろと言われたので、似顔絵提出したら採用されてしまいました。
●2026年3月17日 ついに大和川水系でヤマアカガエルの卵塊を発見 たぶん

一昨年から約20年ぶりに大和川水系のアカガエルの卵塊調査をしていて、この20年の間に大幅に減少しているのにショックを受けてるのだけど。とくにヤマアカガエルがひどい。というか、ヤマアカガエルが全然見つからない。20年前も大阪府の南河内地域にはあまりヤマアカガエルはいなかったのだけど、奈良盆地の東側、天理市東部から桜井市北部の山手には、ヤマアカガエルの産卵地が点在していて、それぞれでそれなりの数の卵塊が確認されていた。
20年ぶりに確認地点をすべて巡ったけど、ぜんぜん卵塊が見当たらない。もう絶滅したに違いない。と思ったのが昨年。だけど、20年前の確認地点はすべて大和川源流部の西側。なので、一昨年と昨年に探して回ったのも源流部の西側。そう言えば、源流部の東側はほとんど行ってない。そもそも他の調査でも歩いていない。
まだ歩いていないエリアがあるのは気に入らない。そして万が一って事もあるので、一縷の望みをかけて行ってみた。

大和川源流部の東側は、当たり前だけど、東から大和川に合流する支流が流れてる。という訳で、東西の谷がいくつか走り。その源流部は高原みたいになっている。大和高原というのだろうか。谷沿いは棚田で、湿っぽいけど、水のたまった田んぼは見当たらず。高原部も乾いてる。仕方がないから、高原部のさらに東側の山裾の池をチェックすることに。
途中で地元の人に声を掛けられて、カエルを探してるというと笑われた。そして、どうもヨソ者がウロウロするのが気に入らないらしい。
多くのため池は、周囲をラバーでコーティングされていて、あまり感じが良くない。アカガエルには深すぎる。これは見込みないなぁ。と思ったら、一つの池が水が落とされていて、水深がちょうどいい感じ。これならアカガエルが産んでいても良さそうな。と想いながら双眼鏡で一通りながめて。うん? と思ってもう一度ながめると、アカガエルの卵塊が2つあった! さらによーく見ると、孵ったばかりの幼生の塊も2つ。ついにアカガエルの産卵地を発見!  明らかに立ち入り禁止で、さっき声を掛けてきた人の目もあって、入り込んでの採集はできそうにない。でもまあヤマアカガエルと考えていいだろう。
と言うわけで、かつての産卵地の大部分は消失してしまってはいるが、まだヤマアカガエルは絶滅はしていないらしい。生き延びられるのかは怪しいが。
●2026年3月16日 鳥たちにとっての1970年代 キジバト

「採集と飼育」1988年4月号に「鳥たちにとっての1970年代」という特集があり、神奈川県立博物館の中村一恵学芸員が、169ページにキジバトのパートを書いておられる。文献のコピーを整理している途中で見つけてしまい、今となっては貴重な情報が載っているので、ここに若干引用の域を越えつつ、一部を以下に記録しておく。これって片付けが進まない典型的なパターンだなぁ、と思いつつ。

「つい20数年ほど前までは、キジバトは4月上旬から10月までの春から秋にかけては、標高500〜1500メートルくらいまでの山地の落葉樹林にすみ、冬には平地に下ってくる漂鳥であった。」
「かつて、東京では冬鳥であり繁殖していなかったことは、長年にわたって皇居内の鳥について調べた葛精一さんの報告(1954)にも記されている。」
「1960年ごろからキジバトは東京の市街地で次第に留鳥化し、1970年代に入ると都心の繁華街でも繁殖するようになっていった(唐沢孝一1987)。」
「1975年ごろから人工の建築物に巣をかまえるものもではじめた。」

「キジバトの都市化は、イギリスにおいて、やはり森林性であったモリバトが農耕地へ進出し、さらには年へと生息場所を発展させた経緯とたいへんよく似ている。」
「モリバトがヨーロッパの多くの地域で都市にすみつくようになったのは、160年ほど前からといわれている。」
●2026年3月15日 卒業に向けて その2

先月は大量の紙を廃棄したのだけど、さっぱり片付いた感がない。ビフォーを知ってる自分ですら、あまり片付いた感じがしないのだから、他人が見たら一層片付いたとは思えないだろう。なんか悔しい。
で、先月に続いて、今月も不要な紙の処分を中心に、作業を進める。いつかみんなに片付いたね!と言われる日を目指して。

とりあえず学生時代にコピーしまくった論文を廃棄。30年以上使ってないのだから、もう使わないだろう。どうしても必要なら、今なら必要ならまあまあネットから拾える。データベースは作ってあるので、探すこともできよう。
と思って廃棄しはじめたら、いっぱいもらった別刷りが混じっている。これは廃棄しにくい。ので、とりあえず仕分け。キャビネットに入ってるのがすべてと思ったら、別に大きな段ボール箱1つ分も出てきた。手強い。

と言うわけで、文献のコピーの間から出てきた別刷り。さらに自分の別刷りと一緒に積み上げられている別刷りもあって、全部をとりあえず箱に放り込む。まとめて、博物館に寄贈。という名目で押しつけよう。
自分の別刷りは数部だけ取っておいて、あとは廃棄。あるいは誰か欲しい人があげる? 決断できないので、とりあえずひとまとめに山にしておく。

大阪鳥類研究グループの資料は、データ類はいったんすべて保存。大量の会報は、デジタルのファイルがあれば足りる気もする。が、アナログな作り方をしてきてしまってるので、デジタル化して、オンライン公開に持っていきたい。とすると内職用の1セットプラスα(原稿?)だけ残せばいいことになる。それだけだと心配な気がするので、3セット+原稿にしよう。とりあえず文献コピーを廃棄して空いたキャビネットに放り込む。

【追記】
過去の出版物の編集絡みの資料。端的に言えば校正とか入稿原稿をいっぱい発見。これも処分。納品されたデジタルデータと原画を一緒に捨てないようにだけ注意。と思ったら原図とかスライドとか出てきた。完全アナログ入稿の時代を思い出す。
大阪鳥類研究グループの会報は、結局、5セット+原稿になった。それでも分量はほぼ半減。
その勢いで、鳥類フィールドセミナー、鳥の調査の勉強会、ジュニア自然史クラブといった行事シリーズ系の書類もかなり処分。鳥類フィールドセミナーは配布資料をファイリング、鳥の調査の勉強会はデータ系を残し、ジュニア自然史クラブは基本デジタルで記録されているので、一時期出版していたニュースだけを残した。名簿のホッチキスを外して、シュレッダーかけるのがとても面倒。
●2026年3月14日 カラスとチドリを追いかける

東京から大先生に来ていただいて、カラスとチドリを研究した話を伺った。根掘り葉掘り訊ねて、知りたいことがいろいろ聞き出せて満足。そもそも大先生は、カラスの大先生として知られているのだけど、院生時代に教官に無理矢理、木津川のチドリ類の調査をさせられていたんだな。ってことは学生時代に知っていた。今年は大阪府のイカルチドリの繁殖分布調査をする予定。カラス好きさんからカラス大先生のリクエストがあったので、渡りに船とばかりにチドリの話もしてくれるようにお願いした。
カラス好きさんは、自分でカラスを調べる際のヒントが欲しい。こちとらもイカルチドリ調査のヒントが欲しい。ってことで、調査結果だけでなく、調査方法を意識した話題をお願いした。カラス大先生は、トークが得意なので、上手にこちらのリクエストに応えて下さった。カラスは動きまわって追いかける、チドリは砂洲でずっとその動きを追いかける。

カラス大先生は、カラスを捕獲しての個体識別せずに、カラスを追跡してその生態を明らかにして博士号をとった強者。その調査方法は、ちょっと真似できないレベルの豪腕。論文や本にも書かれていないカラスを観察した者だけが知る知識がいっぱいあるはず。その一端だけでも聞き出したいところ。今回の成果は、
・30年ほど前の京都市のフィールドでは、カラスは古巣を利用しなかったらしい。でも、古巣を崩すことはなく放置。
・当時ハシボソガラスとハシブトガラスは種間なわばりを持っていて、ハシボソガラスは川に面したなわばりを持ちがちで、河川を採食場所によく利用していたという。
・カラスのなわばりが並んでる外れに、トビが営巣したことがあったが、その時はトビがカラスを追い回してなわばりを守っていたという。
・カラスはなわばりの外へのエクスカーションをするという。それも東山を越えてその向こうまで。

一方、指導教官に押しつけられたチドリ調査は、炎天下の河原に一日座ってる感じ。当時は6-7月も調査していたようだけど、今やったら確実に死ぬな。で、聞き出せたことは、
・イカルチドリは3月に繁殖期に入り、コチドリは4月に入ってから繁殖期。始まるのは早いが、イカルチドリの繁殖期は6月頃まで続いたという。
・河原に座るチドリが、巣に座ったかどうかは、座った時にゴソゴソするかどうかで判断。すでに座ってる場合は、転卵などの行動をするかどうか。
・ピオピオいいながら飛び回ってるのは多分なわばり行動。で、追い回している方が、追っているエリア辺りがなわばり。
・河川のチドリ類のなわばりは、巣のまわり+巣の前の汀線といった感じとのこと。
●2026年3月13日 鳥展内覧会顛末記

明日の鳥展オープンに向けて、今日は内覧会。内覧会でなんかしないといけないのは分かってるけど、東京から鳥展をつくった大先生Nが来て下さっているので、内覧会での説明は全部やってくださるだろう。こっちは隣でその話を聞いて、今後取材を受ける時とかにいかすことにしよう。と気楽に構えていた。そうは問屋が卸さなかった。
まず午前中、リハーサルというのがあるという。なんと分刻みの台本まである。それを見ながら、大先生Nの横に座って、一緒に歩く。楽ちん楽ちん。大先生がこっちにも何か話をさせようとするのを、できるだけ固辞。
そして午後最初が来賓とプレス向けの内覧会。予定通り館長挨拶のあと、大先生Nさんのトーク。少しふられたので、大阪では卵や巣の特別展は過去に開催したが、こんなに剥製が並ぶのは初めてです。てなことを喋っただけ。あとは、大先生Nのトークを聞きながら、団体の後ろを付いて歩く。という簡単なお仕事。
少し休憩をはさんで、次は一般向け内覧会。広報が遅れたけど、友の会会員がいっぱい来て下さった。顔見知りが多い。挨拶しながら大先生Nの登場を待つ。あれ?来ないなぁ。と不思議に思って確認したら、大先生Nは最初の内覧会だけで東京に帰ったとのこと。聞いてないぞ! やむなく、1時間半ほど説明してまわる。
それが終わったと思ったら、今度は館員やスタッフ向けの展示解説。小一時間と言われてたけど、終わってみると1時間半もかかってしまった。
ってことで、1時間半の内覧会・展示解説が3発。1回目はN大先生に押しつけたけど、あと2回はずーっと喋ってたので疲れた。

一般向け内覧会では、いろいろな質問も受けた。
カモはどうして子育てに参加しないのか? どうしてハヤブサ類は、インコ類から分かれたのか?  キーウィの抱卵期間は? オウム羽根は着色してる? 古口蓋類とは? ドードーは何の仲間? クジャクは何の仲間? 鳥の胸骨は内臓を守るためか? トビの左右の風切羽の形がとても違うのは何故? 器官が胸骨に入ってるのは? 鳥類の恥骨が分かれているのは何故? 足の付け根はどこ? 剥製作る時、嘴の肉は除去する? 器官の成分、なんで固い? 青系色素を持つのはエボシドリ目だけどあるが、他のグループの青系は? ワタリアホウドリの方が、アホウドリより大きい? ヒクイドリの角の中はホネ? 何のためにある? オロロン鳥とは? サケイの腹があまりブワッとなってないのは? ツメバケイに爪がない。 カッコウは自分で卵を育てることはない? カッコウの托卵の遺伝子はメスだけに発現するのか?
即答できる質問もあったが、けっこう難しい質問が混じって困る。進化した理由はおおむね答えようがない。キーウィの抱卵期間は予習しておいた方がいいかも。カッコウの托卵の遺伝子の問題はいまどうなってたっけ?
●2026年3月12日 この冬のメジロは少ないですか?

大阪の学校の先生から質問された。
学校周辺で繁殖しているはずのメジロが、この冬はさっぱりいない。ツグミも見かけない。この冬は、よそでもこんな異変が起きてるのか?
という趣旨だった。それに対するコメントは以下の通り。

この冬の大阪府では、ご指摘の通りメジロ、ツグミが少ないです。ヒヨドリやシロハラも少ないです。このうち、メジロとヒヨドリは大阪府で留鳥ですが、秋に北から渡ってくる個体で、春までの間、個体数が大幅に増加します。この冬に少ないのは、北から渡ってきた個体が少ないからと考えられます。なので、繁殖しているかどうかはあまり関係ありません。

ヒヨドリやツグミ類のような果実食の鳥は、年によって飛来数が異なり。大阪府で調べていると、大雑把に1年おきに多い・少ないを繰り返します。2年前もヒヨドリやツグミは多くありませんでした。ただ、この多い・少ないの程度は年によって変わり、この冬は2年前より目立って少ないのは事実です。それでも10年に2〜3回はあることで、それほど珍しい異変ではありません。

ただこの冬、冬鳥のメジロの飛来数が少ないことは特筆されます。これだけ目立ってメジロが少ない冬はあまり記憶がありません。ヒヨドリやツグミのように隔年で起きる現象とは違うのかもしれません。

ちなみにメジロが少ないというのは、大阪の市街地周辺で見ている人はあちこちで言っていますが、山手で見ている方には、そんなに感じていない方もいるようです。多くの山では、もともと例年でもそこまでメジロが多くないということがあるかもしれません。

さらにちなみに関東では、この冬はシロハラやツグミが多いと聞きました。北から渡ってきたシロハラやツグミが東日本で渡りをやめて、西日本まで来てないのなら説明がつきます。が、立証は難しいです。
●2026年3月10日 早春の高槻のカエル卵塊さがし

ここ数年、大和川水系のアカガエル調査をしてるのだけど、減ったとはいえニホンアカガエルの産卵地は見つかるのだけど、ヤマアカガエルの産卵地が全然見つからない。大阪府のレッドリストの会議で、他の両生爬虫類担当委員に聞いても、大阪府のヤマアカガエルは激減していて、とてもやばいという。大阪府でかつてヤマアカガエルが多かったのは、高槻市や茨木市あたりの北摂の山間部。でも、高槻市でのカエルの観察会でもかつては毎回出現していたヤマアカガエルが近年見つからなくなった。
もう高槻市にヤマアカガエルの産卵地はないの?と地元民に訊ねると、ある程度まとまった数の卵塊が見られる場所が、知る限り2ヶ所あるという。片方は一番遠い場所なので行くのが大変。でももう片方は比較的行きやすい。ってことで、行きやすい方の高槻市のヤマアカガエルの産卵地を案内していただいた。 カエル観察会でも使うバスにとって、とあるバス停で降りた。早く着きすぎたので、地図で適当な谷筋を上ってみる。棚田の突き当たりに水がたまっていたのでチェック。ヤマアカガエルの卵塊はない。代わりにヒキガエルの卵塊が2本ほど。ここだとしたら空振りでは?
が、それは杞憂だった。連れて行ってもらったのはさらに奥。ここは確かに案内してもらわないと、なかなか行こうとは思わない。そしてヤマアカガエルの卵塊がいっぱい。あったらしい。すでに大部分は孵化したあとだけど、オタマジャクシの集合を数えた感じでは卵塊数は36個はあった様子。知る限り大阪府で一番大きなヤマアカガエルの産卵地。
ここはヒキガエルの卵塊もあって、おおよそ6本。とてもいい場所なんだけど、はっきりとアライグマの足跡がある。この産卵地が維持されるのも、あと数年程度かも。 帰り道、バスの本数の多いバス停まで歩くことになった。その途中にもヤマアカガエルとヒキガエルの産卵地があるという。ついて行ってみて驚いた。えー、ここですか? ここはカエルの観察会でも通るけどなぁ。ヤマアカガエルの卵塊1つ、ヒキガエルの卵塊1つ。確かに浅い面状の水域ではあるけど、こんな場所でも産むとは。高槻市は、まだまだポテンシャルが残って壮な気配。
と言うわけで、数は少ないけど、まだカエルの観察会でもヤマアカガエルが出現する可能性はありそう。今年はここらでちょっと時間を使って探してみよう。
●2026年3月9日 ビルの上のカラスの巣

最寄り駅を下りて改札出て歩き始めたら、巣材をくわえたハシボソガラスが飛んでる。巣づくりの季節だなぁ。でも、駅の周辺に10mを超える木は無さそう。となると建物か電柱に巣をつくってるのかな?
見ていると、螺旋を描いて飛んで、高度を上げていく。けっこう高い場所に巣をつくってるのかな? となると巣場所は、駅前のどれかビルの上の方だな。と思ったら、10階建てくらいのホテルの一番上の看板の裏に入った。見ていると、同じ場所にもう1羽入った。
巣を確認しなくては、と思って双眼鏡を取り出して、できるだけ真下からコソっとのぞく。けっしてホテルをのぞいてるんじゃないよ。すると看板を支えている鉄骨に、ハンガーがいっぱい混じった大きな巣がつくられていた。下から丸見え。とても高い位置なので、ホテルの人が気付いても、排除するのも大変そう。けっこうなお金がかかるだろうから、たぶん放置してもらえるんじゃないかなぁ。
ただ、巣の位置が高いから、巣への出入りが面倒そう。巣から降りてくるのは簡単かもしれないけど、地上レベルから巣に戻るには、いちいち螺旋を描く必要がある。なんかまあまあコストが高い気がする。
●2026年3月6日 読書サークル 第142回会合覚え書き

隔月で、課題本の紹介文を持ち寄って、本についてあれこれ言い合うサークル。
今日の会合で出た本についての意見を記録。

今回の課題本は7冊。前回以前からの繰り越しは0冊で、3冊繰り越したので、4冊についてあれこれ話し合った。
ちなみに各人は紹介文を書いてきていてて、4つを最大として★を付けている。

●「水の中のダンゴムシ」
(紹介文5つ、平均★数は2.6)
 中身が頭に入りにくかったという声が複数。肝心の等脚類の話にたどり着く前の、違う話が長すぎるという声は多かった。それが、頭に入りにくい理由か? 可愛い表紙と中身があっていないという声もあった。取っつきやすくしようとして失敗したという評価があった。紹介される等脚類トピックは面白いと評価は高い。ただ、等脚類の多様性を眺め渡しているのか?と言う声。

●「空飛ぶ微生物」
(紹介文5つ、平均★数は2.8)
 大気微生物の存在は分かったが、それが気候、物質循環、生物進化に影響を与えているとまでは示されていないという指摘。なのに立証されたと理解している者もおり、普及書としてそれでいいのかという点が議論になった。

●「疑似科学から科学をみる」
(紹介文4つ、平均★数は3.0)
 比較的短い一冊に充実の内容だし、重要なテーマという点で一致。欧米と日本で、疑似科学は少しずれているが、本質は同じ。科学の発展の上では疑似科学の完全排除は難しく、一方でどんな科学理論も周縁化して疑似科学に陥る可能性がある。という認識を得られて良かったという点でも一致。訳者による長めの後書きの評価がとても高かった。

●「ニホンカモシカのパール」
(紹介文4つ、平均★数は2.8)
 子どものニホンカモシカ可愛い。という点では一致。カモシカに付いて回っているのに、どうして立ち止まってこっちを見てる写真だらけなの?という声があった。それで飽きるという意見があれば、四季の様子が美しくて素晴らしいという声もあった。結局、カモシカの親子を何年間追って撮影したのか分からず。

●2026年3月5日 コシアカツバメの巣の入口が伸びているわけ

コシアカツバメの巣の入口が伸びている意味を思いついた。正しいかどうかを、どうやって調べたらいいか分からんけど。

昨日は宇治川沿いを歩いた。宇治駅のコシアカツバメは、まだ来てないらしく、周辺に気配もない。一方、イワツバメは早くからやってきていて、宇治駅周辺にも、数10羽のイワツバメが飛び回っている。
関西でいえば、渡来のタイミングは明らかにイワツバメの方が早い。イワツバメとコシアカツバメは似たような場所で営巣するし、実際、コシアカツバメの営巣地だったのが、イワツバメが進出してきて、イワツバメの営巣地に入れかわった場所も、大阪府では少なくない。
どちらも古巣を平気で使うので、先に戻ってきたイワツバメがコシアカツバメの古巣を占拠しても良さそう。だけど、そんな例はほぼしらない。つまり入口が伸びた巣にイワツバメが出入りしているのはほぼ見たことがない。一度だけ、能勢町の橋の下で、イワツバメが妙に入口の伸びた巣に出入りしてたことはあるけど…。

ともかくイワツバメは、先手を打って、コシアカツバメの巣を占拠し放題のはずなのに、基本的にはそんなことはしていない。両種の営巣地選択が少しずれている可能性も捨てきれないが、それはさておき。
コシアカツバメの巣の入口が伸びているのは、イワツバメに乗っ取られるのを防ぐ効果があるんじゃないかというのが、ここで書きたいアイデア。ただの思いつきで、それ以上ではないのだけど。もしあまり入口が伸びてないコシアカツバメの古巣を、イワツバメが利用するという事例があったらいいのだけど、どうかなぁ。
●2026年3月4日 オオバンと一緒

オオバンと一緒によくいるカモと言えば、ヒドリガモとオカヨシガモ。いずれもオオバンが潜って採ってきた水草の横取りを狙う。三陸海岸では、コクガンが同じようなことをするらしい。
あとはホシハジロ。これは話が逆で、オオバンがホシハジロについていく。で、ホシハジロが潜って採ってきたもの(ヒシの実とか?)を、横取りする。自分で潜水して採ればいいのに、どうしてこんなことをするのかは不明。

今日は宇治川沿いを歩いた。この川ではキンクロハジロとオオバンがよく一緒にいる。宇治川に浮いてる鳥が、おもにオオバンとキンクロハジロだからってこともありそう。だけど、他の組み合わせが全然ないのは、何か理由があるのかなぁ。というのが、近頃気になる。ホシハジロの時と同じく、キンクロハジロが潜水して採ったものをオオバンが横取り、あるいはその逆? とも思うけど、そういうシーンは見たことがない。
単に白と黒のカラーリングが似てるから、妙な仲間意識が芽生えがち?
●2026年3月3日 高速道路の橋桁でカワウが営巣

2月22日に最初に情報をいただいた。中之島の阪神高速の橋桁にカワウの巣があるという。その時は画像が付いていなかった。それもあって、正直にいうと全然信じていなかった。カワウの橋桁での営巣例は絶対にないとは思わないけど、聞いたことはない。巣は橋桁の外側の鉄骨に乗ってるらしい。そんな場所で営巣するかなぁ。集団ねぐらは、そういう場所によく出来ているから、その内の1羽が座ってるだけなのでは?
が、今日、画像を見せてもらった。ほんまに巣があって、抱卵姿勢で座ってる! とたんに興味が10倍増。これは是非記録として残す必要がある。幸い博物館友の会会員の方なので、Nature Studyへの報告を依頼。とりあえずその営巣の結末が終わってからかなぁ。

【追記】
その後、Nature Studyへの報告の試し書きが届いた。添削して返した。まだ営巣は終わってないらしい。
3月28日追加情報が届いた。1週間ほど前に1羽巣立ち、残る2羽が巣から出ているらしい。で、さらに別に巣が2つ見つかる。なんと集団営巣地に格上げ。巣は鉄骨になるブツブツの上につくっているので、落ちずに済んでるらしい。

●2026年3月2日 アライグマは中型哺乳類を街にやるのか?

吹田市周辺のキツネを調べた発表を聞いた。とても面白い。カメラトラップのデータを示したもので、発表はキツネについてなので、主にキツネのデータしか出ていないが、当然ながら他にも中型哺乳類が写っているいるらしい。詳細を勝手に公開できないのが残念なくらい。
大阪府では、すでにチョウセンイタチやネコがいる中に、タヌキも混じっていたのだけど、近年、市街地にアライグマ、アナグマ、ハクビシンが次々と進出してきており、市街地のキツネの分布も広がりつつある。いずれも今や大阪市内でも記録される時代。そんな中で、唯一テンだけが山に残っているイメージ。
で、件のキツネの発表だけど、いろんな中型哺乳類のことも聞き出してみると、アライグマの影が浮かび上がってる気がした。近年、中型哺乳類がどんどん市街地に進出してきている理由として、アライグマに追い出されている説をずーっと思ってるのだけど、せっかくなので発表者の前で他の聴衆を交えてそんな話。そんな視点でデータを見直してみて、そういうテーマでデータを取ってみると面白いんじゃないかなぁ。今ならアライグマに追い出されて、生息場所を変えていく様子が、データで見えるかも知れない。
そして、気になるのは市街地に進出しないテン。テンは木登り上手でアライグマとの競合が少ないんじゃないか説が、ポスター前での議論の中で出てきた。というか思いついた。そうかもしれんなぁ。
●2026年3月1日 2026年2月のまとめ 印刷物入稿から校了、講演会2発

先月頑張った印刷物の原稿をなんとか仕上げて、編集、入稿、校正、校了。講演会を2発やっつけて、今日のイベント準備。次から次への繰り出される仕事でとても慌ただしい。
LED化工事は、研究室周りが終わってようやく終了。かと思ったら先月から延期された冷凍室・冷蔵室の1本がまた機材不足で未だ完了せず。
そんな2026年2月を振り返っておこう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県2コース(1日で調査)と京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園では、鳥のセンサスと木の実チェックが、終わるかと思いつつ、まだ終わらず。やむなくカラスの巣チェックもスタート。月末にはカワウの集団ねぐら調査。
大和川水系の調査は、アカガエル調査を開始したかったが、忙しすぎて断念。

ホネホネ団の活動は、2日実施。哺乳類は皮処理。
大阪鳥類研究グループは、イカルチドリ調査の研修で石川へ。

普及行事は、友の会バックヤードツアーではお呼びがかからず、実習室に展示しただけ。
ジュニア自然史クラブは冬越しの虫さがし。鳥類フィールドセミナーと植物園案内動物編。
友の会の月例ハイクは、想定の倍の100名の参加があっててんやわんや。
今日の地域自然史と保全研究大会の準備で、ポスター発表受付、要旨集の作成。昨日の夜は、壁運んで固定して、配置決めて、ライト調節して、テーブル並べて、要旨集設置の準備して、力尽きた。

講演は2本。自然史オープンセミナーでは大阪湾岸の水鳥の話。学芸員連続講座的なのでは、鳥展の宣伝をしようとして失敗。
まともな論文は書けず。ただ、播磨灘岸の水鳥調査がようやくまとまって、印刷物も校了。
査読はなし。

標本関連では、特別展に出ていた標本を職業体験の中学生と一緒に回収。そして学芸員みんなでニタリクジラを元の部屋へ運ぶ。ついでにマッコウクジラの下顎骨も部屋の中に運んだ。
床のクリーニングのために隣の部屋に放置していた標本を片付ける。たまっていた鳥の仮剥製は冷凍室へ。

博物館実習の担当は今年度が最後なので、今年度の書類をファイリングして、次の担当へ押しつける。図書の発送担当も外れるので、次の担当に引き継ぎ。
卒業に向けて部屋の片付けを開始。まずは紙類の整理。というか処分。委員会の書類、古封筒の処理は一段落。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系2冊と、SF2冊、マンガ5冊。忙しすぎて読む余裕がなくなった。
完全休養日は0日。今年に入って1日。
ネコは元気。やっぱり掛け布団が大好き。
サバイバルは継続中。
●2026年2月27日 大阪府のレッドリスト改訂 鳥類の場合

鳥類のレッドリスト改訂の分科会の会議があった。鳥類はそこそこ種数があるので、前回選定した希少性判定対象種について、希少性判定チェックシートを各委員が入力。今日は、その入力内容を比較しつつ擦り合わせて、分科会としての希少性判定チェックシートの暫定的入力内容を決定した。
分科会としての希少性判定チェックシートの内容が確定すれば、それに基づいて自動的に、レッドリストが作成できるスキームができているので、試しに一度レッドリストを作成。もう一度会議を開いて、その結果を検討。データや体感に合わないのを検討して、必要なら希少性判定チェックシートにフィードバック。それで一応、レッドリストは完成する流れ。
で、今日の擦り合わせの中で議論したポイントは以下の通り。

・繁殖例があっても、継続的な確認がない場合や、1つがいだけだと、繁殖個体群の存在が想定できないので、現時点での繁殖個体群での判定はしない。
 →オシドリ、カッコウ、カンムリカイツブリ、イソシギ、ノスリ、オオコノハズク、ブッポウソウ、リュウキュウサンショウクイ
・通過鳥の「生息環境の減少危険度」があると判断するのは、渡りの途中で特定環境だけを利用する鳥に限る。
 →シギ・チドリ類とか
・「生息個体数」が1桁で、「個体数の増減」が急減だったら、事実上いまはその個体群が存在していない状況。
・ローカルな情報は重要だけど、大阪府全体を見渡して判断。唯一の繁殖地・渡来地など重要生息地が消えた場合は重視。
・過去と比較しての増減の判断は、1990年代を基準とするが、近年の増減トレンドを重視する場合もあり。
・偶発的な越冬例しかないと判断した場合は、
  評価対象外 →ハジロコチドリ
  通過個体群として評価 →ヨーロッパトウネン
・次の3種の扱いは要検討。
  アマサギ:繁殖個体群が失われて30年以上経つが、通過個体群が存在 →通過個体群で評価?
  チュウヒ:繁殖個体群が失われて20年弱 →越冬個体群で評価?
  ヤマセミ:一時期繁殖し、越冬記録もあったが、近年は稀に記録されるのみ →かつて個体群が存在したかは疑問。
  ※近年の繁殖例のないチュウサギは、通過個体群として扱っている。
●2026年2月26日 日本のトキは、どうしてオーストラリアクロトキを見習わないのか?

オーストラリアクロトキは、オーストラリア固有種で、色合いは違うものの、日本のトキと似たような体型の鳥。なのに、街の中をウロウロしていて、都市部でも営巣しているらしい。トキ類が都市鳥化できるとは知らなかった。
Wikipediaをながめてみるに、食性は、昆虫、甲殻類、魚類、両生爬虫類と多様。残飯を漁ったりもするらしい。

それに引き替え、日本のトキは、いい感じの水田がなくては生きていけないという触れ込み。その食性は、ドジョウ、サワガニ、カエル、昆虫、オタマジャクシ、タニシなどとWikipediaに書いてある。そんなにオーストラリアクロトキと変わらない。
少し頑張れば、トキも都市鳥化の余地があるんじゃないかという気がする。コウノトリ先輩は、ゆっくり都市鳥化ではないにせよ、都市近郊のため池でも暮らしてる。トキもせめてそのくらい頑張れよ。と思わなくもない。
●2026年2月25日 大きなクジラのホネを運ぶ

2月1日まで展示していたニタリクジラ頭骨をようやく、元の部屋に片付けた。3日後に次の特別展の搬入が始まるので、ギリギリのタイミング。片付けるには外に出して運ぶ必要がある。雨が降ってるので、できれば延期したかったが、もうキーパーソンが揃う日程がない。ということで、止み間を狙って、なんとか運んだ。
ニタリクジラ頭骨は、幅約1.8m×縦約3.0m。重さは推定約120kgちょっとってところ。持ち上げるだけなら、4人でも何とか上がる。遠くまで運ぶにしても、6人で楽勝。むしろ問題はその大きさ。廊下通らないし、エレベーターにも乗らない。外に出して、クレーンで吊って下ろして、外を運んで、最後は狭い部屋に運び込む。なにが大変といって、狭い部屋に入れるのが大変。中途半端な姿勢で、中途半端に持ち上げて、運び込む。やっぱり周辺のサポート含めて10人くらい必要。
引っ繰り返して台に取り付けて、クレーンで吊って。裏返しのまま、なんとか定位置に下ろして。吻端を持ち上げて、壁に立てかける。先の方をロープで固定して設置完了。

せっかく大勢が顔を揃える希有な機会なので、ついでに外に干してあったマッコウクジラ下顎骨も運んでもらう。こちらは重さは100kgに満たないけど、長さが約4m。
これまた部屋に運び込んで立てかける予定だった。天井高がギリギリなので斜めにしないと立てかけられないかも。とか思っていたけど、そもそも長すぎて、梁が邪魔で、先端を回せない。立てかけられない! ってなって、取りあえず床置き。チェーンブロックで上げて、梁自体に載せる感じかな? これまた一人ではできないけど。
でもまあ外に干してあった懸案のホネの一つが室内に入って一安心。残る比較的小物の肋骨とかも暖かくなったら、さっさと処理しよう。
●2026年2月24日 地元公園のカワウの営巣数の変遷

営巣地以前にカワウの集団ねぐらがあって、それを毎月数えてる。ついでに営巣数も数えてる。営巣数は他の調査の時も数えるけど。で、昨年の今頃の営巣数を見て、この1年の増加が激しすぎるのに気付いた。とりあえず最大営巣数とその時期を整理しておこう。
営巣が始まったのは、2022年。

2022年 営巣は2月11日に初認。最大営巣数は12巣で、4月末に記録した。
2023年 営巣は(2022年の)11月10日に初認。最大営巣数は21巣で、1月終わりに記録した。ただ4月頭にも19巣まで増えた。
2024年 営巣は(2023年の)12月9日に初認。最大営巣数は36巣で、6月頭に記録した。ただ4月末にも30巣を記録した。
2025年 営巣は(2024年の)12月26日に初認。最大営巣数は69巣で、4月終わりに記録した。

こうしてみると、最初の2年以外は営巣数のピークは4月以降に来るらしい。今の時点で今年と比べられないので、2月終わりの数字を引っ張り出してみる。

2022年2月24日 3巣
2023年2月22日 11巣
2024年2月24日 11巣
2025年2月26日 20巣
2026年2月24日 59巣

一昨年から昨年に倍増、昨年から今年は約3倍! 4月以降が心配だけど、小さい島にこれ以上巣をかける場所はなさそうな気もする。今年のピークはどうなるんだろう?
●2026年2月23日 友の会バックヤードツアー

今日までの3日間は、友の会会員向けのバックヤードツアー。かつては、バックヤードツアーが3日間あれば、3日間とも鳥の皮剥きをして、それを見せてたもんじゃった。でも、今回は、鳥の皮剥きどころか、なんにも役割分担なし。鳥の仮剥製と哺乳類の毛皮・ホネを展示しただけ。
顔見知りの参加者さんから、もう皮剥き見せないんですか? と言われた。そうなんだけど、お呼びがかからないからなぁ。

友の会会員向けのバックヤードツアーで、鳥の皮剥きを見せなくなったのはコロナ禍の時。行事は再開したけど、密集は裂けるべしという強いオーダーが出ていた。鳥の皮剥きを見せると、どうしてもみんなしっかり見るために集まってしまう。おのずと密集。ということで、皮剥き諦めて、標本を並べてそれを解説するというスタイルになった。
最初は貼り付いていて、自分で解説していたが、だんだんツアコンが解説するようになった。そして、鳥の仮剥製、哺乳類の毛皮・ホネだけでなく、昆虫、植物、化石などの展示も設置されるようになった。どんどん鳥の皮剥きから遠ざかっていく。
まあ、いつまでも自分で鳥の皮剥きを見せられる訳ではないので、替えが効くやり方にしていくのは正しい。とはいえ、来年は片隅で鳥の皮剥きしててもいいかなぁ。ちなみに今年も2日目の午後に、同じ部屋でオオカミの皮を洗って、なめし液に浸ける作業をしていた。ツアーがやってきたら、説明もした。すべて勝手にやったこと。来年もこんな感じで鳥の皮剥き。
●2026年2月22日 子ども祭り中間発表会

3月の子ども祭り。大学生のサポートスタッフが、子ども向けワークショップの企画・準備・運営をすべて行なう。その中間発表会。ラストスパートに向けて、スタッフ、学芸員、他のサポートスタッフに、企画内容をお披露目する会。
3つの班に分かれていて、順番に企画したワークショップのテーマと形式を説明して、導入から一通りやってみせる。小道具やナレーションなど未完成な部分は、未完成なままで最後まで。
今年度は担当班がないので、気楽に3回楽しんで、好き勝手にコメントする2時間。

最初の班のテーマは日本の化石。ドンドン型で、導入の説明を受けから、宝の地図をもって展示室に解き放たれる。勝手に化石を見つけて、その化石について調べてくる。
宝の地図を持って出かけるのはとても楽しそう。もっとお宝を見つけた感があるともっと盛り上がりそう。ただ大きな問題は、参加する子ども達には、字が読めない子がけっこう混じること。もちろん地図も読めなさそう。あと気になるのは、何を伝えたいのかが今一つ不明確。
子どもを展示室に解き放つパターンは、よほど丁寧に企画しないと難しい。各ポイントに人を配置するのが一つの方法。まとめて連れ歩くのがもう一つの方法。

次の班は、ドングリ主役のリアルRPG。MCの誘導でチョイスを繰り返して、どういう選択をすると、無事に芽が出るかを探る。
リアルRPG楽しい。MCの力量と、ドングリさんのキャラが重要な気がする。盛り上がったので、長さを感じない。
子どもの参加感をもっと、ストーリーの自由度を高めて、もれなくダジャレ。企画としての完成度が高いので、我が儘オーダーがいっぱい出てた。

最後の班は、鉱物、植物、動物といった自然の染料の小芝居。自然染料で旗作って、パレードで展示を見に行く。
パレードが驚くほど楽しい。
旗作り自体には課題が多いものの完成度高い。パレードの楽しさアップの提案がいろいろ出ていた。

あとの2班は、まだまだ完成度上げられるけど、充分形が出来ている。楽しみ。最初の班は、テーマはいいけど、進め方を練り直す必要がある。がんばれ〜。
●2026年2月20日 夜は難波で鳥展の宣伝

夜は繁華街にでかけて営業活動。講演会と称した宣伝。といっても、宣伝よりもむしろ、見に行く時の心構え。的な予備知識を話す感じで行こうと思った。それが大きな間違いだったかも。
そもそも、鳥展の副題は「ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統」。なんだけど、フライヤーでは、副題は左右に分かれて、白抜きで、とても分かりにくい。これでは副題はないかのよう。試しに他のスタッフに、鳥展の目的を尋ねてみたけど、副題をひろわない。鳥展は、ゲノム解析に基づく最新の鳥の分類順に鳥を並べてるのに。展示の構造からして、ゲノム解析に基づく系統の紹介なのに。

ということで、まずは副題のゲノム解析や系統の説明から入ることにした。これが最大の敗因。簡単に説明するのとても難しいやん。
となると分類学の変遷を紹介しなくちゃ。最初は類型分類から系統分類へ。続いて分岐分類学の台頭、そしてDNA分類の浸透。ということで、単系統を説明し始めて墓穴を掘った。魚類や爬虫類というグループは便宜的なものになってしまったとか、いまだに教科書では習うけどね、鳥類は恐竜の一群に過ぎなくて化石屋は現生主竜類と呼ぶよ。てな話で盛り上げるつもりだった。が、盛り上がったのは、最後の現生主竜類だけだった。
前半は、聴衆ほぼ無反応。なんか分からん汗ばかり出てくる。

後半は、具体的な鳥の話にシフト。まずは、最新の鳥類の目レベルの分類。鳥の名前ばかりで、画像が用意できなかったので、最初は名前の羅列になってしまい盛り上がらず。ミフウズラやハヤブサ目の分類の変化辺りから話しやすくなった。
日本の鳥の科レベルの分類の変遷や、種の分類の変化(とくに亜種から種への格上げ)の話はとても話しやすい。分類の変遷が、バードウォッチャーや鳥類研究者に与える影響はリアルに話せる。
後半はそれなりにリアクションしてもらえたと思う。

近頃、ゲノム解析というのが浸透して、それ以前と分類がすっかり変わったんですよー。から始めて、後半を膨らませば良かった。鳥の画像もいっぱい出せるし。
●2026年2月19日 卒業に向けて その1

そろそろ卒業に向けての準備を始める頃合い。ここ数年、そのためにいろいろしてきたけど、そろそろ真面目に取り組まないと間に合わない。他にもすることがある中、合間みてやれることからやらないと。卒業してからの宿題でも大丈夫なものは後回し。とにかく卒業時に最低限やっておくべきことをやらないと。頑張らないとそれすら危うい。何が危ういかといえば、机周りの片付け。長年に渡って溜め込んで、整理を後回しにしたツケを一気に払わされる感じ。
で、研究室ワックスだけで、いろいろ片付けることになったので、勢いで手をつけ始めた。最初は不要な紙を捨てること。

今まで、いろんな委員会に関わってきた。いまだに委員会は、PDFだけでなく、紙の資料をくれる。今は委員会が終わったらすぐに、残しておきたいデータが載ってるもの以外は、資源ゴミにしてるが、昔の資料は分別せずになんとなく溜め込んできてしまった。それが本棚の上とかにうず高く積まれている。それをチェックして、残すのと資源ゴミに分別。アセスメント関係では、表に出ない貴重なデータがあったりするので、無下にもできない。データをまとめた冊子にしてくれる委員会は、それだけ残せばいいから分別が楽チン。でも、そうじゃなければ、軽くでも中身をチェック。まあまあ面倒くさい。
レッドリスト系は、役所がまあまあ元データを保存してくれるところもある。元データは、そもそもこっち由来というのも少なくない。ので、成果物以外は問答無用で資源ゴミ行きにできて簡単。

紙封筒はいろいろと役に立つので、古い封筒をとっておく習慣がある。が、とくに博物館実習担当になってからは、その習慣が裏目にでた。毎年、20以上の大学やその学生から何度も封筒で物が送られてくる。その古封筒もこれまた積み上がっている。これまた最近は速攻資源ゴミにしてるが、以前のが積まれたまま。
でもまあ今後、古封筒が全然いらなくなるわけでなし。と、相変わらずの貧乏性が顔を出し、やっぱり分別。綺麗な封筒、宛名書いてない封筒、差出人が個人ではない封筒を中心にセレクト。あとは資源ゴミ。

友の会読書サークルBooksというのの事務局をやっていて、毎回の会合の資料が溜まっている。最初の3年はこまめに整理していたようだけど、すぐに超整理法に移行して現在に至る。隔月の会合もすでに130回を超え、またもや資料の山ができている。
各会合の資料を1部ずつだけとっておいて、あとは資源ゴミへ。小さめダンボール箱1個に収まった。

というわけで、今回は3つの山をやっつけた。机周りの片付けとは紙を処理することである、と見破った。といういことで、次は溜め込んだ雑誌類を処分。軒並み博物館へ寄贈だな。

【追記】
行事の資料関係にも手をつけた。過去の行事で使った資料の原本をとってあるのだけど、来年度に実施予定の行事の原本だけ残してすべて廃棄。
●2026年2月18日 研究室のワックス掛けに向けて

明日のワックス掛けに向けて、今日は一日部屋の片付け。数日前から動いでいるスタッフもいたが、大部分は前日になって動き始める。なんなら夕方から頑張り出す奴も多い。そんな中、朝から作業してるのは真面目な方。というのも今年は、コロナ禍後初めて、というかたぶん8年ぶりくらいに、隣の部屋のワックス掛けを行う。だから例年の2倍気合いを入れねば。
隣の部屋が長らくワックス掛けの対象から外されていたのは、片付けるのが面倒だから。はっきりえいえば、骨格標本を乾燥させる部屋に使っていて、それをなかなか片付けないから。昨年、この部屋にスペースをつくる必要が生じてかなり片付けたけど、それで力尽きてワックス掛けまでには至らなかった。今年こそは久々にワックス掛けを。と早めに萌蔵に宣言。というのも萌蔵の標本も机の下を占拠しているから。
自分の研究室は、ここ数年割と片付いている(床面だけを見れば)ので、今日の作業はもっぱら隣の部屋。昨年、かなり片付けたとはいえ、さすがは魔窟。出るわ出るわ。いろんなわからんものが出てくる。これを担当で仕分けて、担当者に押し付ける。ちょうどカリカリ団の活動日なので、骨に液浸、哺乳類はぜんぶカリカリ団に押し付ける。この一年に作成した仮剥製や寄贈された剥製は、燻蒸待ちに回す。ってことで、すっきり片付いた。あと1年、これを維持したい。 今年の研究室ワックス掛けのもう一つの大きなトピックは、植物研究室。いつもは真ん中の机を出す程度だったのが、今年は2人が机や机周りの本棚などまで出した。この状態ではLED化工事できないと怒られた一人が泣く泣く片付けて、そのままの勢いでワックス掛けに突入した感じ。で、もう一人が釣られたみたい。
他の部屋はだいたい例年並み。つまり真ん中の共用机と椅子を出す程度。

【追記】
前を通る多くの人が足を止めて感嘆の声をあげ、なんなら記念撮影をしているくらいだった植物研究室。が、ワックス掛け直後に元に戻ってしまった。すっきりしててよかったのに。
●2026年2月15日 今日の観察会の反省

友の会の月例ハイキング。会員同士、あるいは役員や学芸との親睦を深めるのがおもな目的で、毎月行われるハイキング。気軽にを売り文句に、申し込みなしで参加できる。参加者は気軽かもしれないけど、主催者側は参加者数が読みにくいので大変だったりする。
ただ、参加者数は、季節が良くて、植物や昆虫といった観察対象もにぎやかになる春から初夏にもっとも多くなり、この季節にはスタッフを多めにするし、参加者数が多くても大丈夫な場所を設定する。涼しくなってきた秋にも人数が多そうなので、10月には、100人規模でも大丈夫な体制で、秋祭りというスペシャル企画をぶち当てる。

で、2月の月例ハイキングの担当になった。昨年は40人ほど、一昨年は60人ほど。まあ50人内外だな。と考えて、コースをセレクト。昨年と一昨年、40人ほどをスタッフ2人で連れて行ったコース。多少人数が増えても大丈夫だろう。今回はスタッフが3人いるし。
1月に下見。他の2人にコースを教え込む。覚えたかわからないけど、道を間違えるポイントは限られてるし、行き先宣言しておけば、午前も午後も目標がはっきりしていて、まあまあ看板も出てる。なによりとても短いコースなので、ゆっくりで歩けば行方不明者は出ないだろう。
と考えた。今からすると甘かった。

当日、集合時刻の15分前まで、20人くらいしかいなかった。予定通り。と思っていたら、最後の2本の電車でどんどん増える。集合場所がいっぱいになって、他の人に迷惑になりそうなので、すでに受付を済ませた人を引き連れて、となりの駐輪場に逃げた。ここまでは想定していた。が、そこからが想定外。
人数多くて、なかなかトイレから出てこない。受付と離れてしまったので、状況がわからない。仕方がないので、コース説明とか、スタッフ紹介、今日の注意事項、おもな観察ネタなどを話して時間をつなぐ。駐輪場も人でいっぱいになってきた。早く出発しないとややこしそう。
と、ようやく受付の2人から受付終了のサインが出たので、早速出発。スタッフの自己紹介タイムを取り損ねた。

コースの最初は川沿いを歩く。ここはコースを間違えようがない。なにかしら鳥が出現するので、説明しながらゆっくり進む。けっこう列が伸びてて、嫌な予感。それ以上に、まあまあ広い歩道だけど、どうして道をふさぎがちなので、歩行者や自転車が来る度に、道をあけるよう大声で叫ぶ。参加者も協力はしてくれるけど、どうしても邪魔。
なので、大多数を引き連れている先頭はあまり止まれない。川から離れる場所で後ろを待ちたかったけど、待てなかった。あとから考えれば、その少し手前に少し広い寺の駐車場があったので、そこで待てばよかった。現場ではやむなく、川から離れて予定コースを進む。止まれないのは一緒。そのまま林内の道を通って、先頭は正午過ぎに昼食場所に到着。
大部分の参加者は到着したようなのだが、他のスタッフ2人がこない。またのんびり観察でもしてるんだな。と思い込んで、先に昼食&昼休み。しばらくして、途中ではぐれたという人が2人到着した。行方不明者がいた? でも、まだ最後尾は来ない。結局、参加者の最後尾は、先頭が昼食場所について45分後に到着。のんびり観察していたのは、スタッフではなく、参加者だったらしい。そして行方不明者が出たというので、スタッフ2人はバタバタしていたという。という状況は、最後尾が到着してから知った。後ろともっと頻繁に連絡をとってスピードをコントロールすればよかったのだけど、そもそも先頭の大人数が泊まれる場所がなかった。
昼食後、途中の公園の入り口が広かったので、後続をまった。たった30分ほどしか歩いてないのに、最後尾は15分ほど遅れて到着。団体行動を考えずにのんびりしてる参加者がいる様子。公園の中を少し歩いて、バス停の手前で解散。
暖かい日曜日をのんびり歩くというコンセプトは果たせた。結局、はぐれた人は全員合流した。参加者的には、それぞれに楽しいハイキングだったのかもしれない。でも、主催者としては失敗としかいえない。

一番の問題は、人数の多さを想定できていなかったこと。想定してたら、集合場所もコースも別の設定をしたのに。もっとスタッフを増やしたのに。でも、人数がとても多いと気づいた時点で、スタッフに準じる人にいろいろお願いすればよかった。と後から思う。
結局、参加者は100人。祭りのようだった。そのうち、先頭は一人で80人を引き連れてた感じ。後ろがどうなってるかわからんし、止まれない。とはいえ、後ろをもっと連絡をとっていたら、動き方を多少なりとも変えれたかもしれない。2箇所ほど後ろを待てる場所はあった。スタッフの意思疎通不足は、とても大きな反省点。
あと、個人的反省は、後ろが全然来なかった時、どうせスタッフの1人が、ゆっくり自分の得意な説明をして遅れてるんだろうと思い込んでいたこと(よくあることなので…)。実際は、説明するどころではなかったらしい。すみませんすみません。
●2026年2月14日 センダンの果実を食べる鳥の不思議

午前中、地元で鳥の観察会をしていて、センダンの果実をヒヨドリの群れが食べているのを見ながら、いろいろ喋ってた。喋りながらいろいろ不思議だなぁ、と思ったので、記録しておく。

今シーズンは、果実食のツグミ大の冬鳥が少ない。ほとんどシロハラがいないし、ツグミはいるけど少なめ。ヒヨドリはいっぱいいるけど、例年というか昨年と比べるとかなり少ない。ヒヨドリはそろそろクスノキの果実を減らしてしまい、センダンの果実に群がるようになってる。例年というか昨年ならここにツグミも混じるのだけど、今年は全然混じらない。少ないとはいえツグミいたのに。そういえば、クスノキ果実がなくなってきた頃から、ツグミをあまり見なくなった。センダンの果実はあまり好きじゃないのかも。
センダンの果実はヒヨドリやツグミがガンガン食べはするけど、センダン果実がなくなる最後の一押しは、例年ムクドリの群れが押す。というか、秋から冬にかけて、地元公園にムクドリの姿はほぼ見られなくなるのだけど、センダン果実の最後の一押しの時になったら登場する。どこか他の場所でなんか果実を食べていて、他を食べ尽くして地元公園に一押しに来てると思っていた。けど、ヒヨドリはまず地元公園の果実を食べて、食べ尽くしたら周辺の小さい公園や民家の果実を食べに行く。ムクドリはなんか逆に思えてきた。ここに来る前どこで何を食べてるんだろう?
ヒヨドリが、センダン果実を盛んに食べるようになる頃、池の周囲に垂れ下がる枝にヒヨドリの群れがやってきて盛んに水を飲む様子が見られるようになる。センダンの木と池を行き来するヒヨドリの群れも見られる。こうした光景は、クスノキ果実をおもに食べてる時はあまり見た覚えがない。センダン果実は喉が乾くんだろうか? それとも水で流し込みたくなるとか?
観察会参加者が、メジロがセンダンの果実を食べると教えてくれた。もちろん丸呑みできないから、果肉をついばむのだろうけど、果皮がけっこう硬いのでカキ並みにハードルが高そう。カキならヒヨドリが果皮を破ってくれるかもだけど、センダンの果皮は自分で破らざるを得ない。カキ以上に美味しい果実という評価だろうか?
●2026年2月13日 冬鳥の渡来数が少ないと生態系にどんな影響があるのだろう?

この冬は、地元公園で見ている限り、冬に渡ってくるスズメ目鳥類の個体数が全般的に少ないように思う。ヒヨドリ、シロハラ、ツグミは少ないし、シメやマヒワもあまりいない。例外はアトリくらいだろうか。なんとメジロも少ない気がする。地元公園だけかと思ったら、大阪府の他の場所で鳥を見ている方も、この冬はメジロが少ないと言っていた。
渡ってきた冬鳥は、越冬中にそれぞれに何かを食べるはず。冬鳥が少ないということは、それが食べられない訳で、それは越冬地の生態系に大きな影響を与えていても良さそう。と今日思いついた。
なぜ今頃思いつく?というのはさておき、ちゃんと調べるのは大変だけど、どんなことが起きそうだろうか?

ヒヨドリ、シロハラ、ツグミの渡来数が少ないと、果実がなかなか食べつくされない。これは長年データをとってる。ただ、植物的には、食べつくされるタイミングが遅れても、結局は食われるなら散布はされるので、たいして変わらない可能性もある。散布され方が変わる可能性もあるけど、それを調べるのは大変そう。
果実がなくなったら、ヒヨドリは地面で草の葉を食う。が、主には畑を襲いに行くので、農業への影響はあっても、あるいは和歌山のミカンがいっぱい食われるかもだけど。生態系への影響ではないかも。サザンカなど冬の鳥媒花にとっては、果実がなくならないと、あまり送紛されない可能性がある。これは少しデータもある。
シロハラやツグミは果実の後は地面で虫を食う。地面の虫への捕食圧はけっこう影響があるかもしれない。

シメやマヒワなど種子食鳥が少ないと、アキニレなどの種子への捕食圧は軽減されるだろうけど、それが種子散布や生残率に大きな影響を与えるかなぁ。
ホオジロ類の渡来が少ないと、草本種子への捕食圧は下がりそう。植物への影響はやっぱり微妙だけど、種子を食べる昆虫への影響とかを考え始めるとどうなるんだろう?
そもそも冬の種子食鳥は、埋土種子の密度にどの程度影響を与えるのかな? アキニレ種子はかなり食い尽くしてる気もするけど。
●2026年2月11日 大阪湾岸の冬の水鳥観察ポイント

ただし2020年度版だけど。
2020年度に大阪湾岸のほぼすべての河口、港、浜の水鳥をカウントした。その集計やまとめは既に終わってるんだけど、カモメ類とウ類以外は分布図を作ってなかった。今日残るメジャー冬鳥のオオバン、カイツブリ類、カモ類の分布図を作った。基本的に全部傾向は同じ。淡路島と湾口部にほとんどおらず、湾奥部に分布が集中。と言う訳で、大阪湾岸での冬の分布は、3パターンに分けられる。

・湾奥部に多く、湾口部や淡路島にほとんどいない水鳥
 ユリカモメ、カモメ、オオバン、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、スズガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、コガモ、ヒドリガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモ(ただしユリカモメとヒドリガモは泉南地域でも比較的見られる)

・湾口部に多く、湾奥部にあまりいない水鳥
 ウミネコ、オオセグロカモメ、ウミウ、ヒメウ

・さほど偏り無く広く分布する水鳥
 セグロカモメ、カワウ、ウミアイサ

とまあ湾奥部に多くの水鳥が見られる場所が集中するのだけど、なかでも水鳥が多い四天王が、甲子園浜、淀川・神崎川河口、夢洲、大和川だった。ついで武庫川河口という感じ。ただしこの調査からすでに5年。夢洲で水鳥が集まっていた水域はなくなった。武庫川や大和川河口の水鳥はその後も継続的に観察しているが、随分減少した気がする。
次の調査は、2030年度を予定しているけど、随分様子は変わっているのだろう。そして、おそらく調査は随分と楽ちんになってるんじゃないかなぁ。
●2026年2月10日 みんなを鳥類目録改訂に巻き込まないと

鳥類目録といっても日本全体ではなく、大阪府の話。鳥類目録といえば、記録されてる鳥のリストのことなので、前回作成時以降に新たに記録された種を足したら、改訂完了。
でも、それだけじゃあ面白くない。もう改訂時の鳥類の棲息状況をまとめてこその鳥類目録。改訂を繰り返す理由は、棲息状況を繰り返すことで、その歴史を残すことにこそある。
棲息状況の把握のための調査は、なんか専門家が調べるもんと思う人もいそう。貴重な鳥の情報や、一部の希少種の生息地を調べるってことかな、と思う人もいるかも。でも、むしろ情報を集める必要があるのは、珍しい種の情報ではなく、もっと普通の種の情報。さすがに超普通種の情報は今さらいらないかもだけど、まあまあ普通の種、身近に棲息している種の情報には、必要なものが少なくない。そして、そうした普通種はあちこちにいるので、その情報を集めるのは、まあまあ大変。一部の専門家や、少数の中枢メンバーだけではぜんぜん足りない。
すなわち、多くの人を巻き込みたい。そのためには、どんな情報が求められているかを周知するのは重要。ってことで、身近に見つかるかもしれない狙い目を、繁殖情報を中心に考えてみた。

ササゴイの繁殖地:これは本当に見つけにくい。知る限り2019年以降、大阪府の営巣地は行方不明。
トビの繁殖情報:そもそも大阪府はあまりトビが多くないけど、その繁殖情報はさらに少ない。確実な繁殖記録は、2014年が最後。
シロガシラ:2017年に高槻市の淀川で繁殖し、その後も淀川で時々記録がある。今後、定着する可能性もあるだろう。
ヒメアマツバメの繁殖:今のところ大阪府では数ヶ所での繁殖例があるのみ。コシアカツバメは近年増加傾向なので、伸びしろはいっぱい。
ジョウビタキの繁殖:まだ記録はない。でも、池田市で繁殖期の情報がある。
セキセイインコの繁殖:あんなに観察例があるのに繁殖例はない。
ホンセイインコの繁殖:まれに観察されているが、繁殖例はない。関東では定着して増えているので、いつ関西に飛び火するか分からない。
ウミネコの繁殖:とくにビルの屋上で。東京都や北海道では繁殖してるから、大阪府でしない理由はなさそう。
ケリなどチドリ類の屋上繁殖:イカルチドリの屋上繁殖例があるほか、ケリの屋上繁殖が数例ある。ちゃんと繁殖成功につながっているかも含めて気になるところ。農耕地が減少している中で、屋上繁殖は活路になるのかな?
コブハクチョウの繁殖:一時期各地の池に放されていて、ヒナ連れの姿も見られていたが、2014年以降大阪府での繁殖確認はない。
オオバンとカンムリカイツブリ:1980年代に大阪府で初めて繁殖し、淀川やため池での繁殖例もあったのですが、近年は久米田池(岸和田市)で繁殖している以外は、繁殖記録がない。でも、近所のため池でいつ繁殖しても良さそう。とくにオオバンは、冬にはあんなに多いのだから。

ほら身近な鳥でこんなに発見の可能性が!
●2026年2月9日 大阪湾岸の調査の個人史

30年ちょっと前に学芸員になった。大阪の博物館の学芸員になったのだから、とりあえず何かしら大阪の鳥を調べなくては。と思って、とりあえず博物館の周辺の公園の鳥のセンサスを始めた。で、なんか水鳥も調べたいなぁ。と思って始めたのが、自転車で行ける距離にある大和川下流部の水鳥調査。4月に就職して、5月には大和川の調査を始めている。当初から大阪湾岸の水鳥に興味があったんだなぁ。
その後もなんやかんやで大阪湾岸の水鳥を調べてきた。週末にそんな話をしなくてはならないので、自分が大阪湾岸でどんな調査をしてきたか振り返ってみよう。

・大和川下流部の水鳥カウント:1994年5月から月1回。新明治橋〜河口。水鳥をカウント。
 とりあえず近所だから始めてみた。この調査がベース。

・大阪湾岸の水鳥カウント:2000年度、2011年度、2020年度の冬期に約10年に1回実施。大阪湾岸の約100ヶ所で実施。カモメ類しか数えていない地点もある。
 大阪鳥類研究グループで実施。大和川が大阪湾岸でどのような位置にあるかを知るために実施。

・大阪湾岸の水鳥カウント2:2010年9月から2013年9月に月1回。大阪湾岸のカモメ類が多い場所・漁港・砂浜を中心に約40ヶ所。
 10年に1回の冬期だけの調査では大阪湾岸の全体像が把握できないので、場所をセレクトして3年間集中的に調査。

この3つの調査が中心。その他に
・関空〜神戸空港航路:大阪湾岸の水鳥カウント2に合わせて調査。
・阪南2区埋立地:きしわだ自然資料館の調査に同行。
・夢洲:カワウのねぐら調査に付いていった。
・武庫川下流部の水鳥カウント:2021年1月から毎年1月末に実施。宝塚駅から河口。

冬鳥の調査と言えるのは、以上。その他、断片的な観察はあるが、個体数のデータにはしていない。ユリカモメとカワウは、カラーリングの情報もあるけど、今回は個体数で話をするのが妥当かと。
カモ類に関しては、1月のガンカモ調査のデータの方が蓄積があるけど、これもわざわざ引っ張り出さなくても、語りたいことは語れそう。

主に注目してきたのはカモメ類。これはいろいろ語れる。あとは冬の状況を語って面白いのは、カモ類、オオバン、カイツブリ類、ウ類。
カモメ類とウ類は、結構データ整理が出来てるけど、他は分布まで語れるかなぁ。
●2026年2月8日 どうして冬鳥の渡来数に年次変動ぎあるのか

どういう移動が渡りで、どういう移動が渡りじゃないかと、しばしば微妙。というか境目はあまりはっきりしない気はする。でもまあ、定期的な長距離の移動は、渡りなんだろう。
そして、渡りをするかしないかは、遺伝的に決まっているというのが今の定説。籠の中の鳥が、日長に反応して渡りの衝動を起こすという実験的研究は、古くから行われていて、渡っていく方向にやたら行きたがるという状態がしばらく続く。渡らない鳥ではこうした衝動は起きないらしい。そして衝動を起こす鳥は、生理的にも脂肪を蓄積するなど渡りの準備が行われる。
遺伝的に決まっていたら、同種内で渡りをする個体群としない個体群が分かれていたり、同じ個体群が渡りをやめてしまうことがあるのはどう説明するのか。と言えば、遺伝的な多様性とすばやい適応で説明されるようになっている。進化がかなり短期間で生じるという理解が広まってきたからこその説明。
渡りを始めたり、やめたり。渡りをする個体群としない個体群があるのは遺伝的に説明できるとして、冬鳥の渡来数が年によって大幅に変わるのはどう説明するのか。というのはやっぱり謎に思う。渡りの衝動の有無は遺伝的に決まっているとして、冬鳥の渡来数の年次変動はどう説明できるかを考えてみた。

まず渡りの行き先やルートまでも遺伝的に決まってると考えると、可能性は3つではないかと思う。
・個体群サイズ自体が年変動している。かなり大規模に増加減少を繰り返してることになる。寿命が1年の生き物ならありうるけど、数年は生きる鳥類で、毎年激しい増減を繰り返すというのはちょっと考えにくそう。
・個体群サイズではなく、遺伝子頻度が大きく年変動する。つまり越冬地や渡りルートへの強い選択圧がかかって、振動みたいな現象が生じている。ほぼ個体群サイズの変動と同レベルで、なかなか生じそうにない。
・遺伝的な渡りは、比較的短距離で終了している可能性もある。その先は、遺伝的にではなく、環境要因の影響を受けつつ、(渡りの続きに見えるが)渡りではない移動を行なっている(渡り的にはいわば越冬域内での移動)。その結果、渡来数が変動する。たとえばヒヨドリは大阪で果実を食べ尽くしたら、和歌山県まで数10kmから100km近い移動をすることが確認されている。これは渡りとは呼びにくい。そもそも大阪への到達もそういう移動の結果なのかもしれない。
あるいはもっと単純に、
・越冬域内での移動だけで渡来数が変動しているのかも。
でも、広域での増減の説明には厳しい。

もう一つの考え方は、渡りのスタートと大まかな方向は遺伝的に決まっているが、具体的にどのルートで渡るか、どこまで渡るかは、環境の影響を受ける。すなわち、渡りの起動は遺伝的だが、渡りの終了は環境で決まるというもの。
・非繁殖期の間の生息適した環境に到達したら、渡りを終了する。あるいは生息に適さない環境であれば渡りを継続する。とするなら、たとえば食物資源が多ければ留まり、少なければさらに渡っていくということになる。食物資源が年変動すれば、渡来数も年変動が生じる。積雪量に応じた越冬地のシフトも起きる。

環境の影響を受けて冬鳥渡来数の年変動は起きているように見える。遺伝と環境がどう組み合わさって越冬地を決めているか。他になんか可能性はあるかなぁ。
ちなみにイスカの繁殖モードへの生理的スイッチは、松の実が豊富かどうかという視覚情報の影響を受けるという。生理的な渡りモードが、果実量などの視覚情報で切れることもありそう。
●2026年2月7日 チョウゲンボウは肉食のインコ

今日は、チョウゲンボウの皮を剥いた。足の爪を見ると黒い。白かったらヒメチョウゲンボウなのになぁ、と思わなくもなかったが、とても綺麗なオス成鳥で可愛く、剥いてる間もテンション上がりまくり。
かつてはタカ目ハヤブサ科だったのだけど、DNA調べたらタカ類に似ているのは収斂ということが判り、いまやハヤブサ目に独立。むしろインコ目やスズメ目に近縁とされている。
そう言われてみると、タカ目、ハヤブサ目、インコ目のいずれも先が下に曲がった嘴をもっていて、上嘴の根元に蝋膜があって、そこに鼻孔が空いている。以前から思っていたけど、ハヤブサ類の鼻孔は、丸くて真ん中に点がある感じ。これってインコ類に似てるよね。と今書くと、後付け感しかないけど、本当にそう。なので、インコ類に近いと言われると、まあまあ納得。

この納得は、 一妻多夫の鳥はおもにチドリ目にいるのに、ミフウズラだけツル目なんだなぁ。と思ってたのが、ミフウズラはチドリ目でした!と言われて納得するのに似ている。
●2026年2月6日 S市レッドリストの改訂

今日が3回目の会議。前回、仮の生物目録が出たので、担当分類群について、疑問点をチェックして、ランクの修正案を作って、すっかり忘れていた。
今日、さらに充実した(?)生物目録が出てきたので、前回のチェックと修正案を更新してみた。 目録作成担当さんは、この間に色んな文献に当たったらしく、種数が大幅に増えている。魚類では2倍以上! ただ残念なことに、追加された種には疑念のある種が多い。
前回の疑念と共に、ソースを確認して、扱いを決めないといけない。放置するとやる気が失せるので、早めに作業しなくちゃ。
担当分類群は4つ。それぞれの課題をリストアップしておこう。

哺乳類:洞穴生コウモリの種数が大幅に増えている。これは確か本当にこの間に見つかってたはず。と思って確認したら、その画像見せてもらったし、という画像が出てきた。キツネも画像のあるちゃんとした情報だった。大和川沿いにも入ってるらしい。クジラ系やクリハラリスなど、大阪府やその沖合って情報が混入していたので、これは削除。シロナガスクジラの情報は意味不明。ずいぶんいい加減なアセスが行われてたっぽい。

鳥類:上記のいい加減なアセス報告書の大阪府の記録が混入していた。妙な種が紛れ込んでると思った大部分がこれ由来。ヒオドシジュケイのソースは分かったけど詳細不明、エミューは野外の記録ではないだろうとのこと。2000年代にさまざまなガン類が記録されているが、ソースを見ると同じ年にあちこちの池で出現したみたいなっていた。そんなはずないから、おそらく入力ミス。アメリカコガモ、モンゴルセグロカモメ、コカモメといった亜種は統合。いい加減なアセス記録を除くと、アメリカズグロカモメが消えるんだけど、これは記録あるんやけどな。

爬虫類:比較的問題は少ない。繁殖確認のないカミツキガメとワニガメの扱いをどうするかを考える程度。

両生類:オオサンショウウオの記録がでてきて驚いたら、とある公園の池だった。100%飼育個体由来。ニホンアマガエル・ヒガシニホンアマガエル問題は難しい。分布域からするとヒガシニホンアマガエルなのだけど、本当にそれでいいのか? 最近のダルマガエルの記録も上記のいい加減なアセス報告由来。カジカガエルは前回リストに含めていたが、その後放流した人がいるらしいという話になってややこしい。
●2026年2月5日 中学生の職業体験対応

今日は中学生2人の職業体験の対応。博物館実習も職業体験も、担当したら近頃はいつも哺乳類のホネ洗い。今回も、と思っていたが、手頃な大きさの洗うホネがない。そして実習室が一日中、研修で押さえられている。これは困った。
何をさせるかを久しぶりに考えることとなった。これは、ここ数年の思考停止から脱却した職業体験担当者の報告である。
といってもやってもらうことは比較的簡単に見つかった。ちょうど「学芸員のお仕事」展が終わったところ、さっさと片付けろとのお達しも出てる。ってことで一緒に片付け。まずは自分の担当の展示を片付ける。
 ・一緒にアカウミガメ全身骨格を収蔵庫に運んで戻す。
 ・マッコウクジラの歯を包んでもらってテンバコに詰めて片付ける。
ここまでで、午前終了。
 ・バラバラのアカウミガメのホネを箱詰。
 ・ホネの箱、本剥製、仮剥製を収蔵庫に運ぶ。
 ・午後は、まだ壁やケース内に取り付けられたままのパネルを外してもらう。
片付け作業は一段落してしまったので、
 ・たまってた内臓を液浸収蔵庫に運び、ついでに液浸収蔵庫を案内。
 ・冷凍室から週末に処理するイルカを引っ張り出すのを見てもらって終了。
ホネや剥製にさほど興味はないようだったけど、今日の作業はどうだったんだろう。意味のある体験になったかな?
●2026年2月4日 ハッカチョウの営巣地への帰還

今日は、大和郡山市ほぼ縦断からの川西町北部のハッカチョウセンサス。小学校周辺にはおらず、スーパーにもおらず、でもホテルには8羽もいた。
いずれもここ数年ハッカチョウが繁殖している場所だけど、繁殖ペア数が違う。小学校周辺には何つがいか繁殖しているけど、営巣場所はバラバラと散らばっているような気配。営巣場所を確認出来てないけど。スーパーで繁殖しているのは、1つがいだけ。それに対して、ホテルでは4ペア以上は毎年繁殖してる。
さらに小学校周辺やスーパーではハッカチョウだけが繁殖しているが、 ホテルではムクドリも繁殖している。というかムクドリの繁殖ペア数は多く、少なくとも10ペア以上はいる。
普通に考えると、巣場所を巡る競争が激しいホテルで、早く営巣地に帰還して巣場所確保にはしってる気がする。ハッカチョウは、ムクドリを追い出して、巣場所を乗っ取れるはずなのだけど、やっぱりそれは負担でもあるのだろう。
●2026年2月3日 自然史研究入稿までの道

今日、自然史研究の原稿を入稿した。あとは校正で大きな問題が発覚しなければ、来月頭には出版。心配事が一つ減って一安心。
自然史研究というのは、博物館で出してる雑誌なのだけど、変な雑誌。査読はない。執筆者が自分で書いて、自分で仕様書作って、自分で割り付けて、自分で入稿する。ふつうは紀要であっても、執筆者と編集者は別だけど、自然史研究では一緒。それだけにやりやすくもあり、大変でもある。
で、今回の自然史研究がどのくらい大変だったか振り返ってみよう。始めに言い訳しておくと、本当は12月のクジラ発掘が終わってから取りかかるつもりだった。が、クジラ発掘が延期になったので、1月上旬に発掘が終わってから取りかかることにした。でも、なんだかんだで、発掘の後も取りかかれず。結局、1月下旬にお尻に火が付いた。唯一の救いは、データ入力は既に終わっていたこと。

21-23日 データの統合、枝切り、整形。調査地リスト作成
25日 データ集計。確認種リスト・合計個体数作成。主要種個体数の季節変化作成
27日 緯度経度入れて調査地リスト。学名入れて確認種リスト完成。エリア毎の主要種個体数の季節変化の作成のための集計をしていたら、統合でのミスが6ヶ所見つかったので修正。
29日 エリア毎の主要種個体数の季節変化作成。付表の作成開始、10羽未満を備考へ、0の欄と空欄に-を入れる。付表作成中に統合でのミスがまた1ヶ所見つかった。が、付表の修正だけで済んだ。未調査行を付け加えて、ヘッダ行をつけて、備考欄整えて、付表完成。大阪湾岸の報告をベースに、テキストを書き始める。最初は、タイトル、方法と結果の最初の簡単なところだけ。マップ整えて、市を統合して、プロット・調査地番号・エリア表示して、調査地地図作成。エリアを少し変更。
30日 線の太さ調整、エリア名入れて、調査地地図完成。調査地地図をベースに、大阪湾岸分布図を参考に、分布図ベース作成。水鳥の分布図12枚作成。タカの平均値プロット用のデータ加工。
31日 タカの平均値プロット作成。イントロと図の説明のテキストをほぼ仕上げる。方法の大部分も書いた。
2日 方法、結果、考察のテキストを仕上げ、要旨とabstructを書く。基本は、大阪湾岸のテキストの修正で済むので、思ったより楽ちん。割り付け完了。
3日 入稿。
●2026年2月2日 播磨灘岸の水鳥調査で判ったこと

播磨灘岸で、河口や漁港を毎月めぐって水鳥を数えること2年。ようやくそのデータのまとめが一段落。ちゃんとした解析せずに図表つくって傾向を見てるだけで、ちょっともやもやするけど、大雑把な傾向はつかめたと思う。
そもそも大阪湾岸の次に播磨灘岸で調査することにしたのは、大阪湾岸の調査結果の評価には他の海域の情報がいると思ったから。ということで、大阪湾岸の結果との比較で、播磨灘岸の結果を考えることになる。
予想通り、大阪湾岸と播磨灘岸の結果は似ている部分が多い一方で、違う部分もある。比較によってより理解が進んだかは微妙だけど。

播磨灘岸と大阪湾岸で共通しているのは、
・ホシハジロ、ウミネコ、ヒドリガモ、ユリカモメ、カワウ、スズガモが多い。
・太平洋から見て奥にユリカモメとカモメが多い。
・ウミネコは、夏は広く分布しているが、冬期は入口に多い。

播磨灘岸と大阪湾岸で、多少なりと違う点は多いけど、目立つのは、
・大阪湾岸では冬期にオオバンやハマシギがまとまった個体数記録されたが、播磨灘岸ではあまり記録されなかった。少なくともオオバンは、播磨灘ではこれから増加するんじゃないかと思う。ハマシギも調査年代が違ってるのが影響してるのかも。
・大阪湾岸ではほぼいなかったが、播磨灘岸ではクロサギが記録され、ズグロカモメも毎年3ヶ所で記録された。
・なぜか知らないけど、ウミアイサとハジロカイツブリは播磨灘岸の方が多く、コアジサシは大阪湾岸の方が多かった。どうも播磨灘岸にコアジサシの営巣地はなかったらしい。
・大阪湾岸では、2011年と2012年の3月に明石海峡周辺にユリカモメをはじめとして多くのカモメ類が集まったが、2013年3月には集まらなかった。これはイカナゴ漁が超不漁になったから(以降もずっと不漁)。が、播磨灘岸では2014年と2015年の3月にも明石海峡周辺にユリカモメが集まった。これは播磨灘岸でイカナゴ漁が不漁になるのが、少し遅れたからかと思う。

●2026年2月1日 中高生と冬越しの虫探し

くそ寒い中、三川合流で虫捕り。冬越しの虫探しって、何をするのかなぁ。と想いながら行ったけど、その筋のみなさんが手にしている道具は捕虫網ではなく、根掘りやハンマーだった。気付いていたら自分も根掘り持ってきたのに!
と言うわけで、川沿いの林をウロウロしながら、木の根元を掘ったり、木の皮の下をチェックしたり、倒木を崩したり。
専門のみなさんは、クワガタムシ幼虫を狙う人が多めか。とにかく甲虫狙いが多い感じだった。見せてもらった採集物は、マイマイカブリ、フトナガニジイロゴミムシダマシ、アオゴミムシなど。甲虫担当は、クロヘリアトキリゴミムシを自慢してた。自分で見つけたのはマダラマルハヒロズコガの家やキセルガイ程度。
駅から近いから、遅刻しても合流できるよ。とアナウンスしたのがまずかった。めっちゃ遅れて合流したのが1名。合流したとたん帰ることになった。
●2026年1月31日 2026年1月のまとめ クジラ掘って、実習の面倒みて、播磨灘に思いをはせる

当初は昨年12月に終わってるはずだった埋立地のクジラのホネ回収が1月にずれ込み、上旬はそれでほぼ頭がいっぱい。中旬は博物館実習に終われる。下旬になってようやく播磨灘岸の水鳥調査のまとめにとりかかる。今日、図表が完成したので、あとはテキスト仕上げるだけ。
LED化工事は、展示室が一応終了。と言われたので標本を戻したら、ミスがあったのでやり直し。もう一度出せと言われる。冷凍室の工事のために片付けて、これでいいか確認してもらったら、当日になって機材がないから延期と言われる。いろいろ手間を増やしてくれる。
そんな2026年1月を振り返っておこう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県2コース(1日で調査)と京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園では、鳥のセンサスと木の実チェック。いよいよ佳境なので、これまでより真面目に。月末にはカワウの集団ねぐら調査。
大和川水系の調査は、奈良盆地のカヤネズミ調査の残り2回を実施しようかと思ったけど、断念。

ホネホネ団の活動は、2日実施。哺乳類は皮処理とスナメリ1体。鳥の皮剥きは小さめのを。
大阪鳥類研究グループは、湖北へ。リクエストのオオワシ、コハクチョウ、ヒシクイは見れた。

普及行事は、博物館たんけん隊で、鳥の皮剥き担当。博物館実習の面倒を見ながらなので、けっこう忙しい。ジュニア自然史クラブは焼き芋。あとは、鳥類フィールドセミナーと植物園案内動物編。そして友の会総会にも顔を出す。
博物館実習があって、主担当としてはこれが最後。オリエンテーションも後始末の書類作成もこれで最後。

講演はなし。滋賀県の高校生向けにホネ洗い・ホネ並べの実習。
まともな論文は書けず。だが、下旬になって約10年前の播磨灘岸の水鳥調査の報告に手を付けた。今日までに図表はすべて完成。テキストも形が整ってきた。
査読はなし。

標本関連では、なんといっても埋立地に埋めてあったマッコウクジラのホネの残りを回収。思った以上にドロドロで、思った以上にかさばって砂場からはみ出した。砂場が埋まったので、新たなイルカなどは、その隣に設置することにした。
収蔵庫のカメ骨格にヒメマルカツオブシムシが発生慌てて、冷凍して処理。
冷凍室の床にはイルカが2体。LED化工事用配置のままなので、イルカを入れやすい。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系2冊と、SF4冊、マンガ3冊。出だしはまあまあ。
完全休養日は1日。今年に入って1日。
ネコは元気。相変わらず家に帰ると、早く布団に入れとうるさい。
サバイバルは停滞気味。脂はこれでいいらしいが、じゃあどうしろと。体重が少し戻ったのは朗報。
●2026年1月30日 封筒マンガと封筒コラムで20年弱

博物館友の会の会報は月刊誌で、毎月紙の封筒に入れて会員の手元に届く。その封筒の裏に、マンガとコラムが刷られるようになったのは、2006年12月号から。それから毎月、欠かさずマンガとコラムが載っている。名づけて封筒マンガと封筒コラム。
封筒マンガと封筒コラムが始まったきっかけは覚えてるけど、初期に書かれた中身や描かれた中身はさっぱり覚えてない。が、団長と萌蔵が第1回の封筒マンガの内容を覚えていて驚愕した。

博物館が現在の場所に引っ越してきて50周年記念本の編集の話をしてる中で、封筒マンガを掲載しようとなった。載せるなら初回やな。と言ったら、萌蔵がシルエットの回やな。と二人が即答した。確認したら本当にそうだった。なにこれ? 知ってて当然なの?
ちなみに確認したら正解だった。ついでに初回の封筒コラムを見ると、萌蔵がシルエットの回やな。と二人が即答した。確認したら本当にそうだった。こっちも全然覚えていない。

封筒の裏を活用して、少しでも収入を増やし、友の会を活性化させようと企画した張本人なのに。封筒コラムを20年ほど書き続けていた本人なのに。外部記憶に任したら、とたんにすべて忘れるからなぁ。
●2026年1月29日 播磨灘岸を分ける

播磨灘岸の水鳥を数えて回ったデータをまとめている。調査地点が多いので、調査地点をいくつかのグループにまとめないと、分布の傾向の議論がしにくい。ということで、播磨灘岸をどう分けるかという課題に向きあうことに。

大阪湾岸でも同じ事をしていて、まず大阪府、兵庫県(淡路島以外)、淡路島に分けて、それぞれを2つに割った。淡路島は淡路市と洲本市でほぼ2分できてなんとなく納得。漁業の傾向が少し違ってるし。大阪府と兵庫県(淡路島以外)は、湾奥部の海岸が埋立地だらけのエリアと、そうでもなく漁業が行われているエリアで分けた。

大阪湾岸と比べると、播磨灘岸は大都市がないので、全体的に埋立地少なめで、漁業が盛ん。その漁業の中身で分けるのが良さそう。
小豆島は調査していないので、まずは本州、淡路島、四国に分ける。本州の東よりは海苔養殖が盛ん、西よりは岡山県に続くカキ養殖のエリア。その間に埋立地が多いエリア(姫路市〜高砂市)がある。淡路島も北は海苔養殖、南よりはあまり養殖漁業してない感じ。分けるなら淡路市vs洲本市・南あわじ市でよさそう。四国を分けるのが難しい。東よりは南あわじ市に似てる。西の方はハマチなどの養殖が盛ん。だけど、どこで分けたもんだか。東かがわ市西部でもハマチ養殖をやってるので、さぬき市と東かがわ市の境目で分けたいような分けたくないような。
●2026年1月28日 武庫川の水鳥調査 6回目

1月終わりの恒例、武庫川の水鳥調査。武庫川はいつも寒い、というイメージだけど、一番寒い季節の恒例にしたからだな。が、今日は風がなくてあまり寒くない。
宝塚駅から河口まで5時間30分で終わった。寒いと時間がかかるような気がする。字も書きやすくて快適。
オカヨシガモとオオバンがとにかく多い。ヒドリガモは少なめ。カワアイサ、ヨシガモ、イカルチドリ。河口にスズガモ、ウミアイサ。噂のツクシガモもいて普通に鳥見が楽しい。赤いベニマシコが撮られまくっていた。
ユリカモメは宝塚新大橋の下流が最上流。最大の群れは武庫大橋下流側に約180羽。セグロカモメカモメ10羽ちょっと、カモメ1羽もここ。ユリカモメは合計でも約250羽と全然少ない。

2025年1月30日:約5時間45分。カモメとセグロカモメはほぼ武庫大橋〜武庫川橋の間にそれぞれ約30羽ずつ。ユリカモメは、宝塚駅前の宝来橋のすぐ下流まで来ていた。武庫大橋〜武庫川橋の他に、宝塚新大橋〜武庫川新橋にもまとまった群れがいた。
2024年1月29日:約5時間。カモメ類の群れがいたのは武庫大橋の下流だけ。カモメとセグロカモメは数羽ずつ。ユリカモメは散らばってる合わせて200羽弱。
2023年1月30日:5時間40分。 宝塚駅前にもユリカモメが2羽。昨年と違って上流までやって来てる。でも多いのは阪神電車の少し上流辺り。ユリカモメ約380羽、カモメ約100羽、セグロカモメ約40羽、オオセグロカモメ1羽。
2022年1月31日:約5時間。カモメ類は、武庫大橋の上流側、武庫大橋〜武庫川橋、阪神本線の上流側と下流側の4ヶ所にいた。ほぼいつもの場所。合計でユリカモメ約350羽、カモメ約70羽、ウミネコ1羽、セグロカモメ約50羽。
2021年1月30日: 4時間半。ユリカモメは、上は新幹線の一つ上の橋、下は南武橋の間にいたけど、9割以上は武庫大橋と武庫川橋の間にいた。合計700羽ちょっと。今の大阪湾岸では一番多いけど、十数年前と比べると激減。

ユリカモメがいる一番上流地点は、毎年けっこう違うが、今年は一番上流までいて、上流側の個体数も多め。下流よりの群れのいる場所と個体数はここ数年と同じような感じ。
●2026年1月27日 AI画像と博物館

昨年は、自分的にはAI画像元年。質問コーナーへの質問で、AI画像を添付してきて、これはなんていう種ですか?という質問があった。
これからこういうの増えたら面倒だなぁ。と思ってたけど、他にもAI画像と関わりがあることが、今日の会議で話題になった。

昨年話題になったけど、たとえば博物館のポスターなどのデザインにAIを用いると、架空の生物が投入される恐れがある。どこまでなら許容されるのかは問題になる。
あるいは、博物館オリジナルグッズのデザインにAIを用いた場合も、架空の生物問題もありうる。が、同時に著作権問題が生じる恐れがある。AIがどんなソースをベースにデザインしたかを確認する必要が出てくる。AIに著作権フリーな素材だけを使わせるという手法もあるかもだけど、その場合も著作者人格権が問題になりそう。

今日の会議で話題になったのは、毎年友の会総会で実施しているバッジデザインコンテストでのAIを用いた画像は有りや無しや。AIの使用を禁じた場合、こっそり使ったのを隠されても分からない可能性がある。むしろ、AIの使用は申告制にして、その旨表示が妥当ではないかという議論。投票はAI部門と非AI部門を設定してもいいかも。
そういえば、友の会総会では写真ギャラリーも開催している。ここはさすがにAI画像は禁止だろうけど、こっそり使われても分からないだろうなぁ。などと昨今の写真コンテストみたいなことを考えた。
●2026年1月26日 今冬の大阪湾岸のユリカモメ

今日は、自転車で大和川下流部を走って、水鳥カウント。ものすごく寒くて、手足の先が凍える。水鳥少なめがいいのに、カモが多い! 多いと言っても、カモは散ってるからいいけど、カモメ類が多いと数えるのが大変。カウンター押せるかなぁ。と思っていたら、願いが届いたのか、カモメ類がとても少ない。ありがたいけど、どうなってるのかな?

先月の大和川河口部のカモメ類は、少なくともユリカモメは近年では多め。
大阪市南部から松原市、堺市北東部の池には、今冬、少なくとも1月はけっこうユリカモメが入ってる。
大川で見てる方からの情報では、12月にいなかったユリカモメが、1月になって入ったとのこと。

大和川河口部に一旦入った群れが、内陸含めたエリアに散ったのかなぁ。
ユリカモメはそれでいいとして、カモメとセグロカモメは?
●2026年1月25日 久々に配信のない友の会総会

コロナ禍を経験して、大きく変わったのは会議と講演会の実施方式。移動が制限され、接触を避けることが求められる中、会議も講演会もリモートで開催されるようになった。いやおうなく、システムが導入され、使い方を覚える羽目になった。
で、コロナ禍が終わった後も、その技術は廃れていない。リモートの会議は、移動コストがなくてありがたいし、内職しやすい。すばらしい。講演会を配信にすると、時間や旅費のコストのために参加できない人にも伝えられるし、見逃し配信も可能で継続的なコンテンツにもなる。
一方、リモート会議は、きちんと議論するには、それなりのスキルが求められる。講演会が配信付きだと、わざわざ現地に行かなくてもいい。ということで現地が淋しい。

博物館友の会の総会もご多分に漏れず、コロナ禍の間はリモートでの開催となり、総会議事もリモートで進め、コンテストやバザーなどは諦めた。コロナ禍後、総会議事は対面に戻し、コンテストやバザーも復活した。が、講演会は対面と配信のハイブリッドと、配信を継続した。
今年の友の会総会は、講演者の都合で配信は行わないことになった。配信での講演は、著作権関係の配慮が面倒で、講演者への負担も大きい。講演者が配信なしがいいとなれば、その意向を尊重することになる。
で、配信のない今回の友の会総会、参加者数がとても多かった。いろいろ企画があるとはいえ、メインは招待講演会。にそれが配信付きかどうかで、参加者数は大きく変化するらしい。来年以降も現地を盛り上げるために配信なしという選択もありそう。
●2026年1月24日 H大先生がなぜか来阪

千葉県のHさんがお越しです。と、突然呼び出された。覚えがある名前だけど、なんでH大先生が? 思わず連絡してきた人に、なんで?と訊ねてしまった。訊ねられても困るだけど、すぐに気付いて、お迎えにあがる。
なんと、H大先生はご夫妻でお越しであった。

H大先生は、西の国にウミウの調査に行く途中で、学芸員のお仕事展を見ようと立ち寄って、ついでに声をかけてくれたらしい。ちょうどなにわホネホネ団で鳥の皮剥きをしていたので、ご夫妻に見学していただく。
おりしも鳥の皮を剥きながら、初心者に鳥の皮剥きを一通り教え中。H大先生も鳥の皮剥きができるので、こちらの作業を見ながら、H大先生の解説が入る。なんかやりにくい。
今日は、東の国からハト類の中身の液浸からのサンプリングに来てる御仁もいた。その御仁とH大先生は旧知の間柄らしく、御仁が登場したら2人で旧交を温め始めた。おかげで自分で皮剥きの解説ができるようになった。

H大先生の西の国への旅行は、どうやら行き当たりばったりで、相方さんは明日どこにいって、どこに泊まるのかも知らされていないらしい。一人旅ならそれでいいけど、二人旅でそれはあり得ん。
といったら、ですよね−! と相方さんに強く同意された。また愛想尽かされるぞ。と、思わず言ってしまった。
●2026年1月23日 播磨灘岸の水鳥調査のデータを整える

2013-2015年に調査した結果をようやく報告書にまとめるべく、データ整理。データ入力自体は終わっていたので、データをまとめ用に整える。3日かけて、ようやく形になってきた。

・水鳥以外の個体数、種名は削除。
・年令・性別に分けずに、種単位で個体数をまとめる。ただし大型カモメ幼鳥だけは残す。
・播磨灘岸以外のデータは削除。
・河口から最初の橋又は水門よりも上流のデータを削除。
・漁港名と河川名を、調査時のものから地図の表記に変更。
・備考を整える。沖合水鳥と水鳥のヒナ情報だけ残す。
・枝番号・調査地統合、調査地点名統一。
・調査地code、枝番号、メッシュコード、時間、天候の列を消去

さて、では集計を始めましょうか。
●2026年1月22日 ハイタカをくうもの

植物園で拾ったという羽根を見せてもらった。見るからにタカ。羽根図鑑でハイタカ雌に似てるけど、ちょっと小さいとのこと。ハイタカ雄やん。尾羽のみならず、初列風切もいっぱい。絶対死んでる。誰に喰われたんだろう。羽根に歯跡なさそうなので鳥の捕食者。としたらオオタカかハヤブサかなぁ。
冬になるとけっこうハイタカの羽根が拾われる。ハイタカってけっこう狩られている気がする。と思って少し調べてみた。

『フィールドガイド日本の猛禽類 vol.03 ハイタカ』を紐解くと、こんなピッタリの記述があった。
「天敵は、オオタカ、ハヤブサ、ワシミミズク、モリフクロウ(日本ではフクロウが同じ生態的地位)など、より大型の猛禽類である。」
「ハイタカ同士の共食いも行われ、若鳥屋体の小さい雄が食べられやすい。」

ハイタカって狩る側だと思っていたけど、けっこう狩られることもあるらしい。そういえば昨日食われてたハイタカもオスだった。


●2026年1月21日 50周年的 鳥類・哺乳類標本

50周年の記念冊子的な館報特別号が出るってことで、担当の標本について書けとのお達し。こんなことを書いてみた。鳥類は3つのコレクション推し、哺乳類はクジラ推し。そしてなにわホネホネ団に感謝的な。

■鳥類
 鳥類標本の収集は、1994年より前は担当者がいなかったため、ほとんど行われておらず、1994年以降の約30年間に、広く市民に死体の提供を呼びかけて収集されるようになった。2008年から2014年には西表島、2025年には奄美大島の公的機関より死体の提供を受け、キンバトなど島嶼産の希少鳥類の標本化も進めている。標本化においては、2003年度以降、なにわホネホネ団の支援を受けつつ進めている。
 2025年3月時点で登録点数は、9441点。この中には、川村多実二鳥類コレクション2067点(鳥類仮剥製、旧宝塚昆虫館所蔵、1979年・2003年寄贈)、土井八郎兵衛鳥類コレクション4424点(鳥類仮剥製2317点、鳥類卵2107点(卵は未登録)、2003年寄贈)、小海途銀次郎鳥の巣コレクション523点(2022年寄贈)が含まれる。川村多実二氏は、元京都大学教授であり、その鳥類コレクションは国立科学博物館にも所蔵されている。土井八郎兵衛氏は三重県尾鷲市の材木商であり、その鳥類卵コレクションには、日本で繁殖する大部分の種の卵が含まれている。小海途銀次郎氏は、大阪府河内長野市に居を構え、1960年代以降、各地で鳥の巣を収集し、日本産鳥類156種の巣をカバーする日本一の鳥の巣コレクションとなっている。

■哺乳類
哺乳類標本は、1994年より前は脊椎動物化石担当が、骨格標本を中心に収集していた。1994年以降、広く市民に広く市民に死体の提供を呼びかけ、また動物園から死体を引き取って、標本化を進めるようになった。2003年度以降、なにわホネホネ団が活動を始めてからは、市民参加の収集・標本化の速度が大幅に向上している。
2025年3月時点で登録点数は、4171点。この中には、大阪湾産大型クジラ類7点の全身骨格(1990年ナガスクジラ、1996年ミンククジラ、1999年ミンククジラ、2010年マッコウクジラ、2015年ザトウクジラ、2021年ニタリクジラ、2024年マッコウクジラ)、旧宝塚ファミリーランドより寄贈の標本601点(おもに骨格標本、2003年寄贈)、旧みさき公園より寄贈の標本322点(おもに骨格標本、2020年寄贈)が含まれる。また、未登録だが河村善也氏骨格標本コレクション1177点(2017年寄贈)も所蔵している。1990年以降、大阪湾で死体が確認された大型クジラ類は10体。ナガスクジラ2体は兵庫県の施設が所蔵し、マッコウクジラ1体が海洋投棄されたが、残る7体を当館が所蔵している。その他、大阪湾産のスナメリをはじめ、オキゴンドウ、イシイルカ、ハセイルカなど、大阪湾で確認されたクジラ類は可能な限り標本としての保存を進めている。
●2026年1月20日 2025年度の博物館実習のまとめ

今年度最後の博物館実習が終わり、今日ようやく後始末も一段落。今月の実習は1月10日〜15日だけど、うちの博物館実習は各実習生に決められた1日の実習内容をブログに書き込んでようやくクリア。その〆切りは1月25日。でも今日確認したら、2名以外はさっさと書いてくれてたので、早めに後始末の作業をした。6大学12名。大学数が少ないので、2時間で処理が終わった。
ブログは、早めに書くように言い渡しても、〆切りギリギリに書くやつが多いけど、今回のメンバーはとても優秀。いつもこうであって欲しい。
 締め切り日前5日時点で書いてないのが、2人
 締め切り日7日前(1/18)に書いたのが、2人
 締め切り日9日前(1/16)に書いたのが、3人
 実習最終日(1/15)に書いたのが、3人
 それ以前に書いたのが、2人
半数以上が、実習期間が終わった翌日には書いてる。どうしてだろう?

この1月の実習で、2025年度の実習が完了。2025年度は、22大学から48名を受け入れた。今年度はドタキャン的なのはなかった。ただ、最後の最後に理由を告げず、午後を欠席したのが1名。5日間の実習の最後のアナウンスを聞いていない。そして、そいつはまだブログを書いていない。どうなるんだろう?
最初の希望を聞いた時、夏希望は多かったけど、なぜかそれ以上に秋希望が多かった。おそらく普及コースでなければ夏と秋に分散するんだろうなぁ。そして、3大学12名は、第1〜第2・第3希望を書いてくれていて割り振りしやすかった。1大学1名はいつでも可というありがたい申し出。季節の変更の打診無く、割り振れた。

博物館実習の主担当は、今年度が最後。来年度からの担当への引き継ぎが必要なので、今年度のいつどんな作業をしたかをログにまとめた。これを見ながらきっと頑張ってくれるはず。とりあえずは、2月1日に2026年度の募集要項をアップするんだぞ。
と無責任に言い放って、あとは2025年度の関係書類をファイリングしたら12年間続けた仕事は完了。感慨深い。というか、面倒な仕事から足が洗えて嬉しい。あっ、まだブログ書いてない2名の対応もあったっけ。
●2026年1月19日 鳥の名前しりとり

湖北町からの帰り道、2時間近い長い電車旅。その間、ほぼずっと子ども達としりとりをしていた。なんとなく始めたけど、ずーっと続いた。ルールも後追いで出来てきた。
・科名から亜種名までの鳥の和名。
・パスは5回まで。
最初からそんな感じ。やがて尽きてきたら、
・図鑑やネットを使ってもOK。
・思いついたら教えてあげる。
提案されたどれを採用するか決めるのは、順番が回ってきた人。もはや目的は続けること。

それでもやがて尽きてくる。
最初に尽きたのは、「ロ」。ロクショウヒタキ以外に日本で記録のある鳥ないし。
次に尽きたのは、「メ」。メジロ、メグロ、メダイチドリ、と結構あるけど、それ以上に「メ」で終わる鳥が多かった。
そして尽きたのは、「ラ」。ラッパチョウまで投入したが、すぐ思いつかなくなった。
ちなみに
・尽きた後は、鳥以外の動物でいい。
という新ルールを追加。

「リ」攻撃も行われていたのだけど、「リュウキュウ〜」がいっぱいいるので、すべて返せていた。よくある「ル」攻撃は、「ル」で終わる鳥が少ないので不発。意外と次に厳しいのは、「ス」攻撃であった。

それにしても、まさか2時間近く続くとは思わなかった。おかげで帰りの電車で寝る暇がなかった。
●2026年1月18日 久々の湖北町のコハクチョウ

若手からのリクエストがあったので、久々に旧湖北町へ。リクエストのオオワシ、コハクチョウ、ヒシクイは見られたが、いずれも予定とは違う場所で少し戸惑った。

かつて湖北町は普通に路線バスが走っていたので、普通に観察会をしていた。歩いて野鳥センターまで行って、現地で鳥を見て、帰りはバスに乗るのが定番だった。路線バスのキャパシティがあるので、あまり大勢ではいけないけど、30人くらいなら問題なさそうだった。当時はこうして歩き+バスで湖北町に鳥を見に行く人も多かったと思う。
でも、ある時から路線バスがなくなりコミュニティバスに変わった。最初はまあまあ大きめのバスだった。が、それでも数10人で行くのは難しい感じ。10名弱のサークルの行事にしか使えないなぁ。と思ってたら、ある時からバスのサイズがさらにスケールダウン。マイクロバスみたいなのに変わった。それを知らずにサークルで10名弱で行って、危うく乗れなくなるところだった。一応乗れたけど、地元の人に迷惑をかけてしまった。
今やそれもなくなり、地元向けのオンデマンドで走ってるのだけ。よそ者が鳥見に来て使えそうにはない。というわけで、車で行くか、駅でレンタサイクル借りて行くか、往復歩くかの三択。オオワシ見に来てる人は、みんな車できてる。そのためか、駐車スペースが増えた気がする。

我々は徒歩。行きは鳥を見ながら楽しく現地へ。と思ったが、あまり途中で見る鳥がいない。ようやく到着したら、まずはオオワシ探し。以前より北寄りにとまっていて、最初は気づかなかった。探してたら、見てる人がいたので、寄って行くとオオワシが観れた。さらに湖岸に近いところまで行くと、大勢が大きなカメラを持って並んでいた。みんなオオワシが魚を捕りに行くのを待ち構えているらしい。
オオワシ見たら、次はコハクチョウとヒシクイ。観察センターの前に行くつもりで回ってみたが、いない。がーん。ここにいない時は、どこかの田んぼに入ってるか、少し南の湖岸にいるか。ということで、とりあえず1kmほど南まで、湖岸沿いに歩いた。予定通り、ヒシクイとコハクチョウの群れに遭遇。ということで、リクエスト自体は、無事にクリア。
事前情報で、オオホシハジロが入っているということだった。密かに期待していたのだけど、残念ながら見つけられず。昨日は近い場所にいたらしいのだが、今日は遠目にいたらしい。たしかにそれっぽいのは遠くに浮いていたが、現地では確信が持てず。あとから画像を見せてもらって、そうだったか。とはなったが、個人的にはライフリストに加えるか悩むレベルなので、まあ別の機会に見るとしよう。
●2026年1月17日 メジロ姉さんの日6 2026年1月 いろいろな翼式

今日も、大阪府と奈良県中心に越冬期のメジロのサンプルを処理。これで比較的近年のメジロの死体はすべて処理した。が、メジロの標本化はずいぶん以前からさぼっていたので、発掘すればもっとあるはず。2010年代後半以降を処理したので、おそらく2000年代から2010年代前半がどこかにあるはず。あのストッカーの中かなぁ。というわけで、できれば次回までに発掘。無理ならすでに仮剥製になってるのの処理に移ることになる。

で、今日は、越冬期のサンプルなので、話題は当然ながら留鳥個体群と越冬個体群(渡り個体群)
の区別。外見で区別したい。ってことで、注目したのは、腹の色と翼式。
腹の色は、脇の茶色っぽい色をさておいても、腹の真ん中の白さがけっこう変異がある。灰色がかってるので、まっ白な感じなの。腹の真ん中の黄色いラインは、雌雄の判断に役立つという話があるが、そもそも腹が全体的に黄色がかってる個体もいるような気がする。とりあえず、灰色がかってるのが留鳥個体群ではないか説が提案されたが、微妙。
翼式はもっとカオスな感じ。最長の初列風切がP7の個体が多数派なのだけど、P8が最長の個体もいる。通常、渡る個体群・種の翼形は長細く、渡らない個体群・種あるいは渡る距離が短い個体群・種の翼形は丸いという話になる。だとすると、P8最長の個体が長距離渡ってて、P7最長が留鳥? でも冬の関西であれば、おそらく渡ってきた個体の方が多いはず。多数派がP7最長ってのはおかしい気がする。最長の位置だけでなく、P6の長さにも変異があって、最長のP7に近い長さの個体から、P8より短い個体まで。P6が長いということは翼形は丸くなるから、留鳥個体群?

とまあ、腹の色と翼式だけでけっこう盛り上がれる。翼式が亜種によって違うなぁ、とは気付いてたけど、同じ亜種ないでここまで変異があるとは意外だった。翼式が違うっていうと、種が違うレベルでの大きな違い、かと思っていたけど、少なくともメジロではそうでもないらしい。
●2026年1月16日 内陸のため池に入るユリカモメ

ため池58ヶ所を自転車でめぐって水鳥調査。この冬は、けっこうユリカモメが入ってるため池が多めな気がする。一時期、ほとんど入らなくなってたけど、少し様子が変わったのかなぁ。というわけで、例年1月の様子を振り返ってみよう。

ため池58-63ヶ所中、ユリカモメが入っていた池の数は、
2026年1月16日 8池
2025年1月17日 6池
2024年1月17日 0池
2023年1月16日 5池
2022年1月17日 4池
2021年1月18日 2池
2020年1月20日 0池
2019年1月16日 6池
2018年1月11日 7池
2017年1月12日 9池
2016年1月14日 5池

今年は確かに多いけど、そもそもほとんど来なくなったなぁ、ってなったのはコロナ禍以降。2022年や2023年は今年は多いとかつぶやいてるし、本当にほとんど池に入ってない年は、まだむしろ少ない。
ただ、池数ではなく個体数で言えば、減少は歴然。コロナ禍前は、10羽以上の群れが入る池が複数あったのが、今や10羽以上のユリカモメは入らない。せいぜい数羽いるだけ。池数が増えても、個体数はさほど増えていない。
大阪湾岸のユリカモメ渡来数の減少にほぼ呼応してると思うけど、どうかなぁ。

【追記】
長居公園の大池にも、ユリカモメが来ていた日があったらしい。数羽がエサをもらっていたという。上空を飛んでるのは時々見るが、降りてくるのは珍しい。
●2026年1月15日 Mixi21周年

この日記めいたものを書き始めて、今日(15日)で21周年。Twitterでつぶやき、Facebookで時々シェアして、Instagramに画像を投稿。その上、毎日ではないけれど、長めの日記を書いてる。昨年の5月から12月には未完成の日記が、数えてみると65日分も残ってる。毎年、5月〜7月頃に日記が滞る。でもなんとか完成させて、今後もTwitterと補完する感じのライフログを継続していきたい。

例によってこの1年365日の中で何日書いたか(実際には、何日書いてないか)を数えてみると、324日書いていた。5月〜9月にサボってる日が多い。25日以下になってるのは、5-6月と8-9月と11月。ため池調査の影響はわかるとして、夏から秋はどうしてだろう?
ちなみに過去を振り返ると、一年目325日、二年目344日、三年目331日、四年目324日、五年目329日、六年目303日、七年目315日、八年目304日、九年目295日、十年目265日、十一年目は279日、十二年目は284日、十三年目は288日、十四年目は306日、十五年目は310日、十六年目は310日、十七年目は323日、十八年目は322日、十九年目は305日、二十年目は305日書いていた。
ここ15年では一番頑張った1年。最初の5年に匹敵している。ただ、昨年解決した完成してない日記問題が、再燃。タイトル決めただけの日があるってことだな。帰りや夜に、スマホで書く習慣をつけるといいような気がする。試してみよう。
2026年1月14日 Twitter16周年

Twitterを始めて、今日(14日)から新年度17年目に突入。つまり、16年前の今日Twitterを始めた。3年前からXになってしまったが、今後もTwitterのつもりで歴史を重ねていこう。あいつはいつになったいなくなるんだ?
Twilogが使えなくなったので、集計が大変。検索もしやすかった。

丸十六年で25875tweetしてた。最初の一年に2922tweet、二年目は2674tweet、三年目は2494tweet、四年目は2188tweet、五年目は1827tweet、六年目は1667tweet、七年目は1534tweet、八年目は1387tweet、九年目は1436tweet、十年目は1291tweet、十一年目は1064tweet、十二年目は1431tweet、十三年目は1232tweet、十四年目は1156tweet、十五年目は940tweetつぶやいた。そして、十六年目は632tweet。1000tweetを切るどころか年間最少tweetを大幅更新。月平均50ツイート少ししかない。

フォローしてるのは325名。15周年で322名、14周年で300名、13周年で273名、12周年で251名、11周年で240名、10周年で227名、9周年で209名、8周年で199名、7周年で201名、6周年で184名、5周年で180名、4周年で184名、3周年で167名、2周年で157名、1周年で143名。増やすペースを落とした。
フォロワーは、4991名。15周年で4898名、14周年で4604名、13周年で4266名、12周年で4029、11周年で3830名、10周年で3488名、9周年で3202名、8周年で2842名、7周年で2580名、6周年で2272名。5周年で1955名、4周年で1757名、3周年で1472名、2周年で1108名、1周年で659名。フォロワーの増加具合は、ここんところ300名弱で安定かも。少し少なめ。この1年で5000名を突破するかと思ったけど出来ず。でもあと少し。1月のクジラでけっこう稼いだ。2年目に1000名、6年目に2000名、9年目に3000名、11年目に4000名、たぶん17年目に5000名。

Xになってしまったが、16年続いた。Twilogが使えなくて検索が不便。また復活してくれないかなぁ。旧Twitterの評判はすでに下がりきったのか、BlueSkyに逃げ出す人の話も下火になった気がする。思ったほどBlueSky伸びてないのでは? 17年目もTwitter中心での発信を継続の予定。
Facebookは、今までどおり他人の画像や動画をリツイートするだけ。3年前の10月から始めたInstagramは、今後も1日1枚以下の画像をアップしていく。
2026年1月13日 行事の下見

来月に予定している行事の下見に行った。他の2人は初めてのコースらしいが、こちらはここ3年、毎年その一部や、周辺を歩いている。曲がり道を間違えたらどこに行ってしまうかも含めて、地図がなくても分かってる。
という油断があったのか、地図を持っていくのを忘れた。その上、スマホまで忘れた。本当に土地勘があるので、ちゃんと案内できたけど、スマホがないと時間が分からず困った。なのでコースタイムがいまひとつ分からない。まあ熟知してるコースなのでだいたい分かるけど。

最初の川沿いは予定通りつまらない。セキレイ類3種を見分けたり、イワツバメやその巣を見たり以程度。水鳥は、カルガモ、コガモ、イソシギ。上空をサギ類。でもまあカワセミはいるから。
矢田丘陵では、おもにアカガエルの産卵場所めぐり。といっても本番の2月半ばは、アカガエルの産卵にはちょっと早い。でもまあ、湿った場所はなにかと楽しいので、やっぱりめぐる。川から昼食場所までは、道を間違えるポイントの連続なので、それを他の二人に教え込む。ナナメノキがよく実っていて、枝落としもあった。ソヨゴ、ヤブムラサキ、カマツカ、シャシャンポ、ナツハゼなど。けっこう果実もある。カマツカがとても美味しい。フユイチゴ豊作だし、カキの実もまだ実ってる。来月まで残ってるかなぁ。
あとは帰り道。矢田丘陵の東側に下って棚田風景と里山公園。あまり水が多くない。水のある場所は、団体ではいけそうにない。なんとなく歩くだけになりそう。トイレだけはあちこちにある。バスが2方向の駅に向かってくれるのだけど、どちら向きも2時間に3本しかない。解散に時間差があった方が良かろうという話になった。
2026年1月12日 博物館実習3日目 博物館たんけん隊2日目

実習生3人にアシカのホネを洗ってもらいつつ、午前ミヤマガラス、午後コジュケイを剥きながら、たんけん隊の対応。

午前の3興行。最初の班は、ミヤマガラスのさわりかけたとこで到着。仮剥製の説明。イタチ、テンキツネ、コアラ、レッサーパンダの皮を見せる。触ってもいいと言ったがあまり触らない。全体にのりが悪いのですぐに終わりそう。ジャガーの頭骨で時間稼ぎ。
次の班は、知り合いの鳥好きが2人混じり、撮影しまくりでノリがいい。ミヤマガラスとチュウサギの名前を当てて、アカショウビンをうらやましがり。せっかくなので、ミヤマガラスの鼻孔とチュウサギの櫛爪を説明。イタチ、テンキツネ、コアラ、レッサーパンダの皮を見せる。筒剥きのキツネではパペットごっこ。ジャガーの説明時間があまりなかった。
最後の班は、疲れてたみたいだけど、簡単に鳥を見せて、毛皮を見せた辺りから元気になった。みんなで皮をさわり、キツネパペットで盛り上がり、ジャガーの名前当てと耳穴当てクイズの楽しそう。ジャガーに咬まれた勢いで、アシカの頭骨も見せた。
午前にミヤマガラスの皮剥きをほぼ終えて、アシカ頭を洗った。実習生はアシカを洗い終わらず午後へ持ち越し。

午後の3興行。
最初の班は、コジュケイの肩と首外して裏返したところ。元に戻して鳥の皮剥きの説明。イタチ、テン、キツネの皮を見せて、キツネのパペットやるとゲームの装備のようと言われる。コアラとレッサーパンダからジャガー頭。やたらとジャガーに咬んでもらいたがり、結局ほぼ全員咬んだ。そしてアシカ頭。アシカの黒い歯をみせたら、虫歯?と言われる。アシカの耳小骨も見せた。
次の班は、コジュケイの胴体外したところ。ちょうどいいので内臓を見せる。やっぱり心臓は大人気。毛皮を見せたらテンを含めて全部当てた子がいた。ジャガーの頭骨見せてたら、爪や肩甲骨についての質問も。アシカ頭骨では、やはり歯の黒いのは虫歯?と問われる。
最後の班は、コジュケイの頭を裏返して待ち受ける。到着したら目玉を出して見せる。ついでに脳も出して脳ブラシの説明。毛皮見せて、触らせて。ジャガーとアシカの頭骨。アシカの肩甲骨訊ねられたので、肩とはどこかという説明。
コジュケイがとてもスムーズで、予定通りのタイミングで、工程を見せられた。実習生は、アシカを洗い終わったら、椎骨と肋骨のホネ洗い。苦戦してくれたので、ちょうど時間が稼げた。
2026年1月11日 博物館実習2日目 博物館たんけん隊1日目

実習生3人にヒツジとアライグマを洗ってもらいつつ、午前チュウサギ、午後アカショウビンを剥きながら、たんけん隊の対応。

午前の3興行。最初の班は、チュウサギの脚をはずした辺り。仮剥製の説明を、トラフズクとアオゲラ。テン3枚、オオカミ、コアラ、レッサーパンダの皮を触らせて、ジャガーの頭骨を見せて終了。オオカミの皮を引っ込める。
次の班は、チュウサギの脚の処理中。やはり仮剥製の説明から哺乳類の毛皮、ジャガーの頭骨
最後は、チュウサギ翼の処理中。内臓を見せて、生殖巣チェック。やはり心臓と生殖巣の人気が高い。テン3枚、コアラ、レッサーパンダの皮を触らせて、ジャガーの頭。目、鼻、耳の説明。耳の孔を当てられた。哺乳類に詳しい子がいて全部当てられた。
午前にチュウサギの皮剥き終えて、ヒツジ頭を洗った。実習生はあっさりヒツジを洗い終わり、後半はジャガーとヒツジのホネ並べ。

午後の3興行。
最初の班は、アカショウビンの皮を剥きかけたとこ。アカショウビンの舌とチュウサギの舌の比較。チュウサギの胴体で内臓を見せた。鳥は殺して無くて、死んだ死体をもらってる。という話から、哺乳類も死体をもらってる。と、テンの毛皮。動物園の死体ももらってるとコアラとレッサーパンダ。皮を触らせた。オーストラリアでコアラ抱いたという子がいた。で、ジャガーの頭骨と並んだ椎骨。ジャガーの頭の説明。
次の班は、アカショウビン片方の肩をはずしたところ。やはりチュウサギで内臓の説明。気管と食道も説明。反応が悪いので早々にテンの毛皮。動物園ものの毛皮。ジャガーの頭骨。ジャガーとトラは同じと思っていた子がいた。5人だけと人数が少なかったのもあるのか、一番反応薄め。
最後の班は、ギリギリでアカショウビンの胴体の取り外しが間に合った。でも、内臓見せたり生殖巣確認を見せるには向いてなかった。結局、チュウサギで説明。哺乳類の毛皮を触らせて、ジャガーの頭骨見せた。やたらとジャガーに咬んでもらいたがり、結局全員咬んだ。
アカショウビンに手間取って終わってからも作業。実習生は、ヒツジのホネ並べの続きと、アライグマのホネ洗い。それも終わったので、最後はジャガーで骨の解説。

テンの毛皮を見て、イタチという声が多かったので、チョウセンイタチを出した。ついでに筒剥きのキツネ。並べてもらったヒツジのホネは説明する暇がないので撤収。
2026年1月10日 2025年度の冬の博物館実習スタート

今日から、今年度最後の博物館実習、冬の一般コース5日間がスタート。今年度最後だし、博物館実習の主担当としてオリエンテーションをするのも今日が最後。もう今後のために記録する必要もないのだけど、一応記録しておこう。
初日は、午前にオリエンテーション。博物館の概要を座学的に解説した後に、展示室大急ぎでめぐる。午後に明日明後日の行事の研修。今年はスタートを遅めにしてもらった。

で、今日のスケジュール。
09:30〜09:50 博物館実習スタート 出欠取って、名札を作らせて、友の会に入会させる。ブログの担当も説明(担当したブログを書いて始めて、実習を受けたと認めることを宣言)。
09:50〜11:20 博物館の間取り、沿革、事業内容(研究、資料収集、展示、普及教育)、友の会の説明。博物館に足りないものとして、お金、人手、スペース。
(11:20〜11:25 休憩)
11:25〜12:40 展示室見学ツアー(常設展)。メンテナンスと来館者とのコミュニケーション(?)がメインテーマ。電気の球換えの難しさ、掃除のしにくさを中心に、ダメなケース、ダメな展示を紹介して、壊されやすい展示を説明して歩く。オープンな展示、ハンズオンの問題点を強調した。地域自然誌展示室とミュージアムショップは工事中のため断念。
(12:40〜13:30 昼休み)
13:30〜15:00 はくぶつかんたんけん隊の研修 ※担当は別の学芸員
15:00〜15:30 実習ノートの記入。

昨日、最終日午後に急用ができたので抜けてもいいか? その代わりの実習をしてくれるか? という実習生からの問合せが入ったので、そっちの(勝手な)都合なので代わりの実習はしない、と返答。今日は何も言ってこなかった。
朝、JRが遅れていて遅刻するかもという連絡が1人。結局その人は遅刻しなかったが、JRではないのが10分遅刻してた。

実習日誌は学芸員とのコミュニケーションツールとして使え。実習中に訊ね損なった質問などがあったら書いておけば答える。と宣言するのを忘れた。すると、誰も質問してこない。日誌のチェックが楽だけどつまらない。明日言ってみることにしよう。
2026年1月9日 年末年始の皮処理の終了目処

12月26日になめし液から皮27枚を出して、今日で15日目の処理。年末年始1日も欠かさず皮の世話をした。が、昨年の2倍近い枚数と多いので、なかなか進まない。
でもまあ、2週間も経てば大部分は終わる目処が立ってきた。ここまでの経過を振り返って、見込みを整理しておこう。今回も処理が楽だった順に5ブロックに分けてみた。

○早く目処が立った超大物1枚と超小物2枚、続いて中物2枚
 シマウマ1枚は順調に乾き、脂肪もなくて、処理しやすかった。一番小さいニホンイタチも乾くのが早かった。結局、超大物と超小物は8日で完成。1日遅れて、イエネコ1枚とキョン1枚が9日で完成。

○早めに終わった小物12枚、中物2枚
 テン9枚とチョウセンイタチ3枚は、11日目に完成。小物の乾燥は意図的に送らせたが、やはり早めに終わった。レッサーパンダとキツネ(筒剥き)も順調で、12日目に完成。

○まあまあ順調に終わった大物2枚、中物2枚
 以降は、乾き過ぎと乾き足りないが混在し、作業しては湿らせて、また作業。14日目、オオカミ完成。15日目、ニホンジカ、トカラヤギ、コアラ完成。

○なんとか目処が立った大物2枚
 ブチハイエナとベンガルトラは、15日目でまだ終わらないが、あと少し。というか、このまま放置して乾かしても保存自体はできそうだけど、もう少し処理したい。

○まだ見込みの立たない大物2枚
 カピバラとアシカが終わらない。カピバラは、皮の状態が悪く、無理すると毛が抜ける。それでいて皮が厚くて乾きにくい。アシカはよく分からないか、全然乾かないと思っていたら、全部乾いてしまった。どちらも湿らせてやり直し。

余裕があれば、一昨年から処理が終わってないオオカミを触りたいけど、余裕がないかも。

【追記】
16日目、ブチハイエナとベンガルトラ完成。というか、これ以上作業しようがなくなったので、あとは完全に乾かす。トラの尻尾は脂肪が染み込んでいて、新聞紙で挟むしかなさそう。
2026年1月8日 埋立地のクジラ掘り 2日目 積み込み&荷下ろし&お客さん対応

2日目、今日のミッションは、1日目に掘り出したホネを手配してあるトラックに積んで持って帰るだけ。心配は、無事に頭骨を吊り上げられるか、トラックに全部載るか。とはいえ、悩んでも仕方はない。吊り上げは萌蔵の方が得意なので任せる。こちらはたぶんエライ人対応とマスコミ対応。あと、昨日取りこぼしたホネを少しでも回収できるといいな。
大きなネックは、エライ人が来るのが午後ってこと。午前はあまりすることがない。なので、昨日より遅めの午前10時に現地に到着。

と言うわけで、埋立地のマッコウクジラのホネの回収2日目。午前の1時間半ほどで尾堆の発掘完了。午後に来賓があるので、昼前に一旦手を止める。来賓にクライマックスを見せねばならないらしい。と言うわけで、頭骨を吊ってトラックに積み込むところを見せろとオーダーをもらった。が、運送会社の担当者さんが難色を示した。頭骨の重さは分からないし、うまく吊り上げられるか分からない。エライ人とマスコミの前で失敗はできない。それはごもっとも。なので、来賓到着の前に一回頭骨を上げてみる。ちゃんと上がるってことを確認した上で、低くぶら下げた状態で来賓を待つ。
で、昼休みに、来賓到着、吊り上げてトラックへ。あっさりクライマックス終わって、囲み取材を受けたら、来賓は早々に撤退。
エライ人が囲み取材を受けてる間は、横で待機。撤退後、マスコミは今度はこっちに取材。カメラ5台にヘリ2機。メッチャ質問されたのは、いつ展示しますか? とりあえず標本としての完成に1-2年。組み立てるには莫大な費用が必要で資金がない。組み立てるかは未定。学術利用のほか、随時展示や普及教育に活用する。実際、2年前に回収した下顎歯は現在「学芸員のお仕事」展で展示中。と宣伝してみる。
ちなみに、エライ人がどのくらいで骨格標本は完成するかと問うので、2年はかかると答えた。が、2年後に組み立てて展示するとは一言も言っていない。

来賓・マスコミ対応の後、残りのホネをトラックに積み込み。約1時間半。頭骨をクレーンで積み込んだら思ったより大きくて、椎骨や肋骨が全部乗るか心配したがなんとか乗った。予定より早めに午後2時には終わって後片付けして撤収。
博物館に帰ってきて荷下ろし約1時間。想定より椎骨がかなり大きく、砂場に入りきらなかった。やむなく、頭骨は別の場所に設置。
頭骨は想定通りけっこう割れていた。が、大部分は一塊を維持していて、クレーン車にかかった荷重は、700kg弱。一度下ろしたら動かすには20人くらい必要。泥落として、乾かしたらもう少しは軽くなるだろうけど…。少し動かすにも重機が要りそう。
荷下ろしで一番ショックだったのは、第11肋骨が見当たらないこと。途中で落としたか、ブルーシートに紛れたか、ドロドロのどこかにあるのか。でも、細かいことを考えるのはまた今度。今日は疲れた。
2026年1月7日 埋立地のクジラ掘り 1日目 重機と一緒にドロドロ発掘

今日は、土に埋まった骨を発掘するつもりだったけど、ものすごく想定とは違って、ドロドロの泥遊びの時間であった。マッコウクジラの発掘がこれほどハードとは想定してなかった。大量の油・臭い汁と、雨水が混じって、解体時と同じく、腹側は泥の海。踏ん張れないどころか、泥干潟状態で沈むと足が泥から抜けない! とにかく体力を奪われる。スコップに付いた泥が取れず重い。
萌蔵と鯊屋は泥に長靴取られて、靴下ドロドロ。偉い人が視察に来てる時、ちょうど鯊屋が埋まっていて盛り上がっていた。

そんな中で、重機の存在がとてもありがたかった。指示出しの人と重機の操作する人が、ずーっと側にいてくれて、土をどけるだけでなく、ホネを引っ張ったり、椎骨や肋骨を運ぶのを手伝って下さった。一番大きな椎骨も肋骨も、足もとがしっかりしていたら、一人でも運べそうだけど、足もとドロドロでは全然運べない。体力だけ減っている。それを重機に載せて運んでくれる。土に埋まった椎骨を引っ張り出してくれる。土持ってきて、足もとを少しましにしてくれる。重機の神さまは、とても繊細な作業ができて、こっちが周囲をうろちょろしてても安全を確保しつつ、ホネも丁寧に扱って下さった。いくら感謝してもしきれない。

と言うわけで、予定通り回収するホネの大部分を掘り出して、広げたブルーシートに並べ、残る発掘は、尾堆がいくつかだけ。頭骨の周りは吊り上げられるよう掘っったし、まあまあ余裕を持って初日は終了。
想定外に体力は削られたが、作業は想定通り終えることができた。明日は持って帰るだけ。のはず。
雨水と臭い汁で足元がドロドロ。
2026年1月6日 高校生にホネ洗い・ホネ並べ

これで4回目。滋賀県の高校の生徒を相手にホネ実習。2023年は4人、2024年は14人、2025年は17人(申込み時は25人だった!)。年々増えているので、今年はさらに増える恐れが、という話になって多かったら2日に分けて実施という話をしていたが、蓋を開ければ5人だけ。拍子抜けだけど、この方がやりやすくて有り難い。もし来年もあるなら、このくらいの人数になりますように。今年は評判が悪いはずだから大丈夫そうだけど。

10:00過ぎ 到着
10:15-10:30 ホネの解説
10:30-12:10 ジャガーホネ洗い からのホネの解説、毛皮の説明
<12:10-13:00 昼休み>
13:00-14:00 ジャガーのホネ並べ
14:00-14:30 マッコウクジラのホネとホネ砂場見学
14:30-15:00 植物園の大池でカワウを中心に鳥の観察

ヒツジのホネ洗いの準備もしていたけど、ホネ洗いでもホネ並べでもさほど盛り上がっていなかった。ジャガーのホネ並べた後、記念撮影している子もいなかった。マッコウクジラのホネを見せて、ホネ洗ってみたいか?と訊ねたら断られたので、鳥の観察に行くことになった。
一番反応が良かったのは、毛皮を触らせた時だろうか。
2026年1月5日 焼き芋レシピ2026

恒例の焼き芋。なんとなくいろいろ用意してしまい、貰い物までして、いっぱい食べすぎて苦しい。今年もそのレシピを記録しておこう。
準備段階での反省は、バナナを買い損ねたこと。あとミニトマトを忘れていた。

・炙りソーセージ
今年も大ヒット。少し火が上がればすぐ喰えるのが良い。ベーコンやハム焼いてるのも美味そうだった。チキンナゲットは炙る意味が分からんを思ったが、喰わせてもらったらうまかった。

・焼き芋
サツマイモをホイルで包んで焼いた。今年は甘太くん。焦げずに、とても美味く焼けた。牛乳と一緒に頂いた。中がトロッとして、とても美味しい。小ぶりとは言え、2個喰ってしまった。

・焼きシシャモ
落ちないように枝に刺すのが難しい。けっこう持ってきてるのもいたけど、何人かは焼いてる途中に落としてた。焼けさえすればとても美味しい。他にフグの干物やスルメを持ってきてるのもいた。味見させてもらったけど、干物はすべて旨い。

・甘醤油味のかしわ
鶏肉だけできてみた。美味しいけど、焦げ目が付いた方が旨そう。網があったので、載せて焼けばよかった。

・鮭と茄子の塩味
鮭は甘口。茄子にその味がうつって、とても旨い。これはリピートすべき。

・アスパラ・エノキベーコン
ベーコン短かったけど、味はうまい。エノキよりアスパラかなぁ。

・白菜と豚肉の2段重ね 金山寺味噌
なんとなく思いついて作ってみたけど、これはうまい。これもリピートかも。豚肉は塊を切ったけど、薄切り肉でも良さそう。鶏肉も味噌味ありかも。

他に食わせてもらったのは、焼きリンゴ。真ん中くりぬいて砂糖とバターを入れたそう。ものすごくうまい。
焼きカルパス、チーズいん竹輪は、美味しいの?と思ったけど、意外といける。焼きマシュマロ(チョコレート入り)のリッツ挟みもうまかった。
網が来ると分かっていたら、もっと自由度が高まりそう。
2026年1月4日 1人でイルカの解体

なにわホネホネ団、今年最初の活動日。このタイミングは鳥の日をぶつけることが多かったけど、諸般のLED化工事な事情で、鳥を後にする必要が出てきて、哺乳類処理の日になった。昨年に続き、最初の通常活動日にイルカをぶつけた。と言っても小さいスナメリだけど。
イルカ好き団員はけっこういるはずだけど、今日はいない。団長は入団試験に忙しい。誰も手を出さないから、一人でドンドン剥いてやった。午前で終わらせて、午後は皮処理に参入する必要があるからね。オオカミの皮処理のつもりが、出してみたらヒツジが出てきて、けっこうショック。オオカミの皮をかぶったヒツジめ!

とりあえず手伝ってもらって、計測。肛門や生殖口辺りが大きくえぐれていて、目も大きな穴になっていて、あまり計測できない。全長と前肢と尾ビレ周辺だけ。計測用紙ではおでこが目の後ろになってるんだけど、こいつはどう見てもおでこが眼の前にある。どうしてかなぁ。
で、一人で解体開始。大きくても小さくてもクジラの解体はあまり変わらない。とりあえず頭を切り離す。続いて前肢を肩甲骨から外す。胴体の皮をバナナ剥き。この辺りは多少前後しても大丈夫。忘れず寛骨を確保。左右肋骨を順に外していき、胸骨も確保。内臓を液浸に。ここらで一段落。あとは大きさ次第。今回は、尾ビレ落として、椎骨を切り分ける。腰椎と尾椎の境目、胸椎と腰椎の境目あたりで、3つに分けたらちょうどいいサイズになった。ここまでで1時間半。
肋骨は左右ともに14本+遊離肋骨1本。前から7本に胸骨に繋がるおまけが付いていて、前から8本が2頭。2頭肋骨ってあんな風につながるんやね。頸肋骨は1本ずつ。V字骨は骨にしないと正確には分からないけど、10個かなぁ。
2026年1月3日 2026年の予言

1月3日は、この1年に身の回りで起きる出来事を予言する日。
この一年は、仕事を整理して、職場を片付けるのがおもなミッション。もう新たなクジラは来なくていいから。
ってことで、2026年を予言しよう。

お出かけ系予言だけど、5月に山口県に、10月に愛知県に行くだろう。
イベント系予言としては、11月に大阪で大きなイベントがあるが、あまり関わらない。
調査系予言としては、2〜3月に大和川水系のアカガエル産卵地調査、3〜4月に大阪府のイカルチドリの繁殖分布調査、5〜7月に奈良盆地のため池調査、9〜11月に南河内のカヤネズミの球巣調査が行われる。
標本系予言としては、マッコウクジラのオスのホネが揃うであろう。
執筆系・出版系予言は、まず2月か3月には、播磨灘岸の水鳥調査の成果が出版される。秋には標本作りの本の原稿が集まるはず。年末頃には大和川水系について何か書いてるかも。
片付け系も予言すると、机周りの書類や雑誌や本が少し片付く。

プライベートでは、ネコと仲よく暮らす。昨年のダイエットの成果の体重を維持し、健康診断の結果は改善する。あと今年は1年に100冊以上の本を読むだろう(マンガを除く)。というのがベースだが、春頃に起きる事態の後は、その後始末にけっこうな時間をとられる。
2026年1月2日 鳥の日の成果2025

なにわホネホネ団の活動に、2012年9月から「鳥の日」を設定した。2013年からは、毎月1回、通常活動日(哺乳類の日)の他に鳥の日を設定することにした。2025年の鳥の日の活動成果を集計しておこう。

2025年の鳥の日
・活動日:15日間(8月、11月、12月に2日活動)
  内、西表島鳥類調査隊の活動はなし
・処理した鳥の個体数:108羽(皮剥きのみ、鳥の日以外の活動日の処理数は除く)(平均7.2羽)
  他に、骨取り+羽のサンプル採取の処理が1羽。
・のべ参加者数:143名(平均9.5名)
  内、見学者45名(平均3.0名)

というわけで、2025年も鳥の日の活動で、鳥の仮剥製が随分増えた。処理数3桁も維持出来た。昨年より活動日も処理数も増えた。1回当たりの処理数は、少し増えた。のべ参加者数は、昨年より増えたが、見学者を除くと平均6.5人。
皮剥きに参加した人は、13人。昨年よりかなり減った。しかし、おおむね任せられる人が9名。1人は手順は覚えてるけどうまくならない。3名はまだ手順を覚えてない。一人は続ければ上手になる予感がある。
2026年1月1日 一年の計と昨年のプライベートの振り返り

正月早々早起きをして、調査に出かける予定だった。が、急遽対応すべき案件が生じたので、今年の元旦も調査は断念。朝ご飯に雑煮代わりに水団を食べた。それからお出かけ。約3時間半で戻ってきて、博物館へ。メールの処理、鳥類標識調査の報告作成をしてから、皮との戯れ7時間。なにわホネホネ団の準備もした。
相変わらず日常会話をする相手がいない。ネコだけ。返事ないけど。今日もまともな返事が返る相手とは日常会話をしていない。
一年の計は元旦にあるとすると、今年はあれに振り回されるんだろう。春先が大変そう。調査と標本作りと行事を頑張り、そして日常会話のない一年なのだろう。

元旦なので、昨年のプライベートを振り返る。
まずは完全休養日。出勤せず、調査にも出かけず、学会大会や勉強会、あるいは委員会にも出席しなかった日を完全休養日と定義する。2022年と2023年は9日、2024年は5日。2025年は6日だった。内、1日は家族関係でつぶれたので休養してないけど、あとは家でほぼ寝てた。
9月に受けたガン検診は(胃カメラやめて、今年はエコー)は問題なし。10月に受けた健康診断は、★は3つのままだけど、すっごい改善。
昼食の回数とか、外食の回数とか、糖質リッチ(米を除く)なものを食べた内容とか。この一年も手帳に記録していたけど、11月末に手帳をなくした〜。でも、ダイエットにはビックリするほど成功してしまったので、まあいいか。むしろこれ以上痩せすぎずキープが目標に代わった。
ネコは元気。帰ってきた時にニャアニャア言わないことが増えた。出てこないこともある。一方玄関先まできて外を覗くこと増えてきた。ベランダを開けても外を覗いている。鶏肉などを置いておくと、かすめ取ろうとするようになった。ようやく油断できないネコに。ただ、料理してあるのは興味なさそう。布団の中に入りたい時は、肩をトントン。
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